JP2000273610A - 連続溶融めっき時の鋼帯幅反り制御方法及び装置 - Google Patents

連続溶融めっき時の鋼帯幅反り制御方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 薄板から厚板まで広範囲にわたってロール押
込み調整の必要なく、溶融めっき浴から引き上げられる
鋼帯の幅反りが安定して制御する。 【構成】 シンクロール3を周回させて溶融めっき浴2
から引上げ、鋼帯表面に付着している過剰量の溶融めっ
き金属をガスワイピングノズル4R,4Lにより除去し
て溶融めっき鋼帯を製造する際、溶融めっき浴2内の鋼
帯Sに関してシンクロール3と反対側に上側サポートロ
ール5Lを固定配置する。上側サポートロール5Lより
も下方位置で下側サポートロール5Rをシンクロール3
と同じ側に固定配置し、次式(1)が満足されるように
シンクロール3及び下側サポートロール5Rを鋼帯Sの
パスラインLを基準としてオフセットする。 H1 ×L2 /L1 ≦H2 <H1 ・・・・(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融めっき浴に浸漬さ
れたシンクロールを周回させて鋼帯を引き上げる連続溶
融めっきラインにおいて鋼帯の幅反りを制御する方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼板,合金化亜鉛めっき鋼
板,アルミニウムめっき鋼板等の各種めっき鋼板は、主
として溶融めっき浴に鋼帯を浸漬させて引き上げる連続
溶融めっき法で製造されている。連続溶融めっき法で
は、被めっき材である鋼帯Sを還元焼鈍炉で表面活性化
した後、図1に示すようにスナウト1を経て溶融めっき
浴2に送り込む。溶融めっき浴2にはシンクロール3が
浸漬されており、鋼帯Sはシンクロール3を周回して溶
融めっき浴2から引き上げられる。引き上げられた溶融
めっき浴2には過剰量の溶融めっき金属が過剰に付着し
ているので、ガスワイピング等のめっき付着量調整装置
4によって過剰量の溶融めっき金属を除去し、めっき付
着量が調整された溶融めっき鋼帯を得る。溶融めっき浴
2から引き上げられた鋼帯Sに形状不良があると、めっ
き付着量調整装置4のガスワイピングノズル4R,4L
から鋼帯Sの表面までの距離が鋼帯Sの幅方向及び表裏
面で変動する。その結果、鋼帯Sの表面及び裏面に吹き
付けられるワイピングガスの流量や吹付け圧が鋼帯幅方
向に変わり、鋼帯Sの幅方向に関してめっき付着量が不
均一になり、めっき品質を低下させる原因となる。ワイ
ピングガスの流量や吹付け圧に影響を及ぼす形状不良と
しては、鋼帯Sの幅反りが挙げられる。幅反りは、鋼帯
Sがシンクロール3で曲げられるときに長手方向に加え
て幅方向にも応力が発生し、鋼帯Sがシンクロール3か
ら離れた段階で幅方向応力による曲げモーメントが解放
されることにより発生する。
【0003】幅反りを制御するため、シンクロール3を
周回した後の鋼帯Sをロール曲げで矯正する方法が従来
から採用されている。具体的には、溶融めっき浴2内で
シンクロール3の上方に配置されたサポートロール5
R,5Lで鋼帯Sの幅反りを矯正している。サポートロ
ール5R,5Lの配置形態は、図2に示すように三つの
タイプに分けられる。タイプI(図2a)は、鋼帯Sに
関してシンクロール3と反対側にサポートロール5Lを
配置し、シンクロール3及び/又はサポートロール5L
の水平移動量により幅反りを制御している。タイプII
(図2b)は、サポートロール5Lに加え、鋼帯Sに関
してシンクロール3と同じ側でサポートロール5Lより
も高い位置にサポートロール5Rを配置し、サポートロ
ール5R,5L及び/又はシンクロール3の水平移動量
により幅反りを制御する。タイプIII (図2c)は、サ
ポートロール5Rよりもサポートロール5Lを高い位置
に配置し、サポートロール5R,5L及び/又はシンク
ロール3の水平移動量により幅反りを制御する。何れの
タイプでも、鋼帯Sに逆曲げの力を与えるサポートロー
ル5Lを鋼帯Sに関してシンクロール3の反対側に配置
し、板厚,鋼種等に応じてサポートロール5Lにより鋼
帯Sの曲率を調整している。
【0004】ロール曲げによる鋼帯Sの曲率は、前後の
ロールとの距離が開いているほど小さい。この点、タイ
プIのシンクロール3とサポートロール5Lとの間の距
離は、タイプII,タイプIII の上下サポートロール5
R,5L間の距離よりも大きくなっている。そのため、
タイプIでは、板厚や鋼種に応じて鋼帯Sをサポートロ
ール5Lで押し込み調整する量が第2のタイプ及び第3
のタイプよりも原理的に大きくなる。したがって、タイ
プIのサポートロール5Lで押し込み調整する場合、サ
ポートロール5Lの押し込み調整にガスワイピングノズ
ル4R,4Lを同期移動させても、鋼帯Sが高速で走行
しているために鋼帯Sからガスワイピングノズル4R,
4Lまでの距離が適正に制御できず、めっき付着量の異
常が避けられない。また、サポートロール5Lの移動と
ガスワイピングノズル4R,4Lの移動を同期させるた
め、複雑で高価な移動機構が必要になる。
【0005】シンクロール3の水平移動により押し込み
調整する場合、大径ロールの移動であるため移動機構が
大掛かりになると共に、複雑な移動機構が必要になる。
しかも、シンクロール3の移動によって溶融めっき浴2
が流動する。溶融めっき浴2の流動は、溶融めっき浴2
の底部にあるボトムドロスの巻上り、湯面の波打ちによ
るサポートロール5R,5Lへのトップドロスの巻込み
等を誘発させ、溶融めっき鋼帯の表面品質を低下させる
原因になる。また、シンクロール3の移動によりスナウ
ト1内で鋼帯Sのパスラインが変化するため、スナウト
1を広くして鋼帯Sとの接触を防止する必要が生じる。
スナウト1を広くすると、スナウト1内で溶融めっき金
属の昇華が促進され、結果として発生するドロス量が増
加する。発生したドロスは、溶融めっき浴2の湯面に落
ちて浮遊し、鋼帯Sの進行によって鋼帯Sの表面に引き
付けられ、溶融めっき鋼帯の表面品質を劣化させる。タ
イプIIでも、上側のサポートロール5Rやシンクロール
3を移動させる場合、タイプIと同様な問題が生じる。
そこで上側のサポートロール5Rを固定し、下側のサポ
ートロール5Lのみを調整することにより鋼帯Sのパス
ラインを固定化する方法が一部で採用されている(特開
平6−81094号公報)。
【0006】下側サポートロール5Lを押し込んでいく
と、ガスワイピングノズル4R,4Lの位置で鋼帯Sの
幅反り量は一例を図3に示すように変化する。図3か
ら、下側サポートロール5Lの押込みによる幅反りの減
少は単純なものではないことが判る。すなわち、下側サ
ポートロール5Lの押込みによって一旦は鋼帯Sの幅反
りが減少するが、ゼロになる前に鋼帯Sの幅反り量が再
び増加し、結果として鋼帯Sの幅反り量をゼロにできな
い。この傾向は、下側サポートロール5Lの押込みによ
り上側サポートロール5Rでの曲げの影響が大きく現れ
る厚い鋼帯Sほど顕著になる。タイプIII でも、上側サ
ポートロール5Lやシンクロール3を移動させる場合に
はタイプIと同様な問題が生じる。そこで、上側サポー
トロール5Lを固定し、下側サポートロール5Rのみを
移動させることにより、パスラインの変動を避ける方法
が一部で採用されている(特開昭62−30865号公
報)。また、スナウト1に鋼帯Sが接触しない範囲でシ
ンクロール3を移動させて微調整することも知られてい
る(特開平5−287478号公報)。しかし、下側サ
ポートロール5Rの移動は、スナウト1側に移動機構を
設けるためにガスワイピングノズル4R,4Lからスナ
ウト1までの距離を大きく採る必要がある。その結果、
溶融めっき浴2が大きくなり、設備費が増大する。更
に、タイプIII においても、シンクロール3と同じ側に
ある下側サポートロール5Rによる曲げの影響が未解決
の問題として残る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、タイプI
では、サポートロール5L及びシンクロール3の何れを
移動するにしてもロールの移動機構が大掛かりになる。
そのため、一般的にはタイプII又はタイプIII が採用さ
れている。しかし、タイプII及びタイプIII の何れにお
いても、シンクロール3の大きな移動は現実的でなく、
また制御システムが複雑化するため、一般的には2本の
サポートロール5R,5Lの何れかを板厚,鋼種,ロー
ル摩耗等に応じて押込み調整している。タイプII及びタ
イプIII の何れも、シンクロール3と同じ方向に曲げを
与えるサポートロール5Rによる曲げが鋼帯Sの幅反り
制御で問題になる。そこで、タイプIIでは、上側サポー
トロール5Rによる曲げの影響を小さくするため、下側
サポートロール5Lを下げる方法も知られている(特開
平10−130800号公報)。しかし、サポートロー
ル5R,5Lの回転駆動は溶融めっき浴2の外に配置さ
れたモータからスピンドルを介して伝達される動力によ
るものであり、下側サポートロール5Lの位置が溶融め
っき浴2の表面より下がるほどスピンドルの角度が大き
くなり、トルク伝達が困難になる。更には、タイプII及
びタイプIII の何れにおいても、板厚や鋼種に応じてロ
ール移動量が調整される。そのため、通板速度100m
/分以上で走行している鋼帯Sに対して如何に早くロー
ル押込みを調整しても、めっき付着量が不均一になった
不良部が発生しがちである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、タイプIII のロ
ール配置でパスラインに対するシンクロール及び下側サ
ポートロールのオフセットを予め適正範囲に設定するこ
とにより、板厚,鋼種によるロール押込み調整を省略
し、迅速且つ的確に鋼帯の幅反りを制御し、高品質の溶
融めっき鋼帯を製造することを目的とする。鋼帯Sの幅
反りは、板厚方向に関して不均一に塑性変形して発生す
る。幅反り量は鋼帯Sの厚さによって異なり、同じ曲率
で曲げた場合、厚い鋼帯Sほど表裏に生じる歪みが大き
くなることから幅反り量も大きくなる。しかし、鋼帯S
が厚くなるに応じて生じる歪みが大きくなる分、逆曲げ
ロールの押込み調整に対する幅反り量の変化が大きくな
る。鋼種による影響は、降伏応力が小さい鋼種ほど同じ
曲率で曲げた場合に発生する幅反り量が大きく、逆曲げ
ロールの押込み調整に対する幅反り量の変化も大きくな
る。
【0009】したがって、板厚や鋼種によらずシンクロ
ール3により一定の曲率で曲げ変形を与えた鋼帯Sの幅
反りを制御する場合、板厚や鋼種に依らず幅反り量を製
品上問題となるレベル以下に抑えることができる逆曲げ
ロールによる押込み条件が存在することになる。したが
って、その条件が得られるようにシンクロール3及びサ
ポートロール5R,5Lを適正配置するとき、逆曲げロ
ールの押込み調整が不要になる。この条件を成立させる
ためには、シンクロール3と同じ方向の曲げを与えるサ
ポートロール5Rによる曲げの影響が無視できる配置が
必要となる。特に厚い鋼帯Sでは、シンクロール3と同
じ方向の曲げを与えるサポートロール5Rによる曲げで
幅反りが制御できないため、サポートロール5Rによる
曲げの影響を少なくすることが重要である。タイプIII
の場合、シンクロール3のオフセットを大きくすること
により、シンクロール3と同じ方向に曲げを与える下側
サポートロール5Rによる曲げの影響を少なくできる。
【0010】本発明では、シンクロール3を周回した鋼
帯Sを下側サポートロール5Rで軽度に曲げ、更に上側
サポートロール5Lで曲げることにより、鋼帯Sの幅反
りを制御している。このとき、式(1)で特定される範
囲に下側サポートロール5Rのオフセットを設定し、各
ロールを固定して幅反り制御する。 H1 ×L2 /L1 ≦H2 <H1 ・・・・(1) ただし、H1 :シンクロール3のオフセット量 H2 :下側サポートロール5Rのオフセット量 L1 :シンクロール3の中心から上側サポートロール5
Lの中心までの高さ L2 :下側サポートロール5Rの中心から上側サポート
ロール5Lの中心までの高さ
【0011】
【実施の形態】本発明で使用する溶融めっき設備は、図
4に示すように鋼帯SのパスラインLに関して鋼帯Sを
シンクロール3と同じ方向に曲げる方向に下側サポート
ロール5Rを予めオフセットし、上側サポートロール5
Lで鋼帯Sに曲げが必ず加わるようにしている。下側サ
ポートロール5Rのオフセット量H2 は、前掲の式
(1)が満足されるように設定される。下側サポートロ
ール5Rのオフセット量H2 と鋼帯Sの幅反り量との関
係を本発明者等が調査した結果を示す図5にみられるよ
うに、0〜H 1 ×L2 /L1 の範囲では、ロール配置の
幾何学的な関係から鋼帯Sに下側サポートロール5Rが
接触しないため、下側サポートロール5Rのオフセット
量を変化させても鋼帯Sの幅反り量は減少しない。更に
オフセット量H2 が増加し、鋼帯Sに下側サポートロー
ル5Rが接触すると、上側サポートロール5Lによる曲
げが増加し、鋼帯Sの幅反り量が減少する。そして、鋼
帯Sの幅反り量がゼロになる条件が求められる。
【0012】更にオフセット量H2 が増加すると、鋼帯
Sを介して下側サポートロール5Rが上側サポートロー
ル5Lに接触する。ただし、上下のサポートロール5
R,5L間の距離が平均ロール径よりも大きい場合、サ
ポートロール5R,5L相互の干渉がなく、オフセット
量H2 を更に増加させることができる。このとき、下側
サポートロール5Rのオフセット量H2 がシンクロール
3のオフセット量H1 より小さいと、下側サポートロー
ル5Rによる曲げが上側サポートロール5Lによる曲げ
よりも大きくならない。そのため、下側サポートロール
5Rによる曲げの影響を無視できる。したがって、下側
サポートロール5Rが式(1)で特定される範囲にある
とき、鋼帯Sの幅反り量をゼロにする条件が得られる。
【0013】鋼帯Sの幅反り量がゼロとなる位置に下側
サポートロール5Rを配置した場合、鋼帯Sは、下側サ
ポートロール5Rで必ず曲げられる。そのため、上側サ
ポートロール5Lでの曲率は、上下サポートロール5
R,5L間の距離の影響を受ける。板厚や鋼種に応じて
鋼帯Sをロールで押込み調整する量は、前述したように
タイプIよりもタイプIII の方が小さくできるが、この
ことは鋼帯Sの幅反り量をゼロにするときの下側サポー
トロール5Rのオフセット量が板厚や鋼種で大きく変わ
らないことを意味している。したがって、タイプIII の
ロール配置で、式(1)を満足するオフセット量H2
下側サポートロール5Rを設置するとき、板厚や鋼種が
変わっても何れのロールをも動かす必要なく、鋼帯Sの
幅反りが制御できる。
【0014】
【実施例】径700mmのシンクロール3,径300m
mのサポートロール5L,径300mmの下側サポート
ロール5RをタイプIII に従って溶融めっき浴2内に配
置したロール装置を作製した。上側サポートロール5L
の中心位置からシンクロール3の中心位置までの高さL
1 を1000mm,下側サポートロール5Rの中心から
上側サポートロール5Lの中心までの高さL2 を100
mm,シンクロール3のオフセット量H1 を100m
m,下側サポートロール5Rのオフセット量H 2 を10
mmに設定した。還元焼鈍により表面を活性化した板厚
0.4〜3.2mm,板幅900〜1200mm,材温
460℃の普通鋼鋼帯Sを板厚に応じて通板速度100
m/分前後で溶融めっき浴2に導入した。何れのロール
も押込み調整することなく、溶融めっき浴2から引き上
げられた鋼帯Sの幅反り量をインライン測定した。測定
結果を板厚との関係で図6に示す。図6から、板厚に拘
わらず鋼帯Sの幅反り量が約±1mmの範囲に抑えられ
ていることが判る。
【0015】比較のため、タイプIIに従ってシンクロー
ル3及びサポートロール5R,5Lを溶融めっき浴2内
に配置したロール装置を用意した。シンクロール3の中
心から上側サポートロール5Rの中心までの高さL1
1000mm,下側サポートロール5Lの中心から上側
サポートロール5Rの中心までの高さを100mm,シ
ンクロール3のオフセット量H1 を75mmに設定し
た。そして、鋼帯Sの幅反り量を測定し、下側サポート
ロール5Lの押込み量を調整した。各板厚での鋼帯Sの
幅反り量を図7に示す。この場合、板厚や鋼種に応じて
押込み量を調整しても押込み調整自体のバラツキがあ
り、鋼帯Sの幅反り量は、図6に比較して大きくなって
いた。この対比から明らかなように、本発明によると
き、ロールの押込み調整をしなくても、押込み調整した
場合以上に幅反り、ひいてはめっき付着量のバラツキが
抑えられることが確認された。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、シンクロール及び下側サポートロールを適正な位置
関係で配置しているので、下側サポートロールの曲げに
よる影響が排除され、薄板から厚板まで広範囲にわたっ
てロール押込み調整の必要なく、溶融めっき浴から引き
上げられる鋼帯の幅反りが安定して制御される。その結
果、ガスワイピングによるめっき付着量の調整が鋼帯幅
方向に均一化され、品質が安定した溶融めっき鋼帯が製
造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 連続溶融めっき設備の要部を示す概略図
【図2】 従来のサポートロールとシンクロールとの位
置関係及びロール押込み調整を説明する図
【図3】 タイプII(図2b)のロール配置で下側サポ
ートロールによるロール押込みが鋼帯の幅反り量に及ぼ
す影響を表わしたグラフ
【図4】 本発明に従って配置されたシンクロール及び
サポートロールの位置関係を説明する図
【図5】 下側サポートロールのオフセット量が鋼帯の
幅反りに及ぼす影響を表わしたグラフ
【図6】 本発明に従って幅反り制御したときの幅反り
量のバラツキを板厚との関係で表わしたグラフ
【図7】 タイプII(図2b)のロール配置で下側サポ
ートロールによるロール押込みで幅反り制御したときの
幅反り量のバラツキを板厚との関係で表わしたグラフ
【符号の説明】
1:スナウト 2:溶融めっき浴 3:シンクロー
ル 4:めっき付着量調整装置 4R,4L:ガス
ワイピングノズル 5R,5L:サポートロール L1 :シンクロールの中心から上側サポートロールの中
心までの高さ L2 :下側サポートロールの中心から上側サポートロー
ルの中心までの高さ H1 :シンクロールのオフセット量 H2 :下側サポートロールのオフセット量 L:鋼帯のパスライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 健治 兵庫県尼崎市鶴町1番地 日新製鋼株式会 社技術研究所内 (72)発明者 田頭 憲 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所内 (72)発明者 山下 幸士 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB28 AB42 AB48 AC52 AC73 AD16 AE17 AE24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融めっき浴に鋼帯を導入し、シンクロ
    ールを周回させて溶融めっき浴から引上げ、鋼帯表面に
    付着している過剰量の溶融めっき金属をガスワイピング
    ノズルにより除去して溶融めっき鋼帯を製造する際、溶
    融めっき浴内の鋼帯に関してシンクロールと反対側に上
    側サポートロールを固定配置し、上側サポートロールよ
    りも下方位置で下側サポートロールをシンクロールと同
    じ側に固定配置し、次式(1)を満足する条件下でシン
    クロール及び下側サポートロールを鋼帯のパスラインを
    基準としてオフセットすることを特徴とする連続溶融め
    っき時の鋼帯幅反り制御方法。 H1 ×L2 /L1 ≦H2 <H1 ・・・・(1) ただし、H1 :シンクロールのオフセット量 H2 :下側サポートロールのオフセット量 L1 :シンクロールの中心から上側サポートロールの中
    心までの高さ L2 :下側サポートロールの中心から上側サポートロー
    ルの中心までの高さ
  2. 【請求項2】 溶融めっき浴内に浸漬したシンクロール
    と、溶融めっき浴内の鋼帯に関してシンクロールと反対
    側に固定配置された上側サポートロールと、上側サポー
    トロールよりも下方位置でシンクロールと同じ側に固定
    配置された下側サポートロールとを備え、鋼帯のパスラ
    インを基準としてシンクロール及び下側サポートロール
    が請求項1記載の式(1)を満足する条件下でオフセッ
    トされている連続溶融めっき用鋼帯幅反り制御装置。
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