JP2000123381A - 光ヘッドアクチュエータの対物レンズ駆動装置 - Google Patents

光ヘッドアクチュエータの対物レンズ駆動装置

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JP2000123381A
JP2000123381A JP10295296A JP29529698A JP2000123381A JP 2000123381 A JP2000123381 A JP 2000123381A JP 10295296 A JP10295296 A JP 10295296A JP 29529698 A JP29529698 A JP 29529698A JP 2000123381 A JP2000123381 A JP 2000123381A
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magnetic field
coil
focusing
tracking
objective lens
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Kokichi Terajima
寺嶋厚吉
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Akai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】対物レンズの光軸傾斜を低減することができる
駆動装置を提供すること。 【解決手段】弾性部材を介して支持部材に懸架支持さ
れ、対物レンズを保持するレンズホルダをトラッキング
方向およびフォーカスィング方向に駆動するように構成
された光ヘッドアクチュエータにおいて、支持部材側に
配設された駆動用永久磁石と、レンズホルダ側に配設さ
れ、駆動用永久磁石による磁場との電磁相互作用によっ
てレンズホルダをトラッキング方向およびフォーカスィ
ング方向に移動させるためのトラッキングコイルおよび
フォーカスィングコイルと、トラッキング方向またはフ
ォーカスィング方向の少なくとも一方向に沿った駆動用
永久磁石の両端近傍においてそれぞれ固定される磁場補
正用ソレノイドコイル対とを有して対物レンズ駆動装置
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンパクトディ
スク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DV
D)等の光ディスクや、ミニディスク(MD)等の光磁
気ディスク等の記録媒体に対して情報の記録や再生を行
う光ヘッドアクチュエータの対物レンズ駆動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の対物レンズ駆動装置を備える光ヘ
ッドアクチュエータとしては、たとえば、図6に示すよ
うなものがある。この従来の光ヘッドアクチュエータ
は、駆動方式としてはムービングコイル方式を採用し、
支持構造としては、所謂4本ワイヤ支持型を採用したも
のである。すなわち、この光ヘッドアクチュエータは、
たとえばCu−Be合金、Cu−P合金等により構成さ
れる四本の弾性部材3が、支持部材1Aから、たとえば
所定の間隔を隔てた長方形の各頂点近傍の位置から突設
されていると共に、各弾性部材3はレンズホルダ4に向
けて延在していて、その自由端においてレンズホルダ4
を懸架支持して、このレンズホルダ4に保持される対物
レンズ5を、フォーカシング(Z軸)方向とトラッキン
グ(Y軸)方向とに、それぞれ移動できる構造となって
いる。
【0003】このような対物レンズ駆動装置は、支持部
材1Aが固定されたベース部材1B側に配設された、た
とえばNd−Fe−B合金等よりなる駆動用永久磁石2
と、レンズホルダ4側に配設されたトラッキングコイル
6およびフォーカシングコイル7とから構成される。す
なわち、図7に詳細に示すように、二つの駆動用永久磁
石2は、空隙を介して対向配置され、それぞれの背面側
の磁極が、たとえば鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コ
バルト(Co)あるいはこれらを含む合金、もしくはフ
ェライト等よりなり、ほぼU字形状をなす軟質磁性ヨー
ク8により連結されている。そして、ディスク(図示を
省略)の所定情報ピットの中心線上に光軸を位置させる
ことを目的として、対物レンズ5をラジアル方向に駆動
するためのトラッキングコイル6と、ディスクの情報ピ
ット面に合焦させることを目的として、対物レンズ5を
フォーカシング方向に駆動するためのフォーカシングコ
イル7とが、それぞれ樹脂等からなるボビン11に巻き
回され、それぞれが二つの駆動用永久磁石2の対向する
磁極の間に位置するよう、ボビン11がレンズホルダ4
に嵌合され、固定されている。
【0004】このような構成の従来の光ヘッドアクチュ
エータは、トラッキングコイル6に通電した場合には、
Z軸方向に流れる電流と駆動用永久磁石2によるX軸方
向を向いた磁場との相互作用によって、トラッキングコ
イル6にはY軸方向の力が作用するようになる。その結
果、そのY軸方向の力はレンズホルダ4ひいては対物レ
ンズ5をY軸方向、すなわちディスクのラジアル方向に
変位させることができる。
【0005】同様にして、フォーカシングコイル7に通
電した場合には、Y軸方向に流れる電流と駆動用永久磁
石2によるX軸方向を向いた磁場との相互作用によっ
て、フォーカシングコイル7にはZ軸方向の力が作用す
るようになり、その結果、その力はレンズホルダ4ひい
ては対物レンズ5をZ軸方向すなわちディスクの記録面
に直交するフォーカシング方向に変位させることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ディスクヘ
の信号の記録や再生に際して、ディスクに反りがある場
合、ディスクに入射する光ビームの光軸が対物レンズ等
の光ヘッド系の光軸に対して相対的に傾斜するという現
象を生じることがある。また、上述したワイヤ支持型の
対物レンズ駆動装置においては、対物レンズの光軸がY
軸周りに傾斜し易いという構造上の問題点がある。以
下、その問題点をもう少し具体的に述べる。
【0007】例えば、ワイヤ支持型の対物レンズ駆動装
置においては、トラッキングコイル6やフォーカシング
コイル7に通電されてない状態では、レンズホルダ4の
懸架支持中心Oxyは、図8(a)に示すように、コイ
ル駆動用永久磁石2の中心Mに一致し、中立位置にあ
る。このような位置において、フォーカシングコイル7
に通電すると、図8(b)に示すようにレンズホルダ4
はZ軸方向にオフセットされた状態となる。このような
状態において、トラッキングコイル6に通電して、レン
ズホルダ4をトラッキング方向、即ちY軸方向へ変位さ
せようとした場合には、トラッキングコイル6による駆
動力の作用中心が、トラッキングコイル6側、すなわち
レンズホルダ4側においてはAからBに移動するが、駆
動用永久磁石2を基準に見れば、作用中心Bの位置は、
駆動用永久磁石2のほぼ中心M上に位置したままとな
る。このため、レンズホルダ4の懸架支持中心Oxyと
作用中心Bとが一致しなくなり、トラッキングコイル6
に通電したときに、X軸周りの回転トルクが生じてレン
ズホルダ4がX軸周りに回転し、対物レンズ5の光軸が
傾斜してしまうことになる。この現象はフォーカス方向
の変位を大きくするにしたがって著しくなる。
【0008】同様に、図9(a)のように駆動用永久磁
石2の中心Mと懸架支持中心Ozxが一致した中立位置
において、トラッキングコイル6に通電すると、図9
(b)に示すようにレンズホルダ4はY軸方向にオフセ
ットされる。このオフセットされた状態において、フォ
ーカシングコイル9に通電してフォーカス方向へ変位さ
せようとした場合、フォーカシングコイル7による駆動
力の作用中心がCからDに移動することになるが、駆動
用永久磁石2を基準にして見れば、作用中心Dの位置も
駆動用永久磁石2のほぼ中心M上に位置したままとな
る。この為、レンズホルダ4の懸架支持中心Ozxと作
用中心Dとが一致しなくなり、フォーカシングコイル7
に通電したときに、同様に、X軸周りの回転トルクが生
じてレンズホルダ4がX軸周りに回転するので、対物レ
ンズ5の光軸が傾斜してしまうことになる。この場合も
同様に、トラッキング方向の変位を大きくするにしたが
って傾斜が著しくなる。
【0009】このように、対物レンズ5の光軸傾斜が生
じると、ディスクに照射したレーザービームスポットに
サイドローブが生じて、隣接トラックからのクロストー
クが生じ易くなったり、トラックオフセットを生じて適
切なトラッキング制御ができなくなったり、さらに反射
強度が低下して情報読み取り信号レベルが低下する等の
現象が生じて、光ヘッドの性能としてのS/N比が低下
するという問題が生じることになる。
【0010】この発明の目的は、上述した従来技術が抱
えている問題点に着目してなされたもので、対物レンズ
の光軸傾斜を阻止して、高いS/N比を得ることができ
る対物レンズ駆動装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、弾性部材を介して支持部材に懸架支持
される対物レンズを保持するレンズホルダをトラッキン
グ方向およびフォーカシング方向に駆動するように構成
された光ヘッドアクチュエータにおいて、前記支持部材
側に配設された駆動用永久磁石と、前記レンズホルダ側
に配設され、前記駆動用永久磁石による磁場との電磁相
互作用によって前記レンズホルダをトラッキング方向お
よびフォーカシング方向に移動させるためのトラッキン
グコイルおよびフォーカシングコイルと、トラッキング
方向またはフォーカシング方向の少なくとも一方向に沿
った前記駆動用永久磁石の両端近傍においてそれぞれ固
定される磁場補正用ソレノイドコイル対とを有すること
を特徴とする。
【0012】この発明の一実施形態は、磁場補正用ソレ
ノイドコイル対を2つの要素コイルによって構成し、各
要素コイルは、互いに逆向きに巻回され、かつ直列に接
続されていることを特徴とする。
【0013】この発明の他の実施形態においては、磁場
補正用ソレノイドコイル対を構成する各要素コイルに対
して、トラッキングコイルまたはフォーカシングコイル
ヘの供給信号の大きさにそれぞれ応じた電流が印加さ
れ、駆動用永久磁石による磁場と同一方向の駆動力源と
することができることを特徴とする。
【0014】また、この発明は、弾性部材を介して支持
部材に懸架支持される対物レンズを保持するレンズホル
ダをトラッキング方向およびフォーカシング方向に駆動
するように構成された光ヘッドアクチュエータにおい
て、前記支持部材側に配設された駆動用永久磁石と、前
記レンズホルダ側に配設され、前記駆動用永久磁石によ
る磁場との電磁相互作用によって前記レンズホルダをト
ラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させる
ためのトラッキングコイルおよびフォーカシングコイル
と、前記駆動用永久磁石の磁気領域内で、前記トラッキ
ング方向と前記フォーカシング方向とで規定される平面
にほぼ平行な一平面上に並設された2つの要素コイルか
らなる磁場補正用ソレノイドコイル対とを有し、前記各
要素コイルは、互いに逆向きに巻回され、かつ直列に接
続されていることを特徴とする。
【0015】さらに、この発明は、弾性部材を介して支
持部材に懸架支持される対物レンズを保持するレンズホ
ルダをトラッキング方向およびフォーカシング方向に駆
動するように構成された光ヘッドアクチュエータにおい
て、前記支持部材側に配設された駆動用永久磁石と、前
記レンズホルダ側に配設され、前記駆動用永久磁石によ
る磁場との電磁相互作用によって前記レンズホルダをト
ラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させる
ためのトラッキングコイルおよびフォーカシングコイル
と、前記駆動用永久磁石の前記トラッキング方向に沿っ
た両端の外側にそれぞれ位置し、かつ前記フォーカシン
グコイルにそれぞれ隣接して対向配置された2つの要素
コイルからなる磁場補正用ソレノイドコイル対とを有
し、前記各要素コイルは、そのソレノイド中心軸が前記
トラッキング方向を向いた状態で互いに逆向きに巻回さ
れ、かつ直列に接続されていることを特徴とする。
【0016】また、この発明の一実施形態においては、
前記磁場補正用ソレノイドコイル対に対して、前記トラ
ッキングコイルまたはフォーカシングコイルヘの供給信
号の大きさにそれぞれ応じた電流が印加され、前記駆動
用永久磁石による磁場と同一方向の駆動力源となるよう
に構成されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明の実施形態について説明する。図1は、この発明に
よる対物レンズ駆動装置の一実施形態を含んだ光ヘッド
アクチュエータを概略的に示した斜視図、図2は駆動装
置要部の分解斜視図、さらに図3は図2に示す対物レン
ズ駆動装置の動作を説明するための説明図である。この
実施形態においては、図6および図7に示す従来の光ヘ
ッドアクチュエータと同一または類似の部分は同一の符
号で示される。
【0018】さて、この発明にかかる光ヘッドアクチュ
エータは、ベース部材1Bに固定された支持部材1Aに
対して、たとえばCu−Be合金、Cu−P合金等より
なる四本の弾性部材3を、たとえば所定の間隔を隔てた
長方形の4つの頂点近傍の位置から平行に突設し、それ
ぞれの弾性部材3にはその自由端において対物レンズ5
を保持するレンズホルダ4を懸架支持し、そしてそのレ
ンズホルダ4を、フォーカシング方向(Z軸)およびト
ラッキング方向(Y軸)にそれぞれ駆動するための対物
レンズ駆動装置dを備える構造となっている。
【0019】このように構成された光ヘッドアクチュエ
ータにおける前記対物レンズ駆動装置dは、ベース部材
1B側に固定された支持部材1Aに配設された、たとえ
ばNd−Fe−B合金等よりなる駆動用永久磁石2a、
2bと、レンズホルダ4側に配設されたトラッキングコ
イル6およびフォーカシングコイル7と、駆動用永久磁
石2a、2bに固定された磁場補正用ソレノイドコイル
対12とから構成される。
【0020】上掲の2つの駆動用永久磁石2a、2b
は、図2に示すように、空隙を介して対向しており、そ
れぞれの背面側の磁極が、たとえば鉄(Fe)、ニッケ
ル(Ni)、コバルト(Co)あるいはこれらを含む合
金、もしくはフェライト等よりなり、ほぼU字形状をな
す軟質磁性ヨーク8により連結されている。さらに、駆
動用永久磁石2aのトラッキング方向に沿った両端の近
傍には、2つの要素コイル12a、12bから構成され
る磁場補正用ソレノイドコイル対12が固定される。す
なわち、これらの要素コイル12a、12bは、駆動用
永久磁石2の磁気領域内にあり、トラッキング方向とフ
ォーカシング方向とで規定されるYZ平面にほぼ平行な
平面として表現される駆動用永久磁石2a上に並設され
る。また、これらの要素コイル12a、12bは、互い
に逆向きになるように巻回され、かつ直列に接続されて
いて、通電によりX軸方向の互いに逆向きの磁場を発生
することができるようになっている。そして、後述する
ように、これらの要素コイル12a、12bには、トラ
ッキングコイル6への供給信号の大きさに応じた電流が
加えられるようになっている。なお、磁場補正用ソレノ
イドコイル対12は、駆動用永久磁石2a側でなく、駆
動用永久磁石2b側に固定されてもよいし、また両方の
駆動用永久磁石2a、2b近傍に一つずつ固定してもよ
い。
【0021】一方、対物レンズ5側には、トラッキング
コイル6とフォーカシングコイル7とが配設されてい
る。これらのコイル6、7は、対物レンズ5をトラッキ
ング方向またはラジアル方向に駆動し、図示を省略した
ディスクの所定情報ピットの中心線上に光軸を位置さ
せ、また、対物レンズ5をフォーカス方向に駆動してビ
ームを合焦させることをそれぞれ目的として、それぞれ
樹脂等からなるボビン11に巻回されて形成されてい
る。なお、ボビン11はトラッキングコイル6およびフ
ォーカシングコイル7が共に駆動用永久磁石2a、2b
の対向する磁極の間に位置するように、レンズホルダ4
に嵌合、固定されている。
【0022】このように構成された対物レンズ駆動装置
dにおいては、トラッキングコイル6に通電した場合に
は、Z軸方向に流れる電流と駆動用永久磁石2によるX
軸方向を向いた磁場との相互作用により、トラッキング
コイル6にはY軸方向の力が作用し、その結果、そのY
軸方向の力がレンズホルダ4ひいては対物レンズ5をY
軸方向、すなわちディスクのラジアル方向に変位させる
ことができる。
【0023】同様にして、フォーカシングコイル7に通
電した場合には、Y軸方向に流れる電流と駆動用永久磁
石2によるX軸方向を向いた磁場との相互作用により、
フォーカシングコイル7にはZ軸方向の力が作用し、そ
の結果、そのZ軸方向の力はレンズホルダ4ひいては対
物レンズ5をZ軸方向すなわちディスクの記録面に直交
するフォーカシング方向に変位させることができる。
【0024】さらに、磁場補正用ソレノイドコイル対1
2の要素コイル12a、12bは、トラッ キングコイ
ル6への供給信号の大きさに応じた電流が加えられ、し
かも、それぞれの要素コイル12a、12bにより相互
に逆向きの磁場が発生していて駆動力源としての磁場が
要素コイル12a、12bの一方の側で増加し、他方の
側で減少するように構成されている。
【0025】すなわち、トラッキングコイル6に通電さ
れると、レンズホルダ4に固定されたフォーカシングコ
イル7は図3(a)に示すような中立位置から、たとえ
ば図3(b)に示すような要素コイル12b寄りの位置
に移動すると、要素コイル12a、12bによる正/負
極性の磁場が駆動用永久磁石2a、2bによる磁場にそ
れぞれ付加される。図示のように対物レンズ5側が要素
コイル12b寄りに移動した場合には、要素コイル12
bには駆動用永久磁石2a、2bと同じ極性の磁場が付
加されてフォーカシングコイル7に対して正の駆動力源
となるよう電流が供給される。一方、要素コイル12a
には駆動用永久磁石2a、2bとは反対の極性の磁場が
付加され、フォーカシングコイル7に対して負の駆動力
源となるよう電流が供給される。ここで、要素コイル1
2a、12bへの電流供給量は、レンズホルダ4のラジ
アル方向への移動距離すなわちトラッキングコイル6へ
の通電量に応じて増減させる。
【0026】本発明はこのように構成したので、トラッ
キングコイル6の駆動によりフォーカシングコイル7が
中立位置からラジアル方向へ移動しても、駆動用永久磁
石2a、2bによる磁場を補正するように磁場補正用ソ
レノイドコイル対12から磁場が付加され、ひいては、
駆動用の磁場の分布をフォーカシングコイル7の移動に
合わせて移動させることができ、移動後の作用中心Dを
常に懸架支持中心Oxyとほぼ一致させることができ
る。
【0027】従って、フォーカシングコイル7に通電し
てもX軸周りの回転トルクが生じることはなく、レンズ
ホルダ4のX軸周りの回転、すなわち対物レンズ5の光
軸の傾斜を阻止することができる。なお、必要に応じて
要素コイル12a、12bの中心に鉄心を挿入して磁束
を集中させてもよい。
【0028】図4はこの発明の第二実施形態を示すもの
で、第一実施形態と同様の部分は省略して、要部のみを
示す。この実施形態においては、要素コイル13a、1
3bよりなる磁場補正用ソレノイドコイル対13 が駆動
用永久磁石2aのフォーカシング方向に沿った両端の近
傍に固定されている。すなわち、2つの要素コイル13
a、13bはYZ平面にほぼ平行な平面として規定され
る駆動用永久磁石2a面上で上下に並設され、それぞれ
が相互に逆向きになるように巻回され、かつ直列に接続
されている。さらに、2つの要素コイル13a、13b
には、フォーカシングコイル7への供給信号の大きさに
応じた電流が加えられ、通電によりX軸方向の互いに逆
向きの磁場を発生することができるようになっている。
【0029】すなわち、フォーカシングコイル7が通電
されて、レンズホルダ4に固定されたトラッキングコイ
ル6が中立位置から移動すると、第一実施形態と同様
に、要素コイル13a、13bによる正/負極性の磁場
が駆動用永久磁石2a、2bによる磁場にそれぞれ付加
される。すなわち、たとえば対物レンズ5側が要素コイ
ル13b寄りに移動した場合には、要素コイル13bに
駆動用永久磁石2a、2bと同じ極性の磁場が付加され
てトラッキングコイル6に対して正の駆動力源となるよ
う電流が供給され、要素コイル13aに駆動用永久磁石
2a、2bとは反対の極性の磁場が付加されてトラッキ
ングコイル6に対して負の駆動力源となるよう電流が供
給される。ここで、要素コイル13a、13bへの電流
供給量は、レンズホルダ4のフォーカシング方向への移
動距離すなわちフォーカシングコイル7への通電量に応
じて増減するように制御される。
【0030】このため、フォーカシングコイル7の駆動
により、トラッキングコイル6が中立位置からフォーカ
シング方向へ移動しても、駆動用永久磁石2a、2bに
よる磁場を補正するように磁場補正用ソレノイドコイル
対13から磁場が付加されるので、駆動用の磁場の分布
をフォーカシングコイル7の移動に合わせて移動させる
ことができ、移動後の作用中心を常に懸架支持中心とほ
ぼ一致させることができる。なお、第一実施形態による
磁場補正用ソレノイドコイル対12を本実施形態と併用
することも可能である。
【0031】図5はこの発明の第三実施形態を示す。こ
の実施形態の場合、磁場補正用ソレノイドコイル対14
を構成する要素コイル対14a、14bがレンズホルダ
4の外側に配設されている点とこれら要素コイル対14
a、14bの取り付け向きの点において、第一実施形態
と相違する。
【0032】すなわち、磁場補正用ソレノイドコイル対
14を構成する2つの要素コイル対14a、14bは、
駆動用永久磁石2aのトラッキング方向に沿った両端近
傍に隣接したレンズホルダ4の外側に配置され、それぞ
れソレノイドの中心軸がラジアル方向を向いた状態でベ
ース部材1B側に固定されている。これらの要素コイル
14a、14bもまた駆動用永久磁石2の磁気領域内に
あり、互いに逆向きになるように巻回され、かつ直列に
接続され、通電により、ラジアル方向の互いに逆向きの
所望の大きさの磁場を発生することができるようになっ
ている。この点、要素コイル対14a、14bの発生す
る磁場の方向は駆動用永久磁石2a、2bにより発生す
る磁場の方向とは異なるものとなる。しかしながら、フ
ォーカシングコイル7を流れる電流との相互作用として
は、第一実施形態と同様にフォーカス方向の駆動力を惹
起する駆動力源となるものである。なお、必要に応じて
要素コイル12a、12bの中心に鉄心を挿入して磁束
を集中させてもよい。
【0033】従って、この実施形態においても磁場補正
用ソレノイドコイル対14の各要素コイル14a、14
bにはトラッキングコイル6への供給信号の大きさに応
じた電流が加えられ、しかもそれぞれの要素コイル14
a、14bにより相互に逆向きの磁場が発生していて、
駆動用の磁場が要素コイル14a、14bの一方の側で
増加し、他方の側で減少するように構成されている。
【0034】すなわち、トラッキングコイル6が通電さ
れて、レンズホルダ4に固定されたフォーカシングコイ
ル7が中立位置から、たとえば要素コイル14b寄りの
位置に移動すると、駆動用永久磁石2a、2bによる磁
場に加え、要素コイル14a、14bによる正/負極性
の磁場がフォーカシングコイル7に作用するようにな
る。すなわち、フォーカシングコイル7に対して、要素
コイル14bには駆動用永久磁石2a、2bと同じ方向
の駆動力を与える磁場が付加されるよう電流が供給さ
れ、要素コイル14aには駆動用永久磁石2a、2bと
は反対方向の駆動力を与える磁場が付加されるよう電流
が供給される。ここで、要素コイル14a、14bへの
電流供給量は、レンズホルダ4のラジアル方向への移動
距離すなわちトラッキングコイル6への通電量に応じて
増減するように制御される。
【0035】このため、トラッキングコイル6の駆動に
よりフォーカシングコイル7が中立位置からラジアル方
向へ移動しても、駆動用永久磁石2a、2bによる磁場
を補正するように磁場補正用ソレノイドコイル対14か
ら磁場が付加されるので、実質的に、駆動用の磁場の分
布をフォーカシングコイル7の移動に合わせて移動させ
るのと同様の状態となるので、移動後の作用中心を常に
懸架支持中心とほぼ一致させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による対
物レンズ駆動装置は、ムービングコイル方式の光ヘッド
アクチュエータに対して懸架支持中心と作用中心とをほ
ぼ一致させることができる。従って、X軸周りの回転ト
ルクが生じ難く、対物レンズの光軸の傾斜を低減するこ
とが可能となる。したがって、レーザースポットのサイ
ドローブの発生を有効に防止できるので、隣接トラック
からのクロストークやトラックオフセットを有効に低減
できると共に情報読み取り信号レベルを高く維持するこ
とができ、光ヘッドアクチュエータの性能としての高い
S/N比を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態を含んだ光ヘッドアク
チュエータの一例を示す斜視図である。
【図2】この発明の第一実施形態の要部の構成を示す要
部分解斜視図である。
【図3】この発明の動作を説明するための図である。
【図4】この発明の第二実施形態の要部の構成を示す要
部分解斜視図である。
【図5】この発明の第三実施形態を含んだ光ヘッドアク
チュエータの一例を示す斜視図である。
【図6】従来の対物レンズ駆動装置を含んだ光ヘッドア
クチュエータの一例を示す斜視図である。
【図7】従来の対物レンズ駆動装置の要部の構成を示す
要部分解斜視図である。
【図8】従来の対物レンズ駆動装置の動作を説明するた
めの図である。
【図9】同じく、従来の対物レンズ駆動装置の動作を説
明するための図である。
【符号の説明】
2a,2b 駆動用永久磁石 3 弾性部材 4 レンズホルダ 5 対物レンズ 6 トラッキングコイル 7 フォーカシングコイル 8 軟質磁性ヨーク 12,13,14 磁場補正用ソレノイドコイル対 12a,12b,13a,13b,14a,14b 要
素コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性部材を介して支持部材に懸架支持さ
    れ、対物レンズを保持するレンズホルダをトラッキング
    方向およびフォーカシング方向に駆動するように構成さ
    れた光ヘッドアクチュエータにおいて、 前記支持部材側に配設された駆動用永久磁石と、 前記レンズホルダ側に配設され、前記駆動用永久磁石に
    よる磁場との電磁相互作用によってそのレンズホルダを
    トラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させ
    るためのトラッキングコイルおよびフォーカシングコイ
    ルと、 トラッキング方向またはフォーカシング方向の少なくと
    も一方向に沿った前記駆動用永久磁石の両端近傍に、そ
    れぞれ固定される磁場補正用ソレノイドコイル対とを有
    することを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記磁場補正用ソレノイドコイル対は、
    互いに逆向きに巻回され、かつ直列に接続された2つの
    要素コイルから構成されることを特徴とする請求項1記
    載の対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記磁場補正用ソレノイドコイル対に
    は、前記トラッキングコイルまたはフォーカシングコイ
    ルヘの供給信号の大きさにそれぞれ応じた電流が印加さ
    れ、前記駆動用永久磁石による磁場と同一方向の駆動力
    源となるように構成されていることを特徴とする請求項
    2に記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 弾性部材を介して支持部材に懸架支持さ
    れ、対物レンズを保持するレンズホルダをトラッキング
    方向およびフォーカシング方向に駆動するように構成さ
    れた光ヘッドアクチュエータにおいて、 前記支持部材側に配設された駆動用永久磁石と、 前記レンズホルダ側に配設され、前記駆動用永久磁石に
    よる磁場との電磁相互作用によって前記レンズホルダを
    トラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させ
    るためのトラッキングコイルおよびフォーカシングコイ
    ルと、 前記駆動用永久磁石の磁気領域内で、前記トラッキング
    方向と前記フォーカシング方向とで規定される平面にほ
    ぼ平行な一平面上に並設された2つの要素コイルからな
    る磁場補正用ソレノイドコイル対とを有し、 前記各要素コイルは、互いに逆向きに巻回され、かつ直
    列に接続されていることを特徴とする対物レンズ駆動装
    置。
  5. 【請求項5】弾性部材を介して支持部材に懸架支持さ
    れ、対物レンズを保持するレンズホルダをトラッキング
    方向およびフォーカシング方向に駆動するように構成さ
    れた光ヘッドアクチュエータにおいて、 前記支持部材側に配設された駆動用永久磁石と、 前記レンズホルダ側に配設され、前記駆動用永久磁石に
    よる磁場との電磁相互作用によって前記レンズホルダを
    トラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させ
    るためのトラッキングコイルおよびフォーカシングコイ
    ルと、 前記駆動用永久磁石のトラッキング方向に沿った両端の
    外側にそれぞれ位置し、かつ前記フォーカシングコイル
    にそれぞれ隣接して対向配置された2つの要素コイルか
    らなる磁場補正用ソレノイドコイル対とを有し、 前記各要素コイルは、そのソレノイド中心軸がトラッキ
    ング方向を向いた状態で互いに逆向きに巻回され、かつ
    直列に接続されていることを特徴とする対物レンズ駆動
    装置。
  6. 【請求項6】 前記磁場補正用ソレノイドコイル対に
    は、前記トラッキングコイルまたはフォーカシングコイ
    ルヘの供給信号の大きさにそれぞれ応じた電流が印加さ
    れ、前記駆動用永久磁石による磁場と同一方向の駆動力
    源となるように構成されていることを特徴とする請求項
    4または請求項5に記載の対物レンズ駆動装置。
JP10295296A 1998-10-16 1998-10-16 光ヘッドアクチュエータの対物レンズ駆動装置 Pending JP2000123381A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7199949B2 (en) 2002-10-02 2007-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pickup device and optical disk device

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US7199949B2 (en) 2002-10-02 2007-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pickup device and optical disk device

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