JP3639453B2 - 化合物半導体薄膜の製造装置およびこれを用いた化合物半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

化合物半導体薄膜の製造装置およびこれを用いた化合物半導体薄膜の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化合物半導体薄膜の製造装置および製造方法に関し、特にたとえば、I族元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄膜の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、I族元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄膜(以下、I−III−VI族化合物半導体薄膜という)を製造する方法として、多元蒸着法やスパッタリング法などが用いられている。
【0003】
しかしながら、多元蒸着法においては、各元素の蒸着速度の厳密な制御が難しいという問題があった。
【0004】
一方、スパッタリング法は、成膜速度が電力にほぼ比例しているため、これを制御しやすいという特徴がある。またスパッタ法には蒸着法と比べて基板との付着力が大きい膜を得やすく、面積の大きな基板において膜厚均一性に優れた膜を得やすいという利点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスパッタリング法では、一般に、各元素ごとのターゲットを用いるため、組成の制御性よく化合物半導体薄膜を成膜することが困難であった。特に、大面積の基板上に化合物半導体薄膜を成膜する場合には、化合物半導体薄膜の均一性を向上させるために基板を回転させることが一般的であるが、その場合には、各ターゲットからスパッタリングされた各元素が異なる時間に基板上に到達することになるため、各元素が結合を形成する前に高蒸気圧の成分が蒸発しやすい。たとえば、Cu、In、GaおよびSeの各ターゲットとを用いてスパッタリングした場合には、高蒸気圧のInSeが蒸発しやすく、最終的な膜は予定した組成よりもInおよびSeが不足した膜となる。このように、従来のスパッタリング法では、組成の制御性よく化合物半導体薄膜を製造することが困難であるという問題があった。
【0006】
さらに、従来のスパッタリング法では、成膜速度が遅く生産性が悪いという問題もあった。
【0007】
上記問題を解決するために、本発明は、組成の制御性および生産性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造することができる化合物半導体薄膜の製造装置、およびこれを用いた化合物半導体薄膜の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置は、基板ホルダに設置された基板上に化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造装置であって、III−VI族化合物ターゲットと、Cu 2 Seターゲットと、前記III−VI族化合物ターゲットに接続されたRF電源と、前記Cu 2 Seターゲットに接続されたDC電源とを備えることを特徴とする。上記化合物半導体薄膜の製造装置では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびCu 2 Seターゲットを用いているため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造できる。さらに、上記化合物半導体薄膜の製造装置では、III−VI族化合物ターゲットにDC電源が接続されているため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜できる。
【0009】
上記化合物半導体薄膜の製造装置では、基板ホルダが電気的にフローティング状態にあり、基板ホルダに接続された電位制御手段をさらに備えることが好ましい。基板ホルダに接続された電位制御手段を用いて基板ホルダの電位を制御することによって、マイナスイオンによる成膜時のダメージを軽減できる。
【0010】
また、上記化合物半導体薄膜の製造装置では、III−VI族化合物ターゲットがInおよびSeを含み、前記I−VI族化合物ターゲットがCuおよびSeを含むことが好ましい。ターゲットがこれらの元素を含むことによって、太陽電池の光吸収層に好適なカルコパイライト構造化合物半導体薄膜が得られる。
【0011】
また、上記化合物半導体薄膜の製造装置では、III−VI族化合物ターゲットがIn2Se3からなることが好ましい。In2Se3は蒸気圧が低いため基板上に堆積した後に際蒸発する割合が少なく、III−VI族化合物ターゲットがIn2Se3からなる場合には、組成の制御性よく化合物半導体薄膜を形成できる。
【0012】
本発明の第1の化合物半導体薄膜の製造方法は、基板上にI族元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造方法であって、III−VI族化合物ターゲットをRF放電によってスパッタリングし、Cu 2 SeターゲットをDC放電によってスパッタリングすることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の化合物半導体薄膜の製造方法は、基板上にI族元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造方法であって、III−VI族化合物ターゲットをRF放電によってスパッタリングする第1の工程と、Cu 2 SeターゲットをDC放電によってスパッタリングする第2の工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
上記第1および第2の製造方法では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびCu 2 Se族化合物ターゲットを用いているため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造できる。さらに、上記製造方法では、III−VI族化合物ターゲットをDC電源によってスパッタリングするため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜できる。
【0015】
上記第1および第2の製造方法では、基板上に化合物半導体薄膜を形成する際に、基板の電位を周期的に変調させることが好ましい。基板の電位を周期的に変調させることによって、マイナスイオンによるダメージを抑制できるため、膜質のよい化合物半導体薄膜を製造できる。
【0016】
上記第1および第2の製造方法では、基板の電位が正である時間が、基板の電位が負である時間よりも短いことが好ましい。基板の電位が正である時間を短くすることによって、マイナスイオンによるダメージをさらに抑制できる。
【0017】
上記第1および第2の製造方法では、III−VI族化合物ターゲットがInおよびSeを含むことが好ましい。上記ターゲットがこれらの元素を含むことによって、太陽電池等の半導体素子に好適なI−III−VI族化合物半導体薄膜が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
実施形態1では、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置について、一例を説明する。
【0019】
図1に、実施形態1の化合物半導体薄膜の製造装置10を模式的に示す。
【0020】
図1を参照して、化合物半導体薄膜の製造装置10は、反応室11(輪郭のみ線で示す)と、反応室11内に配置されたターゲット装着装置12a、13a、14aおよび15aと、ターゲット装着装置12a〜14aに固定されたIII−VI族化合物ターゲット12b、13bおよび14bと、ターゲット装着装置15aに配置されたI−VI族化合物ターゲット15bと、III−VI族化合物ターゲット12b〜14bに接続されたRF電源16と、I−VI族化合物ターゲット15bに接続されたDC電源17と、ターゲット12b〜15bに対向するように反応室11内に配置された基板ホルダ18と、基板ホルダ18に接続された電位制御装置19とを備える。
【0021】
反応室11内は、必要に応じて真空ポンプ等で減圧される。
【0022】
ターゲット装着装置12a〜15aは、ターゲット12b〜15bを固定するための装置である。
【0023】
III−VI族化合物ターゲット12b〜14bは、III族元素とVI族元素とを少なくとも含む化合物からなるターゲットであり、RF電源16に接続されている。III−VI族化合物ターゲット12b〜14bは、III族元素としてたとえばInやGaを含み、VI族元素としてたとえばSeやSを含む。たとえば、III−VI族化合物ターゲット12bおよび14bにIn2Se3、III−VI族化合物ターゲット13bにGa2Se3を用いることができる。なお、図1には、3個のIII−VI族化合物ターゲットを示しているが、必要に応じてターゲットの数と組成は変化させることができる。
【0024】
I−VI族化合物ターゲット15bは、I族元素とVI族元素とを少なくとも含む化合物からなるターゲットであり、DC電源17に接続されている。I−VI族化合物ターゲット15bは、I族元素としてたとえばCuを含み、VI族元素としてたとえばSeやSを含む。たとえば、I−VI族化合物ターゲット15bには、Cu2Seを用いることができる。なお、III−VI族化合物ターゲット12b〜14bがInおよびSeを含み、I−VI族化合物ターゲット15bがCuおよびSeを含む場合には、太陽電池等に用いる化合物半導体として好適な、カルコパイライト構造化合物半導体薄膜が得られる。
【0025】
基板ホルダ18をターゲット12b〜15b側から見た平面図を図2に示す。基板ホルダ18は、基板20を固定するためのものであり、回転させることができる。基板ホルダ18を回転させることによって、化合物半導体薄膜を基板20上に均一性よく成膜することができる。なお、基板ホルダ18は、電気的にフローティング状態にされている。また、図示はしていないが、基板ホルダ18は、基板20を加熱するための基板ヒータを備える。なお、図2には、基板20を一枚だけ固定する基板ホルダを示したが、複数の基板を同心円状に固定する基板ホルダでもよい。
【0026】
電位制御装置19は、基板ホルダ18に電圧を印加するための電位制御手段であり、たとえばRF電源を備える。電位制御装置19は、基板ホルダ18に、たとえばパルス型電圧を印加することができる。
【0027】
化合物半導体薄膜の製造装置10では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびI−VI族化合物ターゲットを用いているため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造することができる。また、VI族元素としてSeを用いた場合には、Se単体のターゲットを用いる場合とは異なり、Seが単体で反応室内に付着することが少ないため、装置のメンテナンス時等の安全性が高くなる。
【0028】
さらに、化合物半導体薄膜の製造装置10では、III−VI族化合物ターゲットにDC電源が接続されているため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜することができる。
【0029】
また、化合物半導体薄膜の製造装置10では、基板ホルダに電位制御装置が接続されているため、基板の電位を変化させることによって、成膜時にマイナスイオンによるダメージが生じるのを防止できる。
【0030】
(実施形態2)
実施形態2では、実施形態1で説明した化合物半導体薄膜の製造装置10を用いて化合物半導体薄膜を製造する方法の一例について説明する。
【0031】
図1を参照して、まず、基板ホルダ18に基板20を設置した後、反応室11内を排気して反応室11内の圧力をたとえば、0.5mTorr〜50mTorrにする。基板20は、基板ヒータ(図示せず)によって、たとえば300℃〜500℃に加熱することが好ましい。基板20を加熱することによって成膜される化合物半導体薄膜の特性を向上させることができる。
【0032】
その後、反応室11内にスパッタリングのためのガスを導入し、RF電源12a〜14aおよびDC電源15aを用いてスパッタリングを行い、基板20上に化合物半導体薄膜を成膜する。
【0033】
ここで、III−VI族化合物ターゲット12bおよび14bにIn2Se3、III−VI族化合物ターゲット13bにGa2Se3、I−VI族化合物ターゲット15bにCu2Seを用いた場合に、各ターゲットに印加するパワーの一例を説明する。この場合、たとえば、I−VI族化合物ターゲット15bにおけるスパッタレートの大きさを1とすると、III−VI族化合物ターゲット12bにおけるスパッタレートの大きさが、たとえば1となるようにRF電源16によってパワーを印加する。さらに、製造される化合物半導体薄膜中のCu/(In+Ga)の比が0.8〜1.0となるように、RF電源14aからIII−VI族化合物ターゲット14bにパワーを印加する。また、III−VI族化合物ターゲット13bに印加されるパワーは、Ga/(In+Ga)の比が0〜0.25になるように調整することが好ましい。
【0034】
スパッタリングのためのガスには、たとえば、流量が1sccm〜400sccmのArを用いることができる。また、化合物半導体薄膜を成膜する際には、基板ホルダ18を回転させることが好ましい。基板ホルダ18を回転させることによって、均一性よく化合物半導体薄膜を成膜することができる。
【0035】
なお、化合物半導体薄膜を成膜する際に、電位制御手段19によって基板ホルダ18に電圧を印加してもよい。基板ホルダ18に印加される電圧は、たとえば、図3に示すようなパルス電圧(振幅V0、周波数1/(t1+t2)である)を印加することが好ましい。図3に示すようなパルス電圧を印加すると、放電中は、セルフバイアスによって、図4に示すような−V2〜+V1(V2+V1=2V0)の幅をもつ電位が基板20に生じる。この場合、基板電位が正(+)のときには基板20に主に電子とマイナスイオンが到達し、基板電位が負(−)のときには基板20には主にプラスイオンが到達するが、基板電位が正である時間t1を制御することによって、基板20に到達するマイナスイオンを減少させ、マイナスイオンの衝撃による化合物半導体薄膜の膜質低下を防止することができる。基板20に到達するマイナスイオンを減少させるには、たとえば、t1をt2よりも短くすればよい。t1を短くすることによって、移動速度が遅いマイナスイオンが基板20に到達することを防止できる。
【0036】
このようにして、化合物半導体薄膜を製造することができる。
【0037】
実施形態2で説明した化合物半導体薄膜の製造方法では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびI−VI族化合物ターゲットを用いているため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造することができる。また、VI族元素としてSeを用いた場合には、Se単体のターゲットを用いる場合とは異なり、Seが単体で反応室内に付着することが少ないため、装置のメンテナンス時等の安全性が高くなる。
【0038】
さらに、上記製造方法では、III−VI族化合物ターゲットをDC電源によってスパッタリングするため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜することができる。
【0039】
また、上記製造方法では、基板ホルダの電位を制御することによって、マイナスイオンによるダメージを軽減し、膜質のよい化合物半導体薄膜を製造することができる。
【0040】
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態1で説明した化合物半導体薄膜の製造装置10を用いて化合物半導体薄膜を製造する方法の他の一例について説明する。実施形態3は、多段階成膜法を用いてI−III−VI族化合物半導体薄膜を形成する一例である。
【0041】
実施形態3の化合物半導体薄膜の製造方法では、まず、III−VI族化合物ターゲット12b〜14bのみをスパッタリングすることによって、基板上20にIII−VI族化合物薄膜(膜厚がたとえば、1.6μm〜2.0μm)を形成する。スパッタリングの条件は実施形態2で説明したものと同様である。
【0042】
その後、I−VI族化合物ターゲット15bのみをスパッタリングすることによって、先に形成したIII−VI族化合物薄膜上にI−VI族化合物を堆積させる。この際、RF電源16を用いて形成されたIII−VI族化合物薄膜は、DC電源17を用いて形成される膜よりも密度が小さくなる傾向があり、III−VI族化合物薄膜上に到達したスパッタ粒子(I−VI族化合物)は、III−VI族化合物薄膜中に取り込まれる。その結果、膜全体の組成が略均一なI−III−VI族化合物半導体薄膜を形成できる。
【0043】
なお、I−VI族化合物ターゲットを高パワーでスパッタリングすることによって、I−VI族化合物がIII−VI族化合物薄膜中に取り込まれ易くなり、組成分布がより均一なI−III−VI族化合物半導体薄膜を形成できる。さらに、基板20の温度を高温(たとえば、300℃〜500℃)にすることによって、I−VI族化合物がIII−VI族化合物薄膜中に取り込まれ易くなり、組成分布がより均一なI−III−VI族化合物半導体薄膜を形成できる。
【0044】
上記実施形態3の化合物半導体薄膜の製造方法では、実施形態2の製造方法と同様の効果が得られる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびCu 2 Seターゲットを用いているため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造することができる。また、Cu 2 Seターゲットを用いた場合には、Se単体のターゲットを用いる場合とは異なり、Seが単体で反応室内に付着することが少ないため、装置のメンテナンス時等の安全性が高くなる。さらに、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置では、III−VI族化合物ターゲットにDC電源が接続されているため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜することができる。また、本発明の化合物半導体薄膜の製造装置では、基板ホルダに電位制御装置が接続されているため、基板の電位を変化させることによって、成膜時にマイナスイオンによるダメージが生じるのを防止できる。
【0046】
本発明の化合物半導体薄膜の製造方法では、ターゲットにIII−VI族化合物ターゲットおよびCu 2 Seターゲットを用いているため、組成の制御性よく、I−III−VI族化合物半導体薄膜を製造することができる。また、VI族元素としてSeを用いた場合には、Se単体のターゲットを用いる場合とは異なり、Seが単体で反応室内に付着することが少ないため、装置のメンテナンス時等の安全性が高くなる。さらに、上記製造方法では、III−VI族化合物ターゲットをDC電源によってスパッタリングするため、高い成膜速度で化合物半導体薄膜を成膜することができる。また、上記製造方法では、基板ホルダの電位を制御することによって、マイナスイオンによるダメージを軽減し、膜質のよい化合物半導体薄膜を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化合物半導体薄膜の製造装置について、一実施形態を示す模式図である。
【図2】 本発明の化合物半導体薄膜の製造装置について、基板ホルダの一例を示す模式図である。
【図3】 本発明の化合物半導体薄膜の製造方法について、基板ホルダに印加する電圧の一例を示すグラフである。
【図4】 本発明の化合物半導体薄膜の製造方法について、基板の電位の変化の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 化合物半導体薄膜の製造装置
11 反応室
12a、13a、14a、15a ターゲット装着装置
12b、13b、14b III−VI族化合物ターゲット
15b I−VI族化合物ターゲット
16 RF電源
17 DC電源
18 基板ホルダ
19 電位制御装置
20 基板

Claims (9)

  1. 基板ホルダに設置された基板上に化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造装置であって、
    III−VI族化合物ターゲットと、Cu 2 Seターゲットと、前記III−VI族化合物ターゲットに接続されたRF電源と、前記Cu 2 Seターゲットに接続されたDC電源とを備えることを特徴とする化合物半導体薄膜の製造装置。
  2. 前記基板ホルダは電気的にフローティング状態にあり、前記基板ホルダに接続された電位制御手段をさらに備える請求項1に記載の化合物半導体薄膜の製造装置。
  3. 前記III−VI族化合物ターゲットがInおよびSeを含む請求項1または2に記載の化合物半導体薄膜の製造装置。
  4. 前記III−VI族化合物ターゲットがIn2Se3からなる請求項3に記載の化合物半導体薄膜の製造装置。
  5. 基板上にI族元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造方法であって、
    III−VI族化合物ターゲットをRF放電によってスパッタリングし、Cu 2 SeターゲットをDC放電によってスパッタリングすることを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  6. 基板上にI族元素、III族元素およびVI族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する化合物半導体薄膜の製造方法であって、
    III−VI族化合物ターゲットをRF放電によってスパッタリングする第1の工程と、
    Cu 2 SeターゲットをDC放電によってスパッタリングする第2の工程とを含むことを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  7. 前記基板上に前記化合物半導体薄膜を形成する際に、前記基板の電位を周期的に変調させる請求項5または6に記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
  8. 前記基板の電位が正である時間が、前記基板の電位が負である時間よりも短い請求項7に記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
  9. 前記III−VI族化合物ターゲットがInおよびSeを含む請求項5ないし8のいずれかに記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
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