JP2000263233A - 鋼管矢板継手の2電極溶接方法 - Google Patents
鋼管矢板継手の2電極溶接方法Info
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Abstract
度の高速化とコストダウンを実現する。 【解決手段】 鋼管矢板のフレア継手3のガスメタルア
ーク溶接において、先行電極11と後行電極12で1プ
ール7を形成して、2電極1プール式の溶接法とし、少
なくとも先行電極11により高速回転アーク溶接を行
い、かつ高速回転アーク式アークセンサ制御により開先
自動倣いを行いながら、毎分100cm以上の溶接速度
で溶接を行う。
Description
るフレア継手の2電極溶接方法に関する。
からなる本管と、この本管の両側に長手方向に溶接され
た継手材とから構成される。鋼管矢板の材質とサイズは
JISA5530(1983)に規定されており、本管
は外径500〜2000mm、厚さ9〜25mm、継手
材のうちパイプ型は外径165.2mm、厚さ9mmま
たは11mmとなっている。
L−T型の3種類があるが、ここでは、図7に示すよう
なP−P型を対象とする。P−P型はパイプ同士の継手
形式であり、ほかの2種類のものに比べて、溶接継手が
いわゆるフレア継手を形成することから、溶接上の問題
が多く発生するためである。
に仮付け溶接した後、フレア継手3を本溶接する。左右
上下4箇所のフレア継手3を溶接後、継手鋼管2にスリ
ット4を加工し、このP−P型の鋼管矢板の製造が終了
する。
ように、8mm以上のビード幅が要求される。また、狭
隘で深いフレア開先を呈していることから溶接施工上困
難な問題がある。
に1つの溶融池を形成するという2プール方式の溶接法
である。この溶接法の一番の問題点は、溶接速度を上げ
ることができないことである。溶接速度を上げようとし
て溶接電流を増加すると、アーク圧力が過大となって、
バーンスルー(溶接金属の落下)が発生するからであ
る。したがって、この溶接法では溶接速度は100cm
/min程度が限界である。
を増加させる方法も試みられているが、この方法では、
溶接速度が150cm/min以上になると、先行電極
(先行電極)の溶接が良好に行えないという問題があ
る。その理由は、先行電極のアーク直下の溶接金属層の
厚さが薄くなる欠点があるため、同様にバーンスルーが
発生するからである。
溶接法は、以上の問題点を解決する一つの方策ではあ
る。この溶接法は、複数台の走行式溶接機を管軸方向に
並べて配設し、各々の走行式溶接機の溶接速度は0.5
〜0.7cm/minであるが、各台あたりの溶接長を短
くすることにより、総合的に溶接速度を上げようとする
ものである。したがって、基本的に、溶接機1台につき
2電極であり、2プール方式である。また、運棒方式と
してウィービングまたは回転アーク方式を採用してい
る。
接法には次のような問題点がある。 (1)100cm/min以上の溶接速度を実現するには
少なくとも2台の溶接機が必要である。いくら軽装備、
小型化を可能にした溶接機といえども個々に独立した溶
接機を複数台必要とするため設備費の上昇は免れない。 (2)高速回転アーク溶接の場合でも2電極の2プール
方式では、溶接速度を増加すると、先行電極のアーク直
下の溶融金属層の厚さが薄くなり、バーンスルーが発生
しやすくなる。 (3)ビード継ぎを要するため、その継ぎ目部に溶接欠
陥が発生しやすくなり、かつ処理に時間がかかる。 (4)充填材と称する特殊な形状の板材をフレア開先内
に挿入することによって、カットワイヤの散布を省略す
ることとしているが、このためコストアップをもたすら
すだけでなく、この充填材の安定した取付が困難であ
る。
めになされたもので、鋼管矢板のフレア継手の溶接にお
ける溶接速度の高速化とコストダウンを実現する鋼管矢
板継手の2電極溶接方法を提供することを目的とする。
手の2電極溶接方法は、2つの電極を溶接方向に並べて
配置し、鋼管矢板のフレア継手をガスメタルアーク溶接
する方法において、開先内にカットワイヤまたは鉄粉を
散布し、先行電極と後行電極により、1つの溶融池を形
成するように2つの電極を配置し、少なくとも前記先行
電極に高速回転アーク溶接法を用い、かつ、高速回転ア
ーク式アークセンサ制御により開先自動倣いを行いなが
ら、毎分100cm以上の速度で溶接することを特徴と
するものである。
成する、2電極1プール式の溶接法である。さらに、少
なくとも先行電極に対して高速回転アーク式アークセン
サ制御を行うものである。このため、本発明は下記の作
用効果を奏する。 (1)2電極1プールの溶接であるので、先行電極と後
行電極がそれぞれのアーク圧力により、電極間の溶融金
属を押し合うことになる。そのため、各電極の直下に十
分な厚さの溶接金属層が形成されるため、バーンスルー
(溶接金属の落下)が発生しにくい。 (2)高速回転アーク溶接法を採用するため、アーク圧
力の分散効果により、上記(1)と同様の効果が得ら
れ、上記現象が発生しにくい。 (3)さらに高速回転アークの採用により、高精度で応
答性の良い開先倣い性能が得られるため、100cm/
minを超える溶接速度でも、トーチの狙い位置が安定に
保たれるため、アンダーカットや割れ等の溶接欠陥が発
生しない。 (4)上記(1)〜(3)の効果により、従来法よりも
高い溶接電流が適用できる。
電極溶接方法を示す概要図である。図1において、1は
本管、2は継手鋼管であり、継手鋼管2はあらかじめ本
管1に仮付け溶接されている。5はフレア開先6内に一
様な幅で散布されたカットワイヤ(または鉄粉)であ
る。11は先行電極(L電極)、12は後行電極(T電
極)であり、これら2本の電極は溶接方向に直線上に並
べて配置され、先行電極11と後行電極12は、1つの
溶融池7を形成するように25〜100mmの極間距離
で配置されている。また、先行電極11と後行電極12
により溶接ヘッド13を構成する溶接装置となってい
る。
溶着量確保の観点から1.6〜2.0mmが適当であ
る。図中、8は溶接ビードである。
方式を採用しているが、少なくとも先行電極11を回転
アーク方式とすればよい。後行電極12はストリンガあ
るいは直線反復揺動式としてもよい。また、各電極とも
回転アーク方式とした場合、溶接ワイヤの回転方向は、
先行電極を正回転、後行電極を逆回転とする方がよい。
正回転の定義は、図5に示すように溶接方向に対して右
回転を正回転とする。
回転アーク式アークセンサ制御によるものとし、後行電
極12は先行電極11の開先倣い軌跡を再生することに
より開先倣いを行うようにしてもよい。
電極11と後行電極12の溶接ヘッド13はマニプレー
ター21の水平軸22の先端部に垂設されている。この
マニプレーター21は溶接機台車20上の垂直軸23に
沿って上下し、かつ、水平方向に移動するように構成さ
れている。溶接機台車20は台車24上の本管1の管軸
と平行に走行するようになっている。また、仮付け溶接
後、本管1および継手鋼管2からなる鋼管矢板は台車2
4のターニングローラ25上に載置される。その後、前
述のごとくカットワイヤをフレア開先内に散布し、ター
ニングローラ25により本管1を回動させて所定の継手
ポジションθにセットする。各電極のトーチ角度α、β
(αは溶接方向の正面から見たときの角度で、電極軸と
鉛直線とのなす角度である。βは溶接方向に対する前進
角または後退角である。)および狙い位置を決め、アー
クをスタートさせて溶接を開始する。溶接速度は溶接機
台車20の走行速度を制御することにより達成される。
1つのフレア継手の溶接終了後、マニプレータ21を伸
ばし、反対側のフレア継手を上記のように継手ポジショ
ンθ、トーチ角度α、βをセットしたのち溶接する。下
側左右2箇所のフレア継手はターニングローラ25によ
り鋼管矢板を反転させてから同様の手順で順次溶接す
る。
施工条件を次のように設定して溶接試験を行った。表1
に溶接施工条件を示す。
角度βはβ=0゜、後行電極12はβ=15゜とした。
なお、トーチ角度αは各電極ともα=0゜である(図4
参照)。極間距離Lは30mmとした。
確保の観点から各電極とも1.6mmφを採用した。
ら、カットワイヤはφ1×1mmを採用した。また、散
布幅は8mm程度とした。
(α)、ワイヤ狙い位置、ワイヤ回転方向の関係 図4のとおりとした。ワイヤ回転方向は、図5に示すよ
うに、溶接方向に対し右回転を正回転、左回転を逆回転
としている。ワイヤ狙い位置は各電極とも開先中央であ
る。
ークセンサ制御方式により開先自動倣いを行った。
に模式的に示す。溶接速度が100cm/min、150
cm/minのいずれの場合においても、溶接欠陥のない
極めて良好なビード形状を呈していた。また、ビード幅
は約9mmであった。
に先行、後行電極の溶接電流値の合計が重要な要因とな
る。例えば、100cm/minの溶接速度を目標とする
場合は、合計電流値は800A以上、150cm/min
の場合は合計電流値は900A以上が必要である。
2電極1プール式の溶接法で、しかも高速回転アーク溶
接法を用い、かつ高速回転アーク式アークセンサ制御に
より開先自動倣いを行いながら、鋼管矢板のフレア継手
を溶接するものであるから、溶接品質を高く保ちつつ溶
接速度が100cm/min以上の高速化を達成でき、か
つこれに伴うコストダウンの効果が大きいものである。
(α)、ワイヤ狙い位置、ワイヤ回転方向の関係を示す
図である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 2つの電極を溶接方向に並べて配置し、
鋼管矢板のフレア継手をガスメタルアーク溶接する方法
において、 開先内にカットワイヤまたは鉄粉を散布し、 先行電極と後行電極により、1つの溶融池を形成するよ
うに2つの電極を配置し、 少なくとも前記先行電極に高速回転アーク溶接法を用
い、かつ、高速回転アーク式アークセンサ制御により開
先自動倣いを行いながら、 毎分100cm以上の速度で溶接することを特徴とする
鋼管矢板継手の2電極溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07608199A JP3726540B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 鋼管矢板継手の2電極溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07608199A JP3726540B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 鋼管矢板継手の2電極溶接方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000263233A true JP2000263233A (ja) | 2000-09-26 |
JP3726540B2 JP3726540B2 (ja) | 2005-12-14 |
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ID=13594885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP07608199A Expired - Fee Related JP3726540B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 鋼管矢板継手の2電極溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3726540B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009039724A (ja) * | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Jfe Engineering Kk | ガスシールドアーク溶接方法 |
JP2010142822A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | 鋼管矢板の2電極ガスシールドアーク溶接方法 |
JP2011101892A (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | 鋼管矢板用ガスシールドアーク溶接装置 |
-
1999
- 1999-03-19 JP JP07608199A patent/JP3726540B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010142822A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | 鋼管矢板の2電極ガスシールドアーク溶接方法 |
JP2011101892A (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | 鋼管矢板用ガスシールドアーク溶接装置 |
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---|---|
JP3726540B2 (ja) | 2005-12-14 |
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