JP2000288873A - ワーク姿勢調整装置及びワーク姿勢調整方法 - Google Patents

ワーク姿勢調整装置及びワーク姿勢調整方法

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JP2000288873A
JP2000288873A JP11100384A JP10038499A JP2000288873A JP 2000288873 A JP2000288873 A JP 2000288873A JP 11100384 A JP11100384 A JP 11100384A JP 10038499 A JP10038499 A JP 10038499A JP 2000288873 A JP2000288873 A JP 2000288873A
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correction
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Tatsuo Yoshitoshi
龍雄 吉年
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Fuji Seiki KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23Q3/00Devices holding, supporting, or positioning work or tools, of a kind normally removable from the machine
    • B23Q3/18Devices holding, supporting, or positioning work or tools, of a kind normally removable from the machine for positioning only

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Abstract

(57)【要約】 【課題】熟練者でなくても、ワークの姿勢を簡便且つ短
時間に精度良く調整できること。構造が簡単で安価であ
り、汎用性が高いこと。 【解決手段】工作機械30の加工テーブル31上にベー
ス2を固定する。ベース2に対して取付体3の姿勢を調
整することにより、取付体3の取付面3aに固定された
ワークWの姿勢を調整する。工具ヘッド44に取り付け
られたテストインジケータ46をワークWの加工面Wa
に接触させた状態で、工作機械30のX軸移動テーブル
43と共にワークWを微小量移動させる。ユーザが指針
の振れを見て加工面WaのX軸に対する傾きを把握す
る。この傾きを解消するのに必要な補正量を、コントロ
ーラCの第1の補正量調整スイッチ63により手動で設
定した後、第1の実行スイッチ67をオンすると、第1
の駆動固定部材4A,4B,4Cが、ワークWのX軸に
対する傾きを解消するのに寄与する分だけ取付体3を駆
動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の加工テ
ーブル上において、ワークの、例えば加工面の傾き誤
差、および例えば加工面に沿う回転誤差を補正するため
のワーク姿勢調整装置及びワーク姿勢調整方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図12および図13を参照して、30は
NCフライス盤等の工作機械である。31はワークを搭
載する加工テーブルであり、加工テーブルの上面32は
基本的には機械のXY運動平面(以下では、単にXY平
面という)と平行になっており、図12の場合、加工テ
ーブル31は、機械のXY平面上をX軸ガイドレール3
7、Y軸ガイドレール38に案内されて移動可能であ
る。加工テーブルの上面部32にはワーク33が直接も
しくはバイス等のようなワーク支持装置34を介して搭
載され固定される。切削工具35は主軸に取り付けられ
て主軸芯Mの回りを回転し、ワーク33を切削する運動
を行う。
【0003】図13を参照して、この時、ワーク33の
加工面39は機械のXY平面に対して正しい位置関係に
設定されていなければならない。説明を容易にするため
に、以後、ワーク33の加工面39が上記XY平面に平
行となるべき場合を前提とすると、ミクロンオーダーの
精度が要求されるような加工においては、ワーク33を
単に、直接又はワーク支持装置34を介して取り付けた
のみでは、加工面39がXY平面に対して完全に平行に
なるとは限らない。加工テーブル31自身が有する面の
傾き誤差やワーク支持装置34に起因する誤差等、種々
の誤差が累積することにより加工面39がXY平面に対
して完全に平行になるとは限らず、通常、ミクロンオー
ダーの傾き誤差を有している。また、ワーク33は、X
Y平面と直交する軸線の回りに回転誤差を有している。
何れにしても、これら傾き誤差および回転誤差は、でき
るだけゼロに近づけた方が好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、加工面の傾き誤差を、加工に先立って測定した後、
ワーク33の加工面39の一部を軽く叩くか、ワーク3
3の下側の一部と台金40との間に薄い金属箔を敷いた
り等して、傾き調整を行っていた。そして、再度誤差測
定を行い、さらに同様の補正を行うといった作業を繰り
返しながらミクロンオーダーの傾き誤差をゼロに追い込
んでいくことになる。
【0005】次に平行度誤差(上記の回転誤差に相当)
を測定し、ワーク支持装置34の加工テーブル31への
取付けボルト41を少し緩め、ワーク支持装置34の側
部を軽く叩いてワーク支持装置34の平行度の微調整を
行い再度誤差測定を行う。この動作を繰り返して、ミク
ロンオーダーの平行度誤差(回転誤差)をゼロに近づけ
ていくことになる。
【0006】これらの作業は、大変煩わしい上に、作業
者の熟練によってその作業効率が著しく左右されるもの
である。そこで、本願発明者は工作機械にワークの姿勢
を補正する補正手段と、ワークの所定の面の座標を検出
する座標値検出手段を組み込み、自動的に検出された座
標値に応じて、補正手段による必要な補正量を内部で演
算し、自動的に補正を実行する装置を案出した(例えば
特開平8−138075号公報参照)。
【0007】この装置は、ワークの姿勢調整を完全自動
にて精度良く行えるという利点を持つものの、座標自動
測定や加工テーブル自動送り等の高度な演算及び制御機
能を備えるNC工作機械等が主たる対象となり、一般の
汎用工作機械には必ずしも適しているとは言い難い。本
発明は、作業者の熟練に頼らず、ワークの姿勢を極めて
簡便に且つ短時間でしかも高精度に調整できると共に、
高度な演算制御部を備えていない汎用の工作機械でも利
用可能なワーク姿勢調整装置及びワーク姿勢調整方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明の態様は、互いに交差する第1
および第2の面を有するワークの姿勢を、工具ヘッドと
加工テーブルとの相対運動に関して工作機械に設定され
た互いに直交する第1,第2及び第3の軸に基づいて調
整するワーク姿勢調整装置において、加工テーブルにセ
ットされるベースと、上記ワークを取り付ける取付体
と、ベースと取付体との間に介在して取付体を支持する
支持機構とを備え、この支持機構は、上記取付体を第3
の軸に平行な方向に駆動することにより、第1及び第2
の軸を含む平面に対する上記第1の面の傾きを補正する
第1の補正手段、及び取付体を第3の軸に平行な軸線の
回りに回転駆動することにより第1の軸に関する上記第
2の面の傾きを補正する第2の補正手段を含み、さら
に、各補正手段の動作を制御する制御手段と、各補正手
段に対応して設けられ、各補正手段による補正量をそれ
ぞれ制御手段を介して手動で調整する手動調整手段とを
備えることを特徴とするワーク姿勢調整装置を提供す
る。
【0009】本態様では、ワークの第1又は第2の面に
テストインジケータの測定子を接触させた状態で、工作
機械の第1、第2又は第3の軸に沿って、ワークを載せ
た加工テーブルとテストインジケータとを相対運動させ
る。このときのテストインジケータの振れを読み取るこ
とにより、ワークの第1又は第2の面の傾きを測定する
ことができる。そして、測定したワークの第1又は第2
の面の傾きを補正するのに必要なだけの補正量を、対応
する手動調整手段を用いて手動で調整し、補正を行う。
測定と補正を複数回繰り返すことにより、補正が完了す
る。ワークの面を工作機械の運動軸を基準に補正するの
で、ベースと加工テーブルとの間の取付誤差の影響を受
けることなく精度良く補正が行える。
【0010】ここで、第1及び第2の軸を含む平面(例
えばXY平面)に対するワークの第1の面の傾きを補正
するとは、両面のなす角度が所要角度になるように補正
することを意味し、この所要角度にはゼロ(すなわち両
面が平行となる場合)も含まれる。また、所要角度に厳
密に補正する場合の他、所要角度を含む許容範囲内に収
まるように補正する場合も含む趣旨である。ワークの第
2の面の、第1若しくは第2の軸に関する傾きを補正す
ることについても同様である。なお、工作機械が放電加
工機の場合は、電極を取り付けるための電極ヘッドが工
具ヘッドに該当し、同じものを意味するものとする。
【0011】上記ベースは、工作機械の例えば加工テー
ブル等の構成要素によって兼用されていても良いし、そ
うでなくても良い。請求項2記載の発明の態様は、請求
項1において、上記各手動調整手段は、対応する補正手
段による補正量をそれぞれ手動で設定する手動設定手段
と、この手動設定手段により設定された補正量で対応す
る補正手段による補正を実行するためのトリガ信号をそ
れぞれ出力する信号出力手段とを含むことを特徴とす
る。
【0012】本態様では、各補正手段による補正量を手
動で設定した後、トリガ信号を受けた制御手段が各補正
手段による補正を個別に実行させる。請求項3記載の発
明の態様は、請求項2記載のワーク姿勢調整装置を用い
るワーク姿勢調整方法において、取付体にワークが取り
付けられた状態で、第1及び第2の軸を含む平面に対す
るワークの第1の面の傾きに関連する量を、上記第1の
面にテストインジケータの測定子を接触させて検出する
工程と、検出された上記第1の面の傾きを補正するのに
必要な第1の補正手段による補正量を対応する手動設定
手段を用いて設定する工程と、対応する信号出力手段か
らのトリガ信号を受けて、対応する手動設定手段により
設定された補正量で第1の補正手段による補正を実行す
る工程と、第1の軸に関する第2の面の傾きに関連する
量を、第2の面に測定子を接触させるテストインジケー
タを用いて検出する工程と、検出された上記第2の面の
傾きを補正するのに必要な第2の補正手段による補正量
を対応する手動設定手段を用いて設定する工程と、対応
する信号出力手段によるトリガ信号を受けて、対応する
手動設定手段により設定された補正量で第2の補正手段
による補正を実行する工程とを含むことを特徴とするも
のである。
【0013】本態様では、各補正手段による補正量を手
動で設定した後、トリガ信号を受けた制御手段が各補正
手段による補正を個別に実行させる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を添付
図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形
態のワーク姿勢調整装置を装備した工作機械の斜視図で
あり、本ワーク姿勢調整装置100(以下では、単に姿
勢調整装置100という)は、工作機械30の加工テー
ブル31の基準面としての上面32に、ボルト等の固定
部材を用いて固定される姿勢調整具1と、コントローラ
Cとを備えている。本姿勢調整装置100では、例えば
工具ヘッド44に取り付けられるテストインジケータ4
6を用いてワークWの加工面等の傾きを測定し、測定値
に応じて、ユーザがコントローラCの各手動設定部6
4,65及び66を回すことにより、ワークWの傾きを
補正するようにしている。
【0015】上記のテストインジケータ46は例えばダ
イヤルゲージからなり、先端が球面状をなす測定子48
を有している。この測定子48をワークWの加工面Wa
の任意の位置に接触させた状態で、例えばX軸移動テー
ブルを兼用する加工テーブル31と共にワークWをX軸
方向に微小量(例えば10〜20mm)移動させたとき
の指針の振れをユーザが目盛り盤上の目測にて読み取
り、加工面WaのX軸に対する傾きを把握する。同様
に、ワークWをY軸方向に微小量移動させたときの指針
の振れをユーザが読み取り、加工面WaのY軸に対する
傾きを把握する。
【0016】また、測定子48を平行度基準面としての
ワークWの平面Wbの任意の位置に接触させた状態で、
ワークWをX軸方向に微小量移動させたときの指針の振
れをユーザが読み取ることにより、平面WbのX軸に対
する傾きを把握する。なお、上記のテストインジケータ
46としては、測定値をデジタル表示するデジタル式の
ものであっても良い。
【0017】図2は姿勢調整具1の側面図であり、図3
は姿勢調整具1の平面図であり、図4(a)は姿勢調整
具1の第1の補正手段としての第1の駆動固定部材をそ
の正面から見た図であり、図4(b)は姿勢調整具1の
第2の補正手段としての第2の駆動固定部材をその正面
から見た図である。これらの図を参照して、姿勢調整具
1は、加工テーブル31に固定される矩形板状のベース
2と、このベース2の上面2aと略平行な取付面3aを
有する円板状の取付体3とを備えている。なお、図にお
けるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、工作機械30の
持つ基準軸方向であり、以下の説明においても同様であ
る。
【0018】図1において、42は工作機械30の本体
30AによってY軸方向に進退自在に支持されたY軸移
動テーブルである。加工テーブル31により兼用される
X軸移動テーブルは、上記Y軸移動テーブル42によっ
てX軸方向に進退自在に支持されている。これらのX軸
移動テーブルとしての加工テーブル31及びY軸移動テ
ーブル42は図示しないX軸サーボモータ及びY軸サー
ボモータによって駆動される。
【0019】一方、工具を装着するための工具ヘッド4
4とこれを支持した支持体45は、本体30Aによって
Z軸方向に進退自在に支持されており、この支持体45
は図示しないZ軸サーボモータによって駆動される。図
1に示すように、コントローラCは、工作機械30の側
方に配置されたテーブルの上面に載置されており、手動
操作に応じて、上記の取付体3の姿勢を調整する。この
コントローラCの表面には、操作パネルC1が配置され
ていると共に、コントローラCの内部には、後述するマ
イクロコンピュータC2が内装されている。コントロー
ラCには、後述する各圧電変位素子からのリード線47
が接続されている。
【0020】上記の取付体3の中央部とベース2との間
に球面軸受を介在して、該球面軸受により取付体3を支
持するようにしても良いが、本実施の形態では、球面軸
受は設けず、少なくとも3つの第1の補正手段としての
第1の駆動固定部材4A,4B及び4C(総称していう
ときは第1の駆動固定部材4という)によって取付体3
を上下方向に支持していると共に、少なくとも1つの第
2の補正手段としての第2の駆動固定部材6A,6B及
び6C(総称していうときは第2の駆動固定部材6とい
う)によって取付体3を周方向に支持している。本実施
の形態では、第2の駆動固定部材6を取付体3の円周を
3等分する位置に配置することにより、水平方向の切削
荷重をワークWが受けた場合にも安定した姿勢を維持で
きるようになっている。また、ベース2の上面2aおよ
び下面がベース2の基準面となっており、この基準面と
しての下面が加工テーブル31の上面に沿わされて固定
されている。このため、ベース2の基準面としての上面
2aも略適正な位置決めがなされている。
【0021】取付体3の取付面3aに直接ワークWを取
り付けても良いが、本実施の形態では、図2に示すよう
に、芯出し位置決め治具Jを介してワークWを取付面3
aに取り付けている。すなわち、取付体3の取付面3a
の中央部に芯出し位置決め治具の本体J1がボルト50
によって締め付け固定されており、ワークWを載せたワ
ークベースJ2を嵌合軸(図示せず)にて本体J1に嵌
挿させることにより、ワークWは取付体3の取付面3a
に対して所定の位置及び姿勢になるようになっている。
【0022】なお、取付面3aに直接ワークWを取り付
ける場合には、取付面3aの所要位置に設けた例えばア
ングル状の基準ガイドレールに、ワークWの隅角部を沿
わせた状態で、ワークWを取付面3aに載置することに
より、ワークWの大まかな位置決めをするようにしても
良い。また、ワークWを取付面3aに固定する手段とし
ては、取付面3aに形成されたねじ孔にワーク固定用の
ねじをねじ込み、ワークWを取付面3aに押圧固定する
ものを例示できる。また、例えば放電加工等でワークW
にあまり負荷がかからないような場合には、瞬間接着剤
等の接着剤を用いて取付面3aに接着固定することも可
能である。
【0023】また、ワークWを取付面3aに直接固定す
る方式の他、取付面3aに固定した取付バイス(例えば
図13の従来例で示したものと同様のもの)を介してワ
ークWを間接的に固定する方式もある。図3を参照し
て、取付体3は円板状をなし、その周縁には円周等配の
交互位置に外方へ向かって矩形断面の駆動用突部12,
13が突出形成されている。駆動用突部12のそれぞれ
は、第1の補正手段としての第1の駆動固定部材4によ
って、Z軸方向に支持されている。また、駆動用突部1
3のそれぞれは、第2の補正手段としての第2の駆動固
定部材6によってZ軸に平行な軸線K(本実施の形態で
は軸線KはZ軸に沿っている)回りの回転方向に支持さ
れている。
【0024】第1の駆動固定部材4のそれぞれは、各駆
動用突部12を介して、取付体3の円周上3箇所の高さ
を調整することにより、取付面3の加工面WaのX軸及
びY軸に対する傾きを調整し、その状態に固定するもの
である。一方、第2の駆動固定部材6は、各駆動用突部
13を介して、取付体3ひいてはワークWの軸線K回り
の回転位置を調整するものである。具体的には、加工面
Waに直交する面WbのX軸に対する傾き(平行度)を
調整し、その状態に固定するものである。
【0025】図4(a)及び図5(a)を参照して、第
1の駆動固定部材4は、互いに対をなす圧電変位素子9
a,9bをそれぞれ含んでいる。これらの圧電変位素子
9a,9bは、ベース2の上面2aにねじ11によって
固定されたチャンネル状(断面コの字型形状)の固定枠
5によって支持されている。この固定枠5は、ベース2
の上面2aに平行な横バー部5aと、この横バー部5a
の両端に連結された一対の脚部5bとを備えている。そ
して、上記の駆動用突部12は、固定枠5とベース2の
上面2aとで区画される空所内に貫通されており、この
空所内において、駆動用突部12の上下にそれぞれ圧電
変位素子9a,9bが配置されている。
【0026】ここで、圧電変位素子とは、電圧を印加す
ると伸縮する性質のある圧電素子を複数枚積層させて構
成したものであり、印加電圧に応じた変位量を得ること
が可能で、積層枚数に応じた任意の変位量を得ることが
できる。すなわち大きな変位量を必要とする場合には、
積層枚数の多い圧電変位素子を選択して用いれば良く、
必要とする変位量が少ない場合には、積層枚数の少ない
圧電変位素子を選択して用いれば良い。また、一般に、
圧電変位素子は、形状的にも10mm×10mm×18
mm程度と非常に小型でありながら、数100Kgの荷
重にも耐えられるほど高い剛性を持っており、印加電圧
に対する変位の応答性も極めて速い。なお、より大きな
荷重を受ける必要のある場合は、荷重負荷面積の広いも
のを用いれば良い。
【0027】図5(a)及び(b)を参照して、各圧電
変位素子9a,9bの両側面22は、これに対向する脚
部5bの内面との間に介在したシリコーン系接着剤のよ
うな弾性を有する接着剤の層21を介して脚部5bに固
定されている。各圧電変位素子9a,9bの上面23a
および下面23bは、各々が対向する面に対して固定さ
れていない。したがって、第2の駆動固定手段6によっ
て取付体3が回転駆動されて、駆動用突部12が水平方
向の変位を受けても、圧電変位素子9a,9bに無理な
応力が加わらないようになっている。なお、図におい
て、24,25は圧電変位素子9a,9bに駆動電圧を
印加するためのリード線である。
【0028】上述したように、各圧電変位素子9a,9
bは、電圧を印加されることによって伸縮するものであ
り、上側の圧電変位素子9aを伸長させつつ下側の圧電
変位素子9bを短縮させることによって、駆動用突部1
2を上下から挟持した状態で駆動用突部12を下方へ押
して変位させ、逆に、下側の圧電変位素子9bを伸長さ
せつつ上側の圧電変位素子9aを短縮させることによっ
て、駆動用突部12を上下から挟持した状態で駆動用突
部12を上方へ押して変位させる。
【0029】このようにして、3つの第1の駆動固定部
材4によって、取付体3のX軸方向に関する傾き、及び
Y軸方向に関する傾きを調整できる。そして、このよう
に交差する2方向に関して取付体3の取付面3aの傾き
を調整することにより、この取付面3aに取付けられた
ワークWの第1の面に相当する加工面Waの傾きを調整
できる。すなわち、ワークWの加工面WaがXY平面に
沿うように調整できるわけである。
【0030】一方、図3を参照して、駆動用突部13
は、それぞれ第2の駆動固定部材6によって受けられて
いる。図4(b)及び図6を参照して、第2の駆動固定
部材6のそれぞれは、対をなす圧電変位素子10a,1
0bを含んでおり、これら圧電変位素子10a,10b
は台形状の固定枠7によって支持されている。なお、図
6は固定枠7に対して駆動用突部13が、後述する貫通
孔7aの左右方向の中央部にある状態を示しており、図
6において、破線で示す位置が、電圧を印加しない状態
での各圧電変位素子10a,10bの端面の位置であ
る。
【0031】この固定枠7は、図4(b)に示すように
ベース2の上面2aにねじ11により固定され、矩形の
貫通孔7aを有している。この貫通孔7aの中央部を、
駆動用突部13が貫通している。貫通孔7a内には、駆
動用突部13の左右にそれぞれ圧電変位素子10a,1
0bが配置されている。これら一対の圧電変位素子10
a,10bは、互いに他と逆向きに駆動用突部13を押
し、互いに協働して取付体3を回転駆動する。各圧電変
位素子10a,10bの上下の面26は、各々が対向す
る貫通孔7aの内上面または内底面との間にそれぞれ、
シリコーン系接着剤のような弾性を有する接着剤の層2
1を介して固定枠7に固定されている。一方、各圧電変
位素子10a,10bの左右の側面27a,27bは、
駆動用突部13や貫通孔7aの左右側面に対して固定さ
れていない。
【0032】したがって、第1の駆動固定部材4によっ
て駆動用突部13がZ軸方向に変位されたとしても、固
定枠7およびこれに固定された圧電変位素子10a,1
0bは、何らこれを拘束せず、また、圧電変位素子10
a,10bは無理な力を受けないようになっている。図
7は本実施形態の姿勢調整装置100の電気的構成を示
すブロック図である。同図を参照して、本実施形態で
は、マイクロコンピュータC2には、加工面WaのX軸
に対する傾き補正のための第1の駆動制御部61と、加
工面WaのY軸に対する傾き補正のための第2の駆動制
御部62と、加工面Waに直交する平面Wbの傾き補正
のための第3の駆動制御部63とを含んでいる。
【0033】第1の駆動制御部61には、補正量を手動
で設定する手段としての第1の手動設定部64及び信号
出力手段としての第1の実行スイッチ67が接続され、
また、第2の駆動制御部62には補正量を手動で設定す
る手段としての第2の手動設定部65及び信号出力手段
としての第2の実行スイッチ68が接続され、また、第
3の駆動制御部63には補正量を手動で設定する手段と
しての第3の手動設定部66及び信号出力手段としての
第3の実行スイッチ69が接続されている。
【0034】各手動設定部64,65及び66は、例え
ば図1に示されるような回転つまみ又は直線動つまみ
と、つまみの変位に応じた信号を対応する駆動制御部6
1,62,63に与える変位センサ(例えば可変抵抗器
を用いるポテンショメータ、又はエンコーダ等)とを含
む。また、手動設定部として、押されている間のみ補正
量を増加せる増加スイッチと減少させる減少スイッチの
対からなる送りボタンスイッチを用いても良い。この場
合、送りボタンスイッチの信号を受ける対応する駆動制
御部では、増加スイッチ又は減少スイッチが押されてい
る間のみ補正量を増加又は減少させてこれを各送りボタ
ンスイッチに対応するデジタル表示部に表示させて、設
定値をユーザに認識させるようにする。
【0035】第1の駆動制御部61は、第1の実行スイ
ッチ67からのオン信号が入力されると、これをトリガ
信号として、第1の手動設定部64により予め手動入力
された補正量に応じた電圧を、各第1の駆動固定部材4
A,4B及び4Cにそれぞれ一義的に対応する駆動回路
70,71及び72を介して、各第1の駆動固定部材4
A,4B及び4Cにそれぞれ与え、補正を実行する。
【0036】また、第2の駆動制御部62は、第2の実
行スイッチ68からのオン信号が入力されると、これを
トリガ信号として、第2の手動設定部65により手動入
力され補正量に応じた電圧を、各第1の駆動固定部材4
A,4B及び4Cに、それぞれに対応する駆動回路7
0,71及び72を介してそれぞれ与え、補正を実行す
る。
【0037】また、第3の駆動制御部63は、第3の実
行スイッチ69からのオン信号が入力されると、これを
トリガ信号として、第3の手動設定部66により予め手
動入力された補正量に応じた電圧を、駆動回路73を介
して各第2の駆動固定部材6A,6B及び6Cにそれぞ
れ与え、補正を実行する。上記のようにマイクロコンピ
ュータC2は、D/A変換器を含む各駆動回路70〜7
3を介して、各圧電変位素子9a,9b,10a,10
bに印加する電圧を制御するようにしているが、各圧電
変位素子9a,9b,10a,10bに印加されるべき
電圧について説明する。
【0038】まず、図5(a)は、圧電変位素子への印
加電圧が0ボルトのときの状態を示しており、このと
き、各圧電変位素子と駆動用突部12とのクリアランス
は、トータルΔt1×2となる。すなわち、取付体3の
駆動用突部12は垂直方向に最大Δt1×2の変位が可
能である。そして、圧電変位素子9a,9bは、各々少
なくともΔt1×2の変位量が得られるものでなければ
ならない。Δt1×2の変位が得られるときの印加電圧
をV1ボルトとすると、例えば第1の駆動固定部材4の
両圧電変位素子9a,9bに対して各々V1/2の電圧
を印加される場合、第1の駆動固定部材4の両圧電変位
素子9a,9bは、図5(b)に示すように各々垂直且
つ互いに逆向きにΔt1の伸長をしていて、取付体3の
駆動用突部12を上下方向から挟持し、丁度その変位範
囲の中央位置に位置固定することになる。
【0039】同様に、図6を参照して、第2の駆動固定
部材10の両圧電変位素子10a,10bへの印加電圧
V10a,V10bがともに0ボルトのときの両圧電変
位素子10a,10bと駆動用突部13とのトータルク
リアランスをΔt2×2とすし、Δt2×2の変位を得
るのに必要な印加電圧をV2ボルトとすると、例えば両
圧電変位素子10a,10bに対して各V2/2ボルト
の電圧を印加される場合、両圧電変位素子10a,10
bは、水平且つ互いに逆方向にΔt2の伸長をしていて
駆動用突部13を左右方向から挟持し、丁度その変位範
囲の中央位置に位置固定することになる。
【0040】なお、実際には、圧電変位素子9a,9b
(又は10a,10b)は一度電圧を印加すると電圧を
除去した後も残留変位δを生じるので、両圧電変位素子
9a,9b(又は10a,10b)で挟持された駆動用
突部12,13の変位が、図8(a)に示すように、適
正な位置からずれるおそれがある。図8(a)におい
て、駆動用突部12,13の変位としては、下側の圧電
変位素子9bの電圧−変位特性と上側の圧電変位素子9
aの電圧−変位特性との中間位置のもの(一点鎖線で示
す)となる。
【0041】そこで、この残留変位δに起因した変位の
ずれを矯正したり、電圧−変位特性のリニアリティを向
上させるために、各圧電変位素子9a,9bにそれぞれ
バイアス電圧,を付加したオーバードライブ電圧を
印加するようにし、駆動用突部12,13の変位が、略
原点を通るようにしている〔図8(b)参照〕。なおオ
ーバードライブのためのバイアス電圧は一定電圧ではな
く、圧電変位素子の変位量に比例して増加してゆくよう
に印加している。即ち図8(b)の実施形態では圧電変
位素子の変位量が0のとき(残留変位δのみ)はバイア
ス電圧は0、そして変位量の増加と共にバイアス電圧も
増加して、最大変位の時にバイアス電圧となるように
している。
【0042】次いで、図9を参照して、取付体3の取付
面3aの平面方程式を、 Z=aX+bY+C …(1) で表し、取付面3aの中央部を座標原点と仮定すると、 Z=aX+bY …(2) となる。
【0043】まず、取付面3aのX軸に対する傾きの寄
与分のみに着目し、式(2)において、b=0と置く
と、 Z=aX …(3) となる。上記の取付面3aが各第1の駆動固定部材4
A,4B及び4Cを横切る部分の座標をそれぞれD1
(X1 , Y1 ,Z1 )、D2(X2 , Y2 ,Z2 )及び
D3(X3 , Y3 ,Z3 )とすると、式(3)により、 Z1 =aX1 ,Z2 =aX2 ,Z3 =aX3 …(4) となる。
【0044】傾き補正は取付面3aの中央部に仮定した
原点を中心として振るものとすると、図9の配置の場
合、D1の座標を持つ第1の駆動固定部材4Aは、D2
及びD3の座標を持つ第1の駆動固定部材4B及び4C
と逆方向に、取付体3を支持する部分を駆動することに
なる。すなわち、第1の手動設定部64の操作量(回転
量)と、|a|の大きさとが比例するように対応させて
あり、また、第1の手動設定部64の操作方向(回転方
向)と、各第1の駆動固定部材4A,4B及び4Cの駆
動方向とを対応させてある。
【0045】取付面3aのY軸に対する傾きの寄与分の
みに着目した場合には、Z=bYとなり、上記の場合と
同様である。このようにして、取付面3aの傾きを所望
に調整することを通じてワークWの加工面Waの姿勢を
調整する。なお、平面WbのX軸に対する傾き調整に関
しては、第3の手動設定部66の操作量(回転量)が、
各第2の駆動固定部材6a,6b,6cによる取付体3
のZ軸(軸線K)を中心とする回転量に比例するように
してあり、また、第3の手動設定部66の操作方向(回
転方向)が取付体3の回転方向に対応するようにしてあ
る。
【0046】次いで、上記の姿勢調整装置100を用い
てワークWの姿勢調整を行う場合の動作について、図1
0に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、姿
勢調整具1は姿勢調整具1自身が持つ基準軸としての直
交3軸を、工作機械30の持つ基準軸としてのX軸、Y
軸及びZ軸に合わせて取り付けられている。また、ワー
クWは芯出し位置決め治具Jを介して取付体3の取付面
3aに対して粗い位置決めがなされた状態で取り付けら
れている。例えば加工面WaのX軸やY軸に対する傾き
角度、及び平面WbのX軸に対する傾き角度として、1
°程度である。
【0047】コントローラCの電源が投入されると、ま
ず、各駆動固定部材4,6に対する駆動電圧が初期設定
された後、各駆動固定部材4,6が予め定められる初期
位置(ホームポジション)に固定される(ステップS
1,S2)。この初期位置は、各駆動固定部材4,6の
最大補正範囲の中央位置にそれぞれ設定される場合があ
る。また、リセットスイッチを設けて作業開始時に必ず
リセットスイッチを押すようにし、リセットスイッチの
オンに応じて、各駆動固定部材4,6に対する駆動電圧
が初期設定されて、各駆動固定部材4,6が上記の初期
位置にリセットされるようにしても良い。
【0048】ワーク姿勢調整装置側では、次のステップ
S3においてユーザの入力を待つ状態となる。一方、ユ
ーザは、上記のように粗い位置決めがなされたワークW
について、テストインジケータを用いて、 1)加工面WaのX軸に対する傾き誤差、 2)加工面WaのY軸に対する傾き誤差、及び 3)平面WbのX軸に対する傾き誤差 の何れかを測定する。例えば、まず上記の1)の傾き誤
差を測定し、この傾き誤差を補正するのに必要な補正量
を、ユーザが第1の手動設定部64を用いて手動で入力
すると、上記補正量を加味して各第1の駆動固定部材4
A,4B及び4Cに対する駆動電圧が設定される(ステ
ップS3,4)。ここで、第1の実行スイッチ67をオ
ンする(ステップS5)と、一旦、全駆動固定部材4,
6の固定が解除され(ステップS6)、次いで、各第1
の駆動固定部材4A,4B及び4Cに対する補正が実行
されると同時に、残りの第2の駆動固定部材6A,6B
及び6CがステップS6において固定解除される直前の
状態に再設定され、固定される(ステップS7)。そし
てステップS3からステップS7を経てステップS3に
至る動作を複数回繰り返し、上記1)の傾き誤差を許容
範囲内に収める。
【0049】次いで、例えば上記の2)の傾き誤差を測
定し、この傾き誤差を補正するのに必要な補正量を、ユ
ーザが第2の手動設定部65を用いて手動で入力する
と、上記補正量を加味して各第1の駆動固定部材4A,
4B及び4Cに対する駆動電圧が設定される(ステップ
S3,4)。ここで、第2の実行スイッチ68をオンす
る(ステップS5)と、一旦、全駆動固定部材4,6の
固定が解除され(ステップS6)、次いで、各第1の駆
動固定部材4A,4B及び4Cに対する補正が実行され
ると同時に、残りの第2の駆動固定部材6A,6B及び
6CがステップS6において固定解除される直前の状態
に再設定され、固定される(ステップS7)。そしてス
テップS3からステップS7を経てステップS3に至る
動作を複数回繰り返し、上記2)の傾き誤差を許容範囲
内に収める。
【0050】次いで、上記の3)の傾き誤差を測定し、
この傾き誤差を補正するのに必要な補正量を、ユーザが
第3の手動設定部66を用いて手動で入力すると、上記
補正量を加味して各第2の駆動固定部材6A,6B及び
6Cに対する駆動電圧が設定される(ステップS3,
4)。ここで、第3の実行スイッチ69をオンする(ス
テップS5)と、一旦、全駆動固定部材4,6の固定が
解除され(ステップS6)、次いで、各第2の駆動固定
部材6A,6B及び6Cに対する補正が実行されると同
時に、残りの第1の駆動固定部材4A,4B及び4Cが
ステップS6において固定解除される直前の状態に再設
定され、固定される(ステップS7)。そしてステップ
S3からステップS7を経てステップS3に至る動作を
複数回繰り返し、上記3)の傾き誤差を許容範囲内に収
める。
【0051】そして、ステップS3及びステップS8を
繰り返す入力待ちの状態、或いはステップS5及びステ
ップS9を繰り返す入力待ちの状態において、コントロ
ーラCの電源が切られるまで、各駆動固定部材4,6の
固定状態が維持される。なお、ステップS8の判断に、
図示しないリセットスイッチを用いるようにし、リセッ
トスイッチがオンされない場合にステップS3へ移行
し、リセットスイッチがオンされた場合にステップS1
に移行するようにしても良い。ステップS9の判断につ
いても同様にリセットスイッチがオンされない場合にス
テップS5に移行し、リセットスイッチがオンされた場
合にステップS1に移行するようにしても良い。
【0052】なお、駆動固定部材による補正量が微小で
ある場合には、上記のステップS7において、補正量を
手動設定された駆動固定部材の補正を実行した後に、残
りの駆動固定部材を固定解除直前の状態に再設定し固定
するようにしても良い。また、全補正が終了した段階
で、コントローラに設けられたロックスイッチ(図示せ
ず)をユーザがオンすることにより、各駆動固定部材の
調整後の状態を維持しつつ、他のスイッチ64〜69に
よる入力を受け付けない状態とするようにしても良い。
これは、補正終了後にユーザが誤ってスイッチ類を操作
して、再びワークWの姿勢が崩れることを防止するため
である。
【0053】本実施形態では、本装置を一般の汎用機械
に容易に適用して、熟練者でなくても、手軽に極めて高
い精度でワークWの姿勢を調整することができる。特
に、負荷荷重が高くて応答性が良い圧電変位素子9a,
9b,10a,10bを用いたので、取付体3に対する
十分な固定荷重を得ることができ、また、迅速に調整で
きる。また、圧電変位素子であれば、所望の変位量のも
のを選択して用いることができ、自在性がある。
【0054】さらに、取付体3の駆動用突部12,13
を両側の圧電変位素子(9a,9b)(10a,10
b)で押し挟みながら、取付体3を変位させるので、精
度良く調整できる。なお、上記の実施形態においては、
上記の1),2)及び3)の傾き誤差の補正を個別に実
施したが、上記の1)と2)の傾き誤差を是正するため
の補正を同時に実施しても良い。
【0055】また、上記の1)、2)及び3)の補正を
同時に実施するようにしても良い。厳密に言えば、加工
面Waの傾き補正を行った後でないと、精度の良い平行
度補正は行えない面もあるが、補正量自体が非常に小さ
いレベルにあるため、加工面Waの傾き補正が、平面W
bの平行度に与える影響は実質的に無視して良いレベル
であることから、後者のような同時補正も実施可能なわ
けである。
【0056】また、図11に示す実施の形態のように、
一対の第1の駆動固定素子4D,4EをX軸方向に沿っ
て配置し、一対の第1の駆動固定素子4F,4GをY軸
方向に沿って配置している場合には、X軸方向に対する
傾きの調整には、前者の第1の駆動固定素子4D,4E
のみを駆動し、Y軸方向に対する傾きの調整には、後者
の第1の駆動固定素子4F,4Gのみを駆動することに
なる。
【0057】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、例えば取付体3の中央部を球面軸受を
介してベース2に支持するようにしても良い。また、各
補正手段の実行のためのトリガ信号を出力する手段は、
各実行スイッチ67〜69に代えて、コントローラCの
内部にそれぞれ設けられたタイマーであっても良い。各
タイマーは対応する手動設定部の操作が一定時間以上行
われないと、補正量の入力が終了したとみなしてトリガ
信号を出力する。
【0058】また、本発明は汎用フライス盤のような切
削加工を行う工作機械のみならず、放電加工機等、ワー
クの精度の良い姿勢設定を必要とする工作機械全てに適
用が可能である。また、第1および第2の駆動固定部材
4,6として、圧電変位素子に代えて、超磁歪素子を用
いることが可能である。超磁歪素子としては、希土類磁
性材料で大きな磁歪を持つ素材、例えばTb−Dy−F
e系合金を示すことができる。この超磁歪素子は、外部
の磁界の変化によって非接触で変位を生じるので、ケー
ブルレスで使用できる。また、圧電変位素子と比べて大
出力、大変位を持ち、単位応力当たりの重量が小さいと
いう利点がある。したがって、この超磁歪素子を用いた
場合には、より小型で十分な大きさの変位量を確保で
き、且つより大きな切削荷重に耐えてワークの姿勢を安
定して維持することができる。
【0059】さらに、圧電変位素子に代えて、油圧等の
流体圧を用いた流体圧シリンダを用いることも可能であ
る。また、温度の調整によって変位量を制御できる素子
を用いることも可能である。また、各実行スイッチを廃
止し、各手動設定部で設定された補正量による補正を、
リアルタイムで実行するようにしても良い。
【0060】その他、本発明の範囲の種々の変更を施す
ことができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の発明装置では、ワークの
第1および第2の面の傾きをテストインジケータを用い
て測定し、これに基づいてユーザが手動で調整して各補
正手段による補正を実施することができる。これによ
り、熟練工でなくても、手軽に極めて短時間でしかも高
い精度でワークの姿勢調整が行える。また、構造が簡単
で安価であると共に一般の機械に取り付けてワークの姿
勢を調整でき、汎用性が高い。
【0062】請求項2記載の発明装置では、請求項1と
同様の効果を奏する。さらに、各補正手段による補正量
を手動で設定した後、トリガ信号を受けた制御手段が各
補正手段による補正を個別に実行させる。請求項3記載
の発明方法では、請求項2記載の装置を用いて、熟練工
でなくても、手軽に極めて短時間でしかも高い精度でワ
ークの姿勢調整が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の姿勢調整装置を含む工作
機械の概略斜視図である。
【図2】姿勢調整具の要部の側面図である。
【図3】姿勢調整具の平面図である。
【図4】(a)は姿勢調整具の第1の補正手段としての
第1の駆動固定部材をその正面から見た図であり、
(b)は姿勢調整具の第2の補正手段としての第2の駆
動固定部材をその正面から見た図である。
【図5】第1の駆動固定部材とその周辺部分の側面図で
あり、(a)は圧電変位素子に通電しない状態を示して
おり、(b)は両圧電変位素子により取付体が初期位置
に保持された状態を示している。
【図6】第2の駆動固定部材とその周辺部分の側面図で
あり、両圧電変位素子により取付体が初期位置に保持さ
れた状態を示している。
【図7】姿勢調整装置の主たる電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】対となる圧電変位素子の電圧と変位との関係を
示すグラフ図であり、(a)はバイアス電圧を付加しな
い場合を示し、(b)はバイアス電圧を付加した場合を
示している。
【図9】取付面と各第1の駆動固定部材の位置関係を示
す模式図である。
【図10】姿勢調整の手順を示すフローチャートであ
る。
【図11】本発明の他の実施形態における姿勢調整装置
の平面図である。
【図12】従来の工作機械の概略斜視図である。
【図13】従来のワーク支持装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 姿勢調整具 2 ベース 2a 上面(基準面) 2b 下面(基準面) 3 取付体 3a 取付面 W ワーク Wa 加工面(上面) Wb 平面(平行度基準面) 4,4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G 第1
の駆動固定部材 5,7 固定枠 6,6A,6B,6C 第2の駆動固定部材 9a,9b,10a,10b 圧電変位素子 C コントローラ C2 マイクロコンピュータ 12,13 駆動用突部 44 工具ヘッド 45 支持体 46 テストインジケータ 48 測定子 61 第1の駆動制御部 62 第2の駆動制御部 63 第3の駆動制御部 64 第1の手動設定部 65 第2の手動設定部 66 第3の手動設定部 67 第1の実行スイッチ(信号出力手段) 68 第2の実行スイッチ(信号出力手段) 69 第3の実行スイッチ(信号出力手段) 70〜73 駆動回路 100 ワーク姿勢調整装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに交差する第1および第2の面を有す
    るワークの姿勢を、工具ヘッドと加工テーブルとの相対
    運動に関して工作機械に設定された互いに直交する第
    1,第2及び第3の軸に基づいて調整するワーク姿勢調
    整装置において、 加工テーブルにセットされるベースと、 上記ワークを取り付ける取付体と、 ベースと取付体との間に介在して取付体を支持する支持
    機構とを備え、 この支持機構は、上記取付体を第3の軸に平行な方向に
    駆動することにより、第1及び第2の軸を含む平面に対
    する上記第1の面の傾きを補正する第1の補正手段、及
    び取付体を第3の軸に平行な軸線の回りに回転駆動する
    ことにより第1の軸に関する上記第2の面の傾きを補正
    する第2の補正手段を含み、 さらに、各補正手段の動作を制御する制御手段と、 各補正手段に対応して設けられ、各補正手段による補正
    量をそれぞれ制御手段を介して手動で調整する手動調整
    手段とを備えることを特徴とするワーク姿勢調整装置。
  2. 【請求項2】上記各手動調整手段は、対応する補正手段
    による補正量をそれぞれ手動で設定する手動設定手段
    と、この手動設定手段により設定された補正量で対応す
    る補正手段による補正を実行するためのトリガ信号をそ
    れぞれ出力する信号出力手段とを含むことを特徴とする
    請求項1記載のワーク姿勢調整装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のワーク姿勢調整装置を用い
    るワーク姿勢調整方法において、 取付体にワークが取り付けられた状態で、第1及び第2
    の軸を含む平面に対するワークの第1の面の傾きに関連
    する量を、上記第1の面にテストインジケータの測定子
    を接触させて検出する工程と、 検出された上記第1の面の傾きを補正するのに必要な第
    1の補正手段による補正量を対応する手動設定手段を用
    いて設定する工程と、 対応する信号出力手段からのトリガ信号を受けて、対応
    する手動設定手段により設定された補正量で第1の補正
    手段による補正を実行する工程と、 第1の軸に関する第2の面の傾きに関連する量を、第2
    の面に測定子を接触させるテストインジケータを用いて
    検出する工程と、 検出された上記第2の面の傾きを補正するのに必要な第
    2の補正手段による補正量を対応する手動設定手段を用
    いて設定する工程と、 対応する信号出力手段によるトリガ信号を受けて、対応
    する手動設定手段により設定された補正量で第2の補正
    手段による補正を実行する工程とを含むことを特徴とす
    るワーク姿勢調整方法。
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