JP2000286666A - 負荷容量内蔵型圧電共振子 - Google Patents

負荷容量内蔵型圧電共振子

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JP2000286666A
JP2000286666A JP11087164A JP8716499A JP2000286666A JP 2000286666 A JP2000286666 A JP 2000286666A JP 11087164 A JP11087164 A JP 11087164A JP 8716499 A JP8716499 A JP 8716499A JP 2000286666 A JP2000286666 A JP 2000286666A
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electrodes
piezoelectric
capacitance
electrode
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JP11087164A
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Masaya Wajima
正哉 輪島
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな静電容量を得ることができ、上面に電
極を有せず、高密度実装に対応が容易であり、製造工程
を増加させることなく得ることができ、かつ薄型化が容
易な負荷容量内蔵型圧電共振子を得る。 【解決手段】 板状の圧電共振素子1の上下に第1,第
2の異方導電性接着剤層2,4を介して誘電体材料より
なる上基板3及び下基板5が積層されており、上基板3
の上面には電極が形成されておらず、上基板3の下面に
形成された第1〜第3の容量電極16〜18と、下基板
5に形成された第4〜第6の容量電極19〜21とが、
異方導電性接着剤層2,4及び圧電共振素子1に形成さ
れた接続電極11〜13を介して電気的に接続されて、
コンデンサが構成されている、負荷容量内蔵型圧電共振
子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷容量を内蔵し
た圧電共振子に関し、例えば、マイクロコンピュータの
クロック信号発生などに発振子として用いることができ
る負荷容量内蔵型圧電共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロコンピューターにおいて
クロック信号を発生するための発振子として、小型化が
容易な圧電共振素子を用いた発振回路が用いられてい
る。この種の発振回路は、図9に示す回路構成を有す
る。すなわち、圧電共振素子51の一方の電極とアース
電位との間にコンデンサ52が、圧電共振素子51の他
方の電極と基準電位との間に第2のコンデンサ53が接
続されており、それによって3端子型の回路が構成され
ている。
【0003】ところで、電子機器の小型化及び高密度化
に対応するために、上記圧電共振素子51に、コンデン
サ52,53を一体化した負荷容量内蔵型圧電共振子が
従来より種々提案されている。
【0004】例えば、特願平1−71786号には、エ
ネルギー閉じ込め型圧電共振子の両面に誘電体基板が積
層されている発振子ユニットを用いた3端子型発振子が
開示されている。ここでは、発振子ユニットの上面から
両側面を経て下面に至るように3個の端子電極が形成さ
れている。3個の端子電極のうち、2個の端子電極が圧
電共振素子に電気的に接続され、1個の端子電極が基準
電位に接続されるように構成されている。そして、基準
電位に接続される端子電極と、残りの2個の端子電極と
の間で、それぞれ、コンデンサが構成されている。
【0005】しかしながら、近年、電子部品の高密度実
装がさらに進んできている。その結果、他の部品との短
絡等を防止するために、電子部品の上面には電極を形成
しないことが求められている。ところが、上記3端子型
発振子では、3個の端子電極が部品上面にも至るように
形成されているため、このような要求に対応することが
できなかった。
【0006】他方、実開昭63−108642号公報に
は、図10に分解斜視図で示すコンデンサ内蔵型圧電共
振子が開示されている。ここでは、エネルギー閉じ込め
型圧電振動部を有する板状の圧電共振素子61の上面に
絶縁基板62が、下面に誘電体基板63が積層されてい
る。絶縁基板62の上面には電極は形成されていない。
他方、誘電体基板63の下面には、コンデンサを構成す
るために、端子電極64〜66が形成されている。
【0007】この先行技術に記載のコンデンサ内蔵型圧
電共振子では、上基板としての絶縁基板62の上面に電
極が形成されていないので、上述した要求に対応するこ
とができる。
【0008】しかしながら、端子電極64〜66間で構
成されるコンデンサの静電容量は、主として一方の基板
である誘電体基板63のみにより構成される。従って、
大きな容量のコンデンサを構成することができないとい
う問題があった。
【0009】また、絶縁基板62及び誘電体基板63を
圧電共振素子61に接着した後に、圧電共振素子61の
振動電極に接続された引き出し電極61a,61bと、
端子電極64,66とを電気的に接続するために、積層
体端面に、蒸着もしくはスパッタリングなどにより接続
電極を形成しなければならなかった。ところが、接続電
極が上記のようにして形成されるため、接続電極の端部
が絶縁基板62の上面に至ることがあった。すなわち、
最終的に得られた発振子の上面から、完全に電極を追放
することは困難であった。
【0010】他方、特開平8−195447号公報に
は、積層体の外周に巻回されるように外部電極が形成さ
れているチップ型圧電部品において、該圧電部品の上面
に、外部電極を被覆する絶縁被膜を形成した構造が開示
されている。ここでは、上記絶縁被膜が上面に形成され
ているので、部品の上面から電極を追放することが可能
とされている。
【0011】しかしながら、上記絶縁被膜を形成して上
面の電極を隠蔽する必要があり、絶縁被膜形成工程を実
施しなければならない分だけ、工程数及びコストが増大
するという問題があった。加えて、絶縁被膜の形成によ
り、部品の高さが大きくなり、電子部品の薄型化に対応
することが困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、圧電共振素子の上下に基
板を積層してなる構造において、上基板の上面から電極
を追放することができ、しかも大きな静電容量を得るこ
とができ、さらに部品の薄型化にも対応し得る負荷容量
内蔵型圧電共振子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る負荷容量内
蔵型圧電共振子は、誘電体材料よりなり、下面において
複数の容量電極が形成されており、上面には電極が形成
されていない上基板と、前記上基板が上面に積層される
板状の圧電共振素子と、前記圧電共振素子の下面に積層
されており、誘電体材料よりなり、複数の容量電極が外
表面に形成されている下基板と、前記上基板と圧電共振
素子との間及び前記下基板と圧電共振素子との間に介在
されており、上下の電極を電気的に接続するための第
1,第2の異方導電性接着剤層とを備えることを特徴と
する。
【0014】本発明に係る負荷容量内蔵型圧電共振子で
は、圧電共振素子の上下に誘電体基板よりなる上基板及
び下基板が積層されている。上基板の上面には電極が形
成されていないので、負荷容量内蔵型圧電発振子の上面
から電極が追放されている。また、上基板及び下基板が
誘電体材料により構成されており、上基板及び下基板の
双方を利用してコンデンサが形成されるので、大きな静
電容量が得られる。
【0015】好ましくは、下基板に形成された複数の容
量電極は、下基板の上面から一対の側面及び下面に至る
ように形成される。このように、下基板に形成された複
数の容量電極が下基板の横断面形状の外周を覆うように
形成されることにより、容量電極間の対向面積が増大さ
れ、より大きな静電容量が得られる。
【0016】本発明の特定の局面では、前記上基板の下
面に第1〜第3の容量電極が形成されており、前記下基
板の外表面に、積層後に前記第1〜第3の容量電極と厚
み方向に重なり合う位置に、それぞれ、第4〜第6の容
量電極が形成されており、前記第1〜第3の容量電極
と、前記第4〜第6の容量電極とを異方導電性接着剤を
介して電気的に接続するために、前記圧電共振素子の側
面から上面及び下面に至るように形成された第1〜第3
の接続電極とが備えられている。
【0017】また、本発明のより特定的な局面では、前
記板状の圧電共振素子が、圧電基板と、圧電基板の上面
及び下面に形成されており、かつエネルギー閉じ込め型
圧電振動部を構成する第1,第2の振動電極とを備え、
第1,第2の振動電極が、それぞれ、第1,第3の接続
電極に電気的に接続されている。
【0018】この場合、好ましくは、前記第1の接続電
極が、圧電基板の対向し合う一対の側面において該側面
の一方端近傍に形成されており、第2の接続電極が該一
対の側面の他方端近傍に形成されており、前記第2の接
続電極が圧電基板の前記一対の対向し合う側面の略中央
に形成される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
に係る負荷容量内蔵型圧電共振子の具体的な実施例をよ
り詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施例に係る負荷
容量内蔵型圧電共振子の分解斜視図である。本実施例の
負荷容量内蔵型圧電共振子では、板状の圧電共振素子1
の上面に第1の異方導電性接着剤層2を介して上基板3
が積層される。また、圧電共振素子1の下面には、第2
の異方導電性接着剤層4を介して下基板5が積層され
る。
【0021】圧電共振素子1は、矩形板状の圧電基板6
を用いて構成されている。圧電基板6は、チタン酸ジル
コン酸鉛系セラミックスのような圧電セラミックス、ま
たは水晶やその他の圧電単結晶を用いて構成することが
できる。圧電基板6は、厚み方向に分極処理されてい
る。
【0022】圧電基板6の上面6aの中央には振動電極
7が形成されている。図2に模式的平面図で下面に形成
されている電極形状を示すように、下面6bの中央には
第2の振動電極8が形成されている。振動電極7,8
は、圧電基板6を介して表裏対向されている。振動電極
7,8は、厚み縦振動モードを利用したエネルギー閉じ
込め型の圧電振動部を構成している。
【0023】第1の振動電極7は、接続導電部9を介し
て第1の接続電極11に電気的に接続されている。同様
に、第2の振動電極8は、接続導電部10を介して第3
の接続電極13に電気的に接続されている。
【0024】第1の接続電極11は、圧電基板6の上面
6aから対向し合う一対の側面6c,6d及び下面6b
に至るように形成されている。すなわち、第1の接続電
極11は、圧電基板6の横断面形状の外周を巻回するよ
うに構成されている。
【0025】第3の接続電極13は、圧電基板6の上面
6aから一対の側面6c,6d及び下面6bに至るよう
に形成されている。すなわち、接続電極13は、圧電基
板6の横断面形状の外周を巻回するように形成されてい
る。
【0026】また、圧電基板6の一対の側面6c,6d
の中央には、第2の接続電極12が形成されている。接
続電極12は、側面6cから下面を横切り、側面6dに
至るように形成されている。また、本実施例では、接続
電極12は、上面にも至るように形成されている。
【0027】上記第1,第2の振動電極7,8、接続導
電部9,10及び接続電極11〜13は、アルミニウム
や銅などの適宜の金属材料を用いて構成することができ
る。振動電極7,8間に交流電圧を印加されると、圧電
共振素子1は、厚み縦振動モードを利用したエネルギー
閉じ込め型圧電共振子として動作する。なお、本実施例
では、厚み縦振動モードを利用しているが、厚み滑り振
動モードなどの他の振動モードを利用してもよい。
【0028】圧電共振素子1に積層される第1,第2の
異方導電性接着剤層2,4は、それぞれ、矩形枠状の形
状を有する。すなわち、導電性接着剤層2,4は、矩形
の開口2a,4aを有する。開口2a,4aは、圧電振
動部の振動を妨げないための空洞を圧電振動部の上下に
形成するために設けられている。
【0029】異方導電性接着剤層2,4は、圧電共振素
子1に上基板3及び下基板5を接合する機能と、異方導
電性接着剤層2,4の上下の電極を電気的に接続する機
能とを果たす。
【0030】このような異方導電性接着剤層2,4を構
成する材料については、特に限定されず、接着作用を果
たすと共に、上下方向には導通を確保し、横方向には導
通を遮断し得る異方導電性を有する適宜の材料を用いる
ことができる。
【0031】なお、圧縮されると、圧縮方向にのみ導電
性が発現する異方性導電シートについては、特開平9−
162693号公報、実開平6−85524号公報など
に開示されており、これらの先行技術では、異方導電性
ゴムシートを介して弾性表面波素子がケース基板などに
加圧接着されている。すなわち、加圧により導電性が発
現されている。
【0032】他方、特開平10−163806号公報で
は、ラダー型フィルタを構成する複数の共振子が、異方
性導電シートを介して配置されいている。ここでも、異
方性導電シートを加圧することにより、異方性導電シー
トの厚み方向に導電性が確保され、上下の共振子が電気
的に接続されている。
【0033】しかしながら、上述した各先行技術に記載
の異方性導電シートや異方性導電ゴムは、いずれも、厚
み方向に加圧された際に、厚み方向に導電性を発現する
ものである。
【0034】これに対して、本実施例で用いられる異方
導電性接着剤層2,4は、それ自体が接着剤としても機
能するものである。すなわち、加圧接着されて圧電共振
素子1に上基板3及び下基板5が接着されるだけでな
く、加圧接着により異方導電性接着剤層2,4の上下の
電極間が電気的に接続される。
【0035】上記のような異方導電性接着剤層2,4を
構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂にAuや
Niなどの導電粒子を混ぜたペースト状またはシート状
のものなどを挙げることができる。
【0036】上基板3は、BaTiO3 などの誘電体セ
ラミックス、あるいは合成樹脂などの適宜の誘電体材料
により構成することができ、好ましくは、大きな静電容
量を得るために、BaTiO3 などが用いられる。下基
板5についても同様の誘電体材料で構成される。すなわ
ち、上基板3及び下基板5が、上記のような誘電体材料
で構成されているので、後述するように大きな静電容量
を得ることができる。
【0037】上基板3の下面には、第1〜第3の容量電
極16〜18が形成されている。容量電極16〜18
は、上基板3の下面にのみ形成されており、上基板3の
上面には形成されていない。このような容量電極16〜
18は、上基板3の下面に導電ペーストを塗布し、焼き
付けることにより、あるいはメッキ、蒸着もしくはスパ
ッタリングなどの適宜の方法により形成することができ
る。なお、容量電極16〜18は、上基板3の側面に至
るように形成されていてもよい。
【0038】他方、下基板5には、第4〜第6の容量電
極19〜21が形成されている。容量電極19〜21
は、それぞれ、下基板5の上面5aから一対の側面5
b,5c及び下面5dを覆うように形成されている。す
なわち、下基板5の横断面形状の外周を巻回するように
容量電極19〜21が形成されている。容量電極19〜
21についても、容量電極16〜18と同様の方法で形
成することができる。また、積層された際に、第1〜第
3の容量電極16〜18と厚み方向に重なり合う位置
に、第4〜第6の容量電極19〜21が形成されてい
る。
【0039】本実施例の負荷容量内蔵型圧電共振子1の
外観を図3に示す。図3に示すように、圧電共振素子1
の上下に、異方導電性接着剤層2,4を介して上基板3
及び下基板5が積層されている。ここでは、異方導電性
接着剤層2,4により、上基板3及び下基板5が圧電共
振素子1に接合されている。
【0040】すなわち、上記異方導電性接着剤層2,4
を介して上基板3及び下基板5を圧電共振素子1の両面
に接着するだけで、容易に圧電共振子22を得ることが
できる。
【0041】また、上記接合が完了すると、異方導電性
接着剤層2が上下方向には導電性を発現するので、第1
〜第3の容量電極16〜18が、第1〜第3の接続電極
11〜13に電気的に接続される。同様に、第4〜第6
の容量電極19〜21が、第1〜第3の接続電極11〜
13に電気的に接続される。その結果、第1〜第3の容
量電極16〜18と、第4〜第6の容量電極19〜21
も電気的に接続される。従って、下基板5の第4,第6
の容量電極19,21を入出力端とし、第5の容量電極
20を基準電位に接続すれば、図9に示した発振回路が
構成される。
【0042】他方、実装に際しては、下基板5の一対の
側面及び下面に至るように第4〜第6の容量電極19〜
21が形成されているので、容量電極19〜21の側面
及び下面に至っている部分を利用して、プリント回路基
板などに容易に表面実装することができる。特に、容量
電極19〜21は、対向し合う一対の側面5b,5cの
いずれにも形成されているので、圧電共振子22では、
対向し合う一対の側面のいずれの側を利用しても、容易
にプリント回路基板などに表面実装することができる。
【0043】さらに、圧電共振子22では、上面に電極
が全く形成されないので、電子部品の高密度実装にも対
応することができる。また、誘電体基板からなる上基板
3及び下基板5を用いて上記コンデンサが構成されるの
で、大きな静電容量を得ることができる。
【0044】図4は、第1の実施例の負荷容量内蔵型圧
電共振子の変形例を示す分解斜視図である。第1の実施
例の負荷容量内蔵型圧電共振子22では、圧電共振素子
1、上基板3及び下基板5が、いずれも矩形の板状の形
状を有していたが、図4に示す変形例では、これらの対
向し合う一対の側面に、それぞれ、切欠1a〜1f、3
a〜3f、5e〜5jが形成されている。すなわち、こ
れらの切欠を形成することにより、圧電共振素子1及び
下基板5においては、上面上の電極部分と下面上の電極
部分との電気的接続の信頼性が高められている。
【0045】また、導電性接着剤層2,4についても、
それぞれ、切欠2b〜2g,4b〜4gが形成されてい
る。最終的に積層された後においては、上述した切欠が
負荷容量内蔵型圧電共振子の一対の側面に形成されるた
め、特に、下基板5に切欠5e〜5jが形成されている
ので、切欠内に至っている容量電極19〜21を利用し
てプリント回路基板などに対して、より一層確実に電気
的に接続することができる。
【0046】図5は、第1の実施例の負荷容量内蔵型圧
電共振子の他の変形例を示す分解斜視図である。図1に
示した実施例では、圧電共振素子1の対向し合う一対の
側面から下面に至るように第2の接続電極12が形成さ
れていたが、第2の接続電極は、図5に示すように、圧
電基板6の一方の側面6dにのみ形成されていてもよ
い。側面6dの中央において、第2の接続電極12Aが
形成されており、第2の接続電極12Aは、上面6a及
び下面6bにも至るように形成されている。もっとも、
他方の側面6cには、第2の接続電極は形成されていな
い。
【0047】また、上記実施例の負荷容量内蔵型圧電共
振子22では、下基板3の下面に下基板3の幅方向に伸
びる3本の容量電極16〜18が形成されており、上基
板5には、同じく3本の容量電極19〜21が形成され
ていたが、容量電極の形状についても、上記実施例に限
定されない。このような変形例を図6〜図8を参照して
説明する。
【0048】図6(a)は、上基板3の下面に形成され
る第1〜第3の容量電極を示す底面図であり、図6
(b)及び(c)は、下基板5に形成される第4〜第6
の容量電極の形状を説明するための平面図及び底面図で
ある。
【0049】図6(b)に示されているように、第5の
容量電極20については、下基板5の上面において上面
を横切るように形成されている必要は必ずしもなく、上
面中央において分断されていてもよい。
【0050】図7(a)は、上基板3の下面の第1〜第
3の容量電極を示す底面図であり、図7(b)及び
(c)が、下基板5の上面5a及び下面5dに形成され
る第4〜第6の容量電極の形状を説明するための平面図
及び底面図である。
【0051】図7(a)に示すように、第2の容量電極
17Aにおいて、中央部に大きな面積を有する矩形部1
7aが形成されていてもよい。また、図7(b)に示さ
れているように、上記矩形部17aと対向するように、
下基板5の上面5aの中央において、第5の容量電極2
0の一部に面積の大きな矩形部20aが形成されていて
もよい。このように、矩形部17a,20aを対向させ
ることにより、第2,第5の容量電極17,20がアー
ス電位に接続される電極であるため、第2,第5の容量
電極17,20間に配置された圧電振動部を電磁シール
ドすることができる。従って、共振特性をさらに改善す
ることができる。
【0052】図8(a)は、上基板3の下面に形成され
る第1〜第3の容量電極16〜18の他の形状例を示す
底面図であり、図8(b)及び(c)は、下基板5の上
面5a及び下面5dにおける第4〜第6の容量電極の形
状を説明するための平面図及び底面図である。
【0053】図8(a)に示すように、上基板3の下面
において、第2の容量電極17が、下面中央において分
断されていてもよい。また、図8(b)に示されている
ように、第4,第6の容量電極19,21が、下基板5
の上面において、中央側に突出している突出部19a,
21aを有していてもよい。
【0054】このように、必要とする静電容量の大きさ
に応じて、容量電極16〜21の形状については適宜変
更することができる。また、図1に示した負荷容量内蔵
型圧電共振子では、圧電振動部の振動を妨げないための
空洞が、異方導電性接着剤層2,4の開口2a,4aに
より形成されていたが、上基板3及び下基板5の圧電振
動部側の面に凹部を設けることにより、振動を妨げない
ための空洞を形成してもよい。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る負荷容量内蔵型圧電共振子
では、板状の圧電共振素子の上下に上基板及び下基板が
積層されており、上基板及び下基板が誘電体材料により
構成されており、該上基板及び下基板に形成された容量
電極によりコンデンサが構成されている。従って、上基
板及び下基板の双方を用いてコンデンサが構成されてい
るので、負荷容量内蔵型圧電共振子において、大きな静
電容量を内蔵させることができ、かつ負荷容量が同じの
場合には、負荷容量内蔵型圧電共振子の小型化を図るこ
とができる。
【0056】加えて、上基板の上面には電極が形成され
ていなので、電子部品の高密度実装に対応することがで
き、隣接する他の部品との短絡を確実に防止することが
できる。
【0057】さらに、上基板の下面に形成された容量電
極と、下基板に形成された容量電極とが、圧電共振素子
及び第1,第2の異方導電性接着剤層を介して電気的に
接続されるので、積層体における上下の電極の電気的接
続を果たすために大きな面積を必要としない。
【0058】本発明において、下基板に形成された複数
の容量電極が、下基板の上面から一対の側面及び下面に
至るように形成されている場合には、容量電極間の対向
面積が大きくなり、静電容量をより一層高めることがで
きる。下基板の一対の側面に至っている容量電極部分を
利用してプリント回路基板などに容易にかつ確実に表面
実装することができる。
【0059】また、上基板の下面に第1〜第3の容量電
極が形成されており、下基板の外表面に、積層後に第1
〜第3の容量電極と厚み方向に重なり合う位置に、それ
ぞれ、第4〜第6の容量電極が形成されており、第1〜
第3の容量電極と、第4〜第6の容量電極とを異方導電
性接着剤層を介して電気的に接続するために、圧電共振
素子の側面から上面及び下面に至るように第1〜第3の
接続電極が形成されている場合には、第1〜第3の容量
電極が、第1の異方導電性接着剤層、第1〜第3の接続
電極及び第2の異方導電性接着剤層を介して、第4〜第
6の容量電極に確実に電気的に接続される。
【0060】さらに、板状の圧電共振素子が、第1,第
2の振動電極を有するエネルギー閉じ込め型の圧電振動
部を備えており、第1,第2の振動電極が、それぞれ、
第1,第3の接続電極に電気的に接続されている場合、
第1,第3の接続電極が第4,第6の容量電極に電気的
に接続されるので、下基板に形成された第4,第6の容
量電極を入力端及び出力端に電気的に接続し、第5の容
量電極をアース電位に接続することにより、3端子型の
負荷容量内蔵型圧電発振子として動作させることができ
る。
【0061】第1の接続電極が、圧電基板の対向し合う
一対の側面において、該側面の一方端近傍に形成されて
おり、第3の接続電極が圧電基板の一対の対向し合う側
面の他方端近傍に形成されており、第2の接続電極が圧
電基板の一対の対向し合う側面の略中央に形成されてい
る場合には、対向し合う一対の側面のいずれの側におい
ても、第1〜第3の接続電極が形成されているので、圧
電共振素子の上下の電極の電気的接続の信頼性がより一
層高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る負荷容量内蔵型圧電共
振子の分解斜視図。
【図2】図1に示した実施例で用いられている圧電共振
素子の下面の電極形状を示す模式的平面図。
【図3】図1に示した実施例の負荷容量内蔵型圧電共振
子の外観を示す斜視図。
【図4】第1の実施例の負荷容量内蔵型圧電共振子の第
1の変形例を説明するための分解斜視図。
【図5】図1に示した実施例の負荷容量内蔵型圧電共振
子の第2の変形例を示す分解斜視図。
【図6】(a)〜(c)は、容量電極の形状の変形例を
示す図であり、(a)は、上基板の下面に形成される第
1〜第3の容量電極を示す平面図であり、(b)及び
(c)は、下基板に形成される第4〜第6の容量電極の
形状を説明するための平面図及び底面図。
【図7】(a)〜(c)は、容量電極の形状の変形例を
示す図であり、(a)は、上基板の下面に形成される第
1〜第3の容量電極を示す平面図であり、(b)及び
(c)は、下基板に形成される第4〜第6の容量電極の
形状を説明するための平面図及び底面図。
【図8】(a)〜(c)は、容量電極の形状の変形例を
示す図であり、(a)は、上基板の下面に形成される第
1〜第3の容量電極を示す平面図であり、(b)及び
(c)は、下基板に形成される第4〜第6の容量電極の
形状を説明するための平面図及び底面図。
【図9】従来の圧電共振素子を用いた3端子型圧電発振
回路を示す回路図。
【図10】従来の圧電発振子を一例を説明するための分
解斜視図。
【符号の説明】
1…圧電共振素子 2…第1の異方導電性接着剤層 3…上基板 4…第2の異方導電性接着剤層 5…下基板 6…圧電基板 6a…上面 6b…下面 6c,6d…側面 7…第1の振動電極 8…第2の振動電極 9,10…接続導電部 11〜13…第1〜第3の接続電極 16〜18…第1〜第3の容量電極 19〜21…第4〜第6の容量電極 22…負荷容量内蔵型圧電共振子 17A…第2の容量電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体材料よりなり、下面において複数
    の容量電極が形成されており、上面には電極が形成され
    ていない上基板と、 前記上基板が上面に積層される板状の圧電共振素子と、 前記圧電共振素子の下面に積層されており、誘電体材料
    よりなり、複数の容量電極が外表面に形成されている下
    基板と、 前記上基板と圧電共振素子との間及び前記下基板と圧電
    共振素子との間に介在されており、上下の電極を電気的
    に接続するための第1,第2の異方導電性接着剤層とを
    備えることを特徴とする、負荷容量内蔵型圧電共振子。
  2. 【請求項2】 前記下基板に形成された複数の容量電極
    が、下基板の上面から一対の側面及び下面に至るように
    形成されている、請求項1に記載の負荷容量内蔵型圧電
    共振子。
  3. 【請求項3】 前記上基板の下面に第1〜第3の容量電
    極が形成されており、 前記下基板の外表面に、積層後に前記第1〜第3の容量
    電極と厚み方向に重なり合う位置に、それぞれ、第4〜
    第6の容量電極が形成されており、 前記第1〜第3の容量電極と、前記第4〜第6の容量電
    極とを異方導電性接着剤層を介して電気的に接続するた
    めに、前記圧電共振素子の側面から上面及び下面に至る
    ように形成された第1〜第3の接続電極とを備える、請
    求項1または2に記載の負荷容量内蔵型圧電共振子。
  4. 【請求項4】 前記板状の圧電共振素子が、圧電基板
    と、圧電基板の上面及び下面に形成されており、かつエ
    ネルギー閉じ込め型圧電振動部を構成する第1,第2の
    振動電極とを備え、 第1,第2の振動電極が、それぞれ、第1,第3の接続
    電極に電気的に接続されている、請求項3に記載の負荷
    容量内蔵型圧電共振子。
  5. 【請求項5】 前記第1の接続電極が、圧電基板の対向
    し合う一対の側面において該側面の一方端近傍に形成さ
    れており、第2の接続電極が該一対の側面の他方端近傍
    に形成されており、前記第2の接続電極が圧電基板の前
    記一対の対向し合う側面の略中央に形成されている、請
    求項4に記載の負荷容量内蔵型圧電共振子。
JP11087164A 1999-03-29 1999-03-29 負荷容量内蔵型圧電共振子 Pending JP2000286666A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020075814A (ko) * 2001-03-24 2002-10-07 주식회사 코아텍 콘덴서 내장 표면실장형 압전 부품

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