JP2000284119A - 光学補償シートおよびstn型液晶表示装置 - Google Patents
光学補償シートおよびstn型液晶表示装置Info
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Abstract
かつ均一な方向にモノドメイン配向させて、STN型液
晶表示装置に適した光学補償シートを得る。 【解決手段】 側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を
二個、三個または四個有する繰り返し単位を2乃至80
モル%含む変性ポリビニルアルコールを配向膜に用い
る。
Description
コティック液晶性分子から形成された光学的異方性層を
有する光学補償シートおよびSTN型液晶表示装置に関
する。
セル、二枚の偏光板およびSTN型液晶セルと偏光板と
の間に設けられる一枚または二枚の光学補償シート(位
相差板)からなる。液晶セルは、棒状液晶性分子、それ
を封入するための二枚の基板および棒状液晶性分子に電
圧を加えるための電極層からなる。STN型液晶セルで
は、棒状液晶性分子を配向させるための配向膜が、二枚
の基板に設けられる。さらに、カイラル剤を用いて、棒
状液晶性分子を180乃至360度にねじれ配向させ
る。光学補償シートがないSTN型液晶表示装置では、
棒状液晶分子の複屈折性のため、表示画像がブルーまた
はイエローに着色する。表示画像の着色は、モノクロ表
示でもカラー表示でも不都合である。光学補償シート
は、このような着色を解消して、明るい鮮明な画像を得
るために用いられる。光学補償シートにはまた、液晶セ
ルの視野角を拡大する機能を付与する場合もある。光学
補償シートとしては、延伸複屈折フイルムが従来から使
用されている。延伸複屈折フイルムを用いたSTN型液
晶表示装置用の光学補償シートについては、特開平7−
104284号、同7−13021号の各公報に記載が
ある。
トに代えて、透明支持体上にディスコティック液晶性分
子を含む光学的異方性層を有する光学補償シートを使用
することが提案されている。光学的異方性層は、ディス
コティック液晶性分子を配向させ、その配向状態を固定
することにより形成する。ディスコティック液晶性分子
は、一般に大きな複屈折率を有する。そして、ディスコ
ティック液晶性分子には、多様な配向形態がある。ディ
スコティック液晶性分子を用いることで、従来の延伸複
屈折フイルムでは得ることができない光学的性質を有す
る光学補償シートを製造することが可能になる。ディス
コティック液晶性分子を用いた光学補償シートについて
は、特開平6−214116号公報、米国特許5583
679号、同5646703号、ドイツ特許公報391
1620A1号の各明細書に記載がある。ただし、これ
らの光学補償シートは、主な用途としてTN型液晶表示
装置を想定して設計されている。
補償シートを、STN型液晶表示装置に利用することが
考えられる。STN型液晶表示装置では、90゜よりも
大きく超ねじれ配向させた棒状液晶性分子を複屈折モー
ドで用いる。STN型液晶表示装置には、能動素子(薄
膜トランジスターやダイオード)がない単純マトリック
ス電極構造でも、時分割駆動によって大容量の鮮明な表
示が可能であるとの特徴がある。ディスコティック液晶
性分子を用いてSTN型液晶セルを光学補償するために
は、ディスコティック液晶性分子を実質的に垂直に配向
(ホモジニアス配向)させる必要がある。ディスコティ
ック液晶性分子は、さらに、ねじれ配向させることが好
ましい。特開平9−26572号公報には、ディスコテ
ィック液晶性分子をねじれ配向させた光学補償シートが
開示されている。さらに同公報の図面には、ディスコテ
ィック液晶性分子を実質的に垂直に配向させた状態が示
されている。
号公報に開示されている技術では、ディスコティック液
晶性分子を、配向膜界面から空気界面まで均一に配向
(モノドメイン配向)させることは難しい。ディスコテ
ィック液晶性分子が均一に配向していないと、ディスク
リネーションによる光散乱が生じ、表示画像のコントラ
スト比が低下する。液晶セルに使用する棒状液晶性分子
を実質的に垂直に配向(ホメオトロピック配向)させる
技術の方の研究が進められている。例えば、棒状液晶性
分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印
加時に実質的に水平に配向させる垂直配向(Vertical Al
ignment)液晶モードの液晶セルでは、棒状液晶性分子を
実質的に垂直に配向させる配向膜が必要である。棒状液
晶性分子については、様々な配向膜が提案されている。
しかし、棒状液晶性分子の配向膜を使用するだけでは、
ディスコティック液晶性分子を配向膜界面から空気界面
まで均一に配向させることは難しかった。
置に適した光学補償シートを提供することである。ま
た、本発明の目的は、ディスコティック液晶性分子が均
一(モノドメイン)かつ実質的に垂直(ホモジニアス)
に配向している光学補償シートを提供することでもあ
る。さらに、本発明の目的は、表示画像の着色が解消さ
れ、高コントラストの鮮明な画像が得られるSTN型液
晶表示装置を提供することでもある。
(1)〜(6)の光学補償シートおよび下記(7)のS
TN型液晶表示装置により達成された。 (1)透明支持体、変性ポリビニルアルコールを含む配
向膜およびディスコティック液晶性分子から形成された
光学的異方性層を有する光学補償シートであって、変性
ポリビニルアルコールが側鎖に芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個有する繰り返し単位を2
乃至80モル%含み、ディスコティック液晶性分子が5
0乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向していることを
特徴とする光学補償シート。 (2)側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二個、三
個または四個有する繰り返し単位が、下記式(I)で表
される(1)に記載の光学補償シート。
−NH−、−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレ
ン基−、−CO−NH−アルキレン基−O−、−CO−
NH−アルキレン基−CO−O−および−CO−NH−
アルキレン基−CO−NH−からなる群より選ばれる連
結基であり;L2 、L3 およびL4 は、それぞれ独立
に、単結合、−O−、−CO−、−O−CO−、−CO
−O−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−アルキ
レン基−、−O−アルキレン基−および−アルキレン基
−O−からなる群より選ばれる連結基であり;Ar1 、
Ar2 、Ar3 およびAr4 は、それぞれ独立に、芳香
族環または芳香族性複素環であり;そして、mおよびn
は、0または1である。 (3)変性ポリビニルアルコールとディスコティック液
晶性分子とが、配向膜と光学的異方性層との界面を介し
て化学的に結合している(1)に記載の光学補償シー
ト。 (4)変性ポリビニルアルコールが、ポリビニルアルコ
ールの水酸基よりも強い親水性を示す基を有する(1)
に記載の光学補償シート。 (5)変性ポリビニルアルコールが、架橋している
(1)に記載の光学補償シート。 (6)ディスコティック液晶性分子がねじれ配向してお
り、ねじれ角が90乃至360度の範囲である(1)に
記載の光学補償シート。
された二枚の偏光板およびSTN型液晶セルと一方また
は両方の偏光板との間に配置された一枚または二枚の光
学補償シートからなるSTN型液晶表示装置であって、
光学補償シートが透明支持体、変性ポリビニルアルコー
ルを含む配向膜およびディスコティック液晶性分子から
形成された光学的異方性層を偏光板側からこの順に有
し、変性ポリビニルアルコールが側鎖に芳香族環または
芳香族性複素環を二個、三個または四個有する繰り返し
単位を2乃至80モル%含み、ディスコティック液晶性
分子が50乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向し、さ
らにねじれ配向しており、ねじれ角が90乃至360度
の範囲であることを特徴とするSTN型液晶表示装置。
本明細書において、ディスコティック液晶性分子の平均
傾斜角は、ディスコティック液晶性分子の円盤面と支持
体の面(あるいは配向膜の面)との平均角度を意味す
る。そして、ディスコティック液晶性分子が50乃至9
0度の範囲の平均傾斜角で配向している状態を、ディス
コティック液晶性分子が実質的に垂直に配向していると
称する。
または芳香族性複素環を二個、三個または四個有する繰
り返し単位を2乃至80モル%含む変性ポリビニルアル
コールを配向膜に用いて、ディスコティック液晶性分子
を実質的に垂直に配向させることに成功した。この変性
ポリビニルアルコールを含む配向膜は、従来の配向膜よ
りも垂直配向膜としての機能が優れており、ディスコテ
ィック液晶性分子を実質的に垂直かつ均一な方向に安定
に配向させることができる。ディスコティック液晶性分
子を実質的に垂直かつ均一な方向に安定に配向させる手
段が得られたことで、STN型液晶表示装置に適した光
学補償シートを製造することが可能になった。ディスコ
ティック液晶性分子を実質的に垂直に配向させた(好ま
しくは、さらにねじれ配向させた)光学補償シートを用
いることで、STN型液晶表示装置の表示画像の着色が
解消され、高コントラストの鮮明な画像を得ることがで
きる。
電圧無印加(off)の画素部分における液晶セル内の
棒状液晶性分子の配向状態と光学的異方性層内のディス
コティック液晶性分子の配向状態とを模式的に示す断面
図である。図1に示すように、液晶セルは、上基板(1
1)の下側の配向膜(12)と下基板(15)の上側の
配向膜(14)との間に、棒状液晶性分子(13a〜
e)を封入して形成した液晶層を有する。配向膜(1
2、14)と液晶層に添加したカイラル剤との機能によ
り、棒状液晶性分子(13a〜e)は、図1に示すよう
に、ねじれ配向している。なお、図1では省略したが、
液晶セルの上基板(11)と下基板(15)は、それぞ
れ、電極層を有する。電極層は、棒状液晶性分子(13
a〜e)に電圧を印加する機能を有する。STN型液晶
セルの印加電圧が0であると(電圧無印加時)、図1に
示すように、棒状液晶性分子(13a〜e)は、配向膜
(12、14)の面とほぼ平行(水平方向に)に配向し
ている。そして、棒状液晶性分子(13a〜e)は、厚
み方向に沿ってねじれながら、水平面内で螺旋を巻く
(図1では、13aから13eまで反時計回りにほぼ2
40゜)ような方向に配向している。なお、STN型液
晶セルの電圧印加(on)時には、液晶セル内の中央部
分の棒状液晶性分子(13b〜13d)は、電圧無印加
(off)時と比較して、より垂直に配向(電場方向と
平行に再配列)する。配向膜(12、14)近傍の棒状
液晶性分子(13a、13e)の配向状態は、電圧を印
加しても実質的に変化しない。
されている。図1に示す光学補償シートは、透明支持体
(23)上に、配向膜(22)および光学的異方性層を
この順で有する。光学的異方性層は、ディスコティック
液晶性分子(21a〜e)を配向させ、その配向状態で
分子を固定して得られた層である。本発明では、図1に
示すように、ディスコティック液晶性分子(21a〜
e)の円盤面を、垂直配向膜(22)の面に対して実質
的に垂直に配向させる。そして、図1に示すように、デ
ィスコティック液晶性分子(21a〜e)は、厚み方向
に沿ってねじれながら、水平面内で螺旋を巻く(図1で
は、21aから21eまで時計回りにほぼ240゜)よ
うな方向に配向させることが好ましい。図1では、棒状
液晶性分子とディスコティック液晶性分子とが、13a
と21e、13bと21d、13cと21c、13dと
21b、そして13eと21aのそれぞれが対応する関
係になっている。すなわち、棒状液晶性分子13aをデ
ィスコティック液晶性分子21eが光学的に補償し、以
下同様に、棒状液晶性分子13eをに対して、ディスコ
ティック液晶性分子21aが光学的に補償する。それぞ
れの対応関係については、図2で説明する。
れを光学補償する関係にある光学補償シートのディスコ
ティック液晶性分子について、それぞれの屈折率楕円体
を示す模式図である。液晶セルの棒状液晶性分子の屈折
率楕円体(13)は、配向膜に平行な面内の屈折率(1
3x、13y)と液晶セルの厚み方向の屈折率(13
z)により形成される。STN型液晶セルでは、配向膜
に平行な面内の一方向の屈折率(13x)が大きな値と
なり、それに垂直な方向の面内の屈折率(13y)と液
晶セルの厚み方向の屈折率(13z)は、小さな値とな
る。そのため、屈折率楕円体(13)は、図2に示すよ
うなラグビーボールを横に寝かせた形状になる。このよ
うに球状ではない屈折率楕円体を有する液晶セルでは、
複屈折性に角度依存性が生じる。この角度依存性を、光
学補償シートを用いて解消する。
ある光学補償シートのディスコティック液晶性分子の屈
折率楕円体(21)も、配向膜に平行な面内の屈折率
(21x、21y)と光学的異方性層の厚み方向の屈折
率(21z)により形成される。本発明では、ディスコ
ティック液晶性分子を実質的に垂直に配向させること
で、配向膜に平行な面内の一方向の屈折率(21x)が
小さな値となり、それに垂直な方向の面内の屈折率(2
1y)と光学的異方性層の厚み方向の屈折率(21z)
は、大きな値となる。そのため、屈折率楕円体(21)
は、図2に示すような円盤を立てた形状になる。以上の
関係から、液晶セル(1)に生じたレターデーション
を、光学補償シート(2)により相殺することができ
る。すなわち、棒状液晶性分子の屈折率(13x、13
y、13z)、ディスコティック液晶性分子の屈折率
(21x、21y、21z)、ディレクターの方向が同
じである棒状液晶性分子層の厚み(13t)およびディ
スコティック液晶性分子層の厚み(21t)を、以下の
式を満足するように液晶表示装置を設計すれば、液晶セ
ルの角度依存性を解消できる。 │(13x−13y)×13t│=│(21x−21
y)×21t│ │(13x−13z)×13t│=│(21x−21
z)×21t│
示す模式図である。図3の(a)に示す液晶表示装置
は、バックライト(BL)側から順に、下偏光板(3
a)、下光学補償シート(2a)、STN型液晶セル
(1)、そして上偏光板(3b)の順に配置されてい
る。図3の(b)に示す液晶表示装置は、バックライト
(BL)側から順に、下偏光板(3a)、下光学補償シ
ート(2a)、上光学補償シート(2b)、STN型液
晶セル(1)、そして上偏光板(3b)の順に配置され
ている。図3の(c)に示す液晶表示装置は、バックラ
イト(BL)側から順に、下偏光板(3a)、STN型
液晶セル(1)、上光学補償シート(2b)、そして上
偏光板(3b)の順に配置されている。図3の(d)に
示す液晶表示装置は、バックライト(BL)側から順
に、下偏光板(3a)、STN型液晶セル(1)、下光
学補償シート(2a)、上光学補償シート(2b)、そ
して上偏光板(3b)の順に配置されている。図3の
(e)に示す液晶表示装置は、バックライト(BL)側
から順に、下偏光板(3a)、下光学補償シート(2
a)、STN型液晶セル(1)、上光学補償シート(2
b)、そして上偏光板(3b)の順に配置されている。
の透過軸(TAa)、下光学補償シート(2a)の配向
膜近傍のディスコティック液晶性分子の円盤面の法線
(ディレクター)方向(DDa)、下光学補償シート
(2a)の液晶セル近傍のディスコティック液晶性分子
の円盤面の法線(ディレクター)方向(DDb)、液晶
セル(1)の下配向膜のラビング方向(RDa)、液晶
セル(1)の上配向膜のラビング方向(RDb)、上光
学補償シート(2a)の液晶セル近傍のディスコティッ
ク液晶性分子の円盤面の法線(ディレクター)方向(D
Dc)、上光学補償シート(2a)の配向膜近傍のディ
スコティック液晶性分子の円盤面の法線(ディレクタ
ー)方向(DDd)、および上偏光板(3b)の透過軸
(TAb)を示した。それぞれの正確な角度について
は、図4および図5において説明する。
ついて、好ましい光学的方向を示す平面図である。図4
は、正面コントラストを重視した配置である。図4の
(a)は、図3の(a)に示すように、下偏光板とST
N型液晶セルとの間に光学補償シートを一枚有する場合
である。図4の(b)は、図3の(b)に示すように、
下偏光板とSTN型液晶セルとの間に光学補償シートを
二枚有する場合である。図4の(c)は、図3の(c)
に示すように、STN型液晶セルと上偏光板との間に光
学補償シートを一枚有する場合である。図4の(d)
は、図3の(d)に示すように、STN型液晶セルと上
偏光板との間に光学補償シートを二枚有する場合であ
る。図4の(e)は、図3の(e)に示すように、下偏
光板とSTN型液晶セルとの間に光学補償シートを一枚
およびSTN型液晶セルと上偏光板との間に光学補償シ
ートを一枚の合計二枚有する場合である。Xは基準(0
゜)となる方向であり、それぞれの矢印の意味は、図3
で説明した通りである。なお、下偏光板の透過軸(TA
a)と上偏光板の透過軸(TAb)とを入れ替えた配置
にしてもよい。
ついて、別の好ましい光学的方向を示す平面図である。
図5は、色味を重視した配置である。図5の(a)は、
図3の(a)に示すように、下偏光板とSTN型液晶セ
ルとの間に光学補償シートを一枚有する場合である。図
5の(b)は、図3の(b)に示すように、下偏光板と
STN型液晶セルとの間に光学補償シートを二枚有する
場合である。図5の(c)は、図3の(c)に示すよう
に、STN型液晶セルと上偏光板との間に光学補償シー
トを一枚有する場合である。図5の(d)は、図3の
(d)に示すように、STN型液晶セルと上偏光板との
間に光学補償シートを二枚有する場合である。図5の
(e)は、図3の(e)に示すように、下偏光板とST
N型液晶セルとの間に光学補償シートを一枚およびST
N型液晶セルと上偏光板との間に光学補償シートを一枚
の合計二枚有する場合である。Xは基準(0゜)となる
方向であり、それぞれの矢印の意味は、図3で説明した
通りである。なお、下偏光板の透過軸(TAa)と上偏
光板の透過軸(TAb)とを入れ替えた配置にしてもよ
い。
体としては、光学的異方性が小さいポリマーフイルムを
用いることが好ましい。支持体が透明であるとは、光透
過率が80%以上であることを意味する。光学的異方性
が小さいとは、具体的には、面内レターデーション(R
e)が20nm以下であることが好ましく、10nm以
下であることがさらに好ましく、5nm以下であること
が最も好ましい。また、厚み方向のレターデーション
(Rth)は、100nm以下であることが好ましく、5
0nm以下であることがさらに好ましく、30nm以下
であることが最も好ましい。面内レターデーション(R
e)と厚み方向のレターデーション(Rth)は、それぞ
れ下記式で定義される。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であ
り、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そし
てdは透明支持体の厚さである。
ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートが含ま
れる。セルロースエステルが好ましく、アセチルセルロ
ースがさらに好ましく、トリアセチルセルロースが最も
好ましい。ポリマーフイルムは、ソルベントキャスト法
により形成することが好ましい。透明支持体の厚さは、
20乃至500μmであることが好ましく、50乃至2
00μmであることがさらに好ましい。透明支持体とそ
の上に設けられる層(接着層、垂直配向膜あるいは光学
的異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表
面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線
(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。透明支持
体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
環または芳香族性複素環を二個、三個または四個有する
繰り返し単位を2乃至80モル%含む変性ポリビニルア
ルコールを配向膜に用いる。
環を二個、三個または四個有する繰り返し単位 芳香族環の例には、ベンゼン環、インデン環、ナフタレ
ン環、アズレン環、フルオレン環、フェナントレン環、
アントラセン環、アセナフチレン環、ビフェニレン環、
ナフタセン環、トリフェニレン環およびピレン環が含ま
れる。芳香族性複素環は、一般に五員または六員の不飽
和複素環である。複素環は最多二重結合を含むことが好
ましい。芳香族性複素環の例には、フラン環、チオフェ
ン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール
環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール
環、ピラゾール環、フラザン環、ピラン環、ピリジン
環、ピリダジン環、ピリミジン環およびピラジン環が含
まれる。芳香族性複素環よりも芳香族環の方が好まし
く、ベンゼン環が特に好ましい。芳香族環および芳香族
性複素環は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、カルボキシル、
シアノ、アルキル基、シクロアルキル基およびアルコキ
シ基が含まれる。上記アルキル基は、分岐を有していて
もよい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至20である
ことが好ましく、1乃至15であることがより好まし
く、1乃至10であることがさらに好ましく、1乃至6
であることが最も好ましい。上記シクロアルキル基は、
シクロヘキシルであることが好ましい。上記アルコキシ
基は、分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原
子数は、1乃至20であることが好ましく、1乃至15
であることがより好ましく、1乃至10であることがさ
らに好ましく、1乃至6であることが最も好ましい。
素環の数は、2、3または4であり、2または3である
ことが好ましく、2であることが最も好ましい。主鎖と
最も主鎖側の芳香族環または芳香族性複素環との間は、
直結せずに、連結基を介して連結することが好ましい。
連結基の例には、−O−、−O−CO−、−O−CO−
NH−、−O−CO−NH−アルキレン基−、−O−C
O−NH−アルキレン基−O−、−O−CO−NH−ア
ルキレン基−CO−O−および−O−CO−NH−アル
キレン基−CO−NH−が含まれる(左側が主鎖に結合
し、右側が最も主鎖側の芳香族環または芳香族性複素環
に結合する)。上記アルキレン基は、分岐または環状構
造を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、
1乃至30であることが好ましく、1乃至20であるこ
とがより好ましく、1乃至15であることがさらに好ま
しく、1乃至12であることが最も好ましい。少なくと
も二つの芳香族環または芳香族性複素環は、単結合で直
結していることが好ましい。少なくとも二つのベンゼン
環が単結合で直結していることが特に好ましい。
個、三個または四個有する繰り返し単位は、下記式
(I)で表されることが好ましい。
O−、−CO−NH−、−アルキレン基−、−CO−N
H−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−O
−、−CO−NH−アルキレン基−CO−O−および−
CO−NH−アルキレン基−CO−NH−からなる群よ
り選ばれる連結基である。−CO−、−CO−NH−お
よび−アルキレン基−が好ましく、−CO−NH−が特
に好ましい。上記アルキレン基は、分岐または環状構造
を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1
乃至30であることが好ましく、1乃至20であること
がより好ましく、1乃至15であることがさらに好まし
く、1乃至12であることが最も好ましい。式(I)に
おいて、L2 、L3 およびL4 は、それぞれ独立に、単
結合、−O−、−CO−、−O−CO−、−CO−O
−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−アルキレン
基−、−O−アルキレン基−および−アルキレン基−O
−からなる群より選ばれる連結基である。L2 、L3 お
よびL4 の少なくとも一つは、単結合であることが特に
好ましい。
3 およびAr4 は、それぞれ独立に、芳香族環または芳
香族性複素環である。芳香族環であることが好ましく、
ベンゼン環であることがさらに好ましい。Ar1 、Ar
2 およびAr3 は、p−フェニレンであることが特に好
ましい。芳香族環および芳香族性複素環は、置換基を有
していてもよい。置換基の例は、前述した通りである。
式(I)において、mおよびnは、0または1である。
mは0または1でnは0(芳香族環または芳香族性複素
環の数が2または3)であることが好ましく、mおよび
nは、それぞれ0(芳香族環または芳香族性複素環の数
が2)であることが最も好ましい。以下に、側鎖に芳香
族環または芳香族性複素環を二個、三個または四個有す
る繰り返し単位の例を示す。
族環または芳香族性複素環を二個、三個または四個有す
る繰り返し単位を2乃至80モル%の範囲で含むことが
好ましく、3乃至50モル%の範囲で含むことがさらに
好ましい。好ましい変性ポリビニルアルコールを、下記
式(PV)で表す。 (PV)−(VAl)x−(I)a−(VAc)y− 式中、VAlは、ビニルアルコールから誘導される繰り
返し単位であり;Iは、側鎖に芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個有する繰り返し単位であ
り;VAcは、酢酸ビニルから誘導される繰り返し単位
であり;xは、20乃至95モル%(好ましくは30乃
至95モル%)であり;aは、2乃至80モル%(好ま
しくは3乃至50モル%)であり;そして、yは0乃至
30モル%(好ましくは1乃至20モル%)である。変
性ポリビニルアルコールの末端に、繰り返し単位とは異
なる基が結合していてもよい。末端基の例には、アルキ
ルチオ基が含まれる。以下に、芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個有する変性ポリビニルア
ルコールの例を示す。繰り返し単位の割合は、モル%で
ある。
入してもよい。重合性基を有する変性ポリビニルアルコ
ールと重合性基を有する液晶性分子とを併用すると、変
性ポリビニルアルコールと液晶性分子とを、液晶層と液
晶配向膜との界面を介して化学的に結合させることがで
きる。これにより、液晶配向膜を用いた液晶素子の耐久
性を改善することができる。重合性基は、側鎖に重合性
基を有する繰り返し単位として変性ポリビニルアルコー
ルに導入するか、あるいは、前記(1)の側鎖に芳香族
環または芳香族性複素環を二個、三個または四個有する
繰り返し単位に重合性基を導入する。(2)側鎖に重合
性基を有する繰り返し単位、そして(3)側鎖に芳香族
環または芳香族性複素環を二個、三個または四個と重合
性基とを有する繰り返し単位の順に説明する。
位 重合性基は、後述する液晶性分子の重合性基(Q)と重
合反応させて、液晶性分子と変性ポリビニルアルコール
とを、液晶層と液晶配向膜との界面を介して化学的に結
合させる。従って、重合性基の種類は、後述する液晶性
分子の重合性基(Q)の種類に応じて決定する。液晶性
分子の重合性基(Q)は、後述するように、不飽和重合
性基(後述する例示のQ1〜Q7)、エポキシ基(Q
7)またはアジリジニル基(Q8)であることが好まし
く、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチ
レン性不飽和重合性基(Q1〜Q6)であることが最も
好ましい。変性ポリビニルアルコールの重合性基も同様
に、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基
であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさ
らに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが
最も好ましい。
介して連結することが好ましい。連結基の例には、−O
−、−O−CO−、−O−CO−NH−、−O−CO−
NH−アルキレン基−、−O−CO−NH−アルキレン
基−O−、−O−CO−NH−アルキレン基−CO−O
−、−O−CO−NH−アルキレン基−O−CO−、−
O−CO−NH−アルキレン基−CO−NH−、−O−
CO−アルキレン基−O−CO−、−O−CO−アリー
レン基−O−アルキレン基−O−CO−、−O−CO−
アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−O−CO−
アリーレン基−O−アルキレン基−および−O−アルキ
レン基−O−CO−が含まれる(左側が主鎖に結合し、
右側が重合性基に結合する)。上記アルキレン基は、分
岐または環状構造を有していてもよい。アルキレン基の
炭素原子数は、1乃至30であることが好ましく、1乃
至20であることがより好ましく、1乃至15であるこ
とがさらに好ましく、1乃至12であることが最も好ま
しい。上記アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレ
ンであることが好ましく、フェニレンであることがさら
に好ましく、p−フェニレンであることが最も好まし
い。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリ
ーレン基の置換基の例は、(1)の芳香族環および芳香
族性複素環の置換基の例と同様である。側鎖は、二以上
の重合性基を有していてもよい。側鎖に重合性基を有す
る繰り返し単位は、下記式(II)で表されることが好ま
しい。
O−、−CO−NH−、−CO−NH−アルキレン基
−、−CO−NH−アルキレン基−O−、−CO−NH
−アルキレン基−CO−O−、−CO−NH−アルキレ
ン基−O−CO−、−CO−NH−アルキレン基−CO
−NH−、−CO−アルキレン基−O−CO−、−CO
−アリーレン基−O−アルキレン基−O−CO−、−C
O−アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−CO−
アリーレン基−O−アルキレン基−および−アルキレン
基−O−CO−からなる群より選ばれる連結基である。
−CO−NH−アルキレン基−、−CO−NH−アルキ
レン基−O−、−CO−NH−アルキレン基−O−CO
−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−C
O−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O
−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−および
−アルキレン基−O−CO−が好ましく、−CO−NH
−アルキレン基−O−CO−が特に好ましい。上記アル
キレン基は、分岐または環状構造を有していてもよい。
アルキレン基の炭素原子数は、1乃至30であることが
好ましく、1乃至20であることがより好ましく、1乃
至15であることがさらに好ましく、1乃至12である
ことが最も好ましい。上記アリーレン基は、フェニレン
またはナフチレンであることが好ましく、フェニレンで
あることがさらに好ましく、p−フェニレンであること
が最も好ましい。アリーレン基は、置換基を有していて
もよい。アリーレン基の置換基の例は、(1)の芳香族
環および芳香族性複素環の置換基の例と同様である。式
(II)において、Qは、重合性基である。重合性基は、
前述したように、液晶性分子の重合性基(Q)と同様の
基であることが好ましい。以下に、側鎖に重合性基を有
する繰り返し単位の例を示す。
環を二個、三個または四個と重合性基とを有する繰り返
し単位 前記(1)側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二
個、三個または四個有する繰り返し単位に、上記(2)
で説明した重合性基を導入する。重合性基は、芳香族環
または芳香族性複素環の置換基であることが好ましく、
最も末端側の芳香族環または芳香族性複素環の置換基で
あることがさらに好ましい。芳香族環または芳香族性複
素環と重合性基は、直結せずに、連結基を介して連結す
ることが好ましい。連結基の例には、−O−、−CO
−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、
−CO−NH−、−アルキレン基−、−O−アルキレン
基−および−アルキレン基−O−が含まれる(左側が芳
香族環または芳香族性複素環に結合し、右側が重合性基
に結合する)。上記アルキレン基は、分岐または環状構
造を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、
1乃至30であることが好ましく、1乃至20であるこ
とがより好ましく、1乃至15であることがさらに好ま
しく、1乃至12であることが最も好ましい。芳香族環
または芳香族性複素環は、二以上の重合性基を置換基と
して有していてもよい。側鎖に芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個と重合性基とを有する繰
り返し単位は、下記式(III)で表されることが好まし
い。
O−、−CO−NH−、−アルキレン基−、−CO−N
H−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−O
−、−CO−NH−アルキレン基−CO−O−および−
CO−NH−アルキレン基−CO−NH−からなる群よ
り選ばれる連結基である。−CO−、−CO−NH−お
よび−アルキレン基−が好ましく、−CO−NH−が特
に好ましい。上記アルキレン基は、分岐または環状構造
を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1
乃至30であることが好ましく、1乃至20であること
がより好ましく、1乃至15であることがさらに好まし
く、1乃至12であることが最も好ましい。式(III)に
おいて、L22、L23、L24およびL25は、それぞれ独立
に、単結合、−O−、−CO−、−O−CO−、−CO
−O−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−アルキ
レン基−、−O−アルキレン基−および−アルキレン基
−O−からなる群より選ばれる連結基である。L2 、L
3 およびL4 の少なくとも一つは、単結合であることが
特に好ましい。
23およびAr24は、それぞれ独立に、芳香族環または芳
香族性複素環である。芳香族環であることが好ましく、
ベンゼン環であることがさらに好ましい。Ar21、Ar
22およびAr23は、p−フェニレンであることが特に好
ましい。芳香族環および芳香族性複素環は、置換基を有
していてもよい。置換基の例は、(1)の芳香族環およ
び芳香族性複素環の置換基の例と同様である。式(III)
において、mおよびnは、0または1である。mは0ま
たは1でnは0(芳香族環または芳香族性複素環の数が
2または3)であることが好ましく、mおよびnは、そ
れぞれ0(芳香族環または芳香族性複素環の数が2)で
あることが最も好ましい。式(III)において、pは、
1、2または3である。pは、1または2であることが
好ましく、1であることがさらに好ましい。以下に、側
鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二個、三個または
四個と重合性基とを有する繰り返し単位の例を示す。
位を変性ポリビニルアルコールに導入する場合、変性ポ
リビニルアルコールは側鎖に重合性基を有する繰り返し
単位を0.1乃至10モル%含むことが好ましく、3乃
至50モル%の範囲で含むことがさらに好ましい。 (3)側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二個、三
個または四個と重合性基とを有する繰り返し単位を用い
る場合、変性ポリビニルアルコールは側鎖に芳香族環ま
たは芳香族性複素環を二個、三個または四個と重合性基
とを有する繰り返し単位を2乃至80モル%含むことが
好ましく、3乃至50モル%の範囲で含むことがさらに
好ましい。
環を二個、三個または四個有する繰り返し単位と(2)
側鎖に重合性基を有する繰り返し単位とを含む変性ポリ
ビニルアルコールを下記式(PVII)で表す。 (PVII)−(VAl)x−(I)a−(II)b−(V
Ac)y− 式中、VAlは、ビニルアルコールから誘導される繰り
返し単位であり;Iは、側鎖に芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個有する繰り返し単位であ
り;IIは、側鎖に重合性基を有する繰り返し単位であ
り;VAcは、酢酸ビニルから誘導される繰り返し単位
であり;xは、20乃至95モル%(好ましくは30乃
至95モル%)であり;aは、2乃至80モル%(好ま
しくは3乃至50モル%)であり;bは、0.1乃至1
0モル%(好ましくは0.2乃至5モル%)であり;そ
して、yは0乃至30モル%(好ましくは1乃至20モ
ル%)である。
環を二個、三個または四個と重合性基とを有する繰り返
し単位を含む変性ポリビニルアルコールを下記式(PV
III)で表す。 (PVIII)−(VAl)x−(III)c−(VAc)y− 式中、VAlは、ビニルアルコールから誘導される繰り
返し単位であり;IIIは、側鎖に芳香族環または芳香族
性複素環を二個、三個または四個と重合性基とを有する
繰り返し単位であり;xは、20乃至95モル%(好ま
しくは30乃至95モル%)であり;cは、2乃至80
モル%(好ましくは3乃至50モル%)であり;そし
て、yは0乃至30モル%(好ましくは1乃至20モル
%)である。
リビニルアルコールを用いてもよい。すなわち、(1)
と(3)の繰り返し単位を有する変性ポリビニルアルコ
ール、(2)と(3)の繰り返し単位を有する変性ポリ
ビニルアルコール、あるいは(1)、(2)および
(3)の繰り返し単位を有する変性ポリビニルアルコー
ルを用いることもできる。重合性基を有する変性ポリビ
ニルアルコールの末端に、繰り返し単位とは異なる基が
結合していてもよい。末端基の例には、アルキルチオ基
が含まれる。以下に、重合性基を有する変性ポリビニル
アルコールの例を示す。繰り返し単位の割合は、モル%
である。
入してもよい。親水性基を変性ポリビニルアルコールに
導入することで、水性溶媒を用いて配向膜を形成するこ
とができる。ポリビニルアルコールは多少変性しても、
かなり強い親水性を示す水酸基を多数含むポリマーであ
るため、親水性が不充分になる(水不溶性になる)こと
は全く予想外であった。親水性基は、側鎖に親水性基を
有する繰り返し単位として変性ポリビニルアルコールに
導入するか、あるいは、前記(1)の側鎖に芳香族環ま
たは芳香族性複素環を二個、三個または四個有する繰り
返し単位に親水性基を導入する。(4)側鎖に親水性基
を有する繰り返し単位、そして(5)側鎖に芳香族環ま
たは芳香族性複素環を二個、三個または四個と親水性基
とを有する繰り返し単位の順に説明する。
位 親水性基は、ポリビニルアルコールの水酸基よりも強い
親水性を示す必要がある。ポリビニルアルコールの水酸
基よりも強い親水性を示す基を有する繰り返し単位と
は、その繰り返し単位に代えてビニルアルコールから誘
導される繰り返し単位を用いた変性ポリビニルアルコー
ルよりも、その繰り返し単位を用いた変性ポリビニルア
ルコールの方が水に対する溶解度が高くなる繰り返し単
位を意味する。そのような親水性基として、アニオン性
基、カチオン性基またはノニオン性基を用いることがで
きる。アニオン性基の例には、カルボン酸基およびスル
ホン酸基が含まれる。アルコラートやフェノラートもア
ニオン性基として機能できる。カチオン性基の例には、
アンモニウム基が含まれる。アミノ基、アミド基、スル
ホンアミド基、ヒドラジノ基、ヒドラジド基、カルバモ
イル基やスルファモイル基もカチオン性基として機能で
きる。アニオン性基やカチオン性基は、塩の状態である
ことが好ましい。アニオン性基の対イオンとしては、ア
ルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンが好まし
い。カチオン性基の対イオンとしては、ハロゲンイオン
が好ましい。ノニオン性基(水酸基よりも強い親水性を
示すノニオン性基)の例には、ポリエチレングリコール
からなる基が含まれる。以下に親水性基の例を示す。
介して連結することが好ましい。連結基の例には、−O
−、−O−CO−、−O−CO−NH−、−O−CO−
NH−アルキレン基−、−O−CO−NH−アルキレン
基−O−、−O−CO−NH−アルキレン基−CO−O
−、−O−CO−NH−アルキレン基−O−CO−、−
O−CO−NH−アルキレン基−CO−NH−、−O−
CO−NH−アリーレン基−、−O−CO−アルキレン
基−、−O−CO−アルケニレン基−、−O−CO−ア
リーレン基−、−O−CO−アルキレン基−O−CO
−、−O−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O
−CO−、−O−CO−アリーレン基−O−アルキレン
基−O−、−O−CO−アリーレン基−O−アルキレン
基−、−O−アルキレン基−および−O−アルキレン基
−O−CO−が含まれる(左側が主鎖に結合し、右側が
親水性基に結合する)。
を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1
乃至30であることが好ましく、1乃至20であること
がより好ましく、1乃至15であることがさらに好まし
く、1乃至12であることが最も好ましい。上記アルケ
ニレン基は、分岐を有していてもよい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至30であることが好ましく、2
乃至20であることがより好ましく、2乃至15である
ことがさらに好ましく、2乃至12であることが最も好
ましい。上記アリーレン基は、フェニレンまたはナフチ
レンであることが好ましく、フェニレンであることがさ
らに好ましく、p−フェニレンであることが最も好まし
い。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリ
ーレン基の置換基の例は、(1)の芳香族環および芳香
族性複素環の置換基の例と同様である。側鎖は、二以上
の親水性基を有していてもよい。二種類以上の親水性基
を併用(すなわち両性基を使用)することもできる。側
鎖に親水性基を有する繰り返し単位は、下記式(IV)で
表されることが好ましい。
O−、−CO−NH−、−CO−NH−アルキレン基
−、−CO−NH−アルキレン基−O−、−CO−NH
−アルキレン基−CO−O−、−CO−NH−アルキレ
ン基−O−CO−、−CO−NH−アルキレン基−CO
−NH−、−CO−NH−アリーレン基−、−CO−ア
ルキレン基−、−CO−アルケニレン基−、−CO−ア
リーレン基−、−CO−アルキレン基−O−CO−、−
CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−CO−、
−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−C
O−アリーレン基−O−アルキレン基−、−アルキレン
基−および−アルキレン基−O−CO−からなる群より
選ばれる連結基である。
を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1
乃至30であることが好ましく、1乃至20であること
がより好ましく、1乃至15であることがさらに好まし
く、1乃至12であることが最も好ましい。上記アルケ
ニレン基は、分岐を有していてもよい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至30であることが好ましく、1
乃至20であることがより好ましく、2乃至15である
ことがさらに好ましく、2乃至12であることが最も好
ましい。上記アリーレン基は、フェニレンまたはナフチ
レンであることが好ましく、フェニレンであることがさ
らに好ましく、p−フェニレンであることが最も好まし
い。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリ
ーレン基の置換基の例は、(1)の芳香族環および芳香
族性複素環の置換基の例と同様である。式(IV)におい
て、Hyは、ポリビニルアルコールの水酸基よりも強い
親水性を示す基である。親水性基の例(Hy)は、前述
した通りである。以下に、側鎖に親水性基を有する繰り
返し単位の例を示す。
環を二個、三個または四個と親水性基とを有する繰り返
し単位 前記(1)側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二
個、三個または四個有する繰り返し単位に、親水性基を
導入する。親水性基は、(4)で説明したポリビニルア
ルコールの水酸基よりも強い親水性を示す基(Hy)で
あることが好ましい。親水性基は、芳香族環または芳香
族性複素環の置換基であることが好ましく、最も主鎖側
の芳香族環または芳香族性複素環の置換基であることが
さらに好ましい。芳香族環または芳香族性複素環と親水
性基は、連結基を介して連結してもよい。連結基の例に
は、−O−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、
−O−CO−O−、−CO−NH−、−アルキレン基
−、−O−アルキレン基−および−アルキレン基−O−
が含まれる(左側が芳香族環または芳香族性複素環に結
合し、右側が親水性基に結合する)。上記アルキレン基
は、分岐または環状構造を有していてもよい。アルキレ
ン基の炭素原子数は、1乃至30であることが好まし
く、1乃至20であることがより好ましく、1乃至15
であることがさらに好ましく、1乃至12であることが
最も好ましい。芳香族環または芳香族性複素環は、二以
上の親水性基を置換基として有していてもよい。側鎖に
芳香族環または芳香族性複素環を二個、三個または四個
と親水性基とを有する繰り返し単位は、下記式(V)で
表されることが好ましい。
O−、−CO−NH−、−アルキレン基−、−CO−N
H−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−O
−、−CO−NH−アルキレン基−CO−O−および−
CO−NH−アルキレン基−CO−NH−からなる群よ
り選ばれる連結基である。−CO−、−CO−NH−お
よび−アルキレン基−が好ましく、−CO−NH−が特
に好ましい。上記アルキレン基は、分岐または環状構造
を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1
乃至30であることが好ましく、1乃至20であること
がより好ましく、1乃至15であることがさらに好まし
く、1乃至12であることが最も好ましい。式((V)
において、L42、L43、L44およびL45は、それぞれ独
立に、単結合、−O−、−CO−、−O−CO−、−C
O−O−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−アル
キレン基−、−O−アルキレン基−および−アルキレン
基−O−からなる群より選ばれる連結基である。L42、
L43およびL44の少なくとも一つは、単結合であること
が特に好ましい。
43およびAr44は、それぞれ独立に、芳香族環または芳
香族性複素環である。芳香族環であることが好ましく、
ベンゼン環であることがさらに好ましい。Ar41、Ar
42およびAr43は、p−フェニレン(Ar41について
は、L41とL42、L43またはL44との関係がパラ位)で
あることが特に好ましい。芳香族環および芳香族性複素
環は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、
(1)の芳香族環および芳香族性複素環の置換基の例と
同様である。式(V)において、Hyは、親水性基であ
る。親水性基(Hy)の定義および例は、(2)の側鎖
に親水性基を有する繰り返し単位と同様である。式
(V)において、mおよびnは、0または1である。m
は0または1でnは0(芳香族環または芳香族性複素環
の数が2または3)であることが好ましく、mおよびn
は、それぞれ0(芳香族環または芳香族性複素環の数が
2)であることが最も好ましい。式(V)において、p
は、1、2または3である。pは、1または2であるこ
とが好ましく、1であることがさらに好ましい。以下
に、側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二個、三個
または四個と親水性基とを有する繰り返し単位の例を示
す。
位を変性ポリビニルアルコールに導入する場合、変性ポ
リビニルアルコールは側鎖に親水性基を有する繰り返し
単位を3乃至90モル%含むことが好ましく、4乃至7
0モル%の範囲で含むことがさらに好ましい。 (5)側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を二個、三
個または四個と親水性基とを有する繰り返し単位を用い
る場合、変性ポリビニルアルコールは側鎖に芳香族環ま
たは芳香族性複素環を二個、三個または四個と親水性基
とを有する繰り返し単位を2乃至80モル%含むことが
好ましく、3乃至50モル%の範囲で含むことがさらに
好ましい。
位を含む変性ポリビニルアルコールを下記式(PVIV)
で表す。 (PVIV)−(VAl)x−(I)a−(IV)d−(V
Ac)y− 式中、VAlは、ビニルアルコールから誘導される繰り
返し単位であり;Iは、側鎖に芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個有する繰り返し単位であ
り;IIは、側鎖に親水性基を有する繰り返し単位であ
り;VAcは、酢酸ビニルから誘導される繰り返し単位
であり;xは、20乃至95モル%(好ましくは30乃
至95モル%)であり;aは、2乃至80モル%(好ま
しくは3乃至50モル%)であり;dは、3乃至90モ
ル%(好ましくは4乃至70モル%)であり;そして、
yは0乃至30モル%(好ましくは2乃至20モル%)
である。
個、三個または四個と親水性基とを有する繰り返し単位
を含む変性ポリビニルアルコールを下記式(PVV)で
表す。 (PVV)−(VAl)x−(V)e−(VAc)y− 式中、VAlは、ビニルアルコールから誘導される繰り
返し単位であり;Vは、側鎖に芳香族環または芳香族性
複素環を二個、三個または四個と親水性基とを有する繰
り返し単位であり;xは、20乃至95モル%(好まし
くは30乃至95モル%)であり;eは、2乃至80モ
ル%(好ましくは3乃至50モル%)であり;そして、
yは0乃至30モル%(好ましくは1乃至20モル%)
である。
ポリビニルアルコールを用いてもよい。すなわち、
(1)と(5)の繰り返し単位を有する変性ポリビニル
アルコール、(4)と(5)の繰り返し単位を有する変
性ポリビニルアルコール、あるいは(1)、(4)およ
び(5)の繰り返し単位を有する変性ポリビニルアルコ
ールを用いることもできる。親水性基を有する変性ポリ
ビニルアルコールの末端に、繰り返し単位とは異なる基
が結合していてもよい。末端基の例には、アルキルチオ
基が含まれる。以下に、親水性基を有する変性ポリビニ
ルアルコールの例を示す。繰り返し単位の割合は、モル
%である。
00乃至5000であることが好ましく、300乃至3
000であることが好ましい。変性ポリビニルアルコー
ルの分子量は、9000乃至200000であることが
好ましく、13000乃至130000であることがさ
らに好ましい。二種類以上の変性ポリビニルアルコール
を併用してもよい。
用することもできる。架橋反応は、配向膜の塗布液の塗
布と同時または塗布後に実施することが好ましい。架橋
剤を用いて、変性ポリビニルアルコールの水酸基と架橋
剤との反応により、変性ポリビニルアルコールを架橋さ
せることができる。架橋剤の例には、アルデヒド、N−
メチロール化合物(例、ジメチロール尿素、メチロール
ジメチルヒダントイン)、ジオキサン(例、2,3−ジ
ヒドロキシジオキサン)、カルベニウム、2−ナフタレ
ートスルホナート、1,1−ビスピロリジノ−1−クロ
ロピリジニウム、1−モルホリノカルボニル−3−(ス
ルホナトアミノメチル)、活性ビニル化合物(例、1,
3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリア
ジン、ビス(ビニルスルホン)メタン、N,N’−メチ
レンビス−[β−(ビニスルホニル)プロピオンアミ
ド)、活性ハロゲン化合物(例、2,4−ジクロロ−6
−ヒドロキシ−s−トリアジン)およびイソオキサゾー
ル類が含まれる。アルデヒド(例、ホルムアルデヒド、
グリオキサール、グルタルアルデヒド、マロンアルデヒ
ド、フタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、スクシ
ンアルデヒド、イソフタルアルデヒド、ジアルデヒド澱
粉)が好ましく、二官能以上のアルデヒドがさらに好ま
しく、二官能のアルデヒドが最も好ましい。アルデヒド
は、変性ポリビニルアルコールの水酸基とアセタール化
反応して、変性ポリビニルアルコールを架橋する。二官
能アルデヒドを用いて得られる架橋している繰り返し単
位を、下記式(VI)に示す。
アルデヒドを連結していた連結基である。変性ポリビニ
ルアルコールの水酸基とアルデヒドとのアセタール化反
応は、酸性の条件下で進行する。反応条件を酸性にする
ために、無機酸(例、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸)ある
いは有機酸(例、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、メ
タンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸、モノクロル酢酸)を、配向膜の塗布液に添加
することが好ましい。架橋剤の使用量は、配向膜の塗布
量の0.1乃至20重量%であることが好ましく、0.
5乃至15重量%であることがさらに好ましい。なお、
未反応のまま配向膜中に残存する架橋剤の量は、配向膜
の塗布量の1.0重量%以下であることが好ましく、
0.5重量%以下であることがさらに好ましい。配向膜
の厚さは、0.1乃至10μmであることが好ましい。
配向膜の形成において、ラビング処理を実施することが
好ましい。ラビング処理は、上記の変性ポリビニルアル
コールを含む膜の表面を、紙や布で一定方向に、数回こ
することにより実施する。
スコティック液晶性分子を含む。光学的異方性層では、
上記の配向膜を用いて、ディスコティック液晶性分子の
円盤面を、配向膜に対して、実質的に垂直(50乃至9
0度の範囲の平均傾斜角)に配向させる。ディスコティ
ック液晶性分子は、垂直(ホモジニアス)配向状態のま
ま光学的異方性層内で固定することが好ましい。ディス
コティック液晶性分子は、重合反応により固定すること
がさらに好ましい。
献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., v
ol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総
説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節
(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. C
omm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am.Che
m. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されて
いる。ディスコティック液晶性分子の重合については、
特開平8−27284公報に記載がある。ディスコティ
ック液晶性分子を重合により固定するためには、ディス
コティック液晶性分子の円盤状コアに、置換基として重
合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに
重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を
保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基
との間に、連結基を導入する。従って、重合性基を有す
るディスコティック液晶性分子は、下記式で表わされる
化合物であることが好ましい。
り;Qは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。上記式の円盤状コア(D)の例を以下に示
す。以下の各例において、LQ(またはQL)は、二価
の連結基(L)と重合性基(Q)との組み合わせを意味
する。
アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO
−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み合わ
せからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好
ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケ
ニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−
および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少なく
とも二つ組み合わせた基であることがさらに好ましい。
二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン
基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群よ
り選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基で
あることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数
は、1乃至12であることが好ましい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましい。ア
リーレン基の炭素原子数は、6乃至10であることが好
ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレ
ン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子、シア
ノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよ
い。二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤
状コア(D)に結合し、右側が重合性基(Q)に結合す
る。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味
し、ARはアリーレン基を意味する。
基)に、不斉炭素原子を導入すると、ディスコティック
液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させることができる。
不斉炭素原子を含むAL*の例を以下に挙げる。左側が
円盤状コア(D)側であり、右側が重合性基(Q)側で
ある。*印を付けた炭素原子(C)が不斉炭素原子であ
る。光学活性は、SとRのいずれでもよい。
類に応じて決定する。重合性基(Q)の例を以下に示
す。
〜Q7)、エポキシ基(Q7)またはアジリジニル基
(Q8)であることが好ましく、不飽和重合性基である
ことがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q
1〜Q6)であることが最も好ましい。前記式におい
て、nは4乃至12の整数である。具体的な数字は、デ
ィスコティックコア(D)の種類に応じて決定される。
なお、複数のLとQの組み合わせは、異なっていてもよ
いが、同一であることが好ましい。二種類以上のディス
コティック液晶性分子を併用してもよい。例えば、二価
の連結基に不斉炭素原子を有する分子と有していない分
子を併用することができる。また、重合性基(Q)を有
する分子と有していない分子を併用してもよい。不斉炭
素原子を有し重合性基を有していない分子と、重合性基
を有し不斉炭素原子を有していない分子を併用すること
が特に好ましい。
前述した重合性ディスコティック液晶性分子の重合性基
(Q)を、水素原子またはアルキル基に変更した化合物
であることが好ましい。すなわち、非重合性ディスコテ
ィック液晶性分子は、下記式で表わされる化合物である
ことが好ましい。 D(−L−R)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Rは水素原子またはアルキル基であり;そして、n
は4乃至12の整数である。上記式の円盤状コア(D)
の例は、LQ(またはQL)をLR(またはRL)に変
更する以外は、前記の重合性ディスコティック液晶分子
の例と同様である。また、二価の連結基(L)の例も、
前記の重合性ディスコティック液晶分子の例と同様であ
る。Rのアルキル基は、炭素原子数が1乃至40である
ことが好ましく、1乃至30であることがさらに好まし
い。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方が好まし
く、分岐を有する鎖状アルキル基よりも直鎖状アルキル
基の方が好ましい。Rは、水素原子または炭素原子数が
1乃至30の直鎖状アルキル基であることが特に好まし
い。
基(L)に不斉炭素原子を導入する代わりに、不斉炭素
原子を含む光学活性を示す化合物(カイラル剤)を光学
的異方性層に添加しても、ディスコティック液晶性分子
を螺旋状にねじれ配向させることができる。不斉炭素原
子を含む化合物としては、様々な天然または合成化合物
が使用できる。不斉炭素原子を含む化合物中には、ディ
スコティック液晶性分子と同じまたは類似の重合性基を
導入してもよい。重合性基を導入すると、ディスコティ
ック液晶性分子を実質的に垂直(ホモジニアス)配向さ
せた後に、固定するのと同時に、同じまたは類似の重合
反応により不斉炭素原子を含む化合物も光学的異方性層
内で固定することができる。
においても、実質的に垂直(ホモジニアス)かつ均一に
配向させるため、セルロースエステルを光学的異方性層
に添加することが好ましい。セルロースエステルとして
は、セルロースの低級脂肪酸エステルを用いることが好
ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける「低
級脂肪酸」とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味す
る。炭素原子数は、2乃至5であることが好ましく、2
乃至4であることがさらに好ましい。脂肪酸には置換基
(例、ヒドロキシ)が結合していてもよい。二種類以上
の脂肪酸がセルロースとエステルを形成していてもよ
い。セルロースの低級脂肪酸エステルの例には、セルロ
ースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロー
スブチレート、セルロースヒドロキシプロピオネート、
セルロースアセテートプロピオネートおよびセルロース
アセテートブチレートが含まれる。セルロースアセテー
トブチレートが特に好ましい。セルロースアセテートブ
チレートのブチリル化度は、30%以上であることが好
ましく、30乃至80%であることがさらに好ましい。
セルロースアセテートブチレートのアセチル化度は、3
0%以下であることが好ましく、1乃至30%であるこ
とがさらに好ましい。セルロースエステルは、0.00
5乃至0.5g/m2 の範囲の量で使用することが好ま
しく、0.01乃至0.45g/m2 の範囲であること
がより好ましく、0.02乃至0.4/m2 の範囲であ
ることがさらに好ましく、0.03乃至0.35/m2
の範囲であることが最も好ましい。また、ディスコティ
ック液晶性分子の量の0.1乃至5重量%の量で使用す
ることも好ましい。
性分子、さらに必要に応じて不斉炭素原子を含む化合
物、セルロースエステル、あるいは下記の重合開始剤や
他の添加剤を含む塗布液を、垂直配向膜の上に塗布する
ことで形成する。塗布液の調製に使用する溶媒として
は、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例に
は、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、ス
ルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化
合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキ
サン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロ
ロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチ
ル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、
エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキ
シエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトン
が好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング
法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティン
グ法、バーコーティング法)により実施できる。実質的
に垂直(ホモジニアス)配向させたディスコティック液
晶性分子は、配向状態を維持して固定する。固定化は、
ディスコティック液晶性分子に導入した重合性基(Q)
の重合反応により実施することが好ましい。重合反応に
は、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を
用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好まし
い。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米
国特許2367661号、同2367670号の各明細
書記載)、アシロインエーテル(米国特許244882
8号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン
化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核
キノン化合物(米国特許3046127号、同2951
758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾール
ダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ
(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン
およびフェナジン化合物(特開昭60−105667号
公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオ
キサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細
書記載)が含まれる。
の0.01乃至20重量%であることが好ましく、0.
5乃至5重量%であることがさらに好ましい。ディスコ
ティック液晶性分子の重合のための光照射は、紫外線を
用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/
cm2 乃至50J/cm2 であることが好ましく、10
0乃至800mJ/cm2 であることがさらに好まし
い。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を
実施してもよい。光学的異方性層の厚さは、0.1乃至
50μmであることが好ましく、1乃至30μmである
ことがさらに好ましく、5乃至20μmであることが最
も好ましい。なお、液晶表示装置に光学補償シートを二
枚用いる場合は、一枚使用する場合に必要とされる光学
的異方性層の厚さの半分の厚さでよい。光学的異方性層
内のディスコティック液晶性分子の平均傾斜角度は、5
0乃至90度である。傾斜角度は、なるべく均一である
ことが好ましい。ただし、傾斜角度が光学的異方性層の
厚み方向に沿って連続して変化しているならば、若干の
変動があっても問題ない。
度(ツイスト角)は、STN型液晶セルのツイスト角
(一般に180乃至360゜、好ましくは180゜を越
えて270゜まで)に応じて、類似(なるべく±10゜
以内)の角度となるように調整することが好ましい。液
晶表示装置に光学補償シートを一枚用いる場合は、ディ
スコティック液晶性分子のねじれ角は、180乃至36
0度の範囲であることが好ましい。液晶表示装置に光学
補償シートを二枚枚用いる場合は、ディスコティック液
晶性分子のねじれ角は、90乃至180度の範囲である
ことが好ましい。光学補償シートをSTN型液晶表示装
置に用いる場合、光学的異方性層の複屈折率の波長依存
性(Δn(λ))は、STN型液晶セルの液晶の複屈折
率の波長依存性に近い値であることが好ましい。
は、STN型液晶セルを用いる液晶表示装置において特
に有効である。STN型液晶表示装置は、STN型液晶
セル、液晶セルの両側に配置された一対の光学補償シー
トまたは液晶セルの片側に配置された光学補償シートお
よびそれらの両側に配置された一対の偏光板からなる。
液晶セルの棒状液晶性分子の配向方向とディスコティッ
ク液晶性分子の配向方向との関係は、光学補償シートに
最も近い液晶セルの棒状液晶性分子のディレクタ(棒状
分子の長軸方向)と、液晶セルに最も近い光学補償シー
トのディスコティック液晶性分子のディレクタ(円盤状
コア平面の法線方向)とが、液晶セルの法線方向から見
て、実質的に同じ向き(±10゜未満)になるように配
置することが好ましい。光学補償シートの透明支持体
を、偏光膜の液晶セル側の保護膜としても機能させるこ
とができる。その場合は、透明支持体の遅相軸(屈折率
が最大となる方向)と偏光膜の透過軸とが実質的に垂直
または実質的に平行(±10゜未満)になるように配置
することが好ましい。
ルセルロースフイルム(フジタック、富士写真フイルム
(株)製)を透明支持体として用いた。透明支持体の上
に、以下の組成の塗布液を、バーコーターを用いて塗布
した。塗布層を、80℃の温風で10分間乾燥し、表面
をラビング処理して、配向膜を形成した。
のバーコーターを用いて塗布し、130℃で10分間加
熱して、ディスコティック液晶性化合物を配向させた。
水銀灯を用いて500mJ/cm2の紫外線を照射し、
ディスコティック液晶性化合物の末端ビニル基を重合さ
せ、配向状態を固定した。このようにして、ディスコテ
ィック液晶性化合物が垂直(ホモジニアス)で、ねじれ
て配向している光学的異方性層を形成し、光学補償シー
トを作製した。得られた光学補償シートのΔndを波長
550nmにおいて測定したところ、440nmであっ
た。また、ディスコティック液晶性分子のツイスト角は
120゜であった。さらに、ディスコティック液晶性分
子の配向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分
子が均一に配向(モノドメイン配向)していた。
(PV39)に代えて、変性ポリビニルアルコール(P
V101)を同量用いた以外は、実施例1と同様にし
て、光学補償シートを作製した。
50nmにおいて測定したところ、440nmであっ
た。また、ディスコティック液晶性分子のツイスト角は
120゜であった。さらに、ディスコティック液晶性分
子の配向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分
子が均一に配向(モノドメイン配向)していた。
物(1)に代えて、下記のディスコティック液晶性化合
物(2)を同量用いた以外は、実施例2と同様にして、
光学補償シートを作製した。
50nmにおいて測定したところ、440nmであっ
た。また、ディスコティック液晶性分子のツイスト角は
120゜であった。さらに、ディスコティック液晶性分
子の配向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分
子が均一に配向(モノドメイン配向)していた。
下記のカイラル剤(2)を1.5重量部用いた以外は、
実施例2と同様にして、光学補償シートを作製した。
50nmにおいて測定したところ、440nmであっ
た。また、ディスコティック液晶性分子のツイスト角は
120゜であった。さらに、ディスコティック液晶性分
子の配向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分
子が均一に配向(モノドメイン配向)していた。
実施例4で用いたカイラル剤(2)を2.2重量部用い
た以外は、実施例3と同様にして、光学補償シートを作
製した。得られた光学補償シートのΔndを波長550
nmにおいて測定したところ、440nmであった。ま
た、ディスコティック液晶性分子のツイスト角は120
゜であった。さらに、ディスコティック液晶性分子の配
向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分子が均
一に配向(モノドメイン配向)していた。
が880nmのSTN液晶セルの下側に、実施例1で作
製した光学補償シートを2枚、光学的異方性層側を向か
い合わせ、光学的異方性層のディスコティック液晶性分
子のディレクター(ディスコティック液晶性分子の円盤
面の法線方向)が一致するように貼り合わせた。この光
学補償シートと液晶セルを貼り合わせる面において、デ
ィスコティック液晶性分子と液晶セルの棒状液晶性分子
のディレクターが一致するように、光学補償シートを液
晶セルに取り付けた。さらに、一対の偏光板をクロスニ
コル配置で取り付け、STN型液晶表示装置を作製し
た。作製したSTN型液晶表示装置と、光学補償シート
を取り付けなかったSTN型液晶表示装置とを比較した
ところ、光学補償シートによる顕著な視野角改善効果が
認められた。
が880nmのSTN液晶セルの下側に、実施例5で作
製した光学補償シートを2枚、光学的異方性層側を向か
い合わせ、光学的異方性層のディスコティック液晶性分
子のディレクター(ディスコティック液晶性分子の円盤
面の法線方向)が一致するように貼り合わせた。この光
学補償シートと液晶セルを貼り合わせる面において、デ
ィスコティック液晶性分子と液晶セルの棒状液晶性分子
のディレクターが一致するように、光学補償シートを液
晶セルに取り付けた。さらに、一対の偏光板をクロスニ
コル配置で取り付け、STN型液晶表示装置を作製し
た。作製したSTN型液晶表示装置と、光学補償シート
を取り付けなかったSTN型液晶表示装置とを比較した
ところ、光学補償シートによる顕著な視野角改善効果が
認められた。
の画素部分における液晶セル内の棒状液晶性分子の配向
状態と光学的異方性層内のディスコティック液晶性分子
の配向状態とを模式的に示す断面図である。
する関係にある光学補償シートのディスコティック液晶
性分子について、それぞれの屈折率楕円体を示す模式図
である。
ある。
しい光学的方向を示す平面図である。
好ましい光学的方向を示す平面図である。
の屈折率 13z 棒状液晶性分子の厚み方向の屈折率 15 液晶セルの下基板 21 ディスコティック液晶性分子の屈折率楕円体 21a〜21e ディスコティック液晶性分子 21t ディスコティック液晶性分子層の厚み 21x、21y ディスコティック液晶性分子の配向膜
に平行な面内の屈折率 21z ディスコティック液晶性分子の厚み方向の屈折
率 22 配向膜 23 透明支持体 BL バックライト DDa、DDb、DDc、DDd ディスコティック液
晶性分子の円盤面の法線方向 RDa、RDb 液晶セルの配向膜のラビング方向 TAa、TAb 偏光板の透過軸 X 基準となる方向
Claims (7)
- 【請求項1】 透明支持体、変性ポリビニルアルコール
を含む配向膜およびディスコティック液晶性分子から形
成された光学的異方性層を有する光学補償シートであっ
て、変性ポリビニルアルコールが側鎖に芳香族環または
芳香族性複素環を二個、三個または四個有する繰り返し
単位を2乃至80モル%含み、ディスコティック液晶性
分子が50乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向してい
ることを特徴とする光学補償シート。 - 【請求項2】 側鎖に芳香族環または芳香族性複素環を
二個、三個または四個有する繰り返し単位が、下記式
(I)で表される請求項1に記載の光学補償シート。 【化1】 式中、L1 は、単結合、−CO−、−CO−NH−、−
アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−、−C
O−NH−アルキレン基−O−、−CO−NH−アルキ
レン基−CO−O−および−CO−NH−アルキレン基
−CO−NH−からなる群より選ばれる連結基であり;
L2 、L3 およびL4 は、それぞれ独立に、単結合、−
O−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−
CO−O−、−CO−NH−、−アルキレン基−、−O
−アルキレン基−および−アルキレン基−O−からなる
群より選ばれる連結基であり;Ar1 、Ar2 、Ar3
およびAr4 は、それぞれ独立に、芳香族環または芳香
族性複素環であり;そして、mおよびnは、0または1
である。 - 【請求項3】 変性ポリビニルアルコールとディスコテ
ィック液晶性分子とが、配向膜と光学的異方性層との界
面を介して化学的に結合している請求項1に記載の光学
補償シート。 - 【請求項4】 変性ポリビニルアルコールが、ポリビニ
ルアルコールの水酸基よりも強い親水性を示す基を有す
る請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項5】 変性ポリビニルアルコールが、架橋して
いる請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項6】 ディスコティック液晶性分子がねじれ配
向しており、ねじれ角が90乃至360度の範囲である
請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項7】 STN型液晶セル、その両側に配置され
た二枚の偏光板およびSTN型液晶セルと一方または両
方の偏光板との間に配置された一枚または二枚の光学補
償シートからなるSTN型液晶表示装置であって、光学
補償シートが透明支持体、変性ポリビニルアルコールを
含む配向膜およびディスコティック液晶性分子から形成
された光学的異方性層を偏光板側からこの順に有し、変
性ポリビニルアルコールが側鎖に芳香族環または芳香族
性複素環を二個、三個または四個有する繰り返し単位を
2乃至80モル%含み、ディスコティック液晶性分子が
50乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向し、さらにね
じれ配向しており、ねじれ角が90乃至360度の範囲
であることを特徴とするSTN型液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11090296A JP2000284119A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 光学補償シートおよびstn型液晶表示装置 |
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---|---|---|---|
JP11090296A JP2000284119A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 光学補償シートおよびstn型液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=13994585
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---|---|---|---|
JP11090296A Pending JP2000284119A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 光学補償シートおよびstn型液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000284119A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007521361A (ja) * | 2003-06-23 | 2007-08-02 | エクシベオ ペーペーエフ 2 アーベー | 液晶装置で配列層として用いるための重合体 |
WO2015005153A1 (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-15 | 株式会社クラレ | ビニルアセタール系重合体 |
-
1999
- 1999-03-30 JP JP11090296A patent/JP2000284119A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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