JP2000271974A - 円筒状部品の製造方法とそれによるカセットテープ用ガイドローラー - Google Patents
円筒状部品の製造方法とそれによるカセットテープ用ガイドローラーInfo
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- JP2000271974A JP2000271974A JP11076970A JP7697099A JP2000271974A JP 2000271974 A JP2000271974 A JP 2000271974A JP 11076970 A JP11076970 A JP 11076970A JP 7697099 A JP7697099 A JP 7697099A JP 2000271974 A JP2000271974 A JP 2000271974A
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- Japan
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- guide roller
- mold
- plate
- stripper plate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カセットテープ用のガイドローラー等の円筒
状部品の金型による成型品を、端部にラッパ状の広がり
を生じることなく、廉価に製造すること。 【解決手段】 円筒状部品の端部が広がるのは、成形さ
れた部品が金型の中心ピンに締め付け力を生じて抱きつ
いていて、ストリッパー・プレートが部品を排出する時
に部品端部に強い力がかかって外向きに変形するためで
ある。そこで、ストリッパー・プレートに所要の窪みを
設けた金型を用いて、円筒状部品の端部に面取りあるい
はアールをつける形状に成形すれば、端部にかかる排出
力は部品の中心軸を向くものになって部品の外形が変形
しないか、あるいは面取り量以下の僅かな変形に止まる
ようにできる。これによって金型を複雑にしたり、二次
加工によったりすることなく、良質の部品を廉価に製造
できる。
状部品の金型による成型品を、端部にラッパ状の広がり
を生じることなく、廉価に製造すること。 【解決手段】 円筒状部品の端部が広がるのは、成形さ
れた部品が金型の中心ピンに締め付け力を生じて抱きつ
いていて、ストリッパー・プレートが部品を排出する時
に部品端部に強い力がかかって外向きに変形するためで
ある。そこで、ストリッパー・プレートに所要の窪みを
設けた金型を用いて、円筒状部品の端部に面取りあるい
はアールをつける形状に成形すれば、端部にかかる排出
力は部品の中心軸を向くものになって部品の外形が変形
しないか、あるいは面取り量以下の僅かな変形に止まる
ようにできる。これによって金型を複雑にしたり、二次
加工によったりすることなく、良質の部品を廉価に製造
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形等、金型
を用いて円筒状部品を製造する方法と、それによって製
造される円筒状部品に関するものである。
を用いて円筒状部品を製造する方法と、それによって製
造される円筒状部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製の円筒状部品、例えば録
画用のカセットテープでテープを案内するガイドローラ
ーは、金型を用いて射出成型により製造される。図3は
そのような金型の概略断面図で、同図(A)にて、上型
1と下型2が合わせ面3で合わさっている。もっとも金
型は横向きに配置されることもあり、その場合は二つの
金型の関係は左右ということになるが、ここでは便宜
上、上型、下型としておく。下型2には中心ピン4が設
けてあり、ストリッパー・プレート5が付属している。
上型1には窪みが設けてあって、下型2と合わさると、
中心ピン4、ストリッパー・プレート5との間に空所6
が形成される。
画用のカセットテープでテープを案内するガイドローラ
ーは、金型を用いて射出成型により製造される。図3は
そのような金型の概略断面図で、同図(A)にて、上型
1と下型2が合わせ面3で合わさっている。もっとも金
型は横向きに配置されることもあり、その場合は二つの
金型の関係は左右ということになるが、ここでは便宜
上、上型、下型としておく。下型2には中心ピン4が設
けてあり、ストリッパー・プレート5が付属している。
上型1には窪みが設けてあって、下型2と合わさると、
中心ピン4、ストリッパー・プレート5との間に空所6
が形成される。
【0003】上型1のゲート7を通じて空所6に溶融樹
脂材料を注入すると、製品であるガイドローラーが形成
される。これは図4(A)のような断面の円筒状部品
で、ガイドローラー11の中心穴に多少の段差をつける
場合もあるが、ここでは簡単のため中心穴に段差のない
ものを示す。
脂材料を注入すると、製品であるガイドローラーが形成
される。これは図4(A)のような断面の円筒状部品
で、ガイドローラー11の中心穴に多少の段差をつける
場合もあるが、ここでは簡単のため中心穴に段差のない
ものを示す。
【0004】図3(A)の空所6にゲート7から材料を
注入して部品を成形した後、上型1を下型2から離す
と、同図(B)に見るように、ストリッパー・プレート
5が下型2から突き出して製品であるガイドローラー1
1を押し上げ、ガイドローラー11は矢印8のように中
心ピン4から抜け出して排出される。
注入して部品を成形した後、上型1を下型2から離す
と、同図(B)に見るように、ストリッパー・プレート
5が下型2から突き出して製品であるガイドローラー1
1を押し上げ、ガイドローラー11は矢印8のように中
心ピン4から抜け出して排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図3(A)の空所6に
材料を注入すると、ガイドローラー11は下型2の中心
ピン4にはまっている形で成形され、若干冷却して収縮
すると締め付け力を生じて中心ピン4に抱きつく。部品
の全長が中心ピン4にはまっているのであるから、図3
(B)のようにストリッパー・プレート5がガイドロー
ラー11の下端を力Fで押してこれを排出する時、ガイ
ドローラー11が中心ピン4を締め付けて生じる摩擦力
に打ち勝ってガイドローラー11を排出するには、力F
はかなり大きな値になってガイドローラー11の下端を
変形させる傾向を生じる。中心ピン4があるためガイド
ローラー11の下端は外向けに変形するほかなく、図4
(B)に下端部の拡大図を示すように、ラッパ状に広が
った形になってしまう。
材料を注入すると、ガイドローラー11は下型2の中心
ピン4にはまっている形で成形され、若干冷却して収縮
すると締め付け力を生じて中心ピン4に抱きつく。部品
の全長が中心ピン4にはまっているのであるから、図3
(B)のようにストリッパー・プレート5がガイドロー
ラー11の下端を力Fで押してこれを排出する時、ガイ
ドローラー11が中心ピン4を締め付けて生じる摩擦力
に打ち勝ってガイドローラー11を排出するには、力F
はかなり大きな値になってガイドローラー11の下端を
変形させる傾向を生じる。中心ピン4があるためガイド
ローラー11の下端は外向けに変形するほかなく、図4
(B)に下端部の拡大図を示すように、ラッパ状に広が
った形になってしまう。
【0006】ガイドローラーその他の円筒状部品にとっ
てこのような変形が好ましくないのはいうまでもなく、
そのまま製品に組み込んだのでは機能不良の原因にな
る。そのため、従来は外径を研削して下端の広がりを除
去したりすることを行っていたが、そのような二次加工
は製造工数を増し、部品コストを上昇させる。本発明
は、工数を増したり、金型を複雑化したりすることな
く、端部に変形のない円筒状部品を製造する方法と、そ
れによって低コストで製造される部品を提供するもので
ある。
てこのような変形が好ましくないのはいうまでもなく、
そのまま製品に組み込んだのでは機能不良の原因にな
る。そのため、従来は外径を研削して下端の広がりを除
去したりすることを行っていたが、そのような二次加工
は製造工数を増し、部品コストを上昇させる。本発明
は、工数を増したり、金型を複雑化したりすることな
く、端部に変形のない円筒状部品を製造する方法と、そ
れによって低コストで製造される部品を提供するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の製造方法においては、ストリッパー・プレ
ートに接する円筒状部品の端部が、面取りあるいは丸め
形状となるようにストリッパー・プレートを構成した金
型を用いて部品を成形する。円筒状部品の端部がそのよ
うな形状であると、成形が終わってストリッパー・プレ
ートにより排出される際、ストリッパー・プレートから
受ける力の方向は円筒状部品の中心軸方向に向かって傾
き、部品端部を外向きに広げる作用を生じなくなる。そ
の結果、従来見られたような部品端部がラッパ状に変形
することが防がれるのである。
め、本発明の製造方法においては、ストリッパー・プレ
ートに接する円筒状部品の端部が、面取りあるいは丸め
形状となるようにストリッパー・プレートを構成した金
型を用いて部品を成形する。円筒状部品の端部がそのよ
うな形状であると、成形が終わってストリッパー・プレ
ートにより排出される際、ストリッパー・プレートから
受ける力の方向は円筒状部品の中心軸方向に向かって傾
き、部品端部を外向きに広げる作用を生じなくなる。そ
の結果、従来見られたような部品端部がラッパ状に変形
することが防がれるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。簡単のため、従来と同種の部品や部
分については同じ符号を用いることにする。図1は本発
明で用いる金型の概略断面図である。基本構造や動作は
図3の従来例と同様であるが、ストリッパー・プレート
5に窪み12を設けてあり、これは図3の従来例にはな
いものである。これによって、材料注入用の空所6は、
下端外周に斜面を生じ、製品であるガイドローラーは図
2(A)のように下端に面取りのある形状になる。な
お、ガイドローラ11の長さ、すなわち空所6の全長は
従来と同じになるよう、ストリッパー・プレート5に設
けた窪み12の深さの分だけ、上型1に設ける空所は浅
くする。
施形態を説明する。簡単のため、従来と同種の部品や部
分については同じ符号を用いることにする。図1は本発
明で用いる金型の概略断面図である。基本構造や動作は
図3の従来例と同様であるが、ストリッパー・プレート
5に窪み12を設けてあり、これは図3の従来例にはな
いものである。これによって、材料注入用の空所6は、
下端外周に斜面を生じ、製品であるガイドローラーは図
2(A)のように下端に面取りのある形状になる。な
お、ガイドローラ11の長さ、すなわち空所6の全長は
従来と同じになるよう、ストリッパー・プレート5に設
けた窪み12の深さの分だけ、上型1に設ける空所は浅
くする。
【0009】このような金型の空所6にゲート7から材
料を注入して成形を行い、二つの金型1、2を離してス
トリッパー・プレート5を突き出させ、部品を排出する
ことは、図3(B)に示した従来の場合と同様である
が、部品の下端を面取りのある形状にしたことにより、
排出時に部品がストリッパー・プレート5から受ける力
の様子が違ってくる。図2(B)は、同図(A)のガイ
ドローラー11の下端部の拡大図に、ストリッパー・プ
レート5の断面の一部を添えて示したものであるが、ス
トリッパー・プレート5からガイドローラー11にかか
る力Fはガイドローラー11の表面に垂直であるから、
ガイドローラー11の中心軸に向かって傾斜し、ガイド
ローラー11を外向きに変形させる作用をしない。ガイ
ドローラー11の下端の稜線で多少外向きに変形する傾
向を生じても、その量は面取り量を超えて外径を広げる
ほどにはならない。
料を注入して成形を行い、二つの金型1、2を離してス
トリッパー・プレート5を突き出させ、部品を排出する
ことは、図3(B)に示した従来の場合と同様である
が、部品の下端を面取りのある形状にしたことにより、
排出時に部品がストリッパー・プレート5から受ける力
の様子が違ってくる。図2(B)は、同図(A)のガイ
ドローラー11の下端部の拡大図に、ストリッパー・プ
レート5の断面の一部を添えて示したものであるが、ス
トリッパー・プレート5からガイドローラー11にかか
る力Fはガイドローラー11の表面に垂直であるから、
ガイドローラー11の中心軸に向かって傾斜し、ガイド
ローラー11を外向きに変形させる作用をしない。ガイ
ドローラー11の下端の稜線で多少外向きに変形する傾
向を生じても、その量は面取り量を超えて外径を広げる
ほどにはならない。
【0010】なお、図1、図2の実施形態では、ガイド
ローラー11の下端に斜面の面取りを施す場合を示した
が、ほかにも2段階に傾斜させた面取りやアールなどを
使うことができる。要は、ストリッパー・プレート5か
らの力Fをガイドローラー11の中心軸方向に向けて、
下端の広がりを防ぐのに効果のある形状であればよい。
ローラー11の下端に斜面の面取りを施す場合を示した
が、ほかにも2段階に傾斜させた面取りやアールなどを
使うことができる。要は、ストリッパー・プレート5か
らの力Fをガイドローラー11の中心軸方向に向けて、
下端の広がりを防ぐのに効果のある形状であればよい。
【0011】
【発明の効果】前記の実施形態から理解されるように、
本発明によればガイドローラー等の円筒状部品の成形に
おいて、金型を複雑化したり二次加工を施したりするこ
となしに、部品端部の広がりが防がれる。これによって
優れた品質の製品を廉価に提供できるのである。
本発明によればガイドローラー等の円筒状部品の成形に
おいて、金型を複雑化したり二次加工を施したりするこ
となしに、部品端部の広がりが防がれる。これによって
優れた品質の製品を廉価に提供できるのである。
【図1】本発明の金型の断面図で、上型と下型が合わさ
った状態である。
った状態である。
【図2】本発明のガイドローラーで、(A)は断面図、
(B)は下端部の拡大断面図である。
(B)は下端部の拡大断面図である。
【図3】従来の金型の断面図で、(A)は上型と下型が
合わさった状態、(B)は成型品の排出時の状態であ
る。
合わさった状態、(B)は成型品の排出時の状態であ
る。
【図4】従来のガイドローラーで、(A)は断面図、
(B)は下端部の拡大断面図である。
(B)は下端部の拡大断面図である。
1 上型 2 下型 4 中心ピン 5 ストリッパー・プレート 11 ガイドローラー 12 窪み F 力
Claims (2)
- 【請求項1】 金型により円筒状部品を製造する方法に
おいて、 ストリッパー・プレートに接する円筒状部品の端部外周
に面取りあるいは丸めをつける構成の金型を用いること
により、部品の離型時にストリッパー・プレートから円
筒状部品にかかる排出力のために部品端部が変形するの
を防ぐことを特徴とする円筒状部品の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の円筒状部品の製造方法
により製造したことを特徴とするカセットテープ用ガイ
ドローラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11076970A JP2000271974A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 円筒状部品の製造方法とそれによるカセットテープ用ガイドローラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11076970A JP2000271974A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 円筒状部品の製造方法とそれによるカセットテープ用ガイドローラー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000271974A true JP2000271974A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13620655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11076970A Pending JP2000271974A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 円筒状部品の製造方法とそれによるカセットテープ用ガイドローラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000271974A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009160794A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Pentel Corp | 金型装置 |
-
1999
- 1999-03-19 JP JP11076970A patent/JP2000271974A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009160794A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Pentel Corp | 金型装置 |
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