JP2000270643A - 根菜類用収穫機 - Google Patents

根菜類用収穫機

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JP2000270643A
JP2000270643A JP11086083A JP8608399A JP2000270643A JP 2000270643 A JP2000270643 A JP 2000270643A JP 11086083 A JP11086083 A JP 11086083A JP 8608399 A JP8608399 A JP 8608399A JP 2000270643 A JP2000270643 A JP 2000270643A
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carrot
digging
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leaf
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JP11086083A
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English (en)
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Kiyoaki Minazu
清明 水津
Norihiro Yano
典弘 矢野
Chitoshi Matsunaga
千年 松長
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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  • Harvesting Machines For Root Crops (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圃場において掘取部を収穫に適した高さに自
動制御してニンジンを収穫する根菜類用収穫機におい
て、後進する場合に対地高さセンサを破損することのな
い自動制御手段を有する根菜類用収穫機を提供するこ
と。 【解決手段】 根菜の掘取部3と掘取部3の対地高さ検
出センサ115と掘取部3の高さ制御手段を有し、該高
さ制御手段は掘取部3の対地高さを掘取りに適切な値に
自動制御するとともに、根菜類用収穫機が後進する場合
には掘取部3を上昇させ、掘取部3の対地高さが所定値
以上であっても更に所定時間だけ上昇出力をする制御を
行う根菜類用収穫機である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニンジンなどの根
菜類用収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】根菜としてニンジンを例にして従来の根
菜類用収穫機の一例を以下に説明する。従来のニンジン
収穫機は、掘取部として引起手段、掘起手段および引抜
挟持搬送手段を持ち、圃場においてニンジン収穫機の前
進走行にともない、引起手段によりニンジンの茎葉を引
起した後、掘起手段によりニンジンの両側面の土壌を掘
起し、互いに逆回転する一対の無端ベルトからなる引抜
挟持搬送手段でニンジンの茎葉を挟持した状態で引抜い
て掘取り、その後、前記引抜挟持搬送手段の無端ベルト
で収穫機の後方に搬送する過程において茎葉を切断し、
さらに後方に搬送してニンジンを収納コンテナに収納す
る機械である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のニンジ
ン収穫機において、圃場のニンジンを的確に掘取るため
には、掘取部の対地高さを収穫に適した値に保持するよ
うに調節制御しなければならない。掘取部の引起手段、
掘起手段および引抜挟持搬送手段は油圧シリンダ手段に
より一斉に上下駆動する構造であり、運転者が圃場の状
況を監視して判断し、油圧シリンダ手段を手動操作によ
り駆動して、掘取部の対地高さを調節している。しかし
ながら、圃場の畝の高さは一定でなく、運転者による掘
取部の対地高さの手動調節はかなり高い労働強度となる
ので、これを自動制御する方法が開発されて実用化され
つつある。
【0004】前記のニンジン収穫機の自動制御手段は、
掘取部の引起手段の下部に接地プレートとポテンショメ
ータなどからなる対地高さ検出手段を設け、対地高さ検
出信号を自動制御手段で処理して、掘取部を収穫に適し
た対地高さに制御する構成としている。すなわち、対地
高さ検出手段の接地プレートが圃場の表面に接触し、凸
凹に応じて上下回動し、この回動をポテンショメータに
より対地高として検出し、自動制御手段において対地高
さ検出値とあらかじめ設定した収穫に適した対地高さと
比較して制御信号を発信し、油圧シリンダ手段を制御し
て、掘取部を上下駆動する。
【0005】ニンジン収穫機により圃場のニンジンの収
穫作業中に、畝端に達して収穫機を回行させる場合や、
前方に障害物などを発見した場合にニンジン収穫機を後
進させると、掘取部の高さ自動制御装置は、掘取部の高
さを所定値に上昇させるように作動するので、対地高さ
センサの接地プレートは圃場面に接触しないようにな
る。しかしながら、圃場には不規則な凸凹が存在するの
で、対地高さセンサの接地プレートが圃場の凸部に衝突
して破損するという問題があった。
【0006】したがって、本発明の課題は、圃場におい
て掘取部を収穫に適した高さに自動制御してニンジンを
収穫する根菜類用収穫機において、後進する場合に対地
高さセンサを破損することのない自動制御手段を有する
根菜類用収穫機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成によって達成される。すなわち、根菜の掘取手段
と、掘取手段の対地高さ検出手段と、掘取手段の高さ制
御手段を有する根菜類用収穫機において、掘取手段の高
さ制御手段は掘取手段の対地高さを掘取りに適切な値に
自動制御するとともに、根菜類用収穫機が後進する場合
には掘取手段を上昇させ、掘取手段の対地高さが所定値
以上であっても更に所定時間だけ上昇出力をする制御を
行う構成を備えた根菜類用収穫機である。
【0008】
【発明の効果】本発明では、根菜の掘取手段の対地高さ
を自動制御する根菜類用収穫機において、あらかじめバ
ックリフトスイッチをONにしておくだけで、根菜類用
収穫機を前進運転して収穫作業中は掘取手段を収穫に適
した対地高さに自動制御するとともに、圃場の畝端に達
して回行させる場合や、前方に障害物などを発見した場
合などに、根菜類用収穫機を後進運転すると掘取手段を
上昇する操作を自動的に行い、かつ掘取手段の対地高さ
が所定値以上であっても、なお所定時間だけ上昇出力を
する制御を継続する。
【0009】したがって、本発明によれば、根菜類用収
穫機を後進運転する場合の掘取部の対地高さは、あらか
じめ設定した所定値よりも高く、対地高さセンサは圃場
の畝から十分に高く離れるので、圃場に凸部が存在して
も、対地高さセンサが圃場凸部に衝突して破損すること
がないというきわめて優れた効果が得られる操作性の良
好な優れた性能の根菜類用収穫機を提供することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面とと
もに説明する。しかし、本発明は下記の実施の形態によ
って制限されるものではない。図1に本発明実施の形態
の根菜類用収穫機の側面図を示し、図2に本発明実施の
形態の根菜類用収穫機の上面図を示す。
【0011】本発明の実施の形態の根菜類用収穫機によ
り、根菜野菜(イ)として、ニンジンを収穫する場合に
ついて説明する。図1および図2に示す根菜類用収穫機
1は、ニンジンを圃場から掘取り、この掘取ったニンジ
ンを移送しながら葉部の反対側の下部の所定位置から直
根を切断し、ついで茎葉部を切断して、箱形の収納コン
テナ49に一次貯留する。
【0012】前記根菜類用収穫機1は、走行車両2の車
体7の左側に掘取部3を設け、この掘取部3の主要部
は、前方から引起装置4、掘起装置5、引抜挟持搬送装
置6の順に配列されてなる構成である。
【0013】前記走行車両2は車体7の下側の左右両側
にクローラ8を張設し、該車体7上部の右前方側には、
走行操作及び収穫操作等を行う操作装置9及び運転者が
搭乗して各種操作を行う操縦席10等を設け、この操縦
席10の下部には、原動機(エンジン)11等を設けて
いる。この原動機11から走行ケース11a内の伝動機
構11bを介して上記クローラ8を駆動する構成であ
る。
【0014】前記車体7の上側で操縦席10の後部に
は、後述する葉切断装置12でニンジンの茎葉部の所定
位置が切断され、茎葉部切断済み及び茎葉部の反対側の
下部の所定位置を切断済みニンジンの供給を受けて、車
体7の横方向へ向けて移送する搬送コンベア13を設
け、搬送コンベア13は移送終端部へ向けて上り傾斜さ
せて設けている。この搬送コンベア13の移送終端部の
下側で、該車体7の上側には、この搬送コンベア13か
ら茎葉部切断済みニンジンの供給を受けて、収納して一
次貯留する収納コンテナ49を載置する側方キャリア5
2を設けた構成である。
【0015】前記車体7の後部の左側には、上方へ突出
するコ字形状の支持板16を設け、この支持板16の上
部には、伝動機構17aを内装した伝動ケース17を回
動自在に設けている。この伝動ケース17には、前方下
部へ突出する支持板18を設け、この支持板18の前端
部には、左右両側に前方下部へ突出する受板19aを固
着した取付板19bを装着して設けると共に、この受板
19a、19aの前端部には、前方下部へ突出する補助
受板19cを固着した構成である。
【0016】前記左右両側の引起装置4は、上部を伝動
ケース17から前方へ突出する伝動機構20cを内装す
る上受杆20aで支持すると共に、回転駆動させる構成
であり、下部を補助受板19cから前方へ突出する下受
杆20bで支持させた構成である。
【0017】前記引起装置4は、引抜挟持搬送装置6の
前部の左右両側に設け、該引起装置4は左右両側の引起
ケース21、22に内装して回転自在な引起チェン22
aを設け、この引起チェン22aには所定間隔で引起ラ
グ22bを設け、この引起ラグ22bは引起ケース2
1、22の前方下端部から前方上端部の間は、該引起ケ
ース21、22間から突出して、ニンジンの葉部を引起
す作用部とし、又、後方部は引起さない不作用部とした
構成である。
【0018】前記引起ケース21、22の下部外側面に
は、ニンジンの葉部を分離する分草具23、23を前方
へ突出させて設けていおり、図1で示すように畝の凸凹
を検出する対地高さセンサ24をニンジンを掘起す条と
この条に隣接する隣接条との間に設けている。この対地
高さセンサ24は、該引起ケース21の外側面に回動自
在に設けた支持板25bに接地プレート25aを接着す
ると共に、該支持板25bの上端部とポテンショメータ
115(図3)とを連結する連結ロッド25dから構成
されている。
【0019】前記接地プレート25aが圃場の凸凹を検
出して上下回動し、この回動が該ポテンショメータ11
5で検出され、この検出によって、伝動ケース17の中
心位置を上下回動中心26位置として、上下シリンダ2
6aの作動により掘取部3を構成する左右両側の引起装
置4、後述する掘起装置5及び引抜挟持搬送装置6等
を、一斉に上下回動制御する。該接地プレート25aの
後端部は、該引抜挟持搬送装置6の後述する引抜挟持搬
送ベルト28aの下部前端位置より前部に位置させて検
出性能の向上を図る構成としている。
【0020】前記掘起装置5は、左右両側の補助受板1
9cに取り付けて、掘取部3の全体とともに一斉に、上
下回動調節可能に設けている。この掘起装置5は補助受
板19cにソイラー27(27a、27b)の支持杆2
7a、27aの後端部を取り付けて、該支持杆27a、
27aを前方下部へ突出する。支持杆27a、27aの
前端部に土切り刃27b、27bを装着し、この左右両
側の土切り刃27b、27bでニンジンの左右両側の土
壌を掘起すことができる。
【0021】前記車体7の支持板16の前部には前支持
板16aを設け、この前支持板16aには前方へ突出さ
せて支持杆16bを設け、この支持杆16bの前端部に
はL字形状の回動板16cを回動自在に装着して設け、
この回動板16cの一方側の下端部と、上下シリンダ2
6aの前端部とを連接させ、他方側の前端部には支持杆
16dの一方側の端部を装着して設け、この支持杆16
dの他方側の端部と、受板19aの前端の近傍部とを連
接させた構成である。
【0022】前記上下シリンダ26aの作動により、伝
動ケース17の上下回動中心26を回動中心として、回
動板16c、支持杆16d、受板19a、補助受板19
c、及び後述する連結板29等を介して、掘取部3の引
起装置4、掘起装置5、及び引抜挟持搬送装置6等を一
斉に上下回動制御する。
【0023】前記引起装置4の後部の左右両側には、引
抜挟持搬送装置6の引抜挟持搬送ベルト28aを設け、
この引抜挟持搬送ベルト28aの上端部の移送終端部
は、伝動ケース17の後側は、伝動機構32aを内装し
た伝動ケース32で支持され、伝動ケース32は伝動機
構31aを内装した支持杆31の上側に設けられてお
り、支持杆31は連結板29を介して設けた伝動機構3
0aを内装した伝動ケース30に支持されている。
【0024】伝動機構32aは伝動機構31aと伝動機
構30aと連動して、回転駆動する。この伝動ケース3
0は伝動ケース17の回動によって、連結板29を介し
て同時に上下回動する構成である。
【0025】前記引抜挟持搬送装置6は、前方から後方
に向けて上昇傾斜していて、その上・下端部に回転自在
に軸支して設けた 上・下プーリ28b、28cに引抜
挟持搬送ベルト28a、28aを掛け渡した構成であ
る。掘起装置5で掘起したニンジンの葉部は、この引抜
挟持搬送装置6の引抜挟持搬送ベルト28a、28a間
に挟持され、後方上部へ向けて移送される構成である。
【0026】ニンジン直根部切断装置47は、掘起装置
5後方上部で、引抜挟持搬送装置6中間部の下側に設け
ている。このニンジン直根部切断装置47は、左右方向
に所定間隔で、上下方向2箇所に山形状を形成した案内
杆48aを複数個設けると共に、この2箇所の山形状内
には、回転外周部に複数個の切断刃48bを装着した回
転具48cを回転自在に軸支している。
【0027】全長の短い形状のニンジンが引抜挟持搬送
ベルト28a、28aで挟持されて上部へ向けて移送中
に、前記ニンジン直根部切断装置47の案内杆48aの
下側の山形状部で葉部の反対側の下部所定位置が、切断
刃48bによって切断されるなど、ニンジンの全長によ
って所定位置を切断することができる。
【0028】前記引抜挟持搬送装置6の首揃移送装置3
3、タッピング移送装置34、葉部移送装置35及び葉
切断装置12は、ニンジンの収穫作業状態時には、圃場
面に略平行状態に設けている(図1)。
【0029】前記首揃移送装置33は、引抜挟持搬送装
置6の後側で移送終端部から所定距離下方に位置させ
て、平面視左右両側に設けている。この首揃移送装置3
3の移送終端部は、伝動ケース30に上方へ向けて突出
させて設けた伝動機構37aを内装した下支持ケース3
7上側に設けた伝動機構38aを内装した上伝動ケース
38で支持され、首揃移送装置33は伝動機構37aと
伝動機構38aで回転駆動する。
【0030】前記首揃移送装置33は、支持プレート3
9の前・後端部に回転自在に軸支した前・後プーリ39
a、39bを設けると共に、これら前・後プーリ39
a、39b間には、支持板40(図7)と複数個の案内
ローラ40a(図7)を設け、これら前・後プーリ39
a、39b、及び各案内ローラ40aに首揃移送ベルト
39cを掛け渡した構成としている。
【0031】平面視左右両側に設けたこれら首揃移送ベ
ルト39c、39c間には、所定の隙間を設け、これら
首揃移送ベルト39c、39c間にニンジンの葉部を挟
持する構成であるが、この挟持力は引抜挟持搬送装置6
の引抜挟持搬送ベルト28a、28aの挟持力より弱く
している。
【0032】前記首揃移送装置33は引抜挟持搬送装置
6の引抜挟持搬送ベルト28a、28aにニンジンの葉
部を挟持して上部へ移送する途中で、この首揃移送装置
33の首揃移送ベルト39c、39cにもニンジンの葉
部下部を挟持させる構成であり、ニンジンの葉部を両者
で挟持しながら、引抜挟持搬送ベルト28a、28aに
より更に上部へ移送されることにより、ニンジンの胴部
側の上端部(肩部)が首揃移送ベルト39c、39cの
下端部位置まで引き上げられて、ニンジンの首揃えが行
われる。
【0033】前記タッピング移送装置34の移送終端部
は上伝動ケース38に上下に突出させて設けた上支持ケ
ース41に内装した伝動機構41aの下部側で支持する
と共に回転駆動する。このタッピング移送装置34は、
首揃移送装置33の上側に側面視所定間隔を設けて平行
状態に設けると共に、移送始端部は該首揃移送装置33
の前後方向略中央部に位置させ、前・後端部に回転自在
に軸支して設けた前・後プーリ42a、42bにタッピ
ング移送ベルト42cを掛け渡した構成であり、平面視
左右両側の該タッピング移送ベルト42c、42cの間
に、ニンジンの葉部を挟持する構成である。
【0034】ニンジンの葉部は引継のはじめには引抜挟
持搬送ベルト28a、28a、首揃移送ベルト39c、
39cおよびタッピング移送ベルト42c、42cの三
者で挟持され、所定位置から後方では首揃移送ベルト3
9c、39cと、タッピング移送ベルト42c、42c
との両者で挟持され移送される。
【0035】前記葉部移送装置35の移送終端部は、上
支持ケース41に内装した伝動機構41aの上部側で支
持すると共に回転駆動する。この葉部移送装置35はタ
ッピング移送装置34の上側に側面視所定間隔を設けて
平行状態に設けると共に、移送始端部は該タッピング移
送装置34の移送始端部より、所定距離後方に位置さ
せ、前・後端部に回転自在に軸支して設けた前・後プー
リ43a、43bに葉部移送ベルト43cを掛け渡し、
平面視左右両側の該葉部移送ベルト43c、43cの間
にニンジンの葉部を挟持する構成である。
【0036】引継のはじめは、ニンジンの葉部を、首揃
移送ベルト39c、39c、タッピング移送ベルト42
c、42cおよび葉部移送ベルト43c、43cの三者
で挟持し、首揃移送ベルト39c、39cの後端部から
後方では、タッピング移送ベルト42c、42cと葉部
移送ベルト43c、43cとの両者で挟持し、かつ後述
する葉切断装置12の後部からは、葉切断装置12で切
断された切断葉のみを移送し、これらタッピング移送装
置34、及び葉部移送装置35の両者の移送終端部から
切断葉を圃場へ排出する。
【0037】前記葉切断装置12は上伝動ケース38か
ら垂直下方へ突出させて設けた回転軸46の軸端部に水
平面内で回転し、外周に刻設した切断刃(図示しない)
をもつ円盤46aを装着した構成であり、この葉切断装
置12は上下回動中心26位置である伝動ケース17に
近接させると共に、首揃移送装置33の移送終端部にも
近接させている。
【0038】この切断刃(図示しない)はタッピング移
送装置34の下側で、該首揃移送装置33の所定位置下
位に位置させた構成である。この切断刃により前記タッ
ピング移送装置34と葉部移送装置35との両者によ
り、ニンジンの葉部を挟持して移送する首揃したニンジ
ンの葉部の所定位置を切断する。ニンジンの根部は葉切
断装置12で葉部が切断されると、前記搬送コンベア1
3の始端部に落下する。
【0039】タッピング移送装置34と葉部移送装置3
5の下部で、搬送コンベア13の始端部の上部に受け板
14(図6(a)、(b)参照。図6(b)は図6
(a)の受け板14部の側面図)を設け、切断されて落
下するニンジンの根部を衝撃少なく搬送コンベア13に
滑落させる構成とし、搬送コンベア13の終端部の下方
かつ側方キャリア52の上部に、シュータ15およびダ
ンプ53を設け、搬送コンベア13で搬送されたニンジ
ンを、シュータ15を経て滑落させ、ダンパーを具備す
るダンプ53に積載した収納コンテナ49に収納する。
【0040】前記車体7の後部に後方キャリア50を設
け、操縦席10の側方後部に前述した側方キャリア52
を設け、これらの後方キャリア50、側方キャリア52
の上側には、収穫したニンジンを一時貯留する複数の収
納コンテナ49を載置できる構成としている。
【0041】図3は本発明の実施の形態の根菜類用収穫
機の掘取部高さ制御回路のブロック図であり、図4は図
3の制御回路による根菜類用収穫機の掘取部高さ制御の
フロー図である。
【0042】図3には根菜類用収穫機1の制御回路のう
ち、掘取部3の高さ制御回路部分のブロック図の一例を
示す。制御回路100はCPU101、入力インターフ
ェース102、出力インターフェース103、タイマー
104などから構成され、入力インターフェース102
には、根菜類収穫機1の後進時に掘取部3を上昇させる
バックリフトスイッチ110、対地高さ所定値の設定ダ
イアル111、上昇タイマ所定値t1の設定ダイアル1
12、上昇タイマの別の所定値t2の設定ダイアル11
3、変速位置検出センサ114、対地高さポテンショメ
ータ115をそれぞれ接続している。出力インターフェ
ース103には、上昇電磁バルブ130および下降電磁
バルブ131を接続し、油圧シリンダ26aを制御す
る。
【0043】上記構成により、掘取部3の高さ制御は次
のように行われる。分草具23、23の中間にニンジン
を掘起す畝の条が来るようにニンジン収穫機を操舵する
と、畝の凸凹を検出する対地高さセンサ24は、ニンジ
ンを掘起す条とこの条に隣接する隣接条との間に来るよ
うに設けているので、対地高さセンサ24の接地プレー
ト25aは圃場の凸凹を検出して上下回動し、この回動
をポテンショメータ115で検出して、この検出信号は
制御装置100のCPU101に送られ、演算されて制
御信号が出力され、上昇電磁バルブ130または下降電
磁バルブ131を駆動して、油圧を送り油圧シリンダ2
6aを作動させる。
【0044】通常の掘取作業時において、設定した収穫
に適した対地高さに比べて、掘取部3が高く、あるいは
畝が低く、ポテンショメータ115の出力信号が高の場
合は、下降電磁バルブ131を駆動し、油圧シリンダ2
6aを下降側に作動させて掘取部3を下降させる。
【0045】掘取部3が低く、あるいは畝が高く、ポテ
ンショメータ115の出力信号が低の場合は、上昇電磁
バルブ130を駆動し、油圧シリンダ26aを上昇側に
作動させ掘取部3を上昇するように制御する。収穫作業
中は、上述のように掘取部3を上昇または下降制御する
ことにより、掘取部3の対地高さを収穫に適した値に保
持することができる。
【0046】本例は、根菜類用収穫機1を対地高さ自動
制御で収穫作業中に、前方の障害などのために後進運転
する場合には、対地高さセンサ24の接地プレート25
aが圃場の畝から離れるように、掘取部3を十分に上昇
するように制御することに特徴がある。すなわち、図4
に一例を示す自動制御のフローのように、根菜類収穫機
1を後進運転する場合には掘取部3の対地高さを上昇す
る制御を行う。
【0047】まず、バックリフトスイッチ110がON
であり、伝動機構11bの無段変速機HSTの変速位置
114が後進位置であり、さらに対地高さ115を検出
して所定値以上であれば、上昇タイマ104をt1にセ
ットして、上昇電磁バルブ130をONにする。上昇タ
イマ104がt1時間のタイムアップするまで上昇電磁
バルブ130のONを継続し、上昇タイマ104がt1
時間でタイムアップしたら上昇電磁バルブ130の駆動
を停止し、タイマをリセットして、制御のフローをリタ
ーンする。
【0048】対地高さ115の検出値が所定値未満であ
れば上昇タイマ104をt2にセットして、上昇電磁バ
ルブ130をONにする。上昇タイマ104がt2時間
のタイムアップするまで上昇電磁バルブ130のONを
継続し、上昇タイマ104がt2時間でタイムアップし
たら、上昇電磁バルブ130の駆動を停止し、タイマを
リセットして、制御のフローをリターンする。
【0049】根菜類収穫機1の運転操作の都合などでバ
ックリフトスイッチ110をOFFにした場合、および
バックリフトスイッチ110がONでも前進運転114
であれば、制御のフローは直ちにリターンする。
【0050】本例によれば、あらかじめバックリフトス
イッチをONにしておくだけで、根菜類収穫機を前進運
転して収穫作業中は掘取部を収穫に適した対地高さに自
動制御するとともに、根菜類用収穫機を後進運転すると
掘取部を上昇する操作を自動的に行い、かつ掘取部の対
地高さが所定値以上であっても、なお所定時間だけ上昇
出力をする制御を継続することができる。
【0051】したがって、根菜類用収穫機を後進運転す
る場合の掘取部の対地高さは、あらかじめ設定した所定
値よりも高く、対地高さセンサの接地プレートは圃場の
畝から十分に高く離れるので、圃場に凸部が存在して
も、掘取部の高さの不足により対地高さセンサが圃場凸
部に衝突して破損することがない。
【0052】また、車体7の前後方向の水平度を検出す
るピッチングセンサ116を車体7の上に設け(図1、
図2)、図3の制御回路のブロック図に示すようにピッ
チングセンサ116の検出値をCPU101に読み込ま
せ、掘取部3の対地高さ自動制御中で、たとえば上昇制
御中に対地高さセンサ115の検出値の変化と、ピッチ
ングセンサ116が検出した車体7の傾きの変化を比較
して、対地高さセンサ115の変化量が小さく、車体7
の傾き変化116が所定値より大きい場合には、上昇電
磁バルブ130の制御パルス幅を大きくする制御を行う
構成とする事もできる。
【0053】この構成により、一層安定した掘取部3の
高さ制御を行うことができる。すなわち、圃場の土壌が
軟らかく、上昇制御を行っても掘取部3の上昇よりも車
体7の前方傾斜が著しく、引抜挟持搬送ベルト28aの
先端が圃場面に突っ込むような場合でも、上昇電磁バル
ブ130の制御パルス幅を大にすることにより、掘取部
3を急速に上昇制御して、引抜挟持搬送ベルト28aの
突っ込みを防止することができる。
【0054】また、操作装置9の操作パネル9aに土壌
硬軟スイッチ117を設け(図2)、運転者が圃場を観
察して土壌の硬軟をスイッチ設定することとし、図3の
制御回路のブロック図に示すように土壌硬軟スイッチ1
17の設定値をCPU101に読み込ませ、掘取部3の
対地高さ自動制御中で、たとえば土壌硬の場合には、上
昇電磁バルブ130の制御パルス幅を大きく、および/
または制御パルス周期を短くする制御を行う構成とする
ことにより、一層安定した掘取部3の高さ制御を行うこ
とができる。
【0055】すなわち、圃場の土壌が硬く上昇制御して
も掘取部3のソイラー27(27a、27b)にかかる
抵抗が大であり、掘取部3が上昇しきれず、引抜挟持搬
送ベルト28aの先端が圃場面に突っ込むような場合で
も、上昇電磁バルブ130の制御パルス幅を大、および
/または制御パルス周期を短くして上昇出力を強くする
ことにより、掘取部3を強力に上昇制御して、引抜挟持
搬送ベルト28aの突っ込みを防止することができる。
【0056】本発明の他の実施の形態の制御回路のブロ
ック図を図5に示す。この場合はニンジンの収穫作業終
了時または中断時などに、掘取部の引抜挟持搬送ベルト
28aの運転を停止する操作を自動化することができ
る。
【0057】圃場において根菜類用収穫機1を用いてニ
ンジンを収穫作業する間に、根菜類収穫機1が畝端に達
して回行する場合や、障害などにより収穫作業を中断す
る場合には掘取部3を手動操作により上昇させる。掘取
部3が上昇しても、その操作の直前に掘起し、引抜いて
把持したニンジンは引抜把持搬送ベルト28aにより搬
送中であるから、このニンジンが、一連の操作の後、搬
送コンベア13に投入されるまでは、掘取部3の運転を
停止することはできない。したがって、運転者は、最後
に掘取られたニンジンが掘取部3から搬送コンベア13
に移載されたことを確認して、はじめて掘取部3の運転
を手動操作により停止するという、かなり煩わしい操作
を必要としていた。
【0058】図5に示す制御装置により、搬送コンベア
13の始端部の受け板14に、マイクロスイッチなどか
らなる落下検出センサ122を設け(詳細図示せず)、
ニンジンの落下を検出して、図5に示すように自動制御
装置100に入力する。入力インターフェース102に
は、掘取部上昇下降スイッチ120、掘取部運転スイッ
チ121、落下検出センサ122、走行停止スイッチ1
23をそれぞれ接続し、出力インターフェース103に
は、油圧シリンダ26aを作動させる上昇電磁バルブ1
30、および下降電磁バルブ131、掘取部3のクラッ
チを作動させる掘取部アクチュエータ132、走行クラ
ッチを作動させる走行クラッチアクチュエータ133、
搬送コンベアクラッチを作動させる搬送コンベアアクチ
ュエータ134などをそれぞれ接続する。
【0059】上記制御回路を有する根菜類収穫機1で収
穫作業を中断する場合にも、まず運転者は掘取部上昇下
降スイッチ120を手動操作して掘取部3を上昇させ
る。掘取部3が上昇しても、上昇操作の直前に掘起し、
引抜いて把持したニンジンは引抜把持搬送ベルト28a
により搬送中であり、このニンジンが、首揃えされ、茎
葉部を切断され、搬送コンベア13に投入され、受け板
14に衝突しながら搬送コンベア1に移載される。
【0060】受け板14に設けた落下検出センサ122
はニンジンが落下していることを検出して信号をCPU
101に発信し続けるが、掘取部3を上昇してから若干
時間経過後にはニンジンの把持搬送を終了し、搬送コン
ベア13に投入されなくなり、落下検出センサ122の
検出信号も消滅する。CPU101は、掘取部3が上昇
しており、落下検出センサ122の検出信号消滅後所定
時間が経過すれば、ニンジンの搬送を終了したと判断し
て掘取部アクチュエータ132を作動させ、掘取部クラ
ッチをOFFにして、掘取部3の運転を停止する。
【0061】こうして、根菜用収穫機1の収穫作業を中
断する場合には、運転者は掘取部昇降スイッチ120を
手動操作して掘取部3を上昇させるだけで、若干時間経
過後に掘取りしたニンジンの搬送が終了すれば自動的に
掘取部3の運転を停止できるので、運転者は掘取部3の
運転停止操作に注意を払う必要がなくなり、根菜類用収
穫機の操作性、作業性を著しく向上できる。
【0062】なお、図5に示した走行停止スイッチ12
3を搬送コンベア13の近傍に設けることにより、非常
の場合、あるいはニンジンが収納コンテナ49に一杯に
なった場合など、従来は補助作業者が運転者に声を掛け
て、運転者の操作により根菜類用収穫機1の走行、掘
取、搬送を停止していたのが、補助作業者の操作により
走行クラッチおよび作業クラッチをOFFにし、走行、
掘取、搬送を停止し、作業の中断ができるようになるの
で、危険防止に効果があるとともに、収納コンテナ交換
作業を円滑に行うことができるので、収納コンテ49に
一杯になったニンジンがこぼれて損傷することを未然に
防止し、またこぼれたニンジンを回収する手間を省くこ
とができるなど優れた効果を得ることができる。
【0063】図6にはニンジンを首揃え移送装置で搬送
する場合の茎葉部の巻き込みを防止することができる根
菜類用収穫機の首揃え移送装置付近の一部断面側面図で
あり、図7は図6の根菜類用収穫機の首揃え移送装置の
一部切り欠き断面上面図であり、図8は図6の根菜類用
収穫機の首揃え移送装置付近の詳細断面側面図である。
【0064】この場合には首揃移送装置33は、支持プ
レート39の前・後端部に回転自在に軸支した前・後プ
ーリ39a、39bを設けると共に、これら前・後プー
リ39a、39b間には、支持板40に回転自在に軸支
された複数個の案内ローラ40aを設け、これら前・後
プーリ39a、39b、及び各案内ローラ40aに首揃
移送ベルト39cを掛け渡した構成としている。
【0065】前プーリ39aは支持プレート39のアジ
ャスター39dにより前後方向に調節可能で、案内ロー
ラ40aと共同して首揃え移送ベルト39cに適切なテ
ンションを与える。支持板40は支持プレート39に対
してアジャストナット40bにより調節可能に締結し、
平面視左右両側に設けた首揃移送ベルト39c、39c
間の隙間を所定の値に調節し、この隙間を構成する首揃
移送ベルト39c、39c間にニンジンの葉部を挟持す
るが、この挟持力は引抜挟持搬送装置6の引抜挟持搬送
ベルト28a、28aの挟持力より弱く構成している。
【0066】本例では、首揃え移送装置33の下面に接
近して首揃え移送ベルト39cおよび案内ローラ40a
を覆うように茎葉巻き込み防止ガイド39eを設ける構
成を特徴とする。該茎葉巻き込み防止ガイド39eは、
首揃え移送ベルト39cと案内ローラ40aとの空間、
および首揃え移送ベルト39cと後プーリ39bとの空
間を閉鎖する構造であるから、茎葉巻き込み防止ガイド
39eを設けることにより、引抜挟持搬送ベルト28a
により搬送されてきたニンジンの茎葉部を、首揃え移送
装置33に引き継いで挟持搬送する場合に、茎葉部の一
部が首揃え移送ベルト39cと案内ローラ40aとの
間、または首揃え移送ベルト39cと後プーリ39bと
の間に巻き込まれるのを防止する。
【0067】こうして搬送するニンジンの茎葉の巻き込
みを防止することができ、搬送にともなうトラブルの発
生を防止し、円滑な搬送により茎葉部の切断性能が安定
化する。
【0068】また、上記首揃え移送装置33において、
図8に示すように、後プーリ39bの後プーリボス39
b’に雌ねじを螺設し、締め付けボルト38cを螺入し
て、駆動軸38bに対して後プーリ39bを上下調節可
能に軸着し、前プーリ39aを回転自在に軸着した軸3
9fの上端部を雄ねじとしてこれにロックナット39g
を螺着して、前プーリ39aおよび軸39fを上下調節
可能にアジャスター39dに固着する構造とすることに
より、首揃え移送装置33と葉切断装置12との上下関
係位置を、回転刃を有して調節作業が危険な葉切断装置
12を調節するのでなく、首揃え移送装置33を参考線
矢印Aのように調節して行うことができるので作業の安
全性を高めることができる。さらに上記の首揃え移送装
置33の上下調節は、平面視左右の首揃え移送装置3
3、33を別個に行うことができるので、切断するニン
ジンの首部の左右の傾きを修正して切断性能を高めるこ
とができる。
【0069】図9ないし図12に示す例ではニンジンを
葉部移送装置で搬送する場合の茎葉部の巻き込みを防止
することができる。図9は根菜類用収穫機の葉部移送装
置付近の断面側面図であり、図10は根菜類用収穫機の
葉部移送装置の背面断面図であり、図11はの変形例の
根菜類用収穫機の葉部移送装置付近の一部断面側面図で
あり、図12は変形例の葉部移送装置の上面図である。
【0070】図9の断面側面図および図9のB−B線矢
視の図10の背面断面図に示すように、葉部移送装置3
5の前プーリ43a、後プーリ43b、葉部移送ベルト
43c、テンションローラ43dのそれぞれの上部にご
く接近した平面部をもつ断面逆L字形の巻き込み防止カ
バー44を設ける構成を特徴とする。
【0071】前記巻き込み防止カバー44の平面部は、
葉部移送ベルト43cとテンションローラ43dとの空
間および葉部移送ベルト43cと後プーリ43bとの空
間を閉鎖する構造であるから、葉部移送装置35でニン
ジンの茎葉部を挟持搬送する場合に、茎葉部の一部が葉
部移送ベルト43cとテンションローラ40dとの間、
または葉部移送ベルト43cと後プーリ43bとの間に
巻き込まれるのを防止する。
【0072】こうして、茎葉部の搬送時のトラブルを解
消することができ、安定した連続作業を行い、ニンジン
の収穫作業の能率を高めることができる。巻き込み防止
カバー44の断面形は逆L字形に形成するので、剛性が
高く、したがって薄板を使用しても変形や振動する恐れ
がないので、軽量化することができる。
【0073】さらに巻き込み防止カバー44は、葉部移
送装置35だけでなくタッピング移送装置34の側面を
覆って、運転者や補助作業員に対するベルト巻き込み防
止用保安カバーとなり安全上の効果とともに、葉部移送
装置35およびタッピング移送装置34の側面形を単純
化して形状をコンパクトに美麗化してみせる効果も得ら
れる。
【0074】図11の根菜類用収穫機の葉部移送装置付
近の一部断面側面図および図12の葉部移送装置の上面
図に示す構成により、葉部移送装置の終端部において茎
葉の落下を円滑にすることができる。
【0075】葉部移送装置35とタッピング移送装置3
4との中間部において、葉部移送装置35を支持する上
支持ケース41の後端部を後方に延長し、平面視一方の
葉部移送ベルト43cの後端部に平行かつ隙間Wを有す
る排葉案内ガイド45を設け、隙間Wは、葉部移送ベル
ト43c、43cの最大隙間w(図12の参考線参照)
よりも大にする構成を特徴とする。一方の葉部移送ベル
ト43cとしては搬送コンベア13の進行方向前方側の
ものとすると良い。
【0076】本例によれば、葉部移送装置35の終端部
において、排葉案内ガイド45を設けることにより、搬
送する茎葉部を一方の葉部移送ベルト43c側に強制的
に案内するので、葉部移送装置35の終端部の茎葉部の
流れを円滑化して、茎葉部を搬出し、落下させることが
でき、したがって葉部移送装置35の茎葉の詰まりを防
止するように作用して、葉部移送装置の排出性能が向上
するので、根菜類用収穫機の収穫作業を安定して能率的
に行うことができる。
【0077】なお、前述の葉切断装置12は、垂直下方
へ突出した回転軸46の軸端部に、水平面内で回転する
円盤46aの周辺に切断刃(図示しない)を設けたもの
であり、円盤46aを高速回転することにより切断性能
が良好である特徴を有するが、円盤46aの半径を超え
る太さの根菜を切断することはできない。そのため、切
断刃として2枚の直線状の鋸刃型カッターを重ねて互い
に反対方向へ往復運動させ、または、一方を固定して他
方を往復運動させるいわゆるバリカンカッターを用いる
ことにより、コンパクトなカッターで大径の根菜を切断
できる構成とすることができる。
【0078】バリカンカッターで切断する場合に、スポ
ンジ状軟質材を表面に接着した無端帯状で2個のプーリ
の間に巻回して張設した押さえベルトを、切断する根菜
のバリカンカッターの反対側に当接することにより、根
菜を固定し、バリカンカッターで切断する際の根菜に対
する押圧力をバランスする構成とすることができる。
【0079】図13ないし図15に示す例では引抜挟持
搬送装置の引抜挟持性能を圃場の状況や、ニンジンの成
育状況により変更することができる。図13は根菜類用
収穫機の引抜挟持搬送装置の始端部付近の上面図であ
り、図14は根菜類用収穫機の引抜挟持搬送装置の始端
部付近の調節時の上面図であり、図15は根菜類用収穫
機の掘取部の始端部付近の側面図である。
【0080】図13に示すように引抜挟持搬送装置6の
始端部付近の下プーリ28cを、調節可能に支持する構
成としている。すなわち引抜挟持搬送ベルト28aは、
図13に図示しない上プーリ28bと、下プーリ28c
とを巻回し、所定の張力を付与し、挟持する隙間を確保
するために複数のテンションローラ28fを配置し、該
複数のテンションローラ28fは支持プレート28dお
よび副支持プレート28eにより支持される。
【0081】本例において、下プーリ28cはプーリ軸
28hに回転自在に軸着され、プーリ軸28hは、アー
ム28gの一端に支持され、アーム28gの他端28i
は支持板28dに回動自在に軸着される。アーム28g
の中央部にはピン穴28jを設け、また支持板28dの
先端部付近に2個の調節穴28kおよび28lを設け、
図13に示す状態では、ピン穴28jと調節穴28kと
を一致させてピン28mを嵌入してアーム28gを固定
している。
【0082】図14に示すように、ピン穴28jと調節
穴28lとを一致させてピン28mを嵌入してアーム2
8gを固定すれば、下プーリ28c、28cを外側に移
動するので、引抜挟持搬送ベルト28a、28aの始端
部を拡開した状態に調節できる。
【0083】こうして、ピン28mを嵌入する調節穴の
変更により簡単に行うことで、圃場の状況や、ニンジン
の成育状況に合わせて、引抜把持搬送装置6の引抜挟持
搬送ベルト28a、28aの始端部を通常状態、または
拡開した状態に変更し、引抜把持性能を容易に調節する
ことができる。
【0084】なお、図15(a)(引抜部の側面図)と
図15(b)(引抜部の平面図)に示すように引抜把持
搬送ベルト28の始端部の下側に、ニンジン(イ)に接
触して回転する回転ブラシ28nを設け、該回転ブラシ
28nをエンジンから駆動力を得て一対のプーリー28
pとベルト28qで駆動させる構成とすることにより、
ニンジンが圃場に固定されている状態で回転ブラシ28
nを強く接触させて、ニンジンに付着する泥を強力に除
去することが可能になり、清掃効果を高めることができ
る。ニンジンの全体が圃場から引き抜かれる前は、ニン
ジンが圃場に固定されいているだけでなく、ベルト28
qの把持力が強いので、回転ブラシ28nの接触圧力が
強くなり、ニンジンから土がよく取れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の根菜類用収穫機の側面
図を示す。
【図2】 図1の根菜類用収穫機の上面図を示す。
【図3】 図1の根菜類用収穫機の掘取部高さ制御回路
のブロック図である。
【図4】 図1の根菜類用収穫機の掘取部高さ制御のフ
ロー図である。
【図5】 図1の根菜類用収穫期の制御回路のブロック
図である。
【図6】 本発明の実施の形態の根菜類用収穫機の首揃
え移送装置付近の一部断面側面図である。
【図7】 図6の根菜類用収穫機の首揃え移送装置の一
部切り欠き断面上面図である。
【図8】 図6の根菜類用収穫機の首揃え移送装置付近
の詳細断面側面図である。
【図9】 本発明の実施の形態の根菜類用収穫機の葉部
移送装置付近の断面側面図である。
【図10】 図9の根菜類用収穫機の葉部移送装置の背
面断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態の根菜類用収穫機の葉
部移送装置付近の一部断面側面図である。
【図12】 図11の葉部移送装置の上面図である。
【図13】 本発明の実施の形態の根菜類用収穫機の引
抜挟持搬送装置の始端部付近の上面図である。
【図14】 図13の根菜類用収穫機の引抜挟持搬送装
置の始端部付近の調節時の上面図である。
【図15】 図13の根菜類用収穫機の掘取部の始端部
付近の側面図である。
【符号の説明】
1 根菜類用収穫機 2 走行車両 3 掘取部 4 引起装置 5 掘起装置 6 引抜挟持搬送装
置 7 車体 8 クローラ 9 操作装置 9a 操作パネル 10 操縦席 11 原動機(エン
ジン) 11a 走行ケース 11b 伝動機構 11f 燃料タンク 12 葉切断装置 13 搬送コンベア 14 受け板 15 シュータ 16 支持板 16a 前支持板 16b、16d 支
持杆 16c L字形状の回動板 17 伝動ケース 17a 伝動機構 18 支持板 19a 受板 19b 取付板 19c 補助受板 20a 上受杆 20b 下受杆 20c 伝動機構 21、22 引起ケース 22a 引起チェン 22b 引起ラグ 23 分草具 24 対地高さセンサ 25a 接地プレー
ト 25b 支持板 25d 連結ロッド 26 上下回動中心 26a 上下(油
圧)シリンダ 27(27a、27b) ソイラー 27a 支持杆 27b 土切り刃 28a 引抜挟持搬送ベルト 28b、28c 上
・下プーリ 28d 支持プレート 28e 副支持プレ
ート 28f テンションローラ 28g アーム 28h プーリ軸 28i アーム 28j ピン穴 28k、28l 調
節穴 28m ピン 28n 回転ブラシ 28p プーリー 28q ベルト 29 連結板 30 伝動ケース 30a 伝動機構 31 支持杆 31a 伝動機構 32 伝動ケース 32a 伝動機構 33 首揃移送装置 34 タッピング移送装置 35 葉部移送装置 37 下支持ケース 37a 伝動機構 38 上伝動ケース 38a 伝動機構 38b 駆動軸 38c 締め付けボ
ルト 39 支持プレート 39a 前プーリ 39b 後プーリ 39b’ 後プーリ
ボス部 39c 首揃移送ベルト 39d アジャスタ
ー 39e 茎葉巻き込み防止ガイド 39f 軸 40 支持板 40a 案内ローラ 40b アジャストボルトナット 41 上支持ケース 41a 伝動機構 42a、42b 前
・後プーリ 42c タッピング移送ベルト 43a、43b 前
・後プーリ 43c 葉部移送ベルト 43d テンション
ローラ 44 茎葉巻き込み防止カバー 45 排葉案内ガイ
ド 46 回転軸 46a 円盤 47 ニンジン直根部切断装置 48a 案内杆 48b 切断刃 48c 回転具 49 収納コンテナ 50 後方キャリア 52 側方キャリア 53 ダンプ 100 制御装置 114 変速位置検
出センサ 115 対地高さポテンショメータ 116 ピッチングセンサ 117 土壌硬軟ス
イッチ 120 掘取部上昇下降スイッチ 121 掘取部運転
スイッチ 122 落下検出センサ 123 走行停止ス
イッチ 130 上昇電磁バルブ 131 下降電磁バ
ルブ 132 掘取部アクチュエータ 133 走行クラッ
チアクチュエータ 134 搬送コンベアアクチュエータ
フロントページの続き (72)発明者 松長 千年 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B072 AA10 BA04 BA14 BA28 BA30 CA12 DA02 DA12 DA18 DA19 EA06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 根菜の掘取手段と、掘取手段の対地高さ
    検出手段と、掘取手段の高さ制御手段を有する根菜類用
    収穫機において、 掘取手段の高さ制御手段は掘取手段の対地高さを掘取り
    に適切な値に自動制御するとともに、根菜類用収穫機が
    後進する場合には掘取手段を上昇させ、掘取手段の対地
    高さが所定値以上であっても更に所定時間だけ上昇出力
    をする制御を行う構成を備えたことを特徴とする根菜類
    用収穫機。
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