JPH111756A - 連続溶融金属めっき鋼帯のめっき付着量調整方法 - Google Patents
連続溶融金属めっき鋼帯のめっき付着量調整方法Info
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- JPH111756A JPH111756A JP15348897A JP15348897A JPH111756A JP H111756 A JPH111756 A JP H111756A JP 15348897 A JP15348897 A JP 15348897A JP 15348897 A JP15348897 A JP 15348897A JP H111756 A JPH111756 A JP H111756A
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Abstract
ーコートを少なくできる、鋼帯の連続溶融金属めっきに
おけるめっき付着量の調整方法を提案する。目的とす
る。 【解決手段】 整流板を、前記鋼帯の両エッジ部の外側
に、前記ワイピングノズルから噴出させたガスが前記鋼
帯表裏面に衝突する衝突点を含む高さで、かつ鋼帯幅方
向延長面上に該整流板と該鋼帯エッジとの間隔距離L
を、目標めっき付着量Ws に応じ2.0 <L≦0.15・Ws
(Ws :鋼帯片面あたりの目標めっき付着量(g/m2))
を満足する間隔距離に保持して配設し、ガスワイピング
を行う。
Description
溶融金属めっきを施す際のめっき付着量の制御方法に係
り、とくにエッジオーバーコートの防止方法に関する。
続溶融金属めっき法においては、図3に示すように、焼
鈍炉(図示せず)で熱処理された鋼帯1は、鋼帯の酸化
を防止する目的で設置されたスナウト3を通り無酸化で
溶融金属めっき浴8に導かれシンクロール4により進行
方向を変更される。ついでサポートロール5により反り
等を矯正され平坦な形状とされるとともに振動を抑制さ
れて溶融金属めっき浴8を通過し表面に溶融金属めっき
を施されている。
着量を調整するために、ガスワイピング法が用いられて
いる。このガスワイピングにより、余分なめっきを掻き
落とし鋼帯表裏面および幅方向に均一なめっき付着量と
している。このガスワイピング法は、鋼帯1を挟んでワ
イピングノズル6、6を対向配設し、鋼帯1の表裏面に
向けてほぼ直角に噴出ガスを吹き付け鋼帯1両面上の余
分な溶融金属を払拭するというものである。しかしなが
ら、このようなガスワイピング法では、鋼帯1の両側エ
ッジ部の溶融金属が鋼帯中央部に比べ払拭されがたいた
め、いわゆるエッジオーバーコートと呼ばれる鋼帯両エ
ッジ部のめっき目付量が中央部にくらべ多くなる現象が
生じる。このエッジオーバーコートが顕著になると、鋼
帯を巻き取りコイルとする際にエッジ部の巻き膨れ(ビ
ルドアップ)が発生する。
な原因は、鋼帯エッジ部での局所的な噴出ガス流密度が
中央部に比較して減少することによりめっき付着量が増
加することにある。鋼帯エッジ部での局所的な噴出ガス
流密度を中央部と同等のものにするには、鋼帯エッジの
外側に鋼帯を付加延長するものとして、整流板7を設け
ることが有効であると言われている。しかし、整流板の
みの設置では、ワイピングガスにより飛ばされた溶融金
属が整流板のエッジ部に付着堆積するため、整流板を鋼
帯に近接して設置すると、整流板に付着した溶融金属粉
が鋼帯エッジ部と接触し鋼帯表面に溶融金属付着の外観
不良を発生させるという問題があった。
公報には、ワイピングノズルに加えて、鋼帯エッジ部近
傍の幅方向延長面上に整流板を設け、さらに整流板の内
側端部と鋼帯エッジ部との間にエッジワイピングノズル
を設けたガスワイピング装置が提案されている。エッジ
ワイピングノズルは、ガスを噴出させ、鋼帯幅方向外側
に向かって溶融金属が飛散するのを抑制する目的で設置
されている。
エッジオーバーコートを防止するための整流板と鋼帯エ
ッジ部との適正間隔は溶融金属の目付量等のめっき条件
によって微妙に変化し、エッジオーバーコートを完全に
は防止することはできていないのが現状である。そこ
で、本発明者らは、整流板と鋼帯エッジ部との間隔を適
正にし、鋼帯のエッジオーバーコートを抑制できる、鋼
帯の連続溶融金属めっきにおけるめっき付着量の調整方
法を提案することを目的とする。
ピングノズルと整流板を用いて、鋼帯エッジ部の外観不
良およびエッジオーバーコートを少なくすることができ
る鋼帯のめっき付着量調整方法について鋭意検討した結
果、目標めっき付着量によって鋼帯エッジ部と整流板の
最適間隔が微妙に変化し、鋼帯エッジに付着した溶融金
属粉による外観不良、エッジオーバーコートが顕著に影
響を受けることに着目し、エッジオーバーコート率は、
鋼帯エッジ部と整流板の間隔距離L(mm)を目標めっき
付着量Ws (g/m2)に応じ所定の関係式で決定される値
以下とすることにより安定して問題のない程度まで低減
できることを見いだした。
する。1.0mm ×1200mm幅の鋼帯にライン速度100m/minで
溶融亜鉛めっき浴中を走行させ溶融亜鉛めっきを施し
た。溶融亜鉛めっき浴を通過後、浴面から250mm の高さ
に設置したガスワイピングノズルを用いガス圧を4kg/c
m2として、さらにガスワイッピングノズルの鋼帯面から
の距離を変化して鋼帯表裏面にガスを吹き付け、めっき
付着量を調整した。このとき、鋼帯の両エッジ部の外側
に、鋼帯幅方向延長上で鋼帯エッジからL(mm)だけ離
れて整流板を配設して、ガスワイピングを行い、エッジ
オーバーコート率を測定した。その結果を図1に示す。
図中各点に付された数字はオーバーコート率を示す。な
お、エッジオーバーコート率Rは、R=We /Ws (W
e :最大エッジめっき付着量の最大値(g/m2)、Ws :
目標めっき付着量(g/m2);いずれも鋼帯片面あたり)
で定義した。エッジオーバーコート率Rは1.10以下であ
れば実用品質上問題がないことが判っている。図1か
ら、Rが1.10以下となるのは、L≦0.15・Ws を満足す
るLとした場合であることがわかる。しかし、整流板と
鋼帯エッジの間隔距離Lを極端に狭くすると、鋼帯エッ
ジへの溶融金属粉付着による外観不良が発生し、また、
鋼帯の振動に伴う板振れにより、整流板と鋼帯エッジと
が接触する危険性が高まる。図1からLが2.0mm 以下と
なると上記した外観不良が発生することがわかる。
れたものである。すなわち、この発明は、連続的に溶融
金属めっき浴を通過させた鋼帯表裏面にワイピングノズ
ルを用いてガスを吹付けるガスワイピングを施し、鋼帯
表裏面のめっき付着量を調整する連続溶融金属めっき鋼
帯のめっき付着量調整方法において、整流板を、前記鋼
帯の両エッジ部の外側に、前記ワイピングノズルから噴
出させたガスが前記鋼帯表裏面に衝突する衝突点を含む
高さで、かつ鋼帯幅方向延長面上に配設し、該整流板と
該鋼帯エッジとの間隔距離を、目標めっき付着量Ws に
応じ次(1)式 2.0<L≦0.15・Ws ………(1) (ここに、Ws :鋼帯片面あたりの目標めっき付着量
(g/m2))を満足する間隔距離L(mm)に保持してガス
ワイピングを行うことを特徴とする連続溶融金属めっき
鋼帯のめっき付着量調整方法であり、前記整流板は、鋼
帯の幅、鋼帯片面あたりの目標めっき付着量Ws の変更
に応じ前記間隔距離を調整可能に配設されるのが好まし
い。
ガスワイピング装置が好適に使用できる。ガスワイピン
グ装置では、鋼帯1を挟んで鋼帯1の全幅にわたりワイ
ピングノズル6を対向配設する。ワイピングノズル6か
ら鋼帯1の表裏面に向けて噴出ガスを吹き付け鋼帯1両
面上の余分な溶融金属を払拭する。さらに、鋼帯エッジ
1aの外側に鋼帯を付加延長しガス流密度を均一化する
ために、整流板7が設けられている。この整流板7は鋼
帯両エッジ部の外側にそれぞれ設けられる。この整流板
7は、整流板スライディング台車12に吊られた構造とさ
れるのが好ましい。整流板スライディング台車12は、鋼
帯1の幅方向に沿って敷設されたレール11上を移動自在
に配設されている。整流板スライディング台車12の移動
は、付設された駆動手段13による。このような構造とさ
れることにより、整流板7は、鋼帯の幅の変更、めっき
付着量の変更に応じてその位置を変更できる。整流板7
の駆動手段13には、鋼帯1のエッジ部1aとの間隔距離
を所定の範囲に制御する制御手段16を設けるのが好まし
い。そして、その制御手段16は、例えば、鋼帯1のエッ
ジ部1aの位置を検出する検出手段15と、その検出手段
15から出力された信号とプロセスコンピュータから入力
させた操業条件とから予め設定されたプログラムにより
整流板の適正位置を計算し整流板の移動を命令する信号
を出力する演算装置14とを設けるのが好ましい。演算装
置14からの信号により駆動手段13を駆動させ、整流板7
が鋼帯エッジとの間隔距離Lが所定の間隔距離となるよ
うに制御する。
金属が付着した鋼帯1に、鋼帯1の全幅にわたり配設さ
れたワイピングノズルから噴出され表裏面に吹き付けら
れたガスにより余分の溶融金属を掻き落とすガスワイピ
ングを施し、表裏面のめっき付着量を調整する。このガ
スワイピングに際しては、整流板を、鋼帯の両エッジ部
の外側に、ワイピングノズルから噴出させたガスが鋼帯
表裏面に衝突する衝突点を含む高さで、かつ鋼帯幅方向
延長面上に整流板と鋼帯エッジとの間隔距離Lに保持し
て配設する。
幅方向延長面上の位置に設置され、ワイピングノズルか
ら噴出したガスが相互干渉を起こすのを防止する。設置
高さは、ワイピングノズルから噴出させたガスが鋼帯表
裏面に衝突する衝突点を含む高さであればガスの相互干
渉を防止するためには十分である。この衝突点より低い
位置では、ワイピングノズルから噴出させたガスにより
飛ばされた溶融金属が付着しやすい低い高さまで不必要
に長くする必要はない。
距離L(mm)を目標めっき付着量Ws に応じ、次(1)
式を満足するように制御する。 2.0<L≦0.15・Ws ………(1) (ここに、Ws :鋼帯片面あたりの目標めっき付着量
(g/m2)) 整流板と鋼帯エッジからの間隔距離Lを(1)式の上限
を超える間隔距離とすると、エッジオーバーコート率R
が実用品質上問題ない範囲のR=1.1 を超え、整流板の
効果が低減する。また、Lを(1)式の下限以下の間隔
距離とすると、鋼帯エッジへの溶融金属粉付着による外
観不良や鋼帯の振動により、整流板と鋼帯エッジとの接
触の危険性が高まる。なお、(1)式では、鋼板表裏面
でめっき付着量の異なる差厚めっきの場合にはWs はめ
っき付着量の少ない方の値を用いる。
は、連続溶融金属めっきではプロセスコンピュータから
の鋼帯幅、めっき付着量等の情報により自動設定され
る。
き装置とガスワイピング装置を用いて、鋼帯1(1.0mm
×1200mm幅)にライン速度100m/minで溶融亜鉛めっきを
施した。ガスワイピングノズル6をめっき浴面から250m
m の高さに設置し、ガス圧を4kg/cm2一定とし、さらに
めっき付着量を変化するため鋼帯表面からのノズルの位
置を変化して、鋼帯表裏面にガスを吹き付けガスワイピ
ングを行った。このガスワイピングに際し、鋼帯の両エ
ッジ部の外側に、鋼帯幅方向延長面上で鋼帯両エッジか
らおのおのL(mm)だけ離れて整流板を配設した。ガス
ワイピング後エッジオーバーコート率を測定した。エッ
ジオーバーコート率Rは、R=We /Ws (We :最大
エッジめっき付着量の最大値(g/m2)、Ws :目標めっ
き付着量(g/m2);いずれも鋼帯片面あたり)で定義す
る。
m)を(1)式を満足するように制御してガスワイピン
グを行い、本発明例とした。一方、比較例として、間隔
距離L(mm)を経験的に得られた値を用い予め設定した
一定値としてガスワイピングを行った。その結果を図2
(a)に示す。この発明によれば、鋼帯エッジ部のエッ
ジオーバーコートを防止でき、目標めっき付着量によら
ず鋼帯幅方向に均一なめっき付着量を得ることができ
る。一方比較例では、エッジオーバーコート率Rが1.1
を大きく超える場合があり鋼帯幅方向に均一なめっき付
着量を得ることができない。
標めっき付着量が45g/m2(鋼帯片面当たり)の場合、お
のおの120 例について、エッジオーバーコート率Rの分
布をもとめ、図2(b)に示す。この発明を適用した場
合には、Rの平均値が1.03と比較例の1.08に比べ、エッ
ジオーバーコート率が減少し、またそのばらつきも小さ
い。本発明例では、偏差を考慮してもRが1.1 を超える
ことはなく、板幅方向に均一なめっき付着量が得られて
いる。
率は、比較例では0.25%と頻度高く発生したが、本発明
例では0.06%であり発生は少なかった。なお、外観不良
率は、溶融金属粉による不良長さを1m単位に集計した
ときのコイル長に対する不良長さ率として算出した。こ
のように、本発明によれば、外観不良率の低減のみなら
ず、板幅方向のめっき付着量の均一化によって、めっき
付着量の目標値を低下でき、その結果、めっき原単位の
向上も期待できる。図2(b)の場合について、比較例
の鋼帯10ton当たりの平均めっき付着量を1とすれば、
本発明例の平均めっき付着量は0.88となりめっき原単位
が向上していることが明らかである。
説明したが、他の溶融金属めっき、たとえば、アルミニ
ウム合金めっき等の場合でも好適に適用できるのは言う
までもない。
不良およびエッジオーバーコートを少なくでき、連続溶
融金属めっき鋼帯のめっき品質の向上ならびにめっき原
単位の向上を達成でき、産業上格段の効果を奏する。
帯エッジとの間隔Lと目標めっき付着量Ws の関係を示
すグラフである。
関係を示すグラフ(a)、エッジオーバーコート率の分
布の比較を示すグラフ(b)である。
を示す概念図である。
におけるガスワイピング装置の構成を示す概念図であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 連続的に溶融金属めっき浴を通過した鋼
帯表裏面にワイピングノズルを用いてガスを吹付けるガ
スワイピングを施し、鋼帯表裏面のめっき付着量を調整
する連続溶融金属めっき鋼帯のめっき付着量調整方法に
おいて、整流板を、前記鋼帯の両エッジ部の外側に、前
記ワイピングノズルから噴出させたガスが前記鋼帯表裏
面に衝突する衝突点を含む高さで、かつ鋼帯幅方向延長
面上に配設し、該整流板と該鋼帯エッジとの間隔距離
を、目標めっき付着量Ws に応じ下記(1)式を満足す
る間隔距離L(mm)に保持してガスワイピングを行うこ
とを特徴とする連続溶融金属めっき鋼帯のめっき付着量
調整方法。 記 2.0<L≦0.15・Ws ………(1) ここに、Ws :鋼帯片面あたりの目標めっき付着量(g/
m2) - 【請求項2】 前記整流板は、鋼帯の幅、鋼帯片面あた
りの目標めっき付着量Ws の変更に応じ前記間隔距離を
調整可能に配設されることを特徴とする請求項1記載の
めっき付着量の調整方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15348897A JP3632376B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 連続溶融金属めっき鋼帯のめっき付着量調整方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3632376B2 (ja) |
-
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