JPH0699801B2 - 多成分薄膜の製造方法 - Google Patents
多成分薄膜の製造方法Info
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- JPH0699801B2 JPH0699801B2 JP60090041A JP9004185A JPH0699801B2 JP H0699801 B2 JPH0699801 B2 JP H0699801B2 JP 60090041 A JP60090041 A JP 60090041A JP 9004185 A JP9004185 A JP 9004185A JP H0699801 B2 JPH0699801 B2 JP H0699801B2
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- Japan
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- thin film
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はスパッタ蒸着によって多成分からなる薄膜を製
造する方法に関するものである。
造する方法に関するものである。
従来の技術 従来、各種の薄膜を製造する方法としてスパッタ蒸着法
がよく用いられている。これは、放電によって生じたイ
オンをターゲットと呼ばれる原料固体の表面に照射して
スパッタ蒸発させ、基板上に薄膜を形成する方法であ
る。この方法により多成分からなる薄膜を形成する場
合、各成分の比率を精密に制御したり、また形成中に組
成を変化させるために、各成分をそれぞれ独立したター
ゲットから印加電力を個別に制御しつつスパッタ蒸発さ
せる多元スパッタ法が用いられることがある(例えば、
第31回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集(昭59.
3.29),P.236)。
がよく用いられている。これは、放電によって生じたイ
オンをターゲットと呼ばれる原料固体の表面に照射して
スパッタ蒸発させ、基板上に薄膜を形成する方法であ
る。この方法により多成分からなる薄膜を形成する場
合、各成分の比率を精密に制御したり、また形成中に組
成を変化させるために、各成分をそれぞれ独立したター
ゲットから印加電力を個別に制御しつつスパッタ蒸発さ
せる多元スパッタ法が用いられることがある(例えば、
第31回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集(昭59.
3.29),P.236)。
発明が解決しようとする問題点 このような多元スパッタ法において、各成分のスパッタ
率が大きく異なる場合には、スパッタ率の高い成分から
なるターゲットに印加する電力を著しく小さくしなけれ
ばならず、放電が不安定になって組成比の制御性が低下
するという問題点があった。
率が大きく異なる場合には、スパッタ率の高い成分から
なるターゲットに印加する電力を著しく小さくしなけれ
ばならず、放電が不安定になって組成比の制御性が低下
するという問題点があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、簡易な構成
によりスパッタ率の大きく異なる成分を含む多成分薄膜
であっても安定に精度よく形成する方法を提供すること
を目的としている。
によりスパッタ率の大きく異なる成分を含む多成分薄膜
であっても安定に精度よく形成する方法を提供すること
を目的としている。
問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、上記の多元スパッ
タ法において、スパッタ率の高い成分からなるターゲッ
トの表面の一部をスパッタ率の低い成分で覆うことによ
り、安定に精度よく多成分薄膜を形成することを可能に
するものである。
タ法において、スパッタ率の高い成分からなるターゲッ
トの表面の一部をスパッタ率の低い成分で覆うことによ
り、安定に精度よく多成分薄膜を形成することを可能に
するものである。
作用 本発明は上記した構成により、スパッタ率の高い成分の
実効的なターゲット面積を減少せしめ、放電を安定に維
持できる程度の電力を印加しても、各成分の蒸発量比が
適切に保たれるという作用にもとづくものである。
実効的なターゲット面積を減少せしめ、放電を安定に維
持できる程度の電力を印加しても、各成分の蒸発量比が
適切に保たれるという作用にもとづくものである。
実施例 第1図は本発明の一実施例において用いられるスパッタ
装置の構成を示す概略図である。第1図において、1お
よび2はそれぞれ異なる成分からなる第1および第2の
ターゲットである。ここで第1ターゲットの成分は、第
2ターゲットの成分に比べてスパッタ率が大きいものと
する。この場合、第1ターゲットの表面の一部は第2タ
ーゲットの成分からなる補助ターゲット3で覆われてい
る。また各ターゲットには独立した高圧電源11および12
が接続されている。このような構成において、各ターゲ
ットに適切な電力を印加すると放電により各成分がスパ
ッタ蒸発し、基板4の表面に目的とする多成分薄膜が形
成される。この場合、第1ターゲットの成分のスパッタ
率が著しく高くても、補助ターゲットの面積を十分に大
きくしておくことにより第1ターゲット成分の蒸発量が
適切に抑制される。その結果、第1ターゲットに対し放
電を安定に維持し得る十分に大きな電力を印加しても、
適切な成分比を有する薄膜を得ることができる。またこ
のような状態において、各ターゲットに印加する電力の
比を調節することにより、薄膜の成分比を精密に制御す
ることができる。
装置の構成を示す概略図である。第1図において、1お
よび2はそれぞれ異なる成分からなる第1および第2の
ターゲットである。ここで第1ターゲットの成分は、第
2ターゲットの成分に比べてスパッタ率が大きいものと
する。この場合、第1ターゲットの表面の一部は第2タ
ーゲットの成分からなる補助ターゲット3で覆われてい
る。また各ターゲットには独立した高圧電源11および12
が接続されている。このような構成において、各ターゲ
ットに適切な電力を印加すると放電により各成分がスパ
ッタ蒸発し、基板4の表面に目的とする多成分薄膜が形
成される。この場合、第1ターゲットの成分のスパッタ
率が著しく高くても、補助ターゲットの面積を十分に大
きくしておくことにより第1ターゲット成分の蒸発量が
適切に抑制される。その結果、第1ターゲットに対し放
電を安定に維持し得る十分に大きな電力を印加しても、
適切な成分比を有する薄膜を得ることができる。またこ
のような状態において、各ターゲットに印加する電力の
比を調節することにより、薄膜の成分比を精密に制御す
ることができる。
第2図は本発明の他の実施例において用いられるスパッ
タ装置の構成を示す概略図である。本実施例では各ター
ゲットの裏側に磁石21および22を備えた、いわゆるマグ
ネトロン・カソード方式がとられている。この場合、タ
ーゲット表面付近に集中して発生する磁界5の付近に放
電が生じるため、スパッタ蒸発も主としてこの磁界集中
領域において生じる。このため、補助ターゲット3はこ
の磁界集中領域を覆うように配置されており、その結果
第1ターゲット成分の蒸発量が有効に抑制される。本実
施例でもその作用,効果は前述の実施例と同様であり、
薄膜の成分比を精密に制御することができる。
タ装置の構成を示す概略図である。本実施例では各ター
ゲットの裏側に磁石21および22を備えた、いわゆるマグ
ネトロン・カソード方式がとられている。この場合、タ
ーゲット表面付近に集中して発生する磁界5の付近に放
電が生じるため、スパッタ蒸発も主としてこの磁界集中
領域において生じる。このため、補助ターゲット3はこ
の磁界集中領域を覆うように配置されており、その結果
第1ターゲット成分の蒸発量が有効に抑制される。本実
施例でもその作用,効果は前述の実施例と同様であり、
薄膜の成分比を精密に制御することができる。
以上に述べた実施例では、薄膜の成分が2種類の場合に
ついて示したが、更に多数の成分を含む場合も、成分数
に応じた数のターゲットを用いることにより、同様の効
果を得ることができるのはいうまでもない。
ついて示したが、更に多数の成分を含む場合も、成分数
に応じた数のターゲットを用いることにより、同様の効
果を得ることができるのはいうまでもない。
発明の効果 以上述べたように、本発明によれば、スパッタ率の大き
く異なる成分を含む多成分薄膜であっても、安定かつ精
密に成分比を制御しつつ形成することができ、実用的に
きわめて有用である。
く異なる成分を含む多成分薄膜であっても、安定かつ精
密に成分比を制御しつつ形成することができ、実用的に
きわめて有用である。
第1図は本発明の一実施例において用いられるスパッタ
装置の構成を示す概略図、第2図は本発明の他の実施例
において用いられるスパッタ装置を示す概略図である。 1……第1ターゲット、2……第2ターゲット、3……
補助ターゲット、4……基板、5……磁界、11,12……
高圧電源、21,22……磁石。
装置の構成を示す概略図、第2図は本発明の他の実施例
において用いられるスパッタ装置を示す概略図である。 1……第1ターゲット、2……第2ターゲット、3……
補助ターゲット、4……基板、5……磁界、11,12……
高圧電源、21,22……磁石。
Claims (1)
- 【請求項1】互いに異なる成分からなる複数のターゲッ
トを用い、前記各ターゲットをそれぞれ異なるマグネト
ロン・カソード上に設け、スパッタ率の高い成分からな
るターゲットの表面の内、前記マグネトロン・カソード
による磁界集中領域の少なくとも一部を含む部分をスパ
ッタ率の低い成分で覆い、各マグネトロン・カソードに
印加する電力を独立に制御しつつスパッタ蒸着を行なう
ことを特徴とする多成分薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60090041A JPH0699801B2 (ja) | 1985-04-26 | 1985-04-26 | 多成分薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60090041A JPH0699801B2 (ja) | 1985-04-26 | 1985-04-26 | 多成分薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61250166A JPS61250166A (ja) | 1986-11-07 |
JPH0699801B2 true JPH0699801B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=13987558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60090041A Expired - Fee Related JPH0699801B2 (ja) | 1985-04-26 | 1985-04-26 | 多成分薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699801B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0772349B2 (ja) * | 1987-05-12 | 1995-08-02 | 住友電気工業株式会社 | 大面積化合物薄膜の作製方法および装置 |
JPH01268869A (ja) * | 1988-04-20 | 1989-10-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | スパッタリング装置 |
KR100329630B1 (ko) * | 1998-06-08 | 2002-08-21 | 한전건 | 고속전도성세라믹/금속복합재료코팅방법 |
JP2005234209A (ja) * | 2004-02-19 | 2005-09-02 | Shin Etsu Chem Co Ltd | ハーフトーン位相シフトマスクブランクの製造方法、ハーフトーン位相シフトマスクブランク、ハーフトーン位相シフトマスク及びパターン転写方法 |
JP4851108B2 (ja) * | 2005-03-24 | 2012-01-11 | 富士フイルム株式会社 | 複合ペロブスカイト型化合物の膜の成膜方法、並びに、それを用いた液体吐出ヘッドの製造方法 |
JP2008242500A (ja) * | 2008-06-26 | 2008-10-09 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 位相シフトマスクブランクの製造方法及び位相シフトフォトマスクの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56152963A (en) * | 1980-04-30 | 1981-11-26 | Hitachi Ltd | Sputtering apparatus |
JPS6050163A (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-19 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 二硫化モリブデン薄膜の形成方法 |
-
1985
- 1985-04-26 JP JP60090041A patent/JPH0699801B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61250166A (ja) | 1986-11-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |