JP2000277597A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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JP2000277597A
JP2000277597A JP8118699A JP8118699A JP2000277597A JP 2000277597 A JP2000277597 A JP 2000277597A JP 8118699 A JP8118699 A JP 8118699A JP 8118699 A JP8118699 A JP 8118699A JP 2000277597 A JP2000277597 A JP 2000277597A
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chuck
electrostatic chuck
sintered body
wafer
aluminum nitride
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JP8118699A
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Yasutaka Ito
康隆 伊藤
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧印加時や高温使用時であっても、パー
ティクル発生量の少ない静電チャックを提供すること。 【解決手段】 この静電チャック1では、セラミック焼
結体14からなる絶縁基材2のチャック面S1に被吸着
物W1が静電的に吸着される。セラミック焼結体14よ
りもずり応力に強い金属材料からなる複数の被吸着物支
持体6は、絶縁基材2に固定されている。被吸着物支持
体6の一部分6bはチャック面S1に埋まっていて、残
りの部分6aがチャック面S1から突出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電チャックに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスにおいては、シリコ
ン等からなる半導体ウェハを固定した状態でエッチング
やスパッタリング等の工程が行われる。このような場
合、通常、チャック装置と呼ばれる固定手段が用いられ
る。特に近年では、静電気の力を利用して半導体ウェハ
を吸着するセラミック製の静電チャックが提案されるに
至っている。
【0003】この種の静電チャックでは、窒化アルミニ
ウム焼結体等のような誘電体セラミック材料からなる絶
縁基材が用いられる。絶縁基材のチャック面には、被吸
着物である半導体ウェハが面接触の状態で支持される。
そして、絶縁基材に設けられたチャック電極に通電を行
なうことにより、ウェハがチャック面に静電的に吸着さ
れるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のセラ
ミック製静電チャックでは、焼結体とウェハとが直接接
触することから、両者の熱膨張係数差に起因して、ウェ
ハチャック時に両者の界面にずり応力が発生する。する
と、そのずり応力の影響を受けて表層の窒化アルミニウ
ム粒子が脱落しやすくなり、主にこれがパーティクルと
なって半導体ウェハの裏面に付着するおそれがある。
【0005】また、使用時の温度を高くしたり、チャッ
ク力を増大すべく印加電圧を上げたりすると、発生する
ずり応力が大きくなる結果、窒化アルミニウム粒子の脱
落が促進されることも知られている。
【0006】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、高電圧印加時や高温使用時であっ
ても、パーティクル発生量の少ない静電チャックを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、セラミック焼結体か
らなる絶縁基材のチャック面に被吸着物が静電的に吸着
される静電チャックにおいて、前記セラミック焼結体よ
りもずり応力に強い金属材料からなる複数の被吸着物支
持体を備えるとともに、前記被吸着物支持体はその一部
分が前記チャック面に埋まった状態で前記絶縁基材に突
設固定されていることを特徴とする静電チャックをその
要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記チャック面から突出する前記被吸着物支持体の
頭部は、エッジのない丸い形状をしているとした。請求
項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記
被吸着物支持体の前記チャック面からの突出量は1μm
〜20μmであるとした。
【0009】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明によると、被吸着物は各被吸
着物支持体の頭部によって支持されるため、セラミック
焼結体と被吸着物の裏面とが直かに接触しなくなる。従
って、セラミック焼結体がずり応力の影響を直接受けな
くなり、表層結晶粒子の脱落に起因するパーティクルの
発生量が極めて少なくなる。
【0010】また、被吸着物支持体自身はセラミック焼
結体よりもずり応力に強い金属材料からなるので、ずり
応力が加わったとしてもパーティクルの発生には至らな
い。さらに、各被吸着物支持体はその一部がセラミック
焼結体内に埋まった状態で固定されているので、ずり応
力の影響を受けてチャック面から脱落するという心配も
ない。
【0011】請求項2に記載の発明によると、頭部がエ
ッジのない丸い形状をした被吸着物支持体であることか
ら、被吸着物の裏面を削り取る心配も極めて少ない。従
って、前記削り取りに起因するパーティクルの発生量の
低減を図ることができる。
【0012】請求項3に記載の発明によると、被吸着物
支持体のチャック面からの突出量を上記好適範囲内に設
定していることから、被吸着物とチャック面との離間距
離の増大を回避しつつ、各被吸着物支持体に対する点接
触による支持を確実に達成することができる。従って、
チャック力の低下を来たすことなくパーティクル発生量
の低減を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態の双極タイプの静電チャック1を図1〜図4に基づ
き詳細に説明する。
【0014】図1,図2には、本実施形態の静電チャッ
ク1が概略的に示されている。この静電チャック1を構
成している絶縁基材2は、好適な誘電体である窒化アル
ミニウム焼結体からなる。セラミック焼結体として窒化
アルミニウム焼結体を選択した理由は、耐熱性、熱伝導
性、耐プラズマ性等に優れ、静電チャック1用の材料と
して極めて好都合だからである。ここでは絶縁基材2と
して円盤状かつ厚さが約数mmのものを用いている。な
お、本実施形態の絶縁基材2は、被吸着物であるシリコ
ンウェハW1を複数枚同時にチャックすべく、シリコン
ウェハW1の数倍の面積となるように形成されている。
【0015】本実施形態の絶縁基材2は多層構造をなし
ていて、その内部にはチャック電極層3,4が形成され
ている。正極のチャック電極層3及び負極のチャック電
極層4は、ともにチャック面S1から近い層に位置して
いる。チャック面S1からチャック電極層3,4の下面
までの深さは、0.3mm程度に設定されている。な
お、各チャック電極層3,4は、いずれもタングステン
ペースト等のような導電性ペーストP1 を用いて印刷形
成されている。
【0016】図2に示されるように、正極のチャック電
極層3は、絶縁基材2の外周に位置する半円弧状部分
と、その半円弧状部分から平行にかつ等間隔に延びる多
数の直線部分3aとにより構成されている。従って、全
体的にみると同チャック電極層3は櫛歯状を呈してい
る。負極のチャック電極層4も、半円弧状部分と多数の
直線状部分4aとにより構成されていて、同じく櫛歯状
を呈している。本実施形態では、これら2つのチャック
電極層3,4の形状・大きさはほぼ等しい。
【0017】両者の直線状部分3a,4a同士は、図2
に示されるように互い違いに配置されている。即ち、異
極のチャック電極層3,4の直線状部分3a,4aは、
基材面方向に隣接して配置されている。
【0018】そして、正極のチャック電極層3には、チ
ャック用の直流電源5のプラス側が図示しないスルーホ
ール及び配線を介して接続されている。同様に、負極の
チャック電極層4には、前記直流電源5のマイナス側が
図示しないスルーホール及び配線を介して接続されてい
る。
【0019】図1,図3に示されるように、この静電チ
ャック1は、被吸着物支持体としての多数のウェハ支持
片6をチャック面S1上に備えている。各ウェハ支持片
6の底部6bはチャック面S1に埋まっている反面、そ
の頭部6aはチャック面S1から所定量だけ突出してい
る。そしてこの結果、各ウェハ支持片6が絶縁基材2に
脱落不能な状態で固定されている。
【0020】ウェハ支持片6のチャック面S1からの突
出量H1は1μm〜20μm、さらには6μm〜10μ
mであることがよい。この突出量H1が少なすぎると、
ウェハ支持片6に対する点接触による支持を達成できな
くなり、実質的には絶縁基材2に対する面接触による支
持になってしまうおそれがある。よって、窒化アルミニ
ウム焼結体がずり応力の影響を受けてしまい、パーティ
クル発生量の低減を充分に達成できなくなる。逆に、こ
の突出量H1が大きすぎると、シリコンウェハW1とチ
ャック面S1との離間距離が増大する結果、静電的な力
が作用しにくくなり、チャック力の低下を来すおそれが
ある。
【0021】図3に示されるように、本実施形態のウェ
ハ支持片6は略円柱状(直径約200μm、高さ数百μ
m)であって、その頭部6aはエッジのない丸い形状に
なっている。これらのウェハ支持片6は、チャック面S
1上において規則的に配列されている。具体的にいう
と、ここではウェハ支持片6をグリッド状に0.63m
mピッチで配列している。
【0022】ウェハ支持片6を形成する金属材料として
は、前記窒化アルミニウム焼結体よりもずり応力に強い
金属材料が使用されている。引っ張り強度が14kgf
/mm2前後の窒化アルミニウム焼結体を用いた本実施
形態では、それよりも引っ張り強度が高い金属材料が選
択されている。引っ張り強度が高い金属材料は、ずり応
力に対しても強いからである。この条件に該当する金属
材料としては、引っ張り強度が約60kgf/mm2
タングステン(W)、引っ張り強度が約40kgf/m
2の炭化タングステン(WC)、引っ張り強度が約3
2kgf/mm2のニッケル(Ni)などがある。即
ち、これらの材料の引っ張り強度の値は、いずれも30
kgf/mm2を超えていて、窒化アルミニウム焼結体
の引っ張り強度の2倍以上だからである。なお、前記各
材料は導電性を有する点でも共通している。
【0023】前記金属材料は前記セラミック焼結体より
もビッカース硬度(Hv)が小さいものであることが好
ましい。即ち、窒化アルミニウム焼結体のビッカース硬
度はHv=1100前後であるため、それよりも小さい
値であることが好ましい。例えば、タングステンはビッ
カース硬度がHv=360であり、この条件を満たして
いる。ビッカース硬度(Hv)が小さいと靭性が高くな
るため、ずり応力の影響を受けにくくなるからである。
【0024】次に、本実施形態の静電チャック1を製造
する手順の一例を紹介する。絶縁基材2の材料となるグ
リーンシート12は、窒化アルミニウム粉末を主成分と
してイットリア等の焼結助剤を含むスラリーを、ドクタ
ーブレード法にてシート成形することにより作製され
る。得られたグリーンシート12の所定位置には、必要
に応じて、ドリル加工あるいは打ち抜き加工等によりス
ルーホール形成用孔が形成される。このとき、図4
(a)のような支持片形成用孔11も形成される。
【0025】穴あけ加工を経たグリーンシート12に
は、次のペースト印刷工程において、導電性粒子として
のタングステン粒子、分散溶媒、分散剤等を含む導電性
ペーストP1が印刷される。
【0026】当該工程では、まず穴あけ工程を経たグリ
ーンシート12を印刷装置にセットして、印刷面にメタ
ルマスクを配置する。この状態で印刷を行なうことによ
り、導電性ペーストP1をスルーホール形成用孔や支持
片形成用孔11のなかに充填する(図4(b)参照)。も
っとも、ウェハ支持片6の形成材料としてタングステン
以外のものを選択する場合には、別個に作製したペース
トを用いて印刷、充填を行なう。次いで、スルーホール
印刷等がなされたグリーンシート12を今度はスクリー
ン印刷機にセットし、印刷面にスクリーンマスクを配置
する。この状態で上記の導電性ペーストP1をパターン
印刷することにより、グリーンシート12の表面にチャ
ック電極層3,4を形成する。
【0027】次に、ペースト印刷工程を経た複数枚のグ
リーンシート12を位置決めして重ね合わせ、この状態
で所定圧力にて真空プレスを行う。真空プレスの結果、
各グリーンシート12が一体化し、図4(c)に示され
るようなグリーンシート積層体13が形成される。
【0028】そして、得られたグリーンシート積層体1
3を、常圧下にて数十℃〜百数十℃の温度で所定時間加
熱することにより乾燥させる。乾燥工程は積層工程の実
施前に行われてもよい。
【0029】乾燥工程を経たグリーンシート積層体13
は、本焼成工程の前にあらかじめ非酸化性雰囲気下で脱
脂及び仮焼成される。その後、かかる熱処理工程を経て
得られたグリーンシート仮焼体をるつぼ内に入れるとと
もに、必要に応じてその周囲をセッターで包囲する。こ
の状態のるつぼを焼成炉内にセットし、常法に従い17
00℃以上の温度にて所定時間かつ所定圧力でのホット
プレス焼成を実施する。その結果、窒化アルミニウム及
び導電性ペーストP1が完全に同時焼結し、窒化アルミ
ニウム焼結体14からなる絶縁基材2が形成される。
【0030】この後、研削機等を用いた研削加工により
絶縁基材2の外形カットを行なうとともに、ウェハ支持
片6となるべき導電性ペーストP1の上端面を露出させ
るべく面出しを行う(図4(d)参照)。
【0031】そして、さらにバフ加工等のような遊離砥
粒を用いた表面研磨加工を実施する。このような加工を
行なうと、窒化アルミニウム焼結体14及び導電性ペー
ストP1の引っ張り強度、硬度、靭性等の相違により、
選択的に窒化アルミニウム焼結体14のほうが削り取ら
れる。その結果、各ウェハ支持片6の頭部6aを絶縁基
材2のチャック面S1から1μm〜20μm程度突出さ
せることができる。このとき、各ウェハ支持片6の頭部
6aは、遊離砥粒の攻撃を受けることでいくぶん丸くな
り、エッジのない形状となる。
【0032】この後、常法に従ってコーティング及びI
/Oピンのろう付け等の諸工程を実施すれば、図1,図
2に示されるような所望の静電チャック1が完成する。
以上のようにして製造された静電チャック1の2つのチ
ャック電極層3,4に直流電流の通電を行うと、チャッ
ク面S1の外部領域に電場が形成される結果、シリコン
ウェハW1と静電チャック1との間に静電的な力が働
く。その結果、チャック面S1側にシリコンウェハW1
が吸着され、シリコンウェハW1の固定が図られる。そ
して、このときシリコンウェハW1は各ウェハ支持片6
の頭部6aによって点接触にて支持される。
【0033】
【実施例及び比較例】[サンプルの作製]ここでは次に
示すような8種の被験体サンプルをあらかじめ作製し
た。
【0034】実施例1〜5であるサンプル1〜5は、外
径190mm、厚さ1.5mmの窒化アルミニウム製の
絶縁基材2からなり、それぞれ多数のウェハ支持片6を
備えている。サンプル1,2,3ではタングステンを、
サンプル4では炭化タングステンを、サンプル5ではニ
ッケルをそれぞれウェハ支持片6の形成材料とした。
【0035】一方、比較例1〜3であるサンプル6,
7,8は、ウェハ支持片6を全く持たないものとした。 [比較試験及びその結果]そして、これら8種のサンプ
ルについて、以下のような比較試験を行った。
【0036】即ち、各静電チャック1のチャック面S1
に20mmφのシリコンウェハW1を載せ、真空条件下
にて通電を行なった。そして、シリコンウェハW1 を3
0秒間チャックした後、シリコンウェハW1 を剥がす動
作を5回行った。この状態で、ウェハ裏面に付着した直
径0.2μm以上のパーティクルの単位面積あたり個数
(個/cm2)をカウントした。その結果を表1に示す。
同表には、各サンプル1〜8について設定した印加電圧
(V)及び使用温度(℃)も併せて示されている。 [結論]表1より明らかなように、各実施例、各比較例
において印加電圧及び使用温度を等しく設定したもの同
士を比較してみると、実施例のサンプルのパーティクル
の発生量のほうが少ないことがわかる。また、これら実
施例の静電チャック1では、高電圧印加時や高温使用時
においてもパーティクルの発生量が少なかった。
【0037】
【表1】 以上の結果を総合すると、本実施形態によれば以下のよ
うな効果を得ることができる。
【0038】(1)この静電チャック1では、シリコン
ウェハW1が多数あるウェハ支持片6の頭部6aによっ
て点接触にて支持された状態でチャックされる。そのた
め、窒化アルミニウム焼結体14のチャック面S1とシ
リコンウェハW1の裏面とが直かに面接触しなくなる。
従って、窒化アルミニウム焼結体14がずり応力の影響
を直接受けなくなり、その表層にある結晶粒子の脱落も
起こりにくくなる。よって、表層結晶粒子の脱落に起因
するパーティクルの発生量が極めて少なくなる。
【0039】また、ウェハ支持片6自身は窒化アルミニ
ウム焼結体14よりもずり応力に強い金属材料からなる
ので、それにずり応力が加わったとしても、特にパーテ
ィクルの発生には至らない。さらに、各ウェハ支持片6
の底部6bは窒化アルミニウム焼結体14内に埋まった
状態で確実に固定されている。それゆえ、ずり応力の影
響を受けてウェハ支持片6がチャック面S1から脱落す
るという心配もない。
【0040】そして、以上のことからも明らかなよう
に、本実施形態によれば高電圧印加や高温使用にも対応
可能な優れた静電チャック1を実現することができる。 (2)この静電チャック1では、ウェハ支持片6の頭部
6aがエッジのない丸い形状をしたものとなっているの
で、ウェハ支持片6との接触によりシリコンウェハW1
の裏面が削り取られる心配も極めて少ない。従って、前
記削り取りに起因するパーティクルの発生量の低減を図
ることができる。
【0041】(3)この静電チャック1では、ウェハ支
持片6のチャック面S1からの突出量H1が上記の好適
範囲内に設定されている。このため、シリコンウェハW
1とチャック面S1との離間距離の増大を回避しつつ、
シリコンウェハW1の点接触による支持を確実に達成す
ることができる。従って、チャック力の低下を来たすこ
となくパーティクル発生量の低減を図ることができる。
【0042】(4)本実施形態において特にウェハ支持
片6を形成するための金属材料としてタングステンを選
択した場合には、スルーホール形成用の導電性ペースト
P1をそのまま流用してウェハ支持片6を形成すること
が可能である。また、スルーホール印刷工程の際に支持
片形成用孔11内に導電性ペーストP1を印刷充填する
ことが可能になるので、とりわけ工数の増加を伴うこと
もなく、高コスト化が防止される。
【0043】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ ウェハ支持片6の形状、大きさ、配列等は実施形態
のもののみに限定されることはなく、変更することが可
能である。
【0044】・ 絶縁基材2を作製するにあたって、窒
化アルミニウム焼結体14以外のものをセラミック焼結
体として用いてもよく、例えば窒化ほう素、窒化珪素、
高純度アルミナ、ベリリア、マグネシア等の焼結体を選
択することができる。
【0045】・ ウェハ支持片6の一部を露出させるた
めの表面研磨加工は、必ずしも実施形態のようなバフ加
工のみに限定されるわけではなく、例えばサンドブラス
トやショットブラスト等を行なってもよい。また、これ
らの遊離砥粒を用いた手法に代え、ケミカルエッチング
等を行なって窒化アルミニウム焼結体14を選択的にエ
ッチングし、ウェハ支持片6の一部を露出させるように
してもよい。
【0046】・ ウェハ支持片6形成用の金属材料とし
て実施形態のような導電性を有するものを選択した場
合、例えば図示しないスルーホールを介してアース線に
接続することにより、ウェハ支持片6の接地を図っても
よい。勿論、かかる金属材料として導電性を有しないも
のを選択しても構わない。
【0047】・ 被吸着物はシリコンからなるウェハの
みに限定されることはなく、それ以外のもの、例えばガ
リウム砒素からなるウェハ等であってもよい。 ・ 前記実施形態では本発明を双極タイプの静電チャッ
ク1として具体化したが、これを単極タイプの静電チャ
ックとして具体化してもよい。
【0048】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、前記
金属材料は前記セラミック焼結体よりも引っ張り強度が
高い金属材料であること。従って、この技術的思想1に
記載の発明によれば、ずり応力に対しても強い材料であ
るので、パーティクル発生量の低減につながる。
【0049】(2) 技術的思想1において、前記金属
材料は引っ張り強度が30kgf/mm2以上の金属材
料であること。従って、この技術的思想2に記載の発明
によれば、ずり応力に対しても強い材料であるので、パ
ーティクル発生量の低減につながる。
【0050】(3) 技術的思想1または2において、
前記金属材料は前記セラミック焼結体よりもビッカース
硬度(Hv)が小さい金属材料であること。従って、こ
の技術的思想3に記載の発明によれば、ずり応力の影響
を受けにくくなり、パーティクル発生量の低減につなが
る。
【0051】(4) 請求項1乃至3,技術的思想1乃
至3のいずれか1つにおいて、前記金属材料は導電性を
有すること。従って、この技術的思想4に記載の発明に
よれば、必要に応じて被吸着物支持体を接地することが
できる。
【0052】(5) 請求項1乃至3,技術的思想1,
2のいずれか1つにおいて、前記金属材料はタングステ
ン(W)、炭化タングステン(WC)及びニッケル(N
i)のうちから選択される1種であること。
【0053】(6) 請求項1乃至3,技術的思想1乃
至5のいずれか1つにおいて、前記セラミック焼結体は
窒化アルミニウム焼結体であること。従って、この技術
的思想6に記載の発明によると、耐熱性、熱伝導性、耐
プラズマ性等に優れた好適な静電チャックとすることが
できる。
【0054】(7) 請求項1乃至3,技術的思想1乃
至6のいずれか1つにおいて、前記金属材料はチャック
電極層を形成している金属材料と同種のものであるこ
と。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、高電圧印加時や高温使用時であって
も、パーティクル発生量の少ない静電チャックを提供す
ることができる。
【0056】請求項2に記載の発明によれば、被吸着物
支持片による削り取りに起因するパーティクル発生率の
低減を図ることができる。請求項3に記載の発明によれ
ば、チャック力の低下を来たすことなくパーティクル発
生率の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施形態の静電チャックの
概略断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】(a)は被吸着物支持体のあるチャック面の部
分拡大平面図、(b)は(a)のB―B線断面図。
【図4】(a)〜(e)は前記静電チャックを製造する
手順を説明するための部分概略断面図。
【符号の説明】
1…静電チャック、2…絶縁基材、6…被吸着物支持体
としてのウェハ支持片、6a…頭部、14…セラミック
焼結体としての窒化アルミニウム焼結体、S1…チャッ
ク面、W1…被吸着物としてのシリコンウェハ、H1…
突出量。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック焼結体からなる絶縁基材のチャ
    ック面に被吸着物が静電的に吸着される静電チャックに
    おいて、 前記セラミック焼結体よりもずり応力に強い金属材料か
    らなる複数の被吸着物支持体を備えるとともに、前記被
    吸着物支持体はその一部分が前記チャック面に埋まった
    状態で前記絶縁基材に突設固定されていることを特徴と
    する静電チャック。
  2. 【請求項2】前記チャック面から突出する前記被吸着物
    支持体の頭部は、エッジのない丸い形状をしていること
    を特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 【請求項3】前記被吸着物支持体の前記チャック面から
    の突出量は1μm〜20μmであることを特徴とする請
    求項1または2に記載の静電チャック。
JP8118699A 1999-03-25 1999-03-25 静電チャック Pending JP2000277597A (ja)

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