JP2000282313A - 裏 地 - Google Patents

裏 地

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JP2000282313A
JP2000282313A JP11089351A JP8935199A JP2000282313A JP 2000282313 A JP2000282313 A JP 2000282313A JP 11089351 A JP11089351 A JP 11089351A JP 8935199 A JP8935199 A JP 8935199A JP 2000282313 A JP2000282313 A JP 2000282313A
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JP
Japan
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yarn
density
yarns
weft
warp
Prior art date
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Pending
Application number
JP11089351A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Mizuki
博行 水木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 市場ニーズにマッチした清涼感に優れた裏地
を提供する。 【解決手段】単糸フィラメントの糸長方向に未延伸部を
有するポリエステルマルチフィラメント原糸からなる糸
を、経糸および/または緯糸の少なくとも一部に用いた
織物であることを特徴とする裏地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は裏地に関し、さらに
詳しくは清涼感に富む裏地に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サマースーツに代表されるように
清涼感に富んだ衣料が要求されており、かかる衣料にお
いて、裏地は表地以上にその果たす役割が大きく、例え
ば、強撚糸使いやカバーファクターが低く通気性の高い
低密度の布帛を用いた裏地が提案されているが、まだ充
分とはいえないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
市場ニーズにマッチした清涼感に富んだ裏地を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、布帛を構成
する各種要因、例えば糸使い、密度などの布帛設計と清
涼感との関連について詳細に検討した結果、特定の糸条
を用いることにより上記課題を達成できることを見いだ
し、本発明に到達したものである。すなわち、本願で特
許請求される発明は以下のとおりである。 (1)単糸フィラメントの糸長方向に未延伸部を有する
ポリエステルマルチフィラメント原糸からなる糸を、経
糸および/または緯糸の少なくとも一部に用いた織物で
あることを特徴とする裏地。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、単糸フィラメン
トの糸長方向に未延伸部を有するポリエステルマルチフ
ィラメント糸、すなわちシックアンドシン糸(以下、単
にシックアンドシン糸またはT&Tという)は原糸とし
て用いることが必要である。仮撚加工、流体噴射加工等
の公知の嵩高加工によって捲縮やループ毛羽等を形成さ
せた加工糸を用いた場合には本発明の目的は達成されな
い。ここで原糸とは、交絡、混繊、撚糸したものを包含
するものをいう。上記のシックアンドシン糸は、未延伸
部を利用した濃淡効果やスラブ調を与えたりするため
に、原糸使いで、または一本もしくは二本以上引き揃え
て仮撚加工した加工糸使いで、スーツ、ブラウス等のア
ウター(外衣)としては多用されているが、本発明のよ
うに裏地として、特に清涼感を与える裏地としては用い
られていない。
【0006】シックアンドシン糸における未延伸部と
は、延伸部より延伸の程度の低い部分をいう。未延伸部
の割合は、長さ1〜20mm程度の未延伸部が単糸フィ
ラメント10cm当たり1〜3個ランダムに分布してい
るのが好ましい。また単糸フィラメントの長さ方向に沿
って連続して延びている複数個の中空部を有したものや
三角〜八角の非円形断面のものが好ましい。単糸フィラ
メントのデニールは1〜4デニールが好ましく、トータ
ルデニールは50〜150デニールが好ましい。またド
レープ性向上の点から、酸化チタン等の艶消し剤を含有
した、いわゆるセミダル、フルダル糸を用いるのがより
好ましい。
【0007】シックアンドシン糸はそのまま用いてもよ
いし、撚係数3000〜22000程度の撚糸として用
いてもよい。特にシックアンドシン糸の未延伸部と延伸
部のデニール差や濃淡差等を強調するために、原糸製造
工程またはその他の工程で熱リラックス処理して用いる
のが好ましく、このような処理により、清涼感および風
合いに加えて裏地性能として重要な縫目滑脱がさらに向
上する。熱リラックス処理方法には特に限定されない
が、仮撚加工機、ヒーター付き混繊機、サイジング機等
を用いるのが好ましい。処理速度にも特に制限されず、
糸の滞留処理時間の点から、400m/min以下とす
るのが好ましい。
【0008】また処理温度は100〜200℃が好まし
く、特に140〜190℃が好ましい。処理温度が10
0℃未満では充分な処理効果が得られにくく、200℃
を超えると未延伸部と延伸部の差が強調された処理加工
糸になるが、糸の物性(強力)が安定しない場合があ
る。またリラックス時のオーバーフィード率は3〜12
%が好ましく、特に5〜9%が好ましい。オーバーフィ
ード率が3%未満では充分な処理効果が得られにくく、
12%を超えると熱処理ゾーンでの糸たるみが大きく生
産が不安定となりやすい。
【0009】経糸準備では、製織する織機(エアジェッ
トルーム、ウォータージェットルーム、レピア等)にあ
わせた糊剤を選択すればよく、特にサイジング工程では
乾燥チャンバー後の張力を0.10〜0.25g/dの
範囲とするのが好ましい。乾燥チャンバー温度は80〜
140℃の通常設定されている条件でよく、特に限定す
るものではない。またサイジング機の乾燥チャンバーお
よび金属シリンダーで熱リラックス処理を行う場合は、
上記の処理温度およびリラックス時のオーバーフィード
率を選択すればよい。
【0010】本発明において、シックアンドシン糸から
なる糸は織地の経糸および/または緯糸に用いられる。
シックアンドシン糸は100%で用いるのが好ましい
が、希望に応じて50%以下、好ましくは30%以下の
範囲内で他の繊維と交絡、混繊、撚糸等公知の手段によ
り混用した糸として用いてもよい。また、経糸および/
または緯糸として、シックアンドシン糸と他の繊維とを
一本交互、二本交互等で製織することにより、清涼感を
向上させることができる。このときの混率も50%以下
が好ましく、より好ましくは30%以下の範囲である。
【0011】混用する繊維としては、モノまたはマルチ
フィラメント原糸が好適であり、例えばポリエステルモ
ノフイラメント糸、ポリエステルマルチフィラメント
糸、ポリアミドモノフィラメント糸、ポリアミドマルチ
フィラメント糸、人造セルロースマルチフィラメント糸
(レーヨン、キュプラ等)、アクリルマルチフィラメン
ト糸等を用いることができる。染色加工の点からはシッ
クアンドシン糸と同素材のものを用いるのが好ましい。
また混用する繊維は仮撚加工糸、流体噴射加工糸等の嵩
高加工糸であってもよい。織地組織には特に制限はな
く、タフタ、ツイル等の通常の織り組織とすることがで
きる。また織地の仕上げ加工にも特に限定はなく、通常
の工程で実施することができる。経糸および緯糸にポリ
エステルマルチフィラメント糸を使った織物では、風合
い的に必要であれば20%以下の減量加工を実施しても
よい。
【0012】また仕上げ後の織地の性状は、密度比(経
糸密度÷緯糸密度)が0.7〜2.4、トータルカバー
ファクター(√経糸トータルデニール×経糸密度+√緯
糸トータルデニール×緯糸密度)が1200〜2400
の範囲で自由に選択することができる。特に織物組織が
タフタの場合は、密度比を0.80〜1.2、カバーフ
ァクターを1300〜1500のとするのが好ましく、
ツイルの場合は密度比を1.4〜2.2、カバーファク
ターを1800〜2200の範囲で選択するのが好まし
い。密度比が0.7未満では、緯糸密度が密になりすぎ
通気度が低下し、清涼感に劣る傾向にあり、また密度比
2.4を超えると緯糸密度が粗になりすぎ目ズレを発生
し、縫目滑脱が低下しやすくなる。カバーファクター1
300未満では密度が粗のために加工時に目ズレを発生
し、加工収率が低下しやすくなる。カバーファクター2
200を超えると密度が密すぎて通気度が低下し、清涼
感に劣る傾向にある。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する
が、本発明は実施例に限定するものではない。 通気度(cm3 /cm 2・s):JIS−L−1096
通気性試験法(A法空気量) 縫目滑脱:縫目滑脱試験方法(JISーLー1096−
B法)に準じてミシン縫合された生地を規定条件で引っ
張り、発生した縫目滑脱長を測定する(引張荷重=5k
g)。 清涼感 :10年以上の織布技術経験者5名によって清
涼感を下記の5段階で評価し、その総合点で評価した。 5点=外観、風合い面(サラサラ感、ソフト感)で清涼
感に非常に富んでいる 4点=外観、風合い面で清涼感に富んでいる 3点=外観、風合い面で清涼感に感じる 2点=外観、風合い面であまり清涼感を感じない 1点=外観、風合い面で清涼感を感じない
【0014】実施例1 3個の中空部を有する三角断面形状で、かつ5〜15m
m長さの未延伸部が単糸フィラメント10cm当たり平
均2個ランダムに有する75d/24fポリエステルマ
ルチフィラメント原糸(T&T)を無撚で経糸および緯
糸に用いて、経糸密度85本/inch、緯糸密度78
本/inchで製織し、精練後10%減量を施し染色を
行い、経糸密度92本/inch、緯糸密度101本/
inchの平織地に仕上げた。
【0015】実施例2 実施例1で用いた75d/24fポリエステルマルチフ
ィラメント原糸を仮撚加工機を用いて下記の条件下で熱
リラックス処理加工した。 1)加工速度 400m/min 2)オーバーフィード率 第1OF:8.0%、第2
OF:6.0% 3)ヒーター温度 第1H:0℃、第2H:1
80℃ 得られた熱リラックス処理糸の物性は、繊度78d、強
力194g、伸度49%、ボイル収縮率1.0%、であ
った。得られた処理糸を無撚で経糸および緯糸に用い
て、実施例1同様に製織して織地を仕上げた。
【0016】実施例3 実施例1で用いたポリエステルマルチフィラメント原糸
を無撚で経糸に用い、緯糸にはキュプラマルチフィラメ
ント糸75d/45f(無撚糸、B/B)を用いて、経
糸密度85本/inch、緯糸密度78本/inchで
製織し、精練後染色を行い、経糸密度92本/inc
h、緯糸密度101本/inchの平織地に仕上げた。
【0017】実施例4 経糸にキュプラマルチフィラメント糸75d/45f
(無撚糸)、緯糸に実施例1で用いたポリエステルマル
チフィラメント原糸を無撚で用いた以外は実施例3と同
様にして製織して平織地を仕上げた。
【0018】実施例5 経糸には実施例2で用いた処理糸を無撚で用い、緯糸に
はポリエステルマルチフィラメント原糸50d/24f
制電糸の1200t/m有撚糸をSZ二本交互使いで
(SSZZ1200T/m)、経糸密度85本/inc
h、緯糸密度95本/inchで製織し、精練後10%
減量を施し染色を行い、経糸密度92本/inch、緯
糸密度100本/inchの平織地に仕上げた。
【0019】実施例6 経糸にはポリエステルマルチフィラメント原糸50d/
48fの1200t/m有撚糸をSZ二本交互使いで、
緯糸には実施例2で用いた処理糸を無撚で用い、経糸密
度100本/inch、緯糸密度76本/inchで製
織し、精練後15%減量を施し、染色加工を行い、経糸
密度103本/inch、緯糸密度90本/inchの
平織地に仕上げた。
【0020】比較例1 経糸にはポリエステルマルチフィラメント原糸50d/
48fを無撚で使い、緯糸にはポリエステルマルチフィ
ラメント原糸75d/72fを無撚で用い、経糸密度1
00本/inch、緯糸密度76本/inchで製織
し、精練後15%減量を施し、染色加工を行い、経糸密
度103本/inch、緯糸密度90本//inchの
平織地に仕上げた。
【0021】比較例2 実施例6において、緯糸にポリエステルマルチフィラメ
ント原糸75d/72fを無撚で用いた以外は実施例6
と同様に仕上げた。
【0022】
【表1】
【0023】表1から、本発明による実施例1〜6で得
られた織地は、清涼感および縫目滑脱ともに優れたもの
であり、清涼感に富んだ裏地として最適であることがわ
かった。
【0024】
【発明の効果】本発明の裏地は、清涼感に優れるため、
市場ニーズにマッチした清涼感に富んだ衣料を提供する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単糸フィラメントの糸長方向に未延伸部
    を有するポリエステルマルチフィラメント原糸からなる
    糸を、経糸および/または緯糸の少なくとも一部に用い
    た織物であることを特徴とする裏地。
JP11089351A 1999-03-30 1999-03-30 裏 地 Pending JP2000282313A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002309423A (ja) * 2001-04-12 2002-10-23 Toray Ind Inc ポリエステル系裏地およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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