JP2000263704A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2000263704A
JP2000263704A JP11067800A JP6780099A JP2000263704A JP 2000263704 A JP2000263704 A JP 2000263704A JP 11067800 A JP11067800 A JP 11067800A JP 6780099 A JP6780099 A JP 6780099A JP 2000263704 A JP2000263704 A JP 2000263704A
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acrylate
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Kazuhiro Takahashi
一弘 高橋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】木質基材にリサイクルができる化粧シートを積
層し、上記の化粧シートが化粧板のVカット加工後の折
曲げ加工や、曲面のラッピング適性をもつとともに、廃
材のリサイクルが容易な化粧シートの提供を課題とす
る。 【課題を解決するための手段】樹脂ラテックス及びリン
ターパルプと繊維素パルプとの混合パルプからなるなる
含浸紙1と、上記の含浸紙の一方の面に形成された絵柄
3、着色層4及び保護層2とからなる化粧シート10の
保護層2を硬化型樹脂及び熱可塑性樹脂とから構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具や家電製品な
どの木質基材の表面化粧材料として利用される化粧シー
トに係わり、Vカット加工、ラッピング加工などの折曲
げなどに使用される可撓性に富む化粧シートに属する。
【0002】
【従来の技術】従来の化粧板、特に木質基材に積層する
化粧板は、絵柄を設けたプラスチックフィルムや、それ
を積層した化粧シートや、紙に絵柄を印刷して、更にそ
の絵柄に表面の保護層を塗布したりした化粧シートと、
木質基材とを接着剤を介して積層・形成されていた。そ
して、プラスチックフィルムや紙に、作業性・火災に対
する安全性に優れた酢酸ビニルや酢酸ビニル・アクリル
系樹脂からなる水性のエマルジョン系の接着剤を介して
木質基材と積層したり、積層後その表面に絵柄の保護層
を塗布・形成した化粧板が広く使用されていた。
【0003】上記の化粧シートを積層した化粧板は、家
具などを作成するため、図2に示すようにパーティクル
ボード、合板などの木質基材20に図1に示す化粧シー
ト10を接着剤7を設けて積層し、更に図2(A)〜
(C)に示すV字溝6を設けるVカット加工を行うとき
次のような問題がある。例えば、印刷適性に優れた紙を
加工した化粧シートの場合、V字溝6に接着剤7を塗布
後に折曲げ加工を行い、図2(C)に示すように接着剤
を重ねた接着剤71の状態で接合すると、屈曲領域Aは
集中する曲げ応力によって、化粧シート10の表面に亀
裂を生じたり、甚だしいときは化粧シートが切断すると
いう問題点があった。また、表面の保護層の種類によっ
ては、溶剤に侵されて汚染し易いという問題点があっ
た。ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン系樹脂などのプラ
スチックフィルムを用いた化粧シートの場合は、特殊な
溶剤などを除いて耐溶剤性もあり、Vカット加工後の折
曲げ時における化粧シートの亀裂や切断がなく、加工上
の点からも良好な適性をもつものである。
【0004】しかしながら、上記のプラスチックフィル
ムを用いた化粧シートは、その廃材から、化粧シートで
あるプラスチックフィルムと木質基材とを分離回収した
スクラップをリサイクルのために供することが困難であ
り、焼却処理以外に適当な方法がないというのが実情で
ある。そして、プラスチックの種類によっては、焼却を
するときに有害ガスを発生したり、燃焼温度が高熱とな
るために焼却炉の耐用期間が短くなるという問題点もあ
った。一方、紙を加工した化粧シートの場合は、その廃
材を粉砕・洗浄により再度パルプとしてリサイクル化で
き、パーティクルボードなどの木質基材に再利用でき
る。しかしながら、前記のVカット加工後の折曲げ時に
おける化粧シートの図2に示す屈曲領域Aに亀裂や切断
などを発生するという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、木質基材に
リサイクルができる化粧シートを積層し、上記の化粧シ
ートがVカット加工後の折曲げ加工やラッピング適性を
もつとともに、耐溶剤性や耐汚染性に優れた廃材のリサ
イクルが容易な化粧シートの提供を課題とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、樹脂ラテックス、及びリンターパルプと
繊維素パルプとの混合パルプからなるなる含浸紙と、上
記の含浸紙の一方の面に形成された絵柄及び保護層とか
らなる化粧シートにあって、上記の保護層が硬化型樹脂
及び熱可塑性樹脂とから構成される化粧シートである。
そして、上記の保護層を形成する硬化型樹脂が電離放射
線硬化型樹脂からなる化粧シートである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、図1に示すように、樹
脂ラテックス、及びリンターパルプと繊維素パルプとの
混合パルプからなるなる含浸紙1と、上記の含浸紙の一
方の面に形成された絵柄3及び保護層2とからなる化粧
シート10にあって、上記の保護層2が硬化型樹脂及び
熱可塑性樹脂とから構成される化粧シート10である。
そして、上記の保護層2を形成する硬化型樹脂が電離放
射線硬化型樹脂からなる化粧シートである。
【0008】本発明の化粧シートは、木材を原料とする
良質のケミカルパルプと、綿の種子毛繊維のうち長さが
10mm以下のαセルロースを98%以上含むリンター
パルプとの混合パルプからなる紙に、樹脂ラテックスを
含浸した坪量が30〜150g/m2 の印刷適性に優れ
た含浸紙を使用する。そして、木材パルプとリンターパ
ルプとの比率は、木材パルプが10〜50%、リンタパ
ルプが50〜10%に構成することが好ましい。リンタ
ーパルプの比率が50%を超えると、Vカット加工の折
曲げ時の紙の損傷は少ないが、50%以下になると、樹
脂の含浸性が低下するばかりでなく、Vカット加工を施
す折曲げ時に紙の損傷が発生し易くなる。
【0009】上記の木材パルプとリンターパルプとから
なる紙に含浸する樹脂は、抄紙するときの水に樹脂ラテ
ックスをブレンドして含浸したり、あるいは製紙を終え
た紙に樹脂ラテックスを浸漬・乾燥したりするなどいず
れの方法でも構成することができる。抄紙時の含浸は、
生産性がよく大量生産には適するが、廃水処理の問題
や、少量生産には不適当である。これに対して、製紙を
終えた紙に樹脂ラテックスを浸漬・乾燥して形成する含
浸紙は、使用する樹脂ラテックスの量も少なく、多品種
・少量生産には適した方法である。いずれの方法を採用
するかは、抄紙機の規模と生産量によって決定すること
ができる。
【0010】樹脂ラテックスの樹脂は、耐候性があり、
弾性に富むエラストマーから選択することが好ましい。
使用される樹脂は、エチレン・プロピレンゴム、ウレタ
ンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・
ブタジエンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリル
ゴム、ウレタン系樹脂、ポリエステルなどから選択でき
る。そして、ラテックスの媒体は、水ばかりでなく、例
えばヘキサンなどの有機溶媒に分散した非水系ラテック
スであっても構わない。
【0011】好ましいラテックスの樹脂成分は、脂肪属
共役ジオレフィンのモノマーを主成分として乳化重合し
たものがよく、添加成分にはエチレン系不飽和カルボン
酸、芳香族ビニル、シアン化ビニル、エチレン性不飽和
カルボン酸アミドなどから1〜2種以上を選択して乳化
重合により形成した共重合ラテックスである。脂肪属共
役ジオレフィンのモノマーには、1,3ーブタジエン、
2ーメチル1,3−ブタジエン、2,3ージメチルー
1,3ーブタジエン、2ーネオベンジルー1,3ーブタ
ジエン、2ークロロー1,3ーブタジエン、2ーシアノ
ー1,3ーブタジエンなどのブタジエンやイソプレン、
置換直鎖共役ペンタジエン、直鎖及び側鎖共役ヘキサジ
エンなどがある。添加成分であるエチレン系不飽和カル
ボン酸のモノマーには、アクリル酸、メタアクリル酸、
マレイン酸などがある。芳香族ビニルのモノマーには、
スチレン、αーメチルスチレン、ジメチルスチレン、モ
ノクロルスチレン、ジビニルベンゼンなどがある。シア
ン化ビニルには、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リルなどがあり、エチレン性不飽和カルボン酸アミドに
はアクリルアミド、メタアクリルアミドなどがある。
【0012】樹脂ラテックスには、更に所望に応じて酸
化防止剤などの安定剤を添加して、表面加工時の分解
や、耐候性を向上することが好ましい。また、含浸紙に
使用する樹脂ラテックスには、必要に応じて木質基材の
色むらをカバーして、化粧板の色調を均一にするため
に、通常の耐候(光)性に優れた無機及び/又は有機顔
料並びに体質顔料などを加えて不透明に着色することが
できる。
【0013】本発明の着色層は、含浸紙に通常のロール
コートや、グラビアコートで塗布形成できるが、塗布量
を安定して色調を均一に形成できるグラビア版による塗
布が好ましい。更に好ましくは、絵柄を形成するグラビ
ア輪転印刷機を用いて、着色層と絵柄とを同一の工程で
行うことによって、生産性の向上と絵柄を含む総合的色
調を安定する方法である。
【0014】また、着色層のバインダーは、可撓性と、
含浸紙に含む樹脂や保護層に使用する硬化型樹脂との接
着に優れたバインダーから選定する。そして着色料は、
従来より公知の耐候(光)性、耐薬品性を考慮した建材
用の無機及び/又は有機顔料、並びに体質顔料から選択
する。着色層は、上記のバインダー、着色料と、溶剤、
他の添加剤を加えて作成した塗料を塗布して形成する。
本発明の着色層のバインダーは、希釈溶剤が蒸発・固化
するラッカー型の樹脂や、加熱、又は硬化剤との併用に
よる反応硬化型の樹脂や、それらを併用して使用でき
る。直鎖状炭素結合をもつジカルボン酸、グリコールな
どから誘導されるポリエステルジオールやポリエーテル
ジオールをジイソシアネートなどで架橋して形成するウ
レタン系樹脂や、アクリル系樹脂から誘導されるもの
が、含浸紙の樹脂や保護層との接着がよく好ましいもの
である。
【0015】絵柄の形成は、通常の印刷方法であるグラ
ビア印刷、平版印刷、凸版印刷や孔版印刷のいずれの方
法でもできるが、表面層の塗布工程や、バインダーに使
用する樹脂の多様性からみて、グラビア版による巻取の
材料を処理できる輪転印刷が好ましい方法である。そし
て、印刷インキのバインダーは、印刷方法にもよるが、
着色層のバインダーと同種のものを使用できる。そし
て、印刷機、印刷方法に応じた溶剤に希釈してベヒクル
を作成し印刷インキを形成する。
【0016】本発明の保護層に使用する電離放射線硬化
型樹脂には、分子中に重合性の不飽和結合又はエポキシ
基をもつプレポリマー、オリゴマー及び/又は単量体を
適宜に調整した組成物を用いる。これらのプレポリマー
や、オリゴマーには、ウレタンアクリレート、ポリエス
テルアクリレート、エポキシアクリレート、不飽和ジカ
ルボン酸と多価アルコールとの縮合物である不飽和ポリ
エステルや、エポキシアクリレート、シロキサンなどが
ある。例えば、アルキルアクリレートやアルキルメタア
クリレートがある。(以下本明細書においては、アクリ
レート及び/又はメタアクリレートは(メタ)アクリレ
ートと記載する。)。ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール
(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート
がある。
【0017】単量体は、スチレン、αーメチルスチレン
などのビニルベンゼンモノマーや、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシ
エチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリ
レートなどがある。
【0018】N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
などの不飽和カルボン酸とアミノアルコールとのエステ
ルがある。
【0019】(メタ)アクリルアミドの不飽和カルボン
酸アミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6
ーヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレートなどの不飽和カ
ルボン酸とグリコールとのエステルがある。
【0020】ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの多
官能性化合物がある。
【0021】単量体は、硬化生成物の可撓性が要求され
るときは、加工適性に支障がない限り少なくして、1官
能又は2官能アクリレート単量体を用い、比較的低い架
橋密度の構造とする。また、硬化生成物の耐熱性、硬
度、耐溶剤性が要求されるときは、加工適性に支障がな
い範囲で単量体の量を多くしたり、3官能以上の(メ
タ)アクリレート系単量体を一部用いて高い架橋密度の
構造とすることもできる。
【0022】硬化生成物に可撓性や、表面硬度などの物
性を調整するために前記プレポリマー、又はオリゴマー
単量体の少なくとも1種に対して電離放射線では硬化し
ない樹脂及び/又は熱可塑性樹脂を5〜70重量%、好
ましくは5〜50重量%配合することができる。電離放
射線で硬化しない樹脂には、ウレタン系樹脂、繊維素誘
導体、ポリエステル、アクリル系樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリアミ
ドなどがあり、特に可撓性を与えたいときは、ウレタン
系樹脂、繊維素誘導体、ポリエステル、ポリビニルブチ
ラールなどが好ましい。
【0023】電離放射線では硬化しない樹脂及び/又は
熱可塑性樹脂として好ましいものはウレタン系樹脂であ
る。特に、ポリエステルジオールと脂肪族ジイソシアネ
ートとを逐次反応を繰り返し形成した平均分子量が30
000〜60000のものが、電離放射線硬化型樹脂と
相溶性に富み、可撓性を与える材料として好ましいもの
である。
【0024】電離放射線硬化型樹脂の硬化に適用する電
離放射線は、コックロフトワルトン型、バンデグラフ
型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線
型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速
器を用いる。そして、100〜1000keVのエネル
ギーをもつ電子線を0.5〜3000Mradの照射線
量で硬化させるものである。
【0025】電離放射線硬化型樹脂の組成物は、光重合
開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、
ミヒラーベンゾイルベンゾエート、αーアミロキシムエ
ステル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオ
キサントン類、及び/又は光増感剤であるn−ブチルア
ミン、トリエチルアミン、トリn−ブチルホスフィンな
どの混合物を添加することによって紫外線で硬化するこ
とができる。波長180nm以上の紫外線又は可視光線
を利用しフリーラジカルを発生する光開始剤、光重合性
モノマーあるいは光重合性オリゴマー、あるいは100
KeVから106 KeVエネルギーの電子線によりフリ
ーラジカルを発生する光重合性モノマーあるいは光重合
性オリゴマーとよりなるものである。
【0026】光重合性オリゴマーは、形成されるポリマ
ーの構造単位の繰り返し数が2〜20程度の重合体であ
って、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリ
エーテルアクリレート、ビニルアクリレート、シリコン
アクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポリエチ
ルアクリレート、ポリカーボネートジアクリレートなど
が挙げられる。
【0027】光重合性モノマーは、アクリロイル基(C
2=CHCO−)又はメタアクリロイル基(CH2=C
(CH3 )CO−)を1分子当り1個もつもの(単官能
アクリレート)又は2個以上もつもの(多官能アクリレ
ート)がある。又は、ビニル基(CH2=CH−)をもつ
ものもある。脂肪族単官能アクリレートとして、2−エ
チルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートなど
のアルキル型、メトキシジエチレングリコールアクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレー
トなどのアルコキシアルキレングリコール型、シクロヘ
キシルアクリレートなどのシクロヘキシル型、テトラヒ
ドロフルフリールアクリレートなどのテトラヒドロフル
フリール型、イソボニルアクリレートなどのイソボニル
型、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタ
ジエニルアクリレートなどのジシクロペンテニル型、N
−ジメチルアミノエチルアクリレートなどのアミン型、
テトラフロロプロピルアクリレート、ヘプタデカフロロ
デシルアクリレートなどのフッ素型が挙げられる。
【0028】脂肪族多官能アクリレートとして、1,4
ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、1,6ヘキサンジオ−ルジアクリレ
ートなどのアルキル型、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコール400ジアクリレート、トリプロピ
レングリコールジアクリレートなどのアルキレングリコ
ール型、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグ
リコールジアクリレートなどのエステル型、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロ
ールプロパンテトラアクリレートなどのトリメチロール
プロパン型、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌ
レートなどのイソシアヌレート型、ジシクロペンタニル
ジアクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジア
クリレートなどの脂環型が挙げられる。
【0029】OH基を含むアクリレートは、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシジエチレングリコールメタアクリレートなどの
アルコール型、プトキシヒドロキシプロピルアクリレー
ト、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルジメタアクリレート、ジエチレングリコ
ールビス(ヒドロキシプロピルアクリレート)、プロポ
キシ化ビスフェノールAビス(ヒドロキシフロロピルア
クリレート)などのエポキシ型、ヒドロキシプロピル化
トリメチロールプロパントリアクリレートなどのトリメ
チロールプロパン型などがある。
【0030】グリシジル基を含むアクリレートは、グリ
シジルメタアクリレートが挙げられる。カルボキシル基
を含むアクリレートには、モノアクリロキシエチルフタ
ル酸エステル、モノアクリロキシコハク酸エステルが挙
げられる。その他、アクリロキシエトキシジヒドロキシ
ホスフェオンオキサイド、ビス(アクリロキシエトキ
シ)ヒドロキシホスフィンオキサイド、メタアクリロキ
シエトキシジトキシホスフィンオキサイドなどのリン
型、亜鉛ジアクリレートなどの金属型、N−ビニルピロ
リドリンなどのピロリドリン型、酢酸ビニルなどが挙げ
られる。
【0031】紫外線又は可視光線を利用しフリーラジカ
ルを発生する光開始剤、光重合性モノマーあるいは光重
合性オリゴマーと着色顔料との比率は、紫外線及び可視
光線強度、温度、湿度により設定できる。一般に光重合
性モノマーあるいは光重合性オリゴマーと光開始剤との
比率は、樹脂成分100重量部に対して1〜20重量部
とすることが好ましい。
【0032】表面の保護層は、形成した絵柄が磨耗など
により損傷しないように設けるものであり、前記の電離
放射線硬化型樹脂の他に反応硬化型樹脂からなる組成物
を使用できる。例えば、反応硬化型樹脂には、アミノア
ルキッド樹脂、アルキッド樹脂、ビニル化アルキッド樹
脂、アクリル系樹脂、変性エポキシ樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル系共
重合体などの熱、酸やポリイソシアネートにより硬化す
る樹脂がある。そして、これらに必要に応じて、耐磨耗
性を向上するための添加剤、架橋剤、滑剤の他に重合開
始剤などの硬化剤、重合促進剤を加え、施工工程に応じ
た粘度に適応するように溶剤や粘度調節剤を加える。
【0033】上記保護層の耐摩耗性を向上するための添
加剤として、滑剤の他に球状粒子を使用してもよい、球
状粒子には球状あるいは扁平にした楕円形球状などの球
状に近い形状などのように表面が滑らかな曲面で囲まれ
ていればよい。球状粒子は、特に粒子表面に突起や角の
ない、いわゆるカッティングエッジのない球状に近いも
のが好ましい。球状粒子は同一材質の不定形の粒子と比
較して、表面の保護層の耐摩耗性を向上させる。また、
塗布装置を摩耗させず、塗膜が硬化した後もこれと接す
る他の物を摩耗させず、更には透明度がよくなるという
特徴があり、そしてカッティングエッジがない場合特に
その効果が大きい。表面の保護層に含まれる球状粒子
は、通常5〜30重量%、好ましくは、5〜25重量
%、特に好ましくは5〜15重量%である。
【0034】本発明の表面の保護層を形成する方法は、
グラビアコート、ロールコート、フローコート、バーコ
ート、コンマーコートなどが挙げられる。保護層は、凹
凸部を形成してもよく、その方法には加熱加圧によるエ
ンボス法がある。すなわち、溶剤に溶解した表面の保護
層を塗布・乾燥してタックフリーとして、未硬化の状態
で80〜180℃に加熱し、冷却した凸状模様をもつエ
ンボスロールで賦型・冷却したのち電離放射線で硬化し
て凹凸模様をもつ表面の保護層を形成するものである。
【0035】塗布を行うときの電離放射線硬化型組成物
の粘度は、塗布方法、塗布量によって決められるが10
〜3000センチポイズのものが好ましい。組成物は、
揮発性溶剤を含まない無溶剤型のものと、揮発性溶剤を
含むもののいずれでもその組成、塗布方法や工程によっ
て選ぶことができる。無溶剤型で常温では粘度が高いた
めに塗布が困難なときは、電離放射線硬化型組成物を4
0°〜80℃に加熱して適度な粘度、例えば1000セ
ンチポイズ以下に下げて塗布することもできる。そし
て、その塗膜の厚さは、3〜100μm、好ましくは5
〜30μmである
【0036】本発明の化粧シートを積層する基材は、特
に材質を問うものではなく、上記の化粧シートと接着剤
を介して積層できるものならば、基材の表面化粧に使用
できる。そして、平板に積層し,任意の形状に加工する
ものである。例えば、木材単板、木材合板、パーチクル
ボード、中密度繊維板(MDF)、などの木質を主要構
成成分とするものが好ましい。
【0037】基材として用いられる板状のものは、前記
の木材単板、木材合板、パーチクルボードなどの木質板
の他に鋼板、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム板、銅板、
ステンレス板などの金属板がある。その他、ポリオレフ
ィン板、アクリル樹脂板、ABS板、ポリカーボネート
などの熱可塑性樹脂板がある。また、フェノール樹脂
板、尿素樹脂板、不飽和ポリエステル板、ポリウレタン
板、エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板、ジアリルフタレ
ート樹脂板などの熱硬化性樹脂板がある。
【0038】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて更に具体的に
説明する。 (実施例1)図1に示す構成のとおり、含浸紙1(リン
ターパルプ70重量%とセルロースパルプ30重量%と
の混合パルプからなる紙にアクリル系樹脂を70部含浸
した厚み100μmの〔建材用紙〕太平製紙(株)製)
の一方の側にTMK(バインダーがアクリル・ウレタン
系樹脂100部を、ヘキサメチレンジイソシアネート8
部で硬化する塗料 昭和インク工業所製 商品名)をグ
ラビアコート法で3g/m2 (固形分)を塗布し着色層
4を設けた。更に、同一工程で前記のバインダーを主成
分とするグラビアインキで絵柄3をグラビア輪転印刷で
設けた。次いで、下記組成の保護層用塗料Aを、上記の
絵柄3の面にバーコートで塗布し、温風乾燥機で溶剤成
分を蒸発して得た厚み20μmの塗布膜に電子線照射装
置で175KV、5Mradの電子線を照射・硬化して
保護層2を形成し、実施例1の化粧シート10を作成し
た。 (保護層用塗料Aの組成) ・ウレタンアクリレートオリゴマー(分子量2000) 95重量部 ・ウレタン系樹脂(*1) 5重量部 ・シリカ 10重量部 ・シリコンメタアクリレート 1重量部 ・酢酸エチル 100重量部 但し、*1:ポリエステルジオールと脂肪族ジイソシア
ネートとの反応物を繰り返し単位とする平均分子量40
000のウレタン系樹脂(セイカボンド532大日精化
工業(株)製 商品名)
【0039】(実施例2)実施例1における保護層用塗
料Aを(保護層用塗料B)とした以外は、実施例1と同
様にして本発明の実施例2の化粧シート10を得た。 (保護層用塗料Bの組成) ・ウレタンアクリレートオリゴマー(分子量2000) 85重量部 ・ウレタン系樹脂(*1) 15重量部 ・シリカ 10重量部 ・シリコンメタアクリレート 1重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0040】(実施例3)実施例1における保護層用塗
料Aを(保護層用塗料C)とした以外は、実施例1と同
様にして本発明の実施例3の化粧シート10を得た。 (保護層用塗料Cの組成) ・ウレタンアクリレートオリゴマー(分子量2000) 80重量部 ・3官能アクリレートモノマー 5重量部 ・ウレタン系樹脂(*1) 15重量部 ・シリカ 10重量部 ・シリコンメタアクリレート 1重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0041】(比較例1)実施例1における保護層用塗
料Aを(保護層用塗料D)とした以外は、実施例1と同
様にして本発明の比較例1の化粧シート10を作成し
た。 (保護層用塗料Dの組成) ・ウレタンアクリレートオリゴマー 100重量部 ・シリコンメタアクリレート 1重量部 ・シリカ 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0042】(比較例2)実施例1における保護層用塗
料Aを(保護層用塗料E)とした以外は、実施例1と同
様にして本発明の比較例2の化粧シート10を作成し
た。 (保護層用塗料Eの組成) ・ウレタンアクリレートオリゴマー 40重量部 ・ウレタン系樹脂 60重量部 ・シリコンメタアクリレート 1重量部 ・シリカ 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0043】(比較例3)実施例1における含浸紙を、
リンターを含まないセルロースパルプのみのものとした
以外は、含浸ラテックス、保護層用塗料も実施例1と同
様にして、本発明の比較例3の化粧シート10を作成し
た。
【0044】実施例及び比較例で作成した化粧シートに
ついて、次の評価を行った結果を表1に示す。 〔折曲げ性〕試料を25℃の恒温槽に30分間放置後、
基材シート側に180°の角度で急激に折曲げ、折曲げ
部に於ける保護層の外観の変化を目視で評価した。 (評価基準) ○:変化がない場合 ×:明白に割れを生じた場合 〔耐汚染性〕試料の保護層側を、油性の黒マジックイン
キで線描きし、6時間後に石油ベンジンで拭き取り痕跡
の有無を目視で評価した。 (評価基準) ○:痕跡が認められない場合 ×:明白に痕跡が残る場合 〔耐溶剤性〕試料の保護層側を、メチルエチルケトンを
含ませた脱脂綿で20往復ラビングし表面の状態を目視
で評価した。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明の化粧シートは、基材に短繊維の
リンターパルプを含む樹脂含浸紙を使用し、そして硬化
型の樹脂とウレタン系樹脂とからなる可撓性に富む保護
層を設けた化粧シートである。したがって、適度の伸
び、可撓性とともに硬化型樹脂に特有の優れた表面特性
を併せもつものである。そして、Vカット加工、ラッピ
ング適性をもち、かつ表面物性が優れた繊維素主体のリ
サイクルができる化粧シート、化粧部材を提供できる効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの構成を示す断面概略図で
ある。
【図2】Vカット加工の手順を示す説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 含浸紙 2 保護層 3 絵柄 4 着色層 6 V字溝 7 接着剤 10 化粧シート 20 木質基材 A 屈曲領域
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK25 AK51 BA02 CC02 DB19 DG02A DG10A EH46 EJ53 EJ82A EJ91 GB08 GB48 GB81 HB00B HB31 JB12B JB14B JB16B JK08 JK14 JK17 JL01 JL10 JM01A 4L055 AA08 AG18 AG71 AG85 AG93 AG97 AH02 AH37 AH48 AH49 AJ04 BE09 BE10 BE20 FA13 FA19 FA30 GA22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂ラテックス及びリンターパルプと繊
    維素パルプとの混合パルプからなる含浸紙と、上記の含
    浸紙の一方の面に形成された絵柄及び保護層とからなる
    化粧紙シートにあって、上記の保護層が硬化型樹脂及び
    熱可塑性樹脂とからなることを特徴する化粧シート。
  2. 【請求項2】 上記の保護層を形成する硬化型樹脂が電
    離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1に
    記載の化粧シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010084278A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Daio Paper Corp 含浸紙及びインジケーター台紙
JP2017159577A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 表面化粧パネル、これを備えた化粧パネル及びパネル製造方法

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