JP2004076082A - 溶融めっき金属帯の製造装置及び製造方法 - Google Patents

溶融めっき金属帯の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融めっき金属帯の製造において、めっき浴から引き上げる金属帯に過剰に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制することを可能とする溶融めっき金属帯の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】溶融金属めっき浴2を保持するめっき槽1と、めっき浴2に侵入した金属帯Sを方向転換させるシンクロール3と、金属帯Sに付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置6とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、シンクロール3又は浴中支持ロール4と気体絞り装置6との間に、金属帯Sの両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材5を設ける。特に、溶融金属絞り部材5は、めっき浴面の上下にまたがって設けるとよい。
【選択図】      図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融めっき金属帯の製造装置および製造方法に関するものであり、より詳細には、めっき浴から引き上げる金属帯に過剰に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融亜鉛めっきをはじめとする溶融金属のめっき方法は、古くから実用化されている。そして、特に近年、溶融亜鉛めっき鋼板は、自動車,家電,建材用の防錆鋼板としてその需要が増加している。したがって、鋼板製造メーカーにおいては生産性向上の追及が行われ、一方、需要家からは、めっき付着量の均一化や表面欠陥の抑制等、さらに高品質な製品が求められている。
【0003】
現在、連続した鋼板に溶融金属をめっきする方法、例えば溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法としては、図8にその一例を示すような装置を用いる気体絞り法(ガスワイピング法)が一般的である。この方法は、溶融金属めっき槽1に保持された溶融金属めっき浴2中に連続的に侵入させた鋼板Sを、めっき浴中の方向転換装置(一般的にはシンクロール3)により方向転換させ、めっき浴2から垂直方向に引き上げる。そして、鋼板Sの表裏両面に対向して設けられた気体絞り装置6から噴射される高圧ガスにより、鋼板Sに付着した余分な溶融金属を払拭するものである。その際、高圧ガスの圧力や量を適切に変更することにより、所望の溶融亜鉛めっき量(めっき付着量)に調整することができる。
【0004】
なお、本図に示すような装置では、めっき浴から引き上げられた鋼板が振動したり、鋼板幅方向に反りが発生する場合がある。あるいは、鋼板に形状不良(平坦度不良)が発生している場合もある。このような場合、気体絞り装置6と鋼板Sとの間隔が変化することとなり、鋼板の長手方向または幅方向のめっき付着量が不均一となる。そのため、めっき浴中に一対の支持ロール4を設け、さらには気体絞り装置の上方にも同様の一対の支持ロール7を設けて鋼板を拘束することにより、鋼板の振動を防止し、反りや平坦度の形状矯正を行うことが一般的に行なわれている。
【0005】
一方、前述したガスワイピング法とは異なる方法として、固体接触式のめっき付着量調整方法が知られている。例えば、特開平4−48057号公報には、図9に示すように、溶融金属の浴面上方に鋼板に付着した溶融金属を掻き落とすワイパーバー11を配置し、これを鋼板面に押し当てる圧下力を調整してめっき付着量を調整することが開示されている。しかし、このような固体接触式のめっき付着量調整方法では、前述したように鋼板に反りや形状不良が発生している場合に、板幅方向に均一な圧下力でワイパーバー等を押し付けることができず、めっき付着量が板幅方向に不均一となる。さらには、鋼板とワイパーバー等とが局部的に接触し、鋼板にすり疵が発生する場合もある。
【0006】
したがって、固体接触式のめっき付着量調整方法は現実的ではなく、溶融亜鉛めっき鋼板の製造においては、もっぱら前記のガスワイピング法が採用されているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ガスワイピング法による溶融亜鉛めっき鋼板の製造においても、以下のような問題点がある。
【0008】
第1の問題点は、ライン速度の高速化に伴い発生する問題である。
【0009】
近年、溶融亜鉛めっき鋼板の製造ラインにおける生産性を向上させるため、ライン速度の高速化が求められている。しかし、ライン速度を高速化すると、めっき浴から引き上げられる鋼板に付着してめっき浴面から持ち上げられる溶融金属量が増加する。したがって、気体絞り装置によるガスワイピング条件一定のもとでは、ライン速度が速いほど、気体絞り装置通過後の鋼板のめっき付着量は多くなる。このような、ライン速度と溶融金属持ち上げ量及びめっき付着量との関係を模式的に示すと、図7のようになる。
【0010】
したがって、ライン速度の高速化に伴い、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加する必要があるが、設備的な制約がかかる場合もあり、所望のめっき付着量が得られない場合が生じる。
【0011】
第2の問題点は、溶融亜鉛めっき鋼板の薄めっき化に伴い発生する問題である。
【0012】
近年、溶融亜鉛めっき鋼板への品質要求の一つとして、従来よりもさらにめっき付着量が少ない薄めっき鋼板が求められる場合がある。この場合、気体絞り装置により払拭しなければならない鋼板表裏面の溶融金属量は、従来のめっき鋼板製造時と比較して増加する。したがって、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加しなければならないという、第1の問題点として指摘したことと同様の問題が発生する。
【0013】
第3の問題点は、スプラッシュ欠陥の発生に関する問題である。
【0014】
ガスワイピング法では、鋼板に付着した溶融金属に高圧ガスを吹きつけるため、吹き飛ばされた溶融金属の液滴(スプラッシュ)が周囲に飛び散り、それが鋼板に再付着してスプラッシュ欠陥と呼ばれる製品異常を引き起こす場合がある。したがって、スプラッシュの発生は極力抑制しなければならない。しかし、一方で、前記の第1及び第2の問題点を解決するためには、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加させなければならず、そのようにすることは、同時にスプラッシュ欠陥の増大も招くこととなってしまう。
【0015】
したがって、スプラッシュ欠陥の発生を抑制するためには、第1及び第2の問題点を解決する目的で、むやみに気体絞り装置のガス圧力や流量を増加させることもできない。
【0016】
さらに、本出願人は、最近、以下のような第4の問題点に直面した。
【0017】
本出願人は、めっき浴中の支持ロールに起因する表面欠陥問題を解決するため、図8に示した従来の溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備において、めっき浴中の支持ロール4を不使用として取り外し、溶融亜鉛めっき鋼板の製造を行った(特願2001−074510号)。すると、ライン速度が従来と同じであっても、第1の問題点として説明したライン速度の高速化を行った場合と同様に、めっき浴から引き上げられる鋼板に付着してめっき浴面から持ち上げられる溶融金属量が増加した。
【0018】
このことから、めっき浴中の支持ロール4は、溶融金属の持ち上げ量を抑制する効果を有していたことを知見することができた。しかし同時に、本出願人の検討のように、めっき浴中の支持ロール4を不使用とする場合には、上記の第1〜第3の問題点と同様の問題に直面することが明らかとなった。すなわち、溶融金属の持上げ量が増加し、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加する必要があること、また、そのような対応をとるとスプラッシュ欠陥の増加を招いてしまうことである。
【0019】
本発明の目的は、めっき浴から引き上げる金属帯に過剰に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制することを可能とする溶融めっき金属帯の製造装置を提供すること、また、そのような溶融めっき金属帯の製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記第1〜第4の問題点を解決するため、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加させることなく、且つ簡易な設備により、気体絞り装置のワイピング能力不足を解消するための検討を行った。そして、この課題を、気体絞り装置の能力を向上するのではなく、めっき浴からの溶融金属の持ち上げ量を抑制することにより解決しようと考えた。また、その解決手段は、簡易な障害物を設置することにより達成されるのではないかと考えて、鋭意検討を重ねた。その結果、以下のことが明らかとなった。
【0021】
図1に示すように、従来の溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置に追加して、浴中支持ロール4と気体絞り装置6との間の鋼板表裏面に対向して、適当な間隔を空けて固体部材(溶融金属絞り部材5)を設ける。すると、その設置位置によって、以下に示す効果が得られる。
【0022】
まず、溶融金属絞り部材5をめっき浴面より上に設ける場合(図1に示す(5−1)の位置)、めっき浴から引き上げられる鋼板に付着してめっき浴面から持ち上げられた溶融金属を、この溶融金属絞り部材(5−1)の位置で絞ることができる。すなわち、ライン速度の高速化等により溶融金属の持ち上げ量が増加しても、溶融金属絞り部材により、(5−1)の位置を通過する溶融金属量を一定範囲以下に抑制することができる。
【0023】
次に、溶融金属絞り部材5を、めっき浴面の上下にまたがって設ける場合、すなわち、その下端がめっき浴中にあり、その上端がめっき浴上にあるように設ける場合(図1に示す(5−2)の位置)、めっき浴から引き上げられる鋼板に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制することができる。
【0024】
さらに、溶融金属絞り部材5をめっき浴2内に設ける場合(図1に示す(5−3)の位置)にも、めっき浴から引き上げられる鋼板に付着してめっき浴面から持ち上げられる溶融金属量を抑制する効果が得られる。これは、めっき浴中において、走行する鋼板表裏面近傍のめっき浴の随伴流が抑制されると、めっき浴上に持ち上げられる溶融金属量も抑制されることを意味している。このことは、前述した、浴中支持ロール4を不使用とすると溶融金属の持ち上げ量が増加することからも明らかである。
【0025】
本発明者等は、以上のような知見に基づき、さらに溶融金属絞り部材の形態などについて鋭意検討を重ねて本発明を完成させた。このようにしてなされた本発明は、以下のような特徴を有するものである。
【0026】
(1)溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に、金属帯の両面と5mm未満の間隔をあけて非接触で対向する溶融金属絞り部材を設けたことを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
【0027】
(2)溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材を設け、且つ、該溶融金属絞り部材は、その金属帯と対向する面が前記金属帯の反り形状に沿うように設けられることを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
【0028】
(3)溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材を設け、且つ、該溶融金属絞り部材は、その下部に、下端側ほど金属帯表裏面との間隔が広くなるように形成された導入部を有することを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
【0029】
(4)溶融金属絞り部材は、長手方向で湾曲した円柱体であって、その長手方向を軸として回転可能であり、且つその回転角度を調整可能としたことを特徴とする、上記(2)又は(3)に記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
【0030】
(5)溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間のめっき浴面の上下にまたがって、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材を設け、且つ、該溶融金属絞り部材は、金属帯を外囲するように設けられることを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
【0031】
(6)溶融金属絞り部材は、めっき浴中の方向転換装置又は浴中支持ロールとめっき浴面との間に設けられることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
【0032】
(7)溶融金属絞り部材は、めっき浴面の上下にまたがって設けられることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
【0033】
(8)溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に設けられ、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材と、前記気体絞り装置の上方及び/又は下方に設けられ、金属帯表面と交わる方向に磁力を作用させる電磁石とを備えるとともに、前記方向転換装置と前記気体絞り装置との間における溶融金属めっき浴中で、金属帯と接触するロールを有しないことを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
【0034】
(9)気体絞り装置の上方及び/又は下方に、金属帯表面と交わる方向に磁力を作用させる電磁石を備えるとともに、方向転換装置と前記気体絞り装置との間における溶融金属めっき浴中で、金属帯と接触するロールを有しないことを特徴とする、上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
【0035】
(10)上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置を用いた溶融めっき金属帯の製造方法であって、溶融金属絞り部材により、めっき浴から引き上げる金属帯に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を絞った後、気体絞り装置により所望のめっき付着量に調整することを特徴とする溶融めっき金属帯の製造方法。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0037】
[第1の実施形態]
図2は本発明の第1の実施形態に係る溶融めっき金属帯の製造装置の一例を示す構成図である。
【0038】
図2に示す溶融めっき金属帯の製造装置は、金属帯Sを引き込んで溶融金属を付着させる溶融金属めっき浴2を保持する溶融金属めっき槽1、めっき浴2から引き上げられた金属帯Sに付着した溶融金属めっき量(めっき付着量)を調整する気体絞り装置6、気体絞り装置6の上方で金属帯Sを支持する浴外の支持ロール7から構成されている。
【0039】
溶融金属めっき槽1は、めっき浴2中で金属帯Sを巻き掛けて方向転換させる方向転換装置を備えており、該方向転換装置としてはシンクロール3が一般的である。また、シンクロール3の上方に、方向転換された金属帯Sをめっき浴2中で支持する浴中の支持ロール4を備えている。さらに、溶融金属めっき槽1は、金属帯Sの表裏両面に近接して非接触で対向する溶融金属絞り部材5を備えている。
【0040】
ここで、溶融金属絞り部材5について、詳細に説明する。
【0041】
図2に示した例では、溶融金属絞り部材5はめっき浴面の上下にまたがって設置されている。しかし、本実施形態における溶融金属絞り部材5の設置位置は、これに限定されるものではない。めっき浴中の支持ロール4と気体絞り装置6との間に設けられればよく、この間であれば、図1に示したように、めっき浴上の位置(5−1)、めっき浴面を上下にまたぐ位置(5−2)、めっき浴中の位置(5−3)の、いずれの位置に設置してもよい。しかし、以下に示すように、その設置位置によってその効果はやや異なるものである。
【0042】
溶融金属めっき部材5をめっき浴上の位置(5−1)に設置する場合には、めっき浴から引き上げられた金属帯Sに付着してめっき浴から持ち上げられた過剰な溶融金属を、溶融金属絞り部材5により絞り落とす効果が得られる。ただし、金属帯Sに付着して持ち上げられる溶融金属量はめっき浴面から上方へ離れるほど少なくなる。それゆえ、溶融金属絞り部材5の設置位置を高い位置にするほど、溶融金属を絞る量の調整が困難となり、また、金属帯Sと対向する間隔を狭くしなければならなくなるので、金属帯Sと接触する危険性も高くなる。したがって、溶融金属絞り部材5をめっき浴上の位置(5−1)に設置する場合には、めっき浴面に近い位置とする方が良く、その下端をめっき浴面から10mm以内に設置するのが望ましい。
【0043】
溶融金属めっき部材5をめっき浴面を上下にまたぐ位置(5−2)に設置する場合には、めっき浴から引き上げられる金属帯Sに付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を絞る効果が得られる。そして、上記(5−1)の位置に設置してめっき浴から引き上げられた金属帯Sに付着した溶融金属量をさらに絞るよりも、この(5−2)の位置に設置してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を絞る方が、金属帯Sと溶融金属絞り部材5とが対向する間隔が広くてもその効果が得られる。つまり、溶融金属絞り部材5と金属帯Sとの間隔の調整が容易である。
【0044】
さらに、溶融金属絞り部材5をこの(5−2)の位置に設置する場合には、他の位置に設置した場合には得られない、ドロス欠陥の抑制効果が得られる。ドロス欠陥とは、溶融めっき鋼板の表面欠陥の一つであり、トップドロスと呼ばれるめっき浴の浴面に浮遊する浴成分の酸化物や異物が、めっき浴から引き上げられる鋼板表裏面に付着することがその発生原因の一因である。これに対し、溶融金属絞り部材5を(5−2)の位置に設置する場合には、めっき浴面に浮遊するトップドロスは、この溶融金属絞り部材(5−2)によってめっき浴から引き上げられる鋼板表裏面とは隔離される。それゆえ、金属帯Sに付着してめっき浴から持上げられる溶融金属は、溶融金属絞り部材5よりも下方のめっき浴中から供給されるため、トップドロスが鋼板表裏面に付着してめっき浴面から持ち上げられることはない。
【0045】
溶融金属めっき部材5をめっき浴中の位置(5−3)に設置する場合には、めっき浴中で走行する金属帯Sの表裏面近傍の随伴流を抑制し、その結果、めっき浴から引き上げられる金属帯Sに付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制する効果が得られる。そして、前述したように、めっき浴中の支持ロール4を不使用とすると溶融金属の持ち上げ量が増加したことから、めっき浴中の支持ロール4が設置されるめっき浴面下300mm程度の位置に設置しても、その効果は期待できる。しかし、この効果は、めっき浴面に近い位置に設置するほど大きく、めっき浴面から離れるほどその効果は小さくなるものである。したがって、溶融金属絞り部材5をめっき浴上の位置(5−3)に設置する場合には、その上端を、めっき浴面下30mm以内に設置するのが望ましい。
【0046】
以上説明したように、溶融金属絞り部材5は、めっき浴中の支持ロール4と気体絞り装置6との間であればどの位置に設置してもよいが、めっき浴面近くに設置するのが望ましく、めっき浴面の上下にまたがる(5−2)の位置に設置するのが最も望ましい。
【0047】
なお、溶融金属絞り部材5は、複数個設置することも可能であり、上記(5−1)〜(5−3)の複数の位置に設置してもよい。
【0048】
次に、図3は溶融金属絞り部材5の平面図であり、金属帯Sと対向している様子を、溶融金属絞り部材5の形態例として示したものである。
【0049】
図3(a)に示す例が最も基本的な例であるが、溶融金属絞り部材5は、金属帯Sの幅方向と略平行な対向面を有しており、金属帯Sの表裏両面の幅方向全体と非接触で対向するように設置される。そして、金属帯Sの表裏両面に付着する溶融金属量を絞る機能を有する。つまり、この金属帯Sと溶融金属絞り部材5との間隔によって、金属帯Sに付着する溶融金属量が変化するため、この距離を適切に選ぶ必要がある。間隔が大きすぎると溶融金属量を絞る効果が得られず、小さすぎると絞りが過剰となって必要なめっき付着量を確保できなくなったり、或いは金属帯Sと溶融金属絞り部材5とが接触するおそれがある。ただし、最終的なめっき付着量は気体絞り装置6により調整するので、溶融金属絞り部材5と金属帯Sとの間隔を厳密に設定する必要はなく、ある程度の溶融金属を絞る効果が得られる間隔に適宜調整すればよい。
【0050】
このような溶融金属絞り部材5と金属帯Sが対向する間隔の適正値は、溶融金属絞り部材5の設置位置、金属帯Sの反り形状、浴中の支持ロール4の有無、ライン速度等によっても異なるものである。例えば、溶融金属絞り部材5の設置位置がめっき浴上の(5−1)の位置の場合には2mm未満、めっき液面をまたぐ(5−2)の位置の場合には5mm未満、めっき浴中の(5−3)の位置の場合には5mm未満の間隔に設けるのが望ましい。これらの値よりも大きい場合には溶融金属を絞る効果が小さいためであり、特に(5−2)や(5−3)の位置の場合にはこの間隔を3mm未満とすると絞り効果はさらに顕著となるので、より好ましい。また、この間隔があまり狭いと金属帯Sと接触するおそれがあるため、0.5mm以上とすることが望ましい。なお、溶融金属絞り部材5を、金属帯Sとの間隔を調整可能に設け、操業状況に応じて調整するようにしてもよい。
【0051】
また、溶融金属絞り部材5の他の形態としては、図3(b)に示すように、溶融金属絞り部材5の金属帯Sと対向する面を金属帯Sの反り形状に沿うように設けることが望ましい。溶融金属絞り部材5と金属帯Sとの間隔が幅方向にほぼ均一となるので、幅方向ほぼ均一に溶融金属を絞ることができるためである。金属帯Sの反り形状に沿うように溶融金属絞り部材5の形状を可変とすることが好ましいが、金属帯Sの反り形状が常にほぼ一定である場合には、一定形状のものを用いても良い。
【0052】
さらに、溶融金属絞り部材5をめっき浴面をまたぐ(5−2)の位置に設置する場合には、図3(c)に示すように、溶融金属絞り部材を金属帯Sの側方にも設けて金属帯Sを囲むようにすることが望ましい。溶融金属めっき部材5を(5−2)の位置に設けるとドロス欠陥の抑制効果があることは先に述べたが、本図(c)のように金属帯Sを外囲するようにすると、めっき浴の浴面付近の溶融金属が側面側からも流入することがなくなり、ドロス欠陥の抑制効果はさらに高まるからである。
【0053】
次に、図4は、溶融金属絞り部材5の種々の形態例を示したものであり、溶融金属絞り部材5の側面から見た形状を示している。溶融金属絞り部材5は、本図(a)に示すような矩形形状とするのが最も基本的な形状である。しかし、溶融金属絞り部材5は金属帯Sの表裏面に近接して設けられるため、金属帯Sの振動や形状不良により、金属帯Sと接触する懸念がある。そこで、溶融金属絞り部材の下部側又は下端部側に、下端側ほど金属帯表裏面との間隔が広くなるように形成された導入部を設けることが望ましい。すなわち、本図(b)〜(d)に示すように、下端部へ向けて広がりを持つ傾斜面を設けたり、下端部の角に面取り加工や曲面加工を施す。このような導入部を設けると、導入部から溶融金属絞り部材と金属帯との間に流入する溶融金属(金属帯表裏面近傍の随伴流)が、流体クッションのような作用を生じ、金属帯と溶融金属絞り部材との接触を防止することができる。また、溶融金属絞り部材を、本図(e)に示すような円柱としても、同様の効果を得ることができる。
【0054】
なお、図4に示されている溶融金属絞り部材5の側面形状に関する以上の説明は、溶融金属絞り部材5がめっき浴面をまたぐ(5−2)の位置に設置された場合に限定されるものではなく、他の位置に設置された場合にも適用することができる。また、本発明の溶融金属絞り部材の形態は、図4に示した側面形状に限定されるものでもなく、他の形状を採ることも可能である。
【0055】
さらに、溶融金属絞り部材5の形態としては、図5に示すように、長手方向で湾曲した円柱体で構成し、この円柱体をその軸回りに回転可能とし、その回転角度を任意の位置(角度)に調整できるようにすると、さらに望ましい。このような溶融金属絞り部材によれば、湾曲した円柱体の回転角度によって、金属帯Sと対向する間隔を幅方向に凸状から直線状、凹状にまで任意に調整することが可能となる。したがって、金属帯Sの幅方向の反り(いわゆるC反り)形状の反り程度に合わせて、溶融金属絞り部材の回転位置を調整することにより、金属帯Sとの間隔の幅方向分布を均一とすることができる。また、円柱体であれば、どのような回転角度であっても、上述した導入部の効果を発揮することができる。
【0056】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る溶融めっき金属帯の製造装置による溶融めっき金属帯の製造方法について説明する。
【0057】
図2に示すように、めっき浴2へ侵入した金属帯Sは、シンクロール3により方向転換された後、めっき浴2から引き上げられる。その際に、溶融金属絞り部材5を通過することにより、金属帯Sに付着して持ち上げられる溶融金属量が抑制される。そして、めっき浴2から引き上げられた金属帯Sは、気体絞り装置6により、その表裏面に付着した溶融金属を所望のめっき付着量に調整される。なお、以上の工程において、シンクロール3により方向転換された後の金属帯Sは、浴中支持ロール4及び浴外支持ロール7によって支持されている。
【0058】
ここで、溶融金属絞り部材5としては、前述したように、様々な設置位置および形態のものを用いることができる。そして、図2に示すようにめっき浴面の上下にまたがって金属帯Sと対向するように設けた場合に、金属帯Sに付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を最も効果的に抑制することができる。また、トップドロスに起因するドロス欠陥の防止効果も得られる。さらに、図3(c)に示すように金属帯Sの側面も囲むような形状にすると、ドロス欠陥防止効果はさらに高まる。
【0059】
また、図4(b)〜(e)に示すように溶融金属絞り部材5の下端部に導入部を設けると、この部分へ流入する溶融金属の作用により、金属帯Sと溶融金属絞り部材5との接触を防止することができる。さらに、図5に示す長手方向で湾曲した円柱体とすると、これを金属帯Sの反り形状に合わせて回転位置を調整することにより、金属帯Sが反り形状を有している場合であっても、その反り形状の大きさによらず、金属帯Sとの間隔を幅方向に均一とすることができる。したがって、幅方向に均一な溶融金属付着量を得ることができる。
【0060】
以上のように、本実施形態によれば、溶融金属絞り部材を設けたので、鋼板に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制することができる。このため、気体絞り装置の能力不足が発生することはない。したがって、高速操業を行う場合や薄めっき製品の製造においても、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加することなく、すなわちスプラッシュ欠陥の増加を招くことなく、所望のめっき付着量に調整することができる。また、溶融金属絞り部材と金属帯とが接触することもなく、さらにトップドロス欠陥の防止を図ることができるため、表面品質の向上にも寄与することができる。
【0061】
[第2の実施形態]
図6は本発明の第2の実施形態に係る溶融めっき金属帯の製造装置の一例を示す構成図であり、図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0062】
図6に示す本実施形態の溶融めっき金属帯の製造装置は、図2に示した第1の実施形態におけるめっき浴中の支持ロール4を取り外して不使用とし、気体絞り装置6の近傍に電磁石8を設けた他は、第1の実施形態と同様に構成されている。
【0063】
浴中の支持ロールは、金属帯Sの振動抑制や反り形状の矯正に効果を発揮するものであるが、めっき浴中のドロスを巻き込んで金属帯Sとの間に噛み込み、ドロス欠陥を生じさせる場合がある。したがって、本実施形態では、浴中の支持ロールを不使用としている。
【0064】
電磁石8は、磁力により金属帯表面と交わる方向に磁力を発生させるように、金属帯表裏面に対向して設けられている。この電磁石8は、金属帯Sの振動を抑制すると共に、シンクロール3に巻きつけた際の曲げ及び曲げ戻しによって生じる金属帯Sの反り形状を矯正する機能を有する。したがって、浴中支持ロールを不使用とする本実施形態においては、電磁石8を設置し、金属帯Sの振動抑制や形状矯正を行うことが望ましい。
【0065】
なお、図6には図示しないが、電磁石8を設ける場合には、電磁石8を制御する制御装置や、金属帯Sの形状を認識するセンサー等も同時に設けられる。
【0066】
また、溶融金属絞り部材5は、本実施の形態においても、第1の実施形態において説明した種々の設置位置、種々の形態のものを用いることができる。ただし、本実施の形態においては浴中の支持ロールが設置されていないため、その設置位置は、シンクロール3と気体絞り装置6との間に設けられる。しかし、シンクロール3直上のめっき浴面から深い位置に設置しても溶融金属の絞り効果は小さいので、第1の実施形態と同様に、めっき浴面から近い位置に設置するのが望ましい。
【0067】
さらに、溶融金属絞り部材5の設置位置の浴面からの距離や、金属帯Sと対向する間隔の望ましい範囲についても、第1の実施形態と同様とすればよい。ただし、本第2の実施形態では浴中の支持ロールを不使用としているため、前述したように、浴中の支持ロールを使用している時と比較して、めっき浴中において走行する金属帯両面近傍のめっき浴の随伴流が増加している。したがって、溶融金属の絞り効果を高めるために、第1の実施形態で示した設置位置や金属帯と対向する間隔の好ましい範囲よりもさらに狭い範囲に調整してもよい。
【0068】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る溶融めっき金属帯の製造装置による溶融めっき金属帯の製造方法について説明する。
【0069】
図6に示すように、めっき浴2へ侵入した金属帯Sは、シンクロール3により方向転換された後、めっき浴2から引き上げられる。その際に、溶融金属絞り部材5により、金属帯Sに付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量が抑制される。そして、めっき浴2から引き上げられた金属帯Sは、気体絞り装置6により、その表裏面に付着した溶融金属を所望のめっき付着量に調整される。なお、以上の工程において、シンクロール3により方向転換された後の金属帯Sは、浴外支持ロール7によって支持されるとともに、電磁石8の電磁力により、振動の抑制あるいは反り形状の矯正がなされる。なお、電磁石8の制御方法は、本発明では特に限定するものではなく、公知の方法により行えばよい。
【0070】
以上のように、本実施形態によれば、溶融金属絞り部材により金属帯に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制することができる。したがって、浴中支持ロールを不使用としても、めっき浴から引き上げられる金属帯がめっき浴から持ち上げる溶融金属量が大幅に増加することはなく、気体絞り装置のワイピング能力不足が発生することはない。よって、気体絞り装置のガス圧力や流量を増加することなく、所望のめっき付着量に調整することができる。
【0071】
また、浴中支持ロールを不使用とすることにより、浴中支持ロールがドロスを巻込むことにより発生する表面欠陥の防止を図ることができるため、高品質な溶融めっき金属帯を製造することができる。さらに、浴中支持ロールのメンテナンスが不要となるため、メンテナンス費用を削減することができ、さらに溶融めっき金属帯の製造効率を上げることができる。
【0072】
なお、以上説明した各実施の形態は、溶融亜鉛めっき鋼板の製造をはじめ、溶融アルミめっき鋼板や溶融亜鉛−アルミめっき鋼板など、種々の溶融金属めっき金属帯の製造へ適用することが可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、溶融めっき金属帯の製造において、めっき浴から引き上げる金属帯に過剰に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融金属絞り部材の設置位置の説明図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る溶融めっき金属帯の製造装置の一例を示す構成図
【図3】本発明の溶融金属絞り部材の種々の形態例を示す平面図
【図4】本発明の溶融金属絞り部材の種々の形態例を示す側面図
【図5】本発明の溶融金属絞り部材の一形態例を示す斜視図
【図6】本発明の第2の実施形態に係る溶融めっき金属帯の製造装置の一例を示す構成図
【図7】ライン速度と溶融金属持ち上げ量及びめっき付着量との関係を模式的に示す説明図
【図8】従来の溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置の一例を示す構成図
【図9】従来の溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置の他の一例を示す構成図
【符号の説明】
1  溶融金属めっき槽
2  溶融金属めっき浴
3  シンクロール(方向転換装置)
4  浴中支持ロール
5  溶融金属絞り部材
6  気体絞り装置
7  浴外支持ロール
8  電磁石
S  金属帯(鋼板)

Claims (10)

  1. 溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、
    前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に、金属帯の両面と5mm未満の間隔をあけて非接触で対向する溶融金属絞り部材を設けたことを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
  2. 溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、
    前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材を設け、
    且つ、該溶融金属絞り部材は、その金属帯と対向する面が前記金属帯の反り形状に沿うように設けられることを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
  3. 溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、
    前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材を設け、
    且つ、該溶融金属絞り部材は、その下部に、下端側ほど金属帯表裏面との間隔が広くなるように形成された導入部を有することを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
  4. 溶融金属絞り部材は、長手方向で湾曲した円柱体であって、その長手方向を軸として回転可能であり、且つその回転角度を調整可能としたことを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
  5. 溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、
    前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間のめっき浴面の上下にまたがって、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材を設け、
    且つ、該溶融金属絞り部材は、金属帯を外囲するように設けられることを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
  6. 溶融金属絞り部材は、めっき浴中の方向転換装置又は浴中支持ロールとめっき浴面との間に設けられることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
  7. 溶融金属絞り部材は、めっき浴面の上下にまたがって設けられることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
  8. 溶融金属めっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽に設置され、めっき浴に侵入した金属帯を方向転換させる方向転換装置と、前記めっき槽の上方に設置され、金属帯に付着した溶融金属めっき量を調整する気体絞り装置とを備えた溶融めっき金属帯の製造装置において、
    前記方向転換装置又はめっき浴中に設けられた金属帯を支持する浴中支持ロールと前記気体絞り装置との間に設けられ、金属帯の両面と非接触で対向する溶融金属絞り部材と、
    前記気体絞り装置の上方及び/又は下方に設けられ、金属帯表面と交わる方向に磁力を作用させる電磁石とを備えるとともに、
    前記方向転換装置と前記気体絞り装置との間における溶融金属めっき浴中で、金属帯と接触するロールを有しないことを特徴とする溶融めっき金属帯の製造装置。
  9. 気体絞り装置の上方及び/又は下方に、金属帯表面と交わる方向に磁力を作用させる電磁石を備えるとともに、
    方向転換装置と前記気体絞り装置との間における溶融金属めっき浴中で、金属帯と接触するロールを有しないことを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の溶融めっき金属帯の製造装置を用いた溶融めっき金属帯の製造方法であって、
    溶融金属絞り部材により、めっき浴から引き上げる金属帯に付着してめっき浴から持ち上げられる溶融金属量を絞った後、気体絞り装置により所望のめっき付着量に調整することを特徴とする溶融めっき金属帯の製造方法。
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