JP3317193B2 - 電子部品のパッケージ構造及びその製造方法 - Google Patents

電子部品のパッケージ構造及びその製造方法

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JP3317193B2
JP3317193B2 JP17483997A JP17483997A JP3317193B2 JP 3317193 B2 JP3317193 B2 JP 3317193B2 JP 17483997 A JP17483997 A JP 17483997A JP 17483997 A JP17483997 A JP 17483997A JP 3317193 B2 JP3317193 B2 JP 3317193B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品のパッケ
ージ構造に関し、より詳細には、プリント回路基板など
に実装される電子部品であって、電子部品素子をパッケ
ージ内に収納してなる電子部品のパッケージ構造の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の中には、電子部品素子をパッ
ケージ内に収納し、パッケージに表面実装可能な外部電
極を形成した構造を有するものが存在する。例えば、圧
電共振部品では、共振部の振動を妨げないために、圧電
共振子をパッケージ内の閉空間に収納した構造が広く用
いられている。
【0003】電子部品素子をパッケージ内に収納した電
子部品のパッケージ構造では、当然のことながら、電子
部品素子に比べて外形が大きくなる。従って、電子部品
のパッケージ構造全体の小型化が強く求められている。
そこで、特開平5−83074号公報には、小型化が可
能な電子部品のパッケージ構造が開示されている。この
電子部品のパッケージ構造を図11(a),(b)を参
照して説明する。
【0004】パッケージ構造51では、絶縁基板52
と、キャップ53とによりパッケージが構成されてい
る。このパッケージ内には圧電共振子54が収納されて
いる。また、基板52には、スルーホール電極55a〜
55cが形成されている。スルーホール電極55a〜5
5cは、基板52に貫通孔を形成し、該貫通孔の内周面
に電極材料を付与することにより構成されている。この
場合、電極は、貫通孔の内周面だけでなく、フランジ状
部分を構成するように上面及び下面にも至っている。
【0005】圧電共振子54は、上記スルーホール電極
55a〜55cに対し、導電性接着剤56a〜56cを
介して接合されている。導電性接着剤56a〜56c
は、スルーホール電極55a〜55c内に入り込んでい
るだけでなく、スルーホール電極55a〜55cの基板
52の上面上のフランジ部分にも接合されている。
【0006】パッケージ構造51では、上記スルーホー
ル電極55〜55cを用いて圧電共振子54を外部に引
き出しているため、キャップ53の外側の領域を狭くす
ることができ、それによって小型化が図られるとされて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】パッケージ構造51で
は、基板52の外周縁に外部との接続のための外部電極
が形成されていない。すなわち、プリント回路基板など
にパッケージ構造51を実装するに際しては、基板52
の下面に露出されているスルーホール電極が用いられ
る。従って、パッケージ構造51では、その平面形状の
小型化が図られるものの、プリント回路基板に実装され
た際に、外部から目視により半田などによる接合部分を
確認することができない。
【0008】他方、電子部品においては、プリント回路
基板などに半田等を用いて実装した場合、接合部分を目
視により確認し得ること、例えば半田フィレットを目視
により確認し得ることが強く求められている。従って、
パッケージ構造51では、このような要求に応えること
ができなかった。
【0009】本発明の目的は、プリント回路基板などに
実装するのに必要な面積を低減することができ、高密度
実装に対応することができ、さらに、プリント回路基板
などに実装した際の接合部分を外部から目視により容易
に確認し得る電子部品のパッケージ構造及びその製造方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、下面が回路基板に実装される面とされているパッケ
ージ材と、前記パッケージ材上に搭載された電子部品素
子とを備える電子部品のパッケージ構造であって、前記
パッケージ材の側面に段差が形成されており、段差より
下方部分の平面形状が、段差より上方部分の平面形状を
下方に投影した領域の内側に位置しており、前記パッケ
ージ材の側面の前記下方部分に前記電子部品素子と電気
的に接続されている外部電極が形成されて、前記外部電
極が、前記パッケージ材の側面の下方部分に形成された
切欠に電極材料を充填することにより形成されているこ
とを特徴とする。
【0011】
【0012】請求項に記載の発明は、前記電子部品素
子を収納するための閉空間を形成するために、前記パッ
ケージ材の上面に固定された第2のパッケージ材をさら
に備えることを特徴とする。
【0013】請求項に記載の発明では、前記外部電極
と前記電子部品素子とが、前記パッケージ材の上面から
下面に連なるビアホール電極と、前記ビアホール電極及
び前記外部電極に接続されるようにパッケージ材の下面
に形成された接続電極とを介して電気的に接続されてい
る構成がさらに備えられる。
【0014】請求項に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に係る電子部品のパッケージ構造の製造方法であ
って、前記外部電極の形成位置に対応した部分に貫通孔
が形成されており、前記パッケージ材の段差より下方部
分を構成するためのマザーのセラミックグリーンシート
積層体を用意する工程と、前記マザーのセラミックグリ
ーンシート積層体の貫通孔に導電材を注入する工程と、
前記マザーのセラミックグリーンシート積層体上に、パ
ッケージ材の段差よりも上方部分に相当する部分を構成
するために複数枚の第2のマザーのセラミックグリーン
シートを積層し、積層体を得る工程と、前記積層体を厚
み方向に加圧する工程と、前記積層体を隣り合うパッケ
ージ材間において積層体の下面から前記段差に相当する
位置までダイシングして溝を形成し、該溝に突出するよ
うに前記外部電極を形成する工程と、ダイシング後にマ
ザーのセラミックグリーンシート積層体を焼成し、セラ
ミックスを焼結すると共に外部電極形成用電極材料を焼
き付けて外部電極を完成し、マザーの焼結体を得る工程
と、前記マザーの焼結体を溝に沿って分断し、個々のパ
ッケージ材を得る工程と、電子部品素子を搭載する工程
とを備えることを特徴とする。なお、電子部品の搭載
は、個々のパッケージ材を得た後に行ってもよく、ある
いはマザーの焼結体上で行ってもよい。
【0015】請求項に記載のように、好ましくは、前
記溝を形成した後に、マザーのセラミックグリーンシー
ト積層体の下面に導電材を付与する工程がさらに備えら
れる。また、導電材の付与は、好ましくは、メッキによ
り行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非限定的な実施例
を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0017】(第1の実施例)図1及び図2は、本発明
の第1の実施例に係る電子部品のパッケージ構造を説明
するための各断面図である。
【0018】このパッケージ構造1は、パッケージ材と
してのセラミック基板2と、セラミック基板2上に固定
されたキャップ3とからなるパッケージを有する。この
パッケージの閉空間内に電子部品素子としての圧電共振
子4が収納されている。
【0019】圧電共振子4は、チタン酸鉛系圧電セラミ
ックスのような圧電セラミックスからなる圧電板4aを
用いて構成されている。圧電板4a内には、中間高さ位
置に内部電極4bが形成されている。また、圧電板4a
の上面及び下面に、それぞれ、共振電極4c,4dが形
成されている。共振電極4c,4d及び内部電極4b
は、圧電板4aの中央領域において重なり合っている。
他方、圧電板4aは厚み方向に分極処理されている。
【0020】共振電極4c,4dは、圧電板4aの一方
端面に引き出されており、一方端面に形成された接続電
極4eにより共通接続されている。他方、内部電極4b
は、圧電板4aの他方端面に引き出されており、該他方
端面に形成された接続電極4fに電気的に接続されてい
る。接続電極4fは、圧電板4aの端面から上面及び下
面に至るように形成されている。
【0021】圧電共振子4は、接続電極4e,4f間に
交流電圧を印加することにより、厚み縦振動モードの高
調波を利用した圧電共振子として動作する。すなわち、
共振電極4c,4d及び内部電極4bの重なり合ってい
る位置が、エネルギー閉じ込め型共振部として動作し、
厚み縦振動の高調波を利用した共振子して動作する。
【0022】圧電共振子4において良好な共振特性を得
るには、共振部の振動が妨げられないことが必要であ
る。従って、圧電共振子4は、セラミック基板2から、
所定の厚みの空間Aを隔ててセラミック板2上に搭載さ
れている。
【0023】上記空間Aを確保するために、セラミック
基板2には、セラミック基板2の上面2aから上方に突
出したビアホール電極5,6が形成されている。ビアホ
ール電極5,6は、セラミック基板2を構成するための
セラミックグリーンシート積層体の貫通孔に導電ペース
トのような液状もしくはスラリー状の導電材を充填し、
セラミックグリーンシート積層体と一体焼成することに
より構成される。この場合、ビアホール電極5,6の焼
成後の冷却に際しての熱収縮率が、セラミック基板2の
熱収縮率に比べて小さくなるように材料を選択すること
により、焼成後に、図示のような突出部が構成されるこ
とになる。
【0024】なお、ビアホール電極5,6の下端は、セ
ラミック基板2の下方に突出していない。これは、焼成
に際し、セラミック基板2がステージや支持体上に配置
されているため、熱収縮率の差による上記突出部がセラ
ミック基板2の下面側では形成されないことによる。
【0025】圧電共振子4が上記ビアホール電極5,6
のセラミック基板2の上面2aから上方に突出している
部分に配置されることにより、所定の厚みの空間Aが確
実に形成される。なお、圧電共振子4のビアホール電極
5,6との接続は、導電性接着剤7a,7bを用いて行
われている。
【0026】すなわち、導電性接着剤7a,7bは、接
続電極4f及び共振電極4dを、それぞれ、ビアホール
電極5,6に電気的に接続すると共に、圧電共振子4を
セラミック基板2上に物理的に固定している。
【0027】他方、セラミック基板2の下面において
は、ビアホール電極5,6にそれぞれ電気的に接続され
るように、セラミック基板2の下面の全幅に至る接続電
極8a,8bが形成されている。図2に示すように、接
続電極8bは、ビアホール電極6の下端に接続されてお
り、かつ接続電極8bの両端は、外部電極9a,9bに
接続されている。
【0028】外部電極9a,9bは、セラミック基板2
の側面に形成されているが、段差2bより上方には至ら
ないように形成されている。すなわち、セラミック基板
2の対向し合う一対の側面には、それぞれ、段差2b,
2bが形成されている。段差2bよりも上方部分2cに
比べて、下方部分2dの平面形状が小さくされている。
すなわち、段差より下方部分2dの平面形状は、上方部
分2cの平面形状を下方に投影した領域の内側に位置す
るように、段差2bが形成されている。
【0029】外部電極9a,9bは、この下方部分2d
に形成されている。従って、本実施例のパッケージ構造
1をプリント回路基板等に実装する場合、外部電極9
a,9bを利用してプリント回路基板上の電極ランドに
実装することができるので、半田などの接合部材が外部
電極9a,9bに付着し、フィレットが形成されている
状態を目視により容易に確認することができる。
【0030】しかも、外部電極9a,9bは、セラミッ
ク基板2の上方部分2cよりも外形の小さな下方部分2
dに形成されているので、実装面積の低減を果たすこと
ができ、高密度実装に対応することができる。すなわ
ち、上方部分2cの平面積は、圧電共振子4の寸法及び
キャップ3の外寸により限定されるが、下方部分2dの
外形を、上方部分2cの外形よりも小さくし得るので、
パッケージ構造1を用いることにより、プリント回路基
板上における実装に必要な面積を確実に低減することが
できる。
【0031】なお、特に図示はしないが、ビアホール電
極5についても、接続電極8aを介して、セラミック基
板2の側面の下方部分2dに形成された外部電極に同様
に電気的に接続されている。
【0032】好ましくは、上記外部電極9a,9bは、
下方部分2dにおいて、側面に形成された切欠に電極材
料を充填することにより形成される。この場合には、外
部電極9a,9bを、ビアホール電極5,6と同様の方
法により形成することができ、かつ後述の製造方法から
明らかなように、外部電極9a,9bの表面に半田付け
性に優れた導電膜などを容易に形成することができる。
【0033】なお、本実施例では、パッケージ材として
セラミック基板2を用いたが、セラミック基板2以外の
他の絶縁性材料によりパッケージ材を構成してもよく、
パッケージ材の形状についても、平板状のものに限ら
ず、上方に開口を有する有底筒状部材であってもよい。
【0034】また、第2のパッケージ材としてのキャッ
プ3を構成する材料についても、金属や合成樹脂など適
宜の材料を用いることができる。また、第2のパッケー
ジ材についても、下方に開いたキャップ状のものに限ら
ず、セラミック基板2に代えて有底筒状の部材を用いる
場合には、第2のパッケージ材を平板状の部材で構成し
てもよい。すなわち、本発明における第1,第2のパッ
ケージ材の形状については、内部に電子部品素子を収納
するための閉空間を形成し得る限り、特に限定されるも
のではない。
【0035】(電子部品のパッケージ構造の製造方法)
次に、電子部品のパッケージ構造1の製造方法を、図3
〜図9を参照して説明する。
【0036】まず、図3に示すように、マザーのセラミ
ックグリーンシート積層体11を用意する。マザーのセ
ラミックグリーンシート積層体11は、セラミック基板
2の下方部分2dを構成するために用意されているもの
である。マザーのセラミックグリーンシート積層体11
には、外部電極9a,9bの形成位置に対応する位置
に、貫通孔11a,11bが形成されている。また、ビ
アホール電極5,6が形成される位置に対応する位置に
貫通孔11c,11dが形成されている。上記貫通孔1
1a〜11dの形成は、マザーのセラミックグリーンシ
ート積層体11を得た後に、パンチング等により容易に
行い得る。
【0037】次に、図4に示すように、マザーのセラミ
ックグリーンシート積層体11の上記貫通孔11a〜1
1c内に導電材12a〜12cを注入する。貫通孔11
dについても、同様に導電材が注入される。この導電材
の注入は、マザーのセラミックグリーンシート積層体1
1の上面から導電材を付与し、スキージを用いて注入す
ることができ、この場合、導電材12a〜12cは、図
4に示すように、マザーのセラミックグリーンシート積
層体11の上面において、貫通孔11a〜11cの周囲
に付着しない。なお、マザーのセラミックグリーンシー
ト積層体11の下面側は支持体に支持されているため、
導電材12a〜12cは、下面側においても貫通孔11
a〜11cの周囲に付着しない。
【0038】次に、図5に示す複数枚の第2のセラミッ
クグリーンシート13を用意する。第2のマザーのセラ
ミックグリーンシートには、予め、ビアホール電極5,
6が形成される位置、すなわち貫通孔11c,11dが
形成されている位置に対応する位置に貫通孔13aが形
成されている。また、貫通孔13aには、導電材がスキ
ージを用いて充填されている。なお、図5以下において
は、複数枚の第2のマザーのセラミックグリーンシート
が積層された積層体を参照番号13で一括して示すこと
とする。
【0039】次に、図6に示すように、マザーのセラミ
ックグリーンシート積層体11の上面に、さらに、複数
枚の第2のマザーのセラミックグリーンシート13を積
層する。すなわち、貫通孔13aを、貫通孔11c,1
1dが形成されている位置に合わせて第2のマザーのセ
ラミックグリーンシート13を積層する。しかる後、得
られた積層体14全体を厚み方向に加圧し、マザーのセ
ラミックグリーンシート11,13を圧着する。
【0040】次に、積層体14の下面から、ダイシング
し、溝15,15を形成する(図7参照)。溝15,1
5の形成に際しては、隣り合うパッケージ材に対応する
位置で、しかも導電材12a,12bが充填されている
部分の中心を通るようにダイシングを行う。その結果、
溝15,15間に、個々のパッケージ材に対応した部分
が構成されることになり、溝15の側面に、図2に示し
た外部電極9a、9bと同様の形状となるように導電材
12a´,12b´が側面に形成された切欠内に充填さ
れた構造が得られる。
【0041】次に、積層体14を焼成し、図8に示すマ
ザーの焼結体16を得る。マザーの焼結体16では、導
電材12a〜12cが焼き付けられて、それぞれ、外部
電極9a,9b及びビアホール電極6が形成されてい
る。ビアホール電極6については、その熱収縮率がセラ
ミックスの熱収縮率よりも小さいため、図示のように、
焼結体16の上面16aから上方に突出されることにな
る。ビアホール電極5についても同様となる。
【0042】次に、マザーの焼結体16の下面の全面に
メッキにより導電膜17を形成する。導電膜17は、メ
ッキ以外の蒸着、スパッタリングもしくはイオンプレー
ティングなどの適宜の薄膜形成方法により形成すること
ができるが、接続電極8bとして機能させるのに十分な
膜厚の導電膜を形成するには、上記メッキ法を用いるこ
とが望ましい。また、導電膜17の材料についても、A
g、Cu、Alもしくはこれらの合金などの適宜の導電
性材料を用いることができる。
【0043】上記導電膜17を形成した後、マザーの焼
結体16を、図9に示す一点鎖線Bに沿って分断する。
このようにして、図1及び図2に示したセラミック基板
2を得ることができる。なお、図1及び図2では、外部
電極9a,9bは単一の層として図示したが、この製造
方法によれば、接続電極8bを形成している導電膜が外
部電極9a,9b上及び段差2bにも至るように形成さ
れる。もっとも、外部電極9a,9b上及び段差2b上
への導電膜の形成を防止するには、上記導電膜17の形
成に際し、適宜のマスクを用いればよい。
【0044】もっとも、導電膜17の形成に際し、導電
膜17として、半田付け性に優れた材料、例えば、S
n、Pbもしくはこれらの合金を用いれば、外部電極9
a,9b上に導電膜17が至るように導電膜17を形成
することにより、外部電極9a,9bの半田付け性を高
めることも可能である。その場合には、導電膜17の前
に、予め、接続電極8bを形成するための導電膜を別途
形成しておいてもよい。
【0045】本実施例の製造方法では、上記のように、
外部電極9a,9bは、ビアホール電極6と同様に、貫
通孔に導電材を注入し、焼成後、固化させることにより
形成することができる。すなわち、同一の手法で、ビア
ホール電極5,6と外部電極9a,9bとを形成するこ
とができる。
【0046】加えて、外部電極9a,9bを、上記のよ
うにマザーの積層体16の段階でダイシングにより容易
に形成することができる。しかも、外部電極9a,9b
上への半田付け性に優れたメッキ層の形成等について
も、マザーの焼結体16の段階で容易に行うことができ
る。従って、製造工程を複雑にすることなく、小型であ
り、実装面積の小さなセラミック基板2を容易に得るこ
とができる。
【0047】なお、電子部品のパッケージ構造1を得る
にあたっては、上記のようにして得たセラミック基板2
上に、導電性接着剤を用い、圧電共振子4を固定し、し
かる後、キャップ3を絶縁性接着剤などを用いてセラミ
ック基板2の上面に接合すればよい。この圧電共振子4
の搭載及びキャップ3の接合については、従来より公知
の適宜の接合方法を用いることができる。すなわち、導
電性接着剤に代えて、半田等の他の接合材を用いてもよ
い。
【0048】(変形例)図10は、第1の実施例の電子
部品のパッケージ構造1の変形例を説明するための略図
的断面図である。図10に示すパッケージ構造21で
は、第1の実施例で用いたセラミック基板2上に、キャ
ップ3に代えて、第2のパッケージ材として、絶縁性セ
ラミックスよりなる枠材22及び蓋材23が用いられて
いる。その他の点については、第1の実施例のパッケー
ジ構造1と同様である。
【0049】枠材22は、アルミナなどの絶縁性セラミ
ックスからなり、平面形状が矩形枠状とされている。こ
の枠材22は、絶縁性接着剤を用いてセラミック基板2
の上面に接着固定されている。あるいは、この枠材22
はセラミック基板2と同一材料で構成され、セラミック
基板2と同時焼成されたものであってもよい。また、枠
材22の上面には、アルミニウムなどの金属板あるいは
絶縁性セラミック板よりなる平板状の蓋材23が絶縁性
接着剤を用いて固定されている。このように、第2のパ
ッケージ材を構成する部材についても、2以上の部材を
接合して構成してもよく、かつその形状についても、電
子部品素子を収納する閉空間を構成し得る限り、特に限
定されるものではない。
【0050】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る電子部品の
パッケージ構造では、パッケージ材の側面に段差が形成
されており、段差より下方部分の平面形状が、段差より
上方部分の平面形状を下方に投影した領域の内側に位置
しているため、並びに、外部との接続のための外部電極
が、下方部分の側面に形成されているので、プリント回
路基板などに実装する際に、実装面積を低減することが
でき、高密度実装に対応することができる。
【0051】また、外部電極、パッケージ材の側面の下
方部分に形成された切欠に電極材料を充填することによ
り形成されているので、マザーのセラミック焼結体から
上記パッケージ材を製造するに際し、マザーの焼結体段
階でビアホール電極と同様の方法により電極材料を貫通
孔に注入した後、焼成後にダイシングすることにより、
容易に外部電極を形成することができる。加えて、外部
電極上へのメッキ膜などの導電膜の形成についても、マ
ザーのパッケージ材段階で容易に行うことができる。
【0052】請求項に記載の発明では、パッケージ材
の上面に第2のパッケージ材が固定されて電子部品素子
を収納するための閉空間が形成されているので、電子部
品素子を確実に封止することができ、信頼性に優れた電
子部品のパッケージ構造を得ることができる。
【0053】請求項に記載の発明では、外部電極と電
子部品素子とが、パッケージ材の上面から下面に連なる
ビアホール電極と、ビアホール電極及び外部電極に接続
されるようにパッケージ材の下面に形成された接続電極
を介して電気的に接続されているので、パッケージ構造
の外表面を利用せずに電子部品素子を外部電極に接続す
ることができる。従って、パッケージ構造の大型化を招
くことなく、上記外部電極と電子部品素子とを電気的に
接続することができ、電子部品のパッケージ構造の小型
化が図られる。
【0054】請求項に記載の発明に係る製造方法によ
れば、マザーの積層体を用意した後に、隣り合うパッケ
ージ材間において、積層体の下面から段差に相当する位
置までダイシングして溝を形成することにより、溝に露
出した外部電極が形成される。また、ダイシング後に、
マザーのセラミックグリーンシート積層体を焼成するこ
とにより、上記パッケージ材を完成させ得るだけでな
く、外部電極が容易に完成される。従って、マザーの焼
結体を溝に沿って分断することにより、個々のパッケー
ジ材を容易に得ることができる。すなわち、請求項1に
記載の発明に係る電子部品のパッケージ構造に用いられ
るパッケージ材を、製造工程を煩雑化させることなく容
易に得ることができ、電子部品のパッケージ構造を能率
よくかつ安定に生産することができる。
【0055】請求項に記載の発明では、マザーのセラ
ミックグリーンシート積層体の下面に導電膜を形成する
工程を備えるため、この導電膜の形成により、電子部品
素子と外部電極との接続のための接続電極を形成した
り、あるいは外部電極表面に半田付け性を高めるための
導電膜を付与したりすることができる。
【0056】請求項に記載の発明では、上記導電膜の
形成がメッキにより行われるため、導電膜を接続電極と
して用いる場合、十分な膜厚の電極を確実に形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る電子部品のパッケ
ージ構造を示す断面図。
【図2】図1に示した電子部品のパッケージ構造の横断
面図。
【図3】本発明の電子部品のパッケージ構造の製造方法
の一実施例を説明するための斜視図であり、マザーのセ
ラミックグリーンシート積層体を示す部分切欠斜視図。
【図4】マザーのセラミックグリーンシート積層体に導
電材を注入した状態を示す部分切欠断面図。
【図5】複数枚の第2のマザーのセラミックグリーンシ
ートを積層した状態を示す断面図。
【図6】マザーのセラミックグリーンシート積層体にお
いて、第2のマザーのセラミックグリーンシートの貫通
孔に導電材を注入した状態を示す部分切欠断面図。
【図7】マザーのセラミックグリーンシート積層体をダ
イシングした後の状態を示す部分切欠断面図。
【図8】マザーのセラミックグリーンシート積層体を焼
成して得られたマザーの焼結体を示す部分切欠断面図。
【図9】マザーの焼結体の下面に導電膜を形成した状態
を示す部分切欠断面図。
【図10】第1の実施例の電子部品のパッケージ構造の
変形例を説明するための横断面図。
【図11】(a)及び(b)は、従来の電子部品のパッ
ケージ構造の一例を示す平面図及び断面図。
【符号の説明】
1…電子部品のパッケージ構造 2…セラミック基板(パッケージ材) 2a…上面 2b…段差 2c…上方部分 2d…下方部分 3…第2のパッケージ材としてのキャップ 4…電子部品素子としての圧電共振子 5,6…ビアホール電極 8a,8b…接続電極 9a,9b…外部電極 11…マザーのセラミックグリーンシート積層体 11a,11b…貫通孔 12a,12b…導電材 13…第2のマザーのセラミックグリーンシート積層体 15…ダイシングにより形成された溝 16…焼結体 17…導電膜 21…電子部品のパッケージ構造 22…枠材 23…蓋材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 守 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 井上 二郎 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 開田 弘明 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭61−290758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/12 H03H 9/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面が回路基板に実装される面とされて
    いるパッケージ材と、前記パッケージ材上に搭載された
    電子部品素子とを備える電子部品のパッケージ構造であ
    って、 前記パッケージ材の側面に段差が形成されており、段差
    より下方部分の平面形状が、段差より上方部分の平面形
    状を下方に投影した領域の内側に位置しており、 前記パッケージ材の側面の前記下方部分に前記電子部品
    素子と電気的に接続された外部電極が形成されて、前記
    外部電極が、前記パッケージ材の側面の下方部分に形成
    された切欠に電極材料を充填することにより形成されて
    いることを特徴とする、電子部品のパッケージ構造。
  2. 【請求項2】 前記電子部品素子を収納するための閉空
    間を形成するために、前記パッケージ材の上面に固定さ
    れた第2のパッケージ材をさらに備えることを特徴とす
    る、請求項1に記載の電子部品のパッケージ構造。
  3. 【請求項3】 前記外部電極と前記電子部品素子とが、
    前記パッケージ材の上面から下面に連なるビアホール電
    極と、該ビアホール電極及び前記外部電極に接続される
    ようにパッケージ材の下面に形成された接続電極とを介
    して電気的に接続されている、請求項1または2に記載
    の電子部品のパッケージ構造。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発明に係る電子部品の
    パッケージ構造の製造方法であって、前記外部電極の形
    成位置に対応した部分に貫通孔が形成されており、前記
    パッケージ材の段差より下方部分を構成するためのマザ
    ーのセラミックグリーンシート積層体を用意する工程
    と、 前記マザーのセラミックグリーンシート積層体の貫通孔
    に導電材を注入する工程と、 前記マザーのセラミックグリーンシート積層体上に、パ
    ッケージ材の段差よりも上方部分に相当する部分を構成
    するために複数枚の第2のマザーのセラミックグリーン
    シートを積層し、積層体を得る工程と、 前記積層体を厚み方向に加圧する工程と、 前記積層体の隣り合うパッケージ材間において積層体の
    下面から前記段差に相当する位置までダイシングして溝
    を形成し、該溝に露出するように前記外部電極を形成す
    る工程と、 ダイシング後にマザーのセラミックグリーンシート積層
    体を焼成し、セラミックスを焼結すると共に導電材を焼
    き付けて外部電極を完成し、マザーの焼結体を得る工程
    と、 前記マザーの焼結体を溝に沿って分断し、個々のパッケ
    ージ材を得る工程と、 電子部品素子を搭載する工程とを備えることを特徴とす
    る、請求項1に記載の電子部品のパッケージ構造の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記溝の形成後に、マザーのセラミック
    グリーンシート積層体の下面に導電材を付与する工程を
    さらに備え、前記マザーの焼結体を得る工程において、
    該導電材を焼き付けて導電膜を形成する、請求項に記
    載の電子部品のパッケージ構造の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記導電膜の形成をメッキにより行う、
    請求項に記載の電子部品のパッケージ構造の製造方
    法。
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