JP3224208B2 - 連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラッシュの付着防止方法 - Google Patents
連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラッシュの付着防止方法Info
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Description
きラインにおいて、めっき浴を出た金属ストリップに浴
面スプラッシュが付着することを未然に防止する方法に
関する。
トリップをめっき浴に浸漬したのち、この金属ストリッ
プの表裏面に過剰に付着した溶融金属を、めっき浴の出
側に配置した一対のワイピングノズルからガスを吹きつ
けることによって、払拭するのが一般的である。
ら引き上げられた金属ストリップのエッジに発生するス
プラッシュであり、このスプラッシュがワイピングノズ
ルに付着してその性能を低下し、さらにはワイピングノ
ズルを経た金属ストリップに付着し、いずれの場合にあ
っても製品ストリップの品質低下をまねくことになる。
10966号あるいは特開平4−221054号各公報
では、ワイピングノズルとめっき浴との間に配置した補
助ノズルから軽度のガス吹きつけを行って、ワイピング
ノズルでの払拭量を減らすことが、提案されている。
確かに金属ストリップのエッジまたはワイピングノズル
付近に発生するスプラッシュを抑制することが可能であ
るが、これら技術をもってしても、金属ストリップに付
着するスプラッシュが依然として存在するため、製品品
質の低下を余儀なくされていた。
切れない金属ストリップへの浴面スプラッシュの付着を
有利に防止する方法について提案することを目的とす
る。
ップのエッジに発生するスプラッシュを抑制する技術を
適用しても依然として金属ストリップに付着するスプラ
ッシュについて様々な角度から検討を行ったところ、ワ
イピングノズルを高圧で使用する条件下にて金属ストリ
ップの通板速度を高くするに従って、当該スプラッシュ
が減少することが新たに判明した。さらに、金属ストリ
ップの通板速度が高くなると、ワイピングノズルからの
吹きつけガスは金属ストリップに帯同する結果、吹きつ
けガスの下降量が減少することも、判明した。そして、
以上の事実から、問題となるスプラッシュは、ワイピン
グノズルからの吹きつけガスの下降流が関係しているこ
と、すなわちめっき浴の浴面に下降流が衝突して発生す
るものであることを、知見するに到り、本発明を完成し
た。
っき浴の出側において、ほぼ鉛直方向上方に移動する金
属ストリップを挟んで対向する、一対のワイピングノズ
ルから、金属ストリップの表裏面にガスを吹きつけるに
当たり、該ワイピングノズルからのガス吹きつけを、水
平面に対して上向きに1〜10°で傾けて行うことを特
徴とする連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラ
ッシュの付着防止方法である。
照して説明する。すなわち、連続溶融金属めっきライン
では、金属ストリップ1を、めっき浴1内に浸漬したの
ち、ほぼ鉛直方向上方に引き上げる過程において、めっ
き浴1の出側に配置した、一対のワイピングノズル3
a,3bからガスを吹きつけることによって、金属スト
リップ1の表裏面に付着した過剰の溶融金属を払拭す
る。なお、4a,4bは、金属ストリップ1をめっき浴
2から引き上げるためのピンチロールである。
bのガスの吹きつけを水平面に対して上向きで行うこ
と、とりわけ吹きつけ方向の水平面に対する傾斜角度で
定義される、吹きつけ角度αを1〜10°とすること
が、肝要である。上述したように、金属ストリップに付
着するスプラッシュは、ワイピングノズルからの吹きつ
けガスの下降流がめっき浴面に衝突して発生する、浴面
スプラッシュの一部が上昇してノズル下部からストリッ
プに向かう気流に乗ってストリップに付着したものであ
る。従って、金属ストリップへのスプラッシュの付着を
防止するには、この浴面スプラッシュの発生を抑制する
こと、つまり浴面スプラッシュの発生原因である、吹き
つけガスの下降流を減少することが、極めて有効であ
る。
ガスの吹きつけを水平面に対して上向きで行うと、吹き
つけガスの下降流が減少して浴面スプラッシュの発生が
抑制されるのである。とりわけ、吹きつけ角度αを1〜
10°とすることが、有利である。なぜなら、ノズル角
度とスプラッシュ付着量(通板距離1000m当たりの
浴面スプラッシュの個数)との関係を表す、図2に示す
ように、吹きつけ角度αが1°未満では、スプラッシュ
の付着を抑制する効果が十分ではないからである。な
お、スプラッシュの付着量を、吹きつけ角度αが0°の
ときの1/2程度まで低減させるためには、吹きつけ角
度を2°以上とすることが望ましい。ここに、図2に結
果を示した実験は、 ・鋼帯の浸漬時温度:470〜480℃ ・めっき浴温度:460〜480℃ ・浴中アルミニウム濃度:0.136〜0.144wt% ・ワイピング圧:1.2kgf/cm2 ・ノズル高さ:400mm ・ノズル−板間距離:6mm ・板サイズ:0.8mm厚×1200mm幅 ・ライン速度:120m/min の条件にて行ったものである。
と、ワイピングノズルによる過剰溶融金属を払拭する役
目が十分に発揮されないため、10°以下、好ましくは
6°以下にする。
の鋼帯を80m/min 以上の速度で通板し、その表裏面
に30g/m2 以下の目付け量でめっきを施すに当た
り、ワイピングノズルの吹きつけ角度αを3°にしてガ
スの吹きつけを行った。その他の操業条件は、次のとお
りである。 ・鋼帯の浸漬時温度:470〜480℃ ・めっき浴温度:460〜480℃ ・浴中アルミニウム濃度:0.136〜0.146wt% ・ワイピングノズルからのガス吹きつけ圧力:1.4〜
1.6kgf /cm2 ・ワイピングノズル高さ:浴面上400mm ・ワイピングノズル間隙:鋼帯から5〜7mm
いて、ワイピングノズルの吹きつけ角度αを0°(水
平)にしてガスの吹きつけを行った。かくして得られた
めっき鋼帯における、付着スプラッシュの個数を目視に
て確認したところ、吹きつけ角度αを0°にした場合は
20個/1000mであったのに対して、吹きつけ角度
αを3°にすると0〜1個/1000mに激減すること
がわかった。吹きつけ角度αが3°の場合は、その他の
製品品質も切れ味(すなわち、高速薄目付能力、幅方向
付着量均一性)を含めて問題はなかったが、吹きつけ角
度αが0°の場合には、高速薄目付能力が数%劣った。
かっためっき浴面のスプラッシュに起因した、金属スト
リップへのスプラッシュの付着が防止されるため、製品
品質を安定して向上することができる。
る。
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 連続溶融金属めっきラインのめっき浴の
出側において、ほぼ鉛直方向上方に移動する金属ストリ
ップを挟んで対向する、一対のワイピングノズルから、
金属ストリップの表裏面にガスを吹きつけるに当たり、
該ワイピングノズルからのガス吹きつけを、水平面に対
して上向きに1〜10°で傾けて行うことを特徴とする
連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラッシュの
付着防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11229697A JP3224208B2 (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラッシュの付着防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11229697A JP3224208B2 (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラッシュの付着防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306359A JPH10306359A (ja) | 1998-11-17 |
JP3224208B2 true JP3224208B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=14583143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11229697A Expired - Fee Related JP3224208B2 (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 連続溶融金属めっきラインにおける浴面スプラッシュの付着防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3224208B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4857906B2 (ja) * | 2006-05-20 | 2012-01-18 | Jfeスチール株式会社 | 溶融金属めっき鋼帯の製造方法 |
JP4853107B2 (ja) * | 2006-05-29 | 2012-01-11 | Jfeスチール株式会社 | 溶融金属めっき鋼帯の製造方法 |
JP2014080673A (ja) | 2012-09-25 | 2014-05-08 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | スプラッシュ飛散抑制方法及び装置 |
CN103267123A (zh) * | 2013-06-04 | 2013-08-28 | 慈溪博格曼密封材料有限公司 | 一种盘根纤维浸渍机 |
-
1997
- 1997-04-30 JP JP11229697A patent/JP3224208B2/ja not_active Expired - Fee Related
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