JP2000292575A - 燃料集合体 - Google Patents
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- JP2000292575A JP2000292575A JP11101123A JP10112399A JP2000292575A JP 2000292575 A JP2000292575 A JP 2000292575A JP 11101123 A JP11101123 A JP 11101123A JP 10112399 A JP10112399 A JP 10112399A JP 2000292575 A JP2000292575 A JP 2000292575A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 MOX燃料の高燃焼度化を図るのに回収ウラ
ンを利用して経済性の良い燃料集合体を提供する。 【解決手段】 9行x9列以上の正方格子状に配列し、
水ロッド14を中央領域に含むBWR用燃料集合体にお
いて、MOX燃料棒1、2、2pのウラン母材を劣化ウ
ランまたは再処理による回収ウランで、ガドリニア入り
ウラン燃料棒6のウラン母材を再処理による回収ウラン
で、ウラン燃料棒4、5を再処理による回収ウランで構
成し、格子のコーナに低濃縮度のウラン燃料棒5を、そ
の両隣りに高濃縮度のウラン燃料棒4を配置し、また水
ロッド14に隣接する位置及び格子最外周から2層目に
ガドリニア入りウラン燃料棒6を配置する。
ンを利用して経済性の良い燃料集合体を提供する。 【解決手段】 9行x9列以上の正方格子状に配列し、
水ロッド14を中央領域に含むBWR用燃料集合体にお
いて、MOX燃料棒1、2、2pのウラン母材を劣化ウ
ランまたは再処理による回収ウランで、ガドリニア入り
ウラン燃料棒6のウラン母材を再処理による回収ウラン
で、ウラン燃料棒4、5を再処理による回収ウランで構
成し、格子のコーナに低濃縮度のウラン燃料棒5を、そ
の両隣りに高濃縮度のウラン燃料棒4を配置し、また水
ロッド14に隣接する位置及び格子最外周から2層目に
ガドリニア入りウラン燃料棒6を配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉
(以下、BWRと呼ぶ)用で燃料棒としてウラン・プル
トニウム混合酸化物燃料棒を一部含む燃料集合体に係
り、特に回収ウランを混入した燃料棒を有する燃料集合
体に関するものである。
(以下、BWRと呼ぶ)用で燃料棒としてウラン・プル
トニウム混合酸化物燃料棒を一部含む燃料集合体に係
り、特に回収ウランを混入した燃料棒を有する燃料集合
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の核燃料リサイクルとし
て、再処理により取り出されたプルトニウムをウランと
混合したウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(以下、
MOX燃料と呼ぶ)の利用、再処理により取り出されて
未濃縮の回収ウラン燃料の利用、および再処理により取
り出された後に濃縮された濃縮回収ウラン燃料の利用が
ある。
て、再処理により取り出されたプルトニウムをウランと
混合したウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(以下、
MOX燃料と呼ぶ)の利用、再処理により取り出されて
未濃縮の回収ウラン燃料の利用、および再処理により取
り出された後に濃縮された濃縮回収ウラン燃料の利用が
ある。
【0003】MOX燃料の経済性の向上を図るため、M
OX燃料の高燃焼度化やMOX燃料の装荷率を高めるこ
とが有効である。燃料集合体にMOX燃料を装荷した際
の特徴として、核分裂物質であるプルトニウム239や
プルトニウム241の熱中性子吸収断面積がウラン23
5より大きいこと、プルトニウム240による中性子吸
収がウラン238より大きいこと等により、中性子吸収
材の吸収効果が、ウラン燃料集合体よりも低下したり、
中性子のエネルギスペクトルが硬くなる。燃料の高燃焼
度化を図るためには、燃料の持つ反応度を高める必要が
あることから、MOX燃料のプルトニウム富化度を増加
させることによって、中性子吸収効果の低下や中性子エ
ネルギスペクトルの硬化が増す。
OX燃料の高燃焼度化やMOX燃料の装荷率を高めるこ
とが有効である。燃料集合体にMOX燃料を装荷した際
の特徴として、核分裂物質であるプルトニウム239や
プルトニウム241の熱中性子吸収断面積がウラン23
5より大きいこと、プルトニウム240による中性子吸
収がウラン238より大きいこと等により、中性子吸収
材の吸収効果が、ウラン燃料集合体よりも低下したり、
中性子のエネルギスペクトルが硬くなる。燃料の高燃焼
度化を図るためには、燃料の持つ反応度を高める必要が
あることから、MOX燃料のプルトニウム富化度を増加
させることによって、中性子吸収効果の低下や中性子エ
ネルギスペクトルの硬化が増す。
【0004】BWRにおける反応度制御は、制御棒によ
る反応度抑制効果に加えて、燃料棒にガドリニア等の可
燃性毒物を混入することによる反応度抑制効果が使用さ
れている。従って、高燃焼度化に伴い、燃料のウラン濃
縮度やプルトニウム富化度が増加すると燃料の反応度が
増大するため、反応度を抑制するために可燃性毒物を混
入する燃料棒の本数や可燃性毒物量が増加する傾向にな
るが、この傾向は、中性子スペクトルの硬化により可燃
性毒物の中性子吸収効果が低減する効果によっても助長
される。
る反応度抑制効果に加えて、燃料棒にガドリニア等の可
燃性毒物を混入することによる反応度抑制効果が使用さ
れている。従って、高燃焼度化に伴い、燃料のウラン濃
縮度やプルトニウム富化度が増加すると燃料の反応度が
増大するため、反応度を抑制するために可燃性毒物を混
入する燃料棒の本数や可燃性毒物量が増加する傾向にな
るが、この傾向は、中性子スペクトルの硬化により可燃
性毒物の中性子吸収効果が低減する効果によっても助長
される。
【0005】可燃性毒物の反応度抑制の様子を図5を用
いて示す。図5は可燃性毒物の一種であるガドリニアを
混入した燃料集合体の無限増倍率の燃焼変化例を示して
いる。図中、ある濃度のガドリニアを混入する燃料棒を
ある本数含む燃料集合体をベースの燃料集合体として、
その燃料集合体について燃焼度に対する無限倍増率を実
線で示す。一般に、可燃性毒物を混入する燃料棒の本数
を減少させれば、燃焼初期での無限増倍率が鎖線で示す
ようにベースの燃料集合体より増加し、逆に本数を増加
させれば、無限増倍率が低下する。また、混入する可燃
性毒物の濃度を増加させれば、一点鎖線で図示するよう
に、燃焼初期での無限増倍率が低下しガドリニアの燃え
尽きる時期を遅らせることが可能になり、その結果、無
限増倍率の最大値を抑えることが可能となる。これらの
効果を用いることで、可燃性毒物が混入した燃料棒の本
数とその混入濃度の組み合わせにより、炉心の余剰反応
度や軸方向出力分布を適切に制御することが可能とな
る。
いて示す。図5は可燃性毒物の一種であるガドリニアを
混入した燃料集合体の無限増倍率の燃焼変化例を示して
いる。図中、ある濃度のガドリニアを混入する燃料棒を
ある本数含む燃料集合体をベースの燃料集合体として、
その燃料集合体について燃焼度に対する無限倍増率を実
線で示す。一般に、可燃性毒物を混入する燃料棒の本数
を減少させれば、燃焼初期での無限増倍率が鎖線で示す
ようにベースの燃料集合体より増加し、逆に本数を増加
させれば、無限増倍率が低下する。また、混入する可燃
性毒物の濃度を増加させれば、一点鎖線で図示するよう
に、燃焼初期での無限増倍率が低下しガドリニアの燃え
尽きる時期を遅らせることが可能になり、その結果、無
限増倍率の最大値を抑えることが可能となる。これらの
効果を用いることで、可燃性毒物が混入した燃料棒の本
数とその混入濃度の組み合わせにより、炉心の余剰反応
度や軸方向出力分布を適切に制御することが可能とな
る。
【0006】MOX燃料集合体の場合、MOX燃料棒に
ガドリニア等の可燃性毒物を混入すると、燃料の成型加
工が複雑になるため、ウラン燃料棒にのみガドリニア等
の可燃性毒物を混入することが行われる。また、MOX
燃料棒においてプルトニウム富化度を軸方向に分布させ
ることによっても、燃料の成型加工が複雑になるため、
MOX燃料棒のプルトニウム富化度は軸方向一様とする
ことが望ましいことから、MOX燃料集合体の反応度や
軸方向出力分布の制御のためには、ウラン燃料棒にガド
リニアを含有させ、必要に応じウラン燃料棒において軸
方向にウラン濃縮度を分布させた設計やガドリニア濃度
を分布させた設計が用いられる。
ガドリニア等の可燃性毒物を混入すると、燃料の成型加
工が複雑になるため、ウラン燃料棒にのみガドリニア等
の可燃性毒物を混入することが行われる。また、MOX
燃料棒においてプルトニウム富化度を軸方向に分布させ
ることによっても、燃料の成型加工が複雑になるため、
MOX燃料棒のプルトニウム富化度は軸方向一様とする
ことが望ましいことから、MOX燃料集合体の反応度や
軸方向出力分布の制御のためには、ウラン燃料棒にガド
リニアを含有させ、必要に応じウラン燃料棒において軸
方向にウラン濃縮度を分布させた設計やガドリニア濃度
を分布させた設計が用いられる。
【0007】以上のようなMOX燃料集合体でガドリニ
アを含有したウラン燃料棒において軸方向のウラン濃縮
度分布やガドリニア濃度分布を使用した例としては、特
開昭63−108294公報に記載された燃料集合体が
ある。燃料集合体の最外周に可燃性毒物を有する燃料棒
を配置した例としては、特開昭58−216989公報
に記載された燃料集合体がある。また、Pu富化度の種
類数低減のためMOX燃料集合体のコーナ部にウラン燃
料棒を装荷した例が、特開平4−244994公報に記
載されている。一方、回収ウランについては、この回収
ウランを濃縮して、通常の天然ウラン濃縮によるウラン
燃料の代替としての利用が図られてきている。
アを含有したウラン燃料棒において軸方向のウラン濃縮
度分布やガドリニア濃度分布を使用した例としては、特
開昭63−108294公報に記載された燃料集合体が
ある。燃料集合体の最外周に可燃性毒物を有する燃料棒
を配置した例としては、特開昭58−216989公報
に記載された燃料集合体がある。また、Pu富化度の種
類数低減のためMOX燃料集合体のコーナ部にウラン燃
料棒を装荷した例が、特開平4−244994公報に記
載されている。一方、回収ウランについては、この回収
ウランを濃縮して、通常の天然ウラン濃縮によるウラン
燃料の代替としての利用が図られてきている。
【0008】これらの燃料集合体について、MOX燃料
の成型加工コストとしての経済性から最適化するニーズ
がある。
の成型加工コストとしての経済性から最適化するニーズ
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、MO
X燃料の高燃焼度化を図るのに回収ウランを利用して経
済性の良いMOX燃料集合体を提供することにある。
X燃料の高燃焼度化を図るのに回収ウランを利用して経
済性の良いMOX燃料集合体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の燃料集合体は、ウラン・プルトニウム混合
酸化物燃料棒(以下、MOX燃料棒という)、可燃性毒
物入りウラン燃料棒及びウラン燃料棒をチャンネルボッ
クス内に正方格子状に配列し、この正方格子の中央領域
に水ロッドを有する燃料集合体において、MOX燃料棒
内に充填された第1ウラン母材を劣化ウランまたは再処
理による回収ウランにより、可燃性毒物入りウラン燃料
棒内に充填された第2ウラン母材を再処理による回収ウ
ランにより、ウラン燃料棒内に充填された第3ウラン母
材を再処理による回収ウランにより、構成したことを特
徴とする。
に、本発明の燃料集合体は、ウラン・プルトニウム混合
酸化物燃料棒(以下、MOX燃料棒という)、可燃性毒
物入りウラン燃料棒及びウラン燃料棒をチャンネルボッ
クス内に正方格子状に配列し、この正方格子の中央領域
に水ロッドを有する燃料集合体において、MOX燃料棒
内に充填された第1ウラン母材を劣化ウランまたは再処
理による回収ウランにより、可燃性毒物入りウラン燃料
棒内に充填された第2ウラン母材を再処理による回収ウ
ランにより、ウラン燃料棒内に充填された第3ウラン母
材を再処理による回収ウランにより、構成したことを特
徴とする。
【0011】上記燃料集合体において、ウラン燃料棒を
正方格子の各コーナ位置、又は正方格子の各コーナ位置
及びこのコーナ位置に両隣りの位置に配置することが好
ましい。このような配置により燃料集合体のコーナ部に
おける局所出力ピーキングを抑制する。
正方格子の各コーナ位置、又は正方格子の各コーナ位置
及びこのコーナ位置に両隣りの位置に配置することが好
ましい。このような配置により燃料集合体のコーナ部に
おける局所出力ピーキングを抑制する。
【0012】また、可燃性毒物入りウラン燃料棒は、一
部が正方格子の最外周内側の2層目に、他の一部が水ロ
ッドに隣接して配置することが好ましい。可燃性毒物入
りウラン燃料棒は中性子スペクトルが比較的柔らかい外
周部や水ロッドに隣接する領域に配置することにより、
中性子吸収効果が低減するのを緩和する。
部が正方格子の最外周内側の2層目に、他の一部が水ロ
ッドに隣接して配置することが好ましい。可燃性毒物入
りウラン燃料棒は中性子スペクトルが比較的柔らかい外
周部や水ロッドに隣接する領域に配置することにより、
中性子吸収効果が低減するのを緩和する。
【0013】また、反応度の点から、上記燃料集合体に
おいて、第2ウラン母材を、再処理による回収ウランの
代わりに回収ウランを濃縮したウランにより構成し、ま
た第3ウラン母材を、再処理による回収ウランの代わり
に回収ウランを濃縮したウランにより構成することがあ
り得る。
おいて、第2ウラン母材を、再処理による回収ウランの
代わりに回収ウランを濃縮したウランにより構成し、ま
た第3ウラン母材を、再処理による回収ウランの代わり
に回収ウランを濃縮したウランにより構成することがあ
り得る。
【0014】上記燃料集合体において、MOX燃料棒の
種類はプルトニウム富化度から3種類ないし1種類を用
い、ウラン燃料棒の種類は濃縮度から2種類または1種
類を用いるとよい。
種類はプルトニウム富化度から3種類ないし1種類を用
い、ウラン燃料棒の種類は濃縮度から2種類または1種
類を用いるとよい。
【0015】上記目的を達成するために、本発明の別の
燃料集合体は、MOX燃料棒及び可燃性毒物入りウラン
燃料棒をチャンネルボックス内に正方格子状に配列し、
この正方格子の中央領域に水ロッドを配置する燃料集合
体において、MOX燃料棒内に充填されたウラン母材を
劣化ウランまたは再処理による回収ウランにより、可燃
性毒物入りウラン燃料棒内に充填されたウラン母材を再
処理による回収ウラン又は回収ウランを濃縮したウラン
により構成したことを特徴とする。この別の燃料集合体
においては、MOX燃料棒の種類はプルトニウム富化度
から3種類ないし1種類を用いるとよい。
燃料集合体は、MOX燃料棒及び可燃性毒物入りウラン
燃料棒をチャンネルボックス内に正方格子状に配列し、
この正方格子の中央領域に水ロッドを配置する燃料集合
体において、MOX燃料棒内に充填されたウラン母材を
劣化ウランまたは再処理による回収ウランにより、可燃
性毒物入りウラン燃料棒内に充填されたウラン母材を再
処理による回収ウラン又は回収ウランを濃縮したウラン
により構成したことを特徴とする。この別の燃料集合体
においては、MOX燃料棒の種類はプルトニウム富化度
から3種類ないし1種類を用いるとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
により説明する。
【0017】(実施の形態1)本発明の実施の形態1の
燃料集合体を図1に示す。また、燃料集合体の垂直方向
の外観図を図4に示す。本実施の形態の燃料集合体11
は、図4に示すように、正方格子状に配列された燃料棒
12、該燃料棒12を収納するチャンネルボックス1
3、格子配列の中央部に配置された水ロッド14、各燃
料棒12の上端部を固定する上部タイプレート15、各
燃料棒12の下端部を固定する下部タイプレート16及
び燃料棒12の間隔を保持する燃料スペーサ17等から
なっている。燃料棒12及び水ロッド14の上下端部
は、上部タイプレート15及び下部タイプレート16で
保持される。スペーサ17は、燃料棒12の軸方向に幾
つか配置され、燃料棒12及び水ロッド14の相互間の
間隙を適切な状態に保持している。チャンネルボックス
13は、上部タイプレート15に取り付けられ、スペー
サ17で保持された燃料棒12の束の外周を取り囲んで
いる。原子炉の炉心内では4体一組のチャンネルボック
ス13の中心に十字型の制御棒18(図1参照)が挿入
して設置される。燃料棒12は、上部端栓及び下部端栓
により両端を密封された被覆管内に多数の燃料ペレット
を充填したものである。
燃料集合体を図1に示す。また、燃料集合体の垂直方向
の外観図を図4に示す。本実施の形態の燃料集合体11
は、図4に示すように、正方格子状に配列された燃料棒
12、該燃料棒12を収納するチャンネルボックス1
3、格子配列の中央部に配置された水ロッド14、各燃
料棒12の上端部を固定する上部タイプレート15、各
燃料棒12の下端部を固定する下部タイプレート16及
び燃料棒12の間隔を保持する燃料スペーサ17等から
なっている。燃料棒12及び水ロッド14の上下端部
は、上部タイプレート15及び下部タイプレート16で
保持される。スペーサ17は、燃料棒12の軸方向に幾
つか配置され、燃料棒12及び水ロッド14の相互間の
間隙を適切な状態に保持している。チャンネルボックス
13は、上部タイプレート15に取り付けられ、スペー
サ17で保持された燃料棒12の束の外周を取り囲んで
いる。原子炉の炉心内では4体一組のチャンネルボック
ス13の中心に十字型の制御棒18(図1参照)が挿入
して設置される。燃料棒12は、上部端栓及び下部端栓
により両端を密封された被覆管内に多数の燃料ペレット
を充填したものである。
【0018】MOX燃料ペレットは、燃料物質であるP
uO2及び燃料母材であるUO2にて構成され、核分裂
物質である239Pu、241Puおよび235Uを含
んでいる。また、ガドリニア入りウラン燃料ペレット
は、燃料物質であるUO2およびこれに含有した可燃性
毒物であるガドリニアにて構成され、核分裂物質である
235Uを含んでいる。ウラン燃料ペレットは燃料物質
であるUO2により構成され、核分裂物質である235
Uを含んでいる。燃料棒12の被覆管内のガスプレナム
領域にはスプリングが配置され、燃料ペレットを上下に
押圧している。水ロッド14は、燃料物質を充填せず、
内部を沸騰しない冷却水が通過するようになっている。
uO2及び燃料母材であるUO2にて構成され、核分裂
物質である239Pu、241Puおよび235Uを含
んでいる。また、ガドリニア入りウラン燃料ペレット
は、燃料物質であるUO2およびこれに含有した可燃性
毒物であるガドリニアにて構成され、核分裂物質である
235Uを含んでいる。ウラン燃料ペレットは燃料物質
であるUO2により構成され、核分裂物質である235
Uを含んでいる。燃料棒12の被覆管内のガスプレナム
領域にはスプリングが配置され、燃料ペレットを上下に
押圧している。水ロッド14は、燃料物質を充填せず、
内部を沸騰しない冷却水が通過するようになっている。
【0019】ここで、MOX燃料の高燃焼度化のため
に、MOX燃料棒の本数と、MOX燃料棒の核分裂Pu
富化度(以下、Puf富化度と呼ぶ)について解析した結
果を述べる。図3に9x9燃料集合体を例にとり、横軸
にMOX燃料棒本数をとった場合の核分裂Pu富化度
(以下、Puf富化度と呼ぶ)に関する特性を示す。曲線
aは、燃料集合体の反応度を維持しつつMOX燃料棒本
数を低減すると、燃料棒1本当たりのPuf富化度が増加
する様子を示しているが、燃料棒の局所出力も増加す
る。この増加を避けて同程度の局所出力とするためには
ウラン燃料棒の濃縮度を高め、曲線bに示すようにMO
X燃料棒のPuf富化度を制約する必要がある。一方、M
OX燃料棒本数の低減は、曲線cに示すように燃料集合
体平均のPuf富化度の低減を招く。
に、MOX燃料棒の本数と、MOX燃料棒の核分裂Pu
富化度(以下、Puf富化度と呼ぶ)について解析した結
果を述べる。図3に9x9燃料集合体を例にとり、横軸
にMOX燃料棒本数をとった場合の核分裂Pu富化度
(以下、Puf富化度と呼ぶ)に関する特性を示す。曲線
aは、燃料集合体の反応度を維持しつつMOX燃料棒本
数を低減すると、燃料棒1本当たりのPuf富化度が増加
する様子を示しているが、燃料棒の局所出力も増加す
る。この増加を避けて同程度の局所出力とするためには
ウラン燃料棒の濃縮度を高め、曲線bに示すようにMO
X燃料棒のPuf富化度を制約する必要がある。一方、M
OX燃料棒本数の低減は、曲線cに示すように燃料集合
体平均のPuf富化度の低減を招く。
【0020】図3の特性から、MOX燃料加工に対する
負荷を低減するためには、MOX燃料棒本数低減に対応
したMOX燃料棒当たりのPuf富化度増加、及びMOX
燃料集合体当たりのPuf装荷量増加のための平均Puf富化
度増加が有効であり、且つ、反応度を補うウラン濃縮度
をできるだけ少なくし回収ウランを有効に利用するため
に、曲線b及び曲線cが共に比較的高い領域の設計が有
効と考えられる。この考え方に基づいて本発明の燃料集
合体は構成されている。
負荷を低減するためには、MOX燃料棒本数低減に対応
したMOX燃料棒当たりのPuf富化度増加、及びMOX
燃料集合体当たりのPuf装荷量増加のための平均Puf富化
度増加が有効であり、且つ、反応度を補うウラン濃縮度
をできるだけ少なくし回収ウランを有効に利用するため
に、曲線b及び曲線cが共に比較的高い領域の設計が有
効と考えられる。この考え方に基づいて本発明の燃料集
合体は構成されている。
【0021】本発明の実施の形態1の燃料集合体につい
て説明する。この燃料集合体11を構成する燃料棒12
は、図1(a)、(b)に示すように、燃料棒番号1、
2、2p、4〜6の6種類のものがある。これら各種の
燃料棒が図1(a)に示すように、チャンネルボックス1
3の内で、燃料集合体横断面に配置されている。正方格
子状の燃料棒配列は、9行x9列である。燃料棒1、
2、2pがガドリニアを含有しないMOX燃料棒(単に
MOX燃料棒という)であり、この内、燃料棒番号1、
2が長尺燃料棒、燃料棒番号2pが短尺燃料棒である。
短尺燃料棒(部分長燃料棒)2pの軸方向位置は、ガド
リニア入りウラン燃料棒の長さである燃料有効長の下端
から、燃料有効長の1/24〜15/24の範囲に設け
られる。また、短尺燃料棒の水平方向位置は、燃料棒配
列における外層から2層目にコーナ部を含む8本が設け
られている。燃料棒番号4、5がガドリニアを含有しな
いウラン燃料棒(単にウラン燃料棒という)、燃料棒番
号6が可燃性毒物であるガドリニアを含有するウラン燃
料棒(ガドリニア入り燃料棒という)である。
て説明する。この燃料集合体11を構成する燃料棒12
は、図1(a)、(b)に示すように、燃料棒番号1、
2、2p、4〜6の6種類のものがある。これら各種の
燃料棒が図1(a)に示すように、チャンネルボックス1
3の内で、燃料集合体横断面に配置されている。正方格
子状の燃料棒配列は、9行x9列である。燃料棒1、
2、2pがガドリニアを含有しないMOX燃料棒(単に
MOX燃料棒という)であり、この内、燃料棒番号1、
2が長尺燃料棒、燃料棒番号2pが短尺燃料棒である。
短尺燃料棒(部分長燃料棒)2pの軸方向位置は、ガド
リニア入りウラン燃料棒の長さである燃料有効長の下端
から、燃料有効長の1/24〜15/24の範囲に設け
られる。また、短尺燃料棒の水平方向位置は、燃料棒配
列における外層から2層目にコーナ部を含む8本が設け
られている。燃料棒番号4、5がガドリニアを含有しな
いウラン燃料棒(単にウラン燃料棒という)、燃料棒番
号6が可燃性毒物であるガドリニアを含有するウラン燃
料棒(ガドリニア入り燃料棒という)である。
【0022】ここで、MOX燃料1、2の富化度の大小
関係は、図1(b)に示すように、Pu富化度の大きい方
から、A、B重量%であり、軸方向に一様なPu富化度
となっている。本実施の形態では、全体の富化度種類数
をA、B重量%の2種類とし、短尺MOX燃料棒2pの
Pu富化度を長尺MOX燃料棒の2番目に大きいPu富
化度( B重量%)に一致させている。MOX燃料1、
2、2p内に充填されたウラン母材(第1ウラン母材)
はU235濃縮度の低い劣化ウラン(0.2wt%程度)で
ある。尤も劣化ウランの代わりに回収ウランを用いるこ
ともあり得る。
関係は、図1(b)に示すように、Pu富化度の大きい方
から、A、B重量%であり、軸方向に一様なPu富化度
となっている。本実施の形態では、全体の富化度種類数
をA、B重量%の2種類とし、短尺MOX燃料棒2pの
Pu富化度を長尺MOX燃料棒の2番目に大きいPu富
化度( B重量%)に一致させている。MOX燃料1、
2、2p内に充填されたウラン母材(第1ウラン母材)
はU235濃縮度の低い劣化ウラン(0.2wt%程度)で
ある。尤も劣化ウランの代わりに回収ウランを用いるこ
ともあり得る。
【0023】正方格子のコーナ領域のウラン燃料棒は、
コーナにある燃料棒5とその両隣りにある各ウラン燃料
棒4の濃縮度の異なる2種類からなり、ウラン燃料棒に
充填されたウラン燃料(第2ウラン母材)の濃縮度の大
小関係は、ウラン濃縮度の大きいウラン燃料棒4がD重
量%で、ウラン濃縮度の小さいウラン燃料棒がE重量%
である。コーナにある低い濃縮度Eのウラン燃料棒5は
回収ウラン(濃縮度約1wt%)からなり、コーナ両隣り
にある高い濃縮度Dのウラン燃料棒4は回収ウランの濃
縮燃料からなる。このような配置は燃料集合体のコーナ
部における局所出力ピーキング抑制に有効である。もし
コーナ領域でPuf富化度を低下させたMOX燃料棒を用
いるとすれば、その分だけ、MOX燃料棒の富化度種類
数を増やす要因となるが、コーナ部領域にMOX燃料で
なくウラン燃料棒を使用すれば、これを避けることがで
きる。
コーナにある燃料棒5とその両隣りにある各ウラン燃料
棒4の濃縮度の異なる2種類からなり、ウラン燃料棒に
充填されたウラン燃料(第2ウラン母材)の濃縮度の大
小関係は、ウラン濃縮度の大きいウラン燃料棒4がD重
量%で、ウラン濃縮度の小さいウラン燃料棒がE重量%
である。コーナにある低い濃縮度Eのウラン燃料棒5は
回収ウラン(濃縮度約1wt%)からなり、コーナ両隣り
にある高い濃縮度Dのウラン燃料棒4は回収ウランの濃
縮燃料からなる。このような配置は燃料集合体のコーナ
部における局所出力ピーキング抑制に有効である。もし
コーナ領域でPuf富化度を低下させたMOX燃料棒を用
いるとすれば、その分だけ、MOX燃料棒の富化度種類
数を増やす要因となるが、コーナ部領域にMOX燃料で
なくウラン燃料棒を使用すれば、これを避けることがで
きる。
【0024】ガドリニア入りウラン燃料棒6は全部で1
4本であり、14本のうち8本を正方格子の最外層から
2層目の各角及び各辺の中央に配置された8本の短尺燃
料棒2pそれぞれの隣接位置に配置し、残りの6本を2
本の水ロッド14の隣接位置に配置する。ガドリニア入
りウラン燃料棒6内に充填されたウラン(第3ウラン母
材)の濃縮度は回収ウラン濃縮度のE重量%(約1wt
%)であり、ガドリニア濃度はG重量%の組み合わせで
ある。可燃性毒物入りウラン燃料棒は、上記のように正
方格子の最外周内側の2層目や水ロッドに隣接して配置
するとよい。プルトニウム富化度が増加すると燃料の反
応度が増大し、この反応度を抑制するために可燃性毒物
を混入する燃料棒の本数や可燃性毒物量が増加する傾向
になるが、この傾向は、中性子スペクトルの硬化により
可燃性毒物の中性子吸収効果が低減する効果によっても
助長されるため、可燃性毒物入りウラン燃料棒を中性子
スペクトルが比較的柔らかい外周部や水ロッドに隣接す
る領域に配置するとよい。
4本であり、14本のうち8本を正方格子の最外層から
2層目の各角及び各辺の中央に配置された8本の短尺燃
料棒2pそれぞれの隣接位置に配置し、残りの6本を2
本の水ロッド14の隣接位置に配置する。ガドリニア入
りウラン燃料棒6内に充填されたウラン(第3ウラン母
材)の濃縮度は回収ウラン濃縮度のE重量%(約1wt
%)であり、ガドリニア濃度はG重量%の組み合わせで
ある。可燃性毒物入りウラン燃料棒は、上記のように正
方格子の最外周内側の2層目や水ロッドに隣接して配置
するとよい。プルトニウム富化度が増加すると燃料の反
応度が増大し、この反応度を抑制するために可燃性毒物
を混入する燃料棒の本数や可燃性毒物量が増加する傾向
になるが、この傾向は、中性子スペクトルの硬化により
可燃性毒物の中性子吸収効果が低減する効果によっても
助長されるため、可燃性毒物入りウラン燃料棒を中性子
スペクトルが比較的柔らかい外周部や水ロッドに隣接す
る領域に配置するとよい。
【0025】ガドリニア入りウラン燃料棒及びウラン燃
料棒は、MOX燃料棒のPuf富化度増加及び局所出力の
抑制を考慮して、U235濃縮度が天然ウラン程度(1
wt%程度)の回収ウランを使用する。
料棒は、MOX燃料棒のPuf富化度増加及び局所出力の
抑制を考慮して、U235濃縮度が天然ウラン程度(1
wt%程度)の回収ウランを使用する。
【0026】本発明により、ガドリニア入りウラン燃料
棒6の母材を回収ウランとし、正方格子のコーナ領域に
ウラン燃料棒5、4を使用し、Pu富化度種類数を2種
類としたMOX燃料棒を含む燃料集合体設計が可能であ
る。
棒6の母材を回収ウランとし、正方格子のコーナ領域に
ウラン燃料棒5、4を使用し、Pu富化度種類数を2種
類としたMOX燃料棒を含む燃料集合体設計が可能であ
る。
【0027】MOX燃料の成型加工コストが、MOX燃
料棒本数の少ない程有利な場合、上記のように、MOX
燃料棒に充填するウラン母材としてウラン濃縮プロセス
で得られた劣化ウラン(又は回収ウラン)を用いるとと
もに、ガドリニア入りウラン燃料棒及びコーナ部を含む
領域に配置したウラン燃料棒のウラン燃料として、再処
理で得られた回収ウラン及び回収ウランを濃縮した濃縮
ウランを利用することにより、天然ウランの使用量を低
減化することできる。
料棒本数の少ない程有利な場合、上記のように、MOX
燃料棒に充填するウラン母材としてウラン濃縮プロセス
で得られた劣化ウラン(又は回収ウラン)を用いるとと
もに、ガドリニア入りウラン燃料棒及びコーナ部を含む
領域に配置したウラン燃料棒のウラン燃料として、再処
理で得られた回収ウラン及び回収ウランを濃縮した濃縮
ウランを利用することにより、天然ウランの使用量を低
減化することできる。
【0028】なお、図1に示す燃料集合体において、ウ
ラン燃料4、5をガドリニア入りウラン燃料棒6により
置き換えて、MOX燃料棒とガドリニア入りウラン燃料
棒とから構成する燃料集合体の設計も可能である。また
図1に示す燃料集合体において、ウラン燃料棒との組み
合わせ方によってPu富化度が1種類のMOX燃料棒を
用いる燃料集合体の設計も可能である。
ラン燃料4、5をガドリニア入りウラン燃料棒6により
置き換えて、MOX燃料棒とガドリニア入りウラン燃料
棒とから構成する燃料集合体の設計も可能である。また
図1に示す燃料集合体において、ウラン燃料棒との組み
合わせ方によってPu富化度が1種類のMOX燃料棒を
用いる燃料集合体の設計も可能である。
【0029】(実施の形態2)本発明による燃料集合体
の実施の形態2を図2により説明する。燃料集合体11
を構成する燃料棒12は、図2に示すように、燃料棒番
号1〜3、2p、5、6の6種類のものがある。これら
各種の燃料棒が図2に示されるように、チャンネルボッ
クス13の内で、燃料集合体横断面に配置されている。
正方格子状の燃料棒配列は、9行x9列である。燃料棒
1〜3、2pがガドリニアを含有しないMOX燃料棒で
あり、この内、燃料棒番号1〜3が長尺燃料棒、燃料棒
番号2pが短尺燃料棒である。燃料棒番号5がガドリニ
アを含有しないウラン燃料棒、燃料棒番号6がガドリニ
ア入りウラン燃料棒である。
の実施の形態2を図2により説明する。燃料集合体11
を構成する燃料棒12は、図2に示すように、燃料棒番
号1〜3、2p、5、6の6種類のものがある。これら
各種の燃料棒が図2に示されるように、チャンネルボッ
クス13の内で、燃料集合体横断面に配置されている。
正方格子状の燃料棒配列は、9行x9列である。燃料棒
1〜3、2pがガドリニアを含有しないMOX燃料棒で
あり、この内、燃料棒番号1〜3が長尺燃料棒、燃料棒
番号2pが短尺燃料棒である。燃料棒番号5がガドリニ
アを含有しないウラン燃料棒、燃料棒番号6がガドリニ
ア入りウラン燃料棒である。
【0030】ここで、MOX燃料の富化度の大小関係
は、Pu富化度の大きい方から、MOX燃料棒1がA重
量%、MOX燃料棒2がB重量%、MOX燃料棒3がC
重量%であり、軸方向に一様なPu富化度となってい
る。本実施の形態では、全体のPu富化度種類数を3種
類とし、短尺MOX燃料棒2pのPu富化度を長尺燃料
棒の2番目に大きいPu富化度(B%)に一致させてい
る。MOX燃料1〜3、2p内に充填されたウラン母材
(第1ウラン母材)は濃縮度の低い劣化ウラン(0.2w
t%程度)である。尤も劣化ウランの代わりに回収ウラン
を用いることもあり得る。
は、Pu富化度の大きい方から、MOX燃料棒1がA重
量%、MOX燃料棒2がB重量%、MOX燃料棒3がC
重量%であり、軸方向に一様なPu富化度となってい
る。本実施の形態では、全体のPu富化度種類数を3種
類とし、短尺MOX燃料棒2pのPu富化度を長尺燃料
棒の2番目に大きいPu富化度(B%)に一致させてい
る。MOX燃料1〜3、2p内に充填されたウラン母材
(第1ウラン母材)は濃縮度の低い劣化ウラン(0.2w
t%程度)である。尤も劣化ウランの代わりに回収ウラン
を用いることもあり得る。
【0031】正方格子のコーナ領域のウラン燃料棒は、
濃縮度1種類で、コーナにのみ配置されている。このウ
ラン燃料棒5内に充填されたウラン(第2ウラン母材)
の濃縮度はE重量%であり、回収ウラン(濃縮度約1wt
%)からなる。
濃縮度1種類で、コーナにのみ配置されている。このウ
ラン燃料棒5内に充填されたウラン(第2ウラン母材)
の濃縮度はE重量%であり、回収ウラン(濃縮度約1wt
%)からなる。
【0032】ガドリニア入りウラン燃料棒6は、全部で
14本であり、14本のうち8本を正方格子の最外層か
ら2層目の各角及び各辺の中央に配置された8本の短尺
MOX燃料棒2pの隣接位置に配置し、残りの6本を2
本の水ロッド14の隣接位置に配置する。ガドリニア入
りウラン燃料棒6内に充填されたウラン(第3ウラン母
材)の濃縮度は回収ウラン濃縮度のE重量%であり、ガ
ドリニア濃度はG重量%の組み合わせである。
14本であり、14本のうち8本を正方格子の最外層か
ら2層目の各角及び各辺の中央に配置された8本の短尺
MOX燃料棒2pの隣接位置に配置し、残りの6本を2
本の水ロッド14の隣接位置に配置する。ガドリニア入
りウラン燃料棒6内に充填されたウラン(第3ウラン母
材)の濃縮度は回収ウラン濃縮度のE重量%であり、ガ
ドリニア濃度はG重量%の組み合わせである。
【0033】本発明により、ガドリニア入りウラン燃料
棒6の燃料物質を回収ウランとし、正方格子配列のコー
ナにウラン燃料棒5を使用し、Pu富化度種類数を3種
類としたMOX燃料集合体設計が可能である。ガドリニ
ア入りウラン燃料棒は、ウラン燃料棒と同じく、MOX
燃料棒のPuf富化度増加及び局所出力の抑制を考慮し
て、U235濃縮度が天然ウラン程度(1wt%程度)の
回収ウランを使用する。
棒6の燃料物質を回収ウランとし、正方格子配列のコー
ナにウラン燃料棒5を使用し、Pu富化度種類数を3種
類としたMOX燃料集合体設計が可能である。ガドリニ
ア入りウラン燃料棒は、ウラン燃料棒と同じく、MOX
燃料棒のPuf富化度増加及び局所出力の抑制を考慮し
て、U235濃縮度が天然ウラン程度(1wt%程度)の
回収ウランを使用する。
【0034】本発明により、ガドリニア入りウラン燃料
棒6の母材を回収ウランとし、正方格子のコーナ領域に
ウラン燃料棒5、4を使用し、Pu富化度種類数を2種
類としたMOX燃料棒を含む燃料集合体設計が可能であ
る。
棒6の母材を回収ウランとし、正方格子のコーナ領域に
ウラン燃料棒5、4を使用し、Pu富化度種類数を2種
類としたMOX燃料棒を含む燃料集合体設計が可能であ
る。
【0035】上記のように、MOX燃料棒に充填するウ
ラン母材としてウラン濃縮プロセスで得られた劣化ウラ
ン(又は回収ウランを用いるとともに、ガドリニア入り
ウラン燃料棒及びウラン燃料棒に充填するウラン母材と
して回収ウラン及び回収ウランを濃縮した濃縮ウランを
利用することにより天然ウランの使用量を低減化でき
る。
ラン母材としてウラン濃縮プロセスで得られた劣化ウラ
ン(又は回収ウランを用いるとともに、ガドリニア入り
ウラン燃料棒及びウラン燃料棒に充填するウラン母材と
して回収ウラン及び回収ウランを濃縮した濃縮ウランを
利用することにより天然ウランの使用量を低減化でき
る。
【0036】なお、図2に示す燃料集合体において、ウ
ラン燃料5をガドリニア入りウラン燃料棒6により置き
換えて、MOX燃料棒とガドリニア入りウラン燃料棒と
から構成するMOX燃料集合体の設計も可能である。ま
た図2に示す燃料集合体において、ウラン燃料棒との組
み合わせ方によってPu富化度が2種類または1種類の
MOX燃料棒を用いる燃料集合体の設計も可能である。
ラン燃料5をガドリニア入りウラン燃料棒6により置き
換えて、MOX燃料棒とガドリニア入りウラン燃料棒と
から構成するMOX燃料集合体の設計も可能である。ま
た図2に示す燃料集合体において、ウラン燃料棒との組
み合わせ方によってPu富化度が2種類または1種類の
MOX燃料棒を用いる燃料集合体の設計も可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、MOX燃料棒を含む各
種燃料棒を正方格子状に配列した燃料集合体において、
MOX燃料棒内に充填されたウラン母材を劣化ウランま
たは再処理による回収ウランで、可燃性毒物入りウラン
燃料棒内に充填されたウラン母材を再処理による回収ウ
ランで、ウラン燃料棒内に充填されたウラン母材を再処
理による回収ウランないし回収ウランを濃縮した濃縮ウ
ランで構成することにより、MOX燃料の高燃焼度化を
図るのに回収ウランを利用して経済性の良い燃料集合体
が達成される。
種燃料棒を正方格子状に配列した燃料集合体において、
MOX燃料棒内に充填されたウラン母材を劣化ウランま
たは再処理による回収ウランで、可燃性毒物入りウラン
燃料棒内に充填されたウラン母材を再処理による回収ウ
ランで、ウラン燃料棒内に充填されたウラン母材を再処
理による回収ウランないし回収ウランを濃縮した濃縮ウ
ランで構成することにより、MOX燃料の高燃焼度化を
図るのに回収ウランを利用して経済性の良い燃料集合体
が達成される。
【図1】本発明による燃料集合体の実施の形態1を示す
図である。
図である。
【図2】本発明による燃料集合体の実施の形態2を示す
図である。
図である。
【図3】MOX燃料棒本数とPuf富化度の関係を示す図
である。
である。
【図4】燃料集合体の外観図である。
【図5】可燃性毒物の増減と反応度の抑制との関係を示
す図である。
す図である。
【符号の説明】 1、2、2p MOX燃料棒 4、5 ウラン燃料棒 6 ガドリニア入り燃料棒 11 燃料集合体 12 燃料棒 13 チャンネルボックス 14 水ロッド 15 上部タイプレート 16 下部タイプレート 17 スペーサ 18 制御棒
Claims (9)
- 【請求項1】 ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料棒
(以下、MOX燃料棒という)、可燃性毒物入りウラン
燃料棒及びウラン燃料棒をチャンネルボックス内に正方
格子状に配列し、該正方格子の中央領域に水ロッドを有
する燃料集合体において、MOX燃料棒内に充填された
第1ウラン母材を劣化ウランまたは再処理による回収ウ
ランにより、可燃性毒物入りウラン燃料棒内に充填され
た第2ウラン母材を再処理による回収ウランにより、ウ
ラン燃料棒内に充填された第3ウラン母材を再処理によ
る回収ウランにより構成したことを特徴とする燃料集合
体。 - 【請求項2】 請求項1に記載の燃料集合体において、
ウラン燃料棒を正方格子の各コーナ位置、または正方格
子の各コーナ位置及び該コーナ位置に両隣りの位置に配
置したことを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の燃料集合体に
おいて、可燃性毒物入りウラン燃料棒は、一部が正方格
子の最外周内側の2層目に、他の一部が水ロッドに隣接
して配置されていることを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の燃料集合
体において、第2ウラン母材を、再処理による回収ウラ
ンの代わりに回収ウランを濃縮したウランにより構成し
たことを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項5】 請求項1、2、3及び4のいずれかに記
載の燃料集合体において、第3ウラン母材を、再処理に
よる回収ウランの代わりに回収ウランを濃縮したウラン
により構成したことを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の燃
料集合体において、MOX燃料棒の種類はプルトニウム
富化度から3種類ないし1種類であることを特徴とする
燃料集合体。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の燃
料集合体において、ウラン燃料棒の種類は濃縮度から2
種類または1種類であることを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項8】 ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料棒
(以下、MOX燃料棒という)及び可燃性毒物入りウラ
ン燃料棒をチャンネルボックス内に正方格子状に配列
し、該正方格子の中央領域に水ロッドを配置する燃料集
合体において、MOX燃料棒内に充填されたウラン母材
を劣化ウランまたは再処理による回収ウランにより、可
燃性毒物入りウラン燃料棒内に充填されたウラン母材を
再処理による回収ウラン又は回収ウランを濃縮したウラ
ンにより構成したことを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項9】 請求項8に記載の燃料集合体において、
MOX燃料棒の種類はプルトニウム富化度から3種類な
いし1種類であることを特徴とする燃料集合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11101123A JP2000292575A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 燃料集合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11101123A JP2000292575A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 燃料集合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000292575A true JP2000292575A (ja) | 2000-10-20 |
Family
ID=14292310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11101123A Pending JP2000292575A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 燃料集合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000292575A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009150710A1 (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | 原子燃料工業株式会社 | 重水炉または黒鉛炉用燃料及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-04-08 JP JP11101123A patent/JP2000292575A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009150710A1 (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | 原子燃料工業株式会社 | 重水炉または黒鉛炉用燃料及びその製造方法 |
KR101488555B1 (ko) * | 2008-06-09 | 2015-02-02 | 겐시넨료 고교 가부시키가이샤 | 중수로 또는 흑연로용 연료 및 그 제조방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071016 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080304 |