JP2000280241A - プリプレグ及び積層板の製造方法 - Google Patents

プリプレグ及び積層板の製造方法

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JP2000280241A
JP2000280241A JP8987299A JP8987299A JP2000280241A JP 2000280241 A JP2000280241 A JP 2000280241A JP 8987299 A JP8987299 A JP 8987299A JP 8987299 A JP8987299 A JP 8987299A JP 2000280241 A JP2000280241 A JP 2000280241A
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powdery
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Yasushi Tominaga
康 富永
Takahiro Nakada
高弘 中田
Junichi Oba
淳一 大庭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気汚染が無く、省資源化することができ、
品質上も安定で良好な積層板を低コストで得ること。 【解決手段】 熱硬化性樹脂及び硬化剤を必須成分と
し、これら成分の混合物に機械的エネルギーを与えてメ
カノケミカル反応を起こさせて得られた粉末状熱硬化性
樹脂組成物を、カップリング処理されないシート状繊維
基材の少なくとも表面に存在させることを特徴とするプ
リプレグであり、好ましくは、前記熱硬化性樹脂組成物
にカップリング剤が添加されているプリプレグであり、
かかるプリプレグを1枚又は複数枚重ね合わせ、加熱加
圧してなる積層板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に電気機器、電
子機器、通信機器等に使用される印刷回路板用として好
適なプリプレグ及び積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント回路板については小型化、高機
能化の要求が強くなる反面、価格競争が激しく、特にプ
リント回路板に用いられる多層積層板やガラス布基材エ
ポキシ樹脂積層板、ガラス不織布を中間層基材とし、ガ
ラス織布を表面層基材とした構成で、エポキシ樹脂を含
浸させ加熱加圧成形した積層板(以下、コンポジット積
層板という)は、価格の低減が大きな課題となってい
る。また、近年地球の温暖化対策や環境汚染の減少が要
求されてきた。従来これらに用いられるプリプレグや積
層板の製造工程では、基材への樹脂含浸や樹脂の均一性
から多量の溶剤が用いられてきた。一方この大量の溶剤
は塗布乾燥工程で蒸発して製品中に存在せずそのまま大
気放出されるか、燃焼処理装置で処理されて炭酸ガス等
にして大気に放出されてきた。この為大気汚染や地球温
暖化の原因となる問題があった。一方では、基材への樹
脂含浸などの製造上の問題から溶剤の削減、及びこれに
よる低コスト化が困難であった。
【0003】無溶剤化の技術として、低融点の樹脂や液
状の樹脂を加熱し均一混合して塗布する研究はされてき
たが、十分な均一混合が出来ない、連続生産時加熱温度
の低下による設備への固結や加熱時熱硬化性樹脂のゲル
化、これによる設備の掃除の困難性があり、連続的な生
産が困難であった。一方粉末状樹脂をそのまま塗布する
場合、均一な混合・塗布が出来ず、部分的な硬化の発生
や基材への含浸が不十分となる問題があった。
【0004】また、シート状繊維基材が持つ歪みにより
これを使用して成形された積層板は、寸法変化や反りが
大きい等の問題があった。特にガラスクロスにおいて
は、カップリング処理をする場合、収束剤を除去するた
め熱処理した後、ガラスクロスにテンションを掛けカッ
プリング処理をするのが一般的であり、この時発生する
歪みにより積層板は寸法変化や反りが大きいものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来製造
が困難であった無溶剤樹脂の使用によるプリプレグ、あ
るいは積層板を得んとして研究した結果、樹脂及び硬化
剤を含有する粉末状組成物を使用すること、及びその粉
末状組成物がメカノケミカルな反応を施されたものであ
ることにより、均一混合や基材への含浸性が従来の溶剤
を使用した樹脂と同等であること、カップリング処理し
ないシート状繊維基材を使用することにより、寸法変
化、反り等を向上させること、これはカップリング処理
しないシート状繊維基材がテンション等による歪みが無
いことによるとの知見を得、更には、粉末状組成物にお
いては、溶融時に表面積が大きく空気の抜け道があるた
め、溶剤タイプに比べ空気が内包されず、空気の抜けが
よく、また同様に繊維基材への含浸性に優れている特徴
があること、従来の溶剤を使用したプリプレグは溶剤が
完全には無くならないため後のプレス工程で溶剤による
気泡が発生してボイドになっていたが、樹脂粉体を使用
することによりボイドが無く成形できるとの知見を得、
これらの知見に基づき種々研究を進めて本発明を完成す
るに至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性樹脂
及び硬化剤を必須成分とする粉末状熱硬化性樹脂組成物
を、カップリング処理されていないシート状繊維基材の
少なくとも表面に存在させることを特徴とするプリプレ
グの製造方法に関するものであり、好ましくは、粉末状
熱硬化性樹脂組成物が各成分の混合物に機械的エネルギ
ーを与えてメカノケミカル反応を起こさせて得られたも
のであるプリプレグの製造方法に関するものであり、ま
た、好ましくは前記熱硬化性樹脂組成物にカップリング
剤が添加されているプリプレグの製造方法に関するもの
である。さらには、かかるプリプレグを、1枚又は複数
枚重ね合わせ、加熱加圧してなることを特徴とする積層
板に関するものである。
【0007】本発明において、用いられる熱硬化性樹脂
は通常粉末状であるが、エポキシ樹脂が望ましく、この
ほか、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール
樹脂などを用いることができる。熱硬化性樹脂がエポキ
シ樹脂の場合、粉末状の硬化剤としてはアミン系が望ま
しいが、酸無水物系なども用いることができる。また、
好ましくは、粉末状の硬化促進剤を使用する。かかる硬
化促進剤としては、イミダゾール系、第3級アミン系等
を用いることができる。これらの各成分は上記のものに
限定されるものではない。
【0008】これらの粉体の粒径としては、通常100
0μm以下であり、好ましくは0.1〜500μm、さ
らに好ましくは0.1〜200μmである。これは、1
000μmを越えると粒子重量に対しての表面積が小さ
くなり、熱硬化性樹脂、硬化剤や硬化促進剤等各成分の
互いの接点が少なくなり、均一分散が困難となるため、
反応の目標比率とは異なった比率で反応したり、均一な
反応が行われないおそれがある。また、熱硬化樹脂、硬
化剤、及び硬化促進剤の粒径の比は、前記と同様な理由
で、即ち、反応の目標比率と同じ比率で反応すること及
び均一な反応が行われるために、これらの成分の配合比
率と同じ比であることが好ましい。ただし、メカノケミ
カル反応を行う場合は、熱硬化性樹脂の粒径は、硬化
剤、硬化促進剤等の粒径に対して5〜15倍が好まし
い。これは、この範囲では熱硬化性樹脂に硬化剤及び硬
化促進剤が融合しやすい為である。
【0009】メカノケミカル反応とは、「固体による固
体の改質で、粉砕、磨砕、摩擦、接触による粒子の表面
活性、結晶形の転移や歪みエネルギーの増大による溶
解、熱分解速度の改質、あるいは機械的強度、磁気特性
になる場合と、表面活性を他の物質との反応、付着に用
いる場合とがある。工学的には機械的衝撃エネルギーが
利用され、摩擦、接触による電荷、あるいは磁気による
付着、核物質への改質剤の埋め込み、溶融による皮膜の
形成等、物質的改質のみならず化学的改質も行われ
る。」(「実用表面改質技術総覧」科学技術研究協会、
1993.3.25発行 p785)を利用したものである。これは、
メカノケミカル反応による化学的改質を利用したもので
あるが、固体と液体が機械的エネルギーにより化学的に
改質される場合をも含むものである。
【0010】メカノケミカル反応のために機械的エネル
ギーを与える粉体処理方法としては、ライカイ機、ヘン
シェルミキサー、プラネタリーミキサー、ボールミル、
媒体撹拌ミル、ジェットミル、オングミル、多段石臼型
混練押し出し機等による混合乃至混練がある。この中で
オングミル(ホソカワミクロン(株)製 メカノフュージ
ョン方式等)、多段石臼型混練押し出し機((株)KCK
製:メカノケミカルディスパージョン方式等)、ジェッ
トミル((株)奈良機械製作所製:ハイブリタイザー方式
等)、媒体攪拌ミル(三井鉱山(株)乾式連続微粉砕機
ダイナミックミル)による混合乃至混練が好ましく、特
に、メカノケミカル反応を効率よく行うためには、多段
石臼型混練押し出し機((株)KCK製:メカノケミカル
ディスパージョン方式)が好ましい。
【0011】メカノケミカル反応を行うためには、粉体
の軟化点は50℃以上のものが好ましく、より好ましく
は70℃以上、さらに好ましくは80℃以上である。こ
れは、処理時粉体間あるいは粉体と処理装置との間で摩
擦、粉砕、融合により20〜50℃程度の熱が発生する
ため、この影響を受けないためである。一方、軟化点が
高すぎても有効なメカノケミカル反応が行われにくく、
かつ、後の工程である樹脂組成物の基材への含浸が困難
となるので、150℃以下、特に130℃の軟化点が好
ましい。
【0012】本発明において、粉末状熱硬化性樹脂組成
物にはカップリング剤が添加されていることが好まし
い。カップリング剤は、前記組成物に対して0.2〜
5.0重量%添加することが好ましく。カップリング剤
としては、エポキシシラン、アミノシラン、チタネート
系のカップリング剤等がある。
【0013】本発明に用いられる熱硬化性樹脂組成物に
は、耐熱性、耐燃性、耐トラッキング性等を付与するた
めに、無機充填材を加えるとことが出来る。かかる無機
充填材としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、タルク、ウォラストナイト、ア
ルミナ、シリカ、未焼成クレー、焼成クレー、硫酸バリ
ウム等がある。これらの粒径も前記と同様である。熱硬
化性樹脂及び硬化剤等の各成分は、メカノケミカル反応
のための処理の前に、予め上記粒径にまで粉砕した後ヘ
ンシェルミキサー等にてできるだけ均一に混合すること
が好ましい。
【0014】粉体処理によりメカノケミカル反応された
粉末組成物の粒径は、通常1000μm以下であり、好
ましくは0.1〜500μmであり、更に好ましくは
0.1〜200μmである。かかる粒径は、粉末組成物
の散布ないし塗布時の流動性、及び加熱溶融時の流れや
表面の滑らかさを改良すること、基材への樹脂の含浸性
を改良すること、基材中での樹脂組成物の分布を安定化
させること等のために適している。
【0015】粉末状熱硬化性樹脂組成物は、その後、そ
のままあるいは平均粒径0.01〜1μmの微粉末添加
剤を配合し均一混合して、シート状繊維基材の少なくと
も表面に存在させることによりプリプレグを得る。
【0016】微粉末添加剤を配合することにより、粉末
状組成物の均一分散性、及び流動特性を大きく向上させ
ことができる。このような技術により、粉末状組成物を
シート状基材へ塗布・含浸する際の均一な分布、粉体塗
布面の平滑性を得ることにより均一な含浸が可能とな
る。微粉末添加剤としては、無機系微粉末が望ましいが
有機系微粉末も用いることができる。また、粒径は平均
粒径で0.01〜1μmのものを用いるが、好ましくは
0.01〜0.1μm(比表面積:50〜500m2
g程度)のものを使用する。かかる微粉末添加剤として
は、シリカ微粉末,酸化チタン微粉末等がある。平均粒
径が1μmを越えると比表面積が小さくなり単位重量当
たりの粒子数が減少すること、及び、主成分である粉末
状樹脂及び粉末状硬化剤との粒径差が小さくなることに
より、流動性向上のためのベアリング効果が十分に得ら
れないおそれがある。粉体中のベアリング効果とは、比
較的粒径の大きな粒子同士の接触点に微粒子を存在させ
ることにより、粒径の大きな粒子の移動をより自由に
し、粉末状組成物全体としての流動性を向上させるもの
である。また、微粉末添加剤の場合、2次凝集して粒径
が2〜10μmになる場合があるが<このようなもので
も1次粒子経が平均粒径0.01〜1μmのものであれ
ば十分効果がある。
【0017】粉末状組成物全体としての流動性を向上さ
せるための処理方法としては、微粉末添加剤を均一に分
散混合できる方法であればいずれの方法でも良く、この
ような処理方法としては、例えばヘンシェルミキサー,
ライカイ機,プラネタリーミキサー,ボールミル等によ
る混合が挙げられる。特に2次凝集した微粉末について
は剪断力のあるボールミル、ヘンシェルミキサーが好ま
しい。
【0018】以上のようにして得られた粉末組成物は、
散布ないし塗布等により基材の少なくとも表面に存在さ
せる。この粉末組成物の量は、基材の繊維材質、性状、
重量(単位面積当たり)により異なるが、通常、基材の
重量の40〜60%程度である。粉末組成物を基材に存
在させる方法は、基材の上面から振りかける方法、静電
塗装法、流動浸漬法、スプレーによる吹き付け法、ナイ
フコーター、コンマコーター等の各種コーターによる塗
布法等があり、特に限定されない。基材としては、ガラ
スクロス、ガラス不繊布等のガラス繊維基材の他、紙、
合成繊維等からなる織布や不織布、金属繊維、カーボン
繊維、鉱物繊維等からなる織布、不織布、マット類等が
挙げられ、これらの基材の原料繊維は単独又は混合して
使用してもよい。
【0019】前記基材に粉末組成物を基材の片面に粉末
組成物を存在せしめてもよいが、好ましくは、反り等の
面から表裏のバランスをとるために前記基材の両面に粉
末組成物を存在せしめるのが好ましい。この操作は、通
常、基材の片面ずつ行う。即ち、一方の面に存在させた
後加温して粉末組成物を基材に付着させ、次いで、他方
の面にも同様の操作を行う。この加温温度は、粉末組成
物の軟化点にもよるが、前記の理由により、粉末組成物
が付着した面の反対面(下面)では、通常、90〜17
0℃であり、好ましくは110〜150℃である。ま
た、付着面では、通常、80〜150℃であり、好まし
くは100〜140℃である。樹脂組成物を更に十分に
含浸させ、必要により樹脂を半硬化の状態にするため
に、樹脂含浸基材を加熱してもよい。この加熱温度は、
通常、100〜200℃であり、好ましくは120〜1
90℃であるが、樹脂組成物の流動性や硬化性より異な
る場合がある。
【0020】但し、基材の厚みが100μm以下(ガラ
ス基材では100g/m2 以下)と薄い場合、あるいは
粉末組成物が容易に均一に溶融する場合、片面にのみに
粉末組成物を存在せしめる方法でもよい。この場合も、
通常、その後に加温及び又は加熱する工程を設ける。
【0021】以上のようにして得られたプリプレグは、
この1枚又は複数枚を、必要により銅箔等の金属箔を重
ね合わせ、通常の方法あるいは連続的に加熱加圧して積
層板に成形される。また、かかるプリプレグを用い15
kg/cm2 以下の低圧条件にて積層板を成形すると、
得られた積層板は寸法変化及び反りが一段と向上したも
のとなる。
【0022】以上のようにして、プリプレグ及び積層板
の寸法精度、反りの性能を向上させ、さらに無溶剤によ
る省資源化及び大気汚染の低減化が図られ、低コスト化
をも達成することができる。本発明の考え方は、好まし
くは粉末状素材(樹脂、硬化剤、硬化促進剤)、メカノ
ケミカル反応した粉末状組成物及びカップリング処理し
ないシート状基材を使用しこれらを組み合わせたもので
あり、このような技術により、寸法変化及び反りの向上
を可能としたものである。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともに具体
的に説明する。
【0024】〔実施例1〕 高圧成形 平均粒径150μmの粉末状のエポキシ樹脂(油化シェ
ル製臭素化エポキシ樹脂Ep5048,エポキシ当量6
75)100重量部、平均粒子径15μmの粉末状の硬
化剤(ジシアンジアミド)5重量部、平均粒径15μm
の粉末状の硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール)1重量部、及びエポキシシラン(日本ユニカー
製A−187)1重量部をヘンシェルミキサーで500
rpm、5分間処理で予備混合し、次いで、多段石臼型
混練押し出し機((株)KCK製メカノケミカルディスパ
ージョンシステム KCK−80X2−V(6))を用
い、回転数200rpmにて1分間処理し、平均粒径1
50μmの粉末樹脂組成物を得た。この粉末樹脂組成物
を、210g/m2 のカップリング処理していないガラ
ス織布(日東紡績製 WE-18K )の上面に、ナイフコータ
ーで組成物重量が100g/m2 になるように均一に塗
布し、下面側より150℃のパネルヒーターにより約1
分間加温した。次いで、ガラスクロスを上下反対にし、
もう一方の面にナイフコーターで重量が100g/m2
になるように均一に塗布し、170℃の熱風加熱機で1
分間加熱してプリプレグを得た。このプリプレグを2枚
重ね合わせ、さらにその上下に厚さ18μmの銅箔を重
ね合わせ、温度165℃、圧力60kg/cm2 で90
分間加熱加圧成形して、厚さ0.42mmの銅張積層板
を作製した。
【0025】〔実施例2〕 低圧成形 実施例1と同様にして得られた平均粒径150μmの粉
末樹脂組成物を、210g/m2 のカップリング処理し
ていないガラス織布(日東紡績製 WE-18K )の上面に、
ナイフコーターで組成物重量が200g/m2 になるよ
うに均一に塗布して、下面側より150℃のパネルヒー
ターにより約2分間加温した。このプリプレグを2枚重
ね合わせ、さらにその上下に厚さ18μmの銅箔を重ね
合わせ、温度165℃、圧力10kg/cm2 で90分
間加熱加圧成形して、厚さ0.42mmの銅張積層板を
作製した。
【0026】〔比較例1〕実施例1と同様にして得られ
た平均粒径150μmの粉末樹脂組成物を、210g/
2 のカップリング処理したガラス織布(日東紡績製 W
E-18KRB-84)の上面に、ナイフコーターで組成物重量が
200g/m2 になるように均一に塗布して実施例2と
同様にしてプリプレグを得た。このプリプレグを2枚重
ね合わせ、さらにその上下に厚さ18μmの銅箔を重ね
合わせ、温度165℃、圧力60kg/cm2 で90分
間加熱加圧成形して、厚さ0.42mmの銅張積層板を
作製した。
【0027】以上の実施例及び比較例で得られたプリプ
レグについては、ガラスクロスへの組成物の含浸性を測
定し、銅張積層板については、成形性、寸法変化、半田
耐熱性及び絶縁抵抗を測定した。その結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】(測定方法) 1.含浸性:ガラス繊維間のボイドの有無を、プリプレ
グを実体顕微鏡にて確認した。 2.成形性:銅張積層板の銅箔をエッチングして、目視
により硬化剤等の析出の有無を観察し、分散性の評価を
する。 3.寸法変化率:穴間隔が250mmの銅張積層板のテ
ストピースを170℃、30分間加熱した後の穴間隔の
寸法変化率を測定した。 4.半田耐熱性:50×50mm角の積層板を、260
℃の半田浴に3分間フロートさせ、ふくれの有無を測定
した。 5.絶縁抵抗:JIS C 6481により測定した。
【0030】
【発明の効果】本発明の方法は、有機溶剤を使用しない
ので、大気汚染が無く、省資源化することができる。ま
た、ガラス織布としてカップリング処理していないガラ
ス織布を使用するので、品質上も寸法変化が小さく安定
しており良好な特性の積層板を得ることができる。そし
て、低コスト化の点で優れており、工業的な積層板の製
造方法として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/24 CEZ C08J 5/24 CEZ C08K 5/00 C08K 5/00 // B29K 701:10 C08L 101:00 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB02 AB08 AB09 AB11 AB28 AB29 AD13 AD23 AD37 AD45 AE02 AE03 AE04 AE26 AF18 AF21 AG03 AG17 AG19 AH05 AK02 AK14 AL13 4F100 AB01A AB17A AB33A AG00B AK01B AK53B BA02 BA10A BA10B BA44B CA02B DE01B DG06B DG12B DH01B DH02B EC052 EG001 EH461 EJ082 EJ202 EJ422 GB43 JB12B JL02 JL04 4J002 AA021 CC031 CD001 CF001 CM041 EF006 EN006 EN007 EU117 EX068 EX078 EZ008 FD146 FD157 FD208 GF00 GQ00 HA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂及び硬化剤を必須成分とす
    る粉末状熱硬化性樹脂組成物を、カップリング処理され
    ていないシート状繊維基材の少なくとも表面に存在させ
    ることを特徴とするプリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 粉末状熱硬化性樹脂組成物が各成分の混
    合物に機械的エネルギーを与えてメカノケミカル反応を
    起こさせて得られたものである請求項1記載のプリプレ
    グの製造方法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂及び硬化剤が粉末状である
    請求項2記載のプリプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂組成物にカップリング剤が
    添加されている請求項1,2又は3記載のプリプレグの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 メカノケミカル反応を起こさせるための
    装置が、ジェットミル、オングミル、媒体撹拌式ミル又
    は多段石臼型混練押し出し機である請求項1、2,3又
    は4記載のプリプレグの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1,2、3,4又は5記載の方法
    により得られたプリプレグを1枚又は複数枚重ね合わ
    せ、加熱加圧することを特徴とする積層板又は金属箔張
    積層板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025325A (ja) * 2001-07-23 2003-01-29 Sumitomo Bakelite Co Ltd 複合粒子の製造方法

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JP2003025325A (ja) * 2001-07-23 2003-01-29 Sumitomo Bakelite Co Ltd 複合粒子の製造方法

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