JP2000296724A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 車間制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、
車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、
前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の加速を禁止する加速禁止手段を備えたことを特徴とする車間制御装置。
【請求項2】 速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、
車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、
前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の駆動源からの動力を車輪に伝達する伝達手段のギア比の変更を禁止するギア比変更禁止手段を備えたことを特徴とする車間制御装置。
【請求項3】 走行車線上において先行車の有無を検出する先行車検出手段を有し、
前記先行車検出手段が前記車両の車線変更後の走行車線上において先行車が検出できなかった時には、前記所定時間経過後に、通常の車速制御時よりも急加速となるような制御を行う急加速手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車間制御装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車線変更した時にも適切な加速が行える車間制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
先行車との車間距離、相対速度を基に定速走行する車間制御装置においては、自車の走行速度(自車速)を車速センサにより検出して、自車速が定速走行するために設定された目標速度よりも小さければ加速するようにスロットルバルブを開き、目標速度よりも大きければ減速するようにスロットルバルブを閉じる。このような操作を繰り返して定速走行を行う。この時、車両前方にミリ波センサ(レーダ)等を設置して、その反射波から先行車との車間距離と相対速度を検出し、自車の走行車線上に先行車がある場合には、走行速度に応じた安全な車間距離を保持するために、定速走行を中断して検出した車間距離、相対速度に応じて加速または減速を行っている。
【0003】
また、自車が追い越し(または追い抜き)のために車線変更した時にも、隣接車線(右側車線)に移動した後に、同様の方法で先行車を確認して設定された目標速度あるいはと安全な車間距離が維持できるように、スロットルバルブを調整して加速または減速を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車間制御装置においては、車線変更を行った時にも、単に車線変更後に先行車の有無、車間距離、相対速度を検出し、スロットルバルブの開度を調整して加速、減速を行っている。しかし、車線変更の場合、その目的が明確でないため、車線変更を行った直後に先行車なしと判断して加速した場合、運転者の所望する制御とならないことがある。
【0005】
また、追い越し車線では、一般に走行速度が速いので後続車の接近を考慮して、前方の安全を確認した後は迅速に加速する必要がある。しかし、従来の車間制御装置では通常の場合と同じ車速と目標速度に応じた制御であるため充分な加速が得られない。
【0006】
本発明は、車線変更した時にも適切な加速が行える車間制御装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の加速を禁止する加速禁止手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の駆動源からの動力を車輪に伝達する伝達手段のギア比の変更を禁止するギア比変更禁止手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、走行車線上において先行車の有無を検出する先行車検出手段を有し、前記先行車検出手段が前記車両の車線変更後の走行車線上において先行車が検出できなかった時には、前記所定時間経過後に、通常の車速制御時よりも急加速となるような制御を行う急加速手段を備えることを特徴とするものである。
【0010】
【実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る車間制御装置の構成を示すブロック図である。以下、図に従って説明する。
【0011】
11は自車の走行速度を検出する車速センサで、車軸に設けられ光学的、磁気的に車軸の回転を検出し、回転速度に対応したパルスが出力される。12は運転者が車線変更に先立って操作するウインカ(方向指示器)スイッチで、追い越し等で右側車線に車線変更するために運転者が操作した場合は右ウインカを点灯(点滅)するように接点が切換り、車線変更が完了しハンドルが戻されるとウインカが消灯するように接点が切換る。13は車両前方に向けて設置され走行車線の前方を走行している車両(先行車)の自車両に対する速度(相対速度)や距離を検出するミリ波センサで、レーダ波を前方に発射し、その反射波を検出して先行車との車間距離、相対速度を検出する。21は車速センサ11、ウインカスイッチ12の他、車両の各部に設けられたセンサからの信号を受信し、ライトや速度計等の車両の電装品を制御する電装品制御部で、マイクロコンピュータ等で構成される。22は電装品制御部21、車間制御部23等からの吸入空気量、エンジン回転数、スロットル開度、加速に必要な要求加速度等の入力信号に基づき、様々な走行状態(例えば、要求速度、要求加速度)に応じた最適な燃料噴射量を演
算し、スロットルバルブ31の開度制御、トランスミッション32の変速制御、インジェクションの燃料噴射制御等を行うエンジン制御部で、マイクロコンピュータ等で構成される。23はミリ波センサ13の検出した先行車との車間距離、相対速度及び車速センサ11の検出した自車速度、設定された目標速度を基に、定速走行、適正車間距離走行等の適切な走行状態を得るための制御値を算出してエンジン制御部22に出力する車間制御部で、マイクロコンピュータ等で構成される。31はエンジン制御部22の指示に基づきエンジンへの吸入空気量を調整してエンジンの出力を制御するスロットルバルブ(電子スロットル)である。32はエンジン制御部22の指示に基づきエンジンの回転を車軸に伝達するギア比を切り換えるトランスミッションである。
【0012】
図2は本発明の一実施の形態に係る車間制御装置のエンジン制御部22の行う処理を示すフローチャートである。以下、図に従って説明する。尚、本処理は車間距離制御走行状態中に他の制御のための処理と共に繰り返し行われる。
【0013】
以下のステップS11からステップS15までの処理は、車線変更直後の速度維持を行うための処理である。
【0014】
ステップS11では、車線が変更されたか否かを判断して車線が変更されればステップS12に移り、車線が変更されなければ処理を終える。つまり、今まで走行していた車線から追い越しのために右側車線に変更したか否かを運転者の操作したウインカスイッチ12(右ウインカ)の状態から判断する。尚、車両が右側車線に移りウインカスイッチ12が消灯された時点で車線が変更されたと判断する。ステップS12では、所定距離以内に先行車がいるか否かを判断して、先行車がなければステップS13に移り、先行車があれば処理を終える。この判断はミリ波センサ13により検出される先行車(前方移動体)までの距離により行われる。尚、先行車があれば走行速度及び車間距離に基いてスロットルバルブ31が調整される通常の車間距離制御に制御が移る。ステップS13では、その時の走行速度が維持されるようにスロットルバルブ31を調整してステップS14に移る。
【0015】
ステップS14では、車線変更から所定時間が経過したか否かを判断して所定時間が経過すればステップS15に移り、所定時間が経過しなければ待機する。
この処理は、追い越し以外の目的での車線変更の可能性があり、運転者が何らかの操作を行うかもしれないので、しばらくの間速度を維持して、様子を見るための処理である。尚、この間にブレーキ操作等の操作があると車間距離制御が解除される。また、所定時間は概略5秒間程度が適切である。ステップS15では、走行速度、目標速度、車間距離に基いてスロットルバルブを制御する車間距離制御を開始しステップS16に移る。尚、この車間距離制御では通常より加速度が大きくなるような制御を行う(スロットルバルブ開度を大きめにする)。
【0016】
以下のステップS16からステップS20の処理は、追い越しと判断できる時の急加速を充分なものとするために行う処理である。
【0017】
ステップS16では、要求加速度が実加速度に比べて大きいか否かを判断して要求加速度が実加速度よりも大きければステップS17に移り、要求加速度が実加速度よりも小さければステップS21に移る。実加速度が要求加速度よりも小さいことはトルク不足で、予定通りの加速ができていない状態である。尚、実加速度は自車の現在の加速度で、車速センサ11で検出した車速(車両の走行速度)を微分して求める。要求加速度は、追い越し時に適切とされる加速度で実車速(車速センサ11の出力)と目標速度と車間距離とに基いて予め決められた加速
度でメモリに記憶されている。
【0018】
ステップS17では、トランスミッションが5速であるか否かを判断して5速であればステップS18に移り、5速でなければステップS19に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS18では、トランスミッションを4速にシフトダウンしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも小さく、スロットルバルブ31の調整だけでは、車両を急加速するのが難しいので、トランスミッションを5速から4速にシフトダウンする。この操作により加
速に必要なトルクを得る。
【0019】
ステップS19では、トランスミッションが4速であるか否かを判断して4速であればステップS20に移り、4速でなければステップS25に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS20では、トランスミッションを3速にシフトダウンしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも小さく、スロットルバルブ31の調整だけでは、車両を急加速するのが難しいので、トランスミッションを4速から3速にシフトダウンする。この操作により加速に必要なトルクを得る。
【0020】
以下のステップS21からステップS24の処理は、車両が目標速度に接近し加速性能を上げる必要がなくなり、逆に速度変動を抑える必要が生ずるので、そのような速度変動を抑えるような制御を行う処理である。
【0021】
ステップS21では、トランスミッションが3速であるか否かを判断して3速であればステップS22に移り、3速でなければステップS23に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS22では、トランスミッションを4速にシフトアップしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも大きく(または等しい)車両のトルクには余裕がある。そこで、トランスミッションを3速から4速にシフトアップすることによりスロットルバルブ31の変化に対する加速度の変動を小さくして、ショックの少ない緩やかな加速状態とする。
【0022】
ステップS23では、トランスミッションが4速であるか否かを判断して4速であればステップS24に移り、4速でなければステップS25に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS24では、トランスミッションを5速にシフトアップしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも大きく(または等しい)車両のトルクには余裕がある。そこで、トランスミッションを3速から4速にシフトアップすることによりスロットルバルブ31の変化に対する加速度の変動を小さくして、ショックの少ない緩やかな加速状態とする。
【0023】
ステップS25では、車速が目標速度−αを超えたか否かを判断して車速が目標速度−αに超えればステップS26に移り、車速が目標速度−αを超えていなければステップS16に戻る。尚、αは5km/h程度の値が適切である。ステップS26では、トランスミッションを5速に設定して処理を終える。つまり、車速が目標速度に近くなったので、速度変動を抑えてショックを少なくするために、トランスミッションを5速に設定する(既に5速になっている場合はそのまま、3速、4速の場合は5速に変更する)。
【0024】
以上のように本実施の形態によれば、車線が変更されたら、一定時間速度が維持され、その後に適切で充分な加速が行われるので、車線変更が追い越し目的、あるいはそれ以外の目的のためであっても、運転者にとって適切な制御が行われることになる。また、充分な加速が得られない場合は、トランスミッションがシフトダウンされるので、充分な加速を得ることができる。また、車速が目標速度に近づくとトランスミッションがシフトアップされるので、車速変動が抑えられ乗り心地が向上する。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、車線変更した時にも適切な加速が行える車間制御装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施の形態に係る車間制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】
本発明の一実施の形態に係る車間制御装置のエンジン制御部22の行う処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11・・・・車速センサ、 22・・・・エンジン制御部、
12・・・・ウインカ、 23・・・・車間制御部、
13・・・・ミリ波センサ、 31・・・・スロットルバルブ、
21・・・・電装品制御部、 32・・・・トランスミッション。
【発明の名称】 車間制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、
車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、
前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の加速を禁止する加速禁止手段を備えたことを特徴とする車間制御装置。
【請求項2】 速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、
車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、
前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の駆動源からの動力を車輪に伝達する伝達手段のギア比の変更を禁止するギア比変更禁止手段を備えたことを特徴とする車間制御装置。
【請求項3】 走行車線上において先行車の有無を検出する先行車検出手段を有し、
前記先行車検出手段が前記車両の車線変更後の走行車線上において先行車が検出できなかった時には、前記所定時間経過後に、通常の車速制御時よりも急加速となるような制御を行う急加速手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車間制御装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車線変更した時にも適切な加速が行える車間制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
先行車との車間距離、相対速度を基に定速走行する車間制御装置においては、自車の走行速度(自車速)を車速センサにより検出して、自車速が定速走行するために設定された目標速度よりも小さければ加速するようにスロットルバルブを開き、目標速度よりも大きければ減速するようにスロットルバルブを閉じる。このような操作を繰り返して定速走行を行う。この時、車両前方にミリ波センサ(レーダ)等を設置して、その反射波から先行車との車間距離と相対速度を検出し、自車の走行車線上に先行車がある場合には、走行速度に応じた安全な車間距離を保持するために、定速走行を中断して検出した車間距離、相対速度に応じて加速または減速を行っている。
【0003】
また、自車が追い越し(または追い抜き)のために車線変更した時にも、隣接車線(右側車線)に移動した後に、同様の方法で先行車を確認して設定された目標速度あるいはと安全な車間距離が維持できるように、スロットルバルブを調整して加速または減速を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車間制御装置においては、車線変更を行った時にも、単に車線変更後に先行車の有無、車間距離、相対速度を検出し、スロットルバルブの開度を調整して加速、減速を行っている。しかし、車線変更の場合、その目的が明確でないため、車線変更を行った直後に先行車なしと判断して加速した場合、運転者の所望する制御とならないことがある。
【0005】
また、追い越し車線では、一般に走行速度が速いので後続車の接近を考慮して、前方の安全を確認した後は迅速に加速する必要がある。しかし、従来の車間制御装置では通常の場合と同じ車速と目標速度に応じた制御であるため充分な加速が得られない。
【0006】
本発明は、車線変更した時にも適切な加速が行える車間制御装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の加速を禁止する加速禁止手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、速度が目標速度となるように車速を制御すると共に、先行車との車間距離に基いて車速を制御する車間制御装置において、車両が走行車線を変更したことを検出する車線変更検出手段と、前記車線変更検出手段が前記車両が走行車線を変更したことを検出した時には、所定時間、前記車両の駆動源からの動力を車輪に伝達する伝達手段のギア比の変更を禁止するギア比変更禁止手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、走行車線上において先行車の有無を検出する先行車検出手段を有し、前記先行車検出手段が前記車両の車線変更後の走行車線上において先行車が検出できなかった時には、前記所定時間経過後に、通常の車速制御時よりも急加速となるような制御を行う急加速手段を備えることを特徴とするものである。
【0010】
【実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る車間制御装置の構成を示すブロック図である。以下、図に従って説明する。
【0011】
11は自車の走行速度を検出する車速センサで、車軸に設けられ光学的、磁気的に車軸の回転を検出し、回転速度に対応したパルスが出力される。12は運転者が車線変更に先立って操作するウインカ(方向指示器)スイッチで、追い越し等で右側車線に車線変更するために運転者が操作した場合は右ウインカを点灯(点滅)するように接点が切換り、車線変更が完了しハンドルが戻されるとウインカが消灯するように接点が切換る。13は車両前方に向けて設置され走行車線の前方を走行している車両(先行車)の自車両に対する速度(相対速度)や距離を検出するミリ波センサで、レーダ波を前方に発射し、その反射波を検出して先行車との車間距離、相対速度を検出する。21は車速センサ11、ウインカスイッチ12の他、車両の各部に設けられたセンサからの信号を受信し、ライトや速度計等の車両の電装品を制御する電装品制御部で、マイクロコンピュータ等で構成される。22は電装品制御部21、車間制御部23等からの吸入空気量、エンジン回転数、スロットル開度、加速に必要な要求加速度等の入力信号に基づき、様々な走行状態(例えば、要求速度、要求加速度)に応じた最適な燃料噴射量を演
算し、スロットルバルブ31の開度制御、トランスミッション32の変速制御、インジェクションの燃料噴射制御等を行うエンジン制御部で、マイクロコンピュータ等で構成される。23はミリ波センサ13の検出した先行車との車間距離、相対速度及び車速センサ11の検出した自車速度、設定された目標速度を基に、定速走行、適正車間距離走行等の適切な走行状態を得るための制御値を算出してエンジン制御部22に出力する車間制御部で、マイクロコンピュータ等で構成される。31はエンジン制御部22の指示に基づきエンジンへの吸入空気量を調整してエンジンの出力を制御するスロットルバルブ(電子スロットル)である。32はエンジン制御部22の指示に基づきエンジンの回転を車軸に伝達するギア比を切り換えるトランスミッションである。
【0012】
図2は本発明の一実施の形態に係る車間制御装置のエンジン制御部22の行う処理を示すフローチャートである。以下、図に従って説明する。尚、本処理は車間距離制御走行状態中に他の制御のための処理と共に繰り返し行われる。
【0013】
以下のステップS11からステップS15までの処理は、車線変更直後の速度維持を行うための処理である。
【0014】
ステップS11では、車線が変更されたか否かを判断して車線が変更されればステップS12に移り、車線が変更されなければ処理を終える。つまり、今まで走行していた車線から追い越しのために右側車線に変更したか否かを運転者の操作したウインカスイッチ12(右ウインカ)の状態から判断する。尚、車両が右側車線に移りウインカスイッチ12が消灯された時点で車線が変更されたと判断する。ステップS12では、所定距離以内に先行車がいるか否かを判断して、先行車がなければステップS13に移り、先行車があれば処理を終える。この判断はミリ波センサ13により検出される先行車(前方移動体)までの距離により行われる。尚、先行車があれば走行速度及び車間距離に基いてスロットルバルブ31が調整される通常の車間距離制御に制御が移る。ステップS13では、その時の走行速度が維持されるようにスロットルバルブ31を調整してステップS14に移る。
【0015】
ステップS14では、車線変更から所定時間が経過したか否かを判断して所定時間が経過すればステップS15に移り、所定時間が経過しなければ待機する。
この処理は、追い越し以外の目的での車線変更の可能性があり、運転者が何らかの操作を行うかもしれないので、しばらくの間速度を維持して、様子を見るための処理である。尚、この間にブレーキ操作等の操作があると車間距離制御が解除される。また、所定時間は概略5秒間程度が適切である。ステップS15では、走行速度、目標速度、車間距離に基いてスロットルバルブを制御する車間距離制御を開始しステップS16に移る。尚、この車間距離制御では通常より加速度が大きくなるような制御を行う(スロットルバルブ開度を大きめにする)。
【0016】
以下のステップS16からステップS20の処理は、追い越しと判断できる時の急加速を充分なものとするために行う処理である。
【0017】
ステップS16では、要求加速度が実加速度に比べて大きいか否かを判断して要求加速度が実加速度よりも大きければステップS17に移り、要求加速度が実加速度よりも小さければステップS21に移る。実加速度が要求加速度よりも小さいことはトルク不足で、予定通りの加速ができていない状態である。尚、実加速度は自車の現在の加速度で、車速センサ11で検出した車速(車両の走行速度)を微分して求める。要求加速度は、追い越し時に適切とされる加速度で実車速(車速センサ11の出力)と目標速度と車間距離とに基いて予め決められた加速
度でメモリに記憶されている。
【0018】
ステップS17では、トランスミッションが5速であるか否かを判断して5速であればステップS18に移り、5速でなければステップS19に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS18では、トランスミッションを4速にシフトダウンしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも小さく、スロットルバルブ31の調整だけでは、車両を急加速するのが難しいので、トランスミッションを5速から4速にシフトダウンする。この操作により加
速に必要なトルクを得る。
【0019】
ステップS19では、トランスミッションが4速であるか否かを判断して4速であればステップS20に移り、4速でなければステップS25に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS20では、トランスミッションを3速にシフトダウンしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも小さく、スロットルバルブ31の調整だけでは、車両を急加速するのが難しいので、トランスミッションを4速から3速にシフトダウンする。この操作により加速に必要なトルクを得る。
【0020】
以下のステップS21からステップS24の処理は、車両が目標速度に接近し加速性能を上げる必要がなくなり、逆に速度変動を抑える必要が生ずるので、そのような速度変動を抑えるような制御を行う処理である。
【0021】
ステップS21では、トランスミッションが3速であるか否かを判断して3速であればステップS22に移り、3速でなければステップS23に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS22では、トランスミッションを4速にシフトアップしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも大きく(または等しい)車両のトルクには余裕がある。そこで、トランスミッションを3速から4速にシフトアップすることによりスロットルバルブ31の変化に対する加速度の変動を小さくして、ショックの少ない緩やかな加速状態とする。
【0022】
ステップS23では、トランスミッションが4速であるか否かを判断して4速であればステップS24に移り、4速でなければステップS25に移る。つまり、トランスミッションの現在のギア位置を判断するもので、電装品制御部21からの信号に基いて判断する。ステップS24では、トランスミッションを5速にシフトアップしてステップS25に移る。つまり、実加速度が要求加速度よりも大きく(または等しい)車両のトルクには余裕がある。そこで、トランスミッションを3速から4速にシフトアップすることによりスロットルバルブ31の変化に対する加速度の変動を小さくして、ショックの少ない緩やかな加速状態とする。
【0023】
ステップS25では、車速が目標速度−αを超えたか否かを判断して車速が目標速度−αに超えればステップS26に移り、車速が目標速度−αを超えていなければステップS16に戻る。尚、αは5km/h程度の値が適切である。ステップS26では、トランスミッションを5速に設定して処理を終える。つまり、車速が目標速度に近くなったので、速度変動を抑えてショックを少なくするために、トランスミッションを5速に設定する(既に5速になっている場合はそのまま、3速、4速の場合は5速に変更する)。
【0024】
以上のように本実施の形態によれば、車線が変更されたら、一定時間速度が維持され、その後に適切で充分な加速が行われるので、車線変更が追い越し目的、あるいはそれ以外の目的のためであっても、運転者にとって適切な制御が行われることになる。また、充分な加速が得られない場合は、トランスミッションがシフトダウンされるので、充分な加速を得ることができる。また、車速が目標速度に近づくとトランスミッションがシフトアップされるので、車速変動が抑えられ乗り心地が向上する。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、車線変更した時にも適切な加速が行える車間制御装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施の形態に係る車間制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】
本発明の一実施の形態に係る車間制御装置のエンジン制御部22の行う処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11・・・・車速センサ、 22・・・・エンジン制御部、
12・・・・ウインカ、 23・・・・車間制御部、
13・・・・ミリ波センサ、 31・・・・スロットルバルブ、
21・・・・電装品制御部、 32・・・・トランスミッション。
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