JP2000289111A - 複合容器の製造方法 - Google Patents

複合容器の製造方法

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JP2000289111A
JP2000289111A JP10452599A JP10452599A JP2000289111A JP 2000289111 A JP2000289111 A JP 2000289111A JP 10452599 A JP10452599 A JP 10452599A JP 10452599 A JP10452599 A JP 10452599A JP 2000289111 A JP2000289111 A JP 2000289111A
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vacuum chamber
stretchable film
vacuum
container body
opening
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JP10452599A
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Takehiko Tojo
武彦 東城
Shingo Odajima
信吾 小田嶋
Masanori Takita
雅則 滝田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器本体の材質に制限されず、生産性良く低
い製造経費で容器本体にフィルムを積層させ得る複合容
器の製造方法を提供すること。 【解決手段】 開口部11を有する第1の真空チャンバ
10内に容器本体1を載置し、開口部11を延伸性フィ
ルム0で閉塞すると共に、開口部21を有する第2の真
空チャンバ20を開口部21が延伸性フィルム30に対
向するように配設し、且つ第1の真空チャンバ10内及
び第2の真空チャンバ20内を気密状態にし、第1の真
空チャンバ10内を真空吸引した状態下に、第2の真空
チャンバ20内を所定の圧力に加圧して容器本体1の内
面又は外面に延伸性フィルム30を積層させる複合容器
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器本体の内面及
び/又は外面にフィルムが積層された複合容器の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】耐水性
やガスバリア性等を向上させることを目的として容器本
体にフィルムを積層させて複合容器を製造する方法に関
する従来の技術としては、例えば特開昭53−7726
1号公報、特公昭60−17697号公報、特開平8−
309857号公報、特開平10−218152号公報
及び特開平10−218235号公報に記載のもの等が
知られている。これらの公報に記載の製造方法は、いわ
ゆる真空成形法又は圧空成形法と呼ばれるものである。
【0003】しかし、真空成形法や圧空成形法は、容器
本体自身に通気性が要求されることから、積層の対象と
なる容器本体の材質に制限がある。また、容器本体に通
気性が要求されるといっても、通気性の程度が十分に高
いものとはいえないので真空吸引・排気に時間がかかり
生産性が良くない。更に、容器本体の強度の弱い場合に
は真空吸引時に容器本体が変形してしまうことから、そ
れを防止するために容器本体を収容する補強用金型を併
用する必要あり、これが製造経費を高くする一因となっ
ている。
【0004】従って、本発明は、容器本体の材質に制限
されず、生産性良く低い製造経費で容器本体にフィルム
を積層させ得る複合容器の製造方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、開口部を有す
る第1の真空チャンバ内に容器本体を載置し、該開口部
を延伸性フィルムで閉塞すると共に、開口部を有する第
2の真空チャンバを該開口部が該延伸性フィルムに対向
するように配設し、且つ該第1の真空チャンバ内及び該
第2の真空チャンバ内を気密状態にし、該第1の真空チ
ャンバ内を真空吸引した状態下に、該第2の真空チャン
バ内を所定の圧力に加圧して該容器本体の内面又は外面
に該延伸性フィルムを積層させる複合容器の製造方法
(以下、第1発明というときにはこの発明をいう)を提
供することにより上記目的を達成したものである。
【0006】また本発明は、開口部を有する第1の真空
チャンバ内に容器本体を載置し、該開口部を延伸性フィ
ルムで閉塞すると共に、開口部を有する第2の真空チャ
ンバを該開口部が該延伸性フィルムに対向するように配
設し、且つ該第1の真空チャンバ内及び該第2の真空チ
ャンバ内を気密状態にし、該第2の真空チャンバ内を真
空吸引し、そののち該第1の真空チャンバ内を真空吸引
し、次いで、上記容器本体を加熱した状態下に該第2の
真空チャンバ内の真空を破り、該容器本体の内面又は外
面に該延伸性フィルムを積層させる複合容器の製造方法
(以下、第2発明というときにはこの発明をいう)を提
供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複合容器の製造方
法を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説
明する。図1には第1発明の一実施形態において用いら
れる容器本体1の斜視図が示されている。容器本体1
は、その上部に開口部2を有し、更に胴部3及び底部4
を有する中空体であり、粉状体や粒状体等の内容物の収
容に特に好適な中空容器として用いられる。この容器本
体1は、底部4の接地面と胴部3の側壁の外面とのなす
角が、何れの側壁においても略90°となっている。ま
た高さが50mm以上の深底となっている。更に容器本
体1の胴部3には、その全周に亘って連続した凹状部5
が形成されている。容器本体1は、その内部の表面積に
対する開口部2の横断面の面積の比(前者/後者)を2
以上、特に4以上とすることができる。斯かる比がこの
ように大きな値である中空容器にフィルムを積層するこ
とは従来の方法では極めて困難であったが、本発明の方
法によれば容易にフィルムを積層することができる。
【0008】図2には、この容器本体1の内面にフィル
ムを積層する工程の模式図が順次示されている。フィル
ムの積層には、図2(a)に示すように、第1の真空チ
ャンバ10及び第2の真空チャンバ20が用いられる。
第1の真空チャンバ10は、その上部に開口した開口部
11を有している。また底部近傍の側壁には貫通孔12
が穿設されており、この貫通孔12は図示しない真空吸
引手段に接続されている。開口部11の横断面の内形
は、容器本体1の開口部2の横断面の外形よりもやや大
きくなされている。一方、第2の真空チャンバ20は、
その下部に開口した開口部21を有している。第2の真
空チャンバ20の開口部21は、第1の真空チャンバ1
0の開口部11を閉塞できる形状となっている。開口部
21の横断面の内形は、第1の真空チャンバ10の開口
部11の横断面の内形よりも大きくなされている。また
第2の真空チャンバ20の上部天面には、複数の貫通孔
22,22,・・が穿設されており、これらの貫通孔2
2は図示しない真空吸引手段に接続されている。更に、
上部天面の内壁には電気ヒータ等の加熱手段23が配設
されている。
【0009】両真空チャンバ10,20を用いて容器本
体1の内面にフィルムを積層するには、先ず図2(a)
に示すように、第1の真空チャンバ10内に、容器本体
1をその開口部2が上方を向くように載置する。第1の
真空チャンバ10の深さは容器本体1の高さと略同一と
なっており、その結果、載置された状態の容器本体1の
開口部上端面と、第1の真空チャンバ10の開口部上端
面とは、略同一平面上に位置することになる。
【0010】この状態下に未延伸状態の延伸性フィルム
30によって開口部11を閉塞する。延伸性フィルム3
0は第1の真空チャンバ10の横断面形状よりも大きな
ものであり、その結果、延伸性フィルム30によって開
口部11が閉塞されると共に開口部11の上端面がすべ
て被覆される。引き続き、第2の真空チャンバ20を、
その開口部21が延伸性フィルム30に対向するよう
に、第1の真空チャンバ10上に配置する。第1の真空
チャンバ10及び第2の真空チャンバ20は、その横断
面の外形が同形であるので、延伸性フィルム30は、第
1の真空チャンバ10の開口部11の周縁部と、第2の
真空チャンバ20の開口部21の周縁部とによって挟持
されることになる。これによって、第1の真空チャンバ
10の内部及び第2の真空チャンバ20の内部を何れも
気密状態になす。尚、各真空チャンバ内の気密状態を十
分に維持するために、両真空チャンバを、固定用金具等
の固定手段によって固定してもよい。
【0011】次に、貫通孔22に接続された真空吸引手
段(図示せず)によって第2の真空チャンバ20内を真
空吸引する。これにより、第2の真空チャンバ20内が
減圧され、延伸性フィルム30が第2の真空チャンバ2
0内に吸引されて次第に延伸される。第2の真空チャン
バ20内の真空吸引を更に続けると、延伸性フィルム3
0が更に延伸されて、図2(b)に示すように第2の真
空チャンバ20の内壁に密着する。この延伸は予備的な
ものであり、延伸性フィルム30が積層される容器本体
1の形状等に応じて延伸倍率を適宜決定することができ
る。一般に、容器本体1に積層された後の延伸性フィル
ム30の表面積に対する予備延伸された延伸性フィルム
30の表面積の比(前者/後者)が3〜0.7、特に2
〜0.9となるように延伸性フィルム30を予備延伸す
ると、容器本体1と延伸性フィルム30とが一層密着し
た状態で積層が行われる。また、複雑な形状の容器本体
1への積層が一層容易となる。第2の真空チャンバ20
内の圧力(真空度)は、延伸性フィルム30を予備延伸
して第2の真空チャンバ20の内壁に密着させ得る程度
であり、延伸性フィルム30の厚みや材質にもよるが、
一般的な範囲として40kPa以下、特に1300〜1
Paであることが好ましい。
【0012】延伸性フィルム30が予備延伸されて第2
の真空チャンバ20の内壁に密着した状態下に、第2の
真空チャンバ20の上部天面の内壁に配設された加熱手
段23によって、延伸性フィルム30を所定温度に加熱
する。この加熱により延伸性フィルム30を軟化させる
ことで、延伸性フィルム30が容器本体1に積層される
際の両者の密着性が更に一層良好となる。また、複雑な
形状の容器本体1への積層が更に一層容易となる。延伸
性フィルム30の加熱温度は、例えばガラス転移点温度
(Tg)が常温23℃以下であるポリエチレンやポリプ
ロピレン等を構成材料とする場合には、(融点+30)
〜(融点−70)℃、特に(融点+5)〜(融点−3
0)℃の範囲内であり、例えばTgが常温以上であるポ
リエチレンテレフタレートやポリスチレン等を構成材料
とする場合には、(Tg+5)〜(Tg+150)℃、
特に(Tg+10)〜(Tg+100)℃の範囲内であ
ることが、延伸性フィルム30が破れること無く容器本
体1に一層密着した状態で積層されることから好まし
い。延伸性フィルム30が2種類以上の材料から構成さ
れている場合には、上記ガラス転移点とは、上記材料の
うちで最も低いガラス転移点を有する材料の当該ガラス
転移点を意味する。
【0013】真空吸引により延伸性フィルム30が第2
の真空チャンバ20の内壁に密着した状態下に、貫通孔
12に接続された真空吸引手段(図示せず)によって第
1の真空チャンバ10内を真空吸引する。この場合、第
1の真空チャンバ10の開口部11の内壁と容器本体1
の開口部2の外壁との間には空隙が形成されているの
で、気体の流通に関して容器本体1の内部と外部とは互
いに連通した状態にある。従って上記真空吸引によっ
て、第1の真空チャンバ10内、即ち容器本体1の内部
及び外部は、第2の真空チャンバ20内と同様に真空状
態となる。この場合、延伸性フィルム30は既に第2の
真空チャンバ20の内壁に密着した状態にあるので、第
1の真空チャンバ10内の真空吸引によっては延伸性フ
ィルム30が第1の真空チャンバ10内へ引き戻される
ことは無い。第1の真空チャンバ10内の圧力(真空
度)に特に制限は無いが、一般的な範囲として40kP
a以下、特に1300〜1Paであることが好ましい。
【0014】次いで、第2の真空チャンバ20内の真空
吸引を停止し、更に第2の真空チャンバ20内の真空を
破ると同時に第2の真空チャンバ20内を所定の圧力に
加圧する。この操作は三方弁等の切り替えにより瞬時に
行うことができる。この際、第1の真空チャンバ10内
は真空吸引された状態下にある。これによって、図2
(c)に示すように第2の真空チャンバ20の内壁に密
着していた延伸性フィルム30が瞬時に第1の真空チャ
ンバ10内、即ち本実施形態では容器本体1の内部へ向
けて押圧・延伸されて容器本体1の内面に延伸性フィル
ム30が密着し積層される。即ち、延伸性フィルム30
は、予備延伸の方向と反対方向に延伸される。延伸性フ
ィルム30は、第2の真空チャンバ20内の真空が破ら
れる直前まで加熱手段23によって所定温度に加熱され
ているので、延伸性フィルム30の延伸及び容器本体1
への密着は極めて円滑に行われ、延伸に伴う破れ等が効
果的に防止される。第2の真空チャンバ20の加圧には
所定の加圧流体、簡便には空気が用いられる。その際の
圧力は、延伸性フィルム30が破れること無く該延伸性
フィルム30を容器本体1に密着性良く積層させる観点
から100〜3000kPa、特に200〜1000k
Paであることが好ましい。
【0015】延伸性フィルム30の容器本体1への積層
を、容器本体1を所定の温度に加熱した状態下に行う
と、延伸性フィルム30が更に一層破れること無く該延
伸性フィルム30を容器本体1に更に一層密着性良く積
層することができる。この理由は積層時における延伸性
フィルム30の延伸性が良好に保たれるからである。容
器本体1を加熱するには、例えば第1の真空チャンバ1
0の側壁内面に所定の加熱手段を配設すればよい。容器
本体1の加熱温度は、延伸性フィルム30の再収縮防止
及び生産効率の点から40〜150℃であることが好ま
しい。
【0016】延伸性フィルム30が積層されたら、第1
の真空チャンバ10内の真空吸引を停止し、第1の真空
チャンバ10内を大気圧にまで戻す。次いで第2の真空
チャンバ20を取り外して第1の真空チャンバ10内か
ら延伸性フィルム30が積層された容器本体1を取り出
す。この時点では、容器本体1の開口部の周りに積層さ
れていない延伸性フィルム30が残っているので、これ
をトリミングする。このようにして得られた複合容器6
は図2(d)に示すように、容器本体1の内面及びその
開口部の上端面が、延伸性フィルム30で密着被覆、積
層されたものとなる。容器本体1と延伸性フィルム30
とは強固に密着するので、複合容器6には、延伸性フィ
ルム30が容器本体1の表面から部分的に浮き上がって
剥離するような不具合は起こらない。
【0017】延伸性フィルム30の延伸倍率を、容器本
体1に積層された後の延伸性フィルム30の表面積と第
1の真空チャンバ10の開口部11の開口面積との比
(前者/後者)として定義すると、上記の製造方法にお
いては、該延伸倍率が4〜10倍の高延伸倍率条件下で
積層を行っても、延伸性フィルム30が破れること無く
該延伸性フィルム30を容器本体1に密着性良く積層さ
せることができる。
【0018】上記の製造方法によれば、容器本体1が通
気性を有しているか否かを問わずフィルムを積層するこ
とができるという利点がある。また、容器本体1を通じ
て真空吸引する必要が無いことから、真空吸引・排気に
要する時間を従来の真空成形法等よりも大幅に短縮する
ことができ、生産性を極めて向上させることができる。
更に、真空吸引によって容器本体が変形することが無い
ので、従来の真空成形法等のように補強用金型を併用す
る必要が無く、製造経費を低減させることができる。
【0019】上記の製造方法の適用対象となる容器本体
の形状や構成材料に特に制限はない。例えば、容器本体
の構成材料が通気性を有することは必要とされない。特
に上記の製造方法は、容器本体の構成材料に通気性が全
く無いか或いは極めて低い場合(例えば、金属、プラス
チック、厚手のパルプモールド等で形成されている場
合)に極めて有効である。勿論、容器本体の構成材料に
通気性がある場合(例えば、比較的薄手のパルプモール
ド等で形成されている場合)にも適用することができ
る。容器本体の形状に関しては、平型のトレーや浅底で
大開口部を有する中空容器は勿論のこと、深底で小開口
部を有する中空容器についてもフィルムの積層をするこ
とができる。特に、上記の製造方法は、従来の真空成形
法等では容易でなかった深底で小開口部を有する中空容
器にフィルムを積層する場合に有効である。
【0020】一方、延伸性フィルムも、延伸性を有する
限りその材質等に特に制限はなく、積層の目的、例えば
耐水性やガスバリア性の付与等の目的に応じて適切な材
料が選択される。従って、斯かる目的等に応じて延伸性
フィルムは単層のものでもよく或いは多層のものでもよ
い。延伸性フィルムの厚みは、積層後において5〜20
0μm、特に20〜100μm程度であることが、耐水
性やガスバリア性等の所望の特性を容器本体に付与し得
る点から好ましい。また、積層前の厚みは、積層後の厚
み及び延伸倍率等にもよるが、50〜1000μm、特
に100〜500μm程度であることが製造時のハンド
リングや延伸性フィルムの加熱効率の点から好ましい。
【0021】次に、第1発明の第2の実施形態について
図3を参照しながら説明する。本実施形態においては、
図3(a)に示すように、第2の真空チャンバ20が、
気密状態を保持しつつ上下方向に昇降自在なプラグアシ
スト24を備えている。プラグアシスト24は、それが
降下した場合に、第1の真空チャンバ10内に載置され
た容器本体1の内部に挿入可能な位置に配されており、
且つ容器本体1の内形よりもやや小さい形状をしてい
る。プラグアシスト24には、これを上下方向に貫通す
る連通孔25が穿設されている。更に、この連通孔25
に連通し且つプラグアシスト24を横方向に貫通する連
通孔26が穿設されている。また、プラグアシスト24
には、ヒータ等の加熱手段(図示せず)が備えられてい
る。
【0022】本実施形態において延伸性フィルム30を
容器本体1の内面に積層するには、先ず貫通孔12に接
続された真空吸引手段(図示せず)によって第1の真空
チャンバ内を真空吸引する。これと共に図示しない加熱
手段により所定温度に加熱されたプラグアシスト24を
降下させて、延伸性フィルム30を徐々に延伸させなが
ら容器本体1の内部に押し入れる。
【0023】そして、図3(b)に示すように、延伸性
フィルム30が所定の延伸倍率まで予備延伸されたら、
第2の真空チャンバ20側から第1の真空チャンバ10
側へ向けて、加圧流体を用いて延伸性フィルム30に圧
力を加える。加圧流体はプラグアシスト24に穿設され
た連通孔25、26を通じて供給される。この際の圧力
は、第1の実施形態において第2の真空チャンバに加圧
流体を供給する際の圧力と同様とすることができる。ま
た、予備延伸の程度も第1の実施形態と同様とすること
ができる。加圧流体の供給によって、延伸性フィルム3
0は、容器本体1の内面に向けて押圧され延伸が更に進
行し、該内面に密着する。これにより積層が行われる。
【0024】次に、第2発明について説明する。第2発
明は、第1発明の第1の実施形態とほぼ同様であり、異
なる点は、第2の真空チャンバ20内を真空吸引し延伸
性フィルム30を予備延伸させて第2の真空チャンバ2
0の内壁に密着させた状態下に、第1の真空チャンバ1
0内を真空吸引し、次いで容器本体1を所定の加熱手段
によって所定の温度に加熱した状態下に第2の真空チャ
ンバ20内の真空を破り、容器本体1の内面に延伸性フ
ィルム30を積層させる点である。即ち、第2発明にお
いては、第1発明の第1の実施形態において、第2の真
空チャンバ20内の真空を破ると同時に第2の真空チャ
ンバ内を所定の圧力に加圧することに代えて、容器本体
1を加熱した状態下に第2の真空チャンバ20内の真空
を破る操作を行っている(加圧操作は行っていない)。
この場合、延伸性フィルム30を第2の真空チャンバ2
0の内壁に密着させた状態下に延伸性フィルム30を加
熱しておいてもよい。これ以外の操作は、第1発明の第
1の実施形態と同様であり、特に説明しない点について
は第1発明に関して詳述した説明が適宜適用される。そ
して、第2発明の製造方法によっても第1発明と同様の
効果が奏される。
【0025】本発明は上記実施形態に制限されず種々の
変更が可能である。例えば、第1発明の第1の実施形態
及び第2発明においては、第1の真空チャンバ10内
に、容器本体1を倒立させた状態(即ち、容器本体1の
開口部2が下方を向いた状態)で載置することによっ
て、容器本体1の外面に延伸性フィルム30を積層する
ことができる。また、第1発明の第1の実施形態及び第
2発明においては、第2の真空チャンバとして、その内
形が容器本体の内形に略対応する形状となっているもの
を用い、該第2の真空チャンバ内を真空吸引し未延伸状
態の延伸性フィルムを予備延伸させて、該延伸性フィル
ムを容器本体の内形に略対応する形状となしてもよい。
また、第1発明及び第2発明においては、第1の真空チ
ャンバ10の開口部11の形状を、容器本体1の開口部
2の外形よりも極めて大きくして、第1の真空チャンバ
10の開口部11と容器本体1の開口部2との間に大き
な空隙を形成することで、容器本体1の内面及び外面
(但し底面を除く)を同時に一枚の延伸性フィルム30
で積層することができる。更にこの場合、容器本体1の
底面と第1の真空チャンバ10の内壁底面との間に別の
フィルムを介在させることで、容器本体1の底面を含む
内面及び外面を同時に2枚のフィルムで積層することが
できる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、容器本体の材質に制限
されず、生産性良く低い製造経費で容器本体にフィルム
を積層させ得る複合容器の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の第1の実施形態において用いられる
容器本体を示す斜視図である。
【図2】第1発明の第1の実施形態において容器本体の
内面にフィルムを積層する工程を順次示す模式図であ
る。
【図3】第1発明の第2実施形態において容器本体の内
面にフィルムを積層する工程を順次示す模式図である。
【符号の説明】 1 容器本体 2 開口部 3 胴部 4 底部 6 複合容器 10 第1の真空チャンバ 11 開口部 20 第2の真空チャンバ 21 開口部 24 プラグアシスト 30 延伸性フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝田 雅則 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4F208 AA04 AA11 AA13 AA24 AC03 AD08 AD27 AD29 AG03 AG06 AH55 AM26 AM28 MA03 MA06 MB01 MC01 MG04 MG12 MH06 MJ23 MK04 MK08 MK15 4F211 AA04 AA11 AA13 AA24 AC03 AD08 AD27 AD29 AG03 AG06 AH55 AM26 AM28 SA02 SC03 SD01 SH06 SJ01 SJ23 SP17 SP19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する第1の真空チャンバ内に
    容器本体を載置し、該開口部を延伸性フィルムで閉塞す
    ると共に、開口部を有する第2の真空チャンバを該開口
    部が該延伸性フィルムに対向するように配設し、且つ該
    第1の真空チャンバ内及び該第2の真空チャンバ内を気
    密状態にし、 該第1の真空チャンバ内を真空吸引した状態下に、該第
    2の真空チャンバ内を所定の圧力に加圧して該容器本体
    の内面又は外面に該延伸性フィルムを積層させる複合容
    器の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1の真空チャンバ内を真空吸引す
    るに先立ち上記第2の真空チャンバ内を真空吸引し、そ
    ののち該第1の真空チャンバ内を真空吸引し、 次いで、該第2の真空チャンバ内の真空を破ると同時に
    該第2の真空チャンバ内を所定の圧力に加圧して、上記
    延伸性フィルムを積層させる請求項1記載の複合容器の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第2の真空チャンバ内を真空吸引し
    未延伸状態の上記延伸性フィルムを予備延伸させた状態
    下に、上記第1の真空チャンバ内を真空吸引する請求項
    2記載の複合容器の製造方法。
  4. 【請求項4】 開口部を有する第1の真空チャンバ内に
    容器本体を載置し、該開口部を延伸性フィルムで閉塞す
    ると共に、開口部を有する第2の真空チャンバを該開口
    部が該延伸性フィルムに対向するように配設し、且つ該
    第1の真空チャンバ内及び該第2の真空チャンバ内を気
    密状態にし、 該第2の真空チャンバ内を真空吸引し、そののち該第1
    の真空チャンバ内を真空吸引し、 次いで、上記容器本体を加熱した状態下に該第2の真空
    チャンバ内の真空を破り、該容器本体の内面又は外面に
    該延伸性フィルムを積層させる複合容器の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記第2の真空チャンバ内を真空吸引し
    上記延伸性フィルムを予備延伸させた状態下に、上記第
    1の真空チャンバ内を真空吸引する請求項4記載の複合
    容器の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記第2の真空チャンバの内壁に加熱手
    段が配設されており、上記延伸性フィルムを上記予備延
    伸により該内壁に密着させた状態下に該加熱手段によっ
    て該延伸性フィルムを加熱する請求項5記載の複合容器
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538925A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 ミスティック ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 深絞り容器成形方法

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