JP2000265369A - 繊維用処理剤および繊維構造物の処理方法 - Google Patents

繊維用処理剤および繊維構造物の処理方法

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fiber
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稔典 原
Jiro Amano
慈朗 天野
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Abstract

(57)【要約】 【技術課題】従来は繊維構造物に付与できる樹脂が限ら
れていた浴中処理による樹脂付着効率を大きく向上し、
また従来付与できなかった樹脂を浴中処理で繊維構造物
に付与できるようにする。それにより、工程短縮や単繊
維皮膜化による高機能化の可能性がある浴中処理の適用
分野を飛躍的に広げる。 【解決手段】高分子系凝集剤、ポリ塩化アルミニウムお
よび硫酸アルミニウムからなる群から選ばれる少なくと
も1種と、樹脂エマルジョンとを含有してなる繊維用処
理剤を用いて繊維構造物を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維構造物を浴中
で処理して樹脂を付着させるための繊維用処理剤と、そ
れを用いた繊維構造物の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維構造物に樹脂を付与して機能性を高
める加工は広く行われているが、樹脂付与は通常樹脂液
に繊維構造物を浸漬した後マングルで絞り、さらに乾燥
と熱処理を施す、いわゆるPad/Dry法が主流であ
る。それに対し、樹脂液中に繊維構造物を浸漬した状態
で昇温、攪拌処理することにより樹脂を付着させる浴中
処理法は、工程短縮や単繊維皮膜化による高機能化の可
能性があるため多くの試みがあるが、この方法は従来付
与できる樹脂が限られ、汎用性に問題があった。
【0003】例えば、特公昭58−51557号公報に
繊維構造物の表面に1.45以下の屈折率を有する化合
物を浴中処理法により付着させる方法が開示されている
が、この方法では浴中に投入した樹脂のうち繊維構造物
に付着するものの割合が十分に高くないことや、付着し
ない樹脂が浴中で析出して装置汚れを生じるなどの問題
があり、実用には至っていない。
【0004】さらに特開昭56−112580号公報、
特開昭60−224883号公報には電解質やアルカリ
土類金属塩を樹脂とともに用いて浴中処理する方法が開
示されているが、これらの方法は上記の問題を改善はす
るものの、付着する樹脂の割合を十分に高めることはで
きず、また装置汚れの問題も完全に克服することはでき
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
のような従来技術の問題点を解消し、浴中処理法で付与
できる樹脂の範囲を大きく広げること、または従来付与
されている樹脂が繊維構造物に付着する割合を大きく高
めること、さらには樹脂が浴中で析出して生じる装置汚
れを生産可能なレベルにまで抑制することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維用処理剤
は、以下の構成を有する。
【0007】すなわち、高分子系凝集剤、ポリ塩化アル
ミニウムおよび硫酸アルミニウムからなる群から選ばれ
る少なくとも1種と、樹脂エマルジョンを含有してなる
ことを特徴とする繊維用処理剤である。
【0008】また本発明の繊維構造物の処理方法は、前
記繊維用処理剤を用いて繊維構造物を処理することを特
徴とする繊維構造物の処理方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、樹脂エマルジョ
ンとは、エマルジョン重合あるいは強制乳化などにより
調製された、水性媒体中に分散した樹脂粒子の集合体あ
るいは分散液そのものをいう。樹脂エマルジョン中の樹
脂粒子の粒子径は、0.1μm以上10μm以下である
のが好ましい。
【0010】ここで樹脂エマルジョンを構成する樹脂と
しては、酢ビ系、アクリル系、ウレタン系、フッ素系、
シリコーン系、エポキシ系、メラミン系、その他特殊な
系統などの各種樹脂を挙げることができる。ここで、酢
ビ系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−エチ
レン共重合体、その他のモノマーと酢酸ビニルの共重合
体などを挙げることができる。アクリル系樹脂として
は、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルとその
他のモノマーの共重合体などを挙げることができる。ウ
レタン系樹脂としては脂肪族や芳香族の各種イソシアネ
ートと、様々な化学構造の親水部や疎水部を有した種々
のグリコールから形成される非常に多様な分子構造のも
のが挙げられる。フッ素系樹脂としてはフルオロアルキ
ル基を含んだビニルモノマーの単独重合体あるいは他の
モノマーとの共重合体や、フルオロ基が主鎖に結合した
種々の高分子などを挙げることができる。シリコーン系
樹脂としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルハ
イドロジェンシロキサン、アミノ変性シリコーン、エポ
キシ変性シリコーンなどを挙げることができる。エポキ
シ系樹脂としては、変性ビスフェノールA型樹脂、変性
クレゾール−ノボラック型樹脂などを挙げることができ
る。メラミン系樹脂としては、メチロールメラミン、メ
ラミン−尿素共縮合体などを主成分とするものなどを挙
げることができる。その他特殊な系統の樹脂としては、
制電性、難燃性、紫外線吸収などの機能を持つ化学種を
含有するもの、微粒子を含むもの、マイクロカプセルな
どを挙げることができる。
【0011】本発明で用いる樹脂が有する機能として
は、繊維構造物の深色化、撥水、制電、防汚、難燃、耐
光など、近年の消費者が求めるあらゆる機能がありう
る。
【0012】特に、本発明で用いる樹脂としては、特に
屈折率が1.50以下であることが好ましい。この理由
は、屈折率が1.50以下であると、合成繊維構造物、
特にポリエステル繊維構造物において顕著な深色化が得
られ、実用的なメリットが大きいためである。屈折率が
1.50以下である樹脂としては、酢ビ系、アクリル
系、ウレタン系、フッ素系、シリコーン系に属する種々
の樹脂のうち、屈折率が1.50以下となるようにモノ
マーや共重合比が設定されたものを用いればよい。また
より大きな深色化効果を得るために、本発明の樹脂は微
粒子を含んでいてもよい。深色化の効果を測定するに
は、市販の測色計により樹脂を付与する前後で色相を測
定し、そのL*値の差を求めるなどすればよい。
【0013】本発明で用いる樹脂エマルジョンは、上記
樹脂に分散剤を配合することにより水性液中で安定に分
散されている。ここで分散剤としてはアニオン性界面活
性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、
両性界面活性剤、高分子系分散剤などが挙げられる。
【0014】本発明では、凝集剤として高分子系凝集
剤、ポリ塩化アルミニウムおよび硫酸アルミニウムから
なる群から選ばれる少なくとも1種を用いることによ
り、上記のように広い範囲にわたる樹脂エマルジョンを
浴中処理法で効率的に繊維構造物に付着させることが可
能になった。
【0015】本発明において、凝集剤とは水性媒体中に
分散した種々の粒子の分散を不安定化して凝集・沈降な
どさせる凝集作用を持つ化合物の総称であるが、本発明
では特に高分子系凝集剤を用いる。高分子系凝集剤とは
主として有機高分子からなり、凝集作用を有する化合物
をいう。その例としては、ポリアクリル酸エステルやそ
の誘導体、ポリメタクリル酸エステルやその誘導体、ポ
リアクリルアミドやその誘導体、ポリアクリル酸ナトリ
ウムやその誘導体、アクリルアミドと3級アミンまたは
4級アミンを持つビニルモノマーとの共重合体、アクリ
ルアミドとアクリル酸ナトリウムの共重合体などを挙げ
ることができる。
【0016】本発明においては、分子量が300万以下
の高分子系凝集剤を用いることが好ましい。この理由は
分子量がこれより大きくなると処理液の粘度上昇が大き
くなって加工が難しくなるからである。高分子系凝集剤
の分子量の測定は光散乱法や液体クロマトグラフィーな
どによればよい。
【0017】また本発明においては、凝集剤として無機
化合物であるポリ塩化アルミニウムまたは硫酸アルミニ
ウムを用いることも可能である。工業的には、ポリ塩化
アルミニウムはPAC、硫酸アルミニウムは硫酸バンド
と称され、水処理などに一般に利用されているものであ
る。
【0018】本発明では、凝集剤として高分子系凝集
剤、ポリ塩化アルミニウムまたは硫酸アルミニウムを用
いることにより、樹脂エマルジョンを構成する樹脂粒子
の持つ電荷が中和され、ゼータ電位が大きく変化してゼ
ロに近づくと考えられる。ゼータ電位がゼロに近づく
と、粒子同士の電荷による反発が抑制されて、昇温ある
いは攪拌により集合しやすくなるため繊維構造物への付
着性が向上する。このような作用はすでに知られている
他の金属塩などを添加しても小さく、本発明のような効
果は得られない。この場合のゼータ電位の測定は、レー
ザードップラー法や流動電位法を用いて測定すればよ
い。
【0019】また本発明では、高分子系凝集剤、ポリ塩
化アルミニウムまたは硫酸アルミニウムを用いることに
より樹脂エマルジョン粒子同士が架橋されて大きくな
り、この理由によっても繊維構造物への付着性が向上す
ると考えられる。このような作用も従来知られているす
でに知られている他の金属塩などを添加しても得られな
い。この場合の粒子の架橋の様子は、粒度分布測定や電
子顕微鏡などによる直接観察によって明らかにすること
ができる。
【0020】本発明において、樹脂が付与される繊維構
造物としては、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合繊
繊維のうち少なくとも一つからなるフィラメント、紡績
糸、織物、編物、不織布などを用いることができる。天
然繊維としては綿、獣毛繊維、絹、麻など、再生繊維と
してはセルロース系再生繊維のレーヨン(ビスコースレ
ーヨン)、キュプラ(銅アンモニアレーヨン)など、半
合成繊維としてはセルロース系半合成繊維としてアセテ
ート(トリアセテート)など、また合成繊維としてはポ
リエステル、ナイロン、アクリル、アラミドなどの各種
繊維を挙げることができる。
【0021】なかでも、樹脂を付与することによる機能
性向上が求められる汎用繊維の中でポリエステル繊維が
最も実用面で重要であり、そして近年のニーズの多様化
に伴いポリエステル繊維構造物における深色化、撥水、
制電、防汚、難燃、耐光、その他各種の機能加工の向上
への要求が大きくなっているため、ポリエステル繊維を
含有する繊維構造物を用いることがより有効である。ポ
リエステル繊維構造物としては、ポリエステルのみから
なる繊維構造物以外に、綿、羊毛などの天然繊維、アセ
テートなどの半合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、ナ
イロンなどの合成繊維のうち少なくとも一つとポリエス
テル繊維を混紡または交撚、交織、交編などしたものな
どが含まれる。
【0022】次に、本発明の繊維構造物の処理方法につ
いて説明する。
【0023】前記した高分子系凝集剤、ポリ塩化アルミ
ニウムおよび硫酸アルミニウムからなる群から選ばれる
少なくとも1種と、樹脂エマルジョンを含む処理液を用
いて、繊維構造物を浴中で処理する。ここで浴中処理と
は、処理液中に繊維構造物を浸漬した状態で昇温および
/または攪拌処理することをいう。浴中処理を行う装置
としては、液流染色機、パッケージ染色機、ウインス型
染色機などを用いればよい。
【0024】この処理液は、少なくとも樹脂エマルジョ
ンと高分子系凝集剤、ポリ塩化アルミニウムまたは硫酸
アルミニウムとを含有する。また、上記化合物以外に、
溶媒、補助剤などを含有して、処理液が形成される。こ
の処理液のpHは2〜11とすればよい。本発明では、
上記化合物が樹脂エマルジョン粒子の持つ電荷を中和し
たり、粒子を架橋して大きくすることなどにより樹脂が
効率的に繊維構造物に付着する。
【0025】本発明の処理方法において、処理液中の高
分子凝集剤、ポリ塩化アルミニウムまたは硫酸アルミニ
ウムの濃度は、0.001g/l以上5g/l以下が好
ましい。この理由は濃度がこれより小さいと樹脂の繊維
構造物への付着促進が不十分であるからであり、濃度を
これ以上に増やしても樹脂の付着はそれ以上促進されな
いからである。
【0026】処理液中の樹脂エマルジョンの濃度は、固
形分換算で0.01g/l以上10g/l以下が好まし
い。この理由は樹脂濃度がこれより小さいと繊維構造物
への樹脂の付着率が小さく機能の向上が不十分となるこ
とが多いからであり、樹脂濃度をこれ以上に増やしても
機能性の要求が満たされないことは少ないからである。
【0027】本発明の処理方法を行う処理工程として
は、染色前に処理する、染色と同時に処理する、染色後
で還元洗浄前に処理する、還元洗浄後に処理するなどの
工程を用いればよい。本発明では、用いる樹脂によって
繊維構造物の染色堅牢度を低下させる可能性があるの
で、好ましくは還元洗浄前に処理を行う。
【0028】また、処理を行う温度は60℃以下が好ま
しい。この理由はより低い温度であるほど、本発明の繊
維用処理剤を含んだ処理液を常温から加熱する時間やエ
ネルギーが少なくて済み、より迅速で省エネルギーの加
工ができるためである。従来の浴中処理法では通常処理
温度は80℃以上が必要であったが、本発明の処理方法
を用いることにより、それより低温での処理が可能にな
った。
【0029】本発明の処理方法においては、従来の浴中
処理法よりも大幅に装置汚れが軽減されるが、それでも
処理温度や使用する装置により装置汚れを生じる場合も
ある。その場合処理液中に親水性の高分子化合物を併用
すると、装置汚れが抑制される。親水性の高分子化合物
の例としては、ポリビニルアルコールやその誘導体、ポ
リエチレングリコールやその誘導体などを挙げることが
できる。
【0030】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0031】なお、実施例および比較例における測定値
は、次の方法で得たものである。 <樹脂付着率と付着効率>浴中処理後のサンプルへの樹
脂付着率は下記の式により算出した。
【0032】 樹脂付着率(%)=100×(W1−W0)/W0 W0:浴中処理前のサンプルの絶乾重量(g) W1:浴中処理後のサンプルの絶乾重量(g) また樹脂付着効率は下記の式により算出した。
【0033】 樹脂付着効率(%)=100×(W1−W0)/W2 W2:処理液中に加えた樹脂固形分の絶乾重量(g) <ΔL*>測色計(CM3700d:ミノルタ製)によ
り樹脂を付与する前後でサンプルのL*値を測定し、そ
の差の絶対値をΔL*とした。 [実施例1]樹脂エマルジョンとして酢ビ系のスミカフ
レックスS753(住友化学製)を固形分で0.5g/
l、凝集剤として高分子凝集剤であるハイセットC−2
85(分子量200万、第一工業製薬製)を固形分で
0.01g/l含んだ処理液を100ml調製した。
【0034】この処理液に5gのポリエステルタフタ布
帛片(中間セット(180℃、30秒)後の布帛、糸使
い:経糸、緯糸ともに75デニール−36マルチフィラ
メント、織密度:経98×緯84本/inch、目付:70
g/m2)を浸漬して60℃で20分処理した。処理
後、上記の方法でその布帛片への樹脂付着率と付着効率
を算出した。その結果を表1に示す。 [実施例2]高分子系凝集剤の濃度が0.1g/lであ
ることを除いては実施例1と同様に行った。その結果を
表1に示す。 [実施例3〜4]凝集剤としてポリ塩化アルミニウム
(大明化学製)を用いることを除いては実施例1〜2と
同様に行った。その結果を表1に示す。 [実施例5〜6]凝集剤として硫酸アルミニウム(大明
化学製)を用いることを除いては実施例1〜2と同様に
行った。その結果を表1に示す。 [比較例1]凝集剤の代わりに薬剤を何も用いずに実施
例1と同様に行った。その結果を表1に示す。 [比較例2]凝集剤の代わりに硫酸ナトリウムを用いて
実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。 [比較例3]凝集剤の代わりに硫酸カルシウムを用いて
実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1から、本発明の繊維用処理剤を用いて
繊維構造物を処理すると、非常に高い効率で樹脂を繊維
構造物に付与できることがわかる。 [実施例7〜12]実施例1で用いたのと同じポリエス
テルタフタ布帛片(中間セット後の布帛)を黒色に染色
した(処理前のL*値:16.5)。染色条件は、分散
染料(Vitasil Black T-MB、松浦製)を布帛重量に対し
て5%の濃度で用い、130℃、60分で行った。
【0037】樹脂エマルジョンとしてフッ素系のもので
乾燥皮膜の屈折率が1.42であるアサヒガードAG−
710(明成化学)を用いた以外は、黒色に染色した前
記布帛を実施例1〜6と同様に処理した。その結果を表
2に示す。
【0038】また、これらのサンプルのΔL*を上記測
定法により算出した結果を表3に示す。 [比較例4〜6]樹脂エマルジョンとしてフッ素系のも
ので乾燥皮膜の屈折率が1.42であるアサヒガードA
G−710(明成化学)を用い、布帛として実施例7で
用いたのと同じ布帛片を用いることを除いては、比較例
1〜3と同様に行った。その結果を表2に示す。
【0039】また、これらのサンプルのΔL*を上記測
定法により算出した結果を表3に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表2から、本発明の繊維用処理剤を用いて
繊維構造物を処理すると、非常に高い効率で樹脂を繊維
構造物に付与できることがわかる。
【0042】
【表3】
【0043】表3から、本発明の繊維用処理剤を用いて
繊維構造物を処理すると、顕著な深色化効果が得られる
ことがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、従来付与できる樹脂が
限られていた浴中処理による樹脂付着効率を大きく向上
することができ、また従来付与できなかった樹脂を付与
できるようになる。これより、繊維構造物の処理工程を
短縮することができ、繊維構造物を構成する単繊維に皮
膜を作ることができるので高機能化が達成し得る浴中処
理の適用分野を飛躍的に広げ、深色化、撥水、制電、防
汚、難燃、耐光などの各種の機能加工が可能になる。特
に屈折率が1.5以下である樹脂を用いた場合は、顕著
な深色化効果が得られるものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子系凝集剤、ポリ塩化アルミニウムお
    よび硫酸アルミニウムからなる群から選ばれる少なくと
    も1種と、樹脂エマルジョンを含有してなることを特徴
    とする繊維用処理剤。
  2. 【請求項2】該高分子系凝集剤の分子量が300万以下
    であることを特徴とする請求項1記載の繊維用処理剤。
  3. 【請求項3】該樹脂エマルジョンを構成する樹脂の屈折
    率が1.5以下であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の繊維用処理剤。
  4. 【請求項4】請求項1〜3いずれかに記載の繊維用処理
    剤を用いて繊維構造物を処理することを特徴とする繊維
    構造物の処理方法。
  5. 【請求項5】該繊維構造物を浴中で処理することを特徴
    とする請求項4記載の繊維構造物の処理方法。
  6. 【請求項6】処理する温度が60℃以下であることを特
    徴とする請求項4または5に記載の繊維構造物の処理方
    法。
  7. 【請求項7】請求項4〜6のいずれかにおいて、該繊維
    用処理剤がさらに親水性高分子化合物を含むことを特徴
    とする繊維構造物の処理方法。
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