JP2003197466A - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JP2003197466A
JP2003197466A JP2001400738A JP2001400738A JP2003197466A JP 2003197466 A JP2003197466 A JP 2003197466A JP 2001400738 A JP2001400738 A JP 2001400738A JP 2001400738 A JP2001400738 A JP 2001400738A JP 2003197466 A JP2003197466 A JP 2003197466A
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electrode
multilayer substrate
ceramic multilayer
electrodes
connection
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JP2001400738A
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English (en)
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Shungo Morinaga
俊吾 盛永
Ryuhei Yoshida
竜平 吉田
Hideaki Kuroda
英明 黒田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部電極と外部と接続のための電極との電気
的接続の信頼性に優れたコンデンサ内蔵セラミック多層
基板を有する圧電共振部品を得る。 【解決手段】 コンデンサを構成するために容量層7を
介して第1,第2の内部電極5,6が重ねられている構
造を有するセラミック多層基板2と、セラミック多層基
板2上に搭載される電子部品素子とを備え、該電子部品
素子が第1の内部電極5に電気的に接続されており、前
記内部電極5がセラミック多層基板2の側面2aにおい
て、接続電極21に電気的に接続されており、接続電極
21は、セラミック多層基板2の側面に露出するように
形成されておりかつ内部電極5よりも厚く形成されてお
り、接続電極21により外部との電気的接続あるいは外
部電極との電気的接続が果たされる、電子部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に電子部品
素子が搭載された構造を有する電子部品に関し、より詳
細には、セラミック基板内にコンデンサが構成されてい
る電子部品及び圧電共振部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンデンサを内蔵したセラミック
多層基板上に圧電共振素子が搭載されており、セラミッ
ク多層基板に圧電共振素子を密封するためのキャップ状
ケース材が固定されている圧電共振部品が種々提案され
ている。
【0003】この種の圧電共振部品では、セラミック多
層基板内に容量層を介して対向するように複数の内部電
極が形成されており、それによってコンデンサが構成さ
れている。このような圧電共振部品は、例えば、特開2
000−286665号公報などに開示されている。図
16及び図17は、この先行技術に記載の圧電共振部品
の分解斜視図及びセラミック多層基板に内蔵されている
内部電極形状を示す各平面図である。
【0004】ここでは、圧電共振部品101は、セラミ
ック多層基板102と、圧電共振素子103と、キャッ
プ材104とを有する。セラミック多層基板102内に
は、内部電極105a,105bが同一高さ位置に形成
されており、内部電極105a,105bとセラミック
層を介して重なり合うように、内部電極105a,10
5bと異なる高さ位置に内部電極105cが形成されて
いる。
【0005】内部電極105a〜105cによりコンデ
ンサが構成されている。他方、圧電共振部品1を回路基
板上に表面実装するために、セラミック多層基板には、
底面から両側面に至る外部電極106a〜106cが形
成されている。外部電極106a〜106cは、それぞ
れ、内部電極105a〜105cに電気的に接続されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記圧電共振部品10
1に用いられているセラミック多層基板では、内部電極
105a,105bと、外部電極106a,106b、
並びに内部電極105cと外部電極106cの電気的接
続の信頼性が十分でないという問題があった。すなわ
ち、内部電極105a〜105cはセラミック多層基板
の端面及び側面、あるいは一対の側面に露出するように
形成されている。該露出部分が外部電極106a〜10
6cに接触することにより、内部電極と外部電極との電
気的接続が図られている。しかしながら、上記接続部分
の断面形状はT字状であり、すなわち内部電極の露出部
分は直線状の形状を有するため、内部電極と外部電極と
の電気的接続の信頼性が十分ではなかった。
【0007】なお、特開平8−557275号公報に
は、図18に示すように、ビーズ素体111の端面11
1a,111bを貫くように内部電極112が形成され
ているビーズインダクタが開示されている。ここでは、
内部電極112の端面露出部分にスルホール電極11
4,115が内部電極112の端部において厚み方向に
連なるように形成されている。スルホール電極114,
115により、内部電極112と外部電極116,11
7との接続の信頼性が高められるとされている。
【0008】しかしながら、特開平8−557275号
公報には、一対の多部電極間に電気的に接続されるイン
ダク構成用内部電極の両端にスルホール電極が形成され
ている構成が示されているにすぎず、コンデンサ内蔵セ
ラミック多層基板については、何ら言及されていない。
【0009】本発明の目的は、セラミック多層基板上に
電子部品素子が搭載されている電子部品であって、該セ
ラミック多層基板にコンデンサを構成するために配置さ
れた内部電極と、該電子部品を表面実装するためにセラ
ミック基板の表面に形成された外部電極との電気的接続
の信頼性に優れた電子部品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の広い局面によれ
ば、上面に形成された複数の電極ランドと、中間高さ位
置に配置された容量層と、前記容量層を介して対向する
ように容量層の上面及び下面にそれぞれ形成された第
1,第2の内部電極とを有するセラミック多層基板とを
備え、前記電極ランドに前記第1の内部電極が電気的に
接続されており、前記第1,第2の内部電極に面接触的
に接続されるように、かつ前記セラミック基板の側面に
露出するように前記セラミック多層基板内に前記第1,
第2の内部電極よりも厚い第1,第2の接続電極が形成
されており、前記セラミック基板の上面に搭載されてお
り、前記電極ランドに電気的に接続された電子部品素子
をさらに備える、電子部品が提供される。
【0011】本発明においては、上記第1,第2の接続
電極が第1,第2の内部電極よりも厚く形成されてお
り、かつセラミック多層基板の側面に露出するように形
成されている。また、該第1,第2の接続電極と第1,
第2の内部電極が面接触的に連なっているため、第1,
第2の内部電極と第1,第2の接続電極とが確実に電気
的に接続される。
【0012】上記第1,第2の接続電極は、外部電極を
兼ねていてもよい。すなわち、第1,第2の接続電極を
外部電極として用い、電子部品が実装される回路基板上
の電極と半田等により接合されて、電子部品が表面実装
されるように構成されていてもよい。この場合には、上
記第1,第2の接続電極は、好ましくは、上記セラミッ
ク多層基板の下面に至るように形成される。
【0013】また、本発明では、上記接続電極に電気的
に接続されるように、セラミック多層基板の側面に形成
された外部電極がさらに備えられていてもよい。上記第
1,第2の接続電極は、セラミック基板の側面に露出す
るように形成されており、かつ第1,第2の内部電極よ
りも厚く形成されているので、側面に形成された外部電
極との接触面積が大きくなり、両者の間の電気的接続の
信頼性が高められる。
【0014】また、本発明の別の特定の局面では、第
1,第2の接続電極は、セラミック多層基板の下面に至
るように形成されており、それによって、第1,第2の
接続電極がセラミック多層基板の下面に至っている部分
を利用して、電子部品が実装される回路基板上の電極
と、第1,第2の接続電極との電気的接続の信頼性を高
めることができる。
【0015】本発明のさらに他の特定の局面では、前記
セラミック多層基板が、上層と、該上層よりも下方の下
層等を有し、少なくとも前記第1,第2の接続電極が形
成されている部分上において上層が下層よりも外側に突
出しており、前記第1,第2の接続電極が前記下層の側
面において形成されている。第1,第2の接続電極を利
用してあるいは第1,第2の接続電極と接続される外部
電極を利用してプリント回路基板上に半田などの導電性
接合材を用いて電子部品を実装した場合、導電性接合材
がセラミック基板の上層には至り難い。従って、電子部
品の実装面積を低減することができると共に、セラミッ
ク基板の上面側への導電性接合材の回り込みを抑制する
ことができる。加えて、半田フィレットなどを目視によ
り容易に確認することができる。
【0016】本発明のさらに他の特定の局面では、上記
電子部品素子は圧電共振素子であり、該圧電共振素子が
セラミック基板の上面に対して間隔を隔てた状態で固定
され、それによって本発明に従って内部電極と接続電極
または外部電極との電気的接続の信頼性に優れたコンデ
ンサ内蔵圧電共振部品を提供することができる。好まし
くは、該圧電共振素子を囲繞するようにセラミック基板
にキャップ材が固定され、圧電共振素子が封止されてい
るキャップ構造の圧電共振部品を本発明に従って提供す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明ら
かにする。
【0018】図2は、本発明の一実施例に係る圧電共振
部品の分解斜視図であり、図3はその正面断面図であ
る。圧電共振部品1は、セラミック多層基板2と、圧電
共振素子3と、キャップ材4とを有する。セラミック多
層基板2とキャップ材4とで、圧電共振素子3を封止す
るケースが構成されている。セラミック多層基板2内に
は、後述するようにコンデンサが内蔵されており、本実
施例の圧電共振部品1は、コンデンサ内蔵圧電共振部品
である。
【0019】図4は、上記セラミック多層基板2の分解
斜視図である。図3及び図4に示すように、セラミック
多層基板2内には、中間高さ位置に、一対の第1の容量
電極5,6が形成されている。容量電極5,6は、セラ
ミック多層基板2の一対の側面2a,2bに延びる電極
引出部5a,5b,6a,6bを有する。
【0020】第1の内部電極5,6と容量層7を介して
第2の内部電極8が対向されている。第2の内部電極8
は、セラミック多層基板2の側面2a,2bに引き出さ
れている電極引出部8a,8bを有する。
【0021】上記容量層7と、容量層7の上面及び下面
に配置された第1の内部電極5,6及び第2の内部電極
8とによりコンデンサが構成されている。なお、容量層
7は、セラミック多層基板2の一部の層であるが、容量
層を構成するために、セラミック多層基板2は、例えば
チタン酸バリウム系セラミックスのような誘電体セラミ
ックスにより構成されている。もっとも、内部電極5,
6と内部電極8とで挟まれている容量層7のみが誘電体
セラミックスにより構成されていてもよい。
【0022】セラミック多層基板2では、上面2cから
内部電極5,6に至るようにビアホール電極9,10が
形成されている。ビアホール電極9,10は、セラミッ
ク多層基板2の上面2cに形成された電極ランド11,
12に電気的に接続されている。なお、ビアホール電極
9,10に代えて、貫通孔内が導電性材料で充填されて
おらず、貫通孔の内周面にのみ導電膜が形成されたスル
ホール電極を用いてもよい。
【0023】セラミック多層基板2では、内部電極5,
6が形成されている部分より上方の層、すなわち上層2
dが下層2eよりも幅方向において外部に突出されてい
る。従って、図2に示されているように、上層2dは、
下層2eよりもその幅方向寸法が大きくされている。
【0024】また、セラミック多層基板2では、上記下
層2eにおいて、底面から側面2a,2bに至るよう
に、第1の接続電極21,22及び第2の接続電極23
が形成されている。接続電極21,22は、第1の内部
電極5,6の電極引出部5a,5b,6a,6bに電気
的に接続されている。また、接続電極23は、内部電極
8の電極引出部8a,8bに電気的に接続されている。
容量層7については後述する。
【0025】本実施例の圧電共振部品では、内部電極
5,6,8と外部との電気的接続の信頼性を高めるため
に、第1,第2の接続電極21,22,23は以下に述
べるように形成されている。
【0026】図5(a)及び(b)は、セラミック多層
基板2のうち、容量層7と、容量層7の上下に形成され
た内部電極5,6,8とを取り出した状態を示す斜視図
及び図5(a)のA−A線に沿う断面図である。
【0027】本実施例では、第1の内部電極5の電極引
出部5a,5bに接続されるように、第1の接続電極2
1が形成されている。第1の接続電極21は、容量層7
を含む下層2eにおいて側面に開いた半円筒状の切欠を
形成し、該切欠内に導電性材料を充填することにより構
成されている。製造に際しては、予め第1の接続電極2
1,22を形成した後に、内部電極5が形成される。
【0028】内部電極5の電極引出部5a,5bは、接
続電極21と面接触的に接合されている。すなわち、接
続電極21の上面と、内部電極5の電極引出部5a,5
bの下面とが接触しているため、両者の接合面積は十分
な大きさとされ、従って内部電極5と接続電極21の電
気的接続の信頼性が高められている。
【0029】同様に、内部電極6の電極引出部6a,6
bは、第1の接続電極22と電気的に接続されている。
また、第2の内部電極8の電極引出部8bは、図4に示
されている第2の接続電極23に、上記電極引出部5
a,5bと第1の接続電極21,22との接続構造と同
様にして、電気的に接続されている。
【0030】従って、第1,第2の内部電極5,6,8
と、上記接続電極21,22,23との電気的接続の信
頼性が高められている。また、図4に示されているよう
に、第1の接続電極21,22は内部電極8の下方のセ
ラミックス層に至るように形成されている。すなわち、
第1の接続電極21,22は、セラミック多層基板2の
下面に至るように形成されている。なお、第2の接続電
極23もまたセラミック多層基板2の下面に至るように
形成されている。
【0031】図1(a)及び(b)は、上記内部電極5
の電極引出部5aと、第1の接続電極21との電気的接
続状態を示す部分切欠断面図であり、(b)は、内部電
極5が形成されている部分の部分切欠平面図である。
【0032】図1から明らかなように、内部電極5は、
接続電極21に面接触的に電気的に接続され、かつ接続
電極21がセラミック多層基板2の下面に至るように形
成されている。
【0033】本実施例では、セラミック多層基板2にお
いて、上記接続電極21,22,23が形成されてお
り、これらが外部電極をも兼ねている。従って、プリン
ト回路基板などに表面実装する際に、上記第1,第2の
接続電極21〜23を用いて、容易に表面実装すること
ができる。しかも、接続電極21〜23が形成されてい
る部分において、セラミック多層基板2の上層2dが外
側に突出されているため、例えば導電性接合材として半
田を用いた場合、半田フィレットがセラミック多層基板
2の上面2cに回り込むことを確実に防止することがで
きる。また、セラミック多層基板2の上面2cに比べ
て、下面の面積が小さくされているので、実装面積を低
減することができ、高密度実装に対応することができ
る。
【0034】次に、図2に戻り、上記のようにして構成
されたセラミック多層基板2上に圧電共振素子3が搭載
される。圧電共振素子3は、図示しない半田などの導電
性接合材を用いて、電極ランド11,12に接合され
る。この場合、図3に示すように、圧電共振素子3の振
動を妨げないための空隙Bを隔てて、圧電共振素子3が
セラミック多層基板2に接合される。
【0035】圧電共振素子3は、本実施例では、厚み滑
りモードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振素
子である。もっとも、他の振動モードや他の構造の圧電
共振素子を用いてもよい。
【0036】圧電共振素子3は、圧電基板3aと圧電基
板3aの中央において対向するように形成された共振電
極3b,3cとを有する。共振電極3bが、圧電基板3
aの端面を経て下面に至るように形成されており、下面
に至っている電極延長部が電極ランド12に電気的に接
続されている。また、共振電極3cの電極延長部が電極
ランド11に電気的に接続される。
【0037】他方、圧電共振素子3を囲繞するように、
金属よりなるキャップ材4が絶縁性接着剤27を用いて
セラミック多層基板2の上面に固定されている。キャッ
プ材4は、金属からなる必要は必ずしもなく、例えば合
成樹脂などにより構成されてもよい。また、合成樹脂の
表面に導電膜が形成された複合材料でキャップ材4が構
成されていてもよい。キャップ材4が、金属などの導電
性材料や、合成樹脂表面に導電膜を形成した複合材料で
構成されている場合には、圧電共振素子3をキャップ材
4により電磁シールドすることができる。
【0038】上記のように、本実施例の圧電共振部品1
では、圧電共振素子3と第1,第2の内部電極5,6,
8で構成されたコンデンサとが接続されたコンデンサ内
蔵圧電共振部品が提供される。そして、セラミック多層
基板2における内部電極5,6,8と、外部電極として
用いられる接続電極21,22,23との電気的接続の
信頼性が高められる。従って、信頼性に優れた圧電共振
部品を提供することができる。
【0039】次に、図6〜図9を参照して、上記セラミ
ック多層基板2の製造方法の一例を説明する。セラミッ
ク多層基板2を得るに当たっては、図6に示すように、
まず、複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、前
述したビアホール電極9,10が形成されたマザーの積
層体31を用意する。また、図6に示すマザーの下層用
積層体32を別途用意する。積層体32には、複数本の
スリット32aが形成されている。このスリット32
a,32a間で挟まれた部分がセラミック多層基板の下
層を構成する。すなわち、スリット32a,32a間の
幅がセラミック多層基板2の下層2eの幅と一致するよ
うに複数本のスリット32aが形成されている。
【0040】また、図6では、図示を省略しているが、
セラミック多層基板2内に構成される内部電極5,6,
8は、上記マザーの積層体32の上面及び中間高さ位置
にそれぞれ形成され、なお、上記スリット32a,32
aの側面には、内部電極5,6,8の端面が露出され
る。
【0041】次に、上記マザーの積層体31,32を積
層し、図7に示す積層体33が得られる。積層体33が
一点鎖線C,Dで示すように切断され、それによって、
個々のセラミック多層基板2単位の積層体が得られる。
【0042】上記のようにして得られた個々の積層体を
焼成することにより、セラミック多層基板2が得られ
る。なお、下層2eを構成するマザーのセラミック多層
基板32においては、上記内部電極を構成するための内
部電極パターンだけでなく、前述した第1,第2の接続
電極21〜23が構成されている。接続電極21〜23
は、上記スリット32a,32bの形成に際し、接続電
極が形成される部分に開いた平面形状が半円形の切欠を
形成しておき、しかる後、該切欠内に導電ペーストを付
与することにより形成され得る。
【0043】上記のようにして、セラミック多層基板2
が得られるが、好ましくは、図8及び図9に示すよう
に、さらに、接続電極21〜23に接続される外部電極
が形成される。すなわち、図8に略図的に示すように、
上記のようにして得られたセラミック多層基板2を、外
部電極形成用治具34に、セラミック多層基板2の下面
側から圧接する。外部電極形成用治具34は、ゴムなど
の弾性材料からなり、上面に複数本のスリット34a〜
34cを有する。スリット34a〜34c内に導電ペー
スト35が充填されている。従って、外部電極形成用治
具34の上面に、セラミック多層基板2を下面側から圧
接することにより、導電ペーストが転写され、セラミッ
ク多層基板2の下面において幅方向に至る3個の外部電
極が形成される。この3個の外部電極は、それぞれ、上
記接続電極21〜23の下面に電気的に接続されること
になる。
【0044】さらに、特に図示はしないが、上記のよう
に、セラミック多層基板2の下面に形成された外部電極
に加えて、セラミック多層基板2の下層2eの側面に至
るように、すなわち、接続電極21〜23をそれぞれ覆
うように3個の外部電極を延長してもよい。このような
外部電極延長部を形成するには、セラミック多層基板2
の側面において、接続電極21〜23を被覆するように
ニッケルメッキ膜及び金メッキ膜を順次形成することに
より行ない得る。なお、外部電極の形成は、メッキに限
らず、スパッタや蒸着などにより行われてもよい。
【0045】上記製造方法では、マザーの積層体32に
複数本のスリット32aを形成することにより、下層2
eの幅を上層2dに比べて狭めていたが、他の方法を用
いてもよい。
【0046】すなわち、図9に示すように、セラミック
多層基板用のマザーの積層体36を得た後に、マザーの
積層体36の一方面36a側から、ハーフカット用ブレ
ード37を用いて、マザーの積層体36の一方面36a
に複数本の溝36aを形成される。この場合、面36a
は、最終的にセラミック多層基板2の下面となる。ま
た、複数本の溝36b,36b間の部分が最終的にセラ
ミック多層基板2の下層2eを構成することになる。
【0047】しかる後、上記溝36bの底部中央を、フ
ルカット用切断刃38で切断することにより、第2のマ
ザーの積層体39が得られる。第2のマザーの積層体3
9を、その長さ方向と直交する方向に切断することによ
り、個々のセラミック多層基板2用の積層体が得られ
る。このようにして得られた積層体を焼成することによ
り、上層及び下層を有するセラミック多層基板2が得ら
れる。
【0048】上記のように、本実施例で用いられるセラ
ミック多層基板2では、上層2d及び下層2eの幅が異
ならされているため、セラミック多層基板2の側面にお
ける外部と接続するための接続電極や外部電極の高さを
容易に制御することができる。図11に示すように、従
来のセラミック多層基板121では、側面121a,1
21b及び下面に至る外部電極122を形成した場合、
導電性材料がセラミック多層基板121の上面121a
に至ることがあった。外部電極122が上面121aに
至ると、上に搭載される部品と所望でない短絡を起こす
恐れがある。また、短絡が生じないまでも、電気的特性
が劣化する恐れもあり、生産されたセラミック多層基板
2において特性のはらつきが生じることとなる。
【0049】これに対して、上記実施例のセラミック多
層基板2では、図10に略図的に示すように、上記接続
電極21を覆うように外部電極13を形成した場合、外
部電極13は下層2eの側面の上端で終了し、上層2d
には至らない。従って、外部電極13のセラミック多層
基板2の上面2cへの回り込みを防止することができる
と共に、外部電極13の高さを高精度に制御することが
できる。従って、特性ばらつきの少ないセラミック多層
基板2、ひいては圧電共振部品1を得ることができる。
【0050】なお、前述したように、本発明において
は、上記外部電極は必ずしも必須ではなく、接続電極が
外部電極を兼ねていてもよく、それによって、外部電極
を別途形成する工程を省略してもよい。
【0051】もっとも、外部電極を省略した構成におい
ても、接続電極の上端はセラミック多層基板2の上層2
dには至らないため、上記と同様に、セラミック多層基
板2の特性ばらつきを低減することができる。
【0052】加えて、上記上層2dと下層2eとの幅が
異ならされており、上層が幅方向外側に突出されている
ので、半田などにより圧電共振部品1を回路基板に実装
する際に、半田フィレットの上端がセラミック多層基板
2の上面2c、すなわち部品搭載面に到達することも確
実に防止される。
【0053】のみならず、外部電極を形成した場合、図
11に示すように、従来法では、外部電極の端縁が厚み
が徐々に薄くなることが多く、外部電極122が剥離し
やすいという問題があった。これに対して、本実施例で
は、図10に略図的に示されているように、外部電極1
3の上昇が、上層2dと下層2eとの間の段差で停止さ
れる。従って、外部電極13の端縁において、厚みが徐
々に薄くなる部分が生じ難く、それによって外部電極1
3の剥離も生じ難い。
【0054】また、本実施例の圧電共振部品1では、上
記ビアホール電極を介して、セラミック多層基板2上に
搭載された圧電共振素子3との電気的接続が果たされる
ため、セラミック多層基板2上における設計の自由度が
高められ、さらに導電性材料からなるキャップ材4を用
いた場合においても、キャップ材4とセラミック多層基
板2の上面の電極との短絡を確実に防止することができ
る。
【0055】図12及び図13は、本発明の電子部品で
用いられるセラミック多層基板の変形例を示す各斜視図
である。上記実施例では、第1の内部電極5,6は、ビ
アホール電極9,10により電極ランド11,12に電
気的に接続されていたが、ビアホール電極9,10を形
成せず、内部電極5,6を、外部電極延長部41,42
に接続してもよい。外部電極延長部41,42は、セラ
ミック多層基板2の上層において、上面2cから側面を
経て下層に設けられた外部電極13,14に電気的に接
続されるように形成されている。
【0056】また、本発明では、上記下層に比べて外側
に突出している上層の突出部分は、電子部品の長さ方向
に延びる端縁の全域に渡る必要は必ずしもない。図13
に示すセラミック多層基板43のように、中央において
のみ上層43dが幅方向外側に突出してもよい。この場
合には、第2の内部電極に接続される第2の接続電極が
設けられている位置において、上層43dが外側に突出
していることになる。この場合には、第2の接続電極に
接続されるように形成された外部電極15が、上層43
dには至らないように形成されることになる。
【0057】このように、本発明においては、必ずし
も、全ての接続電極が形成されている部分において、幅
方向外側に突出するように上層を構成せずともよい。加
えて、上記実施例及び変形例では、平面形状が長方形の
セラミック多層基板において、長さ方向に延びる側面の
少なくとも一部に幅方向外側に突出する突出部を設ける
ようにして上層が構成されていたが、外側に突出する上
層部分は、長方形のセラミック多層基板の短辺側の側面
に形成されていてもよい。
【0058】また、上記実施例では、圧電共振部品1を
得るために、圧電共振素子3がセラミック多層基板2上
に搭載されていたが、圧電共振素子以外の他の電子部品
素子が搭載されてもよい。
【0059】図14及び図15は、本発明の電子部品の
さらに他の変形例を説明するための図であり、図14は
セラミック多層基板の斜視図、図15は本変形例の圧電
共振部品の断面図である。
【0060】上記実施例では、セラミック多層基板2
に、外側に突出する上層2dが設けられていたが図14
に示すように、上層が外側に突出していないセラミック
多層基板52を用いてもよい。本変形例の圧電共振部品
51では、上記突出部が設けられていないが、上記実施
例と同様に、第1〜第3の接続電極21〜23が形成さ
れているため、上記実施例と同様に内部電極と接続電極
との電気的接続の信頼性が高められる。
【0061】なお、図14及び図15に示した変形例
は、セラミック多層基板において外側に突出した上層が
設けられていないことを除いては、上記実施例と同様で
ある。
【0062】
【発明の効果】第1の発明に係る電子部品では、セラミ
ック多層基板内に形成された第1,第2の内部電極に接
続されるように、かつセラミック多層基板の側面に露出
するように第1,第2の接続電極が形成されている。こ
の第1,第2の接続電極は、第1,第2の内部電極より
も厚く形成されている。従って、第1,第2の内部電極
は第1,第2の接続電極に面接触的に接触されているた
め、第1,第2の内部電極を第1,第2の接続電極の電
気的接続の信頼性が効果的に高められる。従って、第
1,第2の接続電極をプリント回路基板などの電極ラン
ドと接合する外部接続用電極として用いたり、第1,第
2の接続電極上に外部電極を形成することにより、電気
的接続の信頼性に優れたコンデンサ内蔵セラミック多層
基板を有する電子部品を提供することか可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の一実施例として
の圧電共振部品に用いられるセラミック多層基板の要部
を示す部分切欠断面図及び第1の内部電極が形成されて
いる部分の模式的部分切欠平面図。
【図2】本発明の一実施例に係る圧電共振部品の分解斜
視図。
【図3】本発明の一実施例で得られる圧電共振部品の正
面断面図。
【図4】図2に示したセラミック多層基板の分解斜視
図。
【図5】(a)及び(b)が、それぞれ、図4に示した
容量層とその上下に形成される内部電極を説明するため
の斜視図及び(a)のA−A線に沿う断面図。
【図6】本発明の一実施例で用いられるセラミック多層
基板の製造方法を説明するための斜視図。
【図7】本発明の一実施例で用意されるセラミック多層
基板の製造方法を説明するための斜視図であり、マザー
の積層体を切断する工程を示す斜視図。
【図8】本発明の一実施例の圧電共振部品の製造に際
し、セラミック多層基板の下面に外部電極を形成する工
程を説明するための斜視図。
【図9】本発明の一実施例で用いられるセラミック多層
基板の製造方法の他の例を説明するための斜視図。
【図10】本発明の一実施例で用いられるセラミック多
層基板において外部電極の高さが制御される作用を説明
するための略図的断面図。
【図11】従来のセラミック多層基板において外部電極
の高さが制御されない状態を示す断面図。
【図12】本発明の電子部品で用いられるセラミック多
層基板の第1の変形例を示す斜視図。
【図13】本発明の電子部品で用いられるセラミック多
層基板の第2の変形例を示す斜視図。
【図14】本発明の他の変形例の圧電共振部品に用いら
れるセラミック多層基板の斜視図。
【図15】本発明の他の変形例の圧電共振部品の一例を
示す断面図。
【図16】従来の圧電共振部品に用いられるセラミック
多層基板の斜視図。
【図17】従来の圧電共振部品に用いられるセラミック
多層基板の斜視図。
【図18】従来のチップビーズインダクタの断面図。
【符号の説明】
1…圧電共振部品 2…セラミック多層基板 2a,2b…側面 2c…上面 2d…上層 2e…下層 3…圧電共振素子 4…キャップ材 5,6…第1の内部電極 7…容量層 8…第2の内部電極 9,10…ビアホール電極 11,12…電極ランド 21,22…第1の接続電極 23…第2の接続電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 英明 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E082 AB03 BB01 BB08 BC14 BC38 EE05 EE11 EE35 FF05 FG03 FG26 FG46 MM22 5J108 EE03 EE07 EE18 GG03 GG08 GG15 GG16 JJ02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に形成された複数の電極ランドと、
    中間高さ位置に配置された容量層と、前記容量層を介し
    て対向するように容量層の上面及び下面にそれぞれ形成
    された第1,第2の内部電極とを有するセラミック多層
    基板とを備え、 前記電極ランドに前記第1の内部電極が電気的に接続さ
    れており、前記第1,第2の内部電極に面接触的に接続
    されるように、かつ前記セラミック基板の側面に露出す
    るように前記セラミック多層基板内に前記第1,第2の
    内部電極よりも厚い第1,第2の接続電極が形成されて
    おり、 前記セラミック基板の上面に搭載されており、前記電極
    ランドに電気的に接続された電子部品素子をさらに備え
    る、電子部品。
  2. 【請求項2】 前記接続電極が、外部電極を兼ねてい
    る、請求項1に記載の電子部品。
  3. 【請求項3】 前記接続電極に電気的に接続されるよう
    に前記セラミック多層基板の側面に形成された外部電極
    をさらに備える、請求項1に記載の電子部品。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2の接続電極が前記セラミ
    ック多層基板の下面に至るように形成されている、請求
    項1〜3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 【請求項5】 前記セラミック多層基板が、上層と、該
    上層よりも下方の下層とを有し、少なくとも前記第1,
    第2の接続電極が形成されている部分上において上層が
    下層よりも外側に突出しており、前記第1,第2の接続
    電極が前記下層の側面において形成されている、請求項
    1〜4のいずれかに記載の電子部品。
  6. 【請求項6】 前記電子部品素子が圧電共振素子であ
    り、前記圧電共振素子が前記セラミック多層基板の上面
    に対して間隔を隔てた状態で固定されている、請求項1
    〜5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 【請求項7】 前記圧電共振素子を囲繞するように前記
    セラミック多層基板に固定されたキャップ材をさらに備
    える、請求項6に記載の電子部品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006311523A (ja) * 2005-03-29 2006-11-09 Kyocera Corp 圧電発振子
JP2007227668A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Tdk Corp 複合電子部品
JP2010080682A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Tdk Corp 積層型電子部品の製造方法およびセラミックグリーンシート

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