JP2000269238A - 化合物半導体薄膜の製造装置およびこれを用いた化合物半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

化合物半導体薄膜の製造装置およびこれを用いた化合物半導体薄膜の製造方法

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雅俊 北川
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卓之 根上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 I−VI族化合物ターゲット、III−VI族ター
ゲット、RF電源およびDC電源を用いることによっ
て、組成の制御性および生産性よく、I−III−VI族化
合物半導体薄膜を製造することができる化合物半導体薄
膜の製造装置および製造方法を提供する。 【解決手段】 反応室11と、反応室11内に配置され
たIII−VI族化合物ターゲット12b、13bおよび1
4bと、I−VI族化合物ターゲット15bと、III−VI
族化合物ターゲット12b〜14bに接続されたRF電
源16と、I−VI族化合物ターゲット15bに接続され
たDC電源17と、ターゲット12b〜15bに対向す
るように形成された基板ホルダ18と、基板ホルダ18
に接続された電位制御装置19とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体薄膜
の製造装置および製造方法に関し、特にたとえば、I族
元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄
膜の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、I族元素、III族元素およびVI族
元素を含む化合物半導体薄膜(以下、I−III−VI族化
合物半導体薄膜という)を製造する方法として、多元蒸
着法やスパッタリング法などが用いられている。
【0003】しかしながら、多元蒸着法においては、各
元素の蒸着速度の厳密な制御が難しいという問題があっ
た。
【0004】一方、スパッタリング法は、成膜速度が電
力にほぼ比例しているため、これを制御しやすいという
特徴がある。またスパッタ法には蒸着法と比べて基板と
の付着力が大きい膜を得やすく、面積の大きな基板にお
いて膜厚均一性に優れた膜を得やすいという利点もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スパッタリング法では、一般に、各元素ごとのターゲッ
トを用いるため、組成の制御性よく化合物半導体薄膜を
成膜することが困難であった。特に、大面積の基板上に
化合物半導体薄膜を成膜する場合には、化合物半導体薄
膜の均一性を向上させるために基板を回転させることが
一般的であるが、その場合には、各ターゲットからスパ
ッタリングされた各元素が異なる時間に基板上に到達す
ることになるため、各元素が結合を形成する前に高蒸気
圧の成分が蒸発しやすい。たとえば、Cu、In、Ga
およびSeの各ターゲットとを用いてスパッタリングし
た場合には、高蒸気圧のInSeが蒸発しやすく、最終
的な膜は予定した組成よりもInおよびSeが不足した
膜となる。このように、従来のスパッタリング法では、
組成の制御性よく化合物半導体薄膜を製造することが困
難であるという問題があった。
【0006】さらに、従来のスパッタリング法では、成
膜速度が遅く生産性が悪いという問題もあった。
【0007】上記問題を解決するために、本発明は、組
成の制御性および生産性よく、I−III−VI族化合物半
導体薄膜を製造することができる化合物半導体薄膜の製
造装置、およびこれを用いた化合物半導体薄膜の製造方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置は、基板ホル
ダに設置された基板上に化合物半導体薄膜を形成する化
合物半導体薄膜の製造装置であって、III−VI族化合物
ターゲットと、I−VI族化合物ターゲットと、前記III
−VI族化合物ターゲットに接続されたRF電源と、前記
I−VI族化合物ターゲットに接続されたDC電源とを備
えることを特徴とする。上記化合物半導体薄膜の製造装
置では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよ
びI−VI族化合物ターゲットを用いているため、組成の
制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造で
きる。さらに、上記化合物半導体薄膜の製造装置では、
III−VI族化合物ターゲットにDC電源が接続されてい
るため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜でき
る。
【0009】上記化合物半導体薄膜の製造装置では、基
板ホルダが電気的にフローティング状態にあり、基板ホ
ルダに接続された電位制御手段をさらに備えることが好
ましい。基板ホルダに接続された電位制御手段を用いて
基板ホルダの電位を制御することによって、マイナスイ
オンによる成膜時のダメージを軽減できる。
【0010】また、上記化合物半導体薄膜の製造装置で
は、III−VI族化合物ターゲットがInおよびSeを含
み、前記I−VI族化合物ターゲットがCuおよびSeを
含むことが好ましい。ターゲットがこれらの元素を含む
ことによって、太陽電池の光吸収層に好適なカルコパイ
ライト構造化合物半導体薄膜が得られる。
【0011】また、上記化合物半導体薄膜の製造装置で
は、III−VI族化合物ターゲットがIn2Se3からなる
ことが好ましい。In2Se3は蒸気圧が低いため基板上
に堆積した後に際蒸発する割合が少なく、III−VI族化
合物ターゲットがIn2Se3からなる場合には、組成の
制御性よく化合物半導体薄膜を形成できる。
【0012】本発明の第1の化合物半導体薄膜の製造方
法は、基板上にI族元素、III族元素およびVI族元素を
含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製
造方法であって、III−VI族化合物ターゲットをRF放
電によってスパッタリングし、I−VI族化合物ターゲッ
トをDC放電によってスパッタリングすることを特徴と
する。
【0013】本発明の第2の化合物半導体薄膜の製造方
法は、基板上にI族元素、III族元素およびVI族元素を
含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製
造方法であって、III−VI族化合物ターゲットをRF放
電によってスパッタリングする第1の工程と、I−VI族
化合物ターゲットをDC放電によってスパッタリングす
る第2の工程とを含むことを特徴とする。
【0014】上記第1および第2の製造方法では、ター
ゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびI−VI族化
合物ターゲットを用いているため、組成の制御性よく、
I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造できる。さら
に、上記製造方法では、III−VI族化合物ターゲットを
DC電源によってスパッタリングするため、高い成膜速
度で化合物半導体薄膜を成膜できる。
【0015】上記第1および第2の製造方法では、基板
上に化合物半導体薄膜を形成する際に、基板の電位を周
期的に変調させることが好ましい。基板の電位を周期的
に変調させることによって、マイナスイオンによるダメ
ージを抑制できるため、膜質のよい化合物半導体薄膜を
製造できる。
【0016】上記第1および第2の製造方法では、基板
の電位が正である時間が、基板の電位が負である時間よ
りも短いことが好ましい。基板の電位が正である時間を
短くすることによって、マイナスイオンによるダメージ
をさらに抑制できる。
【0017】上記第1および第2の製造方法では、III
−VI族化合物ターゲットがInおよびSeを含み、I−
VI族化合物ターゲットがCuおよびSeを含むことが好
ましい。上記ターゲットがこれらの元素を含むことによ
って、太陽電池等の半導体素子に好適なI−III−VI族
化合物半導体薄膜が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施形態1)実施形態1では、
本発明の化合物半導体薄膜の製造装置について、一例を
説明する。
【0019】図1に、実施形態1の化合物半導体薄膜の
製造装置10を模式的に示す。
【0020】図1を参照して、化合物半導体薄膜の製造
装置10は、反応室11(輪郭のみ線で示す)と、反応
室11内に配置されたターゲット装着装置12a、13
a、14aおよび15aと、ターゲット装着装置12a
〜14aに固定されたIII−VI族化合物ターゲット12
b、13bおよび14bと、ターゲット装着装置15a
に配置されたI−VI族化合物ターゲット15bと、III
−VI族化合物ターゲット12b〜14bに接続されたR
F電源16と、I−VI族化合物ターゲット15bに接続
されたDC電源17と、ターゲット12b〜15bに対
向するように反応室11内に配置された基板ホルダ18
と、基板ホルダ18に接続された電位制御装置19とを
備える。
【0021】反応室11内は、必要に応じて真空ポンプ
等で減圧される。
【0022】ターゲット装着装置12a〜15aは、タ
ーゲット12b〜15bを固定するための装置である。
【0023】III−VI族化合物ターゲット12b〜14
bは、III族元素とVI族元素とを少なくとも含む化合物
からなるターゲットであり、RF電源16に接続されて
いる。III−VI族化合物ターゲット12b〜14bは、I
II族元素としてたとえばInやGaを含み、VI族元素と
してたとえばSeやSを含む。たとえば、III−VI族化
合物ターゲット12bおよび14bにIn2Se3、III
−VI族化合物ターゲット13bにGa2Se3を用いるこ
とができる。なお、図1には、3個のIII−VI族化合物
ターゲットを示しているが、必要に応じてターゲットの
数と組成は変化させることができる。
【0024】I−VI族化合物ターゲット15bは、I族
元素とVI族元素とを少なくとも含む化合物からなるター
ゲットであり、DC電源17に接続されている。I−VI
族化合物ターゲット15bは、I族元素としてたとえば
Cuを含み、VI族元素としてたとえばSeやSを含む。
たとえば、I−VI族化合物ターゲット15bには、Cu
2Seを用いることができる。なお、III−VI族化合物タ
ーゲット12b〜14bがInおよびSeを含み、I−
VI族化合物ターゲット15bがCuおよびSeを含む場
合には、太陽電池等に用いる化合物半導体として好適
な、カルコパイライト構造化合物半導体薄膜が得られ
る。
【0025】基板ホルダ18をターゲット12b〜15
b側から見た平面図を図2に示す。基板ホルダ18は、
基板20を固定するためのものであり、回転させること
ができる。基板ホルダ18を回転させることによって、
化合物半導体薄膜を基板20上に均一性よく成膜するこ
とができる。なお、基板ホルダ18は、電気的にフロー
ティング状態にされている。また、図示はしていない
が、基板ホルダ18は、基板20を加熱するための基板
ヒータを備える。なお、図2には、基板20を一枚だけ
固定する基板ホルダを示したが、複数の基板を同心円状
に固定する基板ホルダでもよい。
【0026】電位制御装置19は、基板ホルダ18に電
圧を印加するための電位制御手段であり、たとえばRF
電源を備える。電位制御装置19は、基板ホルダ18
に、たとえばパルス型電圧を印加することができる。
【0027】化合物半導体薄膜の製造装置10では、タ
ーゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびI−VI族
化合物ターゲットを用いているため、組成の制御性よ
く、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造することが
できる。また、VI族元素としてSeを用いた場合には、
Se単体のターゲットを用いる場合とは異なり、Seが
単体で反応室内に付着することが少ないため、装置のメ
ンテナンス時等の安全性が高くなる。
【0028】さらに、化合物半導体薄膜の製造装置10
では、III−VI族化合物ターゲットにDC電源が接続さ
れているため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜
することができる。
【0029】また、化合物半導体薄膜の製造装置10で
は、基板ホルダに電位制御装置が接続されているため、
基板の電位を変化させることによって、成膜時にマイナ
スイオンによるダメージが生じるのを防止できる。
【0030】(実施形態2)実施形態2では、実施形態
1で説明した化合物半導体薄膜の製造装置10を用いて
化合物半導体薄膜を製造する方法の一例について説明す
る。
【0031】図1を参照して、まず、基板ホルダ18に
基板20を設置した後、反応室11内を排気して反応室
11内の圧力をたとえば、0.5mTorr〜50mT
orrにする。基板20は、基板ヒータ(図示せず)に
よって、たとえば300℃〜500℃に加熱することが
好ましい。基板20を加熱することによって成膜される
化合物半導体薄膜の特性を向上させることができる。
【0032】その後、反応室11内にスパッタリングの
ためのガスを導入し、RF電源12a〜14aおよびD
C電源15aを用いてスパッタリングを行い、基板20
上に化合物半導体薄膜を成膜する。
【0033】ここで、III−VI族化合物ターゲット12
bおよび14bにIn2Se3、III−VI族化合物ターゲ
ット13bにGa2Se3、I−VI族化合物ターゲット1
5bにCu2Seを用いた場合に、各ターゲットに印加
するパワーの一例を説明する。この場合、たとえば、I
−VI族化合物ターゲット15bにおけるスパッタレート
の大きさを1とすると、III−VI族化合物ターゲット1
2bにおけるスパッタレートの大きさが、たとえば1と
なるようにRF電源16によってパワーを印加する。さ
らに、製造される化合物半導体薄膜中のCu/(In+
Ga)の比が0.8〜1.0となるように、RF電源1
4aからIII−VI族化合物ターゲット14bにパワーを
印加する。また、III−VI族化合物ターゲット13bに
印加されるパワーは、Ga/(In+Ga)の比が0〜
0.25になるように調整することが好ましい。
【0034】スパッタリングのためのガスには、たとえ
ば、流量が1sccm〜400sccmのArを用いる
ことができる。また、化合物半導体薄膜を成膜する際に
は、基板ホルダ18を回転させることが好ましい。基板
ホルダ18を回転させることによって、均一性よく化合
物半導体薄膜を成膜することができる。
【0035】なお、化合物半導体薄膜を成膜する際に、
電位制御手段19によって基板ホルダ18に電圧を印加
してもよい。基板ホルダ18に印加される電圧は、たと
えば、図3に示すようなパルス電圧(振幅V0、周波数
1/(t1+t2)である)を印加することが好ましい。
図3に示すようなパルス電圧を印加すると、放電中は、
セルフバイアスによって、図4に示すような−V2〜+
1(V2+V1=2V0)の幅をもつ電位が基板20に生
じる。この場合、基板電位が正(+)のときには基板2
0に主に電子とマイナスイオンが到達し、基板電位が負
(−)のときには基板20には主にプラスイオンが到達
するが、基板電位が正である時間t1を制御することに
よって、基板20に到達するマイナスイオンを減少さ
せ、マイナスイオンの衝撃による化合物半導体薄膜の膜
質低下を防止することができる。基板20に到達するマ
イナスイオンを減少させるには、たとえば、t1をt2
りも短くすればよい。t1を短くすることによって、移
動速度が遅いマイナスイオンが基板20に到達すること
を防止できる。
【0036】このようにして、化合物半導体薄膜を製造
することができる。
【0037】実施形態2で説明した化合物半導体薄膜の
製造方法では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲッ
トおよびI−VI族化合物ターゲットを用いているため、
組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を
製造することができる。また、VI族元素としてSeを用
いた場合には、Se単体のターゲットを用いる場合とは
異なり、Seが単体で反応室内に付着することが少ない
ため、装置のメンテナンス時等の安全性が高くなる。
【0038】さらに、上記製造方法では、III−VI族化
合物ターゲットをDC電源によってスパッタリングする
ため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜すること
ができる。
【0039】また、上記製造方法では、基板ホルダの電
位を制御することによって、マイナスイオンによるダメ
ージを軽減し、膜質のよい化合物半導体薄膜を製造する
ことができる。
【0040】(実施形態3)実施形態3では、実施形態
1で説明した化合物半導体薄膜の製造装置10を用いて
化合物半導体薄膜を製造する方法の他の一例について説
明する。実施形態3は、多段階成膜法を用いてI−III
−VI族化合物半導体薄膜を形成する一例である。
【0041】実施形態3の化合物半導体薄膜の製造方法
では、まず、III−VI族化合物ターゲット12b〜14
bのみをスパッタリングすることによって、基板上20
にIII−VI族化合物薄膜(膜厚がたとえば、1.6μm
〜2.0μm)を形成する。スパッタリングの条件は実
施形態2で説明したものと同様である。
【0042】その後、I−VI族化合物ターゲット15b
のみをスパッタリングすることによって、先に形成した
III−VI族化合物薄膜上にI−VI族化合物を堆積させ
る。この際、RF電源16を用いて形成されたIII−VI
族化合物薄膜は、DC電源17を用いて形成される膜よ
りも密度が小さくなる傾向があり、III−VI族化合物薄
膜上に到達したスパッタ粒子(I−VI族化合物)は、II
I−VI族化合物薄膜中に取り込まれる。その結果、膜全
体の組成が略均一なI−III−VI族化合物半導体薄膜を
形成できる。
【0043】なお、I−VI族化合物ターゲットを高パワ
ーでスパッタリングすることによって、I−VI族化合物
がIII−VI族化合物薄膜中に取り込まれ易くなり、組成
分布がより均一なI−III−VI族化合物半導体薄膜を形
成できる。さらに、基板20の温度を高温(たとえば、
300℃〜500℃)にすることによって、I−VI族化
合物がIII−VI族化合物薄膜中に取り込まれ易くなり、
組成分布がより均一なI−III−VI族化合物半導体薄膜
を形成できる。
【0044】上記実施形態3の化合物半導体薄膜の製造
方法では、実施形態2の製造方法と同様の効果が得られ
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化合物半
導体薄膜の製造装置では、ターゲットにIII−VI族化合
物ターゲットおよびI−VI族化合物ターゲットを用いて
いるため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半
導体薄膜を製造することができる。また、VI族元素とし
てSeを用いた場合には、Se単体のターゲットを用い
る場合とは異なり、Seが単体で反応室内に付着するこ
とが少ないため、装置のメンテナンス時等の安全性が高
くなる。さらに、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置
では、III−VI族化合物ターゲットにDC電源が接続さ
れているため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜
することができる。また、本発明の化合物半導体薄膜の
製造装置では、基板ホルダに電位制御装置が接続されて
いるため、基板の電位を変化させることによって、成膜
時にマイナスイオンによるダメージが生じるのを防止で
きる。
【0046】本発明の化合物半導体薄膜の製造方法で
は、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびI
−VI族化合物ターゲットを用いているため、組成の制御
性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造するこ
とができる。また、VI族元素としてSeを用いた場合に
は、Se単体のターゲットを用いる場合とは異なり、S
eが単体で反応室内に付着することが少ないため、装置
のメンテナンス時等の安全性が高くなる。さらに、上記
製造方法では、III−VI族化合物ターゲットをDC電源
によってスパッタリングするため、高い成膜速度で化合
物半導体薄膜を成膜することができる。また、上記製造
方法では、基板ホルダの電位を制御することによって、
マイナスイオンによるダメージを軽減し、膜質のよい化
合物半導体薄膜を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化合物半導体薄膜の製造装置につい
て、一実施形態を示す模式図である。
【図2】 本発明の化合物半導体薄膜の製造装置につい
て、基板ホルダの一例を示す模式図である。
【図3】 本発明の化合物半導体薄膜の製造方法につい
て、基板ホルダに印加する電圧の一例を示すグラフであ
る。
【図4】 本発明の化合物半導体薄膜の製造方法につい
て、基板の電位の変化の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 化合物半導体薄膜の製造装置 11 反応室 12a、13a、14a、15a ターゲット装着
装置 12b、13b、14b III−VI族化合物ターゲ
ット 15b I−VI族化合物ターゲット 16 RF電源 17 DC電源 18 基板ホルダ 19 電位制御装置 20 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 雅俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 根上 卓之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA03 BE50 DA12 DA14 DA16 SB03 5F051 AA10 BA14 BA17 CB15 CB29 5F103 AA08 BB22 BB33 BB38 BB59 DD30 RR06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板ホルダに設置された基板上に化合物
    半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造装置であ
    って、 III−VI族化合物ターゲットと、I−VI族化合物ターゲ
    ットと、前記III−VI族化合物ターゲットに接続された
    RF電源と、前記I−VI族化合物ターゲットに接続され
    たDC電源とを備えることを特徴とする化合物半導体薄
    膜の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記基板ホルダは電気的にフローティン
    グ状態にあり、前記基板ホルダに接続された電位制御手
    段をさらに備える請求項1に記載の化合物半導体薄膜の
    製造装置。
  3. 【請求項3】 前記III−VI族化合物ターゲットがIn
    およびSeを含み、前記I−VI族化合物ターゲットがC
    uおよびSeを含む請求項1または2に記載の化合物半
    導体薄膜の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記III−VI族化合物ターゲットがIn2
    Se3からなる請求項3に記載の化合物半導体薄膜の製
    造装置。
  5. 【請求項5】 基板上にI族元素、III族元素およびVI
    族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体
    薄膜の製造方法であって、 III−VI族化合物ターゲットをRF放電によってスパッ
    タリングし、I−VI族化合物ターゲットをDC放電によ
    ってスパッタリングすることを特徴とする化合物半導体
    薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板上にI族元素、III族元素およびVI
    族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体
    薄膜の製造方法であって、 III−VI族化合物ターゲットをRF放電によってスパッ
    タリングする第1の工程と、 I−VI族化合物ターゲットをDC放電によってスパッタ
    リングする第2の工程とを含むことを特徴とする化合物
    半導体薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基板上に前記化合物半導体薄膜を形
    成する際に、前記基板の電位を周期的に変調させる請求
    項5または6に記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基板の電位が正である時間が、前記
    基板の電位が負である時間よりも短い請求項7に記載の
    化合物半導体薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記III−VI族化合物ターゲットがIn
    およびSeを含み、前記I−VI族化合物ターゲットがC
    uおよびSeを含む請求項5ないし8のいずれかに記載
    の化合物半導体薄膜の製造方法。
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KR101060180B1 (ko) 2008-11-25 2011-08-29 한국광기술원 태양전지의 흡수층 제조방법
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