JP2003124774A - チップ型圧電発振子 - Google Patents

チップ型圧電発振子

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JP2003124774A
JP2003124774A JP2001318282A JP2001318282A JP2003124774A JP 2003124774 A JP2003124774 A JP 2003124774A JP 2001318282 A JP2001318282 A JP 2001318282A JP 2001318282 A JP2001318282 A JP 2001318282A JP 2003124774 A JP2003124774 A JP 2003124774A
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sealing substrate
external electrode
electrodes
external
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JP2001318282A
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Kenichi Kotani
謙一 小谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内蔵されるコンデンサの容量ばらつきが生じ
難く、特性が安定であり、かつ薄型化を図り得るチップ
型圧電発振子を提供する。 【解決手段】 エネルギー閉じ込め型の板状の圧電素子
2の上下に振動部の振動を妨げないように第1,第2の
封止基板3,4が積層されており、第2の封止基板4の
内側の主面に、互いに平行に延びる第1,第2の交叉電
極1,13が形成されており、第2の封止基板4の下面
に、第1,第2の封止電極12,13と交叉するように
第3の外部電極17が形成されており、第1,第2の外
部電極15,16が、振動電極8及び第1の交叉電極1
2に、第2の外部電極16が、振動電極9及び第2の交
叉電極13に電気的に接続されている、チップ型圧電発
振子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ型圧電発振
子に関し、より詳細には、エネルギー閉じ込め型の板状
の圧電素子の上下に封止基板が積層されている構造を有
するチップ型圧電発振子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、板状のエネルギー閉じ込め型の圧
電素子に、コンデンサを構成する封止基板を積層してな
る構造を有するチップ型の圧電発振子が種々提案されて
いる。
【0003】例えば、特開平6−120764号公報に
は、エネルギー閉じ込め型の圧電素子の上下に圧電素子
の振動部の振動を妨げないための空間を形成するように
第1,第2の封止基板を貼り合わせた積層体を用いたチ
ップ型圧電発振子が開示されている。ここでは、第1,
第2の封止基板の内面に、それぞれ、第1,第2の容量
電極が形成されている。また、積層体の第1,第2の端
面に、第1,第2の外部電極が形成されている。第1の
外部電極は、圧電素子の入力側の振動電極と、上記第1
の容量電極とに接続されており、第2の外部電極は、圧
電素子の出力側の振動電極と上記第2の容量電極に電気
的に接続されている。また、上記積層体の両端面間の中
央において、積層体の周囲を巻回するように第3の外部
電極が形成されている。この第3の外部電極が、第1,
第2の容量電極と第1,第2の封止基板を介して対向す
ることにより、第1,第2のコンデンサが構成されてい
る。
【0004】また、特開平3−247010号公報に
は、図11〜図13に示すチップ型圧電発振子が示され
ている。ここでは、エネルギー閉じ込め型の圧電素子1
01の上下に、第1,第2の封止基板102,103が
積層されている。第1の封止基板102の下面に、第
1,第2の容量電極104,105が、第2の封止基板
103の上面に第3,第4の容量電極106,107が
形成されている。
【0005】図12及び図13に示されているように、
積層体の外表面には、第1〜第3の外部電極108〜1
10が形成されている。外部電極108は、圧電素子1
01の一方の振動電極に電気的に接続されており、かつ
第1,第3の容量電極104,106に電気的に接続さ
れている。また、第2の外部電極109は、圧電素子1
01の他方の振動電極と、第2,第4の容量電極10
5,107とに電気的に接続されている。
【0006】第3の外部電極110は、積層体の周囲を
巻回するように形成されている。また、第3の外部電極
110は、第1,第2の容量電極104,105と第1
の封止基板102を介して対向するように配置されてお
り、さらに第2の封止基板103を介して第3,第4の
容量電極106,107と対向するように形成されてい
る。従って、第1の外部電極108と第3の外部電極1
10との間には、第3の外部電極110と第1の容量電
極104との対向部分、第3の外部電極110と第2の
容量電極106との対向部分による各静電容量と、第
1,第3の外部電極108,110間の静電容量とによ
り、コンデンサが構成される。同様に、第2,第3の外
部電極109,110間にも、第2の容量電極105と
第3の外部電極110とが対向している部分及び第4の
容量電極107と第3の外部電極110とが対向してい
る部分の各静電容量と、第2,第3の外部電極間10
9,110の静電容量によりコンデンサが構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−12076
04号公報に記載のチップ型圧電発振子では、第1,第
2の封止基板を介して、第1,第2の容量電極が第3の
外部電極と対向されている部分により、それぞれコンデ
ンサが構成されている。従って、第1,第2の封止基板
として、高誘電率材料からなる基板を用いる必要があ
る。他方、高誘電率の材料からなる基板は、強度が比較
的弱い。また、チップ型圧電発振子などの電子部品は、
実装機において吸引保持され、プリント回路基板などに
実装される。従って、封止基板は、吸引保持に耐え得る
機械的強度を有する必要がある。よって、この先行技術
に記載のチップ型圧電発振子では、実装機における吸引
保持に耐え得るように第1,第2の封止基板をある程度
厚くしなければならず、小型化が困難であった。
【0008】また、コルピッツ型発振子回路を形成する
場合、一般に、上記第1,第2の容量電極で構成される
静電容量は略等しいことが望ましいため、並びに生産性
の向上及び部品点数の削減を図るためには、上記第1,
第2の封止基板は同じ構造にすることが求められる。従
って、第1の封止基板だけでなく、第2の封止基板も薄
くすることができない。よって、圧電発振子の小型化を
図ることが困難であった。
【0009】また、圧電発振子の厚みを低くするため
に、吸引保持されない第2の封止基板の厚みを薄くした
場合には、第2の封止基板を第1の封止基板と異なるよ
うに構成する必要があり、部品点数が増加する。また、
第2の封止基板の厚みを第1の封止基板に比べて薄くし
た場合には、第1の容量電極と第3の外部電極とで取り
出される静電容量と、第2の容量電極と第3の外部電極
とで取り出される静電容量とを揃えるために、第2の封
止基板側における第2の容量電極の面積を第1の容量電
極と異ならせる必要がある。従って、生産性が大幅に低
下することとなる。
【0010】他方、特開平3−247010号公報に記
載のチップ型圧電発振子では、第1,第2の封止基板1
02,103を利用して、入力側及び出力側のコンデン
サが構成される。また、第3の外部電極110と、第
1,第3の容量電極104,106との対向部分及び第
1,第3の外部電極108,110間の対向している部
分により、それぞれ静電容量が取り出され、第1のコン
デンサが構成される。また、第2,第3の外部電極10
9,110間においても、同様にして第2のコンデンサ
が構成される。よって、比較的大きな静電容量の第1,
第2のコンデンサを構成することができる。従って、封
止基板102,103として高誘電率材料からなる基板
を用いる必要はない。よって、比較的強度が高い封止基
板102,103を構成することができ、かつ封止基板
102,103の厚みを薄くしてチップ型圧電発振子の
薄型化を図ることができる。
【0011】しかしながら、容量電極104,105,
106,107の形成位置が第1,第2の外部電極10
8,109を結ぶ方向でずれた場合、各コンデンサの静
電容量を等しくすることができなくなる。そのため、第
1〜第4の容量電極104,105,106,107の
上記位置ずれにより、特性のばらつきが生じ易いという
欠点があった。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、薄型化を図ることができるだけでなく、静電
容量のばらつきが生じ難く、特に、入力側及び出力側に
構成される第1,第2のコンデンサの容量を確実に略等
しくし得る構造を備えたチップ型圧電発振子を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の広い局面によれ
ば、圧電基板と、該圧電基板の第1,第2の主面にそれ
ぞれ形成された第1,第2の振動電極と、第1,第2の
振動電極に電気的に接続された第1,第2の端子電極と
を有する板状の圧電素子と、前記圧電素子の第1,第2
の主面に、それぞれ、第1,第2の振動電極が臨む振動
空間を形成するように前記圧電素子に積層・接着されて
積層体を構成している第1,第2の封止基板と、前記第
1,第2の端子電極と電気的に接続されるように、前記
積層体の外表面に形成された第1,第2の外部電極と、
前記積層体外表面に設けられており、かつ第2の封止基
板の外側の主面に至る第3の外部電極と、前記第2の封
止基板の前記圧電素子に対向している内側の主面に形成
されており、前記第1の外部電極に電気的に接続されて
おり、かつ前記第3の外部電極と第2の封止基板を介し
て交叉するように対向されて第1のコンデンサを構成し
ている第1の交叉電極と、前記第2の封止基板の前記圧
電素子に対向している内側の主面に形成されており、前
記第2の外部電極に電気的に接続されており、前記第3
の外部電極と第2の封止基板を介して交叉するように対
向されて第2のコンデンサを構成している第2の交叉電
極とを備える、チップ型圧電発振子が提供される。
【0014】本発明の特定の局面では、前記第1〜第3
の外部電極が、前記第1の封止基板の前記圧電素子と対
向されている側とは反対側の外側の主面に至るように形
成されており、前記第1の封止基板の前記圧電素子に対
向されている内側の主面に形成されており、前記第1の
外部電極に電気的に接続されており、前記第3の外部電
極に第1の封止基板を介して交叉するように対向されて
第3のコンデンサを構成している第3の交叉電極と、前
記第1の封止基板の前記圧電素子に対向している内側の
主面に形成されており、前記第2の外部電極に電気的に
接続されており、前記第3の外部電極に第1の封止基板
を介して交叉するように対向されて第4のコンデンサを
構成している第4の交叉電極とがさらに備えられる。
【0015】本発明の別の特定の局面では、前記第1ま
たは第2の封止基板の前記圧電素子に対向している内側
の面に、前記振動空間を構成するための凹部が形成され
ている。
【0016】本発明のさらに他の特定の局面では、前記
交叉電極の第3の外部電極と対向している部分を超えた
先端部の長さが該交叉電極の形成されている封止基板の
厚みの2倍以上とされる。
【0017】本発明においては、上記交叉電極は、様々
な形態で構成され得る。本発明のある特定の局面では、
上記交叉電極は、蒸着、スパッタリングまたはメッキな
どの薄膜形成法により形成された導電性薄膜により構成
され、他の特定の局面では、導電ペーストの焼き付けな
どにより形成される導電性厚膜により構成される。ま
た、交叉電極の表面には、さらにメッキ層が形成されて
いてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らか
にする。
【0019】図1は、本発明の一実施例に係るチップ型
圧電発振子を説明するための分解斜視図であり、図2は
その外観を示す斜視図である。図2に示すように本実施
例のチップ型圧電発振子1は、板状の圧電素子2と、板
状の圧電素子2の上面に積層された第1の封止基板3
と、下面に積層された第2の封止基板4とを有する。第
1,第2の封止基板3,4は、接着剤層5,6を介して
圧電素子2に接着されている。接着剤層5,6は、それ
ぞれ、圧電素子2の振動部の振動を妨げないための振動
空間を形成するために、矩形枠状または内側が円形の形
状を有する。なお、図1では、接着剤層5,6の図示は
省略されている。
【0020】圧電素子2は、矩形板状の圧電基板7を有
する。矩形板状の圧電基板7は、チタン酸ジルコン酸鉛
系セラミックスのような圧電セラミックスあるいは圧電
単結晶により構成されており、圧電セラミックスからな
る場合、厚み方向に分極されている。
【0021】圧電基板7の上面中央には、第1の振動電
極8が形成されている。圧電基板7の下面には、振動電
極8と対向するように第2の振動電極9が形成されてい
る。振動電極8,9は、圧電基板7の略中央に部分的に
形成されており、振動電極8,9が対向されている部分
がエネルギー閉じ込め型の厚み縦振動モードを利用した
圧電振動部を構成している。なお、圧電基板7は、面方
向に分極されたエネルギー閉じ込め型の厚みすべり振動
モードを利用したものでもよい。
【0022】圧電基板7の上面においては、圧電基板7
の端面7aとのなす端縁に沿うように端子電極10が形
成されている。端子電極10は、振動電極8に電気的に
接続されている。また、圧電基板7の下面においては、
端子電極10が形成されている側の端面7aとは反対側
の端面7bとのなす端縁に沿うように端子電極11が形
成されている。端子電極11は、振動電極9に電気的に
接続されている。
【0023】他方、第1,第2の封止基板3,4は、誘
電体セラミックスにより構成されている。第2の封止基
板4の上面、すなわち、板状の圧電素子2に対向してい
る側の主面には、第1,第2の交叉電極12,13が形
成されている。交叉電極12は、第2の封止基板4の上
面において、一方端面4a側から他方端面4b側に向か
って延びるように、但し端面4bと上面とのなす端縁近
傍までは至らないように形成されている。
【0024】第2の交叉電極13は、第2の封止基板4
の上面において、端面4bとのなす端縁側から端面4a
側に向かって、但し端面4aの近傍には至らないように
形成されている。
【0025】第1,第2の交叉電極12,13は、それ
ぞれ、端面4a,4bと上面とのなす端縁に沿うように
形成された引き出し部12a,13aを有し、引き出し
部12a,13aから交叉電極本体部12b,13bが
相手方の引き出し部13a,12a側に向かって延ばさ
れている。交叉電極本体部12b,13bは互いに平行
に延ばされているほうが好ましい。
【0026】図2に示されているように、圧電素子2
に、接着剤層5,6を介して第1,第2の封止基板3,
4を積層することにより積層体14が構成されている。
この積層体14の外表面には、第1〜第3の外部電極1
5〜17が形成されている。第1〜第3の外部電極15
〜17は、それぞれ、積層体の下面の全幅方向に延び、
一対の側面を経て上面に至るように形成されている。
【0027】第1の外部電極15は、積層体14の端面
14a側に形成されており、第2の外部電極16は端面
14b側によせられて形成されている。そして、第3の
外部電極17は、第1,第2の外部電極15,16間の
領域に、すなわち、第1,第2の端面14a,14bを
結ぶ方向に略中央に形成されている。
【0028】第1の外部電極15は、図1に示した端子
電極10及び第1の交叉電極12の引き出し部の12a
に電気的に接続されている。また、第2の外部電極16
は、端子電極11及び第2の交叉電極13の引き出し部
13aに電気的に接続されている。なお、図1では、第
1〜第3の外部電極15〜17の封止基板4の下面に設
けられている部分が破線で示されている。図1から明ら
かなように、第1,第2の交叉電極12,13は、第2
の封止基板4を介して、第3の外部電極17と直交する
ように対向されている。従って、この対向部分の静電容
量により、コンデンサが構成される。すなわち、第1の
交叉電極12の交叉電極本体部12bと第3の外部電極
17とが対向している部分において第1のコンデンサ
が、第2の交叉電極13の交叉電極本体部13bと第3
の外部電極17とが対向している部分において第2のコ
ンデンサが構成される。
【0029】なお、第1,第2の交叉電極の交叉電極本
体部12b,13bは、第3の外部電極17に交叉して
いればよく、互いに平行である必要は必ずしもなく、ま
た、第3の外部電極に直交する必要は必ずしもない。
【0030】よって、本実施例のチップ型圧電発振子1
は、第1,第2の外部電極15,16を入出力電極と
し、第3の外部電極17を基準電位に接続することによ
り、負荷容量内蔵型の圧電発振子として用いることがで
きる。
【0031】ところで、チップ型圧電発振子1では、負
荷容量を構成するための上記第1,第2のコンデンサ
は、第3の外部電極17と、第1,第2のコンデンサ1
2,13との第2の封止基板4を介した対向部分により
構成されている。第3の外部電極17に対し、第1,第
2の交叉電極12,13の交叉電極本体部12b,13
bは、交叉する方向に延ばされている。第1,第2の交
叉電極本体部12b,13bは平行であることが好まし
い。従って、第1,第2の交叉電極12,13が、積層
体14の端面14a,14bを結ぶ長さ方向においてそ
の位置がずれたとしても、第3の外部電極17と、第
1,第2の交叉電極12,13との対向面積はほとんど
変化しない。従って、確実に、第1,第2のコンデンサ
の静電容量を等しくすることができる。
【0032】また、本実施例では、第2の封止基板4を
介して第1,第2の交叉電極12,13と第3の外部電
極17とが対向されて第1,第2のコンデンサが構成さ
れるので、第1,第2のコンデンサの静電容量を比較的
大きくすることができる。よって、第2の封止基板4と
して、機械的強度が弱い、高誘電率材料からなる基板を
用いる必要がない。よって、第2の封止基板4の機械的
強度を高めることができ、あるいは第2の封止基板4の
厚みを薄くすることができる。第2の封止基板4の厚み
を薄くした場合には、第1,第2のコンデンサの静電容
量をより一層大きくすることができる。
【0033】また、第1の封止基板3については、コン
デンサを構成しないため、機械的強度に優れた絶縁性セ
ラミックスを用いて構成することができる。また、第1
の封止基板3の機械的強度を高めることができるので、
第1の封止基板3の厚みを薄くした場合であっても、実
装機により吸引保持された場合の破壊が生じ難い。
【0034】よって、チップ型圧電発振子1では、薄型
化及び内蔵される第1,第2のコンデンサの容量のばら
つきの低減を果たすことができる。チップ型圧電発振子
1では、第1〜第3の外部電極15〜17は、積層体の
底面の全幅に至るように形成されており、一対の側面を
経て両面に至るように形成されていたが、本発明におけ
るチップ型圧電発振子の外部電極構造はこれに限定され
るものではない。
【0035】例えば、図3に示すように、第1,第2の
外部電極15,16は、第2の封止基板4の下面におい
て、全幅に至るように形成されておらずともよい。もっ
とも、第3の外部電極17については、第1,第2の交
叉電極12,13と第2の封止基板4を介して対向する
必要があったため、第2の封止基板4の下面において全
幅に至るように形成される。
【0036】また、図4に示すように、第1,第2の外
部電極15,16は、第2の封止基板4の下面において
は、端面4a近傍によせて形成してもよい。この場合に
は、第1,第2の外部電極15,16は、第2の封止基
板4の下面の幅方向中央において所定のギャップを隔て
て形成され、かつ前述した積層体14の側面を経て上面
に至るように形成される。もっとも、この場合には、図
1に示す圧電素子2において、引き出し部10を、側面
7c側にのみ形成し、圧電基板7の下面において、引き
出し部11を、端面7a側に至るように配置し、第2の
外部電極16に側面7cとは反対側の側面で電気的に接
続する必要がある。
【0037】図4に示した第2の封止基板4において
は、第3の外部電極17は、第2の封止基板4の下面に
おいて端面4b側に配置されているが、この場合におい
ても、第3の外部電極17が、第1,第2の交叉電極1
2,13に、それぞれ第2の封止基板4を介して対向さ
れている。
【0038】図5に示す変形例では、第1,第2の交叉
電極12,13は、第2の封止基板4の上面において、
幅方向に延び、かつ互いに平行に延びるように形成され
ている。
【0039】他方、第1,第2の外部電極15,16
は、第2の封止基板4の下面においては、幅方向全幅に
至らず、側面4c側によせて形成されている。第1,第
2の外部電極15,16は、この変形例では、図2に示
した積層体14の下面から側面14cを経て上面に至る
ように形成される。また、第3の外部電極17は、第2
の封止基板4の下面において長さ方向、すなわち端面4
a,4bを結ぶ方向に延びるように形成されている。従
って、第3の外部電極17と第1,第2の交叉電極1
2,13が対向されている部分において、チップ型圧電
発振子1と同様に第1,第2のコンデンサが構成され
る。この場合、第3の外部電極17は、積層体14(図
2参照)の両端面を経て上面に至るように形成される。
【0040】チップ型圧電発振子1では、第1の封止基
板3側においては、コンデンサが構成されていなかっ
た。しかしながら、第1の封止基板3においてもコンデ
ンサを構成してもよい。すなわち、図6に斜視図で示す
ように、第1の封止基板3の下面に、第1,第2の交叉
電極12,13と同様に構成された第3,第4の交叉電
極21,22を形成してもよい。この場合には、第1〜
第3の外部電極15〜17は第1の封止基板3の上面に
おいても全幅に至るように形成される。従って、第3の
外部電極17が、第1の封止基板3を介して第3,第4
の交叉電極21,22に部分的に対向し、この対向部分
において、第3,第4のコンデンサが構成されることに
なる。なお、第3,第4の交叉電極21,22は、それ
ぞれ、第1,第2の外部電極15,16に電気的に接続
される。
【0041】図6に示した封止基板3を用いることによ
り、第1の封止基板3側においても、第3,第4のコン
デンサが構成されるので、より一層大きな負荷容量を内
蔵することができる。
【0042】なお、第1の封止基板3において、第3,
第4のコンデンサを構成する構造についても、適宜変形
することができる。すなわち、第3,第4の交叉電極2
1,22と、第3の外部電極17とが交叉するように対
向される限り、第3の外部電極17は第1の封止基板3
の上面において全幅に至るように形成されていなくとも
よい。
【0043】また、図7に示すように、第1,第2の外
部電極15,16は、図2に示したチップ型圧電発振子
1の場合と同様に、封止基板3の上面において全幅に至
らないように形成されてもよい。
【0044】なお、図1及び図2に示したチップ型圧電
発振子1では、矩形枠または内側が円形状の接着剤層
5,6を用いて、圧電素子2の圧電振動部の振動を妨げ
ないための空間が圧電振動部上に構成されていたが、第
1,第2の封止基板3,4の内側主面に上記振動空間を
構成するための凹部を形成してもよい。例えば図8に示
すように、第2の封止基板4において、第2の封止基板
4の内側主面すなわち上面に、凹部4eを形成してもよ
い。この場合には、交叉電極12,13は、凹部4e内
に至るように形成されることになる。凹部4eを形成し
た場合、圧電素子7と第2の封止基板4との接着は、凹
部4eの周囲の領域で行なわれることになる。第1の封
止基板3側にも同様の凹部を形成することにより、圧電
素子2の圧電振動部の振動を妨げないための空間を確実
に形成することができる。
【0045】なお、上記交叉電極12,13,21,2
2を構成する材料は、導電膜であれば特に限定されない
が、好ましくは、蒸着、スパッタリングまたはメッキな
どの薄膜形成法により形成された導電膜により構成さ
れ、従って各交叉電極を高精度に形成することができ
る。また、交叉電極12,13,21,22は、導電ペ
ーストの焼き付けなどにより形成される導電厚膜により
構成されてもよく、その場合には、電流容量が大きい交
叉電極を構成することができる。
【0046】また、各交叉電極表面では、さらにメッキ
層が形成されていてもよく、メッキ層を構成する材料を
選択することにより高信頼性とすることができる。本発
明に係るチップ型圧電発振子では、交叉電極と第3の外
部電極とが対向する部分においてコンデンサが構成され
るが、好ましくは、交叉電極の交叉電極本体部が第3の
外部電極と対向している部分を超えて延びる先端側部分
の長さが、該交叉電極が構成されている封止基板の厚み
の2倍以上とされる。
【0047】すなわち、図9に示すように、第1,第2
の交叉電極12,13が第2の封止基板4に形成されて
いる場合を例にとると、図9の長さAが、封止基板4の
厚みをtとしたとき、A≧2tとすることが望ましい。
これを、具体的な実験例に基づき説明する。
【0048】図10は、図9に示した封止基板4におい
て、第3の外部電極17を超えた第1,第2の交叉電極
12,13の先端側部分の長さAを変化させた場合の、
第1,第2のコンデンサの静電容量の変化を示す図であ
る。図10において、横軸は、第1,第2の交叉電極1
2,13の先端側部分の長さAを示し、縦軸は、第1,
第2のコンデンサの静電容量の変化率(%)を示す。
【0049】図10から明らかなように、A≧2tとす
ることにより、第1,第2のコンデンサの静電容量のば
らつきが4%以下となり、実用上問題がない。さらに、
A≧3tとすることにより、第1,第2のコンデンサの
静電容量のばらつきが著しく小さくなることがわかる。
【0050】なお、図10では、第1,第2の交叉電極
の場合を例にとり説明したが、第1の封止基板3側に第
3,第4の交叉電極を形成した場合も同様であり、やは
り交叉電極の第3の外部電極と対向している部分を超え
た先端側部分の長さは、第1の封止基板の厚みの2倍以
上とすることが望ましい。
【0051】
【発明の効果】本発明に係るチップ型圧電発振子では、
第2の封止基板において、第1,第2の交叉電極と、第
3の外部電極とが第2の封止基板を介して対向されて第
1,第2のコンデンサが構成されている。第1,第2の
交叉電極と第3の外部電極とは交叉するように配置され
ており、第1,第2の交叉電極が、その延びる方向に位
置ずれを生じたとしても、第1,第2のコンデンサの静
電容量がほぼ一定に保たれる。従って、特性のばらつき
の少ないチップ型圧電発振子を提供することができる。
また、第1,第2の交叉電極側が第2の封止基板を介し
て第3の外部電極と対向されているので、比較的大きな
静電容量の第1,第2のコンデンサを構成することがで
きる。よって、第2の封止基板として、強度の弱い高誘
電率材料からなる基板を用いる必要がない。よって、第
1,第2の封止基板の薄型化を図ることができ、ひいて
はチップ型圧電発振子の薄型化を図ることができる。
【0052】第1の封止基板側において、第3,第4の
交叉電極が形成され、第3,第4の交叉電極が、第3の
外部電極と交叉するように対向されて第3,第4のコン
デンサが構成されている場合には、第1の封止基板側に
おいても静電容量を取り出すことができるので、より一
層静電容量の大きな負荷容量を内蔵したチップ型圧電発
振子を提供することができる。第3,第4の交叉電極
は、第3の外部電極と第1の封止基板を介して対向され
ているので、第3,第4の交叉電極がその延びる方向に
位置ずれを生じたとしても、第3,第4のコンデンサの
静電容量がばらつき難い。従って、静電容量のばらつき
が少なく、特性の安定なチップ型圧電発振子を提供する
ことができる。
【0053】第1,第2の封止基板の圧電素子に対向し
ている内側の面に、振動空間を構成するための凹部が形
成されている場合には、圧電素子における振動部の振動
を妨げないための振動空間をより確実に形成することが
でき、かつ接着剤層の厚みを薄くすることができるの
で、チップ型圧電発振子のより一層の薄型化を図ること
ができる。
【0054】交叉電極の第3の外部電極と対向している
部分を超えた先端部の長さが交叉電極の形成されている
封止基板の厚みの2倍以上である場合には、負荷容量の
ばらつきをより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るチップ型圧電発振子を
説明するための分解斜視図。
【図2】第1の実施例のチップ型圧電発振子の外観を示
す斜視図。
【図3】第1の実施例のチップ型圧電発振子の変形例を
説明するための図であり、第2の封止基板を示す斜視
図。
【図4】第1の実施例のチップ型圧電発振子の他の変形
例を説明するための図であり、第2の封止基板を示す斜
視図。
【図5】第1の実施例のチップ型圧電発振子のさらに他
の変形例を説明するための図であり、第2の封止基板を
示す斜視図。
【図6】第1の封止基板に第3,第4のコンデンサが構
成される構造を説明するための第1の封止基板の斜視
図。
【図7】第1の封止基板に第3,第4のコンデンサが構
成される構造の変形例を説明するための斜視図。
【図8】第2の封止基板に振動空間を形成するための凹
部が設けられている構造を説明するための第2の封止基
板の斜視図。
【図9】実施例において、第1,第2の交叉電極の第3
の外部電極と対向している部分を超えた先端部の長さを
説明するめたの第2の封止基板の模式的平面図。
【図10】第1,第2の交叉電極の第3の外部電極と交
叉する部分を除いた先端部の長さ寸法Aと封止基板の厚
みtとの関係式A/tと、第1,第2のコンデンサの静
電容量との関係を示す図。
【図11】従来のチップ型圧電発振子の一例を説明する
ための分解斜視図。
【図12】図11に示した従来例のチップ型圧電発振子
の外観を示す斜視図。
【図13】図11に示した従来例のチップ型圧電発振子
の外観を示す断面図。
【符号の説明】
1…チップ型圧電発振子 2…圧電素子 3,4…第1,第2の封止基板 4a,4b…端面 5,6…接着剤層 7…圧電基板 8,9…第1,第2の振動電極 10,11…引き出し部 12,13…第1,第2の交叉電極 14…積層体 15,16…第1,第2の外部電極 17…第3の外部電極 21,22…第3,第4の交叉電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、該圧電基板の第1,第2の
    主面にそれぞれ形成された第1,第2の振動電極と、第
    1,第2の振動電極に電気的に接続された第1,第2の
    端子電極とを有する板状の圧電素子と、 前記圧電素子の第1,第2の主面に、それぞれ、第1,
    第2の振動電極が臨む振動空間を形成するように前記圧
    電素子に積層・接着されて積層体を構成している第1,
    第2の封止基板と、 前記第1,第2の端子電極と電気的に接続されるよう
    に、前記積層体の外表面に形成された第1,第2の外部
    電極と、前記積層体外表面に設けられており、かつ第2
    の封止基板の外側の主面に至る第3の外部電極と、 前記第2の封止基板の前記圧電素子に対向している内側
    の主面に形成されており、前記第1の外部電極に電気的
    に接続されており、かつ前記第3の外部電極と第2の封
    止基板を介して交叉するように対向されて第1のコンデ
    ンサを構成している第1の交叉電極と、 前記第2の封止基板の前記圧電素子に対向している内側
    の主面に形成されており、前記第2の外部電極に電気的
    に接続されており、前記第3の外部電極と第2の封止基
    板を介して交叉するように対向されて第2のコンデンサ
    を構成している第2の交叉電極とを備える、チップ型圧
    電発振子。
  2. 【請求項2】 前記第1〜第3の外部電極が、前記第1
    の封止基板の前記圧電素子と対向されている側とは反対
    側の外側の主面に至るように形成されており、 前記第1の封止基板の前記圧電素子に対向されている内
    側の主面に形成されており、前記第1の外部電極に電気
    的に接続されており、前記第3の外部電極に第1の封止
    基板を介して交叉するように対向されて第3のコンデン
    サを構成している第3の交叉電極と、 前記第1の封止基板の前記圧電素子に対向している内側
    の主面に形成されており、前記第2の外部電極に電気的
    に接続されており、前記第3の外部電極に第1の封止基
    板を介して交叉するように対向されて第4のコンデンサ
    を構成している第4の交叉電極とをさらに備える、請求
    項1に記載のチップ型圧電発振子。
  3. 【請求項3】 前記第1または第2の封止基板の前記圧
    電素子に対向している内側の面に、前記振動空間を構成
    するための凹部が形成されている、請求項1または2に
    記載のチップ型圧電発振子。
  4. 【請求項4】 前記交叉電極の第3の外部電極と対向し
    ている部分を超えた先端部の長さが該交叉電極の形成さ
    れている封止基板の厚みの2倍以上である、請求項1〜
    3のいずれかに記載のチップ型圧電発振子。
  5. 【請求項5】 前記交叉電極が、薄膜形成法により形成
    された導電性薄膜により構成されている、請求項1〜4
    のいずれかに記載のチップ型圧電発振子。
  6. 【請求項6】 前記交叉電極が、導電性厚膜からなる、
    請求項1〜4のいずれかに記載のチップ型圧電発振子。
  7. 【請求項7】 前記交叉電極の表面に、メッキ層が形成
    されている、請求項1〜6のいずれかに記載のチップ型
    圧電発振子。
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