JP2000273286A - 難燃性エポキシ樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気部品 - Google Patents
難燃性エポキシ樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気部品Info
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- JP2000273286A JP2000273286A JP8069199A JP8069199A JP2000273286A JP 2000273286 A JP2000273286 A JP 2000273286A JP 8069199 A JP8069199 A JP 8069199A JP 8069199 A JP8069199 A JP 8069199A JP 2000273286 A JP2000273286 A JP 2000273286A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハロゲン系難燃剤を用いず、有害ガスの発生
が少なく、難燃性に優れ、しかも含浸性に優れた難燃性
エポキシ樹脂組成物及びこれを用いて絶縁処理された電
気部品を提供するものである。 【解決手段】 エポキシ樹脂、酸無水物及び水和アルミ
ナを含有するエポキシ樹脂組成物において、湿潤分散剤
としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと
フエニルトリメトキシシランを組み合わせて添加してな
る難燃性エポキシ樹脂組成物並びにこの難燃性エポキシ
樹脂組成物を用いて絶縁処理してなる電気部品。
が少なく、難燃性に優れ、しかも含浸性に優れた難燃性
エポキシ樹脂組成物及びこれを用いて絶縁処理された電
気部品を提供するものである。 【解決手段】 エポキシ樹脂、酸無水物及び水和アルミ
ナを含有するエポキシ樹脂組成物において、湿潤分散剤
としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと
フエニルトリメトキシシランを組み合わせて添加してな
る難燃性エポキシ樹脂組成物並びにこの難燃性エポキシ
樹脂組成物を用いて絶縁処理してなる電気部品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性エポキシ樹
脂組成物及びこの組成物を用いて絶縁処理した電気部品
に関する。
脂組成物及びこの組成物を用いて絶縁処理した電気部品
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂は優れた電気特性、
機械特性、耐クラック性を有するとともに、各種材料と
の接着性に優れているため、電気絶縁用、特に注型用と
して多用され、特に絶縁保護、高電圧特性(耐アーク
性、耐トラッキング性)、耐クラック性などの向上を目
的として、例えば、酸無水物硬化型エポキシ樹脂に多量
の充填剤及び難燃剤を含んだ難燃性エポキシ樹脂組成物
が用いられている。
機械特性、耐クラック性を有するとともに、各種材料と
の接着性に優れているため、電気絶縁用、特に注型用と
して多用され、特に絶縁保護、高電圧特性(耐アーク
性、耐トラッキング性)、耐クラック性などの向上を目
的として、例えば、酸無水物硬化型エポキシ樹脂に多量
の充填剤及び難燃剤を含んだ難燃性エポキシ樹脂組成物
が用いられている。
【0003】難燃性エポキシ樹脂組成物には、一般にハ
ロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系充填剤等が添加
されて難燃性が付与されている。しかしながら、これら
の材料が燃焼すると、一酸化炭素、シアン化水素、亜硫
酸ガス、ハロゲン化水素などの有害ガスが生成し、特に
ハロゲン系難燃剤を用いた場合には、ハロゲン化ベンゾ
ダイオキシン、ジベンゾフランなどの有害物質の生成が
心配されている。
ロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系充填剤等が添加
されて難燃性が付与されている。しかしながら、これら
の材料が燃焼すると、一酸化炭素、シアン化水素、亜硫
酸ガス、ハロゲン化水素などの有害ガスが生成し、特に
ハロゲン系難燃剤を用いた場合には、ハロゲン化ベンゾ
ダイオキシン、ジベンゾフランなどの有害物質の生成が
心配されている。
【0004】ハロゲン系難燃剤を含まない難燃性エポキ
シ樹脂組成物としては、従来よりリン系難燃剤が用いら
れているが、この組成物は、耐湿性、耐熱性に劣るとい
う問題があった。また、無機系難燃剤を用いる場合に
は、充分な難燃性が得られず、これを増量配合すると、
高圧トランスの巻線間への含浸性が低下するという問題
点があった。
シ樹脂組成物としては、従来よりリン系難燃剤が用いら
れているが、この組成物は、耐湿性、耐熱性に劣るとい
う問題があった。また、無機系難燃剤を用いる場合に
は、充分な難燃性が得られず、これを増量配合すると、
高圧トランスの巻線間への含浸性が低下するという問題
点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の問題点を解決し、ハロゲン系難燃剤を用いず、有
害ガスの発生が少なく、難燃性に優れ、しかも含浸性に
優れた難燃性エポキシ樹脂組成物及びこれを用いて絶縁
処理された電気部品を提供するものである。
技術の問題点を解決し、ハロゲン系難燃剤を用いず、有
害ガスの発生が少なく、難燃性に優れ、しかも含浸性に
優れた難燃性エポキシ樹脂組成物及びこれを用いて絶縁
処理された電気部品を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、充填剤を
多量に含有するエポキシ樹脂組成物に特定の湿潤分散剤
を配合することにより、前記の問題点が解決されること
を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、エ
ポキシ樹脂、酸無水物及び水和アルミナを含有するエポ
キシ樹脂組成物において、湿潤分散剤としてγ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランとフエニルトリメト
キシシランを組み合わせて添加してなる難燃性エポキシ
樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いて絶縁処理してな
る電気部品に関する。
多量に含有するエポキシ樹脂組成物に特定の湿潤分散剤
を配合することにより、前記の問題点が解決されること
を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、エ
ポキシ樹脂、酸無水物及び水和アルミナを含有するエポ
キシ樹脂組成物において、湿潤分散剤としてγ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランとフエニルトリメト
キシシランを組み合わせて添加してなる難燃性エポキシ
樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いて絶縁処理してな
る電気部品に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成
物に含まれるエポキシ樹脂としては、1分子中に少なく
とも2個のエポキシ基を有する化合物が用いられるが、
エポキシ当量が100〜4000のものが好ましく、エ
ポキシ当量が150〜1000のものがより好ましく、
特に、エポキシ当量が170〜500のものが好まし
い。
物に含まれるエポキシ樹脂としては、1分子中に少なく
とも2個のエポキシ基を有する化合物が用いられるが、
エポキシ当量が100〜4000のものが好ましく、エ
ポキシ当量が150〜1000のものがより好ましく、
特に、エポキシ当量が170〜500のものが好まし
い。
【0008】エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロー
ルプロパン等の多価アルコールのポリグリシジルエーテ
ル、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸、セバチン酸、ドデカン二酸等のポリカルボン酸
のポリグリシジルエステル、ポリブタジエンのポリエポ
キシ化物などが用いられる。これらの樹脂としては、特
に制限はないが、常温で液状のものが好ましく、市販品
としてはエピコート828(油化シェルエポキシ(株)製
商品名)、GY−260(チバ・スペシャルティ・ケミ
カルズ(株)製商品名)、DER−331(ダウケミカル
日本(株)製商品名)などが挙げられる。これらは併用し
て用いることができる。
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロー
ルプロパン等の多価アルコールのポリグリシジルエーテ
ル、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸、セバチン酸、ドデカン二酸等のポリカルボン酸
のポリグリシジルエステル、ポリブタジエンのポリエポ
キシ化物などが用いられる。これらの樹脂としては、特
に制限はないが、常温で液状のものが好ましく、市販品
としてはエピコート828(油化シェルエポキシ(株)製
商品名)、GY−260(チバ・スペシャルティ・ケミ
カルズ(株)製商品名)、DER−331(ダウケミカル
日本(株)製商品名)などが挙げられる。これらは併用し
て用いることができる。
【0009】エポキシ樹脂としては、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエ
ーテル等の反応性希釈剤となる低分子量エポキシ樹脂は
より高分子量のものと併用することが好ましい。
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエ
ーテル等の反応性希釈剤となる低分子量エポキシ樹脂は
より高分子量のものと併用することが好ましい。
【0010】また、本発明に用いるエポキシ樹脂として
は、1分子中にエポキシ基を1個だけ有するエポキシ化
合物を含んでいてもよい。このようなエポキシ化合物
は、エポキシ樹脂全量に対して0〜40重量%の範囲で
使用することが好ましく、0〜20重量%の範囲で使用
することが好ましい。このようなエポキシ化合物として
は、n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジ
ルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジ
ブロモクレジルグリシジルエーテル等がある。また、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポ
キシシクロヘキサン)カルボキシレート等の脂環式エポ
キシ化合物を使用することもできる。
は、1分子中にエポキシ基を1個だけ有するエポキシ化
合物を含んでいてもよい。このようなエポキシ化合物
は、エポキシ樹脂全量に対して0〜40重量%の範囲で
使用することが好ましく、0〜20重量%の範囲で使用
することが好ましい。このようなエポキシ化合物として
は、n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジ
ルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジ
ブロモクレジルグリシジルエーテル等がある。また、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポ
キシシクロヘキサン)カルボキシレート等の脂環式エポ
キシ化合物を使用することもできる。
【0011】本発明に用いられる酸無水物としては、例
えばメチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ド
デセニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、ポリ
アゼライン酸ポリ無水物などが挙げられる。酸無水物の
使用量は、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基1当量当
たり0.6〜1.3当量の範囲が好ましい。
えばメチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ド
デセニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、ポリ
アゼライン酸ポリ無水物などが挙げられる。酸無水物の
使用量は、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基1当量当
たり0.6〜1.3当量の範囲が好ましい。
【0012】また、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物
には、水和アルミナが充填剤として用いられるが、その
他の充填剤を併用することができる。他の充填剤として
は、通常の溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、炭酸カル
シウム、クレーなどが挙げられる。水和アルミナの使用
量は、エポキシ樹脂に対して150〜170重量%が好
ましく、他の充填剤と併用して用いる場合には、全充填
剤の80重量%を水和アルミナとするのが好ましい。水
和アルミナの量がエポキシ樹脂に対して150重量%未
満であると、難燃性が低下する傾向があり、170重量
%を超えると、粘度が高くなりすぎる。
には、水和アルミナが充填剤として用いられるが、その
他の充填剤を併用することができる。他の充填剤として
は、通常の溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、炭酸カル
シウム、クレーなどが挙げられる。水和アルミナの使用
量は、エポキシ樹脂に対して150〜170重量%が好
ましく、他の充填剤と併用して用いる場合には、全充填
剤の80重量%を水和アルミナとするのが好ましい。水
和アルミナの量がエポキシ樹脂に対して150重量%未
満であると、難燃性が低下する傾向があり、170重量
%を超えると、粘度が高くなりすぎる。
【0013】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物には、
さらに湿潤分散剤としてγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランとフエニルトリメトキシシランを組み合
わせて添加される。この湿潤分散剤は、難燃性エポキシ
樹脂組成物の含浸性を向上させる作用を有し、例えば、
高圧トランスの巻線間への含浸性を向上させる。本発明
に使用しうるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの市販品としては、例えば、信越化学工業(株)製の
商品名KBM402が挙げられ、フエニルトリメトキシ
シランの市販品としては、例えば、信越化学工業(株)製
の商品名KBM103が挙げられる。γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランとフエニルトリメトキシシ
ランの配合比率としては、20:80〜80:20が好
ましく、30:70〜70:30がより好ましく、4
0:60〜60:40が特に好ましい。
さらに湿潤分散剤としてγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランとフエニルトリメトキシシランを組み合
わせて添加される。この湿潤分散剤は、難燃性エポキシ
樹脂組成物の含浸性を向上させる作用を有し、例えば、
高圧トランスの巻線間への含浸性を向上させる。本発明
に使用しうるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの市販品としては、例えば、信越化学工業(株)製の
商品名KBM402が挙げられ、フエニルトリメトキシ
シランの市販品としては、例えば、信越化学工業(株)製
の商品名KBM103が挙げられる。γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランとフエニルトリメトキシシ
ランの配合比率としては、20:80〜80:20が好
ましく、30:70〜70:30がより好ましく、4
0:60〜60:40が特に好ましい。
【0014】本発明に用いるそれぞれの湿潤分散剤の配
合量は、含浸性の点からエポキシ樹脂に対して0.5重
量%以上で5重量%以下が好ましく、0.7重量%以上
で3重量%以下がより好ましく、1重量%以上で2重量
%以下が特に好ましい。
合量は、含浸性の点からエポキシ樹脂に対して0.5重
量%以上で5重量%以下が好ましく、0.7重量%以上
で3重量%以下がより好ましく、1重量%以上で2重量
%以下が特に好ましい。
【0015】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、さ
らに硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤
としては、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−4−メチルイミダゾール、1−
ベンジル−2−エチルイミダゾール等のイミダゾール及
びその誘導体、トリスジメチルアミノメチルフェノール
等の第3級アミン類などが挙げられる。硬化促進剤の使
用量は、酸無水物100重量部当たり0.1〜5.0重
量部の範囲が好ましい。
らに硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤
としては、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−4−メチルイミダゾール、1−
ベンジル−2−エチルイミダゾール等のイミダゾール及
びその誘導体、トリスジメチルアミノメチルフェノール
等の第3級アミン類などが挙げられる。硬化促進剤の使
用量は、酸無水物100重量部当たり0.1〜5.0重
量部の範囲が好ましい。
【0016】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物には、
必要に応じてさらに、三酸化アンチモン、ベンガラ、酸
化第2鉄、カーボン、チタンホワイト等の着色剤、他の
シラン系あるいはチタン系カップリング剤、シリコーン
系消泡剤、モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエー
テル等のエポキシ反応性希釈剤などを配合することがで
きる。
必要に応じてさらに、三酸化アンチモン、ベンガラ、酸
化第2鉄、カーボン、チタンホワイト等の着色剤、他の
シラン系あるいはチタン系カップリング剤、シリコーン
系消泡剤、モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエー
テル等のエポキシ反応性希釈剤などを配合することがで
きる。
【0017】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、高
い難燃性を有すると共に、絶縁処理時における含浸性に
優れ、フライバックトランス、高圧トランス、電源トラ
ンス、スイッチングトランス、ソレノイドコイル等の電
気部品に、公知の方法によって含浸、注型して硬化する
ことにより、絶縁処理された電気部品を効率よく提供す
ることができる。
い難燃性を有すると共に、絶縁処理時における含浸性に
優れ、フライバックトランス、高圧トランス、電源トラ
ンス、スイッチングトランス、ソレノイドコイル等の電
気部品に、公知の方法によって含浸、注型して硬化する
ことにより、絶縁処理された電気部品を効率よく提供す
ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】実施例1〜2及び比較例1〜5 表1に示す成分及び配合量で難燃性エポキシ樹脂組成物
を製造し、その含浸性モデル評価を行い、結果を表1に
示した。なお、難燃性エポキシ樹脂組成物は70℃で
2.5時間、次いで110℃で2.5時間硬化させた。
また、モデル含浸率は、下記の方法により測定した。
を製造し、その含浸性モデル評価を行い、結果を表1に
示した。なお、難燃性エポキシ樹脂組成物は70℃で
2.5時間、次いで110℃で2.5時間硬化させた。
また、モデル含浸率は、下記の方法により測定した。
【0020】〔モデル含浸率〕直径16mmのポリエチレ
ン製試験管に平均粒径60〜80μmのガラスビーズを
加振しながら充填した後、秤量してガラスビーズの重量
(W0)を求める。次に、エポキシ樹脂組成物を注入
し、10mmHgの減圧下で10分間放置し、常圧に戻し、
所定の硬化条件で硬化させる。次いで、ポリエチレン製
試験管から硬化物を取り出し、試験管下部の、エポキシ
樹脂組成物で含浸されずに硬化物から分離されるガラス
ビーズの重量(W1)を求め、次式からモデル含浸率を
算出した。
ン製試験管に平均粒径60〜80μmのガラスビーズを
加振しながら充填した後、秤量してガラスビーズの重量
(W0)を求める。次に、エポキシ樹脂組成物を注入
し、10mmHgの減圧下で10分間放置し、常圧に戻し、
所定の硬化条件で硬化させる。次いで、ポリエチレン製
試験管から硬化物を取り出し、試験管下部の、エポキシ
樹脂組成物で含浸されずに硬化物から分離されるガラス
ビーズの重量(W1)を求め、次式からモデル含浸率を
算出した。
【0021】
【数1】
【0022】なお、実施例及び比較例に使用した成分
は、下記のものである。 エポキシ樹脂:エピコート828(油化シェルエポキシ
(株)製、商品名) 水和アルミナ:C−308(住友化学工業(株)製、商品
名) 炭酸カルシウム:SL−700(竹原化学工業(株)製、
商品名) シリコーン系消泡剤:KS−603(信越化学工業(株)
製、商品名) 湿潤分散剤:KBM−402〔信越化学工業(株)製のγ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの商品名〕 KBM−103〔信越化学工業(株)製のフエニルトリメ
トキシシランの商品名〕 Y−11597〔日本ユニカ(株)製の1,3,5−N−
トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌ
レートの商品名〕 KBM−303〔信越化学工業(株)製のβ−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランの
商品名〕 酸無水物:HN−2000(日立化成工業(株)製のメチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸の商品名) 硬化促進剤:2E4MZ(四国化成工業(株)製の2−エ
チル−4−メチルイミダゾールの商品名)
は、下記のものである。 エポキシ樹脂:エピコート828(油化シェルエポキシ
(株)製、商品名) 水和アルミナ:C−308(住友化学工業(株)製、商品
名) 炭酸カルシウム:SL−700(竹原化学工業(株)製、
商品名) シリコーン系消泡剤:KS−603(信越化学工業(株)
製、商品名) 湿潤分散剤:KBM−402〔信越化学工業(株)製のγ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの商品名〕 KBM−103〔信越化学工業(株)製のフエニルトリメ
トキシシランの商品名〕 Y−11597〔日本ユニカ(株)製の1,3,5−N−
トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌ
レートの商品名〕 KBM−303〔信越化学工業(株)製のβ−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランの
商品名〕 酸無水物:HN−2000(日立化成工業(株)製のメチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸の商品名) 硬化促進剤:2E4MZ(四国化成工業(株)製の2−エ
チル−4−メチルイミダゾールの商品名)
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなとおり、本発明における
湿潤分散剤を加えた組成物(実施例1〜2)は、湿潤分
散剤を加えない組成物(比較例1)と異なり、モデル含
浸率に優れている。また、湿潤分散剤の種類を変更した
組成物(比較例2及び3)では、モデル含浸率は向上し
なかった。また、湿潤分散剤を組み合わせずに単独で用
いた組成物(比較例4及び5)でも、モデル含浸率は向
上しなかった。
湿潤分散剤を加えた組成物(実施例1〜2)は、湿潤分
散剤を加えない組成物(比較例1)と異なり、モデル含
浸率に優れている。また、湿潤分散剤の種類を変更した
組成物(比較例2及び3)では、モデル含浸率は向上し
なかった。また、湿潤分散剤を組み合わせずに単独で用
いた組成物(比較例4及び5)でも、モデル含浸率は向
上しなかった。
【0025】
【発明の効果】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、
ハロゲン系難燃剤を用いないため、有害ガスの発生が少
なく、難燃性に優れるとともに、充填剤を多量に配合し
ているにもかかわらず、含浸性に優れている。したがっ
て、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、フライバッ
クトランス、高圧トランス、電源トランス、スイッチン
グトランス、ソレノイドコイルなど、巻線を有する電気
部品の含浸、注型用として好適であり、信頼性の高い電
気部品を提供することができる。
ハロゲン系難燃剤を用いないため、有害ガスの発生が少
なく、難燃性に優れるとともに、充填剤を多量に配合し
ているにもかかわらず、含浸性に優れている。したがっ
て、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、フライバッ
クトランス、高圧トランス、電源トランス、スイッチン
グトランス、ソレノイドコイルなど、巻線を有する電気
部品の含浸、注型用として好適であり、信頼性の高い電
気部品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 27/32 H01F 27/32 A (72)発明者 杉下 拓也 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 Fターム(参考) 4J002 CD011 CD031 CD051 CD181 DE147 DE237 DJ017 DJ037 DJ047 EF126 EL136 EX038 EX068 FD137 FD208 GQ00 5E044 AC01 5G305 AA03 AA13 AB25 AB35 AB36 BA09 BA15 CA15 CB13 CB26 CC03 CD06 CD13 CD18
Claims (2)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂、酸無水物及び水和アルミ
ナを含有するエポキシ樹脂組成物において、湿潤分散剤
としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと
フエニルトリメトキシシランを組み合わせて添加してな
る難燃性エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の難燃性エポキシ樹脂組成
物を用いて絶縁処理してなる電気部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8069199A JP2000273286A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 難燃性エポキシ樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8069199A JP2000273286A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 難燃性エポキシ樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気部品 |
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-
1999
- 1999-03-25 JP JP8069199A patent/JP2000273286A/ja active Pending
Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2017010403A1 (ja) * | 2015-07-10 | 2017-01-19 | 日立化成株式会社 | エポキシ樹脂成形材料、成形物及び硬化物 |
JPWO2017010403A1 (ja) * | 2015-07-10 | 2018-02-15 | 日立化成株式会社 | エポキシ樹脂成形材料、成形物及び硬化物 |
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