JP2000288660A - ヘミング加工装置 - Google Patents

ヘミング加工装置

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JP2000288660A
JP2000288660A JP11097661A JP9766199A JP2000288660A JP 2000288660 A JP2000288660 A JP 2000288660A JP 11097661 A JP11097661 A JP 11097661A JP 9766199 A JP9766199 A JP 9766199A JP 2000288660 A JP2000288660 A JP 2000288660A
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JP
Japan
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blade
hemming
bending
hem
hemming flange
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JP11097661A
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English (en)
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Satoru Miyanaga
覚 宮永
Koichi Ono
浩一 大野
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ヘミングフランジの付近の障害物に
関わらず、パネル部材に無用な歪みを与えずに、仮曲げ
加工および本曲げ加工を施せるヘミング加工装置を提供
する。 【解決手段】本発明のヘミング加工装置は、仮曲げ用刃
部12と本曲げ用刃部13を有したヘム刃10を用い、
これを支持機構20で水平方向と上下方向に移動可能に
支持させ、仮曲げ加工のときは、第1移動機構51でヘ
ム刃10を水平移動させて仮曲げ用刃部12をヘミング
フランジ4aの直上に位置決めてから下降させ、本曲げ
加工のときは、第2移動機構52でヘム刃10を水平移
動させて本曲げ用刃部13をヘミングフランジ4aの直
上に位置決めてから下降させる構造を採用して、ヘミン
グフランジ4aの直上の限られた狭い空間内で仮曲げ加
工、本曲げ加工が進められるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仮曲げと本曲げと
の2工程でヘミング加工を行うヘミング加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアでは、ドアアウタパネルと
ドアインナパネル、及びリンフォースメントパネル等を
結合する際に、前後部の縁部、下部の縁部といった3辺
の加工にヘミング加工が採用されている。最近では、図
7(a),(b)に示されるようにドアaの前後および
下部の3辺b〜dだけでなく、剛性を高める等のために
ドアaの上辺のウインドウが昇降する昇降口eのドアア
ウタパネル部材fの上縁部にもヘミングフランジqを形
成し、このヘミングフランジqにヘミング加工を施し
て、同昇降口eを形成するアウタパネル部材fの内面に
リンフォースメントパネル部材g(以下、リンフォース
部材gという)を結合することが行なわれている。
【0003】こうしたドアのヘミング加工には、一般に
ヘミングフランジを有するパネル部材とこれに重なるパ
ネル部材を下型に載置しておき、仮曲げ用のヘム刃を用
いて、ヘミングフランジに同フランジを斜め(例えば4
5度)に曲げる仮曲げ加工(1工程)を施してから、つ
ぎに本曲げ用のヘム刃を用いて、仮曲げしたヘミングフ
ランジにU字状に折り曲げる本曲げ加工(2工程)を施
して、内面のパネル部材の縁部をヘミングフランジで巻
き込むように結合させるヘミング加工装置が用いられて
いる。
【0004】ところで、ドアアウタパネル部材fの上縁
部にヘミング加工を施すには、ヘム刃の移動の際に、昇
降口eを挟んでアウタパネル部材fと反対側にあるドア
インナパネル部材hの縁部rと干渉しないようにするこ
とが求められる。
【0005】このため、従来、このようなドアaに対し
ては、図8に示されるようにドアインナパネル部材hの
縁部rを避けて、斜め上方から仮曲げ用のヘム刃iや本
曲げ用のヘム刃(図示しない)をアウタパネル部材fの
ヘミングフランジqへ下降させるヘミング加工装置を採
用して、ヘミング加工をしていた(なお、図8では仮曲
げ時しか図示していない)。
【0006】ところで、近時、図8中の二点鎖線に示さ
れるようにドア本体のデザイン等の制約により、障害物
となるドアインナパネル部材hの縁部rの張り出し寸法
は大きくなる傾向にある。
【0007】そこで、実公平3−57301号公報に開
示されているような仮曲げ刃および本曲げ刃共用のヘム
刃を用いて、同ヘム刃の水平移動で、仮曲げ加工、本曲
げ加工の双方が行えるようにしたヘミング加工装置が提
案されている。
【0008】このヘミング加工装置は、図9に示されて
いるように先端に傾斜した仮曲げ用刃部mを有し、この
刃部mに続く下端面に本曲げ用刃部nを形成したヘム刃
oを採用して、このヘム刃oを下型pの側方からリンフ
ォースパネル部材gの縁部上面にならうよう水平移動さ
せることで、順に仮曲げ加工、本曲げ加工が行なわれる
ようにした構造である。すなわち、ヘム刃oの水平移動
により、ヘム刃oの先端の傾斜した仮曲げ用刃部mで、
ヘミングフランジqを側方から突いて略45度に折り曲
げ(仮曲げ加工)、続いてヘム刃oの先端が押込まれる
と、ヘム刃oの下端の本曲げ用刃部nで、仮曲げされた
ヘミングフランジqを突き倒して、同フランジ全体をリ
ンフォースパネル部材gの縁部を巻き込むようにU字状
に折り曲げる(本曲げ加工)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このヘミング加工装置
だと、1つのヘム刃oを横方向に移動するだけなので、
障害物となるヘミングフランジjから離れて上方に配置
されるインナパネル部材hに関わりなく、容易に仮曲げ
加工や本曲げ加工が行える。
【0010】しかしながら、仮曲げ加工および本曲げ加
工のいずれも、ヘミングフランジjに対して横方向から
ヘム刃oが当たるので、アウタパネル部材f等に大きな
応力が加わりやすく、アウタパネル部材f等に歪みが発
生しやすい。
【0011】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、ヘミングフランジの付近
における障害物に関わらず、パネル部材に無用な歪みを
与えずに、仮曲げ加工および本曲げ加工を施すことがで
きるヘミング加工装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載したヘミング加工装置は、先端に傾斜
した仮曲げ用刃部を有しこの刃部に連続して本曲げ用刃
部を有した共用形のヘム刃を用い、これをヘミングフラ
ンジに対して支持機構で水平方向および上下方向に移動
可能に支持させておき、仮曲げ加工のときは、第1移動
機構でヘム刃を水平移動させて該へム刃の仮曲げ用刃部
をヘミングフランジの直上に位置決めてから下降させ、
本曲げ加工のときは、第2移動機構でヘム刃を水平移動
させて該ヘム刃の本曲げ用刃部をヘミングフランジの直
上に位置決めてから下降させる構造とした。
【0013】これにより、仮曲げ加工、本曲げ加工は、
いずれも下型の側方からヘミングフランジの直上にヘム
刃が水平移動してから行なわれるので、障害物となるヘ
ミングフランジの付近にパネル部材が配置されていても
当該パネル部材とヘミングフランジとの間で加工作業が
行われるようになり、ヘミングフランジ付近の障害物に
関わりなく良好にヘミング加工が行えるようになる。し
かも、仮曲げ加工、本曲げ加工は、いずれも横方向でな
く、ヘミングフランジに対して真上から仮曲げ用刃部、
本曲げ用刃部が当たることで行なわれるため、下型に載
せられた各パネル部材等には応力が加わり難く、歪みの
発生しにくいヘミング加工が実現できる。そのうえ、下
型に載せられたパネル部材が無用に位置ずれを起したり
することもない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図6に
示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0015】図1は、本発明を適用したヘミング加工装
置の要部の正面図を示していて、図中1は定板、2aは
定板1の上面に組み付けた下型、2bは下型2aの上方
に当該上型2aに対して接離する方向(上下方向)に移
動可能に取り付けた上型である。
【0016】そして、下型2aの上面にはワークとなる
ドア構造物3が載せてある。ドア構造物3は、例えば従
来の技術の項で述べた構造(図7)のような四方辺にそ
れぞれ起立するヘミングフランジ4aを有するドアウタ
パネル部材4(第1パネル部材に相当)と、同パネル部
材4のインナ側に所定間隔をおいて組み合わさるドアイ
ンナパネル部材5(ヘミング加工の際、干渉物となると
されるパネル部材)と、ドアアウタパネル部材4の内面
に重なるリンフォースメントパネル部材6(以下、リン
フォースパネル部材6という:第2パネル部材に相当)
との組合わせで形成される。そして、ウインドの昇降口
3aが形成されるドア構造物3のウエストライン(上
辺)にあるヘミングフランジ4aの基部に、リンフォー
スパネル部材6の縁部6aが位置決めてある。
【0017】ドア構造物3は、この昇降口3aがある辺
(以下、ウエストラインという)が左側に向くように
し、ドアアウタパネル部材4を下側に配置して、下型2
の上面にセットしてある。
【0018】下型2の左側方には、仮曲げ加工と本曲げ
加工とで共用して用いるヘム刃10が配置されている。
ヘム刃10は、先端部が昇降口3a内に入出自在な薄肉
に形成され、幅方向長さ(紙面方向)が昇降口3aの内
長さ寸法(昇降口3aの長さ方向)と対応した寸法を有
する薄肉帯形の刃先部11をもつ。この刃先部11の先
端下部には、斜め下向きに傾斜した仮曲げ用刃部12が
形成されている。この刃部11に続く先端下端面には、
横方向に延びる本曲げ用刃部13が形成されていて、こ
れによって1つの刃先部11に2種類の刃部を組合わせ
ている。またこのヘム刃10の厚み寸法が大きくなって
いる基部14の上面からは、例えば短柱状のプッシャ受
部15が上方へ突き出ている。さらに基部14の下面か
らは、例えば紙面方向に延びる板状のスライダ16が突
き出ている。
【0019】このヘム刃10が、定板1に据付けた支持
機構20で、刃先位置が昇降口3a(ドア構造物3)の
上下中間部位と向き合うように位置決め支持してある。
またこの支持機構20によって、このヘム刃10をヘミ
ングフランジ4a(下型2aで位置決めされた部材)に
対して接離する水平方向および上下方向に移動可能に支
持している。
【0020】すなわち、支持機構20は、刃物台21を
有している。刃物台21の上部には、紙面に向う方向に
延びるスライダ組込溝22が形成されている。このスラ
イダ組込溝22の両側には一対のスライド板23が組み
込んである。そして、このスライダ組込溝22内に、弾
性部材、例えばコイルスプリング24を挟んで、ヘム刃
10のスライダ16が摺動自在に嵌め込まれ、刃先部が
下型2aへ向く姿勢のヘム刃10を上下方向に移動可能
に支持させている。また刃物台21の下部は、ガイド機
構、例えばLMガイドなどのガイドレール機構25を用
いて定板1に支持されている。このガイドレール機構2
5は、下型2aから接離する水平方向へ刃物台10をガ
イドする機能をもち、刃先部11をフランジ4aの直上
となる上下位置を保ったままヘム刃全体を水平方向に移
動可能している。これにより、刃先部11は、昇降口3
aに対して、ヘミングフランジ4aの直上沿いに横方向
(水平方向)から出入り可能となる。刃物台21は、該
刃物台21から離れた左側方の定板1部分に設置してあ
る固定台26との間に掛け渡したスプリング部材、例え
ばコイルスプリング27によって、下型2aから離れる
方向へ付勢されていて、昇降口3aから離れた右側の所
定の待機位置にヘム刃10を位置決めている。
【0021】このヘム刃10に対し、上型2bのストロ
ーク動を用いて、仮曲げ加工に求められる動きや本曲げ
加工に求められる動きを与えるようにしてある。これに
は、上型2bに異なる2段のストローク動作を与え、こ
のストローク動作に連動して刃先部11を昇降口3aへ
挿入させる水平移動機構、例えばカム機構30と、同じ
く刃先部11を下降させる下降機構、例えばプッシャ機
構31とを組合わせて、最初は上型2bに短ストローク
X(図4中に図示)を与え、このストローク動作にした
がいヘム刃10に仮曲げ加工に必要な動作を与え、つぎ
に長ストロークY(図6に図示)を上型2bに与え、こ
のストローク動作にしたがいヘム刃10に本曲げ加工に
必要な動作を与える構造が採用してある。なお、上型2
bの異なる2種類のストローク動作は、上側2bを開閉
動する駆動部7と、同駆動部7を制御する制御部8(例
えばマイクロコンピュータで構成されるもの)の組み合
せで行なわれる。
【0022】具体的には、カム機構30は、刃物台21
の右側部に回転自在に縦向きにローラ32(軸心をヘム
刃10の水平移動方向と直交する方向に向けたローラ)
を取り付け、このローラ32の上側の上型2b部分に下
方へ突き出る柱形のカム33を取り付けて、上型2bが
下降すると、ローラ32が下型2aと接近する横方向へ
押圧されるようにしてある。なお、33aはカム33を
上型2にカム33を支持させるための支持ポストであ
る。詳しくは、カム33は例えば短柱状をなしていて、
右側面(ローラ32側の面)にはローラ32を押圧する
ためのカム面34が形成してある。カム面34は、例え
ば先端側から、ヘム刃10の仮曲げ用刃部12を待機位
置からヘミングフランジ4aの直上の地点にまで水平移
動させる傾斜したカム面36、同位置を所定タイミング
まで保つ平坦なカム面37、同カム面37からヘム刃1
0の本曲げ用刃部13をヘミングフランジ4aの直上の
地点にまで水平移動させる傾斜したカム面38、同位置
を所定タイミングまで保つ平坦なカム面39を順に形成
して構成してある。
【0023】また制御部8には、最初の上型2aのスト
ロークは、ローラ32がカム面37の終端部に到達する
までの短ストロークXに設定され、それに続く2回目の
ストロークは、ローラ32がカム面39の終端部に到達
するまでの長ストロークYに設定されていて、これら上
型2aのストローク量の違いによって、仮曲げ加工のと
きは、図3中の実線に示されるようにカム面36,37
でローラ32を押圧して、仮曲げ刃部12がヘミングフ
ランジ4aの直上に配置されるまで刃先部11を水平移
動させ、本曲げ加工のときは、図5中の実線に示される
ようにカム面36〜39でローラ32を押圧して、本曲
げ刃部13がヘミングフランジ4aの直上に配置される
まで刃先部11を水平移動させるようにしてある。
【0024】プッシャ機構31には、図2でも示される
ようにプッシャ受部15の上側の上型部分にヘム刃10
の移動方向沿いにガイドレール41を取り付け、このガ
イドレール41に、ヘム刃10の移動方向に並ぶ全長の
長い柱状のプッシャ42と全長の短い柱状のプッシャ4
3とをもつスライダ44をヘム刃10の移動方向沿いに
移動可能に支持させて各プッシャ42,43を吊り下
げ、このスライダ42にスライダ24をスライドさせる
スライド用シリンダ45を連結した構造が用いてある。
スライド用シリンダ45は、例えば制御部8により、短
ストロークX時は、ヘミングフランジ4aの直上に仮曲
げ刃部12を位置決めたときのプッシャ受部15位置と
合致するようプッシャ42の位置決めが行なわれ、長ス
トロークY時は、ヘミングフランジ4aの直上に本曲げ
刃部13を位置決めたときのプッシャ受部15位置と合
致するようプッシャ43の位置決めが行なわれるように
してある。つまり、短/長ストロークX,Yにしたがい
プッシャ42,43がプッシャ受部15に対して切り換
わるようにしてある。またプッシャ42の全長は、カム
面37の始端部にローラ32が到達したとき、プッシャ
受部15の上端と当接する寸法に設定されていて、上型
2aが短ストロークXで下降すると、プッシャ42とプ
ッシャ受部15との当接が始まり、ヘム刃10を、コイ
ルスプリング27の弾性力に抗して、刃物台21と共に
下降させ、ヘミングフランジ4aを上側から仮曲げ用刃
部12で押圧し、該ヘミングフランジ4aを所定の角度
まで曲げられるようにしてある。プッシャ43の全長
は、カム面39の始端部にローラ32が到達したとき、
プッシャ受部15の上端と当接する寸法に設定されてい
て、上型2aが長ストロークYで下降すると、プッシャ
43とプッシャ受部15との当接が始まり、ヘム刃10
を、コイルスプリング27の弾性力に抗して、ヘム刃1
0を刃物台21と共に下降させ、ヘミングフランジ4a
を上側から本曲げ用刃部13で押圧して、同ヘミングフ
ランジ4aをリンフォースパネル部材6の縁部6aを巻
き込むようにU字状に折り曲げるようにしている。
【0025】こうしたカム面37とローラ32、プッシ
ャ受部15とプッシャ42とを組合わせを第1移動機構
50とし、カム面39とローラ32、プッシャ受部15
とプッシャ43との組み合せを第2移動機構52とし、
制御部8によるストロークX,Yの切換えおよびスライ
ド用シリンダ45のプッシャ切換えを第1および第2移
動機構の切換機構53としたヘミング加工装置により、
障害物のないヘミングフランジ4aの直上の限られた狭
い空間内(昇降口3a内)で、ヘミングフランジ4aに
仮曲げ加工や本曲げ加工を施せるようにしている。
【0026】この点を説明すれば、最初、上型2bは、
短ストロークXで上死点から下降する。この上型2bの
下降に伴い、カム33およびプッシャ機構31は下降を
始める。
【0027】すると、まず、カム33のカム面36がロ
ーラ32と当接し始め、ローラ32を次第に右側へ押し
出す。これにより、刃物台21は右方向へ水平移動を始
め、ヘム刃10をドア構造物3の昇降口3aへ接近させ
る。そして、カム面37にローラ32が到達するにした
がい、図3に示されるように刃先部11がヘミングフラ
ンジ4aの直上沿いを水平移動しながら昇降口3a内に
入り、該ヘミングフランジ4aの直上の地点、すなわち
仮曲げ位置に、傾斜した仮曲げ用刃部12を位置決める
(停止:仮曲げ加工のセット完了)。
【0028】このとき、スライド用シリンダ45(プッ
シャ機構31)は、あらかじめ仮曲げ位置におけるプッ
シャ受部15と合致するプッシャ42(全長:長)を位
置決めている。
【0029】ここで、このプッシャ42の全長は、ロー
ラ32がカム面37の始端部に位置するときに、プッシ
ャ受部15と当接する長さに設定してあるから、ローラ
32が平坦なカム面37の始端部に到達するにしたが
い、図4中の二点鎖線で示されるようにプッシャ42の
下端面がプッシャ受部15の上端面と当接し、図4中の
実線に示されるように浮動支持のヘム刃10を押し下げ
る。
【0030】これにより、ヘミングフランジ4aは、下
降する仮曲げ用刃部12で真上から押圧され、次第に内
方へ曲げられる。
【0031】ローラ32がカム面37の終端部に到達す
ると、短ストロークXを終え、ヘミングフランジ4aは
所定の角度、例えば45度の角度まで曲げられ、仮曲げ
加工を終える。
【0032】この仮曲げ加工を終えると、上型2bは元
の位置まで上昇する。つぎに上型2bは長ストロークY
で上死点から下降を始める。
【0033】この間、スライド用シリンダ45(プッシ
ャ機構31)は、あらかじめ本曲げ位置におけるプッシ
ャ受部15と合致する位置となるようにプッシャ43
(全長:短)を位置決めている(プッシャ切換え)。
【0034】上型2bの下降が進むと、待機位置からの
ローラ32とカム面36が当接を始め、ローラ32を次
第に右側へ押し出す。この押し出しは、ローラ32がカ
ム面39の始端部へ到達するまで行なわれる。この押し
出しで行なわれる刃物台21の右方向への水平移動によ
り、ヘム刃10の刃先部1は、図5に示されるようにヘ
ミングフランジ4aの直上沿いを水平移動しながら昇降
口3a内に入り、仮曲げしたヘミングフランジ4aの直
上の地点、すなわち本仮曲げ位置に、平坦な本曲げ用刃
部13を位置決める(停止:本曲げ加工のセット完
了)。
【0035】ここで、プッシャ43の全長は、ローラ3
2がカム面39の始端部に位置するときに、プッシャ受
部15と当接する長さに設定してあるから、ローラ32
が平坦なカム面39の始端部に到達するにしたがい、図
6中の二点鎖線で示されるようにプッシャ43の下端面
がプッシャ受部15の上端面と当接し、図6中の実線に
示されるように浮動支持のヘム刃10を押し下げる。
【0036】これにより、仮曲げしたヘミングフランジ
4aは、下降する本曲げ用刃部13で真上から押圧さ
れ、次第に内方へ曲げられる。
【0037】ローラ32がカム面39の終端部に到達す
ると、長ストロークYを終え、ヘミングフランジ4aは
リンフォースパネル部材6の縁部6aを巻き込むように
U字状に折り曲げられ、本曲げ加工を終える。同加工を
終えると、再び上型2bは上死点に戻り、つぎの仮曲げ
加工が始まるまで待機する。
【0038】このようにヘミング加工装置で行なわれる
仮曲げや本曲げは、ヘミングフランジ4aの直上の限ら
れた狭い空間内、すなわち昇降口3a内の空間における
作業だけで加工が進められるから、障害物となる昇降路
3aを挟んで上側にあるドアインナパネル部材5の縁部
5aがどのような長さを有していても、同縁部5aに関
わらず、つまりヘミングフランジ4a付近の障害物に関
わらず、ヘミングフランジ4aに良好にヘミング加工を
施すことができる。また第1移動機構50、第2移動機
構51は、いずれも仮曲げ用と本曲げ用とを兼用した1
つのヘム刃10を水平移動させるカム機構30とヘム刃
10を下降させるプッシャ機構31とを組合わせただけ
の構造なので、簡単である。
【0039】しかも、仮曲げ加工、本曲げ加工は、いず
れも横方向からでなく、ヘミングフランジ4aに対して
真上から仮曲げ用刃部12、本曲げ用刃部13が当たる
ことで行なわれるので、下型2aに載せられている各ド
アアウタパネル部材4、リンフォースパネル部材6には
応力が加わり難く、歪みの発生しにくいヘミング加工が
実現できる。そのうえ、下型2aに載せられたドアアウ
タパネル部材4が無用に位置ずれを起すこともない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、ヘミングフランジの直上の限られた狭い空
間内だけで仮曲げ加工、本曲げ加工が進められるから、
ヘミングフランジの付近における障害物に関わらず、当
該ヘミングフランジにヘミング加工を施すことができ
る。しかも、仮曲げ加工、本曲げ加工は、いずれも横方
向からでなく、ヘミングフランジに対して真上から仮曲
げ用刃部、本曲げ用刃部が当たることで行なうので、下
型に載せられている各パネル部材には応力が加わり難
く、歪みの発生しにくいヘミング加工が実現できる。そ
のうえ、下型に載せられたパネル部材が無用に位置ずれ
を起さずにすむ利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るヘミング加工装置の
構成を説明するための正面図。
【図2】同ヘミング加工装置を構成するプッシャ機構の
構造を説明するための斜視図。
【図3】同ヘミング加工装置の仮曲げ加工時におけるへ
ム刃の水平移動動作を説明するための図。
【図4】同ヘミング加工装置の仮曲げ加工時におけるヘ
ム刃の下降動作を説明するための図。
【図5】同ヘミング加工装置の本曲げ加工時におけるへ
ム刃の水平移動動作を説明するための図。
【図6】同ヘミング加工装置の本仮曲げ加工時における
ヘム刃の下降動作を説明するための図。
【図7】ヘム構造を採用したドア構造を説明するための
斜視図。
【図8】従来の斜め上方からヘム刃をヘミングフランジ
に押圧してヘミング加工を行うヘミング加工装置を説明
するための図。
【図9】従来の水平移動するヘム刃を横方向からヘミン
グフランジに押圧してヘミング加工を行うヘミング加工
装置を説明するための図。
【符号の説明】
2a…下型 3…ドア構造物 4…ドアアウタパネル部材 4a…ヘミングフランジ 5…ドアインナパネル部材 6…リンフォースメントパネル部材 10…ヘム刃 12…仮曲げ用刃部 13…本曲げ用刃部 15…プッシャ受部 20…支持機構 21…刃物台 25…ガイドレール機構 30…カム機構 31…プッシャ機構 32…ローラ 33…カム 51…第1移動機構 52…第2移動機構。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起立するヘミングフランジを有する第1
    パネル部材と縁部が前記ヘミングフランジの基部側に位
    置決められるようにして前記第1パネル部材に重なる第
    2パネル部材とを受ける下型と、 先端に傾斜した仮曲げ用刃部を有しこの刃部に連続して
    本曲げ用刃部を有したヘム刃と、 このヘム刃を前記ヘミングフランジに対して水平方向お
    よび上下方向に移動可能に支持する支持機構と、 前記ヘム刃を水平移動させて前記仮曲げ用刃部を前記ヘ
    ミングフランジの直上に位置決めてから下降させる第1
    移動機構と、 前記ヘム刃を水平移動させて前記本曲げ用刃部を前記ヘ
    ミングフランジの直上に位置決めてから下降させる第2
    移動機構とを有し、 前記第1移動機構により前記ヘミングフランジに仮曲げ
    加工を施してから、前記第2移動機構により該ヘミング
    フランジに本曲げ加工を施すようにしたことを特徴とす
    るヘミング加工装置。
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