JP3526152B2 - 片面溶接装置 - Google Patents

片面溶接装置

Info

Publication number
JP3526152B2
JP3526152B2 JP30130196A JP30130196A JP3526152B2 JP 3526152 B2 JP3526152 B2 JP 3526152B2 JP 30130196 A JP30130196 A JP 30130196A JP 30130196 A JP30130196 A JP 30130196A JP 3526152 B2 JP3526152 B2 JP 3526152B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welded
welding
clamp member
plate
clamp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30130196A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10128581A (ja
Inventor
宣正 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP30130196A priority Critical patent/JP3526152B2/ja
Publication of JPH10128581A publication Critical patent/JPH10128581A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3526152B2 publication Critical patent/JP3526152B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、突き合わされた一
対の被溶接鋼板を片面溶接するものに係わり、特に、厚
板の被溶接鋼板のみらなず、薄板の被溶接鋼板の片面溶
接も兼用して行うことのできる片面溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の片面溶接装置としては、特公昭5
1−7136号公報に記載されたものが提案されてい
る。この種の片面溶接装置は、主として船舶等に用いら
れる厚板の被溶接鋼板同士を片面溶接するためのもので
ある。
【0003】そして、従来の片面溶接装置による片面溶
接は、被溶接鋼板保持台車上に仮付された厚板の被溶接
鋼板を位置決めし、これら被溶接鋼板上にクランプする
一対の押え部材(ビーム)を装着する。そして、上記保
持台車に搭載された裏当装置により厚板の被溶接鋼板の
裏面から押し上げて、上記各押え部材とで厚板の被溶接
鋼板を充分にクランプした後に、一方の押え部材上に搭
載された溶接ユニットを上記溶接線に沿って走行させつ
つ、この溶接ヘッドにより厚板の被溶接鋼板を片面溶接
するものである。
【0004】上記のように、厚板の被溶接鋼板を上方よ
りクランプするのは、この厚板の被溶接鋼板が大入熱の
溶接により熱膨張で上下に膨らむことを抑制するため
と、裏当装置の押し上げ力により被溶接鋼板が持ち上ら
ないようにするためである。裏当装置は厚板の被溶接鋼
板の緩やかな曲がりに沿うような可撓性の裏当銅板を有
し、上記熱膨張により被溶接鋼が上方に膨らんでも密着
を良くするため、被溶接鋼板の裏面を上方に押し上げる
エアホースに大きなストロークを採って、この裏面より
も上方に押し上げて持続する構造としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の片面
溶接装置で、厚板の被溶接鋼板同士を片面溶接する際に
は、上記裏当装置により厚板の変形を適正に抑制するこ
とができたが、薄板の被溶接鋼板同士を片面溶接する
と、以下の問題が生じた。すなわち、裏当装置のストロ
ークが上記のように大きいため、薄板の被溶接鋼板を各
押え部材でクランプした後に、裏当装置をストロークさ
せて被溶接鋼板を押し上げると、薄板の被溶接鋼板は溶
接線を境にして上方にヘ字状に反り返る変形を生じてし
まう。これにより、片面溶接される溶接線と裏当材との
間に隙間ができて、溶接の失敗を招き、薄板の被溶接鋼
板に対する溶接を行うことができなくなる。
【0006】この場合において、薄板の被溶接鋼板の各
押え部材(ビーム)によるクランプを、できるだけ溶接
線に近いところで押さえて、被溶接鋼板の上方側のヘ字
状の反り返る変形を抑えることも考えられるが、各押え
部材の重量が薄板の被溶接鋼板にかかってしまい、逆に
下方側のヘ字状の変形を誘発することになる。
【0007】本発明の片面溶接装置は、この問題を解決
するためになされたもので、厚板の被溶接鋼板のみらな
ず、薄板の被溶接鋼板の片面溶接も兼用して行うことの
できるようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明の片面溶接装置は、請求項1の片面溶接装置
では、保持台上に被溶接鋼板の側端同士を突き合わせ、
この突き合わせ溶接線を片面から溶接する片面溶接装置
において、前記溶接線の下方に位置して昇降自在にさ
れ、前記被溶接鋼板に平行する平行面を有する裏当装置
と、前記溶接線を挟むように配設された昇降自在な第1
クランプ部材及び第2クランプ部材と、第1クランプ部
材又は第2クランプ部材の一方の上に配置され、溶接線
に沿って走行自在な溶接装置とを備え、前記第1クラン
プ部材及び第2クランプ部材は、前記被溶接鋼板に前記
溶接線近傍で当接され、上昇される前記裏当装置の平行
面と相対する間で該被溶接鋼板を押圧する薄板モード
と、前記被溶接鋼板に前記裏当装置の平行面から外れた
外側で装置され、上昇される前記裏当装置の平行面とで
該被溶接鋼板を押圧する厚板モードとに切換可能に構成
されているものである。これにより、薄板の被溶接鋼板
をクランプするに際して、第1及び第2クランプ部材を
被溶接鋼板の溶接線近傍で当接させた状態で、裏当装置
の平行面を上昇させて、この平行面と各クランプ部材と
が相対する間で薄板の被溶接鋼板をクランプすることが
できる。また、厚板の被溶接鋼板をクランプするに際し
て、各クランプ部材を裏当装置の平行面の外側で厚板の
被溶接鋼板に装置した状態で、裏当装置を上昇させて、
この平行面と各クランプ部材とで厚板の被溶接鋼板をク
ランプすることができる。
【0009】請求項2の片面溶接装置では、請求項1記
載のものに、前記第1クランプ部材及び第2クランプ部
材に、前記被溶接鋼板を検知するセンサ手段と、前記被
溶接鋼板に、前記第1クランプ部材及び第2クランプ部
材が当接した状態で下降を停止させる制御装置とが設け
られたものである。これにより、各クランプ部材は、セ
ンサ手段が被溶接鋼板を検知することで、制御装置によ
り自動的に、被溶接鋼板に当接する状態で停止される。
【0010】請求項3の片面溶接装置では、請求項1記
載の前記薄板モードを、前記第1クランプ部材および第
2クランプ部材の下端部に、先端の押さえ部が相対する
ようにL字状クランプ部材が取り付けられたものとした
片面溶接装置である。これにより、薄板の被溶接鋼板が
反り返る変形を阻止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態における
片面溶接装置について、図1乃至図3を参照して説明す
る。
【0012】本実施形態における片面溶接装置は、図1
および図2に示すように、片面溶接する被溶接鋼板1,
1の厚さ(薄板と厚板の別)に応じて、第1及び第1ク
ランプビーム4a,4bと、裏当装置3とで、被溶接鋼
板1,1に反り返り変形を発生させることなくクランプ
することにより、同一の片面溶接装置で厚板の被溶接鋼
板1,1のみならず、薄板の被溶接鋼板1,1の片面溶
接を兼用できるようにしたものである。
【0013】図1および図2において、1,1は相対向
する薄板又は厚板の被溶接鋼板であって、側端同士が突
き合わされて溶接線15を形成している。2は被溶接鋼
板1,1を保持する被溶接鋼保持車(以下、単に保持車
2という。)であり、裏当装置3と移送ローラ群13及
びこれらを装着して走行する保持台車14とから構成さ
れている。裏当装置3は、下部配置のシリンダ3Cによ
り所定ストロークだけ昇降され更にエアホースにより被
溶接鋼板1,1の裏面に押圧される厚肉の裏当銅板3a
を備え、裏当銅板3aは被溶接鋼板1,1に平行し、溶
接線15を中心に、これと直交する方向に同寸法を有す
る所定幅hの範囲で被溶接鋼板1,1を、各クランプビ
ーム4a,4b側に押圧する平行面3bを有している。
また、裏当銅板3aの平行面3bは、溶接線15の延在
方向に延びて、エアホースによりこの延在方向に可撓性
を有して被溶接鋼板1,1を押圧できるようになってい
る。尚、裏当銅板3aの平行面3bの所定幅hは、薄板
の被溶接鋼板1,1を溶接する際に、薄板をクランプし
薄板の被溶接鋼板1,1に密着するのに十分な幅にされ
ている。
【0014】被溶接鋼板1,1をクランプする別体の第
1及び第2クランプビーム4a,4bは、被溶接鋼板
1,1上の各々に装置されている。各クランプビーム4
a,4bは、図3に示すように、被溶接鋼板1,1の溶
接線15に平行して延びており、この溶接線15の延在
する方向に亘って被溶接鋼板1,1を裏当銅板3Aとで
クランプできるようにされている。そして、各クランプ
ビーム4a,4bは、図3に示すように、その延在する
方向の両端側に立設された一対のビームガイド30によ
り昇降自在に支持されている。各ビームガイド30には
各クランプビーム4a,4bを昇降させるための一対の
昇降シリンダ31,32が設けられ、各昇降シリンダ3
1,32は、制御装置35の指令に基づいて各油圧回路
36から給排される油圧により昇降される。
【0015】5は第1クランプビーム4aの下段部4a
1上で溶接線15と直交する方向に水平移動できるよう
にしたレール台車で、その上面に溶接線15に沿つたレ
ールが搭載されており、第1クランプビーム4aと溶接
線15とがずれている場合に、該レールを溶接線15と
平行に合わせるようになっている。6は複数の溶接ヘッ
ドを備えた溶接ユニットであり、レール台車5に配置さ
れたレール上を単独走行する走行台車に搭載されてい
る。7は溶接用フラックス散布回収器8を搭載した走行
台車(以下、フラックス台車という。)で、溶接ユニッ
ト6と同一レール上を、溶接ユニット6の走行速度と同
一速度で走行するようになっている。また、溶接ユニッ
ト6は、溶接ワイヤ12の送給装置と共にレール台車5
に搭載されている。10はワイヤリール11を搭載した
走行台車(以下、リール台車という。)で、第1クラン
プビーム4a上段4a2の走行レール16を、溶接ユニ
ット6と同一速度で走行するようになっている。
【0016】また、第1及び第2クランプビーム4a,
4bは、被溶接鋼板1,1の厚さに応じて、裏当銅板3
aとで該被溶接鋼板1,1をクランプする薄板モード2
0、又は厚板モード25との相互に切換自在にされてい
る。薄板モード10は、図1に示すように、第1クラン
プビーム4aの下端にL字状クランプ部材21を取付
け、第2クランプビーム4bの下端にL字状クランプ部
材22を取付け、両クランプ部材21,22を裏当板3
aの左右対象に配置して構成される。また、厚板モード
25は、図2に示すように、第1クランプビーム4aの
下端にクランプ部材23を取付け、第2クランプビーム
4bの下端にクランプ部材24を取付け、両クランプ部
材23,24を裏当板3aの外側で左右対象に配置して
構成される。尚、19は第1クランプビーム4aのクラ
ンプ部材23に対して溶接線15と離れた位置に設けら
れた第2クランプ部材であって、保持車2の移送ローラ
群13と共同で一方側の被溶接鋼板1を押圧するもので
ある。
【0017】そして、図1のL字状クランプ部材21,
22を、図2のクランプ部材23,24に交換すること
で、薄板モード20から厚板モード25に切換可能にな
っている。
【0018】更に、各クランプビーム4a,4bの薄板
モード20の詳細な説明をする。図1に示すように、一
対のL字状クランプ部材21,22は、先端が押え板2
1b,22bとなった押え板21a,22aを有してい
る。押え部21b,22bは、被溶接鋼板1,1に平行
にして溶接線15側に延びており、裏当銅板3aにより
被溶接鋼板1,1を押圧する所定幅h内で相対して、該
被溶接鋼板1,1の表面に当接可能となっている。ま
た、各押え部21b,22b同士は、溶接線15を中心
に、これと直交する方向に同寸法を有する所定幅h1
(但し、幅h1<上記幅h)の位置で、裏当板3aと共
同で薄板の被溶接鋼板1,1を上記反り返る変形を阻止
しつつクランプする。そして、各L字状クランプ部材2
1,22は、溶接線15の延在方向に延びており、この
溶接線15の延在方向に亘って被溶接鋼板1,1をクラ
ンプ可能にされ、溶接線15に亘って起こりうる被溶接
鋼板1,1の上記反り返る変形を阻止するようになって
いる。
【0019】また、各クランプビーム4a,4bには、
図3に示すように、各L字状クランプ部材21,22の
被溶接鋼板1,1に対する状態を検知する複数の検知セ
ンサ37,38が設けられている。各検知センサ37,
38は、各クランプビーム4a,4bの延在方向する両
端側で、被溶接鋼板1,1に対向するように配置されお
り、昇降されるL字状クランプ部材21,22の各押え
部21b,22bの被溶接鋼板1,1に対する近接、又
は離間状態(距離)を検知して、検知信号として上記制
御装置35に出力するものである。尚、検知センサ3
7,38としては、リミットスイッチ、接触センサおよ
びレーザ偏位センサ等が用いられる。
【0020】これにより、制御装置35は、各検知セン
サ37,38から出力される検知信号に基づいて、薄板
モード20における各L字状クランプ部材21,22の
押え部21b,22bの被溶接鋼板1,1に対する近
接、又は離間状態(距離)を監視して、上記各油圧回路
36から各昇降シリンダ31,32(図3に示す)に給
排される油圧を制御することで、特に、薄板モード20
のL字状クランプ部材21,22の押え部21b,22
bを、薄板の被溶接鋼板1,1に当接させるようにして
いる。
【0021】次に、各クランプビーム4a,4bの厚板
モード25の詳細を説明する。図2に示すように、各ク
ランプ部材23,24は、溶接線15に直交する方向で
裏当銅板3aの平行面3bから外れた外側に位置し、移
送ローラ群13のうちのローラ13a,13bおよび裏
当銅板3aとで厚板の被溶接鋼板1,1をクランプす
る。また、各クランプ部材23,24は、溶接線15の
延在方向に延びており、この溶接線15の延在方向に亘
って被溶接鋼板1,1をクランプするようになってい
る。
【0022】本実施形態における片面溶接装置は、以上
のように構成されるが、次に、この片面溶接装置を用い
て薄板の被溶接鋼板1,1を溶接する手順と、厚板の被
溶接鋼板1,1を溶接する手順について説明する。
【0023】先ず、薄板の被溶接鋼板1,1を行う場合
には、図1に示すように、各クランプビーム4a,4b
の下端にL字状クランプ部材21,22を取付けて薄板
モード20にする。
【0024】薄板モード20にした後に、薄板の被溶接
鋼板1,1を保持台車2の移送ローラ群3上に載置し、
薄板の被溶接鋼板1,1の側端を突き合わせて溶接線1
5を形成すると共に、各油圧回路36から昇降シリンダ
31,32に油圧を給排して、各クランプビーム4a,
4bを被溶接鋼板1,1側に下降させる。この間、制御
装置35は各検知センサ37,38の検知信号に基づい
て、L字状クランプ部材21,22の押え部21b,2
2bと薄板の被溶接鋼板1,1との近接状態(距離)を
監視する。
【0025】そして、L字状クランプ部材21,22の
押え部21b,22bが薄板の被溶接鋼板1,1に当接
する状態(距離)を各検知センサ37,38で検知する
と、制御装置35は昇降シリンダ31,32への給排を
停止する。これにより、各クランプビーム4a,4bの
下降が停止され、L字状クランプ部材21,22の押え
部21b,22bが裏当銅板3aの平行面3bに相対す
る状態で、溶接線15の延在方向に亘って薄板の各被溶
接鋼板1,1に当接される。
【0026】次いで、L字状クランプ部材21,22を
薄板の各被溶接鋼板1,1に当接させた状態で、裏当板
3aを被溶接鋼板1,1側に油圧にて上昇させた後、エ
アホースで、この平行面3bを薄板の被溶接鋼板1,1
の裏面から当接させることにより、薄板の被溶接鋼板
1,1を押し上げる。このとき、薄板の被溶接鋼板1,
1は、裏当銅板3aの平行面3bとこれに相対するL字
状クランプ部材21,22の押え部21b,22bとの
間でクランプされるので、この裏当銅板3aのストロー
クにより各クランプビーム4a,4b側に押し上げられ
ても、押え部21b,22bにより上記へ字状に反り返
る変形が規制される。このように、薄板の被溶接鋼板
1,1を、相対するL字状クランプ部材21,22の押
え部21b,22bと裏当銅板3aの平行面3bとでク
ランプすると、上記へ字状の反り返る変形を最小限に規
制して、薄板の被溶接鋼板1,1同士を略平行状態で保
持できるので、裏当銅板3aとの間に隙間が発生するこ
となく、薄板の被溶接鋼板1,1の溶接の実現が可能と
なる。
【0027】上記のように薄板の被溶接鋼板1,1を充
分にクランプした後に、ワイヤリール11から溶接ユニ
ット6の溶接ヘッドに溶接ワイヤ12を送給して溶接の
準備を行い、これと同時にフラックス散布回収器8から
溶接線15に向けてフラックスを散布する。次いで、溶
接ユニット6をレール台車5に搭載されたレールに沿っ
て走行させて溶接を開始する。この溶接開始と同時に、
ワイヤリール11から溶接用ワイヤ12を溶接ヘッドに
連続送給するが、リール台車10とフラッス台車7は溶
接ユニット6と同一速度で走行させる。
【0028】以上の如くして溶接を開始し、継続して行
う間に溶接ユニット6等が溶接線15の終端に達すれ
ば、それら全てのものを停止した後、各クランプビーム
4a,4bを昇降シリンダ31,32で上昇させて薄板
の被溶接鋼板1,1から離間させ、溶接終了した薄板の
被溶接鋼板1,1を保持車2上で搬送して溶接作業を完
了させる。このL字状クランプ部材21,22を使用し
たまま、厚板溶接を行うと、大電流溶接が必要となるた
め、溶接されたビードの巾が大きくなり、押え部21
b,22bの近傍までビードが接近し、クランプ部材2
1,22が溶接熱で変形したり、接触してしまう危険が
あり、厚板溶接には使用できない。
【0029】従って、厚板の被溶接鋼板1,1を片面溶
接するには、上昇された各クランプビーム4a,4bか
らL字状クランプ部材21,22を取り外して、図2に
示すように、クランプ部材23,24を取付けること
で、薄板モード20から厚板モード25に切換える。
【0030】厚板モード25に切換えた後に、仮付けさ
れた厚板の被溶接鋼板1,1を保持車2の移送ローラ群
3上に載置して位置決めし、各油圧回路36から昇降シ
リンダ31,32に油圧を給排して、各クランプビーム
4a,4bを被溶接鋼板1,1側に下降させる。そし
て、各クランプビーム4a,4bのクランプ部材23,
24が厚板の被溶接鋼板1,1に搭載されると、昇降シ
リンダ31,32への給排を停止する。
【0031】次いで、クランプ部材23,24を厚板の
被溶接鋼板1,1に搭載した状態で、裏当銅板3aを被
溶接鋼板1,1側に上昇させた後、エアホースでこの平
行面3bを厚板の被溶接鋼板1,1の裏面に向けて上昇
させて、厚板の被溶接鋼板1,1を押し上げる。このと
き、被溶接鋼板1,1は、裏当銅板3aの平行面3b
と、裏当銅板3aから外れる外側に搭載されるクランプ
部材23,24とでクランプされるので、この裏当銅板
3aのストロークにより各クランプビーム4a,4b側
に押し上げられても、厚板の被溶接鋼板1,1の剛性に
より上記へ字状に反り返る変形もなく、裏当銅板3aの
平行面3bが上記溶接線15の延在方向に亘って密着す
る。
【0032】このように、厚板の被溶接鋼板1,1を、
溶接線15に直交する方向で裏当銅板3aから外れた外
側に位置するクランプ部材23,24と、裏当銅板3a
の平行面3bおよび上記ローラ13a,13bとでクラ
ンプしても、厚板の被溶接鋼板1,1の剛性により上記
へ字状の反り返る変形を起こすことなく、厚板の被溶接
鋼板1,1同士を略平行状態で保持できる。そして、厚
板の被溶接鋼板1,1を充分にクランプした後に、薄板
の被溶接鋼板1,1の溶接と同様にして、溶接線15の
終端まで溶接する。
【0033】尚、本実施形態における片面溶接装置で
は、薄板モード20と厚板モード25との切換えは、各
クランプビーム4a,4bにL字状クランプ部材21,
22又はクランプ部材23,24を取付け、取外しする
ことで行うものを示したが、これに限定されるものでな
く、L字状クランプ部材21,22から複数のシリンダ
等によりクランプ部材23,24を進退させて、薄板モ
ード20と厚板モード25との切換えを自動的に行うよ
うにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】このように本発明の片面溶接装置によれ
ば、請求項1の片面溶接装置では、薄板モードにより薄
板の被溶接鋼板を、裏当材の平行面に相対する各クラン
プ部材との間でクランプすると、この裏当板3Aによる
薄板の被溶接鋼板への押圧力を、相対する各クランプ部
材により規制して、被溶接鋼板のへ字状に反り返る変形
を最小限にして、薄板の被溶接鋼板に対する溶接を実現
することができる。また、厚板モードにより厚板の被溶
接鋼板を、裏当材の平面と各クランプ部材との間でクラ
ンプすることで、従来の如く、厚板の被溶接鋼板に対す
る溶接を行うことができる。このように、薄板モードと
厚板モードの相互に切換えることで、同一の片面溶接装
置を用いて、厚板の被溶接鋼板のみならず、薄板の被溶
接鋼板の片面溶接を行うことができる。
【0035】請求項2の片面溶接装置では、請求項1記
載の効果に加えて、各クランプ部材は、センサ手段が被
溶接鋼板を検知することで、制御装置により自動的に被
溶接鋼板に当接する状態で停止されるので、各クランプ
部材を被溶接鋼板に当接させるための煩わしい作業を必
要としない。
【0036】請求項3の片面溶接装置では、請求項1の
効果に加えて、薄板の被溶接鋼板を、第1クランプ部材
および第2クランプ部材の下端部に先端の押さえ部が相
対するようにL字状クランプ部材でクランプするように
したので、へ字状の反り返り変形を最小限に規制して、
薄板の被溶接鋼板同士を略平行状態に保持できるので、
裏当銅板との間に隙間が発生する ことなく、薄板の被溶
接鋼板の溶接が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】片面溶接装置を示すもので、主として薄板を挟
み込むための薄板押圧部の構成を説明するための側面図
である。
【図2】片面溶接装置を示すもので、主として厚板を挟
み込むための厚板押圧部の構成を説明ための側面図であ
る。
【図3】片面溶接装置を示すもので、主として各ビーム
を昇降させる昇降シリンダ、検出器および制御装置の関
係を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 被溶接鋼板 2 保持車(保持台) 3 裏当装置 3a 平行面 4a 第1クランプビーム 4b 第2クランプビーム 6 溶接ユニット 15 溶接線 21,22 L字状クランプ部材 23,24 クランプ部材 35 制御装置 37,38 検知センサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/025 B23K 9/18 B23K 26/10 B23K 37/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持台上に被溶接鋼板の側端同士を突き
    合わせ、この突き合わせ溶接線を片面から溶接する片面
    溶接装置において、 前記溶接線の下方に位置して昇降自在にされ、前記被溶
    接鋼板に平行する平行面を有する裏当装置と、 前記溶接線を挟むように配設された昇降自在な第1クラ
    ンプ部材及び第2クランプ部材と、 第1クランプ部材又は第2クランプ部材の一方の上に配
    置され、溶接線に沿って走行自在な溶接装置とを備え、 前記第1クランプ部材及び第2クランプ部材は、 前記被溶接鋼板に前記溶接線近傍に当接され、上昇され
    る前記裏当装置の平行面と相対する間で該被溶接鋼板を
    押圧する薄板モードと、 前記被溶接鋼板に前記裏当装置の平行面から外れた外側
    に装置され、上昇される前記裏当装置の平行面とで該被
    溶接鋼板を押圧する厚板モードとに切換可能に構成され
    ていることを特徴とする片面溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1クランプ部
    材及び第2クランプ部材に、前記被溶接鋼板を検知する
    センサ手段と、 前記被溶接鋼板に、前記第1クランプ部材及び第2クラ
    ンプ部材が当接した状態で下降を停止させる制御装置と
    が設けられた片面溶接装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記薄板モードは、
    前記第1クランプ部材および第2クランプ部材の下端部
    に、先端の押さえ部が相対するようにL字状クランプ部
    材が取り付けられたものである片面溶接装置。
JP30130196A 1996-10-24 1996-10-24 片面溶接装置 Expired - Lifetime JP3526152B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30130196A JP3526152B2 (ja) 1996-10-24 1996-10-24 片面溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30130196A JP3526152B2 (ja) 1996-10-24 1996-10-24 片面溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10128581A JPH10128581A (ja) 1998-05-19
JP3526152B2 true JP3526152B2 (ja) 2004-05-10

Family

ID=17895199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30130196A Expired - Lifetime JP3526152B2 (ja) 1996-10-24 1996-10-24 片面溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3526152B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4544945B2 (ja) * 2004-08-31 2010-09-15 株式会社神戸製鋼所 溶接機の走行装置
JP2006167795A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd 裏当て支持装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10128581A (ja) 1998-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2564042B2 (ja) 鋼製の帯状薄板をレザー光線溶接法で突き合わせ溶接する方法及び装置
KR100486371B1 (ko) 마찰교반 용접방법 및 마찰교반 용접장치
US6053392A (en) Method and apparatus for connecting two metallic workpieces together
EP0168837A2 (en) Flash welding machine
JP4749617B2 (ja) ストリップ接続装置
JP3526152B2 (ja) 片面溶接装置
JP3789908B2 (ja) シート様プラスチック材料のオーバーラップ溶接方法及び溶接装置
JP4615261B2 (ja) 帯状金属薄板の突合せ接合装置
JP3539886B2 (ja) 片面溶接装置
JP2000000612A (ja) 帯状鋼板の長手方向の連続溶接方法および連続溶接設備
JP3361683B2 (ja) 金属製円筒の製造方法およびその装置
JP2932779B2 (ja) 突合わせ溶接機の後加熱装置
JPH0542392A (ja) 鋼板の心合せ方法
JP3734108B2 (ja) 抵抗溶接機及び抵抗溶接方法
JPH04313496A (ja) 平板へのリブ溶接装置
JP2692388B2 (ja) 板材の製造装置及び製造方法
JPH10323795A (ja) 鋼板連続ラインにおける溶接機のクランプ装置
KR950002500Y1 (ko) 박판용접용 에프 씨 비(fcb)편면 용접장치
JPH0716755A (ja) 鋼板のラップシーム溶接方法
JPH0825065B2 (ja) 板継ぎ自動溶接装置
JP4401324B2 (ja) 片面アーク溶接装置
JPH08300008A (ja) 全連続熱間圧延のシートバーの溶接装置
JP3682790B2 (ja) 走間接合装置の位置決め方法及び装置
JPS6116927Y2 (ja)
KR101862828B1 (ko) 코일 연결장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term