JP2000293870A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JP2000293870A
JP2000293870A JP11097915A JP9791599A JP2000293870A JP 2000293870 A JP2000293870 A JP 2000293870A JP 11097915 A JP11097915 A JP 11097915A JP 9791599 A JP9791599 A JP 9791599A JP 2000293870 A JP2000293870 A JP 2000293870A
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magnetic
objective lens
axis
permanent magnet
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JP11097915A
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Kokichi Terajima
厚吉 寺嶋
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Akai Electric Co Ltd
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Akai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 レンズホルダの駆動に伴う対物レンズのチル
トの発生を有効に抑制した対物レンズ駆動装置の提供。 【解決手段】 XYZ直交座標系において、相互に所定
の間隔を隔ててほぼX軸方向に延在する四本の弾性支持
部材で、Y軸方向およびZ軸方向に変位可能に懸架支持
され、かつZ軸方向を光軸とする対物レンズを保持する
レンズホルダを、電磁駆動手段によってY軸方向および
Z軸方向に夫々駆動する対物レンズ駆動装置において、
上記電磁駆動手段は、YZ平面とほぼ平行な磁極面を有
するほぼ直方体形状の駆動用永久磁石2aと、その永久
磁石の磁気領域内に少なくともその導線部の一部を配置
したトラッキングコイルおよびフォーカシングコイル7
で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)
等の光ディスクや、ミニディスク(MD)等の光磁気デ
ィスクのような記録媒体に対して情報の記録や再生を行
うのに用いる対物レンズを所定の方向に駆動するための
対物レンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の対物レンズ駆動装置として、例え
ば、図8に斜視図で示すようなものがある。この対物レ
ンズ駆動装置は、いわゆる4本ワイヤ支持型のムービン
グコイル方式のもので、支持部材1には、例えばCu−
Be合金、Cu−P合金等よりなる4本の弾性支持部材
3のそれぞれの一端部が、例えば長方形の頂点のような
所定の間隔を隔てた位置において支持されている。これ
ら4本の弾性支持部材3は、支持部材1から図示しない
ディスク状の記録媒体のタンジェンシャル(X軸)方向
に向けて概略平行に延在し、それらの他端部にレンズホ
ルダ4を懸架支持して、レンズホルダ4に保持された対
物レンズ5を記録媒体の情報ピット列(トラック)を横
切るトラッキング(Y軸)方向と、対物レンズ5の光軸
とほぼ平行なフォーカシング(Z軸)方向とにそれぞれ
変位可能としている。
【0003】支持部材1には、例えば、Fe、Ni、C
o、あるいは、これらを含む合金、もしくはフェライト
等よりなる概略U字形状をなす磁性ヨーク8aが設けら
れている。磁性ヨーク8aは、図9に示すように、タン
ジェンシャル方向に離間対向してフォーカシング方向に
立脚する2つの脚部と、これらの脚部のフォーカシング
方向の一端部(支持部材1側の底部)を相互に連結する
リターンパス部8rとを有する略U字形状をなしてい
る。この磁性ヨーク8aは、両脚部がレンズホルダ4の
開口部4aに進入して配設され、その両脚部の内面に、
異なる磁極が空隙を介して対向するように、例えばNd
−Fe−B合金等よりなる2個の駆動用永久磁石2a、
2bをそれぞれ設けている。
【0004】さらに、磁性ヨーク8aの2つの脚部の他
端部は、略I字形状をなす磁性カバー8bを介して相互
に結合され、これら磁性ヨーク8a、リターンパス部8
r、磁性カバー8b、および駆動用永久磁石2a、2b
により全体として略O字形の磁路を有する磁気回路を形
成している。
【0005】また、レンズホルダ4には、その開口部4
aに、対物レンズ5の光軸を記録媒体の所定のトラック
の中心線上に位置させるために、対物レンズ5をトラッ
キング方向に駆動するためのトラッキングコイル6と、
対物レンズ5を情報ピット面に合焦させるために、対物
レンズ5をフォーカシング方向に駆動するためのフォー
カシングコイル7とが設けられている。
【0006】フォーカシングコイル7は、樹脂等から形
成されるボビン11にフォーカシング方向の軸線周りに
巻き回され、トラッキングコイル6は、ボビン11にタ
ンジェンシャル方向の軸線周りに巻き回されており、こ
れらトラッキングコイル6およびフォーカシングコイル
7を装着したボビン11が、フォーカシングコイル7の
トラッキング方向に延在する一辺の駆動用線分7aと、
トラッキングコイル6のフォーカシング方向に延在する
駆動用線分6aとが、磁気回路の空隙に位置するように
レンズホルダ4の開口部4aに嵌合・固定されて、トラ
ッキングコイル6およびフォーカシングコイル7と磁気
回路とで電磁駆動手段を構成している。
【0007】このようにして、トラッキングコイル6に
通電することにより、駆動用線分6aを流れる電流と駆
動用永久磁石2によるタンジェンシャル方向の磁束との
相互作用により、トラッキングコイル6にトラッキング
方向を向いたローレンツ力を作用させて、対物レンズ5
をトラッキング方向すなわち図示しない記録媒体のトラ
ックを横切る方向に変位させるようにしている。
【0008】同様にして、フォーカシングコイル7に通
電することにより、駆動用線分7aを流れる電流と駆動
用永久磁石2によるタンジェンシャル方向の磁束との相
互作用により、フォーカシングコイル7にフォーカシン
グ方向を向いたローレンツ力を作用させて、対物レンズ
5をフォーカシング方向すなわち図示しない記録媒体の
記録面にほぼ直交する光軸方向に変位させるようにして
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した対物レンズ駆
動装置は、弾性支持部材3による懸架支持構造で、他の
代表的な支持構造である軸摺動型の対物レンズ駆動装置
のようにレンズホルダ4の変位に際して軸部分との摩擦
を生じることがなくので、滑らかで分解能の高い駆動が
可能となる。しかし、他方では、軸のように安定した案
内がないために、X軸と平行な軸周りに回動し易い構造
となっている。
【0010】すなわち、トラッキングコイル6、フォー
カシングコイル7およびその他の部品の精度や組み立て
精度、あるいは駆動用永久磁石2の位置ずれ等が原因と
なって、例えばトラッキングコイル6やフォーカシング
コイル7の駆動力の中心と、対物レンズ5等を含む弾性
支持部材3による支持中心や、レンズホルダ4全体の重
心の位置とがずれていたりすると、トラッキング方向や
フォーカシング方向の駆動力と弾性支持部材3の復元力
や重力とにより回転モーメントを生じて、レンズホルダ
4がX軸と平行な軸周りに回動してしまう。また、トラ
ッキングコイル6やフォーカシングコイル7、あるいは
駆動用永久磁石2のニュートラル状態における位置を精
度よく組み立てても、トラッキング方向やフォーカシン
グ方向に駆動力を作用させてレンズホルダ4をニュート
ラル位置から移動させると、駆動用永久磁石2とトラッ
キングコイル6やフォーカシングコイル7との相対位置
が変化するため、これらの駆動力の中心の位置がレンズ
ホルダ4内で移動し、同様にトラッキング方向やフォー
カシング方向の駆動力と弾性支持部材3の復元力とによ
り回転モーメントが生じて、レンズホルダ4がX軸と平
行な軸周りに回動してしまうことになる。
【0011】このようにレンズホルダ4がX軸と平行な
軸周りに回動すると、これに保持されている対物レンズ
5も回動してその光軸が傾斜する、いわゆるダイナミッ
クラジアルチルトが生じて、レーザ光の波面にコマ収差
をはじめ種々の収差が生じるようになる。このため、デ
ィスク状記録媒体に照射されるレーザ光のスポットにサ
イドローブができて隣接トラックからのクロストークが
生じ易くなったり、トラックオフセットが生じて適切な
トラッキング制御ができなくなったり、さらには反射強
度が低下して情報読み取り信号レベルが下がってしまう
等の現象が生じて、光ヘッドの性能としてのS/Nが低
下するという問題が生じることになる。
【0012】本発明の目的は、上記従来技術が抱える問
題点に着目してなされたもので、レンズホルダの駆動に
伴う対物レンズのダイナミックチルトの発生を有効に抑
制する対物レンズ駆動装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的の実
現に向け鋭意研究した結果、電磁駆動手段を構成する駆
動用永久磁石からフォーカシングコイルおよびトラッキ
ングコイルに供給される磁束のX軸方向成分の分布を変
化させることによって、フォーカシングコイルおよびト
ラッキングコイルを流れる電流と、磁束のX軸方向成分
との相互作用により生じるZ軸方向およびY軸方向のロ
ーレンツ力の合成中心を、Y軸方向およびZ軸方向にそ
れぞれシフトさせることができ、これによって、弾性支
持部材によるばねの復元力とこれらのローレンツ力との
釣り合い状態を変化させて、X軸と平行な軸周りの回転
モーメントの大きさや向きを調節することができること
を知見し、本発明に想到した。
【0014】すなわち、本発明の対物レンズ駆動装置
は、XYZ直交座標系において、相互に所定の間隔を隔
ててほぼX軸方向に延在する四本の弾性支持部材によっ
て、Y軸方向およびZ軸方向に変位可能に懸架支持さ
れ、かつZ軸方向を光軸とする対物レンズを保持するレ
ンズホルダを、電磁駆動手段によってY軸方向およびZ
軸方向にそれぞれ駆動するようにした対物レンズ駆動装
置において、上記電磁駆動手段は、YZ平面とほぼ平行
な磁極面を有するほぼ直方体形状の駆動用永久磁石と、
その永久磁石の磁気領域内に少なくともその導線部の一
部を配置したトラッキングコイルおよびフォーカシング
コイルから構成され、さらに、上記駆動用永久磁石の磁
極面に隣接し、XZ平面にほぼ平行な側面またはXY平
面にほぼ平行な側面の近傍に、ダイナミックチルト調整
用の磁性片が配設されたことを特徴とする。前記磁性片
は、XZ平面にほぼ平行な2側面またはXY平面にほぼ
平行な2側面の少なくともいずれかの近傍にそれぞれ配
設されていることが望ましく、また、それらの磁性片は
一体的に接続され、Y軸方向またはZ軸方向に移動可能
に配設されることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1および図2は、本
発明の第1の実施形態を示し、図1はダイナミックチル
ト調整用の磁性片の配置を示す要部斜視図、図2はその
作用説明図である。ここで、従来例と同様の部分には同
一の符号を付し、またそれらの配置や向きは従来例と同
一の座標系に基づいて統一して示す。
【0016】この実施形態による対物レンズ駆動装置
は、図8および図9に示すような従来例と同様の、いわ
ゆる4本ワイヤ支持型のムービングコイル方式のもの
で、支持部材1には、例えばCu−Be合金、Cu−P
合金等よりなる4本の弾性支持部材3のそれぞれの一端
部を、例えば長方形の頂点のような所定の間隔を隔てた
位置において支持する。これら4本の弾性支持部材3
は、図示しないディスク状の記録媒体のタンジェンシャ
ル(X軸)方向に向けて概略平行に延在させ、それらの
他端部にレンズホルダ4を懸架支持して、レンズホルダ
4に保持された対物レンズ5を、記録媒体の情報ピット
列(トラック)を横切るトラッキング(Y軸)方向と、
対物レンズ5の光軸とほぼ平行なフォーカシング(Z
軸)方向とにそれぞれ変位可能に構成する。
【0017】また、対物レンズ5をトラッキング方向お
よびフォーカシング方向に駆動するため、ベース部材1
Bには、例えばFe、Ni、Co、あるいはこれらを含
む合金、もしくはフェライト等よりなる概略U字形状を
なす軟質磁性ヨーク8を、その対向する両脚部がタンジ
ェンシャル方向に対向するようにレンズホルダ4の開口
部4aに進入して設け、この軟質磁性ヨーク8の両脚部
内面に、異なる磁極面が空隙を介して対向するように、
例えばNd−Fe−B合金等よりなる駆動用永久磁石2
a、2bをそれぞれ設ける。さらに、レンズホルダ4の
開口部4aには、対物レンズ5の光軸を記録媒体の所定
のトラックの中心線上に位置させるために、対物レンズ
5をトラッキング方向に駆動するためのトラッキングコ
イル6と、対物レンズ5を情報ピット面に合焦させるた
めに、対物レンズ5をフォーカシング方向に駆動するた
めのフォーカシングコイル7とをそれぞれ装着した樹脂
等からなるボビン11を設けて、駆動用永久磁石2(2
a、2b)と、トラッキングコイル6およびフォーカシ
ングコイル7とで電磁駆動手段を構成する。なお、ボビ
ン11は、従来例で説明したと同様に、フォーカシング
コイル7のトラッキング方向に延在する一辺の駆動用線
分7aと、トラッキングコイル6のフォーカシング方向
に延在する駆動用線分とが、二つの駆動用永久磁石2
(2a、2b)が対向する空隙に位置するようにレンズ
ホルダ4の開口部4aに嵌合固定して設ける。
【0018】かかる構成において、トラッキングコイル
6に通電すると、トラッキングコイル6のフォーカシン
グ方向に流れる電流と、これに対向する駆動用永久磁石
2からのタンジェンシャル方向の磁束との相互作用によ
り、トラッキングコイル6にはトラッキング方向を向い
たローレンツ力が作用するので、対物レンズ5をトラッ
キング方向すなわち図示しない記録媒体のトラックを横
切る方向に変位させることができる。
【0019】同様に、フォーカシングコイル7に通電す
ると、トラッキング方向に流れる電流と駆動用永久磁石
2によるタンジェンシャル方向を向いた磁束との相互作
用により、フォーカシングコイル7にはフォーカシング
方向を向いたローレンツ力が作用するので、対物レンズ
5をフォーカシング方向、すなわち図示しない記録媒体
の記録面にほぼ直交する光軸方向に変位させることがで
きるように構成される。
【0020】上述したような構成を有する対物レンズ駆
動装置においては、図1に示すように、X軸方向を向い
た磁極面(YZ平面に平行な磁極面)を有する直方体形
状の駆動用永久磁石2aの磁極面に隣接し、かつ、XZ
平面に平行な2つの側面の近傍に磁性片9lおよび9r
がそれぞれ配設される。この実施形態における磁性片9
l、9rは、同一の磁性材料から形成された同一サイズ
のものであり、図2に示すように、Y軸方向に移動可能
に、しかも隣接する側面との間の距離G1、G2が調節
可能に配設される。
【0021】上記駆動用永久磁石2aの側面と磁性片9
l、9rとの間の距離G1、G2が等しい場合には、磁
性片9l側に還流する磁束と磁性片9r側に還流する磁
束とのバランスが取れているが、たとえば、いずれかの
磁性片をY軸方向に移動させてGlを狭くすると、磁性
片9l側に還流する磁束が増加することになる。このよ
うな場合には、フオーカシングコイル7に供給される磁
束のX軸方向成分の分布は、全体として磁性片9r側に
偏るため、曲線10で示される磁束分布は曲線11で示され
る状態に変化するので、フオーカシングコイル7を流れ
る電流との相互作用により生じるZ軸方向のローレンツ
力の合成中心を、例えばPaからPbにY軸方向へ移動
させることができる。逆にGlを広くすると、磁性片9
l側に還流する磁束が減少するため、フオーカシングコ
イル7に供給される磁束のX軸方向成分の分布は全体と
して9l側に偏るようになる。また磁性片9lと磁性片
9rを連動して移動させて、たとえば磁性片9lと9r
との間隔を一定に維持しながらY軸方向に移動させる
と、磁束のX軸方向成分の分布をより大きく偏らせるこ
とができる。
【0022】上記のように磁性片9aおよび9rを配設
することによって、弾性支持部材3の支持中心とフオー
カシングコイル7に発生するローレンツ力の合成中心と
の間のY軸方向の距離を増減させ、弾性支持部材3によ
るばねの復元力とフオーカシングコイル7に生じたロー
レンツ力との釣り合い状態を変化させて、X軸と平行な
軸周りの回転モーメントの大きさや向きを調節すること
が可能となる。なお、この実施形態では、磁性片9lお
よび9rを駆動用永久磁石2aの対向する2側面の近傍
に配設したが、磁性片は必ずしも対で配設する必要はな
く、駆動用永久磁石2aの1側面の近傍に1つの磁性片
を配設してもよい。
【0023】以下、ダイナミックラジアルチルトの発生
を抑制する構成上の特徴について、具体的に説明する。
まず、フオーカシングコイル7やトラッキングコイル6
への通電がないニュートラル状態における対物レンズ5
のラジアル方向への傾斜 (スタティックラジアルチル
ト)が小さくなるように、対物レンズ5の光軸方向を調
整し、その光軸方向が調整された対物レンズ駆動装置の
フオーカシングコイル7に通電して、レンズホルダ4を
フォーカス方向へ所定量変位させたオフセット状態とす
る。このオフセット状態において、磁性片9lおよび/
または9rをY軸方向へ適量移動して対物レンズ5の光
軸の方向をニュートラル状態における光軸の方向に近づ
けるようにX軸と平行な軸周りの適切な大きさの回転モ
ーメントを発生させることによって、ダイナミックラジ
アルチルトを減少させることができる。なお、図2にお
いて、磁性片9l、9rのX軸方向の先端を駆動用永久
磁石2aの磁極面の後方に位置させて示したが、これに
限らず、磁性片9l、9rのダイナミックラジアルチル
トに対する調整感度の適切な設定のために適宜変更が可
能であり、磁極面の前方に位置させてもよい。
【0024】図3は、第1の実施形態の変形例を示す斜
視図であり、駆動用永久磁石2bの磁極面に隣接しZ軸
方向を向いて相互に対向する側面(XZ平面に平行な側
面)のそれぞれの近傍に磁性片9a、9bが配設されて
いる点で異なる。これらの磁性片9a、9bはそれぞれ
Z軸方向に移動可能であり、隣接するそれぞれの側面と
の間の距離は調節可能となっている。
【0025】このため、磁束のX軸方向成分とトラッキ
ングコイル6を流れる電流との相互作用により生じるY
軸方向のローレンツ力の合成中心を、Z軸方向に移動さ
せることができる。これにより、弾性支持部材3の支持
中心とトラッキングコイル6に発生するローレンツ力の
合成中心との間のZ軸方向の距離を増減することによっ
て、弾性支持部材3によるばねの復元力とトラッキング
コイル6に生じたローレンツ力との釣り合い状態を変化
させ、X軸と平行な軸周りの回転モーメントの大きさや
向きを調節することが可能となる。
【0026】図4は、本発明の第2の実施形態を示す斜
視図である。この実施形態においては、駆動用永久磁石
2aに対しては、その磁極面に隣接しXZ平面に平行な
2側面の近傍に1対の磁性片9l、9rを配設させ、駆
動用永久磁石2bに対しては、その磁極面に隣接しXY
平面に平行な2側面の近傍に1対の磁性片9a、9bを
それぞれ配設させている。これらの対の磁性片9l、9
rおよび磁性片9a、9bは、それらと同一の磁性材料
よりなる連結部材12によって一体に結合され、たとえ
ば、曲げ加工等により一体に形成されている。このよう
な構成により、磁性片9lと磁性片9rとが、あるいは
磁性片9aと磁性片9bとが各々連動して移動し得るよ
うになっている。
【0027】一方、駆動用永久磁石2a、2bは空隙を
介して対向配置され、その空隙には、駆動用永久磁石2
aの周りでZ軸と平行な軸周りに巻回されたフオーカシ
ングコイル7と、X軸と平行な軸周りに巻回されフオー
カシングコイル7のソレノイド側面上にY軸方向に隣接
する対構造をなすように形成されたトラッキングコイル
6とが配設されている。なお、連結部材12は、磁性片9
l、9rや磁性片9a、9bと必ずしも同一部材である
必要はなく、異なる部材により連結されていてもよい。
【0028】この実施形態においても、磁束のX軸方向
成分とフオーカシングコイル7を流れる電流との相互作
用により生じるZ軸方向のローレンツ力の合成中心を、
Y軸方向に移動させることができ、磁束のX軸方向成分
とトラッキングコイル6を流れる電流との相互作用によ
り生じるY軸方向のローレンツ力の合成中心を、Z軸方
向に移動させることができる。これにより、弾性支持部
材3の支持中心とフオーカシングコイル7やトラッキン
グコイル6に発生するローレンツ力の合成中心との間の
Y軸方向の距離やZ軸方向の距離を増減させて、弾性支
持部材3によるばねの復元力とトラッキングコイル6に
生じたローレンツ力との釣り合い状態を変化させ、X軸
と平行な軸周りの回転モーメントの大きさや向きを調節
することが可能となる。
【0029】図5は、第2の実施形態の変形例を示す斜
視図である。この変形例においては、駆動用永久磁石2
aの磁極面に隣接しXZ平面に平行な2側面の近傍に磁
性片9l、9rが配設され、駆動用永久磁石2bの磁極
面に隣接しXY平面に平行な2側面の近傍に磁性片9
a、9bがそれぞれ配設されている。磁性片9lと磁性
片9rとを連結し、磁性片9aと磁性片9bとを連結す
る連結部材13は、磁性片9l、9r、9a、9bと一体
的な同一部材として、たとえば、曲げ加工や打ち抜き加
工等により中央に開口部を有する板状に形成されてい
る。たとえば、それぞれの連結部材13の上下には、突出
部14を形成し、図示せぬ治具等をこれらの突出部14に接
続させることによって、磁性片9lと磁性片9rとをY
軸方向へ、また磁性片9aと9bをZ軸方向へ移動させ
るように構成される。なお、連結部材13は必ずしも磁性
片9l、9r、9a、9bと同一部材である必要はな
く、異なる材質としてもよい。また突出部14は必ずしも
設ける必要はない。
【0030】上記磁性片9l、9rや磁性片9a、9b
は、空隙Gを介して対向する駆動用永久磁石2a,2b
とともに、たとえば鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コ
バルト(Co)あるいはこれらを含む合金、もしくはフ
エライト等よりなる磁性ヨーク81aの内側の側面側に配
設される。ここで、磁性ヨーク81aの底部はXY平面と
平行な平面内において磁極の向きと直交する方向に迂回
したほぼ矩形に開口した構造のリターンパス部81rとな
っている。また磁性ヨーク81aの内側の側面は、たとえ
ば、外側の側面からのプレス加工等により一部が突き出
した凸部15が形成されており、この凸部15は連結部材13
の開口部を経て駆動用永久磁石2a,2bの背面側の磁
極と連結されて磁路を接続するとともに、連結部材13を
案内して磁性片9l、9rや磁性片9a、9bのY軸方
向やZ軸方向への安定した平行移動を可能とする。この
ため、凸部15の突出量は、磁性片9l、9rや磁性片9
a、9bの厚みよりも適宜大きくなるように設定され、
連結部材13は磁性片9l、9r、9a、9bが移動自在
となる状態で磁性ヨーク81aと駆動用永久磁石2a、2
bとの間に扶持される。さらに、この磁性ヨーク81aの
両端部には必要に応じてXY平面と平行な平面内におい
て、ほぼ矩形に開口した迂回構造の磁性カバー81bを接
続し、磁気回路を閉じて磁気抵抗の低減を図っている。
なお、磁性ヨーク81aの内側の側面に凸部を形成する代
わりに、駆動用永久磁石2a,2bの背面側の磁極に同
様の凸部を形成してもよい。
【0031】このように構成された磁気回路において、
駆動用永久磁石2aの周りにはZ軸と平行な軸周りに巻
回されたフオーカシングコイル7と、X軸と平行な軸周
りに巻回され、かつ、フオーカシングコイル7のソレノ
イド側面上にY軸方向に隣接する対構造をなすように形
成されたトラッキングコイル6が形成される。
【0032】この場合もまた、磁束のX軸方向成分とフ
オーカシングコイル7を流れる電流との相互作用により
生じるZ軸方向のローレンツ力の合成中心をY軸方向に
移動させることができ、磁束のX軸方向成分とトラッキ
ングコイル6を流れる電流との相互作用により生じるY
軸方向のローレンツ力の合成中心を、Z軸方向に移動さ
せることができる。これにより、弾性支持部材3の支持
中心とフオーカシングコイル7やトラッキングコイル6
に発生するローレンツ力の合成中心との間のY軸方向の
距離やZ軸方向の距離を増減させて、弾性支持部材3に
よるばねの復元力とトラッキングコイル6に生じたロー
レンツ力との釣り合い状態を変化させて、X軸と平行な
軸周りの回転モーメントの大きさや向きを調節すること
が可能となる。
【0033】図6および図7は、第2の実施形態におけ
る他の変形例を示す斜視図および要部拡大斜視図であ
る。この場合、駆動用永久磁石2aの磁極面に隣接する
4側面の近傍に、磁性片9l、9r、9a、9bがそれ
ぞれ配設されている。すなわち、駆動用永久磁石2aの
磁極面に隣接し、かつ、XZ平面に平行な2側面の近傍
にそれぞれ磁性片9l、9rを配設し、XY平面に平行
な2側面の近傍に磁性片9a、9bをそれぞれ配設し、
これらの磁性片9l、9r、9aおよび9bを、たとえ
ば曲げ加工や絞り加工等により一体的に形成された連結
部材13によって連結して枠状構造とする。この連結部材
13は、駆動用永久磁石2aの磁極の背面側に配設され、
下方隅には突出部14が形成されている。これらの突出部
14は、図示せぬ調整治具と接続されて磁性片9l、9
r、9aおよび9bの移動のために用いられる。そし
て、必要に応じて駆動用永久磁石2bにも同様に磁性片
を形成する。なお、連結部材12は必ずしも同一部材であ
る必要はなく、異なる部材により連結されていてもよ
い。また突出部14は必ずしも配設する必要はない。
【0034】上記磁性片9l、9r、9a、9bは、空
隙Gを介して対向する駆動用永久磁石2a,2bととも
に、たとえば、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバル
ト(Co)あるいはこれらを含む合金、もしくはフエラ
イト等よりなる磁性ヨーク8aの内側の側面側に配設さ
れる。磁性ヨーク8aの内側の側面には、磁性片9l、
9r、9aおよび9bの連結部材13をY方向およびZ方
向へ移動自在とするために溝が形成されており、リター
ンパス部81rにより駆動用永久磁石2a、2bのそれぞ
れの背面側の磁極間は磁路が閉じられた構造となってい
る。また、両端上部は必要に応じて磁性カバー8bを接
続し、磁気抵抗の低減を図るように構成される。
【0035】この場合もまた、磁束のX軸方向成分とフ
オーカシングコイル7を流れる電流との相互作用により
生じるZ軸方向のローレンツ力の合成中心をY軸方向に
移動させることができ、磁束のX軸方向成分とトラッキ
ングコイル6を流れる電流との相互作用により生じるY
軸方向のローレンツ力の合成中心をZ軸方向に移動させ
ることができる。これにより、弾性支持部材3の支持中
心とフオーカシングコイル7やトラッキングコイル6に
発生するローレンツ力の合成中心との間のY軸方向の距
離やZ軸方向の距離を増減させて、弾性支持部材3によ
るばねの復元力とトラッキングコイル6に生じたローレ
ンツ力との釣り合い状態を変化させて、X軸と平行な軸
周りの回転モーメントの大きさや向きを調節することが
可能となる。なお、上述した実施形態において、駆動用
永久磁石2a,2bは、必ずしも対構成とする必要がな
く、単一構成とすることが可能であり、そのような形態
に限定されるべきではないことは勿論のことである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の対物レン
ズ駆動装置によれば、駆動用永久磁石の磁極面の隣接す
る側面近傍にダイナミックチルト調整用の磁性片が配設
され、必要に応じて、磁性片をY軸方向やZ軸方向に移
動可能とすることができるので、Y軸方向やZ軸方向の
磁束密度分布を変化させることが可能であり、オフセッ
ト状態における弾性支持部材によるばねの復元力とフオ
ーカシングコイルに生じたローレンツ力との釣り合いを
変化させることができ、X軸と平行な軸周りに発生する
回転モーメントの大きさや向きを自在に変えることがで
きる。このため、対物レンズの光軸をラジアル方向の所
望の方向に回転させることが可能となり、レンズホルダ
に適切な大きさの回転モーメントを与えることによっ
て、オフセット状態において生じたダイナミックラジア
ルチルトを有効に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】同じく、第1の実施形態の動作を説明する図で
ある。
【図3】同じく、第1の実施形態の変形例を示す斜視図
である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。
【図5】同じく、第2の実施形態の変形例を示す斜視図
である。
【図6】同じく、第2の実施形態における他の変形例を
示す斜視図である。
【図7】同じく、第2の実施形態における他の変形例の
要部を示す拡大斜視図である。
【図8】従来例を示す斜視図である。
【図9】同じく、従来例を示す要部分解斜視図である。
【符号の説明】
1 支持部材 2a,2b 駆動用永久磁石 3 弾性支持部材 4 レンズホルダ 5 対物レンズ 6 トラッキングコイル 7 フオーカシングコイル 8a,81a 磁性ヨーク 8b,81b 磁性カバー 8r,81r リターンパス 9a,9b,9l,9r 磁性片 12,13 連結部材 14 突出部 15 凸部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XYZ直交座標系において、相互に所定
    の間隔を隔ててほぼX軸方向に延在する四本の弾性支持
    部材によって、Y軸方向およびZ軸方向に変位可能に懸
    架支持され、かつZ軸方向を光軸とする対物レンズを保
    持するレンズホルダを、電磁駆動手段によってY軸方向
    およびZ軸方向にそれぞれ駆動するようにした対物レン
    ズ駆動装置において、 上記電磁駆動手段は、YZ平面とほぼ平行な磁極面を有
    するほぼ直方体形状の駆動用永久磁石と、その永久磁石
    の磁気領域内に少なくともその導線部の一部を配置した
    トラッキングコイルおよびフォーカシングコイルから構
    成され、 さらに、上記駆動用永久磁石の磁極面に隣接し、XZ平
    面にほぼ平行な側面またはXY平面にほぼ平行な側面の
    近傍に、ダイナミックチルト調整用の磁性片が配設され
    たことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記磁性片は、XZ平面にほぼ平行な2
    側面またはXY平面にほぼ平行な2側面の少なくともい
    ずれかの近傍にそれぞれ配設されたことを特徴とする請
    求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記磁性片は、一体的に接続されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 上記磁性片は、Y軸方向またはZ軸方向
    に沿って移動可能に配設されていることを特徴とする請
    求項2または3に記載の対物レンズ駆動装置。
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