JP2000272497A - 液圧ブレーキシステム - Google Patents

液圧ブレーキシステム

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JP2000272497A
JP2000272497A JP11077973A JP7797399A JP2000272497A JP 2000272497 A JP2000272497 A JP 2000272497A JP 11077973 A JP11077973 A JP 11077973A JP 7797399 A JP7797399 A JP 7797399A JP 2000272497 A JP2000272497 A JP 2000272497A
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brake system
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Eiji Nakamura
栄治 中村
Fumiaki Kawabata
文昭 川畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液圧によりブレーキが作動させられる液圧ブ
レーキを含む液圧ブレーキシステムにおいて、通常制動
時に液漏れ制御を行う。 【解決手段】 液漏れが検出された場合において(S1
1)、リザーバに作動液がある場合には(S13)、通
常作動時液漏れ抑制制御が行われる(S14)。ブレー
キ液圧が運転者が意図する要求液圧より小さくされるの
であり、液漏れ箇所に加わる液圧が小さくされ、液漏れ
が抑制される。リザーバにある作動液を長持ちさせるこ
とができる。ブレーキが通常の作動状態にある場合に液
漏れが検出された場合に液漏れ抑制制御が行われるので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、液圧ブレーキシス
テムに関するものであり、特に、液圧ブレーキシステム
における液漏れ時制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液漏れ時制御が行われる液圧ブレーキシ
ステムの一例が特公平3─65301号公報に記載され
ている。この公報に記載の液圧ブレーキシステムは、通
常制動時にはマスタシリンダの作動液が供給され、スリ
ップ制御時には液圧源の作動液が供給される前輪ブレー
キと、その前輪ブレーキのブレーキ液圧を電気的に制御
可能な電磁液圧制御弁装置とを含むものである。そし
て、液漏れが生じたことが液圧源において検出された場
合には、前輪のスリップ制御が中止させられる。前輪ブ
レーキへの液圧源からの作動液の供給が阻止され、電磁
液圧制御弁装置の電気的な制御が中止させられるのであ
る。その結果、液圧源の作動液の消費量を少なくし得、
液漏れを抑制することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】本発明の課題は、上記公報に記載の制御とは異なっ
た液漏れ時制御を行い得る液圧ブレーキシステムを得る
ことにある。具体的には、液圧ブレーキシステムにおい
て液漏れが生じた場合に、通常作動時に液漏れ抑制制御
が行われるようにしたり、電気的な制御が異なるモード
で継続されるようにしたりすることである。この課題
は、液圧ブレーキシステムを下記各態様のものとするこ
とによって解決される。各態様は、請求項と同様に、項
に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番
号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発
明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技
術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に限定さ
れると解釈されるべきではない。 (1)ブレーキ操作部材の操作量に応じたブレーキ液圧
により液圧ブレーキが作動させられる通常作動が可能な
液圧ブレーキシステムであって、当該液圧ブレーキシス
テムにおいて作動液漏れが生じたことを検出する液漏れ
検出装置と、その液漏れ検出装置によって液漏れが検出
された場合に、前記通常作動中の液漏れを抑制する通常
作動時液漏れ抑制装置とを含むことを特徴とする液圧ブ
レーキシステム(請求項1)。本項に記載の液圧ブレー
キシステムにおいては、通常作動時に液漏れ抑制制御が
行われる。従来の液圧ブレーキシステムにおけるように
スリップ制御時でなく、通常作動時に行われるのであ
る。また、通常作動時液漏れ抑制制御により、液漏れが
検出されてから作動液が実質的になくなるまでの時間を
長引かせることができるため、液漏れ抑制制御を作動液
長持ち制御と考えることができる。本液圧ブレーキシス
テムは、例えば、(a) ブレーキ操作部材の操作量に応じ
たブレーキ液圧が発生させられるマスタシリンダを含
み、液圧ブレーキがそのマスタシリンダから供給された
作動液により作動させられるものであっても、(b) 電気
的な制御により、液圧がブレーキ操作部材の操作量に応
じた大きさに制御される液圧源を含み、液圧ブレーキが
その液圧源から供給された作動液により作動させられる
ものであっても、(c) 高圧の作動液を蓄え、液圧ブレー
キに作動液を供給可能なアキュムレータと、液圧ブレー
キのブレーキ液圧をブレーキ操作部材の操作量に応じた
大きさに制御可能な液圧制御弁装置とを含むものであっ
てもよい。なお、(a), (b)の液圧ブレーキシステムは、
さらに、液圧ブレーキのブレーキ液圧を制御可能な液圧
制御弁装置を含むものとすることもできる。通常作動時
液漏れ抑制装置は、後述するように、ブレーキ作動時に
要求される要求液圧に対して実際に供給される液圧を低
く抑制する実液圧低減装置としたり、大きなブレーキ液
圧が要求されること自体を予防する要求液圧低減装置と
したりすることができる。要求液圧低減装置の一例とし
ては、例えば、当該液圧ブレーキシステムが搭載された
車両の駆動系の制御に制限を加える(例えば、最大車速
を小さく制限する)駆動制限装置等が該当する。 (2)前記通常作動時液漏れ抑制装置が、液漏れ抑制の
程度を、作動液の余裕度の低下に伴って変える抑制程度
変更部を有する(1) 項に記載の液圧ブレーキシステム。
本項に記載の液圧ブレーキシステムにおいては、余裕度
の低下に伴って液漏れ抑制の程度が変更される。変更は
連続的に行われても、段階的に行われてもよい。後者に
おいては、複数回変化させられても、1回だけ変化させ
られてもよい。また、抑制の程度は、余裕度の低下に伴
って大きくされても、小さくされてもよい。抑制程度変
更手段は、抑制程度増加手段であっても抑制程度減少手
段であってもよいのである。作動液の余裕度は、例え
ば、液漏れ時間に基づいて取得することができる。液漏
れ時間が長くなるにつれて余裕度は低くなるのである。
液漏れは、液漏れ箇所の状態によるが、連続的に生じる
場合(液圧ブレーキが作動状態にあっても非作動状態に
あっても生じる場合)と断続的に生じる場合(例えば、
液圧ブレーキが作動状態にある場合に生じ、非作動状態
にある場合には生じない場合)とがあり、連続的に生じ
る場合には、液漏れ検出後の経過時間が液漏れ時間とさ
れ、断続的に生じる場合には、液漏れ検出後の液圧ブレ
ーキの作動時間が液漏れ時間とされる。抑制程度変更装
置は、例えば、後に詳述するように、ブレーキ液圧の最
大値を変更したり、ブレーキ操作部材の操作量に応じた
要求液圧に対する実ブレーキ液圧の比率を変更したり、
操作速度に応じた要求増加勾配に対するブレーキ液圧の
増加勾配の比率を変更したりするもの等とすることがで
きる。 (3)前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記ブレーキ
液圧の最大値を前記液漏れの検出前より小さく制限する
最大液圧制限部を有する(1) 項または(2) 項に記載の液
圧ブレーキシステム(請求項2)。液漏れは、液漏れ箇
所に加わる液圧が小さい場合は大きい場合より少なくな
る。そのため、ブレーキ液圧の最大値を小さくすれば、
液漏れを少なくすることができる。また、ブレーキ液圧
の増加勾配の最大値が小さく抑制された場合には、ブレ
ーキ液圧が迅速に増加させられることを回避し得るた
め、その分液漏れを抑制することができる。 (4)当該液圧ブレーキシステムが、前記液圧ブレーキ
に作動液を供給可能なポンプ装置と、そのポンプ装置を
制御することにより、ポンプ装置から出力される作動液
の吐出圧を制御するポンプ装置制御装置とを含み、前記
最大液圧抑制部が、前記ポンプ装置制御装置に前記吐出
圧の最大値を前記液漏れ検出前より小さくさせる吐出圧
制限部を有する(3) 項に記載の液圧ブレーキシステム。
ポンプ装置の最大吐出圧が小さくされれば、ブレーキ液
圧の最大値が小さくなる。 (5)前記ポンプ装置が、第1ポンプ装置と、その第1
ポンプ装置より最大吐出圧が大きい第2ポンプ装置とを
有し、前記吐出圧制限部が、前記第2ポンプ装置の作動
を禁止する第2ポンプ装置作動禁止部を有する(4) 項に
記載の液圧ブレーキシステム。第2ポンプ装置の作動が
禁止されれば、ポンプ装置から吐出される作動液の最大
吐出圧が小さくなる。 (6)前記ポンプ装置が、第1ポンプ装置と、その第1
ポンプ装置より最大吐出圧が大きい第2ポンプ装置とを
有し、前記ポンプ装置制御装置が、前記第2ポンプを駆
動する電動モータへの供給電気エネルギを制御すること
によって前記第2ポンプ装置の作動状態を制御するもの
であって、その供給電気エネルギの量が、0,第1
設定量,第1設定量より少ない第2設定量のいずれか
の大きさとされる第2ポンプ制御部を有し、かつ、前記
吐出圧制限部が、前記供給電気エネルギを第1設定量と
することを禁止する第2ポンプ装置制御制限部を有する
(4) 項に記載の液圧ブレーキシステム。前記第2ポンプ
装置へ第1設定量の電気エネルギ量が供給されることが
禁止されれば、第2ポンプ装置の吐出圧が制限され、ポ
ンプ装置から吐出される作動液の最大吐出圧が小さくな
る。 (7)前記ポンプ装置が、当該ポンプ装置から吐出され
る作動液の吐出圧が自身の開弁圧以上になると閉状態か
ら開状態に切り換わるリリーフ弁を有し、前記吐出圧制
限部が、前記開弁圧を液漏れ検出前より小さくする開弁
圧低減部を有する(4) 項ないし(6) 項のいずれか1つに
記載の液圧ブレーキシステム。可変リリーフ弁の開弁圧
が小さくされれば、ポンプ装置の最大吐出圧が小さくな
る。 (8)当該液圧ブレーキシステムが、ポンプ装置から吐
出される作動液を蓄えるアキュムレータと、ポンプ装置
を制御することによりアキュムレータに蓄えられる作動
液の液圧を予め定められた設定範囲内に保つアキュレー
タ圧制御装置とを含み、前記最大液圧制限部が、前記ア
キュムレータ圧制御装置に前記設定範囲の上限値を前記
液漏れ検出前より小さくさせる上限アキュムレータ圧変
更部を有する(3) 項に記載のブレーキシステム。アキュ
ムレータの上限値が小さくされれば、ブレーキ液圧の最
大値が小さくなる。 (9)前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記ブレーキ
液圧を前記液漏れの検出前における前記ブレーキ操作部
材の操作量に対応する大きさより小さくする液圧抑制部
と、前記ブレーキ液圧の増加勾配を前記液漏れの検出前
における前記ブレーキ操作部材の操作速度に対応する大
きさより小さくする勾配抑制部との少なくとも一方を有
する(1) 項ないし(8) 項のいずれか1つに記載の液圧ブ
レーキシステム(請求項3)。ブレーキ液圧を小さくす
れば、液漏れ箇所に加わる液圧を小さくすることがで
き、液漏れを抑制することができる。液圧増加勾配を小
さくすれば、液漏れ箇所に加わる液圧が迅速に大きくな
らなくなり、その分、液漏れを抑制することができる。
例えば、ブレーキ液圧を、液漏れ検出前におけるブレー
キ操作部材の操作量に応じた要求液圧に1より小さい係
数(液圧抑制率)を掛けた大きさとしたり、要求液圧か
ら0以上の液圧(抑制液圧)を引いた大きさとしたりす
ることができる。同様に、液圧増加勾配を、操作速度に
応じた要求勾配に1より小さい係数(勾配抑制率)を掛
けた大きさとしたり、要求勾配から0以上の勾配(抑制
勾配)を引いた大きさとしたりすることができる。これ
ら液圧抑制率,抑制液圧,勾配抑制率,抑制勾配は可変
値としても固定値としてもよい。本項に記載の通常作動
時液漏れ抑制制御は、車両が停止状態にある場合にのみ
行われ、走行状態にある場合には行われないようにする
こともできる。また、車両が停止状態にある場合には、
走行状態にある場合より、上述の液圧抑制率,勾配抑制
率を小さくしたり、抑制液圧,抑制勾配を大きくしたり
することもできる。ブレーキ操作部材の制動操作に伴っ
て車両が減速させられ、停止させられるのであるが、停
止状態にある場合には減速度のフィードバックがないた
め、運転者がブレーキ操作部材の操作量を無意識に大き
くすることがある。しかし、停止状態にある場合に、大
きなブレーキ液圧が必要となることは少ない。そのた
め、ブレーキ液圧を上述の要求液圧より小さくしたり、
増加勾配を要求勾配より小さくしても差し支えないこと
が多いのである。 (10)当該液圧ブレーキシステムが、前記液圧ブレー
キに作動液を供給可能な液圧源と、その液圧源と前記液
圧ブレーキとの間に設けられ、供給電気エネルギに基づ
いて決まる開口面積で作動液の流れを許容する増圧制御
弁と、前記供給電気エネルギを制御することによって、
前記開口面積を制御する供給電気エネルギ制御装置とを
含み、前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記供給電気
エネルギ制御装置に前記液漏れの検出前より開口面積を
小さくさせる開口面積縮小部を有する(1) 項ないし(9)
項のいずれか1つに記載の液圧ブレーキシステム。開口
面積が小さくされれば、液圧ブレーキの増圧勾配が小さ
くなる。液圧源は、前述のように、マスタシリンダを含
むものであっても、アキュムレータとポンプ装置とを含
むものであっても、アキュムレータを含まないでポンプ
装置を含むものであってもよい。また、増圧制御弁は、
供給電気エネルギが大きい場合に小さい場合より開口面
積が大きくされるものであっても、開口面積が小さくさ
れるものであってもよい。 (11)当該液圧ブレーキシステムが、前記ブレーキ操
作部材の操作量に対応する要求液圧と、操作速度に対応
する要求増加勾配との少なくとも一方を決定する要求液
圧等決定装置を含み、前記通常作動時液漏れ抑制装置
が、前記要求液圧等決定装置に、前記要求液圧と要求増
加勾配との少なくとも一方を決定する際の係数を液漏れ
検出前より小さくさせる係数低減部を有する(1) 項ない
し(10)項のいずれか1つに記載の液圧ブレーキシステ
ム。例えば、液漏れ検出前においては、ブレーキ操作部
材の操作量F,操作速度VF とした場合に、要求液圧P
* ,要求増加勾配α* が、式P* =KF ・F,式α *
KV ・VF に従って決定される場合において、係数KF
,KV が液漏れ検出前より小さくされることになる。 (12)当該液圧ブレーキシステムが、前記液圧ブレー
キを複数個含むとともに、これら複数個の液圧ブレーキ
の作動状態を制御する液圧ブレーキ制御装置を含み、か
つ、前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記液圧ブレー
キ制御装置に、前記複数個の液圧ブレーキのうちの一部
が非作動状態で、残りが作動状態である第1作動状態
と、前記一部の液圧ブレーキが作動状態で、前記残りの
液圧ブレーキが非作動状態である第2作動状態とを選択
的に生ぜしめさせる作動状態選択制御部を有する(1) 項
ないし(11)項のいずれか1つに記載の液圧ブレーキシス
テム(請求項4)。液漏れが生じた箇所が複数個の液圧
ブレーキのうちのいずれであるかを特定できる場合に
は、その液圧ブレーキを非作動状態とし、他の液圧ブレ
ーキを作動状態とすれば、液漏れを抑制することができ
る。しかし、液漏れ速度が小さい場合のように、液漏れ
箇所を特定することが困難な場合がある。その場合に
は、第1作動状態と第2作動状態とが選択的に生じさせ
られるようにすれば、すなわち、第1作動状態と第2作
動状態とが交替させられるようにすれば、液漏れが生じ
た液圧ブレーキが作動させられる機会が減少し、すべて
の液圧ブレーキが常に作動状態にされる場合に比較し
て、液漏れが抑制される。第1作動状態と第2作動状態
との交替は、予め定められた規則に基づいて行われるよ
うにしても、ランダムに行われるようにしてもよい。ま
た、制動回数に基づいて交替が行われるようにしても、
作動時間に基づいて行われるようにしてもよい。例え
ば、一回毎,複数回毎等の予め定められた設定制動回数
毎に交替させられるようにしたり、作動継続時間,累積
作動時間等が予め定められた設定作動時間に達した場合
に交替させられるようにしたりすることができる。ま
た、当該液圧ブレーキシステムが、前後,左右の4輪各
々に設けられた4つの液圧ブレーキを含む場合には、
左,右前輪ブレーキが作動状態で、左,右後輪ブレーキ
が非作動状態である状態を第1作動状態とし、左,右前
輪ブレーキが非作動状態で、左,右後輪ブレーキが作動
状態である状態を第2作動状態とすることができる。ま
た、左前輪ブレーキと右後輪ブレーキとが作動状態で、
右前輪ブレーキと左後輪ブレーキとが非作動状態である
状態を第1作動状態とし、逆の状態を第2作動状態とす
ることもできる。いずれの場合においても、車両の右側
と左側とでブレーキ液圧を同じ大きさにすることができ
るため、制動時における操縦安定性の低下を抑制するこ
とができる。液圧ブレーキ制御装置は、例えば、液圧源
と複数個の液圧ブレーキ各々との間に設けられた複数個
の電磁開閉弁と、作動状態にする液圧ブレーキに対応す
る電磁開閉弁を開状態とし、非作動状態にする液圧ブレ
ーキに対応する電磁開閉弁を閉状態とする電磁開閉弁制
御装置とを含むものとすることができる。電磁開閉弁
は、供給電気エネルギのON,OFFにより、開状態と
閉状態とに切り換え可能なものであっても、開状態にお
いて、開口面積が供給電気エネルギの大きさに基づいて
制御可能なものであってもよい。 (13)前記ブレーキ液を収容するリザーバと、そのリ
ザーバ内における作動液面の高さを検出する液面高さ検
出装置とを含み、前記作動状態選択制御部が、液面高さ
検出装置により検出された検出液面高さが第1設定高さ
に達したとき作動を開始するものであり、前記液漏れ検
出装置が、前記第1作動状態と前記第2作動状態との各
々にある間における前記検出液面高さの変化量に基づい
て、前記液圧ブレーキのうちの一部のものと、残りのも
のとのいずれに作動液漏れが発生したかを特定する液漏
れブレーキ特定部を有する(12)項に記載の液圧ブレーキ
システム。ホイールシリンダ液圧に基づいては検出でき
ない程度の作動液漏れであっても、リザーバ内の作動液
面の高さ変化によれば検出できる場合が多い。本態様に
おいては、作動状態選択制御部が、第1作動状態と第2
作動状態との各々が選択されている状態において作動液
面の高さが変化したことを検出するに十分な周期で第1
作動状態と第2作動状態とを交替させるものとされる。
この場合の「周期」は、連続的な経過時間に関する周期
でも、ブレーキ作用中の経過時間あるいはブレーキ作動
回数に関する周期でもよい。液漏れブレーキ特定部は、
例えば、第1作動状態と第2作動状態とのうち、検出液
面高さの変化量が設定変化量を超えた場合に選択されて
いた作動状態に対応する液圧ブレーキを液漏れが発生し
た液圧ブレーキと特定するように構成される。 (14)前記液漏れブレーキ特定部により液漏れが発生
したとされた液圧ブレーキへの作動液の供給を禁止する
作動液供給禁止手段を含む(13)項に記載の液圧ブレーキ
システム。作動液供給禁止手段は、例えば、ポンプ装置
と液圧ブレーキとを接続する液通路を遮断する遮断弁に
より構成することができる。この遮断弁は、制動時にの
み遮断状態とされるようにしてもよく、常時遮断状態と
されるようにしてもよい。いずれにしても、遮断弁が遮
断状態とされている間は作動液の漏れが防止される。 (15)当該液圧ブレーキシステムが、前記液圧ブレー
キを複数個含むとともに、これら複数個の液圧ブレーキ
の作動状態を制御する液圧ブレーキ制御装置を含み、か
つ、前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記液圧ブレー
キ制御装置に前記複数個の液圧ブレーキ各々を作動状態
と非作動状態とに切り換えさせる選択的ブレーキ作動部
を有する(1) 項ないし(11)項のいずれか1つに記載の液
圧ブレーキシステム。本項に記載の液圧ブレーキシステ
ムにおいては、複数の液圧ブレーキ各々が、別個独立
に、または、他の液圧ブレーキと関連して、作動状態と
非作動状態とに切り換えられる。切換えについては、前
項の交替と同様に考えることができる。 (16)当該液圧ブレーキシステムが、前記液圧ブレー
キに作動液を供給可能な複数個のポンプ装置を含み、前
記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記複数個のポンプ装
置を交替で作動させる選択的ポンプ作動部を有する (1)
項ないし(15)項のいずれか1つに記載の液圧ブレーキシ
ステム。複数のポンプ装置のいずれかに液漏れが生じた
場合には、すべてのポンプ装置を作動状態にするより、
交替で作動状態とすることが望ましい場合が多い。な
お、この場合には、ポンプ装置各々に他のポンプ装置か
ら遮断する遮断装置を設け、他のポンプ装置から吐出さ
れた作動液が供給されないようにすることが望ましい。
ポンプ装置各々の吐出側に、ポンプ装置から液圧ブレー
キへの作動液の流れを許容し逆向きの流れを阻止する逆
止弁を設けるのがその一例である。 (17)前記通常作動時液漏れ抑制装置が、当該液圧ブ
レーキシステムが搭載された車両の車両速度の最大速度
を、前記液漏れが検出される前より小さくする車速制限
装置を含む(1) 項ないし(16)項のいずれか1つに記載の
液圧ブレーキシステム。最大速度を小さく制限すれば、
大きなブレーキ液圧が要求される事態が生じることを予
防することができる。車速制限装置は、前述の要求液圧
低減装置の一態様であると考えることができる。例え
ば、駆動装置(エンジン装置や駆動モータ装置)におけ
る最大回転数を小さく抑えれば、最大速度を小さくする
ことができる。また、最大速度でなく、車両速度を、運
転者の運転操作により決まる要求速度より小さく制御す
る車速低減装置を設けてもよい。 (18)当該液圧ブレーキシステムが、前記作動液を収
容するリザーバを含み、前記液漏れ検出装置が、そのリ
ザーバ内の作動液の量が予め定められた設定液量より少
なくなった場合に、液漏れが生じたと検出するリザーバ
液量依拠液漏れ検出部を有する(1) 項ないし(17)項のい
ずれか1つに記載の液圧ブレーキシステム(請求項
5)。設定液量は、正常時には液圧ブレーキが作用状態
にあっても達することがないほど少ない量、すなわち、
液漏れが生じた場合に限り達すると推定される量とす
る。その結果、リザーバ液量が設定液量より少なくなっ
た場合に液漏れが生じたとすることができる。設定液量
は液漏れ検出液量と考えることができる。リザーバ液量
依拠液漏れ検出部は、例えば、リサーバに収容された作
動液の液面が、液漏れ検出液量に対応する高さより低く
なったことを検出する液面スイッチ(リザーバスイッ
チ)を有するものとすることができる。 (19)当該液圧ブレーキシステムが、前記液漏れ検出
装置によって液漏れが検出された後のリザーバ液量を、
液漏れ速度と液漏れ時間とに基づいて取得するリザーバ
液量取得装置を含む(18)項に記載の液圧ブレーキシステ
ム。液漏れ時間は、前述のように、液漏れ検出後の経過
時間とされる場合と液漏れ検出後の液圧ブレーキの作動
時間とされる場合とがある。液漏れ速度は、例えば、予
め実験等により求められた実験値を利用することができ
る。液漏れ速度が大きい場合には、ホイールシリンダ液
圧に基づいて検出できるのであるが、本発明が主として
問題としているような速度の小さい漏れはホイールシリ
ンダ液圧に基づいては検出できない。換言すれば、ホイ
ールシリンダ液圧に基づいては検出できないほどの漏れ
速度の大きさが実験により求められるのである。また、
2つ以上の液面スイッチの出力状態に基づけば、実際の
液漏れ速度を検出することが可能であり、リザーバ液量
の取得精度を向上させることができる。リザーバ液量が
多い場合は、(2) 項に記載の余裕度が大きいとすること
ができる。そのため、リザーバ液量取得装置を余裕度取
得装置と考えることができる。 (20)前記リザーバ液量取得装置が、前記リザーバ液
量が殆ど0になったことを検出するエンプティ検出部を
有し、当該液圧ブレーキシステムが、前記ブレーキ液圧
を制御するブレーキ液圧制御装置を含むとともに、前記
エンプティ検出部によって前記リザーバ液量が殆ど0に
なったことが検出された場合に、前記ブレーキ液圧制御
装置の制御を禁止する液圧制御禁止装置を含む(19)項に
記載の液圧ブレーキシステム。リザーバに収容された作
動液が殆ど0になったこと(エンプティになったこと)
が検出された場合には、ブレーキ液圧の制御が禁止され
る。その代わりに、例えば、作動液がなくても作動可能
な電動パーキングブレーキ等の補助ブレーキが作動させ
られるようにすることが望ましい。また、リザーバ液量
が殆ど0になってもマスタシリンダには作動液があるこ
とが多いため、マスタシリンダの作動液により液圧ブレ
ーキを作動させることも可能である。エンプティ検出手
段は、リザーバ液量が非常に少なくなったこと(エンプ
ティ検出液量より少なくなったこと)を検出するもので
あっても、全くなくなったことを検出するものであって
もよい。 (21)当該液圧ブレーキシステムが、ポンプ装置から
吐出される作動液を蓄えるアキュムレータを含み、前記
液漏れ検出装置が、そのアキュムレータに蓄えられた作
動液の液圧が予め定められた設定圧より小さくなった場
合に、液漏れが生じたとするアキュムレータ圧依拠液漏
れ検出部を有する(1) 項ないし(20)項のいずれか1つに
記載の液圧ブレーキシステム。アキュムレータ圧は、通
常、ポンプ装置の制御により予め定められた設定範囲内
の液圧に保たれる。それに対して、アキュムレータ圧が
設定範囲の下限値より小さい設定圧(液漏れ検出圧)よ
り小さくなれば、液漏れが生じたと検出することができ
る。 (22)当該液圧ブレーキシステムが、前記液漏れ検出
装置によって液漏れが検出された場合に、そのことを運
転者に知らせる警報装置を含む(1) 項ないし(21)項のい
ずれか1つに記載の液圧ブレーキシステム。警報装置
は、液漏れ検出後の液圧ブレーキ作動時に作動させられ
るものであっても、液漏れ検出後連続して作動させられ
るものであってもよい。 (23)液圧により作動させられる液圧ブレーキを含む
液圧ブレーキシステムであって、当該液圧ブレーキシス
テムの液圧を電気的に制御する電気液圧制御装置と、当
該液圧ブレーキシステムにおいて作動液漏れが生じたこ
とを検出する液漏れ検出装置と、その液漏れ検出装置に
よって液漏れが検出された場合に、前記電気液圧制御装
置に、液漏れの検出前とは異なるモードで液圧の電気的
な制御を継続させる液漏れ時制御装置とを含む液圧ブレ
ーキシステム(請求項6)。液漏れが検出された場合に
は、検出前とは異なるモードで電気的制御が継続され
る。電気的制御が中止されるわけではない。電気液圧制
御装置は、液圧ブレーキシステムの液圧を電気的に制御
するものであり、ブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧
制御装置は勿論、後述するアキュムレータ圧等ブレーキ
液圧とは直接には関係がない液圧を制御するアキュムレ
ータ圧制御装置等も該当する。液漏れ時制御装置は、例
えば、ブレーキ液圧を運転者の運転操作によって決まる
要求液圧に対応する大きさに制御するモードから要求液
圧より小さい大きさに制御するモードに変更して電気的
な制御を継続させるものとしたり、警報を発しないで制
御するモードから警報を発しつつ制御するモードに変更
して継続させるものとしたりすることができる。なお、
本項に記載の液圧ブレーキシステムにも、前述の(1) 項
ないし(22)項のいずれか1つに記載の技術的特徴を適用
することができる。 (24)当該ブレーキシステムが、ポンプ装置によって
加圧された作動液を蓄えるアキュムレータを含み、前記
電気液圧制御装置が、前記ポンプ装置を電気的に制御す
ることにより前記アキュムレータに蓄えられる作動液の
液圧を予め定められた設定範囲内の大きさに保つアキュ
ムレータ圧制御部を有し、かつ、前記液漏れ時制御装置
が、前記アキュムレータ圧の設定範囲の上限値を、前記
液漏れ検出前より小さくする上限アキュムレータ圧変更
部を有する(23)項に記載の液圧ブレーキシステム(請求
項7)。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、請求項1ないし6に記載の
発明に共通の一実施形態である液圧ブレーキシステムに
ついて図面に基づいて詳細に説明する。図2において、
10はブレーキ操作部材としてのブレーキペダルであ
り、12はマスタシリンダである。マスタシリンダ12
は2つの加圧室を備えたものであり、一方の加圧室には
液通路14を介して左前輪16のホイールシリンダ18
が接続され、他方の加圧室には液通路20を介して右前
輪22のホイールシリンダ24が接続されている。本実
施形態においては、1つの加圧室に1つのホイールシリ
ンダがそれぞれ接続されることになる。液通路14,2
0の途中には、それぞれマスタ遮断弁26,28が設け
られている。マスタ遮断弁26,28は、ソレノイドの
ON,OFFにより、ホイールシリンダをマスタシリン
ダ12から遮断する遮断状態と、マスタシリンダ12に
連通させる連通状態とに切り換え可能なものである。液
圧制御中は電流が供給されることにより遮断状態に保た
れるが、非液圧制御中は電流が供給されないことにより
連通状態に保たれる常開弁であり、電気系統の異常時等
には連通状態に戻される。
【0005】本ブレーキ装置にはポンプ装置30が設け
られている。ポンプ装置30は、マスタリザーバ31、
2つのポンプ32,34、逆止弁35,36、リリーフ
弁37等を含むものである。2つのポンプ32,34
は、図に示すように、互いに並列に配設されており、一
方のポンプ32は、最大吐出圧が大きく、単位時間当た
りの最大吐出量が小さい高圧小容量型のギヤポンプ(以
下、高圧用ポンプ32と称する)であり、他方のポンプ
34は、最大吐出圧が小さく、最大吐出量が大きい低圧
大容量型のギヤポンプ(以下、低圧用ポンプ34と称す
る)である。高圧用ポンプ32は高圧用モータ38の駆
動によって作動させられ、低圧用ポンプ34は低圧用モ
ータ40の駆動によって作動させられる。高圧用ポンプ
32,低圧用ポンプ34から吐出された作動液がリリー
フ弁37の開弁圧より大きくなると、作動液がリリーフ
弁37を経て低圧側に戻される。ポンプ装置30から吐
出される作動液の最大液圧がリリーフ弁37の開弁圧に
よって制限されるのである。低圧用モータ40,高圧用
モータ38の作動状態(供給電流)を制御することによ
り、低圧用ポンプ34,高圧用ポンプ32から吐出され
る作動液の吐出圧や吐出流量が制御され、ポンプ装置3
0の吐出圧や吐出流量が制御される。
【0006】上記ポンプ装置30には、前述の左右前輪
16,22のホイールシリンダ18,24が接続される
とともに、左右後輪42,44のホイールシリンダ4
6,48も接続されている。これらポンプ装置30とホ
イールシリンダとを接続するポンプ通路52の途中に
は、ホイールシリンダ18,24,46,48に対応し
て増圧リニアバルブ54a,b,c,dが設けられてい
る。増圧リニアバルブ54a〜54dは、電流が供給さ
れない場合に遮断状態に保たれる常閉弁である。また、
前輪16,22のホイールシリンダ18,24とマスタ
リザーバ31とを接続する液通路56の途中には減圧リ
ニアバルブ58が設けられ、後輪42,44のホイール
シリンダ46,48とマスタリザーバ31とを接続する
液通路60の途中には、減圧リニアバルブ62が設けら
れている。前輪16,22のホイールシリンダ18,2
4に対応して設けられた減圧リニアバルブ58は、電流
が供給されない場合に遮断状態に保たれる常閉弁であ
り、後輪42,44のホイールシリンダ46,48に対
応して設けられた減圧リニアバルブ62は、電流が供給
されない場合に連通状態に保たれる常開弁である。
【0007】前輪側のホイールシリンダ18,24に対
応して設けられた増圧リニアバルブ54a(b)と減圧
リニアバルブ58とによって前輪側リニアバルブ装置6
6が構成され、後輪側のホイールシリンダ46,48に
対応して設けられた増圧リニアバルブ54c(d)と減
圧リニアバルブ62とによって後輪側リニアバルブ装置
68が構成される。これらについては後述する。
【0008】前記液通路20の途中には、電磁開閉弁6
9を介してストロークシミュレータ70が設けられ、ホ
イールシリンダ18,24,46,48がマスタシリン
ダ12から遮断されてポンプ装置30に接続された場合
に、ブレーキペダル10のストロークが非常に小さくな
ることが回避される。また、本液圧ブレーキシステムに
は、ブレーキペダル10のストロークを検出するストロ
ークセンサ71、マスタシリンダ12の液圧を検出する
マスタ圧センサ72,73、ポンプ装置30から吐出さ
れる作動液の吐出圧を検出するポンプ圧センサ74、各
ホイールシリンダ18,24,46,48の液圧を検出
するホイールシリンダ圧センサ75〜78が設けられて
いる。ストロークセンサ71,マスタ圧センサ72,7
3は、ブレーキペダル10の操作量を検出するために設
けられたものであるが、これらすべてを設けることは不
可欠ではなく、これらのうちの少なくとも1つを設けれ
ば操作量を検出することができる。しかし、ストローク
センサ71によれば、ブレーキペダル10の操作開始当
初における操作量の検出遅れを小さくできるため、有効
である。
【0009】図3は、前輪側リニアバルブ装置66の構
成を概略的に示す系統図であり、図4は、後輪側リニア
バルブ装置68の構成を概略的に示す系統図である。図
3に示す前輪側リニアバルブ装置66において、増圧リ
ニアバルブ54(増圧リニアバルブ54a〜dを区別す
る必要がない場合には、単に、増圧リニアバルブ54と
記載して、これらを代表して表すものとする)は、シー
ティング弁を含むものであり、弁子90と、弁座92
と、弁子90と一体的に移動する被電磁付勢体94と、
スプリング96と、ソレノイド98と、固定部材100
とを含むものである。スプリング96の付勢力は、弁子
90を弁座92に着座させる向きに作用するものであ
り、ソレノイド98に電流が供給されない間、弁子90
は弁座92に着座させられた状態が保たれる。
【0010】それに対して、ソレノイド98に電流が供
給されると、被電磁付勢体94を固定部材100に接近
させる向きの磁気力(弁子90を弁座92から離間させ
る向きの力)が発生させられる。また、増圧リニアバル
ブ54の前後に液圧差が生じると、その液圧差に応じた
差圧作用力が、弁子90を弁座92から離間させる向き
に作用する。したがって、弁子90には、弁子90を弁
座92に着座させる向きのスプリング96の付勢力と、
離間させる向きの磁気力および差圧作用力とが作用する
ことになり、これらの力の関係で、着座させられたり、
離間させられたりする。また、弁子90と弁座92との
間の開口面積も、これらの力の関係によって決まる。開
口面積は、液圧差が一定である場合には、ソレノイド9
8への供給電流が大きく、磁気力が大きいほど大きくな
る。減圧リニアバルブ58は、基本的には増圧リニアバ
ルブ54と同じ構造のものであるため、同じ符号を付し
て説明を省略する。
【0011】図4に示す後輪側リニアバルブ装置68に
おいて、増圧リニアバルブ54c,dについては上述の
それと構造が同じものであるため説明を省略する。減圧
リニアバルブ62は、シーティング弁を含むものである
が、常開弁である。減圧リニアバルブ62は、弁座13
4と、弁座134に着座・離間可能に設けられた弁子1
36と、弁子136を弁座134から離間させる向き付
勢するスプリング138と、弁子136を駆動する駆動
部材140と、被電磁付勢体142と、ソレノイド14
4と、固定部材148とを含むものであり、駆動部材1
40,弁子136および被電磁付勢体142は、一体的
に移動可能とされている。
【0012】ソレノイド144に電流が供給されない間
は、スプリング138の付勢力により、弁子136は弁
座138から離間させられた状態にある。それに対し
て、ソレノイド144が励磁されると、被電磁付勢体1
42を固定部材148に接近させる向きの磁気力が発生
させられる。また、前後に液圧差が生じれば、弁子13
6を弁座134から離間させる向きの差圧作用力が作用
する。したがって、弁子136には、弁座134から離
間させる向きのスプリング138の付勢力および差圧作
用力と、弁座134に接近させる向きの磁気力とが作用
させられ、これらの力の関係で着座させられたり、離間
させられたりする。
【0013】本液圧ブレーキ装置には、PU152,R
AM153,ROM154,入力部155,出力部15
6を含むコンピュータを主体とするブレーキ液圧制御装
置160が設けられている。ブレーキ液圧制御装置16
0の入力部155には、前述の、ストロークセンサ7
1、マスタ圧センサ72,73、ポンプ圧センサ74、
ホイールシリンダ圧センサ75〜78の他、各車輪の回
転速度を検出する車輪速センサ162〜165,ブレー
キペダル10が踏み込まれたことを検出するブレーキス
イッチ166、リザーバ31の液面が予め定められた設
定液面より低くなったことを検出するリザーバスイッチ
168等が接続される。出力部156には、前述の各電
磁制御弁のソレノイドが図示しない駆動回路を介して接
続されるとともに、低圧用モータ40,高圧用モータ3
8等が駆動回路を介して接続されている。また、警告ラ
ンプ170も駆動回路を介して接続されている。さら
に、駆動系制御装置172との間においては通信が行わ
れる。ROM154には、図1のフローチャートで表さ
れる通常作動時液漏れ抑制制御プログラム,通常制動時
ブレーキ液圧制御プログラム,図7のフローチャートで
表されるポンプ装置制御プログラム等種々のプログラム
や図5のマップで表されるテーブル等が格納されてい
る。その他、アンチロック制御プログラム等も記憶され
ているが、説明を省略する。
【0014】以上のように構成されたブレーキ装置にお
ける作動について説明する。ブレーキペダル10が踏み
込まれると、通常制動時ブレーキ液圧制御プログラムが
実行される。ブレーキペダル10の操作量に応じて要求
ホイールシリンダ液圧が決定される。ポンプ装置30が
作動させられ、マスタ遮断弁26,28が遮断状態に切
り換えられる。増圧リニアバルブ54は開状態に保た
れ、減圧リニアバルブ58,62は、ブレーキペダル1
0の踏込みが緩められた場合等実ホイールシリンダ液圧
が要求ホイールシリンダ液圧より大きくなった場合(減
圧が必要な場合)に制御される。増圧リニアバルブ54
への供給電流量は最大とされ、開口面積が最大とされ
る。
【0015】ポンプ装置30においては、目標吐出圧と
目標吐出流量とを実現し得るように、図5に示す制御マ
ップに従って、低圧用モータ40,高圧用モータ38へ
の供給電流量が決定される。目標吐出圧は、要求ホイー
ルシリンダ液圧と同じ大きさとされ、目標吐出流量は、
要求ホイールシリンダ液圧の変化量に基づいて決定され
る。ブレーキペダル10が通常の大きさの操作力で操作
された場合は、低圧用ポンプ34の制御によりホイール
シリンダ液圧が制御されるが、緊急時等大きな操作力で
操作された場合は、高圧用ポンプ32が作動状態とされ
る。ポンプ装置30の最大吐出圧は、高圧用ポンプ32
が作動状態にある場合に実現される。
【0016】ポンプ装置30は、図7のフローチャート
で表されるポンプ装置制御プログラムの実行に従って制
御される。ステップ1(以下、S1と略称する。他のス
テップについても同様とする)において、ポンプ装置制
御禁止フラグがセットされているか否かが判定され、S
2において、高圧用ポンプ作動禁止フラグがセットされ
ているか否かが判定される。いずれのフラグもセットさ
れていない場合には、S3において、通常制御が行われ
る。上述のように、図5に示す制御マップに従って高圧
用モータ38,低圧用モータ40への供給電流が決定さ
れるのである。それに対して、高圧用モータ作動禁止フ
ラグがセットされている場合には、S2における判定が
YESとなり、S4において、低圧用モータ40の制御
のみに基づいて、ポンプ圧等の制御が行われる。高圧用
モータ38へ電流が供給されることはないのである。ポ
ンプ装置制御禁止フラグがセットされている場合には、
S1における判定がYESとなり、S5において、低圧
用モータ40にも高圧用モータ38にも電流が供給され
なくなる。ポンプ装置30の制御自体が行われなくなる
のである。後述するが、高圧用ポンプ作動禁止フラグ
は、液漏れが検出された場合にセットされ、通常作動時
液漏れ抑制制御中セット状態に保たれるフラグである。
ポンプ装置制御禁止フラグは、リザーバ31の作動液残
量が0になった場合にセットされるフラグである。
【0017】液漏れが生じたことはリザーバスイッチ1
68の状態に基づいて検出される。リザーバスイッチ1
68は、リザーバ31に収容された作動液量が液漏れ検
出液量より少なくなった場合にOFF状態からON状態
に切り換わるスイッチであり、液量に基づいて切り換わ
るスイッチであっても、液量に対応する液面の高さに基
づいて切り換わるスイッチであってもよい。例えば、液
量を、作動液の容量に基づく圧力変化,静電容量の変化
等に基づいて検出するものとしたり、液面の高さをフロ
ートを使用して検出するものとしたり、液面高さをフロ
ートを用いないで光学的に検出するものとしたりするこ
とができる。本実施形態においては、フロートにはめ込
まれた磁石が液漏れ検出液量に対応する液漏れ検出液面
高さL0を通過すると、OFF状態からON状態に切り
換わるものとされる。液漏れが検出された場合には、通
常作動時液漏れ抑制制御が行われる。本実施形態におい
ては、要求ホイールシリンダ液圧が液漏れ検出前のブ
レーキペダル10の操作量に応じた大きさより小さくさ
れ、ポンプ装置30から吐出される作動液の最大値が
小さくされる。また、警告ランプ170が点滅させら
れることにより運転者に液漏れがあったことが知らさ
れ、駆動系制御装置172に、最大速度を小さくする
ことを指示する指令が出力される。さらに、電磁開閉
弁69が閉状態に切り換えられ、ストロークシミュレー
タ70に作動液が供給されることが阻止される。駆動系
制御装置172によって最大速度が小さくされれば、大
きなブレーキ液圧が要求される事態になることが回避さ
れる。
【0018】通常作動時液漏れ抑制制御は、リザーバ3
1に作動液が残っている間行われ、作動液が0になった
場合には、ポンプ装置30の制御が中止させられる。例
えば、マスタ遮断弁26,28が開状態に切り換えられ
るとともに増圧リニアバルブ54が閉状態とされること
により、ホイールシリンダ18,24にマスタシリンダ
12の作動液が供給されるようにする。リザーバ31に
作動液がなくても、マスタシリンダ12に残っていれ
ば、液圧ブレーキを作動させることができる。また、電
動パーキングブレーキ等の補助ブレーキを作動させても
よい。さらに、駆動系制御装置172へ駆動力を0とす
る指令を出力することもできる。
【0019】リザーバ31に作動液が残っているか否か
は、液漏れ検出後の液漏れ時間Tに基づいて検出され
る。リザーバスイッチ168がONになった場合にリザ
ーバ31に残っている作動液量(前述の液漏れ検出残
量)QR は予めわかっている。また、比較的小さな速度
の漏れである場合の液漏れ速度をq/min とすれば、リ
ザーバ31の作動液残量が0になるまでに要する時間
(TR =QR /q)min を求めることができる。したが
って、液漏れ時間Tが上述の時間TR より短い間(TR
>T)は、リザーバ31に作動液が残っていることがわ
かる。ここで、液漏れは、ブレーキが作動状態にある場
合に生じ、非作動状態にある場合に生じない場合と、ブ
レーキが作動状態にあっても非作動状態にあっても生じ
る場合とがあるが、前者の場合には、液漏れ時間を液漏
れ検出後のブレーキ作動時間とし、後者の場合には、液
漏れ時間を液漏れ検出後の経過時間とする。本実施形態
においては、液漏れ速度が小さい漏れを想定しているた
め、非作動状態にある場合には液漏れが生じないと推定
することができ、液漏れ速度q/min もブレーキが作動
状態にある場合の実験値である。そのため、液漏れ時間
Tは、液漏れ検出後のブレーキ作動時間とする。
【0020】また、上記時間TR は、リザーバ31に収
容された作動液量がすべて消費されるまでの時間である
ため、消費時間と称することができる。そして、消費時
間TR から液漏れ時間Tを引いた時間(TR −T)を余
裕時間と称し、余裕時間を消費時間で割った値を余裕度
k=(TR −T)/TR と称することができる。リザー
バ残量が多い場合は、余裕度が大きいのである。本実施
形態においては、作動残量0がエンプティ検出残量とさ
れる。なお、消費時間TR は、リザーバスイッチ168
がON状態になった場合に残っている作動残量QR から
予め定められた最小残量Qmin を引いた量QR ′(=Q
R −Qmin )を液漏れ速度qで割った値TR ′としても
よい。この場合には、最小残量Qmin がエンプティ検出
残量とされる。
【0021】なお、実際の液漏れ速度を、2つのリザー
バスイッチの出力状態に基づいて取得することができ
る。一方のスイッチが作動液量Qr1以下になった場合に
ON状態に切り換わり、他方のスイッチが作動液量Qr2
以下になった場合にON状態に切り換わるものである場
合において、一方のスイッチがON状態になってから他
方のスイッチがON状態になるまでの時間が時間TDrで
ある場合には、液漏れ速度qを、(Qr1−Qr2)/TDr
として求めることができる。また、上記他方のスイッチ
がON状態に切り換わる作動液残量Qr2を上述の最小液
量Qmin あるいは0(エンプティ検出残量)とすれば、
液漏れ時間を計測しなくても、他方のスイッチがON状
態になるまで、通常作動時液漏れ抑制制御が行われるよ
うにし、ON状態になった場合に制御が禁止させられる
ようにすることもできる。
【0022】要求ホイールシリンダ液圧P* は、ブレー
キペダル10の操作量に基づいて決定されるが、通常作
動時液漏れ抑制制御においては、液漏れ検出前に(液漏
れが検出されていない場合に)操作量に基づいて決定さ
れた要求ホイールシリンダ液圧P* に余裕度kを掛けた
値(P* ・k)が要求ホイールシリンダ液圧P* とされ
る。余裕度kは、1より小さい値であるため、要求ホイ
ールシリンダ液圧P*が小さくされる。液漏れ箇所に加
わる液圧を小さくし得、漏れを抑制することができる。
余裕度kは、ブレーキ作動時間の経過に伴って小さくさ
れるため、リザーバ残量の減少に伴ってブレーキ操作部
材の操作量に対する要求ホイールシリンダ液圧P* の比
率が小さくなる。また、比率が急激に小さくされるので
はなく、漸減させられるため、運転者の違和感を軽減す
ることができる。
【0023】図1のフローチャートのステップ11にお
いて、リザーバスイッチ168がON状態であるか否か
が判定され、S12において、ブレーキスイッチ166
がON状態であるか否かが判定される。リサーバスイッ
チ168がON状態であり、かつ、ブレーキスイッチ1
66がON状態である場合には、S13において、余裕
時間があるか否かが判定される。リザーバ31に作動液
が残っているか否かが判定されるのである。余裕時間が
0より大きい場合には、S14において液漏れ抑制液圧
制御が行われ、S15において、警報が発せられる。そ
れに対して、余裕時間が0以下になった場合には、S1
6においてポンプ装置制御禁止フラグがセットされる。
ポンプ装置30の制御が中止させられるのである。ま
た、リザーバスイッチ168がON状態にある場合に
は、ブレーキ操作が行われていなくても、S15におい
て、警報が発せられる。運転者に知らせておいた方がよ
いからである。
【0024】本実施形態においては、図6のフローチャ
ートで表される通常作動時液漏れ抑制制御が実行され
る。S14aにおいて前述の余裕度kが演算により求め
られ、S14bにおいて、要求ホイールシリンダ液圧
が、操作量に基づいて決定された要求ホイールシリンダ
液圧に余裕度kを掛けた値とされる。そして、S14c
において、高圧用ポンプ32の作動を禁止する高圧用ポ
ンプ作動禁止フラグがセットされる。そして、駆動系制
御装置172に、最大速度を小さくすることを指示する
指令が出力される。駆動系制御装置172においては、
最大回転数が予め定められた設定数だけ小さくされ、最
大速度が制限される。なお、余裕度kを表す情報が出力
されるようにすることもできる。駆動系制御装置172
において、アクセル開度Aに余裕度kを掛けた値(A・
k)がアクセル開度(要求出力)とされ、それに基づい
て制御されれば、車速が低く抑えられる。駆動系制御装
置は、エンジン制御装置であっても、電動モータ制御装
置であってもよい。
【0025】以上のように、本実施形態においては、通
常制動時、すなわち、液圧ブレーキが通常に作動させら
れる場合に液漏れが検出された場合には、通常作動時液
漏れ抑制制御が行われる。ブレーキ液圧が運転者が要求
する要求液圧より小さくされるとともにポンプ装置30
の最大吐出圧が小さくされるのである。そのため、液漏
れ箇所に加わる液圧を小さくすることができ、液漏れを
抑制することができる。また、ブレーキ液圧が余裕度に
応じて漸減させられ、急激に減少させられるわけではな
いため、運転者の違和感を軽減することができる。さら
に、ポンプ装置30の制御によるブレーキ液圧の制御が
中止させられることなく継続して行われるため、ブレー
キの特性が変わることがない。高圧ポンプ32の作動が
許容されるモードから作動が禁止されるモードに変更し
て行われるのであり、警告ランプ170が点滅させられ
ないモードから点滅させられるモードに変更して行われ
るのである。本実施形態においては、液圧制御装置16
0のS14を記憶し、実行する部分等により通常作動時
液漏れ抑制装置が構成される。通常作動時液漏れ抑制装
置は、液圧抑制部,最大液圧抑制部,液漏れ時制御部で
もある。
【0026】なお、通常作動時液漏れ抑制制御は、上記
実施形態における制御に限らず、他のパターンの制御が
行われるようにすることもできる。例えば、上述のS1
4が、車速が、車両が停止状態にあるとみなし得る設定
速度より小さい場合に実行され、設定速度より大きい場
合に実行されないようにすることもできる。車両が停止
状態にある場合には、本来それほど大きな制動力が必要
であるわけではないが、運転者のブレーキペダル10の
操作力が大きくされる場合があるからである。
【0027】また、図8のフローチャートで表される通
常作動時液漏れ抑制制御が行われるようにすることもで
きる。4つのホイールシリンダ18,24,46,48
すべてに作動液を供給しないで、2つずつ供給するよう
にするのである。液漏れが4輪のいずれかのブレーキに
おいて生じている場合には、その液漏れが生じているブ
レーキを非作動状態とすることが望ましいが、液漏れ速
度が小さい場合には、液漏れがいずれのブレーキで生じ
ているかを特定することは困難である。そのため、各々
の系統のホイールシリンダに選択的に作動液が供給され
るようにすれば、すべてのホイールシリンダに作動液が
供給される場合に比較して、液漏れを少なくすることが
できる。本実施形態においては、互いに対角位置にある
2つのホイールシリンダを1つの組として2つの組
〔(左前輪16のホイールシリンダ18および右後輪4
4のホイールシリンダ48),(右前輪22のホイール
シリンダ24および左後輪42のホイールシリンダ4
6)〕を作成し、一方の組に属するホイールシリンダ
(左前輪16のホイールシリンダ18および右後輪44
のホイールシリンダ48)が作動状態で他方の組に属す
るホイールシリンダ(右前輪22のホイールシリンダ2
4および左後輪42のホイールシリンダ46)が非作動
状態である第1作動状態と、一方の組に属するホイール
シリンダ18,48が非作動状態で他方の組に属するホ
イールシリンダ24,46が作動状態である第2作動状
態とを交替させることにする。このようにすれば、車両
の右側と左側とでブレーキ力を同じにすることができる
ため、制動時の操縦安定性の低下を回避し得る。本実施
形態においては、第1作動状態と第2作動状態とが、一
回ずつ交互に選択されるようにする。
【0028】S14eにおいて、前回制動時に、第1作
動状態にあったか否かが判定される。第1作動状態であ
った場合には、判定がYESとなり、S14fにおい
て、第2作動状態が選択される。前述の他方の組に属す
るブレーキを作動状態とし、一方の組に属するブレーキ
を非作動状態とする指令が発せられるのであり、その結
果、ホイールシリンダ18,48に対応する増圧リニア
バルブ54a,dが閉状態とされ増圧リニアバルブ54
b,cが開状態とされる。ホイールシリンダ24,46
に作動液が供給され、ホイールシリンダ18,48には
作動液が供給されないことになる。前回制動時に、第2
作動状態であった場合には、判定がNOとなり、S14
gにおいて、第1作動状態が選択される。ホイールシリ
ンダ24,46に対応する増圧リニアバルブ54b,c
が閉状態とされ、ホイールシリンダ18,48に対応す
る増圧リニアバルブ54a,dが開状態とされるのであ
る。本実施形態においては、制御装置160のS14を
実行する部分等により作動状態選択制御部が構成され
る。
【0029】なお、本実施形態においては、作動回数毎
に、第1作動状態と第2作動状態とが交互に選択された
が、複数回等予め定められた設定回数毎に選択が切り換
えられるようにしたり、作動時間毎に選択が切り換えら
れるようにしたりすることもできる。また、第1作動状
態を、左右前輪のホイールシリンダ18,24に作動液
が供給され、左右後輪のホイールシリンダ46,48に
供給されない状態とし、第2作動状態を、逆の状態(ホ
イールシリンダ18,24に作動液が供給されないで、
ホイールシリンダ46,48に作動液が供給される状
態)とすることもできる。
【0030】また、リザーバ31の液面の連続的な変化
を検出する連続式リザーバ液量検出装置を設け、第1作
動状態,第2作動状態の各々の場合におけるリザーバ残
量の変化量に基づけば、液漏れが検出されたブレーキが
属する組を特定することができる。第1作動状態にされ
た場合に作動状態にあるブレーキであるか、第2作動状
態にされた場合に作動状態にあるブレーキであるかを特
定することができるのである。そして、液漏れが生じた
ブレーキに作動液が供給されないないように、それに対
応する増圧リニアバルブ54への供給電流を0とすれ
ば、液漏れを確実に阻止することができる。連続式リザ
ーバ液量検出装置は、例えば、差動トランスを含むもの
とすることができる。フロートにはめ込まれた磁石の位
置の変化がコイルに流れる電圧の変化に基づいて連続的
に検出される。その他、リザーバ31に収容された作動
液の容量に応じて変化する圧力や、静電容量等に基づい
て検出したり、液面の変化を光学的に検出したりするこ
ともできる。
【0031】図9のフローチャートにおいて、S24に
おいて、液漏れが検出されてからの液漏れ時間が、第1
設定時間T1 以上になったか否かが判定される。第1設
定時間T1 より短い場合には、S25において、第1作
動状態が選択される。液漏れ時間が第1設定時間以上に
なった場合には、S24における判定がYESとなり、
S26〜29において、リザーバ液面L1 が検出され、
第2作動状態が選択される。第1作動状態が第1設定時
間の間維持されるのであり、その状態におけるリザーバ
液面の変化が検出されることになる。リサーバ液面L1
が検出された場合には、検出済フラグがセットされ、第
2作動状態にある間にリザーバ液面が検出されることが
回避される。
【0032】第1作動状態が第1設定時間の間継続させ
られ、その時点のリザーバ液面L1が検出された後は、
S30,29において、第2設定時間以上になるまで第
2作動状態とされる。本実施形態においては、第1作動
状態に維持される時間と第2作動状態が維持される時間
とが同じ長さになるようにされる。第2設定時間から第
1設定時間を引いた長さが第1設定時間と同じ時間とな
るのであり、第2設定時間は第1設定時間の2倍の長さ
となる。その後、液漏れ時間が第2設定時間以上になる
と、S30における判定がYESとなり、S31におい
てリザーバ液面L2 が検出され、S32において第1作
動状態にあった場合の液面変化量(L1 −L0 )と、第
2作動状態にあった場合の液面変化量(L2 −L1 )と
が比較され、一方の組と他方の組とのいずれに属するブ
レーキに液漏れが生じたか否かが特定される。一方の組
に属するブレーキに液漏れが生じたと検出された場合に
は、S33において、第2作動状態が選択される。増圧
リニアバルブ54a,dが閉状態に切り換えられる。他
方の組に属するブレーキに液漏れが生じたと検出された
場合には、S34において、第1作動状態が選択され
る。第1設定時間,第2設定時間が、リザーバ液面が変
化するのに十分な時間とされる。
【0033】なお、本実施形態においては、さらに、第
1作動状態と第2作動状態との各々において作動状態と
されるブレーキを変更すれば(一方の組と他方の組とに
属するブレーキを変更すれば)、液漏れが生じたブレー
キが、4輪のうちのいずれの位置にあるブレーキ(前後
左右)であるかを特定することも可能である。また、液
面変化量が設定変化量(L1 −L0 ),(L2 −L1 )
以上である場合に、液漏れが生じたと特定することもで
きる。
【0034】また、ポンプ装置30において、低圧用ポ
ンプ34が作動状態で高圧用ポンプ32が非作動状態で
ある第1作動状態と、低圧用ポンプ34が非作動状態で
高圧用ポンプ32が作動状態である第2作動状態とを交
替させることもできる。高圧用ポンプ32,低圧用ポン
プ34のいずれか一方において液漏れが生じていた場合
には、両方を作動状態とする場合より、液漏れを抑制す
ることができる。
【0035】さらに、ブレーキペダル10の操作速度に
応じて決定される増加勾配(要求ホイールシリンダ液圧
の変化量)を抑制することによっても、液漏れを抑制す
ることができる。要求ホイールシリンダ液圧の変化量Δ
* に余裕度kを掛けた値を要求増加勾配ΔP* とする
のである。液漏れ箇所に、迅速に大きな液圧が加えられ
ることが回避され、液漏れを抑制することができる。増
加勾配は、ポンプ装置30と増圧リニアバルブ54との
少なくとも一方を制御することによって制御することが
できる。例えば、増圧リニアバルブ54への供給電流を
小さくすれば、増圧リニアバルブ54の開口面積を小さ
くし、増圧勾配を抑制することができる。通常制動時に
は、増圧リニアバルブ54には最大の電流が供給され、
開度が最大とされているが、供給電流を小さくして、開
度を小さくするのである。
【0036】さらに、図5の制御マップを変更し、低圧
用ポンプ32,高圧用ポンプ34の最大吐出圧を小さく
する等制御領域を狭くすることもできる。S4におい
て、低圧用ポンプ34,高圧用ポンプ32から吐出され
る作動液の最大吐出圧が制限された変更後のマップに従
って、低圧用モータ40,高圧用モータ38への供給電
流が制御されることになる。また、余裕度kに応じて要
求ホイールシリンダ液圧を決定することは不可欠ではな
く、予め固定された1より小さい係数(固定液圧抑制
率)を掛けることによって、要求ホイールシリンダ液圧
が決定されるようにすることもできる。要求増圧勾配に
ついても同様である。
【0037】次に、請求項1〜7に共通の一実施形態と
しての液圧ブレーキシステムについて説明する。本液圧
ブレーキシステムは、図10に示すように、ポンプ装置
200がアキュムレータ202と1つのポンプ204と
を含むものである。このポンプ装置200においては、
アキュムレータ202に蓄えられる作動液の液圧が設定
範囲内になるように、ポンプ204を駆動するポンプモ
ータ206の作動状態が制御される。アキュムレータ2
02に蓄えれる作動液の液圧は圧力センサ208によっ
て検出される。
【0038】本実施形態においては、すべてのホイール
シリンダにマスタシリンダ12とポンプ装置200との
両方が接続されている。ポンプ装置200とホイールシ
リンダとを接続する液通路の途中に設けられた電磁開閉
弁220,222は常閉弁であるのに対し、マスタシリ
ンダとホイールシリンダとの間に設けられた電磁開閉弁
224,226は常開弁であるため、電気系の故障時に
は、すべてのホイールシリンダがポンプ装置200から
遮断されてマスタシリンダ12に連通させられることに
なる。しかも、後輪側のホイールシリンダとマスタシリ
ンダ12との間には、増圧バルブ228が設けられてい
るため、後輪側のホイールシリンダには、マスタシリン
ダ12の液圧が増圧されて供給されることになる。前輪
側,後輪側の各々において、2つのホイールシリンダの
間に電磁開閉弁230,232が設けられている。電磁
開閉弁230,232の制御により、2つのホイールシ
リンダを互いに連通させたり、遮断したりすることがで
きる。2つのホイールシリンダの液圧を独立に制御する
場合には遮断し、共通に制御する場合には連通させるの
であり、共通に制御する場合には、いずれか一方のリニ
アバルブ装置を制御すればよいことになる。
【0039】ポンプ204を駆動するモータ206は、
図11のフローチャートで表されるアキュムレータ圧制
御プログラムの実行に従って制御される。アキュムレー
タ圧は、下限値PACL と上限値PACH との間の範囲内に
保たれる。S50において、ポンプ204が作動状態に
あるか否かが判定され、作動状態にない場合には、判定
がNOとなり、S51において、圧力センサ208によ
って検出されたアキュムレータ圧が、下限値PACL より
小さいか否かが判定され、小さい場合には、S52にお
いて、ポンプモータ206の駆動によりポンプ204が
作動させられる。ポンプ204が作動状態にある場合に
は、判定はYESとなり、S53において上限値PACH
より大きいか否かが判定され、上限値PACH 以下の場合
には、ポンプ204の作動は継続して行われるが、上限
値PACH を越えた場合には、判定がYESとなり、S5
4において、ポンプ204の作動が停止させられる。液
漏れが検出された場合には、本実施形態においては、S
14の液圧抑制制御において、アキュムレータ圧の上限
値PACH が小さくされる(PACH ←PACH −PH )。そ
の結果、ホイールシリンダの最大液圧が小さくなり、液
漏れを抑制することができる。制御装置160のS14
を実行する部分等により、上限アキュムレータ圧変更部
が構成される。
【0040】なお、液漏れが生じたことは、圧力センサ
208によって検出することもできる。アキュムレータ
圧が、上記下限値PACL より小さい設定圧より低くなっ
た場合、または、設定圧より低い状態が設定時間以上続
いた場合に液漏れが生じたとすることができるのであ
る。
【0041】また、上記実施形態においては、警報装置
として警告ランプ170が設けられていたが、音により
警告を発するブザー等とすることもできる。さらに、ブ
レーキ回路の構造は上記実施形態におけるそれに限らな
い等、本発明は、〔発明が解決しようとする課題,課題
解決手段および効果〕の欄に記載した態様を始めとし
て、当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である液圧ブレーキシステ
ムの液圧制御装置のROMに格納された通常作動時液漏
れ抑制制御プログラムを表すフローチャートである。
【図2】上記液圧ブレーキシステムの回路図である。
【図3】上記液圧ブレーキシステムに含まれる前輪側リ
ニアバルブ装置66の構造を概念的に示す図である。
【図4】上記液圧ブレーキシステムに含まれる後輪側リ
ニアバルブ装置68の構造を概念的に示す図である。
【図5】上記液圧制御装置のROMに格納されたポンプ
装置の制御マップを表すテーブルである。
【図6】上記通常作動時液漏れ抑制制御プログラムのS
14における実行を表すフローチャートである。
【図7】上記液圧制御装置のROMに格納されたポンプ
装置制御プログラムを表すフローチャートである。
【図8】本発明の別の一実施形態である液圧ブレーキシ
ステムの液圧制御装置のROMに格納された通常作動時
液漏れ抑制制御プログラムのS14における実行を表す
フローチャートである。
【図9】本発明のさらに別の一実施形態である液圧ブレ
ーキシステムの液圧制御装置のROMに格納された通常
作動時液漏れ抑制制御プログラムのS14における実行
を表すフローチャートである。
【図10】本発明のさらに別の一実施形態である液圧ブ
レーキシステムの回路図である。
【図11】上記液圧ブレーキシステムの液圧制御装置の
ROMに格納されたアキュムレータ圧制御プログラムを
表すフローチャートである。
【符号の説明】
30 ポンプ装置 31 マスタリザーバ 54 増圧リニアバルブ 74 ポンプ圧センサ 160 ブレーキ液圧制御装置 168 リザーバスイッチ 170 警告ランプ 202 アキュムレータ 208 圧力センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB01 BB28 CC02 EE01 HH02 HH16 JJ19 KK07 LL05 LL23 LL37 LL41 LL46 MM03 MM13 3D049 BB03 CC02 HH12 HH13 HH20 HH31 HH39 HH41 HH47 HH48 HH53 RR04 RR08 RR13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ操作部材の操作量に応じたブレー
    キ液圧により液圧ブレーキが作動させられる通常作動が
    可能な液圧ブレーキシステムであって、 当該液圧ブレーキシステムにおいて作動液漏れが生じた
    ことを検出する液漏れ検出装置と、 その液漏れ検出装置によって液漏れが検出された場合
    に、前記通常作動中の液漏れを抑制する通常作動時液漏
    れ抑制装置とを含むことを特徴とする液圧ブレーキシス
    テム。
  2. 【請求項2】前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記ブ
    レーキ液圧の最大値を前記液漏れの検出前より小さく制
    限する最大液圧制限部を有することを特徴とする請求項
    1に記載の液圧ブレーキシステム。
  3. 【請求項3】前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記ブ
    レーキ液圧を前記液漏れの検出前における前記ブレーキ
    操作部材の操作量に対応する大きさより小さくする液圧
    抑制部と、前記ブレーキ液圧の増加勾配を前記液漏れの
    検出前における前記ブレーキ操作部材の操作速度に対応
    する大きさより小さくする勾配抑制部との少なくとも一
    方を有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    液圧ブレーキシステム。
  4. 【請求項4】当該液圧ブレーキシステムが、前記液圧ブ
    レーキを複数個含むとともに、これら複数個の液圧ブレ
    ーキの作動状態を制御する液圧ブレーキ制御装置を含
    み、かつ、前記通常作動時液漏れ抑制装置が、前記液圧
    ブレーキ制御装置に、前記複数個の液圧ブレーキのうち
    の一部が非作動状態で残りが作動状態である第1作動状
    態と、前記一部の液圧ブレーキが作動状態で前記残りの
    液圧ブレーキが非作動状態である第2作動状態とを選択
    的に生ぜしめさせる作動状態選択制御部を有することを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の液
    圧ブレーキシステム。
  5. 【請求項5】当該液圧ブレーキシステムが、前記作動液
    を収容するリザーバを含み、前記液漏れ検出装置が、そ
    のリザーバ内の作動液の量が予め定められた設定液量よ
    り少なくなった場合に、液漏れが生じたと検出するリザ
    ーバ液量依拠液漏れ検出部を有することを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれか1つに記載の液圧ブレーキシ
    ステム。
  6. 【請求項6】液圧により作動させられる液圧ブレーキを
    含む液圧ブレーキシステムであって、 当該液圧ブレーキシステムの液圧を電気的に制御する電
    気液圧制御装置と、 当該液圧ブレーキシステムにおいて作動液漏れが生じた
    ことを検出する液漏れ検出装置と、 その液漏れ検出装置によって液漏れが検出された場合
    に、前記電気液圧制御装置に、液漏れの検出前とは異な
    るモードで液圧の電気的な制御を継続させる液漏れ時制
    御装置とを含むことを特徴とする液圧ブレーキシステ
    ム。
  7. 【請求項7】当該ブレーキシステムが、ポンプ装置によ
    って加圧された作動液を蓄えるアキュムレータを含み、
    前記電気液圧制御装置が、前記ポンプ装置を電気的に制
    御することにより前記アキュムレータに蓄えられる作動
    液の液圧を予め定められた設定範囲内の大きさに保つア
    キュムレータ圧制御部を有し、かつ、前記液漏れ時制御
    装置が、前記アキュムレータ圧の設定範囲の上限値を、
    前記液漏れ検出前より小さくする上限アキュムレータ圧
    変更部を有することを特徴とする請求項6に記載の液圧
    ブレーキシステム。
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