JP2000339730A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JP2000339730A
JP2000339730A JP11148155A JP14815599A JP2000339730A JP 2000339730 A JP2000339730 A JP 2000339730A JP 11148155 A JP11148155 A JP 11148155A JP 14815599 A JP14815599 A JP 14815599A JP 2000339730 A JP2000339730 A JP 2000339730A
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JP
Japan
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driving
objective lens
coil
movable
tracking
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JP11148155A
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Inventor
Kokichi Terajima
厚吉 寺嶋
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Akai Electric Co Ltd
Original Assignee
Akai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作時において姿勢変化があっても、対物レ
ンズの移動可能範囲が均等に維持され、かつダイナミッ
クラジアルチルト特性等の安定した対物レンズ駆動装置
を提供する。 【解決手段】 XYZ直交座標系において、支持ベース
1aに第1弾性支持手段31を介してY軸方向およびZ
軸方向に移動可能に支持されたZ軸方向を光軸とする対
物レンズ5を保持したレンズホルダ4と、駆動手段とし
ての駆動用コイル6,7および駆動用永久磁石2a,2
bのいずれか一方とを有する第1可動部と、支持ベース
1bに第2弾性支持手段32を介してY軸方向およびZ
軸方向に移動可能に支持された前記駆動手段としての駆
動用コイル6,7および駆動用永久磁石2a,2bのい
ずれか他方を有する第2可動部とを具えることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンパクトディ
スク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DV
D)等の光ディスクや、ミニディスク(MD)等の光磁
気ディスクのような記録媒体に対して情報の記録や再生
を行うのに用いる対物レンズを所定の方向に駆動するた
めの対物レンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の対物レンズ駆動装置として、例え
ば、図4に斜視図で示すようなものがある。この対物レ
ンズ駆動装置は、いわゆる4本ワイヤ支持型のムービン
グコイル方式のもので、支持ベース1には、図示しない
ディスク状記録媒体のタンジェンシャル(X軸)方向に
延在し、例えばCu−Be合金、Cu−P合金等よりな
24本の弾性支持部材3のそれぞれの一端部を、例えば
長方形の頂点のような所定の間隔を隔てた位置に固定
し、これら4本の弾性支持部材3の他端部をレンズホル
ダ4に固定して、レンズホルダ4に保持された対物レン
ズ5を記録媒体の情報ピット列(トラック)を横切る例
えば記録媒体のラジアル方向と平行なトラッキング(Y
軸)方向と、対物レンズ5の光軸とほぼ平行なフォーカ
ス(Z軸)方向とにそれぞれ移動可能に懸架支持してい
る。
【0003】支持ベース1には、例えばFe、Ni、C
o、あるいはこれらを含む合金、もしくはフェライト等
からなる磁性ヨーク8aが設けられている。磁性ヨーク
8aは、図5に駆動手段の分解斜視図をも示すように、
タンジェンシャル方向に離間対向してフォーカス方向に
立脚する二つの脚部と、これら脚部のフォーカス方向の
一端部を相互に連結するリターンパス部8rとを有する
概略U字形状をなしている。この磁性ヨーク8aは、両
脚部がレンズホルダ4の開口部4aに侵入して配設さ
れ、その両脚部の内面に、異なる磁極が空隙Gを介して
対向するように、例えばNd−Fe−B合金等よりなる
2個の駆動用永久磁石2a,2bがそれぞれ設けられて
いる。さらに、磁性ヨーク8aの二つの脚部の他端部
は、概略I字形状をなす磁性カバー8bを介して相互に
結合され、これら磁性ヨーク8a、磁性カバー8bおよ
び駆動用永久磁石2a,2bにより、空隙Gおよびリタ
ーンパス部8rを通る閉磁路と、空隙Gおよび磁性カバ
ー8bを通る閉磁路とを有する磁気回路を形成してい
る。
【0004】また、レンズホルダ4には、その開口部4
aに、対物レンズ5の光軸を記録媒体の所望のトラック
の中心線上に位置させるために、対物レンズ5をトラッ
キング方向に駆動するためのトラッキングコイル6と、
対物レンズ5を情報ピット面に合焦させるために、対物
レンズ5をフォーカス方向に駆動するためのフォーカシ
ングコイル7とが設けられている。フォーカシングコイ
ル7は、樹脂等からなるボビン11にフォーカス方向の
軸線周りに巻回して設けられており、トラッキングコイ
ル6は、ボビン11にタンジェンシャル方向の軸線周り
に巻回して設けられ、これらトラッキングコイル6およ
びフォーカシングコイル7を装着したボビン11が、フ
ォーカシングコイル7のトラッキング方向に延在する一
辺の導線部分と、トラッキングコイル6のフォーカス方
向に延在する導線部分とが、磁気回路の空隙Gに位置す
るようにレンズホルダ4の開口部4aに嵌合固定され
て、トラッキングコイル6およびフォーカシングコイル
7と磁気回路とで駆動手段を構成している。
【0005】このようにして、フォーカシングコイル7
に通電することにより、該フォーカシングコイル7をト
ラッキング方向に流れる電流と駆動用永久磁石2a,2
bによるタンジェンシャル方向の磁束との相互作用によ
り、フォーカシングコイル7にフォーカス方向の電磁力
を発生させて、レンズホルダ4ひいては対物レンズ5
を、その光軸とほぼ平行な方向、すなわち図示しない記
録媒体の記録面にほぼ直交するフォーカス方向に平行に
変位させるようにしている。
【0006】同様にして、トラッキングコイル6に通電
することにより、該トラッキングコイル6をフォーカス
方向に流れる電流と駆動用永久磁石2a,2bによるタ
ンジェンシャル方向の磁束との相互作用により、トラッ
キングコイル6にトラッキング方向の電磁力を発生させ
て、レンズホルダ4ひいては対物レンズ5を、図示しな
い記録媒体のトラックを横切るトラッキング方向に平行
に変位させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した構成の対物レ
ンズ駆動装置では、フォーカシングコイル7やトラッキ
ングコイル6に生じる各電磁力の駆動中心と、これら駆
動用コイル、対物レンズ5、レンズホルダ4等よりなる
可動部の重心や弾性支持部材3による支持中心とがX軸
と平行な同一軸線上からずれて存在すると、電磁力の発
生に伴ってX軸と平行な軸周りに回転モーメントが生じ
て、X軸と平行な軸周りのチルトすなわち記録媒体のラ
ジアル方向へのチルト(ダイナミックラジアルチルト)
が発生することになる。
【0008】このようなダイナミックラジアルチルトが
生じると、記録媒体に照射されるレーザ光スポットに種
々の収差が生じ、これがため記録媒体からの反射強度が
低下して情報読み取り信号レベルが低下したり、ジッタ
が生じたりする等の現象が生じて、光ヘッドとしてのS
/Nが低下することになる。このため、従来は、使用部
品や組立て技術の高精度化、駆動用永久磁石2a,2b
の位置調整等を図ることにより、ダイナミックラジアル
チルトを抑制するようにして、特性低下を回避するよう
にしている。
【0009】ここで、上記の組立てや駆動用永久磁石2
a,2bの位置調整は、通常、対物レンズ駆動装置のフ
ォーカス方向が鉛直方向を向いた状態下で行われるの
で、対物レンズ5を保持したレンズホルダ4が、弾性支
持部材3を介してY軸方向およびZ軸方向に移動可能に
支持ベース1に懸架支持された状態では、対物レンズ5
を含む可動部は、重力加速度により鉛直方向に垂下する
ことになる。したがって、対物レンズ駆動装置が、上記
の組立て・調整時と同様に、フォーカス方向が鉛直方向
となる姿勢を維持した状態で動作する限りにおいては、
ダイナミックラジアルチルトを十分に抑制することが可
能となる。
【0010】しかし、このような対物レンズ駆動装置を
用いた光ディスク装置が自動車等の動体に搭載された
り、携帯使用される場合には、動作時における姿勢が一
定しないために、対物レンズ駆動装置に加わる重力加速
度の方向が変化したり、大きさや方向の一定しない別の
加速度が加わったりして、フォーカス方向が鉛直方向と
は一致しなかったり、加速度の大きさが変化したりする
条件下での動作を余儀なくされることになる。
【0011】このように、対物レンズ駆動装置の動作時
における姿勢が変化したり、加速度が加わって、フォー
カス方向が鉛直方向から逸れたり、可動部の移動量が変
化すると、非駆動時における可動部の中立位置が初期設
定位置から変化して、フォーカス方向やトラッキング方
向における正方向および負方向への移動可能範囲が不均
等となる。このため、フォーカシングコイル7および/
またはトラッキングコイル6にオフセット電流を通電す
る等して、動作原点が初期設定位置となるように補正す
る必要が生じ、電力消費の増大による発熱量やランニン
グコストの増大の問題が生じることになる。また、フォ
ーカシングコイル7やトラッキングコイル6の駆動用コ
イルに惹起されるフォーカス方向やトラッキング方向の
電磁力の作用中心位置が移動するため、適正姿勢下では
例えば図6に示すような良好なダイナミックラジアルチ
ルト特性を有する対物レンズ駆動装置であっても、その
姿勢を変化させて、例えばラジアル方向を鉛直方向とな
るように倒して動作させると、駆動用コイルにより生じ
る回転モーメントのバランスが変化して、図7に示すよ
うにダイナミックラジアルチルトの変化が著しくなって
安定性を欠くものになり、光ヘッドとしての性能が低下
することになる。
【0012】この発明の目的は、このような従来の問題
点に着目してなされたもので、動作時において姿勢変化
があっても、対物レンズの移動可能範囲が均等に維持さ
れ、かつダイナミックラジアルチルト特性等の安定した
対物レンズ駆動装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る対物レンズ駆動装置は、XYZ直交
座標系において、支持ベースに第1弾性支持手段を介し
てY軸方向およびZ軸方向に移動可能に支持されたZ軸
方向を光軸とする対物レンズを保持したレンズホルダ
と、駆動手段としての駆動用コイルおよび駆動用永久磁
石のいずれか一方とを有する第1可動部と、前記支持ベ
ースに第2弾性支持手段を介してY軸方向およびZ軸方
向に移動可能に支持された前記駆動手段としての前記駆
動用コイルおよび前記駆動用永久磁石のいずれか他方を
有する第2可動部とを具えることを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項1の発明によると、対物レンズ駆動
装置の姿勢が変化するなどして第1可動部に加わる加速
度の方向や大きさが変化して第1可動部が移動すると、
第2可動部もその加速度によって第1可動部と同一の方
向に移動するので、非駆動時における駆動用コイルと駆
動用永久磁石との相対位置の変化が小さくなる。したが
って、中立位置からのZ軸方向やY軸方向における正方
向および負方向への移動可能範囲の不均等さが改善さ
れ、駆動用コイルに供給するオフセット電流が少なくて
済むので、発熱やランニングコストを抑えることが可能
となる。さらに、駆動用コイルに惹起される電磁力の作
用中心位置の移動量が少なくなるので、駆動用コイルに
より生じる回転モーメントのバランスの変化が小さくな
り、これによりダイナミックラジアルチルトの発生等が
抑制され、光ヘッドとしての性能低下を防止することが
可能となる。
【0015】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
対物レンズ駆動装置において、同一加速度による前記第
1可動部の移動量と前記第2可動部の移動量とがほぼ等
しくなるように構成したことを特徴とするものである。
【0016】請求項2の発明によると、非駆動時におけ
る駆動用コイルと駆動用永久磁石との相対位置をほぼ不
変とすることが可能となる。したがって、中立位置から
のZ軸方向やY軸方向における正方向および負方向への
移動可能範囲の不均等さをほぼ解消することができるの
で、駆動用コイルに供給するオフセット電流が不要とな
り、発熱やランニングコストをさらに下げることが可能
となる。さらに、駆動用コイルに惹起される電磁力の作
用中心位置の移動をほぼなくすことができるので、駆動
用コイルにより生じる回転モーメントのバランスの変化
がなくなり、これによりダイナミックラジアルチルトの
発生等が十分に抑制され、光ヘッドの性能低下をより効
果的に防止することが可能となる。
【0017】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
対物レンズ駆動装置において、前記第2可動部の質量を
前記第1可動部の質量よりも大きくしたことを特徴とす
るものである。
【0018】請求項3の発明によると、第2可動部の形
成に伴う駆動感度の低下を抑制することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1および図2は、こ
の発明の第1実施の形態を示すもので、図1は斜視図
を、図2は部分分解斜視図を示している。ここで、従来
例と同様の部材には、同一の参照符号を付し、またそれ
らの配置や向きは従来例と同一の座標系に基づいて統一
して示す。
【0020】この対物レンズ駆動装置は、従来例で示し
たのと同様の4本ワイヤ支持型のムービングコイル方式
のもので、支持ベース1aには、図示しないディスク状
記録媒体のタンジェンシャル(X軸)方向に延在する例
えばCu−Be合金、Cu−P合金等よりなる第1の弾
性支持手段を構成する4本の第1弾性支持部材31のそ
れぞれの一端部を、例えば長方形の頂点のような所定の
間隔を隔てた位置において連結する。これら4本の第1
弾性支持部材31の他端部には、対物レンズ5を保持し
たレンズホルダ4を連結して、対物レンズ5を記録媒体
の情報ピット列(トラック)を横切る例えば記録媒体の
ラジアル方向と平行なトラッキング(Y軸)方向と、対
物レンズ5の光軸とほぼ平行なフォーカス(Z軸)方向
とにそれぞれ移動可能に支持ベース1aに懸架支持す
る。
【0021】また、レンズホルダ4には、図2に詳細に
示すように、後述する駆動用永久磁石2a,2bととも
に駆動手段を構成する駆動用コイルとして、対物レンズ
5をフォーカス方向に駆動して情報ピット面に合焦させ
るためのフォーカシングコイル7と、対物レンズ5をト
ラッキング方向に駆動して光軸を記録媒体の所望のトラ
ックの中心線上に位置させるためのトラッキングコイル
6とを設ける。フォーカシングコイル7は、樹脂等から
なるボビン11にフォーカス方向の軸線周りに巻回して
形成し、トラッキングコイル6は、ボビン11上のフォ
ーカシングコイル7の外側にタンジェンシャル方向の軸
線周りに巻回して形成し、これらフォーカシングコイル
7およびトラッキングコイル6を装着したボビン11を
レンズホルダ4の開口部4aに嵌合固定する。このよう
に、支持ベース1aに第1弾性支持部材31を介してト
ラッキング方向およびフォーカス方向に移動可能に支持
した対物レンズ5を保持したレンズホルダ4に、フォー
カシングコイル7およびトラッキングコイル6を装着し
て第1可動部を構成する。
【0022】一方、支持ベース1bには、タンジェンシ
ャル方向に延在する例えばCu−Be合金、Cu−P合
金等よりなる第2の弾性支持手段を構成する4本の第2
弾性支持部材32のそれぞれの一端部を、例えば長方形
の頂点のような所定の間隔を隔てた位置において連結す
る。これら4本の第2弾性支持部材32の他端部には、
接続部材8yを介して磁性ヨーク8aおよび駆動用永久
磁石2a,2bを連結し、これにより駆動用永久磁石2
a,2bをトラッキング方向およびフォーカス方向にそ
れぞれ移動可能に支持ベース1bに懸架支持して第2可
動部を構成する。
【0023】磁性ヨーク8aは、例えばFe、Ni、C
o、あるいはこれらを含む合金、もしくはフェライト等
からなり、タンジェンシャル方向に離間対向してフォー
カス方向に立脚する二つの脚部と、これら脚部のフォー
カス方向の一端部を相互に連結するリターンパス部8r
とを有する概略U字形状に形成する。リターンパス部8
rのトラッキング方向両側部には、第2弾性支持部材3
2を接続するための接続部材8yを形成する。磁性ヨー
ク8aは、両脚部がレンズホルダ4の開口部4aに侵入
して配設し、その両脚部の内面に、異なる磁極が空隙G
を介して対向させて、例えばNd−Fe−B合金等より
なる2個の駆動用永久磁石2a,2bをそれぞれ設け、
これら駆動用永久磁石2a,2b間の有効磁気領域内
に、フォーカシングコイル7のトラッキング方向に延在
する一辺の導線部分と、トラッキングコイル6のフォー
カス方向に延在する導線部分とを位置させるようにす
る。また、磁性ヨーク8aの二つの脚部の他端部は、ト
ラッキング方向両側部に第2弾性支持部材32を接続す
るための接続部材8yを形成した概略I字形状をなす磁
性カバー8bを介して相互に結合する。
【0024】このようにして、磁性ヨーク8a、磁性カ
バー8bおよび駆動用永久磁石2a,2bにより、空隙
Gおよびリターンパス部8rを通る閉磁路と、空隙Gお
よび磁性カバー8bを通る閉磁路とを有する磁気回路を
形成し、該磁気回路とフォーカシングコイル7およびト
ラッキングコイル6とで駆動手段を構成する。
【0025】なお、支持ベース1bは、支持ベース1a
と一体に形成してもよいし、支持ベース1aと別体に形
成して、駆動用永久磁石2a,2bの配設位置を調整し
得るように、支持ベース1aに位置調整可能に結合する
ようにしてもよい。また、接続部材8yは、リターンパ
ス部8rおよび磁性カバー8aと同一の部材によりこれ
らと一体的に形成してもよいし、異なる部材により別体
に形成してもよい。
【0026】かかる構成において、フォーカシングコイ
ル7に通電すると、該フォーカシングコイル7をトラッ
キング方向に流れる電流と駆動用永久磁石2a,2bに
よるタンジェンシャル方向の磁束との相互作用により、
フォーカシングコイル7と駆動用永久磁石2a,2bと
の間にはフォーカス方向を向いた電磁力が作用するよう
になるので、フォーカシングコイル7は駆動用永久磁石
2a,2bを反対方向に押しやりつつフォーカス方向の
所望の位置に平行に変位し、これにより対物レンズ5を
フォーカス方向すなわち図示しない記録媒体の記録面に
直交する光軸方向に平行に変位させることができる。
【0027】同様にして、トラッキングコイル6に通電
すると、該トラッキングコイル6をフォーカス方向に流
れる電流と駆動用永久磁石2a,2bによるタンジェン
シャル方向の磁束との相互作用により、トラッキングコ
イル6と駆動用永久磁石2a,2bとの間にはトラッキ
ング方向を向いた電磁力が作用するようになるので、ト
ラッキングコイル6は駆動用永久磁石2a,2bを反対
方向に押しやりつつトラッキング方向の所望の位置に平
行に変位し、これにより対物レンズ5をトラッキング方
向すなわち図示しない記録媒体のトラックを横切るラジ
アル方向に平行に変位させることができる。
【0028】このように構成された対物レンズ駆動装置
において、タンジェンシャル方向と直交する方向に加速
度αが作用すると、対物レンズ5を保持したレンズホル
ダ4、フォーカシングコイル7、トラッキングコイル6
等よりなる第1可動部は、その質量をm1 、第1弾性支
持部材31の長さをl1 、その断面二次モーメントをI
1 、またヤング率をE1 とすると、加速度αの加わった
方向に概略、
【数1】 だけ垂下すなわち平行変位する。
【0029】また、駆動用永久磁石2a,2bや磁性ヨ
ーク8a等よりなる第2可動部に同様の加速度αが作用
すると、第2可動部は、その質量をm2 、第2弾性支持
部材32の長さをl2 、その断面二次モーメントを
2 、またヤング率をE2 とすると、加速度αの加わっ
た方向すなわち第1可動部と同一方向に概略、
【数2】 だけ垂下すなわち平行変位することになる。
【0030】したがって、例えば対物レンズ駆動装置の
姿勢が変化したり、外部から加速度が加わる等して、重
力加速度を含む加速度の方向がフォーカス方向から逸れ
たり、大きさに変化があっても、中立状態におけるフォ
ーカシングコイル7やトラッキングコイル6と駆動用永
久磁石2a,2bとの相対位置変化が小さくなり、これ
により中立位置からのフォーカス方向やトラッキング方
向における正方向および負方向への移動可能範囲の不均
等さを改善できるので、フォーカシングコイル7やトラ
ッキングコイル6に供給するオフセット電流が少なくて
済み、発熱やランニングコストを抑えることができる。
さらに、フォーカシングコイル7やトラッキングコイル
6に惹起される電磁力の作用中心位置の移動量も少なく
なるので、これら各駆動用コイルにより生じる回転モー
メントのバランスの変化が小さくなり、これによりダイ
ナミックラジアルチルトの発生を有効に抑制して、光ヘ
ッドとしての性能低下を防止することができる。
【0031】ここで、好ましくは、
【数3】 として、重力加速度等の外部からの加速度に対して、そ
れぞれの平行移動量s1とs2 とが等しくなるように、
第1可動部の質量m1 、第1弾性支持部材31の長さl
1 、その断面二次モーメントI1 およびヤング率をE1
と、第2可動部の質量m2 、第2弾性支持部材32の長
さl2 、その断面二次モーメントI2 およびヤング率を
2 とを適切に設定する。
【0032】このようにすれば、対物レンズ駆動装置に
加速度が作用したときの平行移動量が等しくなるので、
非駆動時におけるフォーカシングコイル7やトラッキン
グコイル6と駆動用永久磁石2a,2bとの相対位置を
ほぼ不変とすることができる。したがって、中立位置か
らのフォーカス方向やトラッキング方向における正方向
および負方向への移動可能範囲の不均等さをほぼ解消す
ることができるので、フォーカシングコイル7やトラッ
キングコイル6にオフセット電流を供給する必要がなく
なり、発熱やランニングコストをさらに下げることがで
きる。さらに、フォーカシングコイル7やトラッキング
コイル6に惹起される電磁力の作用中心位置の移動をほ
ぼなくすことができるので、これら各駆動用コイルによ
り生じる回転モーメントのバランスの変化をなくすこと
ができる。したがって、ダイナミックラジアルチルトの
発生を十分抑制でき、光ヘッドの性能低下をより効果的
に防止することができる。
【0033】また、さらに望ましくは、重力加速度等の
外部からの加速度に対する第1可動部および第2可動部
の平行変位量s1 とs2 とを等しくしつつ、第2可動部
の質量m2 を第1可動部の質量m1 よりも大きくする。
すなわち、第2弾性支持部材32の太さや長さ、あるい
はヤング率を適宜設定して、曲げこわさを高めつつその
質量を重くする。
【0034】ここで、フォーカシングコイル7および/
またはトラッキングコイル6よりなる駆動用コイルへの
通電により、駆動用コイルと駆動用永久磁石2a,2b
との間に大きさFM の電磁力が生じたとすると、駆動用
コイル側に加わる加速度の大きさをα1 、駆動用永久磁
石2a,2b側に加わる加速度の大きさをα2 で表せば
(大きさ比較のため絶対値として示す)、 FM =m1 ・α1 =m2 ・α2 となるので、 m1 <m2 となるようにすれば、 α1 >α2 となる。したがって、電磁力による第1可動部および第
2可動部のそれぞれの平行変位量s1Mおよびs2Mは、 s1M=K・α1 >s2M=K・α2 となるので、相互に生じる電磁力FM に対しては、第1
可動部を動き易く、かつ第2可動部を動き難く、すなわ
ち第1可動部側の平行変位量を第2可動部側のそれより
も大きくすることができるので、駆動用永久磁石2a,
2b側の可動化に伴う駆動感度の低下を抑制することが
できる。
【0035】図3は、この発明の第2実施の形態を示す
平面図である。この対物レンズ駆動装置は、第1可動部
側に駆動用永久磁石2を、第2可動部側に駆動用コイル
としてのフォーカシングコイル7およびトラッキングコ
イル6を配設したムービングマグネット方式としたもの
である。ここで、フォーカシングコイル7およびトラッ
キングコイル6は、例えばこれらを巻回したボビン9に
第2弾性支持部材32との接続部材9yを形成して支持
ベース1bに移動可能に支持する。その他、第1実施の
形態と同一符号は、同一作用を成すものを示す。したが
って、この実施の形態においても、第1実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
【0036】なお、以上の説明では、第1弾性支持部材
31および第2弾性支持部材32を線条としたが、これ
らは板状やリンク形状とするなど、この発明は上記実施
の形態に限定されることなく、幾多の変形または変更が
可能である。
【0037】
【発明の効果】この発明によれば、駆動手段を構成する
駆動用コイルおよび駆動用永久磁石のいずれか一方をレ
ンズホルダとともに第1弾性支持手段を介してY軸方向
およびZ軸方向に移動可能に支持ベースに支持し、他方
を第2弾性支持手段を介して同一方向に移動可能に支持
ベースに支持するようにしたので、中立状態における駆
動用コイルと駆動用永久磁石との相対位置変化を小さく
できる。したがって、中立位置からのY軸方向やZ軸方
向における正方向および負方向への移動可能範囲の不均
等さを改善することがきるので、駆動用コイルに供給す
るオフセット電流が少なくて済み、発熱やランニングコ
ストを抑えることができる。さらに、駆動用コイルに惹
起される電磁力の作用中心位置の移動量を少なくできる
ので、駆動用コイルにより生じる回転モーメントのバラ
ンスの変化を小さくでき、これによりダイナミックラジ
アルチルトの発生等を抑制できるので、光ヘッドの性能
低下を防止することができる。
【0038】さらに、同一加速度による第1可動部の移
動量と第2可動部の移動量とをほぼ等しくすれば、非駆
動時における駆動用コイルと駆動用永久磁石との間の相
対位置をほぼ不変とすることができ、これにより中立位
置からのZ軸方向やY軸方向における正方向および負方
向への移動可能範囲の不均等さをほぼ解消することがで
きるので、駆動用コイルに供給するオフセット電流が不
要となり、発熱やランニングコストをさらに下げること
ができる。さらに、駆動用コイルに惹起される電磁力の
作用中心位置の移動をほぼなくすことができるので、駆
動用コイルにより生じる回転モーメントのバランスの変
化がなくすことができ、これによりダイナミックラジア
ルチルトの発生等を十分に抑制できるので、光ヘッドの
性能低下を効果的に防止することができる。
【0039】さらに、第2可動部の質量を第1可動部の
質量よりも大きくすれば、相互に発生する電磁力に対し
て第1可動部を動き易く、かつ第2可動部を動き難くす
ることができるので、駆動用永久磁石の可動化に伴う駆
動感度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の部分分解斜視図である。
【図3】この発明の第2実施の形態を示す平面図であ
る。
【図4】従来例を示す斜視図である。
【図5】図4の部分分解斜視図である。
【図6】適正姿勢下でのダイナミックラジアルチルト特
性の一例を示す図である。
【図7】適正姿勢でない状態でのダイナミックラジアル
チルト特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b 支持ベース 2,2a,2b 駆動用永久滋石 4 レンズホルダ 5 対物レンズ 6 トラッキングコイル 7 フォーカシングコイル 8a 磁性ヨーク 8b 磁性カバー 8r リターンパス部 8y 接続部材 9 ボビン 9y 接続部材 31 第1弾性支持部材 32 第2弾性支持部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XYZ直交座標系において、支持ベース
    に第1弾性支持手段を介してY軸方向およびZ軸方向に
    移動可能に支持されたZ軸方向を光軸とする対物レンズ
    を保持したレンズホルダと、駆動手段としての駆動用コ
    イルおよび駆動用永久磁石のいずれか一方とを有する第
    1可動部と、 前記支持ベースに第2弾性支持手段を介してY軸方向お
    よびZ軸方向に移動可能に支持された前記駆動手段とし
    ての前記駆動用コイルおよび前記駆動用永久磁石のいず
    れか他方を有する第2可動部とを具えることを特徴とす
    る対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 同一加速度による前記第1可動部の移動
    量と前記第2可動部の移動量とがほぼ等しくなるように
    構成したことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記第2可動部の質量を前記第1可動部
    の質量よりも大きくしたことを特徴とする請求項2に記
    載の対物レンズ駆動装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009040745A1 (en) * 2007-09-26 2009-04-02 Koninklijke Philips Electronics N.V. Objective driving unit for an optical device

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WO2009040745A1 (en) * 2007-09-26 2009-04-02 Koninklijke Philips Electronics N.V. Objective driving unit for an optical device

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