JP2000260376A - 欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査装置

Info

Publication number
JP2000260376A
JP2000260376A JP11060762A JP6076299A JP2000260376A JP 2000260376 A JP2000260376 A JP 2000260376A JP 11060762 A JP11060762 A JP 11060762A JP 6076299 A JP6076299 A JP 6076299A JP 2000260376 A JP2000260376 A JP 2000260376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
wafer
inspected
deflector
control means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11060762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3652912B2 (ja
Inventor
Masayasu Yamagata
正靖 山縣
Masao Murota
正雄 無漏田
Takao Niikura
隆夫 新倉
Yoshihiro Arai
善博 新井
Tatsuo Hasegawa
達夫 長谷川
Itsuki Watanabe
巖 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOG
NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOGY KK
Jeol Ltd
Original Assignee
NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOG
NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOGY KK
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOG, NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOGY KK, Jeol Ltd filed Critical NIPPON DENSHI SYSTEM TECHNOLOG
Priority to JP06076299A priority Critical patent/JP3652912B2/ja
Publication of JP2000260376A publication Critical patent/JP2000260376A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3652912B2 publication Critical patent/JP3652912B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 SEM(走査型電子顕微鏡)を使用して被
検査ウエハの検査を行う際の検査に要する時間を短縮す
ること。 【解決手段】 被検査ウエハW表面の中心位置W0を内
部に含む所定の大きさの矩形領域であるXY直進走査領
域RBの範囲を所定の走査幅を有する複数の帯状部分に
分割し、前記複数の帯状部分を前記電子ビームが順次走
査するようにXYテーブル駆動装置を制御する直進走査
用テーブル制御手段と、被検査ウエハW表面の前記矩形
領域RBの内側に設定された内側設定円W2および外側
に設定された外側設定円W1の間に形成される回転走査
領域RAの範囲を、所定の走査幅を有する複数のリング
状部分(RA0,RA1,…,RA1189)に分割し、前記
複数のリング状部分を前記電子ビームが順次走査するよ
うに回転テーブル駆動装置を制御する回転走査用テーブ
ル制御手段とを備えた欠陥検査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエハ
ー、露光用マスク等の検査部品の欠陥(異物付着または
パターン欠陥等)の有無、種類等を検査する部品検査装
置に関する。前記部品検査装置により検査した検査部品
の欠陥の有無は、前記検査部品を特定する情報ととも
に、前記欠陥情報を蓄積管理することにより、その後で
検査する部品の欠陥の種類判別作業等に利用することが
できる。なお、本明細書において、単に「欠陥」と記載
した場合の「欠陥」は、原則として検査部品の品質を低
下させる異物付着、パターン欠陥等のあらゆる欠陥を含
む意味で使用される。また、「異物」と「欠陥」を対で
使用する場合の「異物」および「欠陥」は、それぞれ
「異物付着による欠陥」および「異物付着以外の欠陥」
の意味で使用される。また、本明細書において「パター
ン欠陥」は検査部品上に形成されたパターンの欠陥を意
味し、異物の付着等の欠陥を含まない意味で使用され
る。
【0002】
【従来の技術】従来の欠陥検査装置として次の技術(J
01)が知られている。 (J01)特開平10−135288号公報記載の技術 この公報には、次の予備検査と詳細検査を行う技術が記
載されている。 (1)予備検査 被検査ウエハ表面を、市販の光学式の部品検査装置を用
いて予備検査し、検出結果を予備検査情報ファイルに記
憶する。前記予備検査情報ファイルには、製品番号、ロ
ット、被検査ウエハID、工程、製造装置、日付、等の
他に、異物や欠陥の個数、被検査ウエハ上の位置、およ
びサイズなどが記憶される。前記予備検査情報ファイル
に記憶された予備検査情報は、例えば、図27に示すよ
うに表示可能である。図27は予備検査情報の表示例を
示す図であり、図27Aは被検査ウエハである被検査ウ
エハの外形および被検査ウエハ上の異物位置または欠陥
位置を示す図、図27Bは異物番号または欠陥番号♯
0,♯1,…とその位置、大きさ等の情報を表形式で示
す図である。
【0003】(2)詳細検査 前記予備検査情報により、被検査ウエハの製造工程の欠
陥発生状況や傾向を把握することが可能である。前記異
物情報ファイルや欠陥情報ファイル等の予備検査情報フ
ァイルに記憶された前記欠陥番号♯0,♯1,…とその
位置、大きさ等の情報は、詳細検査を行う際に利用され
る。すなわち、前記予備検査情報を参考にして、レビュ
ー装置(詳細検査を行う詳細検査装置)によりレビュー
(詳細検査)を行い欠陥の種類を判別して記憶する。前
記レビュー装置としては走査型電子顕微鏡を用いたレビ
ューSEM(ScanElectoron Manuscript、走査電子顕
微鏡)が使用される。なお、本明細書において、「検査
対象物の詳細検査を行って、欠陥(異物を含む)の具体
的位置、形状、分布状況等を知り、欠陥の発生原因を解
明する」ことを「レビュー(Review)する」ということ
にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記予備検査において
光学式の部品検査装置を使用する場合、予備検査にかか
る時間は短いが、予備検査における欠陥検出精度が低い
という問題点がある。前記予備検査における欠陥検出精
度を高くするために、SEM(走査型電子顕微鏡)を使
用することが考えられる。すなわち、前記SEMにより
被検査ウエハ表面の異物や成膜パターン異常を高倍率で
予備検査する際、被検査ウエハをX軸方向、Y軸方向に
直進移動させることにより、被検査ウエハ表面を順次電
子ビーム照射位置に移動させては停止させ、停止状態で
撮像した被検査ウエハのSEM画像により予備検査する
方法が考えられる。また、被検査ウエハを回転移動させ
て、被検査ウエハ表面を走査して予備検査する方法も考
えられる。
【0005】しかしながら従来、前記SEMによる被検
査ウエハの予備検査は、被検査ウエハ表面を走査するの
に必要な時間が長いために実用化されていない。また、
前記予備検査において光学式の部品検査装置を使用し、
詳細検査でSEMを使用すると、予備検査および詳細検
査における被検査ウエハのXY座標位置がずれるため、
座標位置の補正を行わなければならないという問題点も
ある。また、従来のSEMを使用した詳細検査も検査
(走査)に要する時間が長いという問題点があった。本
発明は、前述の事情に鑑み、下記の記載内容(O01)を
課題とする。(O01)SEM(走査型電子顕微鏡)を使
用して被検査ウエハの検査を行う際の検査に要する時間
を短縮すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の説明において本発明の
構成要素の後に付記したカッコ内の符号は、本発明の構
成要素に対応する後述の実施例の構成要素の符号であ
る。なお、本発明を後述の実施例の構成要素の符号と対
応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするた
めであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0007】(第1発明)前記課題を解決するために、
第1発明の欠陥検査装置は、下記の要件を備えたことを
特徴とする、(A01)試料ステージ(U3)を収容する
真空試料室(A)を形成する外壁(1)、(A02)水平
なXY平面内で互いに垂直なX軸およびY軸方向に移動
可能なXテーブル(STx)およびYテーブル(STy)
を有するXYテーブル(STx+STy)と、前記XYテ
ーブル(STx+STy)上に支持され且つ鉛直な回転軸
周りに回転可能な回転テーブル(STr)と、前記回転
テーブル(STr)上に被検査用の試料(W)を保持す
る試料保持装置(26〜37,M6,MD6,LS3,L
S4)と、前記XYテーブル(STx+STy)のXテー
ブル(STx)およびYテーブル(STy)を前記X軸お
よびY軸方向に移動させるXテーブル駆動装置(Dx+
Mx)およびYテーブル駆動装置(Dy+My)を有する
XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)と、前記
回転テーブル(STr)を回転駆動する回転テーブル駆
動装置(MD4+M4)とを有する前記試料ステージ(U
3)、(A03)前記外壁(1)の上部を形成する上壁部
(2)に装着された予備検査鏡筒(56)と、前記予備
検査鏡筒(56)の上部に配置され且つ下方に電子ビー
ムを出射する電子銃(F1+F2)と、前記電子銃(F1
+F2)の下方に配置されて前記電子銃(F1+F2)か
ら出射される電子ビームを前記被検査ウエハ(W)表面
に収束させるビーム縮小レンズ系(F3+F8)と、前記
電子ビームをX軸方向およびY軸方向にそれぞれ偏向さ
せるX偏向器(F6)およびY偏向器(F7)と、前記被
検査ウエハ(W)表面から放出される放出線を検出する
放出線検出装置(54)とを有する走査型電子顕微鏡
(SEM1)、(A04)前記X偏向器(F6)を駆動す
るX偏向器駆動回路(E6)、および前記Y偏向器(F
7)を駆動するY偏向器駆動回路(E7)を有する偏向器
駆動回路(E6+E7)、(A05)前記被検査ウエハ
(W)表面上の前記電子ビームの照射位置を制御するた
めに前記偏向器駆動回路(E6+E7)の作動を制御する
ビーム偏向制御手段(C1a)、(A06)前記電子ビー
ムが所定の走査幅で照射する被検査ウエハ(W)表面部
分であるビーム照射部分を前記走査幅方向に垂直な方向
に所定の移動速度で移動させるように前記XYテーブル
駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)または回転テーブル駆
動装置(MD4+M4)を制御するテーブル制御手段(C
1B)、(A07)前記被検査ウエハ(W)表面の中心位
置(W0)を内部に含む所定の大きさの矩形領域である
XY直進走査領域(RB)の範囲を記憶するXY直進走
査領域記憶手段(C1M1)、(A08)前記被検査ウエハ
(W)表面の中心を中心とし且つ前記矩形領域の内側に
設定された内側設定円(W2)および外側に設定された
外側設定円(W1)の間に形成される回転走査領域(R
A)の範囲を記憶する回転走査領域記憶手段(C1M
2)、(A09)前記被検査ウエハ(W)のXY直進走査
領域(RB)を前記所定の走査幅を有する複数の帯状部
分(RB0,RB1,…,RB599)に分割し、前記複数
の帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)を前記電子
ビームが順次走査するように前記XYテーブル駆動装置
(Dy+Dx+Mx+My)を制御する直進走査用テーブル
制御手段(C1M1)と、前記被検査ウエハ(W)の回転
走査領域(RA)を前記所定の走査幅を有する複数のリ
ング状部分(RA0,RA1,…,RA1189)に分割し、
前記複数のリング状部分(RA0,RA1,…,RA118
9)を前記電子ビームが順次走査するように前記回転テ
ーブル駆動装置(MD4+M4)を制御する回転走査用テ
ーブル制御手段(C1B2)とを有する前記テーブル制御
手段(C1B)。
【0008】前記本発明において、前記放出線検出装置
(54)としては、2次電子検出装置、反射電子検出装
置、オージェ電子検出装置、X線検出装置等を使用可能
である。また、前記被検査用の試料としては、被検査ウ
エハ、または、露光用のマスク等を使用可能である。
【0009】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の欠陥検査装置では、外壁(1)は、真空試料室
(A)を形成する。前記真空試料室(A)は試料ステー
ジ(U3)を収容する。前記試料ステージ(U3)は、水
平なXY平面内で互いに垂直なX軸およびY軸方向に移
動可能なXテーブル(STx)およびYテーブル(ST
y)を有するXYテーブル(STx+STy)と、前記X
Yテーブル(STx+STy)上に支持され且つ鉛直な回
転軸周りに回転可能な回転テーブル(STr)と、前記
回転テーブル(STr)上に被検査用の試料(W)を保
持する試料保持装置(26〜37,M6,MD6,LS
3,LS4)と、XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx
+My)と、回転テーブル駆動装置(MD4+M4)とを
有する。前記XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+
My)は、Xテーブル駆動装置(Dx+Mx)およびYテ
ーブル駆動装置(Dy+My)を有し、前記XYテーブル
(STx+STy)のXテーブル(STx)およびYテー
ブル(STy)を前記X軸およびY軸方向に移動させ
る。前記回転テーブル駆動装置(MD4+M4)は前記回
転テーブル(STr)を回転駆動する。
【0010】走査型電子顕微鏡(SEM1)は、前記外
壁(1)の上部を形成する上壁部(2)に装着された予
備検査鏡筒(56)を有する。前記予備検査鏡筒(5
6)の上部に配置された電子銃(F1+F2)は電子ビー
ムを下方に出射する。前記電子銃(F1+F2)の下方に
配置されたビーム縮小レンズ系(F3+F8)は前記電子
銃(F1+F2)から出射される電子ビームを前記被検査
ウエハ(W)表面に収束させる。X偏向器(F6)およ
びY偏向器(F7)は前記電子ビームをX軸方向および
Y軸方向にそれぞれ偏向させる。放出線検出装置(5
4)は前記被検査ウエハ(W)表面から放出される放出
線を検出する。ビーム偏向制御手段(C1a)は、前記
被検査ウエハ(W)表面上の前記電子ビームの照射位置
を制御するために前記偏向器駆動回路(E6+E7)の作
動を制御する。偏向器駆動回路(E6+E7)はX偏向器
駆動回路(E6)およびY偏向器駆動回路(E7)を有す
る。X偏向器駆動回路(E6)は前記X偏向器(F6)を
駆動し、Y偏向器駆動回路(E7)は前記Y偏向器(F
7)を駆動する。
【0011】テーブル制御手段(C1B)は、前記電子
ビームが所定の走査幅で照射する被検査ウエハ(W)表
面部分であるビーム照射部分を前記走査幅方向に垂直な
方向に所定の移動速度で移動させるように前記XYテー
ブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)または回転テーブ
ル駆動装置(MD4+M4)を制御する。XY直進走査領
域記憶手段(C1M1)は、前記被検査ウエハ(W)表面
の中心位置(W0)を内部に含む所定の大きさの矩形領
域であるXY直進走査領域(RB)の範囲を記憶する。
回転走査領域記憶手段(C1M2)は、前記被検査ウエハ
(W)表面の中心を中心とし且つ前記矩形領域の内側に
設定された内側設定円(W2)および外側に設定された
外側設定円(W1)の間に形成される回転走査領域(R
A)の範囲を記憶する。
【0012】前記テーブル制御手段(C1B)は、直進
走査用テーブル制御手段(C1M1)および回転走査用テ
ーブル制御手段(C1B2)とを有する。前記直進走査用
テーブル制御手段(C1M1)は、前記被検査ウエハ
(W)のXY直進走査領域(RB)を前記所定の走査幅
を有する複数の帯状部分(RB0,RB1,…,RB59
9)に分割し、前記複数の帯状部分(RB0,RB1,
…,RB599)を前記電子ビームが順次走査するように
前記XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)を制
御する。前記回転走査用テーブル制御手段(C1B2)
は、前記被検査ウエハ(W)の回転走査領域(RA)を
前記所定の走査幅を有する複数のリング状部分(RA
0,RA1,…,RA1189)に分割し、前記複数のリング
状部分(RA0,RA1,…,RA1189)を前記電子ビー
ムが順次走査するように前記回転テーブル駆動装置(M
D4+M4)を制御する。
【0013】(第2発明)第2発明の欠陥検査装置は、
下記の要件(B01)〜(B09)を備えたことを特徴とす
る (B01)試料ステージ(U3)を収容する真空試料室
(A)を形成する外壁(1)、(B02)水平なXY平面
内で互いに垂直なX軸およびY軸方向に移動可能なXテ
ーブル(STx)およびYテーブル(STy)を有するX
Yテーブル(STx+STy)と、前記XYテーブル(S
Tx+STy)上に支持され且つ鉛直な回転軸周りに回転
可能な回転テーブル(STr)と、前記回転テーブル
(STr)上に被検査用の試料(W)を保持する試料保
持装置(26〜37,M6,MD6,LS3,LS4)と、
前記XYテーブル(STx+STy)のXテーブル(ST
x)およびYテーブル(STy)を前記X軸およびY軸方
向に移動させるXテーブル駆動装置(Dx+Mx)および
Yテーブル駆動装置(Dy+My)を有するXYテーブル
駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)と、前記回転テーブル
(STr)を回転駆動する回転テーブル駆動装置(MD4
+M4)とを有する前記試料ステージ(U3)、(B03)
前記外壁(1)の上部を形成する上壁部(2)に装着さ
れた予備検査鏡筒(56)と、前記予備検査鏡筒(5
6)の上部に配置され且つ下方に電子ビームを出射する
電子銃(F1+F2)と、前記電子銃(F1+F2)の下方
に配置されて前記電子銃(F1+F2)から出射される電
子ビームを前記被検査ウエハ(W)表面に収束させるビ
ーム縮小レンズ系(F3+F8)と、前記電子ビームをX
軸方向およびY軸方向にそれぞれ偏向させるX偏向器
(F6)およびY偏向器(F7)と、前記被検査ウエハ
(W)表面から放出される放出線を検出する放出線検出
装置(54)とを有する走査型電子顕微鏡(SEM
1)、(B04)前記X偏向器(F6)を駆動するX偏向
器駆動回路(E6)、および前記Y偏向器(F7)を駆動
するY偏向器駆動回路(E7)を有する偏向器駆動回路
(E6+E7)、(B05)前記被検査ウエハ(W)表面上
の前記電子ビームの照射位置を制御するために前記偏向
器駆動回路(E6+E7)の作動を制御するビーム偏向制
御手段(C1a)、(B06)前記電子ビームが所定の走
査幅で照射する被検査ウエハ(W)表面部分であるビー
ム照射部分を前記走査幅方向に垂直な方向に所定の移動
速度で移動させるように前記XYテーブル駆動装置(D
y+Dx+Mx+My)または回転テーブル駆動装置(MD
4+M4)を制御するテーブル制御手段(C1B)、(B0
7)前記被検査ウエハ(W)表面の中心位置(W0)を内
部に含む所定の大きさの矩形領域であるXY直進走査領
域(RB)の範囲を記憶するXY直進走査領域記憶手段
(C1M1)、(B08)前記被検査ウエハ(W)表面の中
心を中心とし且つ前記矩形領域の内側に設定された内側
設定円(W2)および外側に設定された外側設定円(W
1)の間に形成される回転走査領域(RA)の範囲を記
憶する回転走査領域記憶手段(C1M2)、(B09)前記
被検査ウエハ(W)のXY直進走査領域(RB)を前記
所定の走査幅を有する複数の帯状部分(RB0,RB1,
…,RB599)に分割し、前記複数の帯状部分(RB0,
RB1,…,RB599)を前記電子ビームが順次走査する
ように前記XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+M
y)を制御する直進走査用テーブル制御手段(C1M1)
と、前記被検査ウエハ(W)の回転走査領域(RA)を
前記電子ビームにより前記所定の走査幅で走査しながら
前記回転テーブル(STr)が1回転する間に前記所定
走査幅だけ前記一方の軸方向に沿って前記XYテーブル
(STx+STy)を移動させることにより前記電子ビー
ムが前記回転走査領域(RA)を螺旋状に走査するよう
に、前記XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)
および前記回転テーブル駆動装置(MD4+M4)を制御
する回転走査用テーブル制御手段(C1B2)とを有する
前記テーブル制御手段(C1B)。
【0014】(第2発明の作用)前記構成を備えた第2
発明の欠陥検査装置では、外壁(1)は真空試料室
(A)を形成する。前記真空試料室(A)は試料ステー
ジ(U3)を収容する。前記試料ステージ(U3)は、水
平なXY平面内で互いに垂直なX軸およびY軸方向に移
動可能なXテーブル(STx)およびYテーブル(ST
y)を有するXYテーブル(STx+STy)と、前記X
Yテーブル(STx+STy)上に支持され且つ鉛直な回
転軸周りに回転可能な回転テーブル(STr)と、前記
回転テーブル(STr)上に被検査用の試料(W)を保
持する試料保持装置(26〜37,M6,MD6,LS
3,LS4)と、XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx
+My)と、回転テーブル駆動装置(MD4+M4)とを
有するXテーブル駆動装置(Dx+Mx)およびYテーブ
ル駆動装置(Dy+My)を有するXYテーブル駆動装置
(Dy+Dx+Mx+My)は、前記XYテーブル(STx
+STy)のXテーブル(STx)およびYテーブル(S
Ty)を前記X軸およびY軸方向に移動させる。回転テ
ーブル駆動装置(MD4+M4)は前記回転テーブル(S
Tr)を回転駆動する。
【0015】走査型電子顕微鏡(SEM1)は、前記外
壁(1)の上部を形成する上壁部(2)に装着された予
備検査鏡筒(56)を有する。前記予備検査鏡筒(5
6)の上部に配置された電子銃(F1+F2)は下方に電
子ビームを出射する。前記電子銃(F1+F2)の下方に
配置されたビーム縮小レンズ系(F3+F8)は前記電子
銃(F1+F2)から出射される電子ビームを前記被検査
ウエハ(W)表面に収束させる。X偏向器(F6)およ
びY偏向器(F7)は前記電子ビームをX軸方向および
Y軸方向にそれぞれ偏向させる。放出線検出装置(5
4)は、前記被検査ウエハ(W)表面から放出される放
出線を検出する。ビーム偏向制御手段(C1a)は、前
記被検査ウエハ(W)表面上の前記電子ビームの照射位
置を制御するために前記偏向器駆動回路(E6+E7)の
作動を制御する。偏向器駆動回路(E6+E7)のX偏向
器駆動回路(E6)は前記X偏向器(F6)を駆動する。
Y偏向器駆動回路(E7)は前記Y偏向器(F7)を駆動
する。
【0016】テーブル制御手段(C1B)は、前記電子
ビームが所定の走査幅で照射する被検査ウエハ(W)表
面部分であるビーム照射部分を前記走査幅方向に垂直な
方向に所定の移動速度で移動させるように前記XYテー
ブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)または回転テーブ
ル駆動装置(MD4+M4)を制御する。XY直進走査領
域記憶手段(C1M1)は、前記被検査ウエハ(W)表面
の中心位置(W0)を内部に含む所定の大きさの矩形領
域であるXY直進走査領域(RB)の範囲を記憶する。
回転走査領域記憶手段(C1M2)は、前記被検査ウエハ
(W)表面の中心を中心とし且つ前記矩形領域の内側に
設定された内側設定円(W2)および外側に設定された
外側設定円(W1)の間に形成される回転走査領域(R
A)の範囲を記憶する。
【0017】前記テーブル制御手段(C1B)は直進走
査用テーブル制御手段(C1M1)と回転走査用テーブル
制御手段(C1B2)とを有する。前記直進走査用テーブ
ル制御手段(C1M1)は前記被検査ウエハ(W)のXY
直進走査領域(RB)を前記所定の走査幅を有する複数
の帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)に分割し、
前記複数の帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)を
前記電子ビームが順次走査するように前記XYテーブル
駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)を制御する。前記回転
走査用テーブル制御手段(C1B2)は前記被検査ウエハ
(W)の回転走査領域(RA)を前記電子ビームにより
前記所定の走査幅で走査しながら前記回転テーブル(S
Tr)が1回転する間に前記所定走査幅だけ前記一方の
軸方向に沿って前記XYテーブル(STx+STy)を移
動させることにより前記電子ビームが前記回転走査領域
(RA)を螺旋状に走査するように、前記XYテーブル
駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)および前記回転テーブ
ル駆動装置(MD4+M4)を制御する。
【0018】
【実施の形態】(第1発明の実施の形態1)第1発明の
実施の形態1は、前記第1発明の欠陥検査装置におい
て、下記の要件(A010)を備えたことを特徴とする、
(A010)前記試料ステージ(U3)に支持された被検査
ウエハ(W)表面を前記電子ビームが前記X軸およびY
軸の一方の軸に沿う所定の走査幅を繰り返し走査するよ
うに前記X偏向器駆動回路(E6)またはY偏向器駆動
回路(E7)を制御する所定幅走査手段を有する前記ビ
ーム偏向制御手段(C1a)。
【0019】(第1発明の実施の形態1の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態1では、前記ビーム偏
向制御手段(C1a)は、所定幅走査手段を有する。前
記所定幅走査手段は、前記試料ステージ(U3)に支持
された被検査ウエハ(W)表面を前記電子ビームが前記
X軸およびY軸の一方の軸に沿う所定の走査幅を繰り返
し走査するように前記X偏向器駆動回路(E6)または
Y偏向器駆動回路(E7)を制御する。
【0020】(第1発明の実施の形態2)第1発明の実
施の形態2は、前記第1発明または第1発明の実施の形
態1の陥検査装置において、下記の要件(A011),
(A012)を備えたことを特徴とする、(A011)前記被
検査ウエハ(W)表面のビーム照射位置を前記走査幅の
ピッチで前記一方の軸方向に移動させる走査幅方向ビー
ム位置制御手段を有し、前記走査幅方向ビーム位置制御
手段によるビーム照射位置の前記走査幅方向の移動によ
り、前記複数の帯状部分(RB0,RB1,…,RB59
9)のうちの2以上の所定数mの帯状部分(RB0,RB
1,…,RB599)の走査を行う前記ビーム偏向制御手段
(C1a)。(A012)前記走査幅をB、正の整数である
所定数をmとした場合に前記XYテーブル(STx+S
Ty)を前記一方の軸方向に距離mBのピッチで移動さ
せる所定ピッチテーブル移動制御手段を有し、前記所定
数mの帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)の走査
を行う度に前記XYテーブル(STx+STy)が前記一
方の軸方向に距離mBだけ移動するように前記XYテー
ブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)を制御する前記直
進走査用テーブル制御手段(C1M1)。
【0021】(第1発明の実施の形態2の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態2の欠陥検査装置で
は、前記ビーム偏向制御手段(C1a)は、前記被検査
ウエハ(W)表面のビーム照射位置を前記走査幅のピッ
チで前記一方の軸方向に移動させる走査幅方向ビーム位
置制御手段を有し、前記走査幅方向ビーム位置制御手段
によるビーム照射位置の前記走査幅方向の移動により、
前記複数の帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)の
うちの2以上の所定数mの帯状部分(RB0,RB1,
…,RB599)の走査を行う。前記直進走査用テーブル
制御手段(C1M1)は、前記走査幅をB、正の整数であ
る所定数をmとした場合に前記XYテーブル(STx+
STy)を前記一方の軸方向に距離mBのピッチで移動
させる所定ピッチテーブル移動制御手段を有し、前記所
定数mの帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)の走
査を行う度に前記XYテーブル(STx+STy)が前記
一方の軸方向に距離mBだけ移動するように前記XYテ
ーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)を制御する。
【0022】(第1発明の実施の形態3)第1発明の実
施の形態3は、前記第1発明または第1発明の実施の形
態1もしくは2の欠陥検査装置において、下記の要件
(A011),(A013)を備えたことを特徴とする、(A
011)前記被検査ウエハ(W)表面のビーム照射位置を
前記走査幅Bのピッチで前記一方の軸方向に移動させる
走査幅方向ビーム位置制御手段によるビーム照射位置の
前記走査幅方向の移動により、前記複数のリング状部分
(RA0,RA1,…,RA1189)のうちの2以上の所定
数nのリング状部分(RA0,RA1,…,RA1189)の
走査を行う前記ビーム偏向制御手段(C1a)、(A01
3)前記走査幅をB、正の整数である所定数をnとした
場合に前記XYテーブル(STx+STy)を前記一方の
軸方向に距離nBのピッチで移動させる所定ピッチテー
ブル移動制御手段を有し、前記所定数nのリング状部分
(RA0,RA1,…,RA1189)の走査を行う度に前記
XYテーブル(STx+STy)が前記一方の軸方向に距
離nBのピッチで移動するように前記XYテーブル駆動
装置(Dy+Dx+Mx+My)を制御する前記回転走査用
テーブル制御手段(C1B2)。
【0023】(第1発明の実施の形態3の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態3では、前記ビーム偏
向制御手段(C1a)は、前記被検査ウエハ(W)表面
のビーム照射位置を前記走査幅Bのピッチで前記一方の
軸方向に移動させる走査幅方向ビーム位置制御手段を有
し、前記走査幅方向ビーム位置制御手段によるビーム照
射位置の前記走査幅方向の移動により、前記複数のリン
グ状部分(RA0,RA1,…,RA1189)のうちの2以
上の所定数nのリング状部分(RA0,RA1,…,RA
1189)の走査を行う。前記回転走査用テーブル制御手段
(C1B2)は、前記走査幅をB、正の整数である所定数
をnとした場合に前記XYテーブル(STx+STy)を
前記一方の軸方向に距離nBのピッチで移動させる所定
ピッチテーブル移動制御手段を有し、前記所定数nのリ
ング状部分(RA0,RA1,…,RA1189)の走査を行
う度に前記XYテーブル(STx+STy)が前記一方の
軸方向に距離nBのピッチで移動するように前記XYテ
ーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)を制御する。
【0024】(第2発明の実施の形態1)第2発明の実
施の形態1は、前記第2発明の欠陥検査装置において、
下記の要件(B010)を備えたことを特徴とする、(B0
10)前記試料ステージ(U3)に支持された被検査ウエ
ハ(W)表面を前記電子ビームが前記X軸およびY軸の
一方の軸に沿う所定の走査幅を繰り返し走査するように
前記X偏向器駆動回路(E6)またはY偏向器駆動回路
(E7)を制御する所定幅走査手段を有する前記ビーム
偏向制御手段(C1a)。
【0025】(第2発明の実施の形態1の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態1では、前記ビーム偏
向制御手段(C1a)は所定幅走査手段を有し、前記所
定幅走査手段は、前記試料ステージ(U3)に支持され
た被検査ウエハ(W)表面を前記電子ビームが前記X軸
およびY軸の一方の軸に沿う所定の走査幅を繰り返し走
査するように前記X偏向器駆動回路(E6)またはY偏
向器駆動回路(E7)を制御する。このとき、前記回転
走査用テーブル制御手段(C1B2)は前記回転テーブル
(STr)が1回転する間に前記所定走査幅だけ前記一
方の軸方向に沿って前記XYテーブル(STx+STy)
を移動させる。このとき、前記電子ビームは前記被検査
ウエハ(W)表面の前記回転走査領域(RA)を螺旋状
に走査する。
【0026】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の欠陥検査
装置の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、
以後の説明の理解を容易にするために、図面において、
前後方向をX軸方向、右左方向をY軸方向、上下方向を
Z軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示
す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左
方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上
側、下側とする。また、図中、「○」の中に「・」が記
載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、
「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏
に向かう矢印を意味するものとする。
【0027】(実施例1)図1は本発明の欠陥検査装置
の実施例1の全体説明図である。図2は同実施例1の全
体斜視図である。図3は同実施例の部分平面図である。
図1〜図3において、欠陥検査装置Uは、予備検査用走
査型電子顕微鏡SEM1および詳細検査用走査型電子顕
微鏡SEM2を有している。前記予備検査用走査型電子
顕微鏡SEM1および詳細検査用走査型電子顕微鏡SE
M2は真空試料室Aを形成する外壁1の上壁部2に支持
されている。前記真空試料室A内には試料ステージU3
が配置されており、試料ステージU3は外壁1の底壁3
上に支持されている。
【0028】試料ステージU3は、YテーブルSTyおよ
びXテーブルSTxを有するXYテーブル(STx+ST
y)と、回転テーブルSTrとを有している。前記回転テ
ーブルSTr上には図1、図3に示す試料(ウエハ)W
が支持されている。外壁1の右側壁部4には試料ステー
ジ制御機構や真空ポンプ等を収容する作動部材収容室B
が配置されている。前記作動部材収容室Bの右側には欠
陥検査制御装置Cが配置されている。欠陥検査制御装置
CはSEM1用コントローラC1およびSEM2用コン
トローラC2と、前記各コントローラC1およびC2に
接続されたSEM画像用のディスプレイD1およびD3
と、SEM1,SEM2に装着された光学撮像装置用のデ
ィスプレイD2,D4(図1、図8参照)を有している。
【0029】図3において、前記真空試料室Aの形成す
る外壁1の後壁部(−X側の壁部)5外側には試料交換
室Eおよびカセット収納室Fが配置されている。前記真
空試料室A、試料交換室E、およびカセット収納室Fは
いずれも真空ポンプ(図示せず)に接続されており、所
定のタイミングで真空にされる。前記真空試料室Aおよ
び試料交換室Eの間には、連通口(図示せず)および前
記連通口を気密に遮断する状態または連通状態にする仕
切弁6(図3参照)が設けられている。前記試料交換室
Eおよび前記カセット収納室Fの間には、連通口(図示
せず)および前記連通口を気密に遮断または連通させる
仕切弁7(図3参照)が設けられている。
【0030】前記カセット収納室Fの上壁にはウエハカ
セットWKを出入させるための外部仕切弁8が設けられ
ている。ウエハカセットWKは、外部仕切弁8の上方を
通過するように配置された図示しないチェーンコンベア
により搬送されるカセット搬送部材(図示せず)の上下
に伸縮可能なエアシリンダ下端に設けた真空吸着パッド
により吸着された状態で、前記外部仕切弁8から出入さ
れる。
【0031】カセット収納室Fに配置されたウエハカセ
ットWKには、複数のウエハ(試料)Wが取出可能に収
納されている。前記ウエハカセットWKは図13に示す
ように、カセットテーブル昇降用モータMLにより昇降
するように構成されている。試料交換室Eに配置された
ウエハ搬送部材9はウエハWを支持する搬送アーム9a
を有している。前記搬送アーム9aは、上下動、鉛直軸
周りの回転、直進が可能であり、前記ウエハカセットW
Kと試料ステージU3との間で前記ウエハWを搬送す
る。図13から分かるように、搬送アーム9aは、アー
ム回転モータM1により鉛直軸周りに回転し、アーム直
進モータM2により直進し、アーム昇降モータM3により
昇降可能に構成されている。なお、前記搬送アーム9a
を移動させる構成は従来周知である。
【0032】図4は真空試料室(真空作業室)内に配置
されたXYテーブルに支持された回転テーブルの昇降ロ
ッドの説明図で、前記図3のIV−IV線断面図であ
る。図5は前記図4の要部拡大図である。図6は前記図
5の回転テーブル上に載置された試料Wの位置決め機構
の説明図で、回転テーブルが前記図5とは異なる位置に
回転したときの断面図である。
【0033】前記真空試料室A内に配置された試料ステ
ージU3は、ウエハWを前記予備検査用走査型電子顕微
鏡SEM1または詳細検査用走査型電子顕微鏡SEM2
により検査を行う位置(作業位置)に移動させるための
装置である。試料ステージU3の前記YテーブルSTy上
には前記XテーブルSTxがX軸方向(前後方向)に移
動可能に支持されている。前記XテーブルSTx上には
ベアリング11を介して円形の回転テーブルSTrが回
転可能に支持されている。回転テーブルSTrにはガイ
ド溝12およびアーム収容溝13が形成されている。ま
た前記回転テーブルSTrはその外周にギヤ14が形成
されており、ギヤ14は回転テーブル駆動モータM4
(図14参照)により回転するウオームギヤ16と噛み
合っている。そして回転テーブルSTrは、前記ウオー
ムギヤ16の回転にともなって回転するように構成され
ている。
【0034】図5において、回転テーブルSTrには、
前記搬送アーム9aにより真空試料室A内に搬送された
ウエハWを受け取ったり、作業済のウエハWを搬送アー
ム9a上に移動させるための上下動テーブル17が上下
動可能に支持されている。上下動テーブル17は上端に
設けた円形の試料載置プレート17aおよび下方に延び
るロッド17bを有している。前記ロッド17b下端には
バネ受けプレート18が固定されている。バネ受けプレ
ート18と前記回転テーブルSTr下面との間には圧縮
バネ19が配置されている。前記圧縮バネ19により前
記上下動テーブル17は、常時下方に付勢されている。
前記上下動テーブル17の下面には、扇形のテコ20が
水平軸21周りに回転可能に支持されている。前記テコ
20のテーブル支持面20aは上下動テーブル17の下
端を支持している。テコ20の被押圧面20bには、ナ
ット22先端のボール22aが当接している。ナット2
2には被ガイドバー23が一体的に設けられており、被
ガイドバー23は前記回転テーブルSTrに形成された
前記ガイド溝12に係合している。
【0035】前記回転テーブルSTrの下面には上下動
テーブル駆動モータM5(図5、図14参照)が支持さ
れており、上下動テーブル駆動モータM5により回転す
るボルト軸(ネジが形成された軸)24は前記ナット2
2と螺合している。したがって、前記上下動テーブル駆
動モータM5が回転したときにはボルト軸24が回転
し、ナット22および被ガイドバー23は前記ガイド溝
12に沿って移動し、そのとき前記テコ20が前記水平
軸21周りに回動するように構成されている。そして、
テコ20の回動によりテコ20のテーブル支持面20a
が上下し、それに連動して前記上下動テーブル17が上
下動するように構成されている。なお、前記ナット22
および被ガイドバー23の移動範囲の両端には、前記被
ガイドバー23との接触により作動するリミットスイッ
チLS1,LS2が配置されており、前記ナット22の移
動範囲は制限されている。
【0036】図5、図6に示すように、回転テーブルS
Tr上の前記上下動テーブル17周囲には、ウエハ支持
部材としての複数の球面部材26が設けられている。ま
た図5から分かるように、前記複数の球面部材26の外
側にはウエハWの位置決め用の鉛直軸回りに回転自在な
基準ローラ27,27(1個のみ図示)、および移動ロ
ーラ28が設けられている。図6において、前記移動ロ
ーラ28は、図6で紙面に垂直な方向に伸びる揺動アー
ム29により鉛直軸回りに回転自在に支持されており、
前記揺動アーム29は、前記回転テーブルSTr上面に
設けられた図6に示す前記アーム収容溝13内で水平方
向に揺動して、移動ローラ28を図6の実線位置と2点
鎖線位置との間で移動させるように構成されている。図
6に示すように、揺動アーム29先端には下方に延びる
揺動用被作動部材31が設けられている。揺動用被作動
部材31は回転テーブルSTr下面に配置された引張バ
ネ32により常時回転テーブルSTrの中心側に向かっ
て付勢されている。また、揺動用被作動部材31にはナ
ット33先端のボール33aが当接している。ナット3
3には被ガイドバー34が一体的に設けられており、被
ガイドバー34は前記回転テーブルSTrに支持された
ブラケット36に形成されたガイド溝36aに係合して
いる。
【0037】前記ブラケット36にはワーク位置決めモ
ータM6が支持されており、ワーク位置決めモータM6に
より回転するボルト軸(ネジが形成された軸)37は前
記ナット33と螺合している。なお、ワーク位置決めモ
ータM6はワーク位置決めモータ駆動回路DM6(図14
参照)により駆動される。したがって、前記ワーク位置
決めモータM6が回転したときにはボルト軸37が回転
し、ナット33および被ガイドバー34は前記ガイド溝
36aに沿って移動し、そのとき前記揺動用被作動部材
31および揺動アーム29が前記鉛直軸81周りに揺動
するように構成されている。そして、揺動アーム29の
揺動により前記移動ローラ28が移動して、ウエハWを
基準ローラ27,27に押し付けて位置決めするように
構成されている。なお、前記ナット33および被ガイド
バー34の移動範囲の両端には、前記被ガイドバー34
との接触により作動するリミットスイッチLS3,LS4
が配置されており、前記ナット33の移動範囲は制限さ
れている。前記符号26〜37,M6,MD6,LS3,
LS4で示された要素によりウエハ保持装置(試料保持
装置)(26〜37,M6,MD6,LS3,LS4)が構
成されている。
【0038】図5において、前記移動ローラ28により
前記基準ローラ27,27に押し付けられて位置決め固
定されたウエハWは、回転テーブルSTr、Xテーブル
STx、YテーブルSTyにより、真空試料室Aに設けら
れた前記予備検査用走査型電子顕微鏡SEM1または詳
細検査用走査型電子顕微鏡SEM2(図1、図4参照)
に対して所望の位置に移動し、検査が行われる。
【0039】図7は前記詳細検査用走査型電子顕微鏡S
EM2の前記上壁部2への取付構造を示す図である。詳
細検査用走査型電子顕微鏡SEM2は、試料ステージU3
に支持されたウエハWに対する電子ビームの照射角度を
調節できるようにするため、上壁部2に回動可能且つ回
動位置を調節可能に支持されている。すなわち、前記上
壁部2には、鏡筒支持部材38が固定されている。鏡筒
支持部材38は断面長円形の鏡筒貫通孔38aと上面に
形成された円筒状ガイド面38bと、円筒状ガイド面3
8bの円周方向に形成された小さなローラガイド溝38c
とを有している。
【0040】前記鏡筒貫通孔38aには詳細検査用走査
型電子顕微鏡SEM2の鏡筒が貫通している。詳細検査
用走査型電子顕微鏡SEM2の外側面にはローラ支持部
材39が連結されている。ローラ支持部材39の外端部
に回転自在に支持されたローラ41は前記円筒状ガイド
面38b上を前記ローラガイド溝38cに沿って回動可能
であり、その回動により前記詳細検査用走査型電子顕微
鏡SEM2は左右軸(Y軸)周りに傾斜可能である。な
お、前記鏡筒支持部材38下端と前記詳細検査用走査型
電子顕微鏡SEM2下端部との間は真空保持用のベロー
ズ42により連結されている。
【0041】前記ローラ支持部材39の左端部には円弧
状ギヤ43が固定されている。前記円弧状ギヤ43に噛
み合うウォームギヤ44は、前記上壁部2の上面に設け
たウォームギヤ支持部材46および鏡筒傾斜用モータユ
ニットM7により回転可能に支持されている。前記鏡筒
傾斜用モータユニットM7の回転駆動により前記詳細検
査用走査型電子顕微鏡SEM2の傾斜姿勢を調節可能で
ある。なお、本実施例では傾斜可能な詳細検査用走査型
電子顕微鏡SEM2を設けているが、本発明の欠陥検査
装置Uは、前記詳細検査用走査型電子顕微鏡SEM2を
傾斜不可能に固定支持することも可能であり、また、詳
細検査用走査型電子顕微鏡SEM2自体を省略すること
も可能である。
【0042】図8は欠陥検査制御装置Cに接続された予
備検査用走査型電子顕微鏡SEM1の構成要素のブロッ
ク線図である。図8において予備検査用走査型電子顕微
鏡SEM1は、検査用鏡筒47、電子銃カソード(電子
銃)F1、電子銃引出電極F2、収束レンズF3、ブラン
キングコイルF4、照明用の光源F5、電子ビームをX
軸、Y軸方向にそれぞれ走査させるためのX偏向器F
6、Y偏向器F7、および電子ビームを被検査ウエハW上
に収束させる対物レンズF8等を有している。前記電子
銃カソード(電子銃)F1および電子銃引出電極F2によ
り電子銃(F1+F2)が構成されている。また、前記収
束レンズF3および対物レンズF8によりビーム縮小レン
ズ系(F3+F8)が構成されている。前記Y偏向器F7
は第1Y偏向器F7aおよび第2Y偏向器F7bを有してい
る。
【0043】前記符号F1〜F8で示された要素はそれぞ
れ、カソード用電源回路E1、電子線引出用電源回路E
2、収束レンズ駆動回路E3、ブランキングコイル駆動回
路E4、照明用電源回路E5、X偏向器駆動回路E6、Y
偏向器駆動回路E7、対物レンズ駆動回路E8により作動
する。前記Y偏向器駆動回路E7は、前記第1Y偏向器
F7aを駆動する第1Y偏向器駆動回路E7aおよび前記第
2Y偏向器F7bを駆動する第2Y偏向器駆道回路E7bを
有している。前記X偏向器駆動回路E6およびY偏向器
駆動回路E7により偏向器駆動回路(E6+E7)が構成
されている。前記符号E1〜E8で示された回路は前記欠
陥検査制御装置CのSEM1用コントローラC1が出力
する制御信号により作動する。前記符号F1〜F4,F6
〜F8,E1〜E4,E6〜E8で示された要素により電子
ビーム走査装置(F1〜F4+F6〜F8+E1〜E4+E6
〜E8)が構成されている。
【0044】図8において、前記Y偏向器F7の下方に
はカセグレン鏡48が配置され、その上方にはミラー4
9が配置されている。前記光源F5から出射してレンズ
系51でコリメートされた照明光は、ハーフミラー52
で反射し、前記ミラー49およびカセグレン鏡48を通
って被検査ウエハWを照射する。被検査ウエハWの反射
光は、前記カセグレン鏡48、ミラー49、ハーフミラ
ー52を通ってCCD等を有する光学像撮影装置53で
撮影される。撮影光学像は、ディスプレイD2に表示さ
れるとともに、デジタルデータに変換されてSEM1用
コントローラC1に入力される。
【0045】前記予備検査用走査型電子顕微鏡SEM1
下端の外周部には2次電子検出器54aが保持されてい
る。前記2次電子検出器54aおよび図示しない2次電
子増幅回路等から2次電子検出装置(すなわち、放出線
検出装置)54(図8等参照)が構成されている。な
お、前記2次電子検出装置の代わりに、反射電子、オー
ジェ電子等を検出する放出線検出装置を使用することが
可能である。
【0046】図9は欠陥検査制御装置に接続された詳細
検査用走査型電子顕微鏡SEM2の構成要素のブロック
線図である。図9において詳細検査用走査型電子顕微鏡
SEM2は、前記図8に示す予備検査用走査型電子顕微
鏡SEM1と同様の構成を備えている。すなわち、図9
において詳細検査用走査型電子顕微鏡SEM2は、検査
用鏡筒47′、電子銃カソード(電子銃)F11、電子銃
引出電極F12、収束レンズF13、ブランキングコイルF
14、照明用の光源F15、電子ビームをX軸、Y軸方向に
それぞれ走査させるためのX偏向器F16、Y偏向器F1
7、および電子ビームを被検査ウエハW上に収束させる
対物レンズF18等を有している。
【0047】前記符号F11〜F18で示された要素はそれ
ぞれ、カソード用電源回路E11、電子線引出用電源回路
E12、収束レンズ駆動回路E13、ブランキングコイル駆
動回路E14、照明用電源回路E15、X偏向器駆動回路E
16、Y偏向器駆動回路E17、対物レンズ駆動回路E18に
より作動する。前記符号E11〜E18で示された回路は前
記欠陥検査制御装置CのSEM2用コントローラC2が
出力する制御信号により作動する。前記符号F11〜F1
4,F16〜F18,E11〜E14,E16〜E18で示された要
素により電子ビーム走査装置(F11〜F14+F16〜F18
+E11〜E14+E16〜E18)が構成されている。
【0048】また、図9において、前記Y偏向器F17の
下方にはカセグレン鏡48′が配置され、その上方には
ミラー49′が配置されている。前記光源F15から出射
してレンズ系51′でコリメートされた照明光は、ハー
フミラー52′で反射し、前記ミラー49′およびカセ
グレン鏡48′を通って被検査ウエハWを照射する。被
検査ウエハWの反射光は、前記カセグレン鏡48′、ミ
ラー49′、ハーフミラー52′を通ってCCD等を有
する光学像撮影装置53′で撮影される。撮影光学像
は、ディスプレイD4に表示されるとともに、デジタル
データに変換されてSEM2用コントローラC2に入力
される。
【0049】前記詳細検査用走査型電子顕微鏡SEM2
下端の外周部には2次電子検出器54a′が保持されて
いる。前記2次電子検出器54a′および図示しない2
次電子増幅回路等から前記SEM2の反射ビーム検出装
置(すなわち、放出線検出装置)54′(図9等参照)
が構成されている。また前記詳細検査用走査型電子顕微
鏡SEM2下端の外周部にはEDS(Energy Dispersive
X-ray Spectrometer、エネルギー分散X線分光装置)
のX線検出器55が装着されている。EDSは、図9に
示すように、SEM2用コントローラC2の制御信号に
より作動し、その検出信号は、SEM2用コントローラ
C2に入力されている。
【0050】図10は本発明の実施例1の被検査ウエハ
の検査方法の説明図であり、被検査ウエハを回転させな
がら検査する回転検査領域と被検査ウエハをX方向およ
びY方向に直進移動させながら検査するXY直進走査領
域とに分けて検査する方法の説明図である。図11は同
実施例1の被検査ウエハWの検査方法の詳細説明図で、
回転検査領域の検査方法の説明図である。図12はXY
直進走査領域の検査方法の説明図である。図10におい
て被検査ウエハWの表面は、全検査領域を内側に含むよ
うに設定された外側設定円W1と、前記被検査ウエハW
表面の中心W0を含むウエハ中心部に設定された内側設
定円W2との間の領域であるリング状の回転走査領域R
Aと、前記内側設定円W2に外接する矩形W3の内側の領
域である矩形領域(XY直進走査領域)RBとに分けて
検査(走査)される。
【0051】(回転走査領域RA)図10、図11にお
いて、外側設定円W1は直径300mm(半径150m
m)の被検査ウエハWの外周円から1mm内側に設定さ
れており、内側設定円W2は被検査ウエハの中心W0を中
心とする半径30mmの円により形成されている。この
場合外側設定円W1と内側設定円W2との半径の差(すな
わち、リング状の回転走査領域RAの半径方向の長さ
は、150mm−30mm−1mm=119mmであ
る。この場合、回転走査領域RAは、半径方向に0.1
mm間隔で描かれる円により、1190のリング状領域
に分割される。すなわち、外側から内側に向かって順
次、リング状走査領域RA0,RA1,RA2,RA3,R
A4,RA5,RA6,…,RAn-1,RAn,RAn+1,
…,RA1188,RA1189に分割される。そして、リング
回転走査領域RA0,RA1,RA2,RA3,…は、一番
外側の領域RA0から順次内側に検査(走査)される。
【0052】前記回転走査領域RAの走査(検査)は、
XYテーブル(STx+STy)を停止した状態で回転テ
ーブルSTrを連続5回転することにより行う。すなわ
ち、図11において、電子ビーム照射位置がP0(図1
1参照)となる位置に試料ステージU3を移動させた
後、回転テーブルSTrを時計方向にθa回転させる。そ
の位置から回転テーブルSTrを半時計方向に回転させ
てビーム照射位置がP0になった時から前記第1Y偏向
器F7aによりリング状走査領域RA0をY方向に走査し
ながら、回転テーブルSTrを連続5回転させる。前記
回転テーブルSTrが最初の1回転を行ったときに、前
記第2Y偏向器F7bによりビーム照射位置を−Y方向に
0.1mm移動(すなわち、Y方向に−0.1mm移動)
させてP1(図11参照)に移動させるとリング状走査
領域RA1の走査が連続して行われる。このようにし
て、前記回転テーブルSTrを連続5回転させながら、
1回転する毎に前記第2Y偏向器F7bによりビーム照射
位置を−Y方向に0.1mm偏向させることにより、5
個のリング状走査領域RA0〜RA4の走査(検査)を連
続して行う。このときの各回転走査領域RA0,RA1,
RA2,RA3,RA4,…の走査順序は図11の矢印T
で示すとおりである。前述のように回転開始時に時計方
向にθa回転してから、半時計方向への回転を開始する
する理由は、回転開始時は回転速度が低いので回転速度
が一定となってから、リング状走査領域R0の走査を行
うためである。
【0053】前記回転走査領域RA4の走査を終了して
から回転テーブルSTrを停止させるが、そのときの回
転テーブルSTrの停止位置は、前記ビーム照射位置P4
を通り越して回転した位置である。そのため、回転テー
ブルSTrを時計方向に回転させて、前記ビーム照射位
置P4がθaだけ時計方向に回転した位置に停止させる。
次に、XYテーブル(STx+STy)をY方向に0.5
mm移動させ且つ前記第2Y偏向器F7bによりビーム照
射位置をY方向に0.4mm移動させて、ビーム照射位
置をP5に移動させる。この状態でXYテーブル(STx
+STy)を停止させて回転テーブルを連続5回転させ
ながら、前述と同様にリング状走査領域RA5〜RA9の
走査(検査)を行う。このような走査(XYテーブル
(STx+STy)が停止した状態で回転テーブルSTr
を連続5回転させながら行う5個のリング状回転領域の
走査)を、1190/5=238(回)実行することに
より、回転走査領域RAの走査(検査)を実行すること
ができる。なお、前記回転走査領域RAの走査を行う
際、リング状走査領域RA0〜RA1189の周方向の移動
速度を一定にしながら行うため、リング状走査領域が内
側になるに従って、回転テーブルSTrの回転速度を高
くする。
【0054】(XY直進走査領域RB)図12におい
て、XY直進走査領域RBを形成する矩形は被検査ウエ
ハの中心W0を中心とする一辺の長さが60mmの正方
形である。この場合、XY直進走査領域RBは、幅0.
1mm、長さ60mmのX軸方向に伸びる600本の帯
状走査領域RB0,RB1,RB2,…,RBM,RBM+
1,…,RB299に分けて、右方から左方に順次走査され
る。
【0055】前記XY直進走査領域RBの走査(検査)
は、YテーブルSTyの移動を停止した状態でXテーブ
ルSTxの往復移動を連続2.5回行うこと(片道移動を
連続5回行うこと)を繰り返し実行することにより行
う。すなわち、図12において、電子ビーム照射位置が
Q0(図12参照)となる位置に試料ステージU3を移動
させた状態で、さらにXテーブルSTxをΔXだけX方
向に移動させる。このとき、電子ビーム照射位置はXY
直進走査領域RBから−X方向にΔXだけ外側にずれた
位置となる。この位置からXテーブルを−X方向に移動
させると、ビーム照射位置は徐々にXY直進走査領域R
Bに近づく。前記ビーム照射位置がXY直進走査領域R
Bに達したときから、前記第1Y偏向器F7aにより帯状
走査領域RB0をY方向に走査幅0.1mmでしながら、
XテーブルSTxを−X方向に60mm移動させる。前
記XテーブルSTxが−60mm移動したときに、ビー
ム照射をオフにするとともに、XテーブルSTxの停止
動作を開始する。このとき、XテーブルSTxは急には
停止できないので、ビーム照射位置はXY直進走査領域
RBからΔXだけ外側にずれた位置となる。前記Xテー
ブルSTxを60mm+2ΔXのストロークで往復移動
させることにより、前記60mm長さのXY直進走査領
域RBを等速度移動しながら走査することができる。す
なわち、XY直進走査領域RBを走査する際、ウエハW
上のビーム照射領域である走査部分の移動速度を一定に
することができる。
【0056】この位置からXテーブルをX方向に移動さ
せると、ビーム照射位置は徐々にXY直進走査領域RB
に近づく。前記ビーム照射位置がXY直進走査領域RB
に達したときから、前記第2Y偏向器F7bによりビーム
照射位置を−Y方向に0.1mm移動(すなわち、Y方
向に−0.1mm移動)させて、ビーム照射点をQ0′
(図12参照)からQ1′に移動させる。そして、Xテ
ーブルSTxをX方向に移動させながら、帯状走査領域
RB1の走査が行われる。このようにして、前記Xテー
ブルSTxを60mm+2ΔXのストロークで往復移動
させながら、折り返して走査する毎に前記第2Y偏向器
を−Y方向に0.1mm移動させることにより、Yテー
ブルSTyを移動させることなく、5本の帯状走査領域
RB0〜RB4の走査(検査)を連続して行う。
【0057】次に、ブランキングコイルF4をオンにし
て電子ビームが被検査ウエハWを照射しない状態で、X
Yテーブル(STx+STy)をY方向に0.5mm移動
させてビーム照射位置をQ4′(図12参照)からQ5′
に移動させる。この状態でYテーブルSTyを停止させ
てXテーブルSTxを連続2.5往復移動させながら、前
述と同様に帯状走査領域RB5〜RB9の走査(検査)を
行う。このような走査(YテーブルSTyが停止した状
態でXテーブルSTxを連続2.5往復移動させながら行
う5本の帯状走査領域の走査)を、60(mm)/0.
5(mm)=120(回)実行することにより、XY直
進走査領域RBの走査(検査)を実行することができ
る。
【0058】図13は本発明の欠陥検査装置の実施例1
の制御部の説明図で、欠陥検査制御装置Cの説明図であ
る。図14は本発明の欠陥検査装置の実施例1の制御部
の説明図で、前記図13の続きの部分を示す図である。
図13、図14において、欠陥検査制御装置Cは、SE
M1用コントローラ(予備検査用コントローラ)C1、
SEM2用コントローラ(詳細検査用コントローラ)C
2を有している。欠陥検査制御装置Cにはアーム回転モ
ータ駆動回路MD1、アーム直進モータ駆動回路MD2、
アーム昇降モータ駆動回路MD3、カセットテーブル昇
降用モータ駆動回路MDL、Yテーブル駆動回路Dy、X
テーブル駆動回路Dx、回転テーブル駆動回路MD4、上
下動テーブル駆動回路MD5、ワーク位置決めモータ駆
動回路MD6、鏡筒傾斜用駆動回路MD7、等が接続され
ている。
【0059】前記カセットテーブル昇降用モータ駆動回
路MDLは、前記カセットテーブル昇降用モータML(図
14参照)を駆動する。前記アーム回転モータ駆動回路
MD1は、アーム回転モータM1(図13参照)を駆動し
て前記搬送アーム9aを鉛直軸周りに回転させる。前記
アーム直進モータ駆動回路MD2は、アーム直進モータ
M2(図13参照)を駆動して前記搬送アーム9aを水平
方向に直進させる。前記アーム昇降モータ駆動回路MD
3は、アーム昇降モータM3(図13参照)を駆動して搬
送アーム9a(図2、図3参照)を昇降させる。前記Y
テーブル駆動回路Dyは、Yテーブル駆動モータMyを駆
動してXYテーブル(STx+STy)のYテーブルST
yを移動させる。前記Yテーブル駆動回路DyおよびYテ
ーブル駆動モータMyによりYテーブル駆動装置(Dy+
My)が構成されている。
【0060】前記Xテーブル駆動回路Dxは、Xテーブ
ル駆動モータMxを駆動してXYテーブル(STx+ST
y)のXテーブルSTxを移動させる。前記Xテーブル駆
動回路DxおよびXテーブル駆動モータMxによりXテー
ブル駆動装置(Dx+Mx)が構成されている。前記回転
テーブル駆動回路MD4は、回転テーブル駆動モータM4
を駆動して試料ステージU3の回転テーブルSTrを回転
させる。前記回転テーブル駆動回路MD4および回転テ
ーブル駆動モータMD4により回転テーブル駆動装置
(MD4+M4)が構成されている。前記上下動テーブル
駆動回路MD5は、上下動テーブル駆動モータM5を駆動
して試料ステージU3の上下動テーブル17を上下動さ
せる。前記ワーク位置決めモータ駆動回路MD6は、ワ
ーク位置決めモータM6(図6参照)を駆動して前記揺
動アーム29(図6において紙面に垂直な方向に伸びる
アーム)を前記鉛直軸81周りに揺動させる。前記鏡筒
傾斜用駆動回路MD7は、鏡筒傾斜用モータユニットM7
を駆動して詳細検査用電子顕微鏡U2の鏡筒を傾斜させ
る。
【0061】図13において、前記各コントローラC
1,C2は、外部との信号の入出力および入出力信号レ
ベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェー
ス)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ
等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要
なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムア
クセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに
応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならび
にクロック発振器等を有するコンピュータにより構成さ
れており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行す
ることにより種々の機能を実現することができる。前記
SEM1用コントローラ(予備検査用コントローラ)C
1は、予備検査用電子顕微鏡U1(図8参照)の構成要
素や前記試料ステージU3のXYテーブル駆動回路(X
テーブル駆動回路DTx、Yテーブル駆動回路DTy等)
に接続されており、それらの作動を制御してXテーブル
駆動モータMx、Yテーブル駆動モータMy等を駆動し、
ウエハWの予備検査を行う。
【0062】前記SEM2用コントローラ(詳細検査用
コントローラ)C2は、詳細検査用電子顕微鏡U2(図
9参照)の構成要素や前記試料ステージU3のXYステ
ージ駆動回路(Xテーブル駆動回路DTx、Yテーブル
駆動回路DTy等)に接続されており、それらの作動を
制御してXテーブル駆動モータMx、Yテーブル駆動モ
ータMy等を駆動し、ウエハWの詳細検査を行う。前記
ウエハWの詳細検査はSEM(走査型電子顕微鏡)を使
用した従来公知の詳細検査方法により行う。したがっ
て、SEM2(詳細検査用電子顕微鏡U2)の制御に関
する説明は省略する。
【0063】前記SEM1用コントローラC1は次の機
能を有している。 C1M1:XY直進走査領域記憶手段 XY直進走査領域記憶手段C1M1は、前記被検査ウエハ
W表面の中心位置W0を内部に含む所定の大きさの矩形
領域であるXY直進走査領域の範囲を記憶する。 C1M2:回転走査領域記憶手段、 回転走査領域記憶手段C1M2は、前記被検査ウエハ表面
の中心を中心とし且つ前記矩形領域の内側に設定された
内側設定円および外側に設定された外側設定円の間に形
成される回転走査領域の範囲を記憶する。
【0064】C1A:ビーム偏向制御手段 ビーム偏向制御手段C1Aは、被検査ウエハW表面上の
電子ビームの照射位置を制御するために前記偏向器駆動
回路(E6+E7)の作動を制御する。ビーム偏向制御手
段C1Aは、所定幅走査手段C1A1および走査幅方向ビ
ーム位置制御手段C1A2を有している。 C1A:所定幅走査手段 所定幅走査手段C1A1は、試料ステージに支持された被
検査ウエハ表面を前記電子ビームが前記X軸およびY軸
の一方の軸に沿う所定の走査幅を繰り返し走査するよう
に前記X偏向器駆動回路(E6+E7またはY偏向器駆動
回路(E6+E7を制御する。 C1A2:走査幅方向ビーム位置制御手段 走査幅方向ビーム位置制御手段C1A2は、前記被検査ウ
エハ表面のビーム照射位置を前記走査幅のピッチで前記
一方の軸方向に移動させる。
【0065】C1B:テーブル制御手段 テーブル制御手段C1Bは、前記電子ビームが所定の走
査幅で照射する被検査ウエハ表面部分であるビーム照射
部分が前記走査幅に垂直な方向に所定の移動速度で移動
させるように前記XYテーブル駆動装置(Dy+Dx+M
x+My)または回転テーブル駆動装置(MD4+M4)を
制御する。テーブル制御手段C1Bは、直進走査用テー
ブル制御手段C1B1および回転走査用テーブル制御手段
C1B2を有しており、前記直進走査用テーブル制御手段
C1B1はおよび回転走査用テーブル制御手段C1B2は所
定ピッチテーブル移動制御手段C1B1aおよびC1B2aを
有している。
【0066】C1B1:直進走査用テーブル制御手段 直進走査用テーブル制御手段C1B1は、前記被検査ウエ
ハWのXY直進走査領域を前記所定の走査幅を有する複
数の帯状部分(RB0,RB1,…,RB599)に分割
し、前記複数の帯状部分(RB0,RB1,…,RB59
9)を前記電子ビームが順次走査するように前記XYテ
ーブル駆動装置(Dy+Dx+Mx+My)を制御する。 C1B1a:所定ピッチテーブル移動制御手段 直進走査用テーブル制御手段C1B1の所定ピッチテーブ
ル移動制御手段C1B1aは、直進走査領域を走査する時
に、前記走査幅をB、正の整数である所定数をnとした
場合に前記XYテーブル(STx+STy)を前記一方の
軸方向に距離nBのピッチで移動させる。
【0067】C1B2:回転走査用テーブル制御手段 回転走査用テーブル制御手段C1B2は、所定ピッチテー
ブル移動制御手段C1B2aおよびリング状走査領域周速
度定速制御手段C1B2bを有し、前記被検査ウエハWの
前記所定の走査幅を有する複数のリング状部分(RA
0,RA1,…,RA1189)に分割された前記各リング状
走査領域RA0〜RA1189を、前記電子ビームが所定周
速度で順次走査するように前記回転テーブル駆動装置
(MD4+M4)を制御する。 C1B2a:所定ピッチテーブル移動制御手段 回転走査用テーブル制御手段C1B2の所定ピッチテーブ
ル移動制御手段C1B2aは、回転走査領域を走査する際
に、前記走査幅をB、正の整数である所定数をnとした
場合に前記XYテーブル(STx+STy)を前記一方の
軸方向に距離nBのピッチで移動させる。本実施例1で
はB=0.1mm、n=5であるので、XYテーブル
(STx+STy)の移動ピッチはY方向に0.5mmで
ある。
【0068】C1B2b:リング状走査領域周速度定速制
御手段 リング状走査領域周速度定速制御手段C1B2bは、前記
各リング状走査領域RA0〜RA1189を電子ビームが走
査する際、走査時における各リング状走査領域RA0〜
RA1189の周速度が同一の所定速度となるように、前記
回転テーブルSTrの回転速度を制御する。本実施例1
では、図11において、リング状走査領域RA0を走査
するときのP0(図11参照)を通過する被検査ウエハ
Wの周速度V0sと、リング状走査領域RAN(N=1〜1
189)を走査するときのPN(図11参照)を通過す
るときの被検査ウエハWの周速度VNsとを同一の速度
(所定速度)となるように制御する。具体的には次のよ
うな制御を行う。
【0069】前記図11において前記被検査ウエハWの
中心W0からの、点P0までの距離r0、および、点PNま
での距離rNはそれぞれ次式(1),(2)で表せる。 r0=149mm ………………………………………………………… (1) rN=30mm+0.1mm×(1190−N) =(149−0.1N)mm …………………………………………(2) すなわち、前記P0の周速度がV0sの場合の被検査ウエ
ハWの回転速度(すなわち、回転テーブルSTrの回転
速度)をV0(rpm)とし、前記PNの周速度がVNsの
場合の被検査ウエハWの回転速度(すなわち、回転テー
ブルSTrの回転速度)をVN(rpm)とすると、次式
(3),(4)が成立する。 V0s=V0×2πr0(mm/min) =V0×2πr0/60(mm/sec)………………………………(3) VNs=VN×2πrN(mm/min) =VN×2πrN/60(mm/sec)………………………………(4)
【0070】前記V0s=VNsとするためには、前記式
(3),(4)にから、次式(5)が成り立つ。 V0×2πr0/60(mm/sec) =VN×2πrN/60(mm/sec)……………………………………(5) 前記式(5)から次式(6)が得られる。 VN=V0(r0/rN)…………………………………………………………(6) 前記式(6)中、r0は前記式(1)により定まり、rN
はNが定まれば前記式(2)より定まる。したがって、
回転走査領域RAN(N=0〜1189)を走査すると
きに、前記式(6)を満たすように被検査ウエハWの回
転速度(すなわち、回転テーブルSTrの回転速度)VN
(rpm)を制御することにより、各回転走査領域RA
0〜RA1189(図11参照)の走査部分(検査部分)の
周速度(走査部分の移動速度)を同一速度に制御するこ
とができる。
【0071】C1C:2次電子強度検出記憶手段 2次電子強度検出記憶手段C1Cは、検出2次電子の強
度を検出し、ウエハ表面の位置情報に対応して2次電子
強度を記憶する。例えば、被検査ウエハWがベアウエハ
(表面が未処理のシリコンウエハ)の場合、前記被検査
ウエハW表面に欠陥(異物等)が無ければ、被検査ウエ
ハW表面から放出される2次電子は全てシリコンの結晶
から放出されるので、2次電子の検出強度はほぼ一定で
あるが、異物や傷等の欠陥(凹凸)が有る場合には2次
電子の検出強度が異なる。したがって、2次電子の検出
強度の正常な範囲を定める閾値を設定して閾値の範囲以
外の被検査ウエハ表面を欠陥候補とする。
【0072】また、例えば、被検査ウエハWが、その表
面の全面に電極膜または絶縁膜等の同一材料の膜が形成
されている場合には、前記ベアウエハと同様に欠陥候補
を定めることができる。また、表面に所定パターン(ホ
ールパターン、電極膜パターン等)が形成された被検査
ウエハW表面を検査する場合には、欠陥の無いモデルウ
エハ表面の2次電子強度をマップピングしたパターンデ
ータを予め記憶しておき、被検査ウエハの2次電位検出
強度をモデルウエハ表面のパターンデータと比較するこ
とにより欠陥候補点を定めることができる。前述の欠陥
候補点は記憶され、詳細検査(レビュー)が行われる。
前述の欠陥候補点の定め方および詳細検査等は従来公知
の種々の方法を採用可能である。
【0073】(実施例1の作用)図15は本発明の欠陥
検査制御装置CのSEM1用コントローラC1のフロー
チャートの説明図である。図16は前記図15のST3
でイエス(Y)の場合の処理を示すフローチャートであ
る。図17は表示画面の説明図で、図17AはST1で
表示される画面、図17BはST21で表示される画面で
ある。図15のフローチャートの各ST(ステップ)の
処理は、前記SEM1用コントローラC1のROMに記
憶されたプログラムに従って行われる。図15のフロー
チャートは、SEM1用コントローラC1の電源オン時
にスタートする。図15のST1において、ディスプレ
イD1に初期画面すなわち、第1選択画面(図17A参
照)が表示される。次にST2において「(8)終了」
(図17A参照)が選択されたか否か判断する。イエス
(Y)の場合は電源がオフとなって処理が終了する。ノ
ー(N)の場合はST3に移る。ST3において「(7)
その他の動作」(図17A参照)が選択されたか否か判
断する。イエス(Y)の場合は図16のST21に移り、
ノー(N)の場合はST4に移る。
【0074】ST4において「(6)ウエハカセット搬
出」が選択されたか否か判断する。イエス(Y)の場合
はST5に移る。ST5においてカセット搬出動作を行
う。この動作は前記仕切弁7(図3参照)を閉塞して前
記外部仕切弁8を開放した状態で、図示しないチェーン
コンベアにより搬送されるカセット搬送部材の上下に伸
縮可能なエアシリンダ下端に設けた真空吸着パッドによ
り吸着されて搬出される。次にST6において第1選択
画面(図17A参照)の動作状態表示欄に「カセット搬
出終了」を表示する処理を行ってから前記ST1に戻
る。このとき、ST1においては前記図17Aの初期画
面の動作状態表示欄に「カセット搬出終了」が表示され
る。
【0075】前記ST4においてノー(N)の場合はS
T7に移る。ST7において「(5)ウエハカセット搬
入」(図17A参照)が選択されたか否か判断する。イ
エス(Y)の場合はST8に移る。ST8においてカセッ
ト搬入動作を行う。この動作は前記仕切弁7(図3参
照)を閉塞して前記外部仕切弁8を開放した状態で、図
示しないチェーンコンベアにより搬送されるカセット搬
送部材(図示せず)の上下に伸縮可能なエアシリンダ
(図示せず)下端に設けた真空吸着パッドにより吸着さ
れて搬入される。次にST9において第1選択画面(図
17A参照)の動作状態表示欄に「カセット搬入終了」
を表示する処理を行ってから前記ST1に戻る。このと
き、ST1においては前記図17Aの初期画面の動作状
態表示欄に「カセット搬入終了」が表示される。
【0076】前記ST7においてノー(N)の場合はS
T10に移る。ST10において「(4)ウエハをステージ
から退避」(図17A参照)が選択されたか否か判断す
る。イエス(Y)の場合はST11に移る。ST11におい
て試料ステージU3からのウエハWの退避動作を行う。
この動作は前記外部仕切弁8(図3参照)を閉塞して前
記仕切弁6,7を開放した状態で、前記搬送アーム9a
により、ウエハWを試料ステージU3からカセットWK
に搬送することにより行う。次にST12において第1選
択画面(図17A参照)の動作状態表示欄に「ウエハ退
避終了」を表示する処理を行ってから前記ST1に戻
る。このとき、ST1においては前記図17Aの初期画
面の動作状態表示欄に「ウエハ退避終了」が表示され
る。
【0077】前記ST10においてノー(N)の場合はS
T13に移る。ST13において「(3)ウエハをステージ
にセット」(図17A参照)が選択されたか否か判断す
る。イエス(Y)の場合はST14に移る。ST14におい
て試料ステージU3にウエハWをセットする動作を行
う。この動作は前記外部仕切弁8(図3参照)を閉塞し
て前記仕切弁6,7を開放した状態で、前記搬送アーム
9aにより、ウエハWをカセットWKから試料ステージ
U3に搬送することにより行う。次にST15において第
1選択画面(図17A参照)の動作状態表示欄に「ウエ
ハセット終了」を表示する処理を行ってから前記ST1
に戻る。このとき、ST1においては前記図17Aの初
期画面の動作状態表示欄に「ウエハセット終了」が表示
される。前記ST13においてノー(N)の場合はST16
に移る。
【0078】ST16において「(2)詳細検査」が選択
されたか否か判断する。イエス(Y)の場合はST17に
移る。ST17において詳細検査を行う。この詳細検査は
詳細検査用電子顕微鏡U2を使用し、従来公知の方法に
より行う。前記ST16においてノー(N)の場合はST
18に移る。ST18において「(1)予備検査」(図17
A参照)が選択されたか否か判断する。イエス(Y)の
場合は図18のST31に移る。
【0079】図16は前記図15のST3でイエス
(Y)の場合の処理を示すフローチャートである。前記
ST3でイエス(Y)の場合は、図16のST21におい
て、第2選択画面(図17B参照)を表示する。次にS
T22において「(11)第2選択画面終了」(図17B
参照)が選択されたか否か判断する。ノー(N)の場合
はST23に移る。ST23において図17Bに示す(1
2),(13),(14),…のいずれかの中の選択さ
れた動作を実行する。次にST24において、動作が終了
したことの表示(例えば「(12)真空試料室Aの真空
引き動作」が終了した場合には、「真空試料室Aの真空
引き動作終了」を第2選択画面(図17B参照)の動作
状態表示欄に表示する処理を行う。次にST21に移る。
このときST21において、第2選択画面(図17B参
照)の動作状態表示欄に「真空試料室Aの真空引き動作
終了」表示される。
【0080】前記ST22においてイエス(Y)の場合
(すなわち、「(11)第2選択画面終了」が選択され
た場合はST25に移る。ST25において第2選択画面の
動作状態表示欄に表示されている内容を初期画面(第1
選択画面)の動作状態表示欄に表示する処理を行う。次
に前記ST1に戻る。このときST1において、前記第2
選択画面の動作状態表示欄の表示内容が第1選択画面の
動作状態表示欄に表示される。
【0081】図18は前記ST16においてイエス(Y)
の場合の処理、すなわち、前記第1選択画面において
「(1)検査動作」が選択された場合の処理を示すフロ
ーチャートである。図19はST33で表示される画面で
ある。図18のST31においてウエハWが試料ステージ
U3にセットされているか否か判断する。ノー(N)の
場合はST32において、前記第1選択画面の動作状態表
示欄に「ウエハがセットされていません。」を表示する
処理を行う。次に前記ST1に戻る。このとき、ST1に
おいて第1選択画面の動作状態表示欄に「ウエハがセッ
トされていません。」と表示される。前記ST31におい
てイエス(Y)の場合はST33に移る。ST33において
ウエハ情報および検査パターン番号入力画面(図19参
照)を表示する。
【0082】ST34において入力が有ったか否か判断す
る。ノー(N)の場合はST34を繰り返し実行する。イ
エス(Y)の場合はST35に移る。ST35において入力
データを記憶し、画面に表示する。次にST36において
登録(図19参照)が選択されたか否か判断する。ノー
(N)の場合はキャンセル(図19参照)が選択された
か否か判断する。ST37においてノー(N)の場合は前
記ST34に戻る。イエス(Y)の場合は前記ST1に戻
る。前記ST36においてイエス(Y)の場合はST38に
移る。ST38において入力データは正しいか否か(例え
ば、検査パターン番号が登録されている番号(前記検査
表面対応検出2次電子情報記憶手段ST1M0に(図13
参照)に記憶されている番号)であるか否か判断する。
ノー(N)の場合はST39に移る。ST39において図1
9に示すウエハ情報および検査パターン番号入力画面の
メッセージ表示欄に「検査パターン番号が登録されてい
ません。データを正しく入力して下さい」を表示する処
理を行う。そして前記ST33に戻る。このときST33に
おいて、図19の画面を表示するとともに、そのメッセ
ージ欄に「検査パターン番号が登録されていません。デ
ータを正しく入力して下さい」を表示する。
【0083】前記ST38においてイエス(Y)の場合は
ST40に移る。ST40において次の処理を行う。 (1)入力データをハードディスク等の不揮発性のウエ
ハ情報記憶装置に記憶する。次にST41において、予備
検査用電子顕微鏡(予備検査装置)U1の電子ビームの
ウエハW上の照射位置がP0(図11参照)となる位置
に、試料ステージU3を移動する。次にST42において
回転テーブルSTrを設定した所定の角度θaだけ時計方
向(時計方向が−、半時計方向が+)に回転させる。す
なわち、回転テーブルSTrを−θaだけ回転させる。次
にST43において次の処理を実行する。 (1)予備検査装置U1の電子ビームが被検査ウエハW
表面を照射しないように、ブランキングコイルF4をオ
ンとする。 (2)電子銃をオンにする。
【0084】図20は前記図18のST43の続きのフロ
ーチャートである。図20のST44において、N=0、
n=0、M=0、m=0とする。なお、N,n,M,m
の意味は次のとおりである。 N:前記0.1mm幅のリング状走査領域RA1〜RA11
89の走査回数をカウントする走査回数カウンタのカウン
ト値である。初期値はN=0である。 n:初期値が0の前記Nと同様のカウンタのカウント値
であるが、n=5になると、リセットされて初期値n=
0になる。 M:前記0.1mm幅の帯状走査領域RB0〜RB299の
走査回数をカウントする走査回数カウンタのカウント値
である。初期値はM=0である。 m:初期値が0の前記Mと同様のカウンタのカウント値
であるが、m=5になると、リセットされて初期値m=
0になる。
【0085】ST45において回転走査領域RA(図1
0、図11参照)の走査(検査)を行う。このST45の
サブルーチンは図21に示されている。前記ST45のサ
ブルーチンが終了すると、被検査ウエハW上の電子ビー
ムの照射位置はP1190(図10、図11参照)になって
いる。これについては図21の説明(後述)により明ら
かになる。次にST46においてXテーブルSTxを+3
0mm移動させる。この移動により被検査ウエハW上の
ビーム照射位置は図10、図11のP1190からQ0に移
動する。
【0086】次にST47においてXY直進走査領域RB
(図10、図12参照)の走査(検査)を行う。このS
T47のサブルーチンは図22に示されている。前記ST
47のサブルーチンが終了すると、被検査ウエハWの全走
査(全表面の検査)が終了する。次にST48において電
子銃をオフとする。次にST49において検査を終了した
ウエハWのウエハIDと前記ウエハWを検査したパター
ン番号とをウエハ情報記憶装置に記憶する。次に、ST
50において第1選択画面の動作状態表示欄に「ウエハI
D=………のウエハの検査パターン番号………の検査終
了」を表示する処理を行う。次に前記ST1(図15参
照)に戻る。このとき、ST1において第1選択画面が
表示され且つその動作状態表示欄に「ウエハID=……
のウエハの検査パターン番号……の検査終了」が表示さ
れる。
【0087】図21は前記図20のST45のサブルーチ
ンである。図21のST51において回転テーブルSTr
を目標回転速度VNで半時計方向に回転開始。ST52に
おいて回転走査領域RNの走査開始位置に到達したか否
か判断する。ノー(N)の場合はST52を繰り返し実行
する。イエス(Y)の場合はST53に移る。
【0088】ST53において次の処理を行う。 (1)回転テーブルSTrの回転速度VN(rpm)をV
N=V0(r0/rN)とする。 (2)第2Y偏向器F7bの印加電圧V2Y=V2Y0+nV2
Yaとする。前記V2Yはnの値によって異なり、次のよう
になる。 n=0のときはV2Y=V2Y0、 n=1のときはV2Y=V2Y0+V2Ya n=2のときはV2Y=V2Y0+2V2Ya n=3のときはV2Y=V2Y0+3V2Ya n=4のときはV2Y=V2Y0+4V2Ya (3)ブランキングコイルF4をオフにして第1偏向器
F7aによりウエハ表面を照射する電子ビームをY軸方向
に走査幅0.1mmで往復走査する。
【0089】ST54においてリング状走査領域RAN
(図10、図11参照)の走査が終了したか否か判断す
る。ノー(N)の場合はST54を繰り返し実行する。イ
エス(Y)の場合はST55に移る。ST55において次の
処理を行う。 (1)N=N+1とする。 (2)n=n+1とする。 次にST56においてn=5か否か判断する。ノー(N)
の場合は前記ST53に戻る。イエス(Y)の場合はST
57に移る。
【0090】ST57において次の処理を実行する。 (1)ブランキングコイルF4をオンにして電子ビーム
の被検査ウエハWの照射を遮断する。 (2)回転テーブルSTrの回転の停止動作を開始す
る。(急停止はできないので所定角度回転したから停止
する。) 次にST58において回転テーブルSTrが停止したか否
か判断する。ノー(N)の場合はST58を繰り返し実行
する。イエス(Y)の場合はST59に移る。ST59にお
いて回転テーブルSTrは急停止できないのでn(=
5)回転以上回転して停止するため、前記停止するまで
に5回転を越えて回転した回転量θ0に所定の回転各θa
を加算した角度(θ0+θa)だけ逆回転させる。
【0091】次にST60において次の処理を実行する。 (1)YテーブルSTyを+0.5mm移動させる。この
とき、電子ビームの照射位置は被検査ウエハW上で0.
5mm移動する。 (2)n=0とする。 次にST61においてN=1190か否か判断する。ノー
(N)の場合は前記ST51に戻る。イエス(Y)の場合
はST62に移る。ST62においてN=0とする。次に前
記図20のメインルーチンのST46に移る。
【0092】図22は前記図20のST47のサブルーチ
ンである。図22のST71においてXテーブルSTxを
+ΔX移動する。このとき、ビーム照射位置は前記領域
RBから−ΔX外側にずれた位置となる。次にST72に
おいて、第2Y偏向器F7bの印加電圧V2Y=V2Y0+m
V2Yaとする。前記V2Yはmの値によって異なる。mの
初期値(ST44参照)は0である。次にST73において
mは奇数か否か判断する。ノー(N)の場合はST74に
移り、イエス(Y)の場合はST75に移る。ST74にお
いてXテーブルSTxを移動速度Vx=−V0(2πr0/
60)(mm/secで移動する。このVxの値はE移
転テーブルSTrが回転速度V0で回転するときの点P0
(図11参照)の周速度と同一である。ST75において
XテーブルSTxを移動速度Vx=+V0(2πr0/6
0)(mm/secで移動する。
【0093】ST74またはST75の次にST76において
ビーム照射位置が領域RB内に進入したか否か判断す
る。ノー(N)の場合はST76を繰り返し実行する。イ
エス(Y)の場合はST77に移る。ST77において次の
処理を実行する。 (1)ブランキングコイルF4をオフにしてビームオン
とする。 (2)第1偏向器F7aによりウエハ表面を照射する電子
ビームをY軸方向に走査幅0.1mmで往復走査する。
【0094】次にST78においてXテーブルSTxが6
0mm移動して帯状走査領域RBM(M=1,2,…,
または,599)の走査が終了したか否か判断する。ノ
ー(N)の場合はST78を繰り返し実行する。イエス
(Y)の場合はST79に移る。ST79において次の処理
を行う。 (1)M=M+1とする。m=m+1とする。 (2)ブランキングコイルF4をオンにして電子ビーム
の被検査ウエハWの照射を遮断する。 (3)XテーブルSTxの停止動作を開始する。Xテー
ブルSTxは停止動作を開始しても瞬間的に停止するこ
とは不可能であり、一定時間経過後に停止する。 (4)タイマTMにTM=TM0をセットする。前記T
M0はXテーブルSTxが停止動作を開始してから完全に
停止するまでに要する時間である。
【0095】次にST80においてタイマTMがタイムア
ップしたか否か判断する。ノー(N)の場合はST80を
繰り返し実行する。イエス(Y)の場合はST81に移
る。次にST81においてm=5か否か判断する。ノー
(N)の場合は前記ST71に戻る。イエス(Y)の場合
はST82に移る。ST82においてM=300か否か判断
する。ノー(N)の場合はST83に移る。ST83におい
て次の処理を実行する。 (1)YテーブルSTyを+0.5mm移動させる。この
とき、電子ビームの照射位置は被検査ウエハW上で0.
5mm移動する。 (2)m=0とする。 ST83の次に前記ST72に戻る。前記ST82においてイ
エス(Y)の場合は前記図20のメインルーチンのST
48に移る。
【0096】前記実施例1によれば、予備検査装置(予
備検査用電子顕微鏡)U1および詳細検査装置(詳細検
査用電子顕微鏡)U2は、同一の外壁1により形成され
た真空試料室A内の試料ステージU3上に保持されたウ
エハWに対して予備検査および詳細検査を行うことがで
きるため、予備検査装置U1で検出された欠陥に対し
て、詳細検査装置U2による詳細検査を迅速に実行する
ことができる。前記詳細検査装置U2は、試料ステージ
U3を静止した状態で被検査ウエハ表面を走査する静止
型のSEMで構成したり、前記予備検査装置U1と同様
に回転走査を行うSEMにより構成したりすることが可
能である。詳細検査装置U2を回転走査を行うSEMに
より構成する場合には電子ビームの被検査ウエハ上のス
ポット径を小さくしたり、走査部分(ビーム照射部分)
の移動速度を遅くしたりして、分解能を上げて走査(検
査)すれば良い。
【0097】(実施例2)図23は本発明の実施例2の
被検査ウエハの検査方法の説明図であり、被検査ウエハ
を回転させながら検査する回転検査領域と被検査ウエハ
をX方向およびY方向に直進移動させながら検査するX
Y直進走査領域とに分けて検査する方法の説明図であ
る。図24は同実施例2の被検査ウエハWの検査方法の
詳細説明図で、回転検査領域の検査方法の説明図であ
る。図23において被検査ウエハWの表面は、全検査領
域を内側に含むように設定された外側設定円W1と、前
記被検査ウエハW表面の中心W0を含むウエハ中心部に
設定された内側設定円W2との間の螺旋状の回転走査領
域RAと、前記内側設定円W2に外接する矩形W3の内側
の領域である矩形領域(XY直進走査領域)RBとに分
けて検査(走査)される。
【0098】(回転走査領域RA)図23、図24にお
いて、外側設定円W1は直径300mm(半径150m
m)の被検査ウエハWの外周円から1mm内側に設定さ
れており、内側設定円W2は被検査ウエハの中心W0を中
心とする半径30mmの円により形成されている。この
場合外側設定円W1と内側設定円W2との間の螺旋状の回
転走査領域RAは、被検査ウエハWが1回転する毎に走
査される単位螺旋領域RA0,RA1,…,RAN-1,R
AN,RAN+1,…,RA1188,RA1189に分けて、連続
して走査される。
【0099】前記螺旋状の回転走査領域RAの走査(検
査)は、XYテーブル(STx+STy)を右方(Y方
向)に一定速度で移動しながら回転テーブルSTrを連
続回転することにより行う。すなわち、図24におい
て、電子ビーム照射位置がP0(図24参照)となる位
置に試料ステージU3を移動させた状態で、前記第1Y
偏向器F7aによりリング状走査領域RA0をY方向に走
査しながら、回転テーブルSTrを1回転させる間にX
Yテーブル(STx+STy)をY方向に0.1mm移動
させる。そして、被検査ウエハWが1回転する度にビー
ム照射位置をP0,P1,P2,…と移動させながら、順
次RA0,RA1,RA2,RA3,…,RA1189を連続し
て走査(検査する)。なお、前記回転走査領域RAの走
査を行う際、螺旋状走査領域RA0〜RA1189の周方向
の移動速度(周速度)を一定にしながら行うため、螺旋
状走査領域RA0〜RA1189が内側になるに従って、回
転テーブルSTrの回転速度を高くする。
【0100】前記螺旋状走査領域RA0〜RA1189が内
側になるに従って、回転テーブルSTrの回転速度を高
くして、走査する位置の周速度(走査部分の移動速度)
が一定となる条件は次のようになる。図24に示す螺旋
状走査領域RANの走査時には、回転テーブルSTrが1
回転する間にビーム照射位置がPNからPN+1に移動す
る。前記ビーム照射位置がPNのときの回転テーブルS
Trの回転角度をθ=0、前記θ=0の状態から回転テ
ーブルSTrが1回転して前記ビーム照射位置がPN+1に
なったときの回転テーブルSTrの回転角度をθ=2π
とし、θ=0の時の回転速度をVNh(rpm)、θ=2
πの時の回転速度をV(N+1)h(rpm)とした場合、前
記式(1)〜(6)の説明から分かるように、PNおよ
びPN+1の周速度が、前記回転速度V0で回転するP0の
周速度と等しくなるための条件は次式(7),(8),
(2),(9)で示される。
【0101】図24において、θ=0の場合すなわち、
PNの回転速度VNh(rpm)は次式(7)で表せる。 VNh=V0(r0/rN)…………………………………………………………(7) θ=2πの場合すなわち、PNの回転速度V(N+1)h(r
pm)は次式(8)で表せる。 V(N+1)h=V0(r0/r(N+1))………………………………………………(8) 但し、 rN=30mm+0.1mm×(1190−N) =(149−0.1N)mm …………………………………………(2) r(N+1)=30mm+0.1mm×{1190−(N+1)} ={149−0.1(N+1)}mm ………………………………(9)
【0102】前記式(7),(8),(2),(9)か
ら、回転速度VNh(N=0〜1189)(rpm)は次のよ
うになる。 N=0のとき、V0h=V0(149/149)=V0(rpm) N=1のとき、V1h=V0(149/148.9)(rpm) N=2のとき、V2h=V0(149/148.8)(rpm) N=3のとき、V3h=V0(149/148.7)(rpm) … N=1189のとき、V1189h=V0(149/30)(rpm) したがって、電子ビームを照射して走査する部分の周速
度を一定とするためには、Nの値が増加するに従って前
記回転速度VNh(N=0〜1189)(rpm)を高くする
必要がある。
【0103】前記図24に示す螺旋状走査領域(回転テ
ーブルSTrが1回転するときの走査領域)RANの走査
時における0≦θ<2πのときの回転テーブルSTrの
回転速度をVN(VNはθの関数)(rpm)としたと
き、VNの値は、θ=0のときは前記式(7)のVNhの
値となり、θ=2πのときは前記式(8)のV(N+1)hの
値となる。したがって、0≦θ<2πの範囲で回転速度
VN(rpm)がθに比例して増速するとみなせば、VN
(VNはθの関数)は次式で表せる。 VN=VNh+{V(N+1)h−VNh}×(θ/2π)…………………………(10) 前記式(7),(8)を用いると、前記式(10)は次
式(11)で表せる。 VN =V0(r0/rN)〔1+{(rN/r(N+1))−1}(θ/2π)〕…(11) したがって、回転テーブルSTrを前記式(11)を満
たすように回転駆動することにより、螺旋状走査領域R
AN(N=0〜1189)の走査部分の周速度(走査部
分の移動速度)をほぼ一定の状態として走査(検査)す
ることができる。
【0104】前述の場合(前記式(10)および(1
1)の回転速度VN(rpm)で回転テーブルを回転す
る場合)、VN(rpm)の平均値VNaはθ=πの時の
VNの値である。θ=πの時のVNの値VNa(rpm)は
次式(12)で表せる。 VNa=VNh+{V(N+1)h−VNh}×(θ/2π) =VNh+{V(N+1)h−VNh}×(π/2π) ={VNh+V(N+1)h}/2 =V0(r0/rN)〔1+{(rN/r(N+1))−1}/2〕………(12) この場合、回転テーブルSTrが1回転するのに要する
時間t(sec)は次式(13)で表せる。 t=(60/VNa)(sec)………………………………………………(13)
【0105】前記時間t(sec)の間にYテーブルS
TyをY方向に0.1mm移動させる必要がある。したが
って、YテーブルSTyの移動速度Vy(mm/sec)
は次式(14)で表せる。 Vy=0.1/t(mm/sec) =0.1/(60/VNa) =0.1VNa/60(mm/sec)……………………………………(14) 前記式(13)および(14)より、Vy(mm/se
c)は次式で表せる。 Vy=0.1VNa/60(mm/sec) =V0(r0/rN)〔1+{(rN/r(N+1))−1}/2〕/600 …………………………………………(15) なお、前記式(15)のrN,r(N+1)は前記式(2),
(9)により定まる。
【0106】本実施例2では、前記式(11)の回転速
度VN(rpm)で回転テーブルSTrを回転駆動しなが
ら、且つ前記式(15)の移動速度でYテーブルSTy
を移動させることにより、螺旋領域RA0〜RA1189
(図23、図24参照)を含む回転走査領域RAを連続
走査(連続検査)することができる。なお、XY直進走
査領域RB(図23、図24参照)の走査方法は前記図
12で説明した前記実施例1と同様である。
【0107】本発明の欠陥検査装置の実施例2の制御部
は前記実施例1の図13に示す制御部と同様の構成を備
えているがその説明は前記実施例1と重複するので省略
する。図25は本発明の欠陥検査装置の実施例2の制御
部の説明図で、前記図13の続きの部分を示す図であ
り、前記実施例1の図14に対応する図である。図25
において、本実施例2のテーブル回転走査用制御手段C
1B2は、螺旋状領域周速度定速制御手段C1B2cを有し
ており、前記実施例1の所定ピッチテーブル移動制御手
段C1B2aおよびリング状領域周速度定速制御手段C1B
2bが省略されている。本実施例2のその他の構成は前記
実施例1と同様である。
【0108】C1B2c:螺旋状領域周速度定速制御手段 螺旋状領域周速度定速制御手段C1B2cは、電子ビーム
が被検査ウエハW表面の螺旋走査領域RA0〜RA1189
を順次周速度が一定となるように回転テーブルSTrを
回転駆動するとともに、前記回転テーブルSTrが1回
転する度にYテーブルSTrがY方向に一定速度(0.1
mm)移動するようにYテーブルSTyを移動させる。
【0109】(実施例2の作用)実施例2のフローチャ
ートは、前記実施例1の図15〜図22に示すフローチ
ャートに対して、図20のST44が異なり、且つ図21
のフローチャートに対して図26に示すフローチャート
を有する。この実施例2のその他のフローチャートは前
記実施例1と同様である。すなわち、本実施例2では、
前記0.1mm幅のリング状走査領域RA1〜RA1189の
走査回数をカウントする走査回数カウンタのカウント値
nで、且つn=5になると、リセットされて初期値n=
0になるカウンタのカウント値は使用しないので、図2
0のST44ではn=0とする処理は行わない。
【0110】図26は前記図20のST45のサブルーチ
ンである。図26のST51、ST52の処理は前記図21
と同様である。次にST53′において次の処理を行う。 (1)回転テーブルSTrの回転速度VN(rpm)を前
記式(11)に示す値VNとして回転テーブルSTrを
回転させる。 VN=V0(r0/rN)〔1+{(rN/r(N+1))−1}(θ/2π)〕 ……………………………………(11) (2)YテーブルSTyの移動速度Vy(mm/sec)
を前記式(15)に示す値VyとしてYテーブルSTyを
移動させる。 Vy=0.1VNa/60(mm/sec) =V0(r0/rN)〔1+{(rN/r(N+1))−1}/2〕/600 …………………………………………(15) (3)回転テーブルSTrの回転角度θを計測する。 (4)ブランキングコイルF4をオフにして第1偏向器
F7aによりウエハ表面を照射する電子ビームをY軸方向
に走査幅0.1mmで往復走査する。
【0111】ST54′においてθ=2πか否か判断す
る。ノー(N)の場合は前記ST53′に戻る。イエス
(Y)の場合はST55′に移る。ST55′において次の
処理を行う。 (1)N=N+1とする。 (2)θ=0とする。 次にST56′においてN=1190か否か判断する。ノ
ー(N)の場合は前記ST53′に戻る。イエス(Y)の
場合はST57′に移る。
【0112】ST57′において次の処理を実行する。 (1)ブランキングコイルF4をオンにして電子ビーム
の被検査ウエハWへの照射を遮断する。 (2)回転テーブルSTrおよびYテーブルSTy停止動
作開始。 次にST60′において回転テーブルSTrおよびYテー
ブルSTyが停止したか否か判断する。ノー(N)の場
合はST60′を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合
はST61′に移る。ST61′において次の処理を実行す
る。 (1)回転テーブルSTrは急停止できないので図24
の点P1190を通過して停止するため、前記停止するまで
にP1190を越えて回転した回転量だけ回転テーブルST
rを逆回転。 (2)YテーブルSTyの停止までに点P1190(図2
3、図24参照)がビーム照射位置を越えて移動した分
だけYテーブルSTyを逆移動。 (3)N=0とする。 次に前記図20のメインルーチンのST46に移る。
【0113】この実施例2によれば、前記螺旋状走査領
域RA0〜RA1189を有する回転走査領域RAの全領域
を、回転テーブルSTrおよびXYテーブル(STx+S
Ty)の停止をすることなく連続移動させながら走査す
ることができる。前記回転テーブルSTrおよびXYテ
ーブル(STx+STy)の移動、停止の繰り返しが行わ
れないので走査を高速に行うことができる。
【0114】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。 (H01)前記各実施例1、2においては、XY直進走査
領域RBおよび回転走査領域RAを走査(検査)する
際、ウエハ上のビーム照射領域である走査部分の移動速
度を一定にしているが、例えば、回転走査領域RAを走
査する際には、前記回転走査領域RAを所定の半径の外
側部分(半径の大きい走査部分)と内側部分(半径の小
さい走査部分とに2分して、半径の小さい走査部分を走
査する際には半径の大きい走査部分を走査する場合に比
較して、走査部分の移動速度を1/2に設定して走査
(検査)を行うことが可能である。その場合には、2次
電子検出量を速度に走査速度応じて補正すれば良い。ま
た、回転走査領域RAの走査を一定回転速度で行うこと
が可能である。その場合、前記走査部分の回転中心W0
からの半径の大きさによって、走査部分(ビーム照射部
分)の前記移動速度(周速度)が異なるので、各走査部
分の2次電子検出量を前記移動速度(周速度)に応じて
補正すれば良い。
【0115】(H02)前記各実施例1,2では、ウエハ
W上の電子ビーム(照射ビーム)を所定の走査幅で往復
走査しながら、前記走査幅方向に垂直な方向にウエハW
を一定速度で移動させることによりウエハW表面の走査
(検査)を行っているが、前記走査幅方向の往復走査を
行うことなく、大きな径の電子ビームでウエハ表面部分
(走査部分)を照射しながら前記走査部分を一定速度で
移動させて、ウエハW表面の走査(検査)を行うことが
可能である。
【0116】(H03)試料ステージU3上に保持された
ウエハW表面のXY座標位置に対応した高さ(ウエハ表
面高さ)を検出し、2次電子検出量を前記ウエハ表面高
さに対応して補正することができる。その場合、2次電
子検出量の検出誤差を補正することができるので、検査
精度を向上させることが可能である。 (H04)前記各実施例1,2において、反射ビーム検出
装置の代わりに、反射電子検出装置、オージェ電子検出
装置、X線検出装置等を使用することが可能である。 (H05)前記ウエハ保持装置としては静電チャックを使
用可能である。
【0117】
【発明の効果】前述の本発明の欠陥検査装置は、下記の
効果を奏することができる。 (E01)被検査ウエハ上の回転走査領域は回転しながら
走査(検査)されるので、SEM(走査型電子顕微鏡)
を使用して被検査ウエハの検査を行う際の検査に要する
時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の欠陥検査装置の実施例1の全
体説明図である。
【図2】 図2は同実施例1の全体斜視図である。
【図3】 図3は同実施例の部分平面図である。
【図4】 図4は真空試料室(真空作業室)内に配置さ
れたXYテーブルに支持された回転テーブルの昇降ロッ
ドの説明図で、前記図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 図5は前記図4の要部拡大図である。
【図6】 図6は前記図5の回転テーブル上に載置され
た試料Wの位置決め機構の説明図で、回転テーブルが前
記図5とは異なる位置に回転したときの断面図である。
【図7】 図7は前記詳細検査用走査型電子顕微鏡SE
M2の前記上壁部2への取付構造を示す図である。
【図8】 図8は欠陥検査制御装置Cに接続された予備
検査用走査型電子顕微鏡SEM1の構成要素のブロック
線図である。
【図9】 図9は欠陥検査制御装置に接続された詳細検
査用走査型電子顕微鏡SEM2の構成要素のブロック線
図である。
【図10】 図10は本発明の実施例1の被検査ウエハ
の検査方法の説明図であり、被検査ウエハを回転させな
がら検査する回転検査領域と被検査ウエハをX方向およ
びY方向に直進移動させながら検査するXY直進走査領
域とに分けて検査する方法の説明図である。
【図11】 図11は同実施例1の被検査ウエハWの検
査方法の詳細説明図で、回転検査領域の検査方法の説明
図である。
【図12】 図12はXY直進走査領域の検査方法の説
明図である。
【図13】 図13は本発明の欠陥検査装置の実施例1
の制御部の説明図で、欠陥検査制御装置Cの説明図であ
る。
【図14】 図14は本発明の欠陥検査装置の実施例1
の制御部の説明図で、前記図13の続きの部分を示す図
である。
【図15】 図15は本発明の欠陥検査制御装置CのS
EM1用コントローラC1のフローチャートの説明図で
ある。
【図16】 図16は前記図15のST3でイエス
(Y)の場合の処理を示すフローチャートである。
【図17】 図17は表示画面の説明図で、図17Aは
ST1で表示される画面、図17BはST21で表示され
る画面である。
【図18】 図18は前記ST16においてイエス(Y)
の場合の処理、すなわち、前記第1選択画面において
「(1)検査動作」が選択された場合の処理を示すフロ
ーチャートである。
【図19】 図19はST33で表示される画面である。
【図20】 図20は前記図18のST43の続きのフロ
ーチャートである。
【図21】 図21は前記図20のST45のサブルーチ
ンである。
【図22】 図22は前記図20のST47のサブルーチ
ンである。
【図23】 図23は本発明の実施例2の被検査ウエハ
の検査方法の説明図であり、被検査ウエハを回転させな
がら検査する回転検査領域と被検査ウエハをX方向およ
びY方向に直進移動させながら検査するXY直進走査領
域とに分けて検査する方法の説明図である。
【図24】 図24は同実施例2の被検査ウエハWの検
査方法の詳細説明図で、回転検査領域の検査方法の説明
図である。
【図25】 図25は本発明の欠陥検査装置の実施例2
の制御部の説明図で、前記図13の続きの部分を示す図
であり、前記実施例1の図14に対応する図である。
【図26】 図26は前記図20のST45のサブルーチ
ンである。
【図27】 図27は予備検査情報の表示例を示す図で
あり、図27Aは被検査ウエハである被検査ウエハの外
形および被検査ウエハ上の異物位置または欠陥位置を示
す図、図27Bは異物番号または欠陥番号♯0,♯1,
…とその位置、大きさ等の情報を表形式で示す図であ
る。
【符号の説明】
A…真空試料室、C1a…ビーム偏向制御手段、C1B…
テーブル制御手段、C1B2…回転走査用テーブル制御手
段、C1M1…XY直進走査領域記憶手段、C1M2…回転
走査領域記憶手段、E6…X偏向器駆動回路、E7…Y偏
向器駆動回路、F6…X偏向器、F7…Y偏向器、RA…
回転走査領域、RB…XY直進走査領域、SEM1…走
査型電子顕微鏡、STx…Xテーブル、STy…Yテーブ
ル、STr…回転テーブル、U3…試料ステージ、W…被
検査ウエハ、W1…外側設定円、W2…内側設定円、1…
外壁、2…上壁部、56…予備検査鏡筒、54…放出線
検出装置(2次電子検出装置)、(Dx+Mx)…Xテー
ブル駆動装置、(Dy+My)…Yテーブル駆動装置、
(Dy+Dx+Mx+My)…XYテーブル駆動装置、(E
6+E7)…偏向器駆動回路、(F1+F2)…電子銃、
(F3+F8)…ビーム縮小レンズ系、(MD4+M4)…
回転テーブル駆動装置、(RA0,RA1,…,RA118
9)…複数のリング状部分、(RB0,RB1,…,RB5
99)…複数の帯状部分、(STx+STy)…XYテーブ
ル、(26〜37,M6,MD6,LS3,LS4)…ウエ
ハ保持装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 無漏田 正雄 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 (72)発明者 新倉 隆夫 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 (72)発明者 新井 善博 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 (72)発明者 長谷川 達夫 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 (72)発明者 渡辺 巖 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 Fターム(参考) 2G001 AA03 BA07 BA09 BA15 CA03 CA10 GA05 GA06 HA09 JA07 JA08 JA09 JA14 KA03 LA11 MA05 PA01 PA02 PA07 PA11 PA13 PA14 2G051 AA51 AB01 AB02 AB20 BB01 BB11 CA03 CC11 DA01 DA07 DA08 EA11 EA14 EB09 FA01 4M106 AA01 AA09 BA02 BA04 CA38 CA39 CA41 DB01 DB04 DB05 DB18 DB30 DJ04 DJ06 DJ21 5C001 AA03 AA06 AA08 CC04 5C033 FF05 FF06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件(A01)〜(A09)を備え
    たことを特徴とする欠陥検査装置、(A01)試料ステー
    ジを収容する真空室を形成する外壁、(A02)水平なX
    Y平面内で互いに垂直なX軸およびY軸方向に移動可能
    なXテーブルおよびYテーブルを有するXYテーブル
    と、前記XYテーブル上に支持され且つ鉛直な回転軸周
    りに回転可能な回転テーブルと、前記回転テーブル上に
    被検査用の試料を保持する試料保持装置と、前記XYテ
    ーブルのXテーブルおよびYテーブルを前記X軸および
    Y軸方向に移動させるXテーブル駆動装置およびYテー
    ブル駆動装置を有するXYテーブル駆動装置と、前記回
    転テーブルを回転駆動する回転テーブル駆動装置とを有
    する前記試料ステージ、(A03)前記外壁の上部を形成
    する上壁部に装着された予備検査鏡筒と、前記予備検査
    鏡筒の上部に配置され且つ下方に電子ビームを出射する
    電子銃と、前記電子銃の下方に配置されて前記電子銃か
    ら出射される電子ビームを前記被検査ウエハ表面に収束
    させるビーム縮小レンズ系と、前記電子ビームをX軸方
    向およびY軸方向にそれぞれ偏向させるX偏向器および
    Y偏向器と、前記被検査ウエハ表面から放出される放出
    線を検出する放出線検出装置とを有する走査型電子顕微
    鏡、(A04)前記X偏向器を駆動するX偏向器駆動回
    路、および前記Y偏向器を駆動するY偏向器駆動回路を
    有する偏向器駆動回路、(A05)前記被検査ウエハ表面
    上の前記電子ビームの照射位置を制御するために前記偏
    向器駆動回路の作動を制御するビーム偏向制御手段、
    (A06)前記電子ビームが所定の走査幅で照射する被検
    査ウエハ表面部分であるビーム照射部分を前記走査幅方
    向に垂直な方向に所定の移動速度で移動させるように前
    記XYテーブル駆動装置または回転テーブル駆動装置を
    制御するテーブル制御手段、(A07)前記被検査ウエハ
    表面の中心位置を内部に含む所定の大きさの矩形領域で
    あるXY直進走査領域の範囲を記憶するXY直進走査領
    域記憶手段、(A08)前記被検査ウエハ表面の中心を中
    心とし且つ前記矩形領域の内側に設定された内側設定円
    および外側に設定された外側設定円の間に形成される回
    転走査領域の範囲を記憶する回転走査領域記憶手段、
    (A09)前記被検査ウエハのXY直進走査領域を前記所
    定の走査幅を有する複数の帯状部分に分割し、前記複数
    の帯状部分を前記電子ビームが順次走査するように前記
    XYテーブル駆動装置を制御する直進走査用テーブル制
    御手段と、前記被検査ウエハの回転走査領域を前記所定
    の走査幅を有する複数のリング状部分に分割し、前記複
    数のリング状部分を前記電子ビームが順次走査するよう
    に前記回転テーブル駆動装置を制御する回転走査用テー
    ブル制御手段とを有する前記テーブル制御手段。
  2. 【請求項2】 下記の要件(A010)を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置、(A010)前
    記試料ステージに支持された被検査ウエハ表面を前記電
    子ビームが前記X軸およびY軸の一方の軸に沿う所定の
    走査幅を繰り返し走査するように前記X偏向器駆動回路
    またはY偏向器駆動回路を制御する所定幅走査手段を有
    する前記ビーム偏向制御手段、
  3. 【請求項3】 下記の要件(A011),(A012)を備
    えたことを特徴とする請求項1または2記載の欠陥検査
    装置、(A011)前記被検査ウエハ表面のビーム照射位
    置を前記走査幅のピッチで前記一方の軸方向に移動させ
    る走査幅方向ビーム位置制御手段を有する前記ビーム偏
    向制御手段、(A012)前記走査幅をB、正の整数であ
    る所定数をnとした場合に前記XYテーブルを前記一方
    の軸方向に距離nBのピッチで移動させる所定ピッチテ
    ーブル移動制御手段を有する前記直進走査用テーブル制
    御手段。
  4. 【請求項4】 下記の要件(A011),(A013)を備
    えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載
    の欠陥検査装置、(A011)前記被検査ウエハ表面のビ
    ーム照射位置を前記走査幅のピッチで前記一方の軸方向
    に移動させる走査幅方向ビーム位置制御手段を有する前
    記ビーム偏向制御手段、(A013)前記走査幅をB、正
    の整数である所定数をnとした場合に前記XYテーブル
    を前記一方の軸方向に距離nBのピッチで移動させる所
    定ピッチテーブル移動制御手段を有する前記回転走査用
    テーブル制御手段。
  5. 【請求項5】 下記の要件(B01)〜(B09)を備え
    たことを特徴とする欠陥検査装置、(B01)試料ステー
    ジを収容する真空室を形成する外壁、(B02)水平なX
    Y平面内で互いに垂直なX軸およびY軸方向に移動可能
    なXテーブルおよびYテーブルを有するXYテーブル
    と、前記XYテーブル上に支持され且つ鉛直な回転軸周
    りに回転可能な回転テーブルと、前記回転テーブル上に
    被検査用の試料を保持する試料保持装置と、前記XYテ
    ーブルのXテーブルおよびYテーブルを前記X軸および
    Y軸方向に移動させるXテーブル駆動装置およびYテー
    ブル駆動装置を有するXYテーブル駆動装置と、前記回
    転テーブルを回転駆動する回転テーブル駆動装置とを有
    する前記試料ステージ、(B03)前記外壁の上部を形成
    する上壁部に装着された予備検査鏡筒と、前記予備検査
    鏡筒の上部に配置され且つ下方に電子ビームを出射する
    電子銃と、前記電子銃の下方に配置されて前記電子銃か
    ら出射される電子ビームを前記被検査ウエハ表面に収束
    させるビーム縮小レンズ系と、前記電子ビームをX軸方
    向およびY軸方向にそれぞれ偏向させるX偏向器および
    Y偏向器と、前記被検査ウエハ表面から放出される放出
    線を検出する放出線検出装置とを有する走査型電子顕微
    鏡、(B04)前記X偏向器を駆動するX偏向器駆動回
    路、および前記Y偏向器を駆動するY偏向器駆動回路を
    有する偏向器駆動回路、(B05)前記被検査ウエハ表面
    上の前記電子ビームの照射位置を制御するために前記偏
    向器駆動回路の作動を制御するビーム偏向制御手段、
    (B06)前記電子ビームが所定の走査幅で照射する被検
    査ウエハ表面部分であるビーム照射部分を前記走査幅方
    向に垂直な方向に所定の移動速度で移動させるように前
    記XYテーブル駆動装置または回転テーブル駆動装置を
    制御するテーブル制御手段、(B07)前記被検査ウエハ
    表面の中心位置を内部に含む所定の大きさの矩形領域で
    あるXY直進走査領域の範囲を記憶するXY直進走査領
    域記憶手段、(B08)前記被検査ウエハ表面の中心を中
    心とし且つ前記矩形領域の内側に設定された内側設定円
    および外側に設定された外側設定円の間に形成される回
    転走査領域の範囲を記憶する回転走査領域記憶手段、
    (B09)前記被検査ウエハのXY直進走査領域を前記所
    定の走査幅を有する複数の帯状部分に分割し、前記複数
    の帯状部分を前記電子ビームが順次走査するように前記
    XYテーブル駆動装置を制御する直進走査用テーブル制
    御手段と、前記被検査ウエハの回転走査領域を前記電子
    ビームにより前記所定の走査幅で走査しながら前記回転
    テーブルが1回転する間に前記所定走査幅だけ前記一方
    の軸方向に沿って前記XYテーブルを移動させることに
    より前記電子ビームが前記回転走査領域を螺旋状に走査
    するように、前記XYテーブル駆動装置および前記回転
    テーブル駆動装置を制御する回転走査用テーブル制御手
    段とを有する前記テーブル制御手段。
  6. 【請求項6】 下記の要件(B010)を備えたことを
    特徴とする請求項6記載の欠陥検査装置、(B010)前
    記試料ステージに支持された被検査ウエハ表面を前記電
    子ビームが前記X軸およびY軸の一方の軸に沿う所定の
    走査幅を繰り返し走査するように前記X偏向器駆動回路
    またはY偏向器駆動回路を制御する所定幅走査手段を有
    する前記ビーム偏向制御手段。
JP06076299A 1999-03-08 1999-03-08 欠陥検査装置 Expired - Fee Related JP3652912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06076299A JP3652912B2 (ja) 1999-03-08 1999-03-08 欠陥検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06076299A JP3652912B2 (ja) 1999-03-08 1999-03-08 欠陥検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000260376A true JP2000260376A (ja) 2000-09-22
JP3652912B2 JP3652912B2 (ja) 2005-05-25

Family

ID=13151624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06076299A Expired - Fee Related JP3652912B2 (ja) 1999-03-08 1999-03-08 欠陥検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3652912B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004079511A (ja) * 2002-05-31 2004-03-11 Fei Co ビームシステムのビームカラムを傾動する方法とその装置並びにビームシステム
US7109483B2 (en) 2000-11-17 2006-09-19 Ebara Corporation Method for inspecting substrate, substrate inspecting system and electron beam apparatus
EP1770751A2 (en) * 2005-09-28 2007-04-04 FEI Company Cluster tool for microscopic processing of samples
JP2007123071A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Sii Nanotechnology Inc 荷電粒子ビーム走査照射方法、荷電粒子ビーム装置、試料観察方法、及び、試料加工方法
JP2007158099A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Hitachi High-Technologies Corp 半導体ウェハ検査方法及び欠陥レビュー装置
JP2009204447A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子ビーム装置
WO2009118966A1 (ja) * 2008-03-24 2009-10-01 株式会社日立製作所 反射屈折型対物レンズを用いた欠陥検査装置
JP2010187024A (ja) * 2010-05-18 2010-08-26 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥レビュー装置および電子顕微鏡
WO2012122283A2 (en) * 2011-03-10 2012-09-13 Kla-Tencor Corporation Surface scanning inspection system with independently adjustable scan pitch
JP2014042048A (ja) * 2006-12-18 2014-03-06 Kla-Tencor Corp 基板プロセス装置および方法
WO2014151802A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-25 Kla-Tencor Corporation Multi-spot defect inspection system
US9255891B2 (en) 2012-11-20 2016-02-09 Kla-Tencor Corporation Inspection beam shaping for improved detection sensitivity
US10324045B2 (en) 2016-08-05 2019-06-18 Kla-Tencor Corporation Surface defect inspection with large particle monitoring and laser power control
JP2019522180A (ja) * 2016-05-09 2019-08-08 オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド 予備サーベイを用いる改善された分析
WO2020038360A1 (zh) * 2018-08-21 2020-02-27 深圳中科飞测科技有限公司 检测系统
CN112505049A (zh) * 2020-10-14 2021-03-16 上海互觉科技有限公司 基于蒙版抑制的精密零组件表面缺陷检测方法和系统

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7109483B2 (en) 2000-11-17 2006-09-19 Ebara Corporation Method for inspecting substrate, substrate inspecting system and electron beam apparatus
JP2011146399A (ja) * 2002-05-31 2011-07-28 Fei Co ビームシステムのビームカラムを傾動する方法とその装置並びにビームシステム
JP2004079511A (ja) * 2002-05-31 2004-03-11 Fei Co ビームシステムのビームカラムを傾動する方法とその装置並びにビームシステム
EP1770751A2 (en) * 2005-09-28 2007-04-04 FEI Company Cluster tool for microscopic processing of samples
EP1770751A3 (en) * 2005-09-28 2011-08-17 Fei Company Cluster tool for microscopic processing of samples
JP2007123071A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Sii Nanotechnology Inc 荷電粒子ビーム走査照射方法、荷電粒子ビーム装置、試料観察方法、及び、試料加工方法
JP4533306B2 (ja) * 2005-12-06 2010-09-01 株式会社日立ハイテクノロジーズ 半導体ウェハ検査方法及び欠陥レビュー装置
JP2007158099A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Hitachi High-Technologies Corp 半導体ウェハ検査方法及び欠陥レビュー装置
JP2014042048A (ja) * 2006-12-18 2014-03-06 Kla-Tencor Corp 基板プロセス装置および方法
JP2009204447A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子ビーム装置
US8324594B2 (en) 2008-02-28 2012-12-04 Hitachi High-Technologies Corporation Charged particle beam apparatus
JP2009229245A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Hitachi Ltd 反射屈折型対物レンズを用いた欠陥検査装置
US8553216B2 (en) 2008-03-24 2013-10-08 Hitachi, Ltd. Defect inspection device using catadioptric objective lens
WO2009118966A1 (ja) * 2008-03-24 2009-10-01 株式会社日立製作所 反射屈折型対物レンズを用いた欠陥検査装置
JP2010187024A (ja) * 2010-05-18 2010-08-26 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥レビュー装置および電子顕微鏡
WO2012122283A3 (en) * 2011-03-10 2012-12-27 Kla-Tencor Corporation Surface scanning inspection system with independently adjustable scan pitch
WO2012122283A2 (en) * 2011-03-10 2012-09-13 Kla-Tencor Corporation Surface scanning inspection system with independently adjustable scan pitch
US8885158B2 (en) 2011-03-10 2014-11-11 Kla-Tencor Corporation Surface scanning inspection system with adjustable scan pitch
US9116132B2 (en) 2011-03-10 2015-08-25 Kla-Tencor Corporation Surface scanning inspection system with independently adjustable scan pitch
US9255891B2 (en) 2012-11-20 2016-02-09 Kla-Tencor Corporation Inspection beam shaping for improved detection sensitivity
WO2014151802A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-25 Kla-Tencor Corporation Multi-spot defect inspection system
US9182358B2 (en) 2013-03-15 2015-11-10 Kla-Tencor Corporation Multi-spot defect inspection system
JP2019522180A (ja) * 2016-05-09 2019-08-08 オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド 予備サーベイを用いる改善された分析
JP7091256B2 (ja) 2016-05-09 2022-06-27 オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド 予備サーベイを用いる改善された分析
US10324045B2 (en) 2016-08-05 2019-06-18 Kla-Tencor Corporation Surface defect inspection with large particle monitoring and laser power control
WO2020038360A1 (zh) * 2018-08-21 2020-02-27 深圳中科飞测科技有限公司 检测系统
CN112505049A (zh) * 2020-10-14 2021-03-16 上海互觉科技有限公司 基于蒙版抑制的精密零组件表面缺陷检测方法和系统
CN112505049B (zh) * 2020-10-14 2021-08-03 上海互觉科技有限公司 基于蒙版抑制的精密零组件表面缺陷检测方法和系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3652912B2 (ja) 2005-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000260376A (ja) 欠陥検査装置
JP4564728B2 (ja) 回路パターンの検査装置
JP2001056306A (ja) 試料表面検査装置
US9268241B2 (en) Rapid exchange device for lithography reticles
JPH0918667A (ja) 原稿文書を走査するための装置
US6407809B1 (en) Optical inspection system and method
CN114207417A (zh) 用于反射样本的宏观检查的系统、方法和设备
JP2009192345A (ja) 外観検査方法及び検査装置
JPH0918670A (ja) 平台スキヤナー
US8503611B2 (en) X-ray topography apparatus
JP2022506656A (ja) 全ウェハカバレッジ能力を有する超高感度ハイブリッド検査
JP2001004347A (ja) 欠陥検査装置
US11112691B2 (en) Inspection system with non-circular pupil
EP4371059A1 (en) System, method and apparatus for macroscopic inspection of reflective specimens
JP2010038853A (ja) 基板表面の検査方法及び検査装置
US20230206405A1 (en) System, method and apparatus for macroscopic inspection of reflective specimens
US20130010290A1 (en) Surface inspection device and surface inspection method
JP2005291833A (ja) 試料の欠陥検査装置
JP2005195504A (ja) 試料の欠陥検査装置
JP2001021334A (ja) 試料検査装置
CN115684217A (zh) 多模式射线检测装置
JP2003282016A (ja) 周辺装置を備えた荷電粒子顕微鏡における試料ステージ傾斜機構
CN220553081U (zh) 用于极紫外辐射光化掩模复查的系统
JPH0918658A (ja) 走査装置
JPH07333160A (ja) 被検査物の表面性状観察装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees