JP2000288785A - 片面溶接装置 - Google Patents

片面溶接装置

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JP2000288785A
JP2000288785A JP11097296A JP9729699A JP2000288785A JP 2000288785 A JP2000288785 A JP 2000288785A JP 11097296 A JP11097296 A JP 11097296A JP 9729699 A JP9729699 A JP 9729699A JP 2000288785 A JP2000288785 A JP 2000288785A
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welded
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡単な構造で、被溶接鋼板の板厚
に関係なく充分にクランプすることのできる片面溶接装
置を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、各クランプビーム20,21
を各被溶接鋼板2,2上に夫々配設し、これら各クラン
プビーム20,21の直下に電磁マグネット32を夫々
配設したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、突き合わされた一
対の被溶接鋼板を片面溶接するものに係り、特に、板厚
に関係なく被溶接鋼板を充分にクランプ(拘束)できる
片面溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の片面溶接装置としては、電磁マグ
ネットを用いて被溶接鋼板をクランプ(拘束)するタイ
プのもの(図4及び図5参照)、クランプビームを用い
て被溶接鋼板をクランプするタイプ(図6及び図7参
照)のもの等がある。
【0003】図4及び図5の片面溶接装置51は、保持
台54上に仮付けされた被溶接鋼板52,52を位置決
めし、複数の電磁マグネット55にて各被溶接鋼板5
2,52を押し下げるように吸着する。各電磁マグネッ
ト55は溶接線53に沿って所定ピッチで2列配設さ
れ、被溶接鋼板52,52を裏面から吸着する。そし
て、保持台54上に搭載された裏当装置56により被溶
接鋼板52,52を裏面から溶接線53に沿って押し上
げて、各電磁マグネット55の吸着とで被溶接鋼板5
2,52をクランプ(拘束)した後、溶接機ビーム57
上に搭載された溶接ユニット58を溶接線53に沿って
走行させつつ、溶接ユニット58により各被溶接鋼板5
2、52を溶接線53で片面溶接する。
【0004】図6及び図7の片面溶接装置61は、保持
台車64上に仮付けされた被溶接鋼板52,52を位置
決めし、各被溶接鋼板52,52上にクランプビーム6
5,66を夫々配設する。そして、保持台車64上に搭
載された裏当装置56により被溶接鋼板52,52を裏
面から溶接線53に沿って押し上げて、各クランプビー
ム65,66の自重とで被溶接鋼板52,52をクラン
プ(拘束)した後、一方のクランプビーム65上に搭載
される溶接ユニット58を溶接線53に沿って走行させ
つつ、溶接ユニット58によって各被溶接鋼板52,5
2を溶接線53で片面溶接する。又、図7に示す如く、
各クランプビーム65,66の両端をビームガイド67
にて昇降自在に支持し、複数の昇降シリンダ68によっ
て各クランプビーム65,66を被溶接鋼板52,52
に押し付けることで、裏当装置56とで被溶接鋼板5
2,52をクランプ(拘束)するタイプのものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
片面溶接装置において、電磁マグネットを用いるタイプ
もの(図4及び図5)では、被溶接鋼板52,52の板
厚によって電磁マグネット55の吸着力が変化すること
になる。即ち、電磁マグネット55の吸着力は、図8に
示す如く被溶接鋼板52,52の板厚Tに比例して変化
するもので、例えば板厚Tが25mmのときは3000
kgfで、10mmのときは700kgfとなる。そし
て、裏当装置56による被溶接鋼板52,52の押し上
げ力を1000(kgf/m)とすると、この押し上げ
力1000(kgf/m)と被溶接鋼板52,52の波
打ちを拘束するための力は、2000〜3000(kg
f/m)必要となる。従って、板厚T=25mmの被溶
接鋼板52,52を裏当装置56とでクランプ(拘束)
するには、電磁マグネット55を被溶接鋼板52,52
の溶接線53の延在する方向に1mのピッチを持って配
設すれば足りるが、板厚T=10mmでは電磁マグネッ
ト55の吸着力が小さいことからそのピッチを小さくし
て多数配設する必要がある。このことは、電磁マグネッ
ト55の配設数を薄板の被溶接鋼板52,52に対応さ
せて行なう必要があり、電磁マグネット55の配設数が
過剰となり片面溶接装置51自体が高価なものとなる。
【0006】クランプビームを用いるタイプもの(図6
及び図7)では、例えば裏当装置56の押し上げ力を1
000kgf/mとすると、各クランプビーム65,6
6を2000〜3000kg/mの重量とする必要があ
り、その剛性も高める必要がある。特に、溶接ユニット
58を一方のクランプビーム65上で走行させるもので
は、クランプビーム65の更なる剛性の向上が要求され
る。又、昇降シリンダを用いるタイプのものでも、各ク
ランプビーム65,66の剛性を向上させる必要があ
り、クランプビーム65,66の剛性を高めると、ビー
ムガイド67や該ビームガイド67を設置するためのピ
ット深さが大きな構造となり、もって片面溶接装置61
自体が大型化し高価なものとなる。そして、各クランプ
ビーム65,66の剛性を向上させることは、各クラン
プビーム65,66を溶接線53の延在する方向に渡っ
て被溶接鋼板52,52に密着できない恐れもあり、被
溶接鋼板52,52を充分にクランプできない。
【0007】本発明は、簡単な構造で、被溶接鋼板の板
厚に関係なく充分にクランプすることのできる片面溶接
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の片面溶接装置
は、一対の被溶接鋼板の側端同士を突き合わせ、この突
き合わせ溶接線を片面から溶接するものにおいて、溶接
線の上方に配設され、該溶接線に沿って走行自在な溶接
手段と、溶接線の下方に配設され、該溶接線を押し上げ
自在な裏当手段と、裏当手段の外側に位置して、各被溶
接鋼板を夫々拘束する第1及び第2クランプ手段とから
なり、第1及び第2クランプ手段は、各被溶接鋼板上に
夫々配設される第1及び第2磁性体と、第1及び第2磁
性体の直下に夫々配設され、各被溶接鋼板及び前記各磁
性体を吸着自在な第1及び第2磁気吸着装置と、で構成
されているものである。これによって、被溶接鋼板の夫
々を押し下げる力は、第1及び第2磁性体の重量と、各
被溶接鋼板及び各クランプ手段の厚さによる第1及び第
2磁気吸着装置の吸着力とすることができる。従って、
各磁気吸着手段で吸着する磁性体の厚さを増して吸着力
を増加でき、被溶接鋼板の厚さに関係なく、裏当手段の
押し上げ力とで充分にクランプ(拘束)することが可能
となる。又、各磁気吸着手段の吸着力にて、各クランプ
手段を被溶接鋼板に密着させられる。更に各磁気吸着手
段の吸着力を増加させ得るので、被溶接鋼板の板厚に関
係なく、配置数を一定にできる。
【0009】又、片面溶接装置では、第1及び第2磁性
体を各被溶接鋼板上に対して昇降自在にしたものであ
る。各磁性体を昇降自在とすると、被溶接鋼板に対する
片面溶接を連続して、自動的に実行することが可能とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態における片面溶
接装置について、図1〜図3を参照して説明する。
【0011】図1及び図2の片面溶接装置1は、被溶接
鋼板2,2を保持する保持台4と、被溶接鋼板2,2を
押し上げる裏当装置5とを備えている。
【0012】この保持台4は、床に浅く掘られたピット
内に設置され、被溶接鋼板2,2を搬送・位置決めする
複数の移送ローラ6を有している。各被溶接鋼板2,2
は側端同士が突き合わされて溶接線3を形成して、各移
送ローラ6によって保持台4上に搬送・位置決めされ
る。又、裏当装置5は、溶接線3の下方にあるシリンダ
機構7上に配設されている。このシリンダ機構7は保持
台4内に装着されており、裏当装置5を被溶接鋼板2,
2に対して所定ストロークだけ昇降させる。この裏当装
置5はエアホース5aの膨張によって被溶接鋼板2,2
の裏面に押圧され、該被溶接鋼板2,2を押し上げる裏
当銅板5bを有している。この裏当銅板5bは、溶接線
3を中心とする両側で一定幅を持って被溶接鋼板2,2
に押圧される。又裏当銅板5bは溶接線3の延在する方
向に延びており、被溶接鋼板2,2を溶接線3の延在す
る方向に渡って押圧する。これで、裏当装置5は、シリ
ンダ機構7にて所定ストロークだけ上昇された後、エア
ホース5aを膨張させることで、裏当銅板7bを被溶接
鋼板2,2に押圧させて、該被溶接鋼板2,2を上方に
押し上げる。
【0013】又、片面溶接装置1は、被溶接鋼板2,2
を片面溶接する溶接機10を備えている。
【0014】この溶接機10は、被溶接鋼板2,2(保
持台4)の上方にある溶接機ビーム11に配設されてお
り、複数の溶接ヘッド12からなる溶接ユニット13を
有している。各溶接ヘッド12は、溶接線3の上方に位
置して溶接線3の延在する方向に並列されている。これ
ら各溶接ヘッド12には送給装置の各ワイヤリール14
から溶接ワイヤ15が連続送給される。溶接ユニット1
3にはフラックス散布回収器16に接続されるホース1
7が配設されている。又溶接機ビーム11は溶接線3の
延在する方向に延びており、該ビーム11上には走行台
車18を溶接線3に沿って走行自在とするレール19が
設けられている。そして、溶接ユニット13は支持ビー
ム11Aによって走行台車18下端に支持され、送給装
置(各ワイヤリール14)とフラックス散布回収器17
とは走行台車18上に搭載されている。これで、溶接機
10は、溶接ユニット13(各溶接ヘッド12)を送給
装置等と共に溶接線3に沿って走行させることで、各溶
接ヘッド12によって被溶接鋼板2,2同士を溶接線3
で片面溶接する。
【0015】更に、片面溶接装置1は、被溶接鋼板2,
2をクランプ(拘束)するための第1及び第2クランプ
手段を備え、各クランプ手段は第1及び第2クランプビ
ーム20,21(磁性体)と、第1及び第2電磁マグネ
ット装置30,31とで構成されている。
【0016】各クランプビーム20、21は、溶接線3
に平行する方向で裏当装置3の外側に位置して各被溶接
鋼板2,2上に夫々配設されている〔図2参照〕。又各
クランプビーム20、21としては、例えば鋼材等の磁
性体によって断面矩形状の筒体に形成され、被溶接鋼板
2,2上に当接する側の板厚t1を考慮しつつ重量が決
定されている。これで、各クランプビーム20,21
は、その重量によって被溶接鋼板2,2を溶接線3の延
在する方向に渡って下方に押し下げる。
【0017】各電磁マグネット装置30,31は、被溶
接鋼板2,2を介在して各クランプビーム20,21の
直下に夫々配設されている。これら各電磁マグネット装
置30,31は、ソレノイドの励磁によって吸着力を発
揮する複数の電磁マグネット32からなり、各電磁マグ
ネット32を溶接線3の延在する方向に配置している。
又各電磁マグネット32は所定ピッチP毎に配置され
る。又、各電磁マグネット32(ソレノイド)は、装置
全体を制御する制御器35〔図2参照〕に接続され、該
制御器35の指令(電力)に基づいて励磁される。これ
で、各電磁マグネット装置30,31は、各電磁マグネ
ット32の磁気吸着力によって各被溶接鋼板2,2を各
クランプビーム20,21と共に溶接線3の延在する方
向に渡って下方に向けて夫々吸着する。
【0018】ところで、クランプビーム20,21の板
厚t1、電磁マグネット32(ソレノイド)に対する電
力は、これらの相互関係と溶接する被溶接鋼板2,2の
板厚Tによって決定される。各電磁マグネット32に対
する電力を一定とし、吸着する被溶接鋼板2,2の板厚
Tを変更すると、図8に示す如く板厚Tが厚くなるに連
れて(T:0〜30mm範囲)吸着力Fも比例的に増加
し、板厚T=40mm以上で最大吸着力Fmaxとなる
ものである。したがって、裏当装置5の押し上げ力と被
溶接鋼板2,2の波打ち等をクランプ(拘束)するため
に必要な力を吸着力Fとなる様に、各クランプビーム2
0,21の板厚t1を決定する。例えば、裏当装置5の
押し上げ力を1000kgf/mとすると、これを拘束
するために必要な吸着力Fは2000〜3000(kg
f/m)となることから、図8から被溶接鋼板2,2と
クランプビーム20,21の全板厚T1(T1=T+t
1)は、20〜29mm程度必要となる。そして、被溶
接鋼板2,2の板厚Tを10mmとすると、クランプビ
ーム20,21の板厚t1は10〜19mm(t1=T
1−T)となる。この様に、クランプビーム20,21
の板厚t1は、その自重も考慮した上で電磁マグネット
32に対する電力(励磁)や溶接する被溶接鋼板2,2
の板厚Tとの相対的な関係で決定されるものである。
又、各電磁マグネット32のピッチPは、上記吸着力F
で各被溶接鋼板2,2を充分にクランプ(拘束)できる
ものとする。例えば、上述の如く裏当装置5の押し上げ
力を1000(kgf/m)とすると、各電磁マグネッ
ト32による吸着力Fが2000〜3000(kgf/
m)となるように、各クランプビーム20,21の板厚
t1を決定するとともに、各電磁マグネット32を溶接
線3の延在する方向に1mのピッチPごとに配設する。
【0019】次に、片面溶接装置1による被溶接鋼板
2,2の溶接手順を説明する。
【0020】先ず、被溶接鋼板2,2を片面溶接するに
は、被溶接鋼板2,2の側端同士を突き合わせて仮付け
して各移送ローラ6上に位置決めする。被溶接鋼板2,
2の位置決めは、溶接ユニット13の走行方向に溶接線
3が延びるようにし、該溶接線3の上方に各溶接ヘッド
12が位置し、溶接線3の下方に裏当装置5が位置する
ようにする。
【0021】各被溶接鋼板2,2を各移送ローラ6上に
位置決めした後に、各クランプビーム20,21を被溶
接鋼板2,2上に夫々配設する。この状態で、各被溶接
鋼板2,2は、各クランプビーム20,21の自重と共
に各移送ローラ6にて支持される。又被溶接鋼板2,2
は、各クランプビーム20,21の重量を受けても、各
電磁マグネット32との間にあるクリアランスを以て、
各移送ローラで支持される。そして、各電磁マグネット
32の(ソレノイド)励磁にて、クリアランスを吸収し
つつ、各被溶接鋼板2,2と各クランプビーム20,2
1を下向きに吸着する。このとき、各クランプビーム2
0,21と被溶接鋼板2,2とは、これらの全板厚T1
(T1=t1+T)で決まる吸着力Fで下方に吸着され
るので、各クランプビーム20,21が溶接線3の延在
する方向に渡って各被溶接鋼板2,2に密着される。
又、被溶接鋼板2,2は、各電磁マグネット32による
吸着力Fと、各クランプビーム20,21の重量とによ
って、充分な下方への力を受けることになる。
【0022】次いで、被溶接鋼板2,2、各クランプビ
ーム20,21とを、各電磁マグネット32で吸着した
状態で、裏当装置5のエアホース5aを膨張させ、裏当
銅板5bを被溶接鋼板2,2の裏面に押圧することで、
被溶接鋼板2,2を溶接ユニット13(上方)方向に押
し上げる。これで、被溶接鋼板2,2は、裏当銅板5
b、各クランプビーム20,21及び各電磁マグネット
32によって、溶接線3の延在する方向に渡ってクラン
プ(拘束)される。このとき、被溶接鋼板2,2は、裏
当装置5の押し上げ力を受けると、溶接線3でヘ字状に
変形しようとするが、上述の如く各クランプビーム2
0,21の重量と各電磁マグネット32の吸着力Fによ
って、ヘ字状に変形することが規制される。
【0023】この様に、被溶接鋼板2,2に対して、ク
ランプビーム20,21の重量と各電磁マグネット32
の吸着力Fを下方に向けて作用させ、裏当装置5の押し
上げ力を上方に向けて作用させることで、被溶接鋼板
2,2を充分にクランプ(拘束)できる。特に、クラン
プビーム20,21の板厚t1の付加によって各電磁マ
グネットの吸着力Fを増加させる構造としているので、
被溶接鋼板2,2の板厚Tに関係なく充分にクランプ
(拘束)することが可能となる。又、各クランプビーム
20,21の重量を重くすることや、その剛性を向上さ
せることなく、各被溶接鋼板2,2を充分にクランプ
(拘束)可能となる。
【0024】各被溶接鋼板2,2を充分にクランプした
後、各ワイヤリール14から各溶接ヘッド12に溶接ワ
イヤ15を送給して溶接の準備を行い、これと同時にフ
ラッス散布回収器16から溶接線3に向けてフラックス
を散布する。続いて、溶接ユニット13を走行台車18
によって走行させることで、被溶接鋼板2,2の溶接線
3に対する溶接を開始する。このとき、被溶接鋼板2,
2を片面溶接するには、大電流溶接が必要となるため、
大入熱(溶接熱)の溶接となり、被溶接鋼板2,2が上
下に浮き上がろうとするが、上述の如く各被溶接鋼板
2,2は充分にクランプされているので、その板厚Tに
関係なく浮き上がりが抑制される。
【0025】以上の如くして溶接を開始し、継続して行
なう間に溶接ユニット13等が溶接線3の終端に達すれ
ば、それら全てのものを停止した後、裏当装置5のエア
ホース5aを縮めて裏当銅板5aを被溶接鋼板2,2の
裏面から離間させる。又、各電磁マグネット32の励磁
を解消し、各電磁マグネット32を被溶接鋼板2,2上
から退避させる。そして、溶接終了した被溶接鋼板2,
2を各移送ローラ6によって搬出して、次の被溶接鋼板
2,2に対する溶接に移行する。
【0026】この様に、本発明の片面溶接装置1では、
被溶接鋼板2,2を押し下げる力を、各クランプビーム
20,21の重量と、各クランプビーム20,21の板
厚t1の追加による各電磁マグネット32の吸着力Fと
して、裏当装置5の押し上げ力とで被溶接鋼板2,2を
クランプ(拘束)する構造とした。従って、各電磁マグ
ネット32で吸着する磁性体(被溶接鋼板2,2、各ク
ランプビーム20,21)の全板厚T1(T1=T+t
1)を増するだけで吸着力Fを増加でき、被溶接鋼板
2,2の板厚Tに関係なく、裏当装置5の押し上げ力と
で充分にクランプ(拘束)することが可能となる。即
ち、厚板の被溶接鋼板2,2について説明するまでもな
く、薄板の被溶接鋼板2,2であっても、その板厚Tを
各クランプビーム20,21の板厚t1を追加したT1
とすることで、各電磁マグネット32による吸着力Fを
増加できることから、被溶接鋼板2,2の板厚Tに関係
なく充分にクランプ可能となる。
【0027】そして、各電磁マグネット32での吸着力
Fの増加は、各クランプビーム20,21の重量による
押し下げ力の一部を吸着力Fで置き換えることができの
で、各クランプビーム20,21の重量を軽減でき、も
ってその剛性も高める必要がなくなる。更に、各電磁マ
グネット32の吸着力Fにて、各クランプビーム20,
21を被溶接鋼板2,2に溶接線3の延在する方向に渡
って密着させる。又、各電磁マグネット32の吸着力F
を増加させるので、被溶接鋼板2,2の板厚Tに関係な
く、電磁マグネット32の配置数を一定とでき、従来の
図4及び図5の如く、薄板の被溶接鋼板52,52の板
厚Tに対応させて多数配置する必要がなくなるので、簡
単な構造で安価な片面溶接装置1を提供できる。
【0028】尚、本発明の片面溶接装置1では、図3に
示す如く各クランプビーム20,21を複数の昇降シリ
ンダ36にて昇降自在としても良い。図3において、各
クランプビーム20,21は、これら両側に立設された
ビームガイド37、38に昇降自在に支持されている。
各クランプビーム20,21には該ビーム20,21を
昇降させる一対の昇降シリンダ36が設けられ、各昇降
シリンダ36は制御器35の指令に基づいて各油圧回路
39から給排される油圧により昇降される。又、各クラ
ンプビーム20,21には被溶接鋼板2,2に対する距
離を検知する複数の検知センサー40が設けられてい
る。
【0029】そして、各クランプビーム20,21は、
被溶接鋼板2,2の溶接に際して、昇降シリンダ36に
よって被溶接鋼板2,2上に当接されるまで下降され
る。このとき、検出センサー40が被溶接鋼板2,2と
の距離を検出しつづけ、各クランプビーム20,21が
被溶接鋼板2,2に当接する状態を検出すると、制御器
35は各昇降シリンダ36への油圧の給排を停止させ
る。これで、各クランプビーム20,21は、その自重
によって被溶接鋼板2,2を押し下げることになる。
又、被溶接鋼板2,2に対する片面溶接が終了すると、
制御器35の指令で各昇降シリンダ36に油圧を給排
し、該各昇降シリンダ30によって各クランプビーム2
0,21を上昇させる。
【0030】この様に、各クランプビーム20,21を
昇降自在とすると、被溶接鋼板2,2の溶接を連続し
て、自動的に実行することが可能となる。又、上述の如
く、各クランプビーム20,21の重量を軽減し、その
剛性も高める必要がなくなるので、各クランプビーム2
0,21自体のみならず、これを支持するビームガイド
37,38や該ビームガイド37,38を設置するため
のピット深さを大きな構造とする必要がなくなり、簡単
な構造で安価の片面溶接装置1を提供できる。
【0031】又、本発明の片面溶接装置1では、各クラ
ンプビーム20,21を断面矩形状とするものについて
説明したが、断面三角形状や中実状の鋼材等で構成して
も良い。又、各クランプビーム20,21の材料として
は、鋼材等に限定されず、永久磁石等を用いることもで
きる。更に、被溶接鋼板2,2等を吸着する手段とし
て、電磁マグネット32を用いるものを説明したが、通
常のON/OFF可能な磁石等を用いても良い。又、溶
接ユニット13等を溶接機ビーム11に配設するタイプ
のものについて説明したが、従来の図6及び図7に示す
如く溶接ユニット等を一方のクランプビーム上に配設す
るタイプにも適用可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明の片面溶接装置によれば、被溶接
鋼板を押し下げる力を、第1及び第2磁性体の重量と、
各被溶接鋼板及び各磁性体の厚さによる第1及び第2磁
気吸着装置の吸着力とすることができる。従って、各磁
気吸着装置で吸着する磁性体の厚さを増して吸着力を増
加でき、被溶接鋼板の厚さに関係なく、裏当手段の押し
上げ力とで充分にクランプ(拘束)することが可能とな
る。又、各磁気吸着装置の吸着力にて、各磁性体を被溶
接鋼板に密着させられる。更に各磁気吸着装置の吸着力
を増加させるので、被溶接鋼板の板厚に関係なく、配置
数を一定にできる。この結果、被溶接鋼板の板厚に関係
なく、充分なクランプを確保しつつ、各磁性体の重量に
よる押し下げ力の一部を各磁気吸着装置の吸着力で置き
換えることができるので、各磁性体の重量を軽減でき、
もってその剛性も高める必要がなくなり、簡単な構造で
安価な片面溶接装置が提供可能となる。
【0033】又、第1及び第2磁性体を、被溶接鋼板に
対して昇降自在としたものである。各磁性体を昇降自在
とすると、被溶接鋼板に対する片面溶接を連続して、自
動的に実行することが可能となる。特に、上述の如く、
各磁性体の重量を軽減し、その剛性も高める必要がなく
なるので、各磁性体自体のみならず、これを支持するガ
イドや該ガイドを設置するためのピット深さを大きな構
造とする必要がなくなり、簡単な構造で安価の片面溶接
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の片面溶接装置を示す側面図である。
【図2】本発明の片面溶接装置を示す斜視図である。
【図3】本発明の片面溶接装置の変形例を示す斜視図で
ある。
【図4】従来の電磁マグネットを用いる片面溶接装置を
示す側面図である。
【図5】従来の電磁マグネットを用いる片面溶接装置を
示す斜視図である。
【図6】従来のクランプビームを用いる片面溶接装置を
示す側面図である。
【図7】従来のクランプビームを用いる片面溶接装置を
示す斜視図である。
【図8】電磁マグネットの吸着力と被溶接鋼板の板厚と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 片面溶接装置 2 被溶接鋼板 3 溶接線 5 裏当装置(裏当手段) 10 溶接機(溶接手段) 20 第1クランプビーム(第1磁性体) 21 第2クランプビーム(第2磁性体) 30 第1電磁マグネット装置(第1磁気吸着装置) 31 第2電磁マグネット装置(第2磁気吸着装置) 32 電磁マグネット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の被溶接鋼板の側端同士を突き合わ
    せ、この突き合わせ溶接線を片面から溶接する片面溶接
    装置において、 前記溶接線の上方に配設され、該溶接線に沿って走行自
    在な溶接手段と、 前記溶接線の下方に配設され、該溶接線を中心とする両
    側の前記各被溶接鋼板を押し上げ自在な裏当手段と、 前記裏当手段の外側に位置して、前記各被溶接鋼板を夫
    々拘束する第1及び第2クランプ手段とからなり、 前記第1及び第2クランプ手段は、 前記各被溶接鋼板上に夫々配設される第1及び第2磁性
    体と、 前記第1及び第2磁性体の直下に夫々配設され、前記各
    被溶接鋼板及び前記各磁性体を吸着自在な第1及び第2
    磁気吸着装置と、 で構成されている片面溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2磁性体は、前記各被溶
    接鋼板に対して昇降自在にされている請求項1に記載の
    片面溶接装置。
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