JP3551763B2 - 積層マイクロチップコンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック焼結体を用いて構成された積層マイクロチップコンデンサに関し、特に、ICパッケージ内や光通信機器内に実装するのに好適な積層マイクロチップコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信関係の高周波機器や、GaAs半導体を用いたICパッケージ内において静電容量を得るために、例えば、最大寸法が1mm以下の非常に小さな積層マイクロチップコンデンサが用いられている。
【0003】
従来の積層マイクロチップコンデンサの一例を図7(a),(b)に示す。積層マイクロチップコンデンサ51は、直方体上のセラミック焼結体52を用いて構成されている。この積層マイクロチップコンデンサ51では、セラミック焼結体52の上面52a上に外部電極53が形成されており、下面52b上に、同様に全面に外部電極54が形成されている。
【0004】
他方、セラミック焼結体52は、図8に略図的斜視図で示すように、複数のセラミックグリーンシートを55を積層し、一体焼成することにより得られている。複数のセラミックグリーンシート55には、内部電極を構成するために、導電ペースト56または導電ペースト57が印刷されている。導電ペースト56は、図8においてセラミックグリーンシート55の上端縁に引き出されており、導電ペースト57はセラミックグリーンシート55の下端縁に引き出されている。
【0005】
従って、導電ペースト56,57が印刷されたセラミックグリーンシート55を積層し、さらに無地のセラミックグリーンシートを適宜の枚数積層し、焼成することにより、図7(a)に示すセラミック焼結体52が得られている。セラミック焼結体52においては、上面52aに引き出された内部電極58と、セラミック焼結体の52の下面52bに引き出された内部電極(図示せず)とが矢印A方向に沿ってセラミック焼結体層を介して重なり合うように配置されている。
【0006】
上記積層マイクロチップコンデンサ51は、例えば、GaAs半導体を用いたICパッケージ内において、外部電極54側から基板上に実装される。また、セラミック焼結体52の上面52a上に形成された外部電極53は、ボンディングワイヤー(図示せず)により外部と電気的に接続されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、光通信機器や上記ICパッケージのような高周波用途に用いられる電子機器もしくは部品においては、非常に小さな積層マイクロチップコンデンサ51が用いられている。積層マイクロチップコンデンサ51を実装する場合、設計値に応じた静電容量の積層マイクロチップコンデンサ51が用いられる。
【0008】
しかしながら、上述したような高周波機器では、コンデンサとして必要とされる静電容量が、実装形態により異なり、設計値どおりの静電容量のコンデンサを構成しただけでは回路が良好に動作しないことがある。そのような場合には、異なる静電容量の積層マイクロチップコンデンサ51を用意しなければならなかった。あるいは、複数の積層マイクロチップコンデンサ51を実装する必要のあることがあった。従って、製造工程が非常に煩雑であった。
【0009】
本発明の目的は、上述した従来の高周波機器用積層マイクロチップコンデンサの欠点を解消し、複数種の静電容量を容易に構成することができ、それによって必要とされる静電容量を容易に構成することができる積層マイクロチップコンデンサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る積層マイクロチップコンデンサは、上面と、下面とを有し、上面または下面が実装される際の取付け面であるセラミック焼結体と、前記セラミック焼結体内において該セラミック焼結体の下面と平行な方向に沿ってセラミック層を介して重なり合うように配置された複数の内部電極とを備え、複数の内部電極は、静電容量を取り出すために、その端縁の一部がセラミック焼結体の上面に露出された内部電極と、セラミック焼結体の下面に露出された内部電極とを有しており、前記セラミック焼結体において、無地のセラミックグリーンシート積層部分由来の領域を隔てられて複数のコンデンサユニットが構成されており、前記セラミック焼結体の上面に形成されており、複数のコンデンサユニット構成部分にそれぞれ配置された複数の第1の外部電極と、セラミック焼結体の下面に形成された少なくとも1つの第2の外部電極と、前記セラミック焼結体の上面に形成されており、かつ前記第2の外部電極に電気的に接続された第3の外部電極とをさらに備え、複数の第1の外部電極と、第2の外部電極との間で複数種の静電容量を取り出すことが可能とされていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載のように、上記第2の外部電極は、焼結体下面において複数形成されていてもよい。
また、請求項3に記載の発明では、少なくとも2以上の内部電極が、内部電極積層方向及びセラミック焼結体の上下面方向に直交する方向において分割された分割型内部電極とされており、分割型内部電極が積層されている部分において、焼結体の上面に、内部電極積層方向及びセラミック焼結体の上下面方向に直交する方向に分割された複数の第1の外部電極が形成されている。
【0012】
請求項3に記載の発明においては、請求項4に記載のように、前記分割型内部電極が積層されている部分において、焼結体の下面に、内部電極積層方向及び焼結体の上下面方向と直交する方向に分割された複数の第2の外部電極が形成されている。
【0013】
請求項5に記載の発明では、複数の第1の外部電極上に、それぞれバンプ電極が形成されている。
請求項6に記載の発明では、下端が前記セラミック焼結体の下面において第2の外部電極に接続されており、上端がセラミック焼結体の上面に至るように、セラミック焼結体内に形成された接続電極と、前記接続電極の上端に接続されるように、セラミック焼結体の上面に形成された第3の外部電極とがさらに備えられている。
【0014】
請求項6に記載の発明においては、請求項7に記載のように、第1の外部電極及び第3の外部電極上にそれぞれバンプ電極が形成されていてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明をより詳細に説明する。
【0016】
図1(a),(b)は、本発明の第1の実施例に係る積層マイクロチップコンデンサを説明するための図であり、(a)は、外部電極を除いた焼結体を示す斜視図、(b)は、積層マイクロチップコンデンサの外観を示す斜視図である。
【0017】
積層マイクロチップコンデンサ1は、直方体上のセラミック焼結体2を用いて構成されている。セラミック焼結体2を構成するセラミック材料としては、例えば、チタン酸バリウム系セラミックスのような適宜の誘電体セラミックスを用いることができる。
【0018】
セラミック焼結体2内には、複数の内部電極がセラミック層を介して重なり合うように配置されている。このセラミック焼結体2の構造を、図2を参照しつつ、製造方法を説明することにより明らかにする。
【0019】
セラミック焼結体2を得るにあたっては、図2に略図的分解斜視図で示すように、矩形の複数枚のセラミックグリーンシート3〜7を用意する。セラミックグリーンシート4〜7には、それぞれ、導電ペーストをスクリーン印刷することにより内部電極8または内部電極9が形成されている。上記導電ペーストとしては、Ag−pdなどの適宜の金属を主体とする導電ペーストを用いることができる。内部電極8,9の形成は、導電ペーストの印刷法に限らず、他の既知の手段で行ってもよい。以下の実施例においても同様に、内部電極は、公知の任意の方法で形成し得る。
【0020】
内部電極8は、その端縁の一部が図2においてセラミックグリーンシート4,6の上端縁に至るように形成されている。内部電極9は、その端縁の一部がセラミックグリーンシート5,7の下端縁に至るように形成されいている。
【0021】
セラミックグリーンシート3には、導電ペーストが印刷されておらず、従って、セラミックグリーンシート3は、無地のセラミックグリーンシートとされている。
【0022】
図2に示したセラミックグリーンシート4〜7を積層することにより得られた積層体では、内部電極8,9が交互に積層体の上面または下面に露出されるように構成される。
【0023】
セラミック焼結体2を得るにあたっては、上記セラミックグリーンシート4〜7を適宜の枚数積層し、さらに、セラミックグリーンシート3のような無地のセラミックグリーンシートを適宜の枚数積層することによって得られた積層体を焼成する。
【0024】
このようにして、図1に示したセラミック焼結体2が得られる。セラミック焼結体2では、上述した内部電極8がセラミック焼結体2の上面2aに引き出されている。他方の内部電極9は図示されていない。従って、複数の内部電極8,9は、セラミック焼結体2の取付け面となる下面と平行な方向に積層されており、各内部電極8,9は該取付け面と直交する方向に延ばされていることになる。
【0025】
また、セラミック焼結体2においては、セラミック焼結体2の上面2aに引き出されている内部電極8と、下面2bに引き出されている内部電極9とを交互に積層してなる積層コンデンサユニットが、矢印A方向において、3つ形成されている。なお、矢印A方向は、上記内部電極8,9の積層方向に相当する。
【0026】
上記のようにして第1〜第3の積層コンデンサユニットB〜Dが構成される。なお、積層コンデンサユニットB〜D間には、それぞれ、内部電極が積層されていない領域E,Fが形成されている。この内部電極が構成されていない領域E,Fは、無地のセラミックグリーンシート3を適宜の枚数積層することにより構成されればよい。
【0027】
図1(b)に示すように、セラミック焼結体2の上面2a上には、複数の第1の外部電極13〜15が形成されている。外部電極13〜15は、それぞれ、積層コンデンサユニットB〜Dにおいて内部電極8に接続されている。また、セラミック焼結体2の下面2b上には、全面に第2の外部電極16が内部電極9に接続されるように形成されている。外部電極13〜16は、例えば、Auペーストのような導電ペーストの塗布・焼付により形成されるが、蒸着、スパッタリングもしくはメッキ等の他の導電膜形成方法により形成してもよい。
【0028】
積層マイクロチップコンデンサ1では、上記第1の外部電極13〜15のそれぞれと、第2の外部電極16とでそれぞれ、上記第1〜第3の積層コンデンサユニットB〜Dが構成される。従って、電気的に独立した第1〜第3のコンデンサユニットB〜Dを形成することができるので、各積層コンデンサユニットにおける静電容量を出させることにより、様々な静電容量を取り出すことができる。もっとも、第1〜第3の積層コンデンサユニットB〜Dにより得られる静電容量はすべて同一であってもよい。
【0029】
また、積層マイクロチップコンデンサ1を用いる場合、第1〜第3の積層コンデンサユニットB〜Dの何れか1つを用いてもよく、任意の2個の積層コンデンサユニットを並列接続するように電気的に接続して用いてもよく、3個の積層コンデンサユニットの全てを用いてもよい。すなわち、3個の積層コンデンサユニットが構成されているので、第1の外部電極13〜15の接続方法を変えることにより、様々な大きさの静電容量を取り出すことができる。
【0030】
本実施例の積層マイクロチップコンデンサ1では、下面すなわち外部電極16が形成されている面が基板上に実装される面とされている。従って、基板の電極ランドに第2の外部電極16が電気的に接続されることになる。他方、第1の内部電極13〜15は、例えばボンディングワイヤーにより外部と電気的に接続することができる。従って、上記ボンディングワイヤーによる接続の態様を変更することにより、様々な静電容量を取り出すことができる。
【0031】
もっとも、特に図示はしないが、第1の外部電極13〜15と同様に、セラミック焼結体2の下面2b上に、コンデンサユニットB〜Dに応じてそれぞれ独立の第2の外部電極を形成してもよい。すなわち、セラミック焼結体2の下面2b上において、3個の第2の外部電極を形成してもよい。
【0032】
図3(a),(b)は、本発明の第2の実施例に係る積層マイクロチップコンデンサに用いられるセラミック焼結体及び該積層マイクロチップコンデンサの外観を示す斜視図である。
【0033】
第2の実施例の積層マイクロチップコンデンサ21では、直方体状のセラミック焼結体22が用いられている。
セラミック焼結体22内には、セラミック層を介して重なり合うように複数の内部電極が配置されている。この構造を、製造方法を参照しつつ図4を参照して説明する。
【0034】
セラミック焼結体22においては、複数の積層コンデンサユニットG〜Kが構成されている。このうち、積層コンデンサユニットGが構成されている部分では、第1の実施例と同様にして内部電極が積層されている。すなわち、上面22aに引き出されている内部電極8と下面22bに引き出されている内部電極(図示せず)が交互に積層されて積層コンデンサユニットGが構成されている。
【0035】
他方、積層コンデンサユニットH〜Kは、分割型内部電極を用いて構成されている。ここで、分割型内部電極とは、内部電極8に相当する内部電極を、矢印B方向に、すなわち内部電極引出方向と直交する方向に分割した内部電極をいうものとする。
【0036】
従って、積層コンデンサユニットHと積層コンデンサユニットIとは、矢印B方向に沿って配置されている。同様に積層コンデンサユニットJと積層コンデンサユニットKとも、矢印B方向に沿って配置されている。
【0037】
このうち、積層コンデンサユニットH,Iが構成されている部分を製造する工程を図4を参照して説明する。
図4に示すように、複数枚のセラミックグリーンシート23a〜23hを用意する。このうち、セラミックグリーンシート23a,23bには、導電ペーストは印刷されておらず、従って、セラミックグリーンシート23a,23bは無地のセラミックグリーンシートである。
【0038】
セラミックグリーンシート23c,23e,23gでは、それぞれ、分割型内部電極24,25が矢印B方向に隔てて形成されている。分割型内部電極24,25は、図4において、セラミックグリーンシート23c,23e,23gの上端縁に引き出されている。他方、セラミックグリーンシート23d,23f,23hの片面には、内部電極26が形成されている。内部電極26は、セラミックグリーンシート23d,23f,23hの下端縁に引き出されている。
【0039】
上記セラミックグリーンシート23a〜23hを図4に示すように積層し、得られた積層体を加圧した後、焼成することにより、上記積層コンデンサユニット部分H,Iが構成される。
【0040】
残りの積層コンデンサユニットJ,Kも同様に構成されている。
上記積層コンデンサユニットG〜Kから静電容量を取り出すために、セラミック焼結体の22の上面22a上には、第1の外部電極27〜31が形成されている。また、セラミック焼結体22の下面22b上には、第2の外部電極32が全面に形成されている。外部電極27は、積層コンデンサユニットGの静電容量を取り出すために設けられている。外部電極28,29は、矢印B方向において隔てられている。同様に外部電極30,31も矢印B方向において隔てられている。外部電極28〜31は、それぞれ、積層コンデンサユニットH〜Kにおける静電容量を取り出すために形成されている。
【0041】
よって、本実施例の積層マイクロチップコンデンサ1では、上記複数の第1の外部電極27〜31と、第2の外部電極32とを用いることにより、様々な静電容量を取り出すことができる。
【0042】
本実施例においても、各積層コンデンサユニットG〜Kにおける内部電極積層数及び内部電極の面積を変更することにより、各積層コンデンサユニットG〜Kから取り出される静電容量を全て異ならせることも可能であり、かつ全ての積層コンデンサユニットG〜Kで取り出される静電容量を同一としてもよい。
【0043】
いずれの場合においても、第1の外部電極27〜31の接続態様を変更することにより、様々な静電容量を得ることができる。
本実施例においても、第2の外部電極22bが基板上に取り付ける際の取付け面となる。従って、第1の外部電極27〜31を例えばボンディングワイヤーで接合する場合、ボンディングワイヤーによる接続態様を変更することにより、上記のように様々な静電容量を取り出すことができる。
【0044】
なお、本実施例では、第2の外部電極32は、セラミック焼結体22の下面22bの全面に形成されていたが、下面において、複数の第2の外部電極を形成してもよい。すなわち、例えば、上面22a上に形成された第1の外部電極27〜31と対応するように、下面22b上に複数の第2の外部電極を形成してもよく、あるいは、上面22aとは異なる態様で複数の第2の外部電極を下面22b上に形成してもよい。
【0045】
図5(a)〜(c)は、本発明の第3の実施例に係る積層マイクロチップコンデンサを説明するための図であり、(a)はセラミック焼結体の外観を示す斜視図、(b)は積層マイクロチップコンデンサの縦断面図、(c)は積層マイクロチップコンデンサの外観を示す斜視図である。
【0046】
積層マイクロチップコンデンサ41では、直方体状のセラミック焼結体42が用いられている。セラミック焼結体42は、後述の接続電極が設けられていることを除いては、第1の実施例で用いられたセラミック焼結体2とほぼ同様に構成されている。従って、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、その説明を省略する。
【0047】
セラミック焼結体42では、矢印A方向に沿って複数の内部電極がセラミック層を介して重なり合うように積層されており、それによって、3個の積層コンデンサユニット部分B〜Dが構成されている。各積層コンデンサユニットB〜Dにおいては、セラミック焼結体42の上面42aに引き出されている内部電極8と、下面42bに引き出されている内部電極9とが交互に積層されている。
【0048】
さらに、焼結体42では、焼結体42の一方端面42cの近傍において、上面42aと下面42bとに至るように接続電極43が形成されている。この接続電極43及び第1のコンデンサユニットBが構成されている部分を得るためのセラミックグリーンシート及び内部電極形状を図6に示す。
【0049】
図6に示すように、複数枚のセラミックグリーンシート44a〜44iが用いられる。セラミックグリーンシート44a,44b,44d,44eは無地のセラミックグリーンシートである。セラミックグリーンシート44cの片面には、内部電極と同様の導電ペーストを複利印刷することにより接続電極43が形成されている。この場合、接続電極43は、セラミックグリーンシート44cの上端縁から下端縁に至るにように形成されている。
【0050】
他方、セラミックグリーンシート44f〜44iにおいては、第1の実施例の場合と同様に、内部電極8と内部電極9とが交互に印刷されている。
上記セラミックグリーンシート44a〜44iを積層し、さらに第2,第3の積層コンデンサユニットを構成するためのセラミックグリーンシート及び内部電極を積層し、積層方向に加圧することにより積層体を得る。このようにして得られた積層体を焼成することにより、セラミック焼結体42を得ることができる。
【0051】
図5(c)に戻り、セラミック焼結体42の上面42a上には、複数の第1の外部電極45〜47と、第3の外部電極48とが形成されている。第1の外部電極45〜47は、それぞれ、積層体コンデンサユニットB〜Dにおける静電容量を取り出すために設けられている。すなわち、第1の外部電極45〜47は、第1の実施例における第1の外部電極13〜15に相当する。
【0052】
本実施例では、上記接続電極43の上端に電気的に接続されるように、第3の外部電極48が形成されている。
他方、セラミック焼結体42の下面42b上には、全面に第2の外部電極49が形成されている。従って、第2の外部電極49は接続電極43により第3の外部電極48に電気的に接続されている。
【0053】
よって、本実施例の積層コンデンサ41では、基板上に第2の外部電極49から実装した場合、第1の外部電極45〜47及び第3の外部電極48を用いて、例えばボンディングワイヤーにより外部と接続することができる。すなわち、第2の外部電極49が第3の外部電極48に電気的に接続されているので、電気的接続をすべてセラミック焼結体42の上面42a側で行うことができる。
【0054】
より好ましくは、図5(c)に示すように、第1の外部電極45〜47及び第3の外部電極48上に、適宜の金属球状のバンプ電極50を形成する。バンプ電極50を形成しておけば、積層マイクロチップコンデンサ41を上面側を取付け面とし、フェイスダウンボンディング方式で基板上に容易に実装することができる。逆に積層マイクロチップコンデンサ41の上面側に、他の部品や基板等を載置することもできる。
【0055】
すなわち、積層マイクロチップコンデンサ41を基板上に実装する場合、バンプ電極50側を基板上の電極ランドに接触させるように配置することにより、積層マイクロチップコンデンサ41を、ボンディングワイヤーを用いることなく容易に面実装することができる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明に係る積層マイクロチップコンデンサでは、セラミック焼結体の下面と平行な方向に沿ってセラミック層を介して複数の内部電極が積層されており、複数の内部電極がセラミック焼結体の上面または下面に引き出されており、セラミック焼結体の上面に形成された複数の第1の外部電極と、下面に形成された第2の外部電極との間で、独立した複数の積層コンデンサユニットが構成されることになる。従って、第1の外部電極を外部と接続するにあたり、その接続態様を変更することにより、様々な静電容量を取り出すことができる。
【0057】
従って、例えば、光通信関係機器やICパッケージ内に実装される高周波用の積層マイクロチップコンデンサとして用いた場合、上記第1の外部電極の接続態様を変更することにより、静電容量を容易に調整することができる。言い換えれば、設計値と、実際に必要とされる静電容量とが異なる場合、積層マイクロチップコンデンサの容量を、該必要とされる静電容量に容易に近づけることができる。
【0058】
従って、高周波用途に適した積層マイクロチップコンデンサを提供することができ、高周波機器の製造工程の簡略化を図り得る。
また、請求項1に記載の発明に係る積層マイクロチップコンデンサでは、上記複数の第1の外部電極と第2の外部電極との間で独立した複数の積層コンデンサユニットが構成されている。従って、従来複数個の積層コンデンサが必要であった部分を、より少ない数の積層マイクロチップコンデンサを用いて構成することができ、実装密度を高め得るとともに、電気的接続作業の簡略化を図ることができる。
【0059】
請求項2に記載の発明に係る積層マイクロチップコンデンサでは、第2の外部電極が焼結体の下面において複数形成されているため、より一層様々な静電容量を取り出すことができる。
【0060】
請求項3に記載の発明では、内部電極の積層方向及びセラミック焼結体の上下面方向に直交する方向において分割された分割型内部電極を有するため、内部電極積層方向及びセラミック焼結体の上下面方向と直交する上記方向に沿っても複数の積層コンデンサユニットを構成することができる。従って、より一層多くの積層コンデンサユニットを構成することができるため、多種多様な静電容量を取り出すことができる。
【0061】
請求項4に記載の発明では、上記分割型内部電極を有する積層マイクロチップコンデンサにおいて、セラミック焼結体の下面に第2の外部電極が複数形成されているため、より一層様々な静電容量を取り出すことができる。
【0062】
請求項5に記載の発明では、複数の第1の外部電極バンプ電極が形成されているので、該バンプ電極が形成されている側からフェイスダウンボンディング方式で積層マイクロチップコンデンサを基板上に容易に実装することができる。しかもバンプ接続を用いるため、電気的接続部分の長さに起因する電気的特性の劣化が生じ難いため、高周波用途に適した積層マイクロチップコンデンサを提供することができる。
【0063】
請求項6に記載の発明では、セラミック焼結体の下面において第2の外部電極に接続されており、セラミック焼結体の上面において第3の外部電極に接続されている接続電極が備えられているので、セラミック焼結体の上面に配置された複数の第1の外部電極と上記第3の外部電極とが外部との電気的接続部分となる。すなわち、セラミック焼結体の下面に形成された第2の外部電極を外部と電気的に接続する必要がない。
【0064】
従って、例えば、セラミック焼結体の下面をセラミック基板上に実装する際の実装面とした場合、実装後にセラミック焼結体の上面において複数の第1の外部電極及び第3の外部電極に適宜ボンディングワイヤーを接続することにより、電気的接続を行うことができる。すなわち、ボンディングワイヤーのような単一の電気的接続手段を用いて、しかもセラミック焼結体の上面のみにおいて、すべての電気的接続作業を行うことができる。よって、製造工程の簡略化を果たし得る。
【0065】
請求項7に記載の発明では、複数の第1の外部電極及び第3の外部電極上にバンプ電極が形成されているので、該バンプ電極が形成されている側からフェイスダウンボンディング方式で積層マイクロチップコンデンサを基板上に容易に実装することができる。しかもバンプ接続を用いるため、電気的接続部分の長さに起因する電気的特性の劣化が生じ難いため、高周波用途に適した積層マイクロチップコンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施例で用いられるセラミック焼結体を示す斜視図、(b)は第1の実施例に係る積層マイクロチップコンデンサを示す斜視図。
【図2】第1の実施例においてセラミック焼結体を製造するのに用いられたセラミックグリーンシート及びその表面に形成される内部電極形状を説明するための分解斜視図。
【図3】(a)は、本発明の第1の実施例で用いられるセラミック焼結体を示す斜視図、(b)は第1の実施例に係る積層マイクロチップコンデンサを示す斜視図。
【図4】第2の実施例においてセラミック焼結体を製造するのに用いられたセラミックグリーンシート及びその表面に形成される内部電極形状を説明するための分解斜視図。
【図5】(a)は第3の実施例に用いられるセラミック焼結体を示す斜視図、(b)は該セラミック焼結体の縦断面図、(c)は第3の実施例に係る積層マイクロチップコンデンサの外観を示す斜視図。
【図6】第3の実施例においてセラミック焼結体を製造するのに用いられたセラミックグリーンシート及びその表面に形成される内部電極形状を説明するための分解斜視図。
【図7】(a)は従来の積層マイクロチップコンデンサに用いられているセラミック焼結体を示す斜視図、(b)は従来の積層マイクロチップコンデンサの外観を示す斜視図。
【図8】従来の積層マイクロチップコンデンサを得るのに用いられたセラミックグリーンシート及びその片面に形成される内部電極形状を説明するための略図的分解斜視図。
【符号の説明】
1…積層マイクロチップコンデンサ
2…セラミック焼結体
2a…上面
2b…下面
12…内部電極
13〜15…第1の外部電極
16…第2の外部電極
B〜D…積層コンデンサユニット
8〜11…導電ペースト
21…積層マイクロチップコンデンサ
22…焼結体
22a…上面
22b…下面
24,25…分割型内部電極
26…内部電極
27〜31…第1の外部電極
32…第2の外部電極
41…積層マイクロチップコンデンサ
42…セラミック焼結体
42a…上面
42b…下面
43…接続電極
46〜48…第1の外部電極
45…第2の外部電極
49…第3の外部電極
50…バンプ電極

Claims (7)

  1. 上面と、下面とを有し、上面または下面が実装される際の取付け面であるセラミック焼結体と、
    前記セラミック焼結体内において該セラミック焼結体の下面と平行な方向に沿ってセラミック層を介して重なり合うように配置された複数の内部電極とを備え、
    複数の内部電極は、静電容量を取り出すために、その端縁の一部がセラミック焼結体の上面に露出された内部電極と、セラミック焼結体の下面に露出された内部電極とを有し
    前記セラミック焼結体において、無地のセラミックグリーンシート積層部分由来の領域を隔てられて複数のコンデンサユニットが構成されており、前記セラミック焼結体の上面に形成されており、複数のコンデンサユニット構成部分にそれぞれ配置された複数の第1の外部電極と、
    セラミック焼結体の下面に形成された少なくとも1つの第2の外部電極と
    前記セラミック焼結体の上面に形成されており、かつ前記第2の外部電極に電気的に接続された第3の外部電極とをさらに備え、
    複数の第1の外部電極と、第2の外部電極との間で複数種の静電容量を取り出すことが可能とされていることを特徴とする積層マイクロチップコンデンサ。
  2. 前記第2の外部電極が複数形成されている、請求項1に記載の積層マイクロチップコンデンサ。
  3. 少なくとも2以上の内部電極が、内部電極積層方向及びセラミック焼結体の上下面方向に直交する方向において分割された分割型内部電極とされており、分割型内部電極が積層されている部分において、焼結体の上面に、内部電極積層方向及びセラミック焼結体の上下面方向に直交する方向に分割された複数の第1の外部電極が形成されている、請求項1または2に記載の積層マイクロチップコンデンサ。
  4. 前記分割型内部電極が形成されている部分において、焼結体の下面に、内部電極積層方向及び焼結体の上下面方向と直交する方向に分割された複数の第2の外部電極が形成されている、請求項3に記載の積層マイクロチップコンデンサ。
  5. 前記複数の第1の外部電極上に形成されたバンプ電極をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の積層マイクロチップコンデンサ。
  6. 下端が前記セラミック焼結体の下面において第2の外部電極に接続されており、上端がセラミック焼結体の上面に至るように、セラミック焼結体内に形成された接続電極と、
    前記接続電極の上端に接続されるように、セラミック焼結体の上面に形成された第3の外部電極とをさらに備える請求項1,3に記載の積層マイクロチップコンデンサ。
  7. 前記第1の外部電極及び第3の外部電極上に、それぞれバンプ電極が形成されている、請求項6に記載の積層マイクロチップコンデンサ。
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