JP2000291308A - ハンドル錠 - Google Patents

ハンドル錠

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JP2000291308A
JP2000291308A JP11101104A JP10110499A JP2000291308A JP 2000291308 A JP2000291308 A JP 2000291308A JP 11101104 A JP11101104 A JP 11101104A JP 10110499 A JP10110499 A JP 10110499A JP 2000291308 A JP2000291308 A JP 2000291308A
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Kazutada Abe
枚忠 阿部
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Goal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成部品点数を少なくして生産コストを安価
とするだけでなく、押し操作及び引き操作の両方の操作
ができる把手を、必要に応じて、取付現場等で押し操作
のみ又は引き操作のみに設定変更できるハンドル錠を提
供すること。 【解決手段】 把手2、3の両端側に形成された連結部
18、19と、この連結部18、19に連結された座
4、5と、ラッチ錠側の座4の内部に回動自在に枢支さ
れたリンク32と、リンク32の回動により作動する作
動部31を有する作動部材30と、この作動部材30に
連動される操作部材と、ラッチ錠側の座4または把手
2、3の連結部18には、把手2、3の押し操作及び引
き操作のうち片方の操作しかできないようにした操作規
制部材70とを設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、把手(ハンドル)
を開扉方向へ押し又は引き操作することによりラッチ錠
が解錠され、そのままの動作を続けることで扉が開放で
きるようにした、いわゆるプッシュ・プル式のハンドル
錠に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のプッシュ・プル式のハン
ドル錠としては、 (イ) 扉内外の扉面に座を介して取り付ける把手(ハ
ンドル)は、押し操作のみ又は引き操作のみの片方の操
作しかできないのが一般的である。すなわち、外開き扉
にハンドル錠を取り付ける場合には、室外側の把手は引
き操作のみでき、室内側の把手は押し操作のみできるも
のを使用する。内開き扉にハンドル錠を取り付ける場合
には、室外側の把手は押し操作のみでき、室内側の把手
は引き操作のみできるものを使用する。ところで、室外
側の把手にはキーを使用するシリンダー錠が設けられて
おり、室内側の把手にはサムターンが設けられる場合が
あり、少なくとも、室内側の把手には座取付ネジが露出
するものである。従って、扉の室内外の両方に把手を有
するハンドル錠の場合には、扉が外開きか内開きかの種
類に応じて、それぞれの扉面に押し操作専用把手か引き
操作専用把手かを選定して取り付けている。
【0003】換言すれば、ハンドル錠の生産工場では、
上記の如く扉の開き方向(外開き扉か内開き扉か)の種
類に応じて、二種類のハンドル錠を製造し、押し操作専
用把手か引き操作専用把手かを組立時に決めており、ハ
ンドル錠を扉に取り付ける現場で、押し操作専用把手と
引き操作専用把手とを交換することはできなかった。
【0004】(ロ) また、扉内外の扉面に座を介して
取り付ける把手として、内外いずれの把手も、押し操作
と引き操作の両方の操作ができるようにしたハンドル錠
も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記(イ)
の押し又は引きの片方の操作しかできない把手を備えた
ハンドル錠では、外開きの扉と内開きの扉のそれぞれに
対応した、二種類のハンドル錠と、押し操作専用把手、
引き操作専用把手を製造する必要があった。そのため、
構成部品が多くなり生産コストが高価となる欠点があっ
た。
【0006】上記(ロ)の如く内外両方の把手とも、押
し操作と引き操作の両方ができるハンドル錠では、上記
(イ)の如き欠点は解消される。しかしながら、例えば
外開き扉の室内外の両方に把手を取り付けた場合につい
て説明すると、室外側の把手は引き操作のみでできれば
よく、押し操作は不要な操作となり、また室内側の把手
は押し操作のみできればよく、引き操作は不要な操作と
なる。そのため、このような不要な操作があるため、使
用者が把手を把持して開扉する際に、押し又は引きの不
要な操作を行い煩わしいばかりか、押し・引きのどちら
の操作をして開扉させるのか判りにくい、という欠点が
あった。
【0007】本発明は、上記従来の欠点を解消しようと
するものであって、構成部品点数を少なくして生産コス
トを安価とするだけでなく、押し操作及び引き操作の両
方の操作ができる把手を、必要に応じて、取付現場等で
押し操作のみ又は引き操作のみに設定変更できるハンド
ル錠を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1発明のハンドル錠は、少なくともラッチボルト
を有しかつ扉の開放端側に設けたラッチ錠と、扉内外の
扉面に座を介して押し操作及び引き操作の両方の操作が
できるように保持された把手と、前記把手の押し操作ま
たは引き操作により前記ラッチ錠のラッチボルトを後退
させ又は後退を許容させる作動機構とを備えてなるハン
ドル錠において、前記把手の少なくとも1つは、押し操
作のみ又は引き操作のみの片方の操作しかできないよう
にしたことを特徴とする。
【0009】ここで、第1・第2の発明のハンドル錠に
係る把手は、扉の室外側と室内側の両扉面に取り付ける
場合と、一方の扉面だけに取り付ける場合とがある。
【0010】また、「押し操作のみ又は引き操作のみの
片方の操作しかできないようにした」とは、後で詳しく
説明するが、例えば、図6〜図15、図16〜図26に
示すような操作規制部材をラッチ錠側の座または把手の
連結部などに取り付けることによって、押し及び引きの
両操作のできる把手が片方の操作しかできないようにな
ることをいう。もっとも、上記操作規制部材に限定され
るものではない。
【0011】第2発明のハンドル錠は、より具体的にし
たものとして、少なくともラッチボルトを有しかつ扉の
開放端側に設けたラッチ錠と、扉内外の扉面に座を介し
て押し操作及び引き操作の両方の操作ができるように保
持された把手と、前記把手の押し操作または引き操作に
より前記ラッチ錠のラッチボルトを後退させ又は後退を
許容させる作動機構とを備えてなるハンドル錠におい
て、前記把手の両端側に形成された連結部と、この連結
部に連結された座と、ラッチ錠側の座の内部に回動自在
に枢支されたリンクと、前記リンクの回動により作動す
る作動部を有する作動部材と、この作動部材に連動され
る操作部材と、ラッチ錠側の座または把手の連結部に
は、把手の押し操作及び引き操作のうち片方の操作しか
できないようにした操作規制部材とを設けてなることを
特徴とする。
【0012】
【作用】押し操作と引き操作の両方の操作ができる同一
構造の一種類の把手を製造しておき、これらの把手を取
付現場などで扉の開き勝手に応じて、操作規制部材など
をラッチ錠側の座または把手の連結部などに取り付ける
ことによって、該把手が押し操作又は引き操作のみの片
方の操作しかできないように設定変更することができ
る。これによって、把手に対する押し又は引き操作のど
ちらかの不要な操作を停止して開扉時における把手の操
作方向を判り易くするとともに、内開き扉と外開き扉の
いずれにも同一構造の把手を使用することができるた
め、構成部品点数が少なくなり生産コストが安価とな
る。
【0013】
【発明の実施の形態1】本発明の実施の形態の第一例を
図1〜図15に基づいて以下に説明する。図1は本発明
のハンドル錠を外開き扉に取り付け状態の正面図、図2
は扉の開放端側から見た把手近傍の一部縦断側面図、図
3は錠ケースの一部を破断して示したハンドル錠の正面
図、図4はラッチボルトが反転する状態を示す概略平面
図、図5はラッチボルトの斜視図、図6は外開き扉の外
側把手と連結した座に第1操作規制部材を取り付けて引
き操作状態を示した一部縦断側面図、図7は図6のラッ
チ錠側(上側)の座に第1操作規制部材を取り付けた状
態の背面図、図8は図6の座に取り付けた第1操作規制
部材の斜視図、図9は内開き扉の外側把手と連結した上
側の座に第2操作規制部材を取り付けて押し操作状態に
設定した一部縦断側面図、図10は図9の上側の座付近
の拡大側面図、図11は図9の内開き扉の外側把手を押
した状態の一部縦断側面図、図12は図9〜図11の上
側の座に取り付けた第2操作規制部材の斜視図、図13
は外開き扉の内側把手と連結した上側の座に第1操作規
制部材を取り付けて押し操作状態を示した一部縦断側面
図、図14は内開き扉の内側把手と連結した上側の座に
第2操作規制部材を取り付けて引き操作状態に設定した
一部縦断側面図、図15は図14の内開き扉の内側把手
を引いた状態の一部縦断側面図である。
【0014】図1〜図4において、aは扉枠bにヒンジ
a1を介して蝶着された扉であって、この実施形態では
外開きの扉を例示している。この扉aの開放端側(自由
端側)には、錠ケース1Aと、該錠ケース1A内に内蔵
されているラッチ錠1Bと、シリンダー90をキーで操
作することにより、又は室内側のサムターン(図示せ
ず)の操作によって施解錠されるデッドボルト91を有
する本施錠機構部1C等を備えた錠本体1が埋設されて
いる。
【0015】錠ケース1Aは、図3に示す如く、錠ケー
ス本体1aと錠ケース蓋1bと錠ケースの前板1cとフ
ロント板1dからなり、扉aの開口部に該錠ケース1を
埋設し、錠ケースの前板1cとフロント板1dとの上下
両部を扉aの開口部前面にビス1eで固定する。ラッチ
錠1Bは、ラッチボルト6とラッチバネ7などからなっ
ている。
【0016】2、3は扉aの室外側と室内側の扉面(扉
の表面又は裏面)に上・下両側の座4、5を介し、かつ
錠ケース1Aを挟んで対称的に取り付けられた内外一対
の把手であって、この把手2、3は後述するように、図
1、図2、図6、図9〜図11、図13〜図15に示す
ように縦向きに取り付けられている。しかし、これらの
把手2、3は、特開平10ー311173号公報の図1
1に示されているように扉面に横向きに取り付けること
もできる。
【0017】前記外側把手2と内側把手3は、それぞれ
上側の座4と下側の座5を介して扉aの外側又は内側
に、押し操作及び引き操作の両方の操作ができるように
保持されているとともに、各把手2、3は後述するよう
に押し・引きの中間位置に保持されるように中間位置保
持バネ8が上側の座4、4に設けてある。なお、上側の
座4は、ラッチ錠側の座のことであるが、本明細書では
説明の便宜上、符号4は上側の座と略称する。
【0018】また、前記把手2、3の押し操作または引
き操作により前記ラッチ錠1Bのラッチボルト6の後退
を許容させる作動機構10が設けられている。(図2、
図6、図9〜図11、図13〜図15参照)。
【0019】ラッチ錠1Bは、本発明では特に限定しな
いが、本実施形態では、いわゆる反転式のラッチボルト
を用いており、図3〜図5に示すように、前部には先端
の扉閉じ方向の面を傾斜面6aとするとともに、扉枠b
に取り付けた受部材(ストライキ)b1の係合孔93に
係合する面を係合面6bとした平面形状が略菱形で、後
部の上下には対称的に一体形成した膨出部6c、6cに
前後方向に係合溝6d、6dを形成し、後端部にはラッ
チバネ7の一端を嵌入するための傾斜した嵌合凹部6e
を形成している。一方、錠ケースの前板1c及びフロン
ト板1dの出入口1fを臨むように、該出入口1fから
錠ケース1A内の後方には断面コ字状のバネ受9が設け
られ、このバネ受9とラッチボルト6の嵌合凹部6e間
にはラッチバネ7を設けている。従って、このラッチバ
ネ7の付勢力によって前記ラッチボルト6の前部は、図
3に示す如く、常時は錠ケース1Aの出入口1fから出
没可能に突出されている。
【0020】錠ケース1A内にはラッチボルト6の施錠
時に反転を阻止するための上下一対のロッキングピース
(操作部材)11、11が、ラッチボルト6を挟んだ状
態で設けてあり、いずれも断面が略コ字状であって、い
ずれも略中央部を錠ケース1Aの側板(1bとその背面
の板)間に枢軸12、12で揺動自在に枢支し、前端部
に突出形成した係合片13、13がラッチボルト6の係
合溝6d、6dに常時係合するようにつる巻きバネ14
で付勢されている。上記係合状態時にはラッチボルト6
は反転が阻止される。
【0021】一方のロッキングピース11の係合片13
が、該ロッキングピース11を解除方向に揺動(回動)
することにより、ラッチボルト6の係合溝6dから離脱
されるときに、これに連動して他方のロッキングピース
11の係合片13もラッチボルト6の他方の係合溝6d
から離脱され、該他方のロッキングピース11も解除方
向に揺動されるように、前記一対のロッキングピース1
1、11の略中央部に対向して突設した連結片16、1
6をピン15で枢支連結してある。連結片16、16と
しては、上部ロッキングピース11の一辺を少し折り曲
げ、該折り曲げ部を下部ロッキングピース11の断面コ
字状部に嵌入して、両連結片16、16をピン15で枢
支してある。
【0022】両ロッキングピース11、11の後端部に
は係合部17、17が形成されており、この係合部1
7、17は、把手2、3を支持する座4、4の内部に枢
支された作動部材30、30の作動部31によって上下
動する縦向き把手用のスライダー20(第1スライダー
21、第2スライダー22)の一部に当接しており、把
手2、3の押し又は引きの操作により作動部材30を介
してスライダー20が上動または下動してロッキングピ
ース11、11を揺動し、ロッキングピース11、11
の係合片13、13をラッチボルト6の係合溝6d、6
dから離脱させるように構成してある。
【0023】そして、扉面に取り付けた上下両側の座
4、5には、把手2、3の両端側に形成された連結部1
8、19が取り付けられている。ラッチ錠側(上側)の
座4、4の内部には、前記作動部材30と一体形成また
は固着されたリンク32、32が枢軸12を支点にして
回動自在に枢支されている。なお、把手2、3の下端側
に形成された下側の座5、5の内部にも、リンク33、
33が枢軸12を支点にして回動自在に枢支されてい
る。外側把手2と内側把手3の上側の連結部18、18
は、図2及び図7に示すように三股状に形成され、該三
股部18a…18aにピン56、57を横設するととも
に、同三股部18a…18aは蓋体58に形成された透
孔58aに出し入れできるように構成されている。
【0024】ここで、前記スライダー20とロッキング
ピース11(殊に係合部17)は、作動部材30に連動
される操作部材40を構成する。また、リンク32と作
動部材30とスライダー20とロッキングピース11の
係合部17とは、作動機構10を構成する。
【0025】外側把手2と内側把手3は、図2に示され
ているように、縦長の同一形状のもので、両把手2、3
の上下両端側に形成した連結部18、18、19、19
の上部又は下部には凹部50、50、51、51を形成
している。
【0026】上下両側の座4、5は、図2及び図10に
示すように、扉aの扉面に対面する側(前部)を開口し
た略箱状のものであって、該座4、5の後壁52の上下
には把手2、3の連結部18、19を挿入するための孔
53が形成され、該挿入孔53の上縁又は下縁には鍔部
54、54が突設されている。把手2、3の連結部1
8、19を、座4、5の挿入孔53を経て座4、5の空
間部55に挿入し、該連結部18、19の先端(前記三
股部18a・・18a)をピン56、57で固定する。
このとき、座4、5の鍔部54の一部は把手2、3の凹
部50、51内に挿入されて、把手2、3の連結部1
8、19が前記鍔部54で隠されているので、外観が好
ましくなる。
【0027】作動部材30とリンク32とは略T状に一
体形成されており、この一体物を上側の座4の空間部5
5内に挿入し、リンク32の中央部を該座4の左右側壁
間に枢軸12にて枢支して、該枢軸12を支点としてリ
ンク32及び作動部材30が回動されるようにしてあ
る。
【0028】リンク32には、図10において、上端部
の左側を切り欠いて上部係合片34を、下端側の右側を
切り欠いて下部係合片35をそれぞれ形成している。そ
して、上部係合片34は図10ではピン56の後方位置
に、下部係合片35はピン57の前方位置に配置されて
いる。
【0029】また、前記枢軸12には前述した中間位置
保持バネ8を巻き掛けており、このバネ8によりリンク
32が図10では常時扉面(反時計)方向に回動するよ
うに付勢され、この実施形態例ではリンク32は垂直姿
勢に保持されるとともに、該リンク32と一体の作動部
材30は水平姿勢に保持されている。従って、外側把手
2及び内側把手3は、前記バネ8の付勢力によって常時
は扉面に接近する方向に付勢されている。58、59は
空間部55を閉じる蓋体、60はネジである。
【0030】上側の座4、リンク32及び作動部材30
の構造について、図10では外側把手2側との結合状態
を示していてるが、例えば図2の左側に示した内側把手
3側との結合状態は図10の場合とは対称的に配置され
ている。
【0031】外側把手2側の座4には扉aをほぼ貫通す
る取付柱61が設けてあり、扉aの外面及び内面に外側
の座4、5、内側の座4、5を対称的に配置して、取付
柱61に形成された雌ねじ61aに扉aの室内側から取
付板(図示せず)を介して取付ネジ63により、上側の
座4、4、下側の座5、5を扉aの内外の扉面に固定す
る。
【0032】扉aの内外に取り付けた下側の座5、5の
空間部55に設けたリンク33は、上側の座4、4に設
けたリンク32とは少し異なる構成を採っている。すな
わち、リンク33の下側は、軸57aにより把手の連結
部19と連結されているが、上側は穴66は形成されて
いるが、連結部19とは連結されていない。
【0033】以上の如き構成によれば、外側把手2及び
内側把手3のいずれも、扉の外開き又は内開きの方式を
問わず、押し操作でも引き操作でも、リンク32、作動
部材30、操作規制部材40を介してラッチ錠1Bの施
錠状態が解錠され、開扉できるようになる。
【0034】例えば、図2で外側把手2を押し操作する
と、把手2は下側の軸57aを支点に図2の反時計方向
に回動し、上側の座4に設けたピン57がリンク32の
下部係合片35を左方向へ押動させるため、リンク32
は時計方向に回動し作動部材30の作動部31は時計方
向へ回動(上動)し、第2スライダー22が上動するこ
とで下側のロッキングピース11の係合部17が上動さ
れ、係合片13がラッチボルト6の係合溝6dから離脱
されてラッチボルト6の後退が可能となり、そこで扉を
開くことにより開扉される。
【0035】逆に、図2で、外側把手2を引き操作する
と、上側の座4に設けたピン56がリンク32の上部係
合片34を右方向へ押動させるため、リンク32は時計
方向に回動し、作動部材30の作動部31は時計方向へ
回動(上動)し、第2スライダー22が上動することで
下側のロッキングピース11の係合部17が上動され、
係合片13がラッチボルト6の係合溝6dから離脱され
てラッチボルト6の後退が可能となり、そこで扉を開く
ことにより開扉される。
【0036】一方、図2で、内側把手3を押し操作する
と、上側の座4に設けたピン57がリンク32の下部係
合片35を右方向へ押動させるため、作動部材30の作
動部31は反時計方向へ回動(上動)し、第2スライダ
ー22が上動することで下側のロッキングピース11の
係合部17が上動され、係合片13がラッチボルト6の
係合溝6dから離脱されてラッチボルト6の後退が可能
となり、そこで扉を開くことにより開扉される。
【0037】逆に、図2で、内側把手3を引き操作する
と、上側の座4に設けたピン56がリンク32の上部係
合片34を左方向へ押動させるため、作動部材30の作
動部31は反時計方向へ回動(上動)し、第2スライダ
ー22が上動することで下側のロッキングピース11の
係合部17が上動され、係合片13がラッチボルト6の
係合溝6dから離脱されてラッチボルト6の後退が可能
となり、そこで扉を開くことにより開扉される。
【0038】上述の如き構成によれば、外側把手2及び
内側把手3は、初期状態では、押し操作及び引き操作の
どちらでも操作できる。そのため、例えば外開き扉の扉
面の両側に内外両把手を取り付けた場合、外側把手では
押し操作が、また、内側把手では引き操作がそれぞれ不
要である。このような不要な操作があるため、前述した
如く、使用者にとっては煩わしく、把手の操作方向の判
別が困難である。
【0039】上記欠点を解消するため、本発明のハンド
ル錠は、押し操作及び引き操作の両方の操作ができる把
手を、必要に応じて、取付現場等で扉の開き勝手の応じ
て押し操作のみ又は引き操作のみに設定変更できるよう
にしたものである。
【0040】上記課題を解決する具体的手段としては、
上述のハンドル錠において、ラッチ錠側の座4または把
手2、3の連結部18には、把手2、3の押し操作及び
引き操作のうち片方の操作しかできないようにした操作
規制部材70を取り付けてなるものである。
【0041】操作規制部材70としては、本発明では、
把手2、3の押し操作及び引き操作のうち片方の操作し
かできないようにした構成であれば、その構成を限定す
るものではなく、適宜設定できる。
【0042】例えば、図1〜図4に示すように外開き扉
に本発明のハンドル錠を取り付けた場合について以下に
説明する。この場合、外側把手2は、押し操作は不要で
引き操作のみ行わればよいので、引き操作専用の第1操
作規制部材71として、図8に示すようなものを用い、
この第1操作規制部材71を、図6に示すように、上側
の座4の下部壁4aにネジ72で取り付けるとよい。
【0043】すなわち、この第1操作規制部材71は、
図8に示す如く、ほぼL字状の板状体の側板部71aの
上部を切り落として幅の狭い幅狭部71bを形成すると
ともに、底板部71cにはネジ孔71dを形成したもの
である。この第1操作規制部材71を上側の座4に組み
付ける場合について、図6と図8に基づいて簡単に説明
する。先ず、略箱状とした上側の座4内に設けたリンク
32に外側把手2の連結部18、18に設けたピン5
6、57を係合させる。次に、リンク32の両端に形成
した上部係合片34を上側の座4の空間部55内でピン
56と後壁52との間に位置させるとともに、下部係合
片35を同じく空間部55内でピン57と蓋体58との
間に位置させて、該リンク32を枢軸12で上側の座4
に枢支する。そして、上側の座4の下部壁4aに形成さ
れている取付穴4bに下方から前記第1操作規制部材7
1を嵌挿して、ネジ孔71dよりネジ72で取付固定す
る(図9、10)。このとき、第1操作規制部材71の
側板部71a(71bも含む)は、ピン57と蓋体58
との間に位置させてある。
【0044】そこで、図2の如く施錠状態の外側把手2
を引き操作すると、図6に示す如く、上側の把手の連結
部18に設けた上部のピン56がリンク32の上部係合
片34を右方向へ押動させるため、作動部材30の作動
部31は時計方向へ回動(上動)し、第2スライダー2
2が上動することで下側のロッキングピース11の係合
部17が上動され、係合片13がラッチボルト6の係合
溝6dから離脱されてラッチボルト6の後退が可能とな
り、外側把手2をそのまま引き続けることにより開扉さ
れる。このとき、上側の座4に設けた第1操作規制部材
71には何ら規制されず、ピン57及び下部の連結部1
8が引き方向(右方向)へ移動する。
【0045】図6の解錠状態から外側把手2を把持して
閉扉し図2の如く施錠状態となり、この閉扉・施錠状態
で外側把手2を押し操作すると、上側の座4に設けた第
1操作規制部材71の側板部71aが、下側の連結部1
8のピン57の押し方向(図6で左方向)への移動を阻
止するため把手は作動せず、リンク32を介して作動部
材30を回動させることができず、解錠できない。従っ
て、第1操作規制部材71を設けたことにより、外開き
扉での外側把手2は、押し操作はできず引き操作だけで
きるのである。
【0046】次に、内開き扉に本発明のハンドル錠を取
り付けた場合について、図9〜図12に基づいて以下に
説明する。この場合、外側把手2は、引き操作は不要で
押し操作のみ行わればよいので、押し操作専用の第2操
作規制部材75を、図9及び図11に示すような向き
に、上側の座4の下部壁4aにネジ76で取り付けると
よい。
【0047】すなわち、この第2操作規制部材75は、
図9〜図12に示す如く、ほぼL字状の板の側板部75
aの下部を切り落として幅の狭い幅狭部75bを形成す
るとともに、底板部75cにはネジ孔75dを形成した
ものである。この第2操作規制部材75を上側の座4に
組み付ける場合について、簡単に説明する。先ず、略箱
状とした上側の座内に設けたリンク32に外側把手2の
連結部18、18に設けたピン56、57を係合する。
次に、リンク32の両端に形成した上部係合片34を上
側の座4の空間部55内でピン56と後壁52との間に
位置させるとともに、下部係合片35を同じく空間部5
5内でピン57と蓋体58との間に位置させて、該リン
ク32を枢軸12で上側の座4に枢支する。そして、上
側の座4の下部壁4aに形成されている取付穴4bに下
方から前記第2操作規制部材75を嵌挿して、ネジ孔7
5dよりネジ76で取付固定する。このとき、第2操作
規制部材75の側板部75a(75bも含む)は、ピン
57と後壁52との間に位置させてある。
【0048】そこで、図9及び図10の如く施錠状態の
外側把手2を押し操作すると、図11に示す如く、上側
の把手の連結部18に設けた下部のピン57は、第2操
作規制部材75に規制されずに扉方向へ移動可能でリン
ク32の下部係合片35を左方向へ押動させるため、作
動部材30の作動部31は時計方向へ回動(上動)し、
前述したように第2スライダー22や下側のロッキング
ピース11が作動されラッチ錠が解錠可能となり、外側
把手2をそのまま引き続けることにより開扉される。こ
のとき、上側の座4に設けた第2操作規制部材75には
何ら規制されず、ピン56及び上部の連結部18が押し
方向(右方向)へ移動する。
【0049】一方、図9の施錠状態で外側把手2を引き
操作すると、上側の座4に設けた第2操作規制部材75
が、下側の連結部18のピン57の引き方向(図9で右
方向)への移動を阻止するため、リンク32を介して作
動部材30を回動させることができず、解錠できない。
従って、第2操作規制部材75を設けたことにより、内
開き扉での外側把手2は、引き操作はできず扉の開扉方
向である押し操作だけできるのである。
【0050】次に、内側把手3を外開き扉と内開き扉に
取り付け、操作規制部材によって作動方向を一方向のみ
に規制した場合について、図13〜図15に基づいて以
下に説明する。
【0051】内側把手3を外開き扉に取り付けた場合に
は、該内側把手3は引き操作は不要で押し操作のみ行な
わればよいので、押し操作専用の操作規制部材70を用
いればよい。この実施形態では、部品点数が増えないこ
とを考慮して、前記第1操作規制部材71と同一のもの
を用いた。この第1操作規制部材71を、図13に示す
ように、上側の座4の下部壁4aにネジ72で取り付け
る。詳細は図6と図7を参照するとよい。
【0052】そこで、図2の如く施錠状態の内側把手3
を押し操作すると、図13に示す如く、上側の把手の連
結部18に設けた下部のピン57がリンク32の下部係
合片35を右方向へ押動させるため、作動部材30の作
動部31は反時計方向へ回動(上動)し、錠ケース内の
第2スライダー22が上動することで下側のロッキング
ピース11の係合部17が上動され、係合片13がラッ
チボルト6の係合溝6dから離脱されてラッチボルト6
の後退が可能となり、内側把手3をそのまま押し続ける
ことにより開扉される。このとき、上側の座4に設けた
第1操作規制部材71には何ら規制されず、ピン57及
び下部の連結部18が押し方向(右方向)へ移動する。
【0053】図13の解錠状態から内側把手3を把持し
て閉扉し図2の如く施錠状態となり、この閉扉・施錠状
態で内側把手3を引き操作すると、上側の座4に設けた
第1操作規制部材71が、下側の連結部18のピン57
の引き方向(図13で左方向)への移動を阻止するた
め、把手は引き方向には作動できずリンク32を介して
作動部材30を回動させることができず、解錠できな
い。従って、第1操作規制部材71を設けたことによ
り、外開き扉での内側把手3は、引き操作はできず押し
操作だけできるのである。
【0054】内側把手3を内開き扉に取り付けた場合に
ついて図14〜図15に基づいて以下に説明する。この
場合、内側把手3は、押し操作は不要で引き操作のみ行
わればよいので、引き操作専用の第2操作規制部材75
を、図14及び図15に示すように、上側の座4の下部
壁4aにネジで取り付けるとよい。
【0055】すなわち、この第2操作規制部材75は、
図12に示す如く構成したものである。この第2操作規
制部材75を上側の座4に組み付ける場合について、簡
単に説明する。先ず、略箱状とした上側の座4内に設け
たリンク32に内側把手3の連結部18、18に設けた
ピン56、57を係合する。次に、リンク32の両端に
形成した、上部係合片34を上側の座4の空間部55内
でピン56と後壁52との間に位置させるとともに、下
部係合片35を同じく空間部55内でピン57と蓋体5
8との間に位置させて、該リンク32を枢軸12で上側
の座4に枢支する。そして、上側の座4の下部壁4aに
形成されている取付穴4bに下方から前記第2操作規制
部材75を嵌挿して、ネジ孔75dよりネジ76で取付
固定する。このとき、第2操作規制部材75の側板部7
5a(75bも含む)は、ピン57と蓋体58との間に
位置させてある。
【0056】そこで、図2、14の如く施錠状態の内側
把手3を引き操作すると、図15に示す如く、上側の把
手の連結部18に設けた上部のピン56がリンク32の
上部係合片34を左方向へ押動させるため、作動部材3
0の作動部31は反時計方向へ回動(上動)し、前述し
たように第2スライダー22や下側のロッキングピース
11が作動されラッチ錠が解錠可能となり、内側把手3
をそのまま引き続けることにより開扉される。このと
き、上側の座4に設けた第2操作規制部材75には何ら
規制されず、ピン57及び下部の連結部18が引き方向
(左方向)へ移動する。
【0057】一方、図14の施錠状態で内側把手3を押
し操作すると、上側の座4に設けた第2操作規制部材7
5が、下部の連結部18のピン57の押し方向(図13
で右方向)への移動を阻止するため、把手は作動できず
リンク32を介して作動部材30を回動させることがで
きず、解錠できない。従って、第2操作規制部材75を
設けたことにより、内開き扉での内側把手3は、押し操
作はできず引き操作だけできるのである。
【0058】
【発明の実施の形態2】本発明の実施の形態の第二例を
図16〜図26に基づいて以下に説明する。図16は扉
の開放端側から見た把手近傍の一部縦断側面図、図17
は外開き扉の外側把手と連結した上側の座に第3操作規
制部材を取り付けて引き操作状態を示した一部縦断側面
図、図18は図16の上側の座に取り付けた第3操作規
制部材の斜視図、図19は図17の上側の座に第3操作
規制部材を取り付けた状態の背面図、図20は内開き扉
の外側把手と連結した上側の座に第4操作規制部材を取
り付けて押し操作状態に設定した一部縦断側面図、図2
1は図20の上側の座付近の拡大側面図、図22は図2
0の内開き扉の外側把手を押した状態の一部縦断側面
図、図23は第4操作規制部材の斜視図、図24は外開
き扉の内側把手と連結した上側の座に第4操作規制部材
を取り付けて押し操作状態を示した一部縦断側面図、図
25は内開き扉の内側把手と連結した上側の座に第3操
作規制部材を取り付けて引き操作状態に設定した一部縦
断側面図、図26は図25の内開き扉の内側把手を引い
た状態の一部縦断側面図である。
【0059】この実施形態のハンドル錠は、前記第1実
施形態のものと比較して、操作規制部材70の形状と取
付個所が異なるとともに、上側の座(ラッチ錠側の座)
4の下部壁4aの肉厚が、第1実施形態では厚く形成さ
れているのに対し、本実施形態では上部壁4cと同じく
薄く形成されている点で異なり、その他の点では第1実
施形態のものと同様に構成されている。従って、図1、
図3〜図5も参考にするとよいし、重複する構造につい
ては説明を省略している。
【0060】この第2実施形態の場合でも、初期状態で
は、図16に示す如く、外側把手2及び内側把手3のい
ずれも、扉の外開き又は内開きの方式を問わず、押し操
作でも引き操作でも、リンク32、作動部材30、操作
部材40を介してラッチ錠1Bの施錠状態が解錠され、
閉扉できる。〔0033〕〜〔0038〕参照。
【0061】図16の扉が外開き扉である場合に、取付
現場等で、外側把手2を引き操作専用にしたいときに
は、図18に示すような引き操作専用の第3操作規制部
材81を、図17に示すように上側(ラッチ錠側)の座
4の例えば蓋体58にネジ82で取り付けるとよい。
【0062】第3操作規制部材81は、図18に示す如
く、ほぼL字状の板状体を横倒した形状であって、天板
部81aの上部を切り落として幅の狭い幅狭部81bを
形成し、該幅狭部81bの一端側を係合部81cとする
とともに、左縦板部81dにはネジ孔81eを形成した
ものである。この第3操作規制部材81を上側の座4に
組み付ける場合は、図17及び図19に示されているよ
うに、上側の座4の蓋体58の下部に左縦板部81dを
当てて、該上側の座4の内部で係合部81cがピン57
と蓋体58との間にあるように位置して、該係合部81
cがピン57と係合するようにし、ネジ孔81eよりネ
ジ82で第3操作規制部材81と蓋体58とを結合す
る。
【0063】そこで、図16の如く施錠状態の外側把手
2を引き操作すると、図17に示す如く、上側の把手の
連結部18に設けた上部のピン56がリンク32の上部
係合片34を引き方向(右方向)へ押動させるため、作
動部材30の作動部31は時計方向へ回動(上動)し、
前述した如く、第2スライダー22が上動することで下
側のロッキングピース11の係合部17が上動され、係
合片13がラッチボルト6の係合溝6dから離脱されて
ラッチボルト6の後退が可能となり、外側把手2をその
まま引き続けることにより開扉される。このとき、上側
の座4に設けた第3操作規制部材81には何ら規制され
ず、ピン57及び下部の連結部18が引き方向(右方
向)へ移動する。
【0064】図17の解錠状態から外側把手2を把持し
て閉扉し図16の如く施錠状態となり、この閉扉・施錠
状態で外側把手2を押し操作すると、上側の座4に設け
た第3操作規制部材81(つまり係合部81c)が、下
側の連結部18のピン57の押し方向(図17で左方
向)への移動を阻止するため、把手は作動せずリンク3
2を介して作動部材30を回動させることができず、解
錠できない。従って、第3操作規制部材81を設けたこ
とにより、外開き扉での外側把手2は、押し操作はでき
ず引き操作だけできるのである。
【0065】次に、内開き扉に外側把手2を取り付けた
場合について、図20〜図23に基づいて以下に説明す
る。この場合、外側把手2は、引き操作は不要で押し操
作のみ行わればよいので、押し操作専用の第4操作規制
部材85を、図20〜図22に示すような向きに、上側
の座4の蓋体58にネジ86で取り付けるとよい。
【0066】操作規制部材70である第4操作規制部材
85は、図23に示す如く、ほぼL字状の板を横倒した
形状であって、天板部85aを切り落としてフック部8
5bを形成するとともに、左縦板部85cにはネジ孔8
5dを形成したものである。この第4操作規制部材85
を上側の座4に組み付ける場合は、図20〜図22に示
されている如く、上側の座4の蓋体58の下部に左縦板
部85cを当てて、該上側の座4の内部でフック部85
bの係合部85b1がピン57と係合するようにして、
ネジ孔85dよりネジ86で第4操作規制部材85と蓋
体58とを結合する。
【0067】そこで、図20及び図21の如く施錠状態
の外側把手2を押し操作すると、図22に示す如く、上
側の座4に設けた下部のピン57がリンク32の下部係
合片35を左方向へ移動させるため、作動部材30の作
動部31は時計方向へ回動(上動)し、前述したように
第2スライダー22や下側のロッキングピース11が作
動されラッチ錠が解錠可能となり、外側把手2をそのま
ま引き続けることにより開扉される。このとき、上側の
座4に設けた第4操作規制部材85には何ら規制され
ず、ピン56及び上部の連結部18が押し方向(左方
向)へ移動する。
【0068】一方、図20の施錠状態で外側把手2を引
き操作すると、上側の座4に設けた第4操作規制部材8
5(係合部85b1)が、下部の連結部18のピン57
の引き方向(図20で右方向)への移動を阻止するた
め、リンク32を介して作動部材30を回動させること
ができず、解錠できない。従って、第4操作規制部材8
5を設けたことにより、内開き扉での外側把手2は、引
き操作はできず押し操作だけできるのである。
【0069】次に、内側把手3を外開き扉と内開き扉に
それぞれ取り付け、操作規制部材によって作動方向を一
方向のみに規制した場合について、図24〜図26に基
づいて以下に説明する。
【0070】内側把手3を外開き扉に取り付けた場合に
は、該内側把手3は引き操作は不要で押し操作のみ行な
わればよいので、押し操作専用の操作規制部材70を用
いればよい。この実施形態では、部品点数が増えないこ
とを考慮して、前記第4操作規制部材85と同一のもの
を用いた。この第4操作規制部材85を、図24に示す
ように、上側の座4の蓋体58にネジ86で取り付け
る。詳細は図20〜図23を参照するとよい。
【0071】そこで、図16の如く施錠状態の内側把手
3を押し操作すると、図24に示す如く、上側の把手の
連結部18に設けた下部のピン57がリンク32の下部
係合片35を右方向へ押動させるため、作動部材30の
作動部31は反時計方向へ回動(上動)し、錠ケース内
の第2スライダー22が上動することで下側のロッキン
グピース11の係合部17が上動され、係合片13がラ
ッチボルト6の係合溝6dから離脱されてラッチボルト
6の後退が可能となり、内側把手3をそのまま押し続け
ることにより開扉される。このとき、上側の座4に設け
た第4操作規制部材85には何ら規制されず、ピン56
及び上部の連結部18が押し方向(右方向)へ移動す
る。
【0072】図24の解錠状態から内側把手3を把持し
て閉扉し図16の如く施錠状態となり、この閉扉・施錠
状態で内側把手3を引き操作すると、上側の座4に設け
た第4操作規制部材85(係合部85b1)が、下側の
連結部18のピン57の引き方向(図24で左方向)へ
の移動を阻止するため、把手は引き方向には作動できず
リンク32を介して作動部材30を回動させることがで
きず、解錠できない。従って、第4操作規制部材85を
設けたことにより、外開き扉での内側把手3は、引き操
作はできず押し操作だけできるのである。
【0073】内側把手3を内開き扉に取り付けた場合に
は、該内側把手3は押し操作は不要で引き操作のみ行な
わればよいので、引き操作専用の操作規制部材70を用
いればよい。この実施形態では、部品点数が増えないこ
とを考慮して、前記第3操作規制部材81と同一のもの
を用いた。この第3操作規制部材81を、図25〜図2
6に示すように、図17の外側把手2の場合とは対称的
にして、上側の座4の蓋体58にネジ82で取り付け
る。詳細は図17と図18を参照するとよい。
【0074】そこで、図25の如く施錠状態の内側把手
3を引き操作すると、図26に示す如く、上側の把手の
連結部18に設けた上部のピン56がリンク32の上部
係合片34を左方向へ押動させるため、作動部材30の
作動部31は反時計方向へ回動(上動)し、錠ケース内
の第2スライダー22が上動することで下側のロッキン
グピース11の係合部17が上動され、係合片13がラ
ッチボルト6の係合溝6dから離脱されてラッチボルト
6の後退が可能となり、内側把手3をそのまま引き続け
ることにより開扉される。このとき、上側の座4に設け
た第3操作規制部材81には何ら規制されず、ピン57
及び下部の連結部18が引き方向(左方向)へ移動す
る。
【0075】図25の施錠状態から内側把手3を押し操
作すると、上側の座4に設けた第3操作規制部材81
(係合部81c)が、把手の連結部18に設けたピン5
7に係合して、該下側の連結部18の押し方向(図25
で右方向)への移動を阻止するため、把手は作動できず
リンク32を介して作動部材30を回動させることがで
きず、解錠できない。従って、内開き扉の内側把手3に
第3操作規制部材81を設けたことにより、内開き扉で
の内側把手3は、押し操作はできず引き操作だけできる
のである。
【0076】
【変形例等】操作規制部材70として、本発明の実施形
態では、第1〜第4の操作規制部材71、75、81、
85を例示したが、本発明では、これらに限定されるも
のではなく適宜設計変更できるものである。
【0077】外側把手2又は内側把手3と、座4、5と
の連結構造は、各実施形態で図示したものに限定され
ず、任意構成を採用することができる。また、内外両把
手3、2と座4、5とを連結する連結部18、19は、
前記実施形態の如く該把手3、2と一体に形成されたも
のに限らず、別体のものでもよい。なお、外側把手2又
は内側把手3並びに座4、5の形状は開示のものに限定
されるものではなく、種々公知のものなどでもよく任意
である。
【0078】リンク32と作動部材30とは、各実施形
態では一体に形成しているが、特開平10ー8804号
公報の図6や図10に示されているように別体に構成し
たものでもよく任意である。
【0079】中間位置保持バネ8は、本発明では必須の
ものではなく、これを取り付けていないハンドル錠にも
本発明は採用することができる。
【0080】ラッチ錠1Bとしては、各実施形態ではい
わゆる反転式ラッチ錠のものについて説明したが、反転
しない構造で、かつ作動部材30の回転に従ってラッチ
ボルト6を直接的に後退させる構造のものにも採用する
ことができる。
【0081】ハンドル錠として、図1では、デッドボル
トとシリンダーとサムターン等からなる本締まり錠を備
えさせているが、かかる本締まり錠を有しないラッチ錠
のみにも本発明は適用することができる。
【0082】作動部材30の作動部31は同一方向に回
動されるものに限定されず、お互いに反対方向に回動さ
れる構造のものにも採用することができる。
【0083】外側把手2と内側把手3とは、各実施形態
の如く縦向きに限らず横向きのハンドル錠にも適用する
ことができる。
【0084】本発明は、各実施形態に示した如く、扉の
扉面の表裏両側に一対の把手2、3を取り付けたものに
限定されるものではなく、扉の扉面の片側だけに把手2
又は3を1つ取り付けたものにも適用できる。
【0085】
【発明の効果】本発明は、把手の少なくとも1つは、押
し操作のみ又は引き操作のみの片方の操作しかできない
ように構成してある。またその具体的構成としては、把
手の両端側に形成された連結部と、この連結部に連結さ
れた座と、ラッチ錠側の座の内部に回動自在に枢支され
たリンクと、前記リンクの回動により作動する作動部を
有する作動部材と、この作動部材に連動される操作部材
と、ラッチ錠側の座または把手の連結部には、把手の押
し操作及び引き操作のうち片方の操作しかできないよう
にした操作規制部材を取り付けてなるから、以下のよう
な効果を有する。
【0086】すなわち、押し操作と引き操作の両方の操
作ができる同一構造の一種類の把手を製造しておき、こ
れらの把手を取付現場などで扉の開き勝手に応じて、操
作操作規制部材などをラッチ錠側の座または把手の連結
部などに取り付けることによって、該把手が押し操作又
は引き操作のみの片方の操作しかできないように設定変
更することができる。これによって、把手に対する押し
又は引きのどちらかの不要な操作を停止して開扉時にお
ける把手の操作方向を判り易くすることができる。それ
とともに、内開き扉と外開き扉のいずれにも同一構造の
把手を使用することができるため、従来例(イ)の如
く、少なくとも押し操作専用把手や引き操作専用把手を
製造しておく必要がなくなり、構成部品点数が少なくで
き生産コストを安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハンドル錠を外開き扉に取り付けた状
態の正面図である。
【図2】扉の開放端側から見た把手近傍の一部縦断側面
図である。
【図3】錠ケースの一部を破断して示したハンドル錠の
正面図である。
【図4】ラッチボルトが反転する状態を示す概略平面図
である。
【図5】ラッチボルトの斜視図である。
【図6】外開き扉の外側把手と連結した座に第1操作規
制部材を取り付けて引き操作状態を示した一部縦断側面
図である。
【図7】図6のラッチ錠側(上側)の座に第1操作規制
部材を取り付けた状態の背面図である。
【図8】図6の座に取り付けた第1操作規制部材の斜視
図である。
【図9】内開き扉の外側把手と連結した上側の座に第2
操作規制部材を取り付けて押し操作状態に設定した一部
縦断側面図である。
【図10】図9のラッチ錠側の座付近の拡大側面図であ
る。
【図11】図9の内開き扉の外側把手を押した状態の一
部縦断側面図である。
【図12】図9〜図11の上側の座に取り付けた第2操
作規制部材の斜視図である。
【図13】外開き扉の内側把手と連結した上側の座に第
1操作規制部材を取り付けて押し操作状態を示した一部
縦断側面図である。
【図14】内開き扉の内側把手と連結した上側の座に第
2操作規制部材を取り付けて引き操作状態に設定した一
部縦断側面図である。
【図15】図14の内開き扉の内側把手を引いた状態の
一部縦断側面図である。
【図16】扉の開放端側から見た把手近傍の一部縦断側
面図である。
【図17】外開き扉の外側把手と連結した上側の座に第
3操作規制部材を取り付けて引き操作状態を示した一部
縦断側面図である。
【図18】図16の上側の座に取り付けた第3操作規制
部材の斜視図である。
【図19】図17の上側の座に第3操作規制部材を取り
付けた状態の背面図である。
【図20】内開き扉の外側把手と連結した上側の座に第
4操作規制部材を取り付けて押し操作状態に設定した一
部縦断側面図である。
【図21】図20の上側の座付近の拡大側面図である。
【図22】図20の内開き扉の外側把手を押した状態の
一部縦断側面図である。
【図23】第4操作規制部材の斜視図である。。
【図24】外開き扉の内側把手と連結した上側の座に第
4操作規制部材を取り付けて押し操作状態を示した一部
縦断側面図である。
【図25】内開き扉の内側把手と連結した上側の座に第
3操作規制部材を取り付けて引き操作状態に設定した一
部縦断側面図である。
【図26】図25の内開き扉の内側把手を引いた状態の
一部縦断側面図である。
【符号の説明】
1 錠本体 1A 錠ケース 1B ラッチ錠 2 外側把手 3 内側把手 4 上側(ラッチ錠側)の座 5 下側の座 6 ラッチボルト 8 中間位置保持バネ 10 作動機構 11 ロッキングピース 12 枢軸 13 係合片 17 係合部(操作部材) 18 連結部 19 連結部 20 スライダー(操作部材) 30 作動部材 31 作動部 32 リンク 33 リンク 34 上部係合片 35 下部係合片 40 操作部材 70 操作規制部材 71 第1操作規制部材 72 ネジ 75 第2操作規制部材 76 ネジ 81 第3操作規制部材 82 ネジ 85 第4操作規制部材 86 ネジ a 扉 b 扉枠

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともラッチボルトを有しかつ扉の
    開放端側に設けたラッチ錠と、扉内外の扉面に座を介し
    て押し操作及び引き操作の両方の操作ができるように保
    持された把手と、前記把手の押し操作または引き操作に
    より前記ラッチ錠のラッチボルトを後退させ又は後退を
    許容させる作動機構とを備えてなるハンドル錠におい
    て、 前記把手の少なくとも1つは、押し操作のみ又は引き操
    作のみの片方の操作しかできないようにしたことを特徴
    とするハンドル錠。
  2. 【請求項2】 少なくともラッチボルトを有しかつ扉の
    開放端側に設けたラッチ錠と、扉内外の扉面に座を介し
    て押し操作及び引き操作の両方の操作ができるように保
    持された把手と、前記把手の押し操作または引き操作に
    より前記ラッチ錠のラッチボルトを後退させ又は後退を
    許容させる作動機構とを備えてなるハンドル錠におい
    て、 前記把手の両端側に形成された連結部と、この連結部に
    連結された座と、ラッチ錠側の座の内部に回動自在に枢
    支されたリンクと、前記リンクの回動により作動する作
    動部を有する作動部材と、この作動部材に連動される操
    作部材と、ラッチ錠側の座または把手の連結部には、把
    手の押し操作及び引き操作のうち片方の操作しかできな
    いようにした操作規制部材とを設けてなることを特徴と
    するハンドル錠。
JP11101104A 1999-04-08 1999-04-08 ハンドル錠 Pending JP2000291308A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022541A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Miwa Lock Co Ltd 扉のハンドル装置
JP2008266982A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Goal Co Ltd 扉錠用ハンドル装置
JP2012154055A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Miwa Lock Co Ltd ラッチ錠用ハンドル装置

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JP2008266982A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Goal Co Ltd 扉錠用ハンドル装置
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