JP2000291820A - 電磁弁 - Google Patents
電磁弁Info
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- JP2000291820A JP2000291820A JP11105063A JP10506399A JP2000291820A JP 2000291820 A JP2000291820 A JP 2000291820A JP 11105063 A JP11105063 A JP 11105063A JP 10506399 A JP10506399 A JP 10506399A JP 2000291820 A JP2000291820 A JP 2000291820A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 支持部材で可動鉄心を支持する場合でも、油
圧制御の精度低下を防止することができ、油圧制御特性
のヒステリシスを低減することができる電磁弁を提供す
る。 【解決手段】 コイル14に電流を印加することにより
発生する磁気回路中に、磁気回路の磁束と同一方向の磁
束を発生する永久磁石50を配設している。永久磁石5
0はコイル14に印加される電流が小さいとき板ばね1
7の付勢力を打ち消すことができるため、スプールバル
ブ30の移動量に対するコイル14の吸引力特性をスプ
リング40の付勢力特性に近づけることができる。した
がって、特に印加電流が0.3A以下の低電流領域にお
いてフィードバックされる油圧力の低下を防止すること
ができ、油圧制御の精度低下を防止することができる。
圧制御の精度低下を防止することができ、油圧制御特性
のヒステリシスを低減することができる電磁弁を提供す
る。 【解決手段】 コイル14に電流を印加することにより
発生する磁気回路中に、磁気回路の磁束と同一方向の磁
束を発生する永久磁石50を配設している。永久磁石5
0はコイル14に印加される電流が小さいとき板ばね1
7の付勢力を打ち消すことができるため、スプールバル
ブ30の移動量に対するコイル14の吸引力特性をスプ
リング40の付勢力特性に近づけることができる。した
がって、特に印加電流が0.3A以下の低電流領域にお
いてフィードバックされる油圧力の低下を防止すること
ができ、油圧制御の精度低下を防止することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動部材の位置に
応じて出力圧を制御する電磁弁に関する。
応じて出力圧を制御する電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、オートマチックトランスミッ
ションに供給される油圧を制御するための電磁弁とし
て、図10に示すような電磁弁100が知られている。
図10に示すような電磁弁100では、可動子としての
プランジャ101の摺動抵抗を低減しスプール102の
ストロークに対する吸引力のヒステリシスを小さくする
ために、第1固定子としてのステータコア103と一体
に組み付けられている第2固定子としてのヨーク104
の中空部104aにプランジャ101が支持されてい
る。プランジャ101をヨーク104の中空部104a
に支持するために、プランジャ101の反スプール側の
端部101aは板ばね105により支持されている。プ
ランジャ101の端部101aを板ばね105で支持す
ることにより、プランジャ101とヨーク104の中空
部104aとが接触するのを防止し、摺動抵抗および移
動抵抗を低減する構造となっている。
ションに供給される油圧を制御するための電磁弁とし
て、図10に示すような電磁弁100が知られている。
図10に示すような電磁弁100では、可動子としての
プランジャ101の摺動抵抗を低減しスプール102の
ストロークに対する吸引力のヒステリシスを小さくする
ために、第1固定子としてのステータコア103と一体
に組み付けられている第2固定子としてのヨーク104
の中空部104aにプランジャ101が支持されてい
る。プランジャ101をヨーク104の中空部104a
に支持するために、プランジャ101の反スプール側の
端部101aは板ばね105により支持されている。プ
ランジャ101の端部101aを板ばね105で支持す
ることにより、プランジャ101とヨーク104の中空
部104aとが接触するのを防止し、摺動抵抗および移
動抵抗を低減する構造となっている。
【0003】図10に示す電磁弁100は、可動部材と
してのスプール102が移動することにより油圧出力を
制御している。スプール102は、第1固定子としての
ステータコア103に巻回されたコイル106に通電さ
れることによりプランジャ101に発生する電磁吸引力
と板ばね105からプランジャ101に作用するばね力
との合力、電磁吸引力によりスプール102が移動する
方向とは逆方向にスプール102を付勢する付勢部材と
してのスプリング107の付勢力、ならびに出力された
油圧の一部がフィードバックして作用する力がつり合っ
た位置で停止し、入力ポート108、出力ポート10
9、フィードバックポート110および排出ポート11
1をそれぞれ連通あるいは遮断することにより油圧出力
を制御している。
してのスプール102が移動することにより油圧出力を
制御している。スプール102は、第1固定子としての
ステータコア103に巻回されたコイル106に通電さ
れることによりプランジャ101に発生する電磁吸引力
と板ばね105からプランジャ101に作用するばね力
との合力、電磁吸引力によりスプール102が移動する
方向とは逆方向にスプール102を付勢する付勢部材と
してのスプリング107の付勢力、ならびに出力された
油圧の一部がフィードバックして作用する力がつり合っ
た位置で停止し、入力ポート108、出力ポート10
9、フィードバックポート110および排出ポート11
1をそれぞれ連通あるいは遮断することにより油圧出力
を制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すようにプランジャ101の端部101aを板ばね
105により支持すると、例えばコイル106に流れる
電流が0.3A以下の低電流領域において板ばね105
のばね力がコイル106の電磁吸引力よりも大きくな
る。そのため、スプール102のストロークに対する、
プランジャ101に作用する電磁吸引力とばね力との合
力の変化率が、図11に示すようにスプール102のス
トロークに対するスプリング107の付勢力の変化率と
逆になる。そのため、特に低電流領域でコイル106へ
の供給電流に対するスプール102の位置が所定の位置
よりも反スプリング107側に位置してしまう。その結
果、油圧制御の精度が低下するという問題がある。な
お、図11の横軸に示すストロークは、スプール102
の移動量を示したものであり、図10においてコイル1
06の電磁吸引力によりスプール102が最もスプリン
グ107側に移動した位置を0としている。
に示すようにプランジャ101の端部101aを板ばね
105により支持すると、例えばコイル106に流れる
電流が0.3A以下の低電流領域において板ばね105
のばね力がコイル106の電磁吸引力よりも大きくな
る。そのため、スプール102のストロークに対する、
プランジャ101に作用する電磁吸引力とばね力との合
力の変化率が、図11に示すようにスプール102のス
トロークに対するスプリング107の付勢力の変化率と
逆になる。そのため、特に低電流領域でコイル106へ
の供給電流に対するスプール102の位置が所定の位置
よりも反スプリング107側に位置してしまう。その結
果、油圧制御の精度が低下するという問題がある。な
お、図11の横軸に示すストロークは、スプール102
の移動量を示したものであり、図10においてコイル1
06の電磁吸引力によりスプール102が最もスプリン
グ107側に移動した位置を0としている。
【0005】また、板ばね105による支持を廃止し、
プランジャ101の一部または両端部を例えば軸受けな
どによって支持する構造とすると、上記のような油圧制
御の精度が低下するという問題は解決できるものの、プ
ランジャ101と軸受けなどとの間に摺動抵抗が生じ、
図12に示すようにコイル106への供給電流に対する
油圧制御特性のヒステリシスが増大するという問題があ
る。
プランジャ101の一部または両端部を例えば軸受けな
どによって支持する構造とすると、上記のような油圧制
御の精度が低下するという問題は解決できるものの、プ
ランジャ101と軸受けなどとの間に摺動抵抗が生じ、
図12に示すようにコイル106への供給電流に対する
油圧制御特性のヒステリシスが増大するという問題があ
る。
【0006】そこで、本発明の目的は、板ばねで可動子
を支持することにより油圧制御特性のヒステリシスを低
減し、かつコイルに供給する電流が小さい場合でも油圧
制御の精度低下を防止することができる電磁弁を提供す
ることにある。
を支持することにより油圧制御特性のヒステリシスを低
減し、かつコイルに供給する電流が小さい場合でも油圧
制御の精度低下を防止することができる電磁弁を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電磁弁によると、可動子の反可動部材側の端部は板ばね
により支持されている。また、電磁弁は第1固定子、可
動子および第2固定子により構成される磁気回路中に永
久磁石を有している。永久磁石は、コイルに通電するこ
とにより第1固定子と可動子との間に発生する磁束と同
一方向の磁束を発生する。永久磁石により発生する磁気
吸引力は、可動子が第1固定子に吸引される場合に板ば
ねから可動子に対し作用するばね力とは逆方向に作用
し、板ばねから可動子に作用するばね力を相殺する。そ
のため、コイルに流れる電流が例えば0.3A以下の低
電流時、可動部材の移動量に対する可動子へ作用するば
ね力と電磁力の合力の変化率と可動部材の移動量に対す
る付勢部材の変化率とを近づけることができる。したが
って、低電流領域においてフィードバックされる油圧力
の低下を防止することができ、油圧制御の精度低下を防
止することができる。
電磁弁によると、可動子の反可動部材側の端部は板ばね
により支持されている。また、電磁弁は第1固定子、可
動子および第2固定子により構成される磁気回路中に永
久磁石を有している。永久磁石は、コイルに通電するこ
とにより第1固定子と可動子との間に発生する磁束と同
一方向の磁束を発生する。永久磁石により発生する磁気
吸引力は、可動子が第1固定子に吸引される場合に板ば
ねから可動子に対し作用するばね力とは逆方向に作用
し、板ばねから可動子に作用するばね力を相殺する。そ
のため、コイルに流れる電流が例えば0.3A以下の低
電流時、可動部材の移動量に対する可動子へ作用するば
ね力と電磁力の合力の変化率と可動部材の移動量に対す
る付勢部材の変化率とを近づけることができる。したが
って、低電流領域においてフィードバックされる油圧力
の低下を防止することができ、油圧制御の精度低下を防
止することができる。
【0008】また、可動子を板ばねで支持しているの
で、可動子と例えば軸受けなどとの接触による接触抵抗
の発生を防止することができ、コイルへの供給電流に対
する油圧制御特性のヒステリシスを低減することができ
る。
で、可動子と例えば軸受けなどとの接触による接触抵抗
の発生を防止することができ、コイルへの供給電流に対
する油圧制御特性のヒステリシスを低減することができ
る。
【0009】本発明の請求項2記載の電磁弁によると、
永久磁石は両固定子および可動子により形成される磁気
回路において磁路面積が大きい部位に設けられている。
したがって、磁気回路中に永久磁石を設けても、磁束の
飽和を防止することができる。本発明の請求項3記載の
電磁弁によると、永久磁石は形状が円環状であるため、
電磁弁への組付けが容易である。
永久磁石は両固定子および可動子により形成される磁気
回路において磁路面積が大きい部位に設けられている。
したがって、磁気回路中に永久磁石を設けても、磁束の
飽和を防止することができる。本発明の請求項3記載の
電磁弁によると、永久磁石は形状が円環状であるため、
電磁弁への組付けが容易である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による電磁弁を図1
に示す。電磁弁1は、自動車のオートマチックトランス
ミッションの作動油の油圧制御に用いられるスプール型
油圧制御弁である。
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による電磁弁を図1
に示す。電磁弁1は、自動車のオートマチックトランス
ミッションの作動油の油圧制御に用いられるスプール型
油圧制御弁である。
【0011】可動子としてのスプール30は、第1固定
子としてのステータコア11、第2固定子としてのヨー
ク12、可動子としてのプランジャ13、コイル14、
エンドプレート15、シャフト16などによって構成さ
れるリニアソレノイド10によって駆動される。
子としてのステータコア11、第2固定子としてのヨー
ク12、可動子としてのプランジャ13、コイル14、
エンドプレート15、シャフト16などによって構成さ
れるリニアソレノイド10によって駆動される。
【0012】磁性体からなる円筒形状のヨーク12は、
円筒形状のステータコア11の端部にかしめ固定されて
いる。コイル14は樹脂によって円筒形状にモールド成
型され、ヨーク12およびステータコア11により固定
されている。磁性体からなるエンドプレート15はステ
ータコア11の端部にヨーク12とともにかしめ固定さ
れている。磁性体からなるプランジャ13はステータコ
ア11と同軸上で対向しており、反スプール側の端部1
3aが板ばね17によりヨーク12内部の中空部12a
内を往復移動可能に支持されている。プランジャ13に
はシャフト16が圧入固定され、シャフト16の一端が
スプール30の一端に当接している。シャフト16はプ
ランジャ13とともに一体に移動し、ステータコア11
に設けられている軸受け部材18によって中空部11b
内を往復摺動可能に支持されている。
円筒形状のステータコア11の端部にかしめ固定されて
いる。コイル14は樹脂によって円筒形状にモールド成
型され、ヨーク12およびステータコア11により固定
されている。磁性体からなるエンドプレート15はステ
ータコア11の端部にヨーク12とともにかしめ固定さ
れている。磁性体からなるプランジャ13はステータコ
ア11と同軸上で対向しており、反スプール側の端部1
3aが板ばね17によりヨーク12内部の中空部12a
内を往復移動可能に支持されている。プランジャ13に
はシャフト16が圧入固定され、シャフト16の一端が
スプール30の一端に当接している。シャフト16はプ
ランジャ13とともに一体に移動し、ステータコア11
に設けられている軸受け部材18によって中空部11b
内を往復摺動可能に支持されている。
【0013】コイル14に電気的に接続されている図示
しないターミナルからコイル14に電流が供給される
と、図2に示すようにヨーク12、プランジャ13、ス
テータコア11によって構成された磁気回路Mに磁束が
発生し、ステータコア11とプランジャ13との間に磁
気吸引力が発生する。
しないターミナルからコイル14に電流が供給される
と、図2に示すようにヨーク12、プランジャ13、ス
テータコア11によって構成された磁気回路Mに磁束が
発生し、ステータコア11とプランジャ13との間に磁
気吸引力が発生する。
【0014】板ばね17は、プランジャ13の反スプー
ル側の端部13aを支持している。プランジャ13の端
部13aが板ばね17により支持されることでプランジ
ャ13と中空部12aの内壁との接触を防止でき、プラ
ンジャ13を支持する軸受けなどを用いる必要がない。
プランジャ13と中空部12aの内壁との接触を防止す
ることで、プランジャ13の移動抵抗が低減され、スプ
ール30のストロークに対する吸引力特性のヒステリシ
スを低減することが可能である。
ル側の端部13aを支持している。プランジャ13の端
部13aが板ばね17により支持されることでプランジ
ャ13と中空部12aの内壁との接触を防止でき、プラ
ンジャ13を支持する軸受けなどを用いる必要がない。
プランジャ13と中空部12aの内壁との接触を防止す
ることで、プランジャ13の移動抵抗が低減され、スプ
ール30のストロークに対する吸引力特性のヒステリシ
スを低減することが可能である。
【0015】スプール30のハウジング31はリニアソ
レノイド10のステータコア11の端部11aにかしめ
固定されている。また、ハウジング31は、スプール3
0を往復移動自在に内包している。ハウジング31に
は、入力ポート32、出力ポート33、フィードバック
ポート34および排出ポート35が形成されている。入
力ポート32は、図示しないタンクからポンプによって
供給される作動油が流入するポートである。出力ポート
33は図示しないオートマチックトランスミッションの
クラッチに作動油を供給するポートである。出力ポート
33とフィードバックポート34とは電磁弁1の外部で
連通しており、出力ポート33から流出する作動油の一
部がフィードバックポート34に導入される。フィード
バック室36はフィードバックポート34と連通してい
る。排出ポート35はタンクに作動油を排出するポート
である。
レノイド10のステータコア11の端部11aにかしめ
固定されている。また、ハウジング31は、スプール3
0を往復移動自在に内包している。ハウジング31に
は、入力ポート32、出力ポート33、フィードバック
ポート34および排出ポート35が形成されている。入
力ポート32は、図示しないタンクからポンプによって
供給される作動油が流入するポートである。出力ポート
33は図示しないオートマチックトランスミッションの
クラッチに作動油を供給するポートである。出力ポート
33とフィードバックポート34とは電磁弁1の外部で
連通しており、出力ポート33から流出する作動油の一
部がフィードバックポート34に導入される。フィード
バック室36はフィードバックポート34と連通してい
る。排出ポート35はタンクに作動油を排出するポート
である。
【0016】スプール30には反リニアソレノイド側か
ら大径ランド37、大径ランド38、小径ランド39が
この順で形成されている。小径ランド39は大径ランド
37、38よりも外径が小さい。スプール30はリニア
ソレノイド10のシャフト16と常に当接し、シャフト
16を介してプランジャ13の動きが伝達されハウジン
グ31内を往復移動する。スプール30の反リニアソレ
ノイド側に設けられている付勢部材としてのスプリング
40は、スプール30をリニアソレノイド10方向へ付
勢している。
ら大径ランド37、大径ランド38、小径ランド39が
この順で形成されている。小径ランド39は大径ランド
37、38よりも外径が小さい。スプール30はリニア
ソレノイド10のシャフト16と常に当接し、シャフト
16を介してプランジャ13の動きが伝達されハウジン
グ31内を往復移動する。スプール30の反リニアソレ
ノイド側に設けられている付勢部材としてのスプリング
40は、スプール30をリニアソレノイド10方向へ付
勢している。
【0017】フィードバック室36は大径ランド38と
小径ランド39との間に形成されており、ランドの外径
の差によりフィードバックされた油圧が作用する面積が
異なる。そのため、フィードバック室36の油圧は反リ
ニアソレノイド方向にスプール30を押圧するように作
用する。スプール30は、スプリング40の付勢力と、
コイル14に供給される電流によりステータコア11に
発生する電磁吸引力および板ばね17のばね力の合力に
よりプランジャ13がスプール30を押す力と、フィー
ドバック室36の油圧からスプール30が受ける力とが
つり合う位置で静止する。
小径ランド39との間に形成されており、ランドの外径
の差によりフィードバックされた油圧が作用する面積が
異なる。そのため、フィードバック室36の油圧は反リ
ニアソレノイド方向にスプール30を押圧するように作
用する。スプール30は、スプリング40の付勢力と、
コイル14に供給される電流によりステータコア11に
発生する電磁吸引力および板ばね17のばね力の合力に
よりプランジャ13がスプール30を押す力と、フィー
ドバック室36の油圧からスプール30が受ける力とが
つり合う位置で静止する。
【0018】入力ポート32から出力ポート33へ流通
する作動油の流量は、ハウジング31の内周壁と大径ラ
ンド38の外周壁との重なり部分の長さであるシール長
によって決定される。シール長が短くなるとシール部を
流通する作動油の流量が増大し、シール長が長くなると
シール部を流通する作動油の流量が減少する。同様に、
出力ポート33から排出ポート35へ流通する作動油の
流量は、ハウジング31の内周壁と大径ランド37の外
周壁とのシール長によって決定される。そのため、コイ
ル14に電流が供給されスプール30をスプリング40
方向へ移動すると、ハウジング31と大径部38とのシ
ール部のシール長が長くなりハウジング31と大径部3
7とのシール長が短くなるため、入力ポート32から出
力ポート33へ流通する作動油の流量が減少し、出力ポ
ート33から排出ポート35へ流通する作動油の流量が
増大する。その結果、出力ポート33から流出する作動
油の油圧が減少する。
する作動油の流量は、ハウジング31の内周壁と大径ラ
ンド38の外周壁との重なり部分の長さであるシール長
によって決定される。シール長が短くなるとシール部を
流通する作動油の流量が増大し、シール長が長くなると
シール部を流通する作動油の流量が減少する。同様に、
出力ポート33から排出ポート35へ流通する作動油の
流量は、ハウジング31の内周壁と大径ランド37の外
周壁とのシール長によって決定される。そのため、コイ
ル14に電流が供給されスプール30をスプリング40
方向へ移動すると、ハウジング31と大径部38とのシ
ール部のシール長が長くなりハウジング31と大径部3
7とのシール長が短くなるため、入力ポート32から出
力ポート33へ流通する作動油の流量が減少し、出力ポ
ート33から排出ポート35へ流通する作動油の流量が
増大する。その結果、出力ポート33から流出する作動
油の油圧が減少する。
【0019】一方、スプール30がリニアソレノイド1
0方向へ移動すると、ハウジング31と大径部38との
シール部のシール長が短くなりハウジング31と大径部
37とのシール長が長くなるため、入力ポート32から
出力ポート33へ流通する作動油の流量が増大し、出力
ポート33から排出ポート35へ流通する作動油の流量
が減少する。その結果、出力ポート33から流出する作
動油の油圧が増大する。
0方向へ移動すると、ハウジング31と大径部38との
シール部のシール長が短くなりハウジング31と大径部
37とのシール長が長くなるため、入力ポート32から
出力ポート33へ流通する作動油の流量が増大し、出力
ポート33から排出ポート35へ流通する作動油の流量
が減少する。その結果、出力ポート33から流出する作
動油の油圧が増大する。
【0020】電磁弁1は、コイル14に通電する電流値
を制御することでリニアソレノイド10がスプール30
を反リニアソレノイド10方向へ押す力を調整し、出力
ポート33から流出する作動油の油圧を調整する。コイ
ル14に通電する電流値を増大させると、電流値に比例
してステータコア11の電磁吸引力が増大し、シャフト
16がスプール30を反リニアソレノイド10方向に押
す力が増大する。この電磁吸引力による力と板ばね17
との合力によりプランジャ13からスプール30に作用
する力、スプリング40の付勢力、ならびにフィードバ
ックされる作動油の圧力によってスプール30が反リニ
アソレノイド10方向へ押される力とがつり合う位置で
スプール30は静止する。したがって、コイル14に通
電する電流値に比例して出力ポート33から流出する作
動油の油圧が増大する。
を制御することでリニアソレノイド10がスプール30
を反リニアソレノイド10方向へ押す力を調整し、出力
ポート33から流出する作動油の油圧を調整する。コイ
ル14に通電する電流値を増大させると、電流値に比例
してステータコア11の電磁吸引力が増大し、シャフト
16がスプール30を反リニアソレノイド10方向に押
す力が増大する。この電磁吸引力による力と板ばね17
との合力によりプランジャ13からスプール30に作用
する力、スプリング40の付勢力、ならびにフィードバ
ックされる作動油の圧力によってスプール30が反リニ
アソレノイド10方向へ押される力とがつり合う位置で
スプール30は静止する。したがって、コイル14に通
電する電流値に比例して出力ポート33から流出する作
動油の油圧が増大する。
【0021】以下、電磁弁1の油圧制御について詳細に
説明する。電磁弁1において出力される油圧の一部をフ
ィードバックするのは、供給される油圧すなわち入力圧
の変動により出力圧が変動することを防止するためであ
る。
説明する。電磁弁1において出力される油圧の一部をフ
ィードバックするのは、供給される油圧すなわち入力圧
の変動により出力圧が変動することを防止するためであ
る。
【0022】コイル14に電流を供給することにより生
じる電磁吸引力によってプランジャ13が吸引される力
をFp、プランジャ13の移動によって生じる板ばね1
7のばね力をFi、スプリング40の付勢力をFs、なら
びにフィードバックされる油圧により生じる力をFfと
すると、スプール30の力のつり合いは以下の式によ
り表される。電磁弁1のスプール30の位置は、Fp、
Fi、FsならびにFfの力がつり合う位置で決定され
る。すなわち、コイル14に供給する電流を制御するこ
とでFpを変化させ、スプール30の位置を制御するこ
とが可能である。 Fs=Fp+Fi+Ff
じる電磁吸引力によってプランジャ13が吸引される力
をFp、プランジャ13の移動によって生じる板ばね1
7のばね力をFi、スプリング40の付勢力をFs、なら
びにフィードバックされる油圧により生じる力をFfと
すると、スプール30の力のつり合いは以下の式によ
り表される。電磁弁1のスプール30の位置は、Fp、
Fi、FsならびにFfの力がつり合う位置で決定され
る。すなわち、コイル14に供給する電流を制御するこ
とでFpを変化させ、スプール30の位置を制御するこ
とが可能である。 Fs=Fp+Fi+Ff
【0023】プランジャ13にかかる総吸引力をFp+
Fi=Fmとすると、つり合いの式は式のようにな
る。 Fs=Fm+Ff
Fi=Fmとすると、つり合いの式は式のようにな
る。 Fs=Fm+Ff
【0024】また、スプリング40の付勢力Fsは、コ
イル14に電流が供給されずスプール30の移動がない
状態での付勢力である初期付勢力fsに、スプリング4
0のばね定数kとスプール30の移動量xとの積を加え
たもの、すなわち式で表すことができる。 Fs=fs+k・x
イル14に電流が供給されずスプール30の移動がない
状態での付勢力である初期付勢力fsに、スプリング4
0のばね定数kとスプール30の移動量xとの積を加え
たもの、すなわち式で表すことができる。 Fs=fs+k・x
【0025】さらに、フィードバックされる油圧により
生じる力Ffは、フィードバック室36の大径ランド3
8と小径ランド39の受圧面積の差Sとフィードバック
される油圧力をPとの積、すなわち式となる。 Ff=S・P
生じる力Ffは、フィードバック室36の大径ランド3
8と小径ランド39の受圧面積の差Sとフィードバック
される油圧力をPとの積、すなわち式となる。 Ff=S・P
【0026】以上より、式および式を式に代入す
ると、以下の式が得られる。 (fs+k・x)=Fm+(S・P)
ると、以下の式が得られる。 (fs+k・x)=Fm+(S・P)
【0027】ここで、出力圧の変動が生じないようにフ
ィードバックされる油圧力Pの制御が確実に行なわれて
いると仮定すると、油圧力Pは一定と考えることができ
る。また、スプリング40の初期付勢力fsおよびばね
定数k、ならびにフィードバック室36の受圧面積の差
Sは一定であるため、入力圧が変動するとき、スプール
30のつり合いは、 kΔx=ΔFm であり、すなわち ΔFs=ΔFm となる。
ィードバックされる油圧力Pの制御が確実に行なわれて
いると仮定すると、油圧力Pは一定と考えることができ
る。また、スプリング40の初期付勢力fsおよびばね
定数k、ならびにフィードバック室36の受圧面積の差
Sは一定であるため、入力圧が変動するとき、スプール
30のつり合いは、 kΔx=ΔFm であり、すなわち ΔFs=ΔFm となる。
【0028】式およびは、スプール30の移動量x
の変化率、ならびにスプール30の移動量xに対するス
プリング40の付勢力Fsの変化率は、プランジャ13
にかかる総吸引力Fmの変化率に等しくなることを示し
ている。
の変化率、ならびにスプール30の移動量xに対するス
プリング40の付勢力Fsの変化率は、プランジャ13
にかかる総吸引力Fmの変化率に等しくなることを示し
ている。
【0029】すなわち、図3および図11に示すグラフ
において、スプール30のストロークに対するスプリン
グ40の付勢力の変化率と、プランジャ13に作用する
電磁吸引力および板ばね17のばね力の合力の変化率と
が等しければ、精密なフィードバック制御が可能である
ことを示している。なお、図3の横軸に示すストローク
は、スプール30の移動量を示したものであり、図1に
おいてコイル14の電磁吸引力によりスプール30が最
もスプリング40側に移動した位置を0としている。
において、スプール30のストロークに対するスプリン
グ40の付勢力の変化率と、プランジャ13に作用する
電磁吸引力および板ばね17のばね力の合力の変化率と
が等しければ、精密なフィードバック制御が可能である
ことを示している。なお、図3の横軸に示すストローク
は、スプール30の移動量を示したものであり、図1に
おいてコイル14の電磁吸引力によりスプール30が最
もスプリング40側に移動した位置を0としている。
【0030】ところが、プランジャ13の反スプール側
の端部13aを板ばね17で支持すると、図11に示す
ようにスプール30のストロークに対する、スプリング
40の付勢力の変化量とプランジャ13に作用する合力
の変化量とが、特にコイル14への供給電流が小さな低
電流領域(0.3A、0A)で逆になってしまう。これ
は、板ばね17によるばね力がスプリング40による付
勢力の方向と同じ方向、すなわちコイル14に生じる電
磁吸引力によりプランジャ13が吸引される方向とは逆
方向に作用しているためである。特にコイル14への供
給電流が小さくコイル14で生じる電磁吸引力が小さい
とき、プランジャ13に作用する板ばね17のばね力が
コイル14による電磁吸引力よりも大きいため、フィー
ドバックの力関係が崩れ、所望の油圧制御を行なうこと
ができず油圧制御の精度が低下する。
の端部13aを板ばね17で支持すると、図11に示す
ようにスプール30のストロークに対する、スプリング
40の付勢力の変化量とプランジャ13に作用する合力
の変化量とが、特にコイル14への供給電流が小さな低
電流領域(0.3A、0A)で逆になってしまう。これ
は、板ばね17によるばね力がスプリング40による付
勢力の方向と同じ方向、すなわちコイル14に生じる電
磁吸引力によりプランジャ13が吸引される方向とは逆
方向に作用しているためである。特にコイル14への供
給電流が小さくコイル14で生じる電磁吸引力が小さい
とき、プランジャ13に作用する板ばね17のばね力が
コイル14による電磁吸引力よりも大きいため、フィー
ドバックの力関係が崩れ、所望の油圧制御を行なうこと
ができず油圧制御の精度が低下する。
【0031】そこで、本実施例では図2に示すように磁
気回路M中に、ステータコア11とプランジャ13との
間に磁力を発生するように永久磁石50を配設すること
で、プランジャ13に作用する板ばね17のばね力を相
殺している。そして、スプール30のストロークに対す
るスプリング40の付勢力の変化率とプランジャ13に
作用する合力の変化率とを近似させている。
気回路M中に、ステータコア11とプランジャ13との
間に磁力を発生するように永久磁石50を配設すること
で、プランジャ13に作用する板ばね17のばね力を相
殺している。そして、スプール30のストロークに対す
るスプリング40の付勢力の変化率とプランジャ13に
作用する合力の変化率とを近似させている。
【0032】本実施例では、図1に示すようにプランジ
ャ13の板ばね17側の端部13aに永久磁石50を配
設している。図4に示すように永久磁石50は、円環形
状の永久磁石である。コイル14に通電することにより
磁気回路Mに生じる磁束が図2の矢印に示すような方向
である場合、永久磁石50の磁極もコイル14により生
じる磁束の方向と同一の方向の磁束を発生するように配
設されている。磁気回路Mおよび永久磁石50の磁束の
方向は、図2に示す方向と逆であってもよい。
ャ13の板ばね17側の端部13aに永久磁石50を配
設している。図4に示すように永久磁石50は、円環形
状の永久磁石である。コイル14に通電することにより
磁気回路Mに生じる磁束が図2の矢印に示すような方向
である場合、永久磁石50の磁極もコイル14により生
じる磁束の方向と同一の方向の磁束を発生するように配
設されている。磁気回路Mおよび永久磁石50の磁束の
方向は、図2に示す方向と逆であってもよい。
【0033】図1に示すように永久磁石50は、磁気回
路Mの磁路面積が大きいプランジャ13の板ばね17側
の端部13aに配設されており、コイル14および永久
磁石50によって生じる磁束が磁気回路M中で飽和する
のを防止している。上記のようにコイル14によって生
じる磁気回路M中に永久磁石50を配設することで、図
3に示すようにスプリング40の付勢力の変化率と低電
流領域でプランジャ13に作用する合力とを従来と比較
して近似することが可能である。
路Mの磁路面積が大きいプランジャ13の板ばね17側
の端部13aに配設されており、コイル14および永久
磁石50によって生じる磁束が磁気回路M中で飽和する
のを防止している。上記のようにコイル14によって生
じる磁気回路M中に永久磁石50を配設することで、図
3に示すようにスプリング40の付勢力の変化率と低電
流領域でプランジャ13に作用する合力とを従来と比較
して近似することが可能である。
【0034】次に、図1に示す電磁弁1の作動について
説明する。 コイル非通電時 コイル14に供給される電流が0のとき、図5(A)に
示すようにスプリング40の付勢力、板ばね17のばね
力、永久磁石50の磁力、および油圧フィードバックに
より作用する力がつり合った位置でスプール30は停止
する。すると、入力ポート32と出力ポート33とが連
通し入力ポート32から出力ポート33へ流れる作動油
の流量が増加するとともに、排出ポート35が閉塞され
るので、トランスミッションへの供給油圧出力は最大と
なる。
説明する。 コイル非通電時 コイル14に供給される電流が0のとき、図5(A)に
示すようにスプリング40の付勢力、板ばね17のばね
力、永久磁石50の磁力、および油圧フィードバックに
より作用する力がつり合った位置でスプール30は停止
する。すると、入力ポート32と出力ポート33とが連
通し入力ポート32から出力ポート33へ流れる作動油
の流量が増加するとともに、排出ポート35が閉塞され
るので、トランスミッションへの供給油圧出力は最大と
なる。
【0035】 コイル通電時(作動油排出時) コイル14に供給される電流が最大になると、プランジ
ャ13とステータコア11との間に生じる電磁吸引力が
最大となり、プランジャ13がステータコア11に吸引
されスプリング40の付勢力に抗しスプール30ととも
に図5(B)に示す位置に移動する。すると、入力ポー
ト32が閉塞され、かつ出力ポート33から排出ポート
35へ流れる作動油の流量が増加するので、トランスミ
ッションへの供給油圧出力は0となる。
ャ13とステータコア11との間に生じる電磁吸引力が
最大となり、プランジャ13がステータコア11に吸引
されスプリング40の付勢力に抗しスプール30ととも
に図5(B)に示す位置に移動する。すると、入力ポー
ト32が閉塞され、かつ出力ポート33から排出ポート
35へ流れる作動油の流量が増加するので、トランスミ
ッションへの供給油圧出力は0となる。
【0036】 コイル通電時(作動油出力制御時) コイル14に供給される電流がの状態よりも小さくな
るように制御されているとき、プランジャ13とステー
タコア11との間に生じる電磁吸引力が小さくなり、プ
ランジャ13およびスプール30は図5(A)に示す位
置と図5の(B)に示す位置との中間に位置する。スプ
ール30が移動することにより前述したシール部のシー
ル長が変化するため、トランスミッションへの供給油圧
出力が変化する。コイル14に供給する電流を制御する
ことにより、スプール30の位置が変化しトランスミッ
ションへの供給油圧出力を変化することが可能である。
るように制御されているとき、プランジャ13とステー
タコア11との間に生じる電磁吸引力が小さくなり、プ
ランジャ13およびスプール30は図5(A)に示す位
置と図5の(B)に示す位置との中間に位置する。スプ
ール30が移動することにより前述したシール部のシー
ル長が変化するため、トランスミッションへの供給油圧
出力が変化する。コイル14に供給する電流を制御する
ことにより、スプール30の位置が変化しトランスミッ
ションへの供給油圧出力を変化することが可能である。
【0037】以上説明したように第1実施例では、コイ
ル14に電流を供給することにより磁気回路Mを流れる
磁束と同一方向の磁束を発生する永久磁石50を配設し
ている。永久磁石50はコイル14に供給される電流が
小さいときプランジャ13に作用する板ばね17のばね
力を相殺することができるため、スプール30のストロ
ークに対しプランジャ13に作用する合力の変化率をス
プリング40の付勢力の変化率に近づけることができ
る。したがって、特に供給電流が0.3A以下の低電流
領域において、油圧制御の精度低下を防止することがで
きる。
ル14に電流を供給することにより磁気回路Mを流れる
磁束と同一方向の磁束を発生する永久磁石50を配設し
ている。永久磁石50はコイル14に供給される電流が
小さいときプランジャ13に作用する板ばね17のばね
力を相殺することができるため、スプール30のストロ
ークに対しプランジャ13に作用する合力の変化率をス
プリング40の付勢力の変化率に近づけることができ
る。したがって、特に供給電流が0.3A以下の低電流
領域において、油圧制御の精度低下を防止することがで
きる。
【0038】また、プランジャ13を中空部12aに板
ばね17で支持しているのでプランジャ13とヨーク1
2との接触による接触抵抗の発生を防止することがで
き、かつプランジャ13を軸受けなどにより支持する必
要がないのでプランジャ13と軸受けなどとによる摺動
抵抗の発生を防止することができる。プランジャ13と
ヨーク12との間に生じる接触抵抗および摺動抵抗を防
止することができるので、図6に示すようにコイル14
への供給電流に対する油圧制御特性のヒステリシスを低
減することができる。
ばね17で支持しているのでプランジャ13とヨーク1
2との接触による接触抵抗の発生を防止することがで
き、かつプランジャ13を軸受けなどにより支持する必
要がないのでプランジャ13と軸受けなどとによる摺動
抵抗の発生を防止することができる。プランジャ13と
ヨーク12との間に生じる接触抵抗および摺動抵抗を防
止することができるので、図6に示すようにコイル14
への供給電流に対する油圧制御特性のヒステリシスを低
減することができる。
【0039】(第2実施例)図7は、本発明の第2実施
例を示している。第1実施例と実質的に同一の構成部位
には、同一の符号を付している。図7に示すように第2
実施例では、シャフト16とプランジャ13との接続部
に永久磁石60を配設している。永久磁石60は、第1
実施例と同様にコイル14により発生する磁束の方向と
同一の磁束の方向となるように配設されている。永久磁
石60の組付けは、シャフト16とプランジャ13とを
組付けるとき、プランジャ13の内孔部13bに永久磁
石60を圧入した後、シャフト16を圧入することによ
り行なうことができる。
例を示している。第1実施例と実質的に同一の構成部位
には、同一の符号を付している。図7に示すように第2
実施例では、シャフト16とプランジャ13との接続部
に永久磁石60を配設している。永久磁石60は、第1
実施例と同様にコイル14により発生する磁束の方向と
同一の磁束の方向となるように配設されている。永久磁
石60の組付けは、シャフト16とプランジャ13とを
組付けるとき、プランジャ13の内孔部13bに永久磁
石60を圧入した後、シャフト16を圧入することによ
り行なうことができる。
【0040】第2実施例では、永久磁石60の形状は円
環状に限らず円柱状であってもよい。第2実施例では、
第1実施例と同様に磁気回路Mの磁路面積が大きな部位
に永久磁石60が配設されているので、磁気回路M中で
の磁束の飽和を防止することができる。
環状に限らず円柱状であってもよい。第2実施例では、
第1実施例と同様に磁気回路Mの磁路面積が大きな部位
に永久磁石60が配設されているので、磁気回路M中で
の磁束の飽和を防止することができる。
【0041】(第3実施例)図8は、本発明の第3実施
例を示している。第1実施例と実質的に同一の構成部位
には同一の符号を付している。図8に示すように第3実
施例では、ヨーク12のつば部12bに永久磁石70を
配設している。永久磁石70は第1実施例と同様に形状
が円環状であり、コイル14により発生する磁束の方向
と同一の磁束の方向となるように配設されている。
例を示している。第1実施例と実質的に同一の構成部位
には同一の符号を付している。図8に示すように第3実
施例では、ヨーク12のつば部12bに永久磁石70を
配設している。永久磁石70は第1実施例と同様に形状
が円環状であり、コイル14により発生する磁束の方向
と同一の磁束の方向となるように配設されている。
【0042】第3実施例では、永久磁石70をヨーク1
2のつば部12bに配設しているので、永久磁石70の
組付けが容易である。また、上記の複数の実施例と同様
に磁気回路Mの磁路面積が大きな部位に永久磁石70が
配設されているので、磁気回路M中での磁束の飽和を防
止することができる。
2のつば部12bに配設しているので、永久磁石70の
組付けが容易である。また、上記の複数の実施例と同様
に磁気回路Mの磁路面積が大きな部位に永久磁石70が
配設されているので、磁気回路M中での磁束の飽和を防
止することができる。
【0043】(第4実施例)図9は、本発明の第4実施
例を示している。第1実施例と実質的に同一の構成部位
には同一の符号を付している。図9に示すように第4実
施例では、ステータコア11の中空部11b内周側のス
プール側端部11cに永久磁石80を配設している。永
久磁石80は第1実施例および第3実施例と同様に形状
が円環状であり、コイル14により発生する磁束の方向
と同一の磁束の方向となるように配設されている。
例を示している。第1実施例と実質的に同一の構成部位
には同一の符号を付している。図9に示すように第4実
施例では、ステータコア11の中空部11b内周側のス
プール側端部11cに永久磁石80を配設している。永
久磁石80は第1実施例および第3実施例と同様に形状
が円環状であり、コイル14により発生する磁束の方向
と同一の磁束の方向となるように配設されている。
【0044】第4実施例では、永久磁石80をステータ
コア11の中空部11b内周側に配設しているので、永
久磁石80の組付けが容易である。永久磁石80の組付
けは、ハウジング31をステータコア11にかしめ固定
する前に行なう。また、上記の複数の実施例と同様に磁
気回路Mの磁路面積が大きな部位に永久磁石80が配設
されているので、磁気回路M中での磁束の飽和を防止す
ることができる。
コア11の中空部11b内周側に配設しているので、永
久磁石80の組付けが容易である。永久磁石80の組付
けは、ハウジング31をステータコア11にかしめ固定
する前に行なう。また、上記の複数の実施例と同様に磁
気回路Mの磁路面積が大きな部位に永久磁石80が配設
されているので、磁気回路M中での磁束の飽和を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による電磁弁を示す断面図
である。
である。
【図2】本発明の第1実施例による電磁弁のリニアソレ
ノイドを示す断面図である。
ノイドを示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の電磁弁において、リニア
ソレノイドのストロークに対し、板ばねのばね力ならび
にリニアソレノイドに作用する吸引力がどのように変化
するかを示す特性図である。
ソレノイドのストロークに対し、板ばねのばね力ならび
にリニアソレノイドに作用する吸引力がどのように変化
するかを示す特性図である。
【図4】本発明の第1実施例による電磁弁の永久磁石を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図5】本発明の第1実施例による電磁弁の作動状態を
示す断面図であって、(A)はコイルへの電流の供給が
ない非通電状態、(B)はコイルへの電流が供給されて
いる通電状態を示している。
示す断面図であって、(A)はコイルへの電流の供給が
ない非通電状態、(B)はコイルへの電流が供給されて
いる通電状態を示している。
【図6】本発明の第1実施例による電磁弁において、コ
イルに供給される電流の変化に対する出力油圧のヒステ
リシスを示す特性図である。
イルに供給される電流の変化に対する出力油圧のヒステ
リシスを示す特性図である。
【図7】本発明の第2実施例による電磁弁を示す断面図
である。
である。
【図8】本発明の第3実施例による電磁弁のリニアソレ
ノイドを示す断面図である。
ノイドを示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例による電磁弁のリニアソレ
ノイドを示す断面図である。
ノイドを示す断面図である。
【図10】従来の電磁弁を示す断面図である。
【図11】従来の電磁弁において、リニアソレノイドの
ストロークに対し、板ばねのばね力ならびにリニアソレ
ノイドに作用する吸引力がどのように変化するかを示す
特性図である。
ストロークに対し、板ばねのばね力ならびにリニアソレ
ノイドに作用する吸引力がどのように変化するかを示す
特性図である。
【図12】従来の電磁弁において、コイルに供給される
電流の変化に対する出力油圧のヒステリシスを示す特性
図である。
電流の変化に対する出力油圧のヒステリシスを示す特性
図である。
1 電磁弁 11 ステータコア(第1固定子) 12 ヨーク(第2固定子) 13 プランジャ(可動子) 17 板ばね 30 スプール(可動部材) 40 スプリング(付勢部材) 50、60、70、80 永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H106 DA02 DA23 DA26 DB02 DB12 DB23 DB32 DC09 DC17 DD05 EE24 GA22 GA23 KK17 3J067 AC02 DB13 FB71 GA01
Claims (3)
- 【請求項1】 通電することにより電磁力を発生するコ
イルと、 第1固定子と、 前記第1固定子に対向して設けられ、前記コイルに発生
する電磁力により前記第1固定子方向に吸引される可動
子と、 前記第1固定子および前記可動子とともに磁気回路を構
成する第2固定子と、 前記可動子に連動し、往復移動する位置により出力圧を
調整する可動部材と、 前記コイルに発生する電磁力から前記可動部材が受ける
力と反対方向に前記可動部材を付勢する付勢部材と、 前記可動子の反可動部材側の端部を支持する板ばねとを
備え、 出力圧をフィードバックしたフィードバック圧により受
ける力で前記可動部材の位置を規定する電磁弁であっ
て、 前記磁気回路中に、前記第1固定子と前記可動子との間
に発生する磁束と同一方向の磁束を発生する永久磁石を
備えることを特徴とする電磁弁。 - 【請求項2】 前記永久磁石は、前記磁気回路の磁路面
積が大きい部位に設けられることを特徴とする請求項1
記載の電磁弁。 - 【請求項3】 前記永久磁石は、形状が円環状であるこ
とを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11105063A JP2000291820A (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 電磁弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11105063A JP2000291820A (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 電磁弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000291820A true JP2000291820A (ja) | 2000-10-20 |
Family
ID=14397514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11105063A Pending JP2000291820A (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 電磁弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000291820A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013217307A (ja) * | 2012-04-10 | 2013-10-24 | Denso Corp | 燃料噴射弁 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08270824A (ja) * | 1994-11-10 | 1996-10-15 | Saturn Electronics & Eng Inc | 比例可変力電磁流体制御弁及びこの制御弁による電子変速機の流体制御装置 |
JPH10122412A (ja) * | 1996-10-22 | 1998-05-15 | Denso Corp | リニアソレノイド |
-
1999
- 1999-04-13 JP JP11105063A patent/JP2000291820A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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