JP2000253884A - アンチセンス核酸化合物 - Google Patents

アンチセンス核酸化合物

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JP2000253884A
JP2000253884A JP11063291A JP6329199A JP2000253884A JP 2000253884 A JP2000253884 A JP 2000253884A JP 11063291 A JP11063291 A JP 11063291A JP 6329199 A JP6329199 A JP 6329199A JP 2000253884 A JP2000253884 A JP 2000253884A
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ikk
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Kinya Kamiya
欽也 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サイトカインの発現を効果的に抑制することが
できるアンチセンス核酸化合物の提供。 【解決手段】IκBリン酸化酵素(IKK)をコードする遺
伝子に相補的な塩基配列を持ち、サイトカインの発現を
阻害する活性を持つアンチセンス核酸化合物、並びにこ
の化合物によるサイトカインの発現阻害方法が提供され
る。NF−κBの活性につながるNF−κB/IκB複
合体の分解をIKKの発現抑制を通じて効果的に制御し、
その結果としてIL-6等のサイトカインの発現を制御す
る。リウマチや癌の治療に有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIκBリン酸化酵素
のサブユニットをコードする遺伝子に相補的な塩基配列
を含み、サイトカインの発現を阻害するアンチセンス核
酸化合物、およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】転写調節因子は目的の遺伝子の上流に結
合し、遺伝子が転写される際のスイッチとして働くこと
により遺伝子発現を調節している。ヒトには数千種の転
写調節因子が存在すると推定されており、これらの調節
異常により疾病が引き起こされることがあると多数報告
されている。
【0003】さて、このような転写調節因子の1つにN
F−κBがある。このNF−κBは免疫系の受容体等の
細胞表面分子(免疫グロブリンκ鎖、IL−2受容体α
鎖、T細胞受容体、MHCクラスI、β2−ミクログロ
ブリン、VCAM−1、Eセレクチン、Pセレクチン、
組織因子1)、サイトカイン(INF−β、GM−CS
F、G−CFS、IL−2、IL−6、IL−8、IL
−12、TNF−α、TNF−β)、急性期蛋白質(ア
ンギオテンシノーゲン、血清アミロイドA前駆体)等の
遺伝子の発現制御を行う、免疫・炎症反応等に必須の転
写因子である。NF−κBの活性化には新たな蛋白質の
合成を必要とせず、既存の因子の生化学的変化のみで活
性化することから、外界刺激時における最も速やかな一
次応答を担うシステムの一つであると考えられている。
さらに、転写制御因子(NF−κB1、IκB−α、c
−Myc、IRF−1、IRF−2)、ウイルス(HI
V-1,CMV、SV40)、NO合成酵素等の遺伝子
発現制御や、血管新生、アポートーシスや細胞癌化など
とも深く関わっていることが報告されている。NF−κ
Bは、通常は細胞質内でIκB(NF−κB抑制タンパ
ク質)と複合体を形成している。この複合体形成により
NF−κBの核移行シグナルがIκBで隠されるため、
NF−κBは細胞質内に留まり不活性化しているといわ
れている。
【0004】すなわちIL−1や過酸化水素等のNF−
κBの活性化を誘導する因子の細胞外刺激によりIκB
のリン酸化とそれに続く分解が急速に起こり、複合体が
解離してNF−κBは核に移行し、標的遺伝子の発現誘
導を行う。従って、NF−κB活性化の律速段階は、N
F−κB/IκB複合体の解離ステップにあり、刺激依
存的なIκBのリン酸化によりIκBのユビキチン化が
誘導され、プロテオソームによる分解へつながると考え
られている。すなわち、IκBのリン酸化がNF−κB
/IκB複合体の解離を制御しているというわけである
(Baeuerle,P.A.,et al.,Cell,53,211(1988)、Henkel,
T.,et al.,Nature,365,82(1993))。
【0005】これまで、IκBのリン酸化の詳細な機構
は不明であった。しかし、1997年後半に相次いで、
IκBをリン酸化する酵素(IκB kinase;以下、IK
Kと省略する)がクローニングされ、米国の3つのグル
ープからほぼ同時期に2種のIKKのサブユニットが発
表された(DiDonato,J.A.,et al.,Nature 388,548-554
(1997)、Zandi,E.,et al.,Cell 91,243-252(1997)、Re
gnier,C.H.,et al.,Cell 90,373-383(1997)、Woronic
z,J.D.,et al.,Science 278,866-869(1997)、Mercuri
o,F.,et al.,Science 278,860-866(1997))。報告され
た遺伝子は3グループとも同一のものであり、少なくと
もその内の一つは、以前機能不明であるとされたCHU
K(conserved helix-loop-helix ubiquitous kinase)と
呼ばれるリン酸化酵素であった。IKKは2つのサブユ
ニットから形成され、一方がCHUKと同一物(相同性
99%以上)であるIKK−α(またはIKK−a)、
もう一方がIKK−β(またはIKK−b)と呼ばれ
る。また最近になってIKK−γと命名された遺伝子が
報告されている(Nature 1988 Sep 17:395(6699):297-3
00)。NF−κBの活性化は次のように進行するとされ
ている。すなわち、IL−1等による細胞への刺激によ
りIKK(IκBリン酸化酵素)が活性化し、IκBを
リン酸化して不活性化(分解)させる。これによりIκ
BとNF−κBの複合体は分解し、NF−κBが活性化
して核に移行し、サイトカイン等の遺伝子発現を誘導す
るとするものである。
【0006】さて、NF−κBの機能あるいは活性化を
阻害することによって、炎症・免疫疾患やその他の疾
病、例えば腫瘍増殖、に関与している多くの因子(タン
パク質)の発現を抑制できる可能性があり、自己免疫や
炎症を原因・症状とする疾病に対する医薬の有望な標的
である。実際に北島らは、NF−κBのmRNAに対するア
ンチセンス核酸をマウスに投与することで、IL−6や
TNFの発現を抑制し、結果的にエンドトキシンショッ
クを抑制することに成功した(厚生省特定疾患血液凝固
異常症調査班、平成5年度研究報告、P39、1994
年)。また北島らは、成人T細胞白血病ウイルスタイプ
Iのtax遺伝子を導入したトランスジェニックマウス
をモデルとして、NF−κBに対するアンチセンス核酸
をこれに投与することで腫瘍細胞増殖を抑制することに
成功した(J. Biol. Chem. 267巻、25881頁、1992
年)。同様にヒギンスらも、NF−κBに対するアンチ
センス核酸をマウスに投与することで腫瘍細胞増殖を抑
制した(Proc. Natl. Acad. Sci.USA、90巻、9901頁、1
993年)。しかしNF−κBは、必要時に発現するので
はなく、あらかじめIκBと複合体を形成して不活性状
態で細胞質内に貯留することで刺激応答性を高めている
というのは先に述べた通りである。したがってNF−κ
Bの発現をNF−κBに対するアンチセンス核酸等で抑
制しても、すぐにその効果は現れないという問題が存在
する。
【0007】一方、上記した様にIKKをコードする遺
伝子の構造は既に明らかにされており、一般にアンチセ
ンス核酸がその遺伝子の発現に対して抑制的に作用する
ことも公知である。本発明者は、IKKをコードする遺
伝子に対して相補的で、しかもその発現の効果的な制御
を通じてNF−κBによって転写を制御されているタン
パク質の発現を阻害するアンチセンス核酸が存在しない
か検討を行ったのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、NF
−κBに基づいたサイトカイン遺伝子の転写システムを
制御することができる新しいシステムを提供することで
ある。より具体的には、NF−κBの活性化を通じて誘
導されるサイトカインの発現をIκBリン酸化酵素IK
Kのアンチセンス核酸化合物で阻害すること、及びサイ
トカインの発現を阻害するIκBリン酸化酵素IKKの
アンチセンス核酸化合物の提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
基づいて鋭意研究を行った結果、IKK遺伝子に対して
相補的な塩基配列、つまりアンチセンス核酸化合物が、
NF−κBの活性化を通じて誘導されるサイトカインの
発現を効果的に阻害することを見出し、その薬理効果を
培養細胞系において確かめて本発明を完成させた。すな
わち本発明は、以下のアンチセンス核酸化合物、および
サイトカインの発現阻害方法に関する。 〔1〕IκBリン酸化酵素のサブユニットをコードする
遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を有し、か
つ、サイトカインの発現を阻害する活性を有するアンチ
センス核酸化合物。 〔2〕サイトカインがインターロイキン−6である
〔1〕に記載のアンチセンス核酸化合物。 〔3〕IκBリン酸化酵素のサブユニットをコードする
遺伝子の塩基配列が、配列番号:1から5で表される塩
基配列のいずれかから選択されるものである〔1〕に記
載のアンチセンス核酸化合物。 〔4〕相補的な塩基配列が配列番号:6で表される塩基
配列に対して相補的な塩基配列である〔1〕に記載のア
ンチセンス核酸化合物。 〔5〕IκBリン酸化酵素のサブユニットをコードする
遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を有し、か
つサイトカインの発現を阻害する作用を有するアンチセ
ンス核酸化合物を細胞内に導入することを特徴とするサ
イトカインの発現阻害方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、IκBリン酸化酵素
(IKK)のサブユニットをコードする遺伝子の塩基配
列に対して実質的に相補的な塩基配列を有し、かつサイ
トカインの発現を阻害する作用を有するアンチセンス核
酸化合物に関するものである。
【0011】ここで、「IKKのサブユニットをコード
する遺伝子」とは、IKKのサブユニットのcDNAのみな
らず、ゲノムDNAをも含む。cDNAにおいてはアミノ酸配
列を規定している翻訳領域(CDS)のみならず、その5'側
や3'側につながるポリAのような非翻訳領域(UTR)をも
含む。またゲノムDNAにおいては、構造遺伝子の途中に
存在する介在配列(イントロン)、および該因子発現に
関与する、構造遺伝子上流の塩基配列(プロモーターや
オペレーターなどをも含む部分)を含めた、ひとつなが
りのオペロン全体を意味する。また本発明のアンチセン
ス核酸化合物は、ヒトの他、同様の遺伝子転写システム
を備えた、他の哺乳動物においても有効である。すなわ
ち、マウス等において、IKKの発現抑制を通じてサイ
トカインの発現を制御することができる。例えば、配列
番号:1〜配列番号:5に示したようなcDNAの塩基配列
は、ヒトにおけるIKKのアミノ酸配列を規定している
翻訳領域を含んでいる。各塩基配列によってコードされ
るタンパク質と、翻訳領域の位置を以下に示す。 配列番号 タンパク質 CDS 配列番号:1 CHUK 1-2146 配列番号:2 IKK−α 36-2273 配列番号:3 IKK−a 1-2238 配列番号:4 IKK−β 1-2268 配列番号:5 IKK−γ 149-1408
【0012】本発明によるアンチセンス核酸は、IKK
のサブユニットの発現抑制を通じてサイトカインの発現
を阻害する。発現を阻害されるサイトカインとしては、
INF−β、GM−CSF、G−CFS、IL−2、I
L−6、IL−8、IL−12、TNF−α、TNF−
β等を示すことができる。ここで、INFとはインター
フェロンを、ILとはインターロイキンを意味する。こ
れらのサイトカインの中でも特に重要なものがIL−6
である。IL−6は、NF−κBによって転写制御され
ている炎症メディエーターの一つで、IL−6の発現の
制御は炎症症状を抑制する上で重要なものである。
【0013】本発明におけるアンチセンス核酸化合物に
は、天然の細胞におけるIKKのサブユニットのmRNAの
発現を無添加の場合に較べて50%以下に阻害するもの
が含まれる。天然の細胞とは、IKKの発現ユニットを
人為的に導入された細胞でないことを意味する。このう
ち、少なくとも1種の細胞でIKKのサブユニットのmR
NA発現を無添加の場合に較べて50%以下に阻害するア
ンチセンス核酸化合物としては、配列番号:1〜配列番
号:5で表される塩基配列のうちの10個以上、好まし
くは15個以上、さらに好ましくは20個以上の連続し
た塩基配列に対して相補的な配列を有するアンチセンス
核酸化合物が挙げられる。本発明のアンチセンス核酸と
して特に望ましい塩基配列は、配列番号:6に示す塩基
配列に相補的な塩基配列(配列番号:13)である。こ
れらのアンチセンス核酸化合物については、その効果を
培養細胞系において確かめることができる。ここで、
「IKKのサブユニットの発現を阻害する」とは、IK
KのサブユニットをコードするmRNAからIKKのサブユ
ニットへの翻訳などを阻害することにより、該因子が産
生されない、もしくは抑制されることを意味する。本発
明は、IKKの産生抑制を通じてサイトカインの発現が
阻害されることに基づいている。
【0014】本発明のアンチセンス核酸化合物は、以下
に示すように、アンチセンス核酸法の考えに基づいて核
酸化合物を設計し、IKKのサブユニットのmRNA産生
量、およびIKKが支配しているサイトカインの転写に
及ぼす該化合物の効果を評価して得られたものである。
すなわち、IKKのサブユニットをコードする遺伝子の
塩基配列を解析する。そしてその遺伝子の部分塩基配列
に対して相補的な核酸化合物を合成化学的手法などによ
り調製する。調製した化合物がIKKのサブユニットの
産生を実際に阻害するかどうかを評価するために、培養
細胞系を用いて試験を行う。具体的には、たとえばIK
Kのサブユニットを産生する細胞をアンチセンス核酸存
在下で培養し、該培養細胞におけるIKKのサブユニッ
トのmRNA量が抑制されるか否か、そしてNF−κBの活
性化により分泌されるサイトカイン等の因子の量が抑制
されるか否かを確かめる。このようにして選出された、
サイトカインの発現を阻害する核酸化合物が、本発明の
アンチセンス核酸化合物である。
【0015】なお本発明では、上記合成された核酸化合
物存在下でのIKKのサブユニットのmRNA発現阻害率
が、ランダムな塩基配列をもつ核酸化合物によるIKK
のサブユニットのmRNA発現阻害率よりも大きい場合に、
有意に発現を阻害するとみなすことができる。なお、
「ランダムな塩基配列」とは、目的とする蛋白質をコー
ドする遺伝子に対する相補性の程度が、統計的に期待さ
れる相補性の程度またはそれ以下の程度である塩基配列
をいう。アンチセンス核酸化合物としては、IKKのサ
ブユニットのmRNAの発現を無添加の場合に較べて、少な
くとも50%以下に抑えることができるものが好まし
い。
【0016】またサイトカインの発現を阻害する活性
は、サイトカイン産生細胞にアンチセンス核酸化合物を
導入し、その培養上清中へのサイトカインの産生量を追
跡することによって確認することができる。サイトカイ
ンの産生量はELISAのような公知の方法に基づいて確認
することができる。アンチセンス核酸化合物を与えなか
った細胞に対して、あるいはランダムな塩基配列からな
る核酸化合物を与えた細胞に対して、有意にサイトカイ
ンの産生量の低下が見られるとき、そのアンチセンス核
酸化合物のサイトカインの発現阻害活性を確認できる。
サイトカイン産生細胞には、ヒト肺癌細胞に由来するA5
49細胞等を利用することができる。本発明における望ま
しいアンチセンス核酸化合物は、A549細胞においてIL
−6の発現量を少なくとも70%、好ましくは50%以下
に抑制することができる。
【0017】(1)核酸化合物の合成 核酸塩基の二重鎖形成エネルギーを計算しIKKのサブ
ユニットのmRNAの2次構造予測(杉本直巳、生物物理、
33巻 2号 1−8頁、日本生物物理学会誌、1993年を参
照)や部位予測(東亞合成株式会社、特開平10-52285)
などにより、アンチセンス核酸効果が予想される領域、
例えばIKKのサブユニットのmRNA中、二重鎖を形成し
ていないと予想される領域について、そのIKKをコー
ドする塩基配列から、10〜30塩基からなる塩基配列
を選択し、該塩基配列に相補的な核酸化合物を合成によ
って調製する。構造予測を経ない方法としては、1〜1
0塩基ずつずらした10〜30塩基からなる塩基配列
を、IKKのサブユニットをコードする塩基配列の全領
域について選択し、該塩基配列に相補的な塩基配列を合
成によって調製する方法が挙げられる。しかし、このよ
うな方法は多大な時間的、経済的、人的投資を必要と
し、効率的とは言い難い。従って、先述のように、計算
等を用いて効果があると予想される領域を絞り込み、こ
れについて実験的にその効果を確認するのが望ましい。
【0018】遺伝子の発現を阻害するためには、標的と
なる発現を抑制すべき遺伝子の塩基配列のうち、10個
以上の連続塩基配列、好ましくは15個以上の連続塩基
配列、さらに好ましくは20個以上の連続塩基配列に対
して相補的な塩基配列を有する核酸化合物であることが
望ましい。ここで述べた条件にあてはまるならば、塩基
の数は限定されない。ただし35個以上の相補的な塩基
配列を有しても格別に効果に優れるということはなく、
不必要に長い塩基配列は合成や精製においてはむしろ不
利となる場合もある。したがって本発明によるアンチセ
ンス核酸化合物を構成する塩基数は、好ましくは50個
以下、さらに好ましくは35個以下とするのが望まし
い。
【0019】核酸化合物としては、天然型のオリゴデオ
キシリボヌクレオチド、ホスホロチオエート型のオリゴ
デオキシリボヌクレオチド、ホスホロジチオエート型の
オリゴデオキシリボヌクレオチド、メチルホスホネート
型のオリゴデオキシリボヌクレオチド、ホスホロアミデ
ート型のオリゴデオキシリボヌクレオチド、H−ホスホ
ネート型のオリゴデオキシリボヌクレオチド、トリエス
テル型のオリゴデオキシリボヌクレオチド、α−アノマ
ー型のオリゴデオキシリボヌクレオチド、上記の各オリ
ゴデオキシリボヌクレオチドに対応するオリゴリボヌク
レオチド、ペプチド核酸、これらのキメラ型オリゴマー
およびその他の人工核酸や核酸修飾化合物等を挙げるこ
とができるが、天然型あるいはホスホロチオエート型の
オリゴデオキシリボヌクレオチドが、mRNAと結合して二
重鎖を形成したときにRNase Hの基質となる点、非特異
的な発現阻害が少ない点、合成が容易な点などから好ま
しい核酸化合物である。
【0020】天然型の核酸化合物の合成は、例えば、ピ
ーイーバイオシステムズジャパン株式会社の381A DNA合
成機または同社の394 DNA/RNA合成機を用いて、ホスフ
ォアミダイト法(装置付属の手順書、または F. Eckste
in編、Oligonucleotides andAnalogues: A Practical A
pproach、IRL Press、1991年を参照)により行うことが
できる。または、同社のExpedite DNA/RNA合成機を用い
て、あるいはアマシャムファルマシアバイオテク社のGe
ne AssmblerやOligo PilotIIを用いても同様な手法で合
成することができる。
【0021】ホスフォアミダイト法とは、修飾デオキシ
リボヌクレオシドまたは修飾リボヌクレオシドの3'末
端にシアノエチル基などで保護したホスフォアミダイト
を結合した試薬を用いて、別の修飾デオキシリボヌクレ
オシド、修飾リボヌクレオシド、オリゴ修飾デオキシリ
ボヌクレオチド、オリゴ修飾リボヌクレオチド等の5'
末端に縮合させることを基本とするオリゴデオキシリボ
ヌクレオチドやオリゴリボヌクレオチドなど核酸関連化
合物の合成法である。室温下で合成したオリゴマーをサ
ポートから切断後、塩基部分およびリン酸部分の脱保護
を行う。このようにして天然型オリゴ核酸の粗精製物を
得る。
【0022】ホスホロチオエート型の核酸化合物も上述
の天然型と同様、先述の合成機を用いてホスフォアミダ
イト法で合成することができる。この場合、ホスフォア
ミダイト法の合成サイクル中、酸化工程を硫化試薬を用
いた硫化工程に変更することにより可能となる。合成の
最終サイクル以降の処理も上述の天然型の場合と同様で
ある。
【0023】得られた核酸化合物の粗精製物は、通常の
精製方法、例えば、エタノール沈殿法を用いたり、ま
た、逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
フィー、およびゲル濾過クロマトグラフィーの原理に基
づく高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、超臨界
クロマトグラフィーなど種々のクロマトグラフィー、さ
らには、電気泳動法を用いて精製することができる。こ
のほか、逆相クロマトグラフィーの原理に基づいて製造
されたカートリッジ〔例えば、tC18を充填剤とするセ
ップパックプラス;Waters社製〕を用いることもでき
る。ホスホロチオエート型の核酸化合物の精製も上述の
天然型の場合と同様にして行うことができる。なお、天
然型およびホスホロチオエート型の核酸化合物の純度
は、HPLC分析、キャピラリーゲル電気泳動等により調べ
ることが可能である。合成した核酸化合物は、後述する
スクリーニングに用いられる。
【0024】(2)培養細胞系でのアンチセンス核酸効
果 本発明のアンチセンス核酸化合物が治療剤又は診断剤と
して有用であることを裏付ける薬理試験は以下のように
して行う。核酸化合物の薬理試験は、培養細胞に(1)
で合成した核酸化合物を単独あるいは細胞内導入試薬と
共に添加し、IKKのサブユニットのmRNA量の抑制、お
よびIKKのサブユニット発現抑制によってもたらされ
るNF−κBの活性化抑制、そしてその結果として生じ
るサイトカインの発現阻害活性を調べることにより行う
ことができる。たとえば無菌状況下において、ヒト、マ
ウス、ラット、モルモット、あるいはウシなどの哺乳動
物由来の細胞を、天然型のオリゴデオキシリボヌクレオ
チドまたはホスホロチオエート型オリゴデオキシリボヌ
クレオチドなどのアンチセンス核酸化合物(0.01〜100
μM、好ましくは0.1〜10μM)とともに培養する。この
とき、必要に応じてリポフェクチン試薬、リポフェクト
アミン試薬、リポフェクトアミンプラス試薬、DOTAP試
薬、人工合成脂質ベシクル、リポソーム、膜融合試薬、
高分子ミセル化試薬、高分子坦体、Tfx試薬またはそ
の他の細胞内導入試薬を添加することができる。アンチ
センス核酸化合物によるサイトカインの発現阻害活性に
ついては、培養上清における標的サイトカインの量を確
認することにより知ることができる。あるいは用いたア
ンチセンス核酸化合物による標的蛋白質のmRNAの発現阻
害効果を、mRNAに対するRT-PCR法やノーザンブロット法
などで調べることにより確かめることができる。上述の
培養細胞系でIKKのmRNAの生成量を確認する方法とし
ては、例えば以下の2つが挙げられる。
【0025】第一の方法として、IKKのサブユニット
のmRNAをRT-PCRする方法が挙げられる。この方法は一般
的によく知られており、具体的には以下の通りである。
IKKのサブユニットに対するアンチセンス核酸と共に
培養した細胞から、定法にしたがって総RNAまたはmRNA
を抽出する。これを鋳型として逆転写酵素でcDNAを複製
し、更にこれを基に目的のIKKのサブユニットの遺伝
子に対するPCR反応を行いIKKのサブユニットのmRNA
の存在を確認すると共に、コントロール量と比較するこ
とによりアンチセンス核酸により発現が抑制された量を
評価する。第二の方法として、IKKのサブユニットの
mRNAに対するノーザンブロット法が挙げられる。これは
まず、IKKのサブユニットに対するアンチセンス核酸
と共に培養した細胞から、定法にしたがってmRNAを抽出
する。次に、アガロースゲル泳動後、膜にRNAの泳動像
を転写し、標識化したDNAプローブと膜上の目的のmRNA
を反応させ、これをオートラジオグラフィーで確認する
という方法である。IKKのサブユニットをコードする
遺伝子が発現していれば、IKKのサブユニットのmRNA
の分子量に応じた位置にバンドが出現する。アンチセン
ス核酸化合物によって該遺伝子の発現が阻害されている
場合には、該バンドは発現しないかまたは発現が弱くな
る。その他の方法としては、NF−κBの活性化に応じ
て発現するサイトカイン等、例えばインターロイキン−
6(IL−6)やインターロイキン−8(IL−8)を
ELISA等で測定する方法が挙げられる。これはIK
Kのサブユニットの発現量が低下することで、IKKの
量、活性が低下し、これによってNF−κBの活性化が
抑制されたことを、NF−κBが転写因子として発現に
関与しているサイトカインの発現量変化を測定すること
で確認する方法である。具体的な操作については後述す
る。
【0026】このようにして得られたアンチセンス核酸
化合物は、サイトカインの発現を阻害するための治療剤
として有用である。サイトカインの中で重要な病態の原
因となっているものの一つとしてインターロイキン6を
挙げることができる。炎症症状の重要なメディエーター
の一つであるインターロイキン6の発現は、本発明のア
ンチセンス核酸化合物により、効果的に抑制される。し
たがって、本発明のアンチセンス核酸化合物はリューマ
チ性関節炎やアトピー性皮膚炎などの免疫疾患の治療や
固形腫瘍細胞の増殖阻害を目的とする治療剤として、ま
た一般的な核酸ハイブリダイゼーション技術の核酸プロ
ーブとして診断剤に用いられる。
【0027】本発明のアンチセンス核酸化合物を治療剤
として投与する場合には、投与する対象を特に限定しな
い。例えば、免疫疾患症状の予防あるいは治療すること
を特異目的として用いることができる。また、投与する
方法は経口又は非経口でもよく、経口投与には舌下投与
を包含する。非経口投与には、注射、例えば皮下、筋
肉、静脈、動脈注射、点滴、坐剤、塗布剤、貼着剤等を
含む。また、その投与量は動物か人間かによって、ま
た、年齢、投与経路、投与回数により異なり、広範囲に
変えることができる。この場合、本発明のアンチセンス
核酸化合物の有効量と適切な希釈剤および薬理学的に使
用し得る担体の組成物として投与される有効量は1〜10
0,000μg/kg体重/日であり、連続的に、あるいは1日
1回から数回に分けて、または数日毎に1回投与され
る。
【0028】本発明のアンチセンス核酸化合物を経口投
与する場合、それに適用される錠剤、顆粒剤、細粒剤、
散剤、カプセル剤等は、通常それらの組成物中に製剤上
一般に使用される結合剤、包含剤、賦形剤、滑沢剤、崩
壊剤、湿潤剤のような添加物を含有する。また、経口用
液体製剤としては、内用水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ
剤等いずれの状態であってもよく、また、使用する際に
再溶解させる乾燥生成物であってもよい。更に、その組
成物は添加剤、保存剤のいずれを含有してもよい。 ま
た、非経口投与の場合には、安定剤、緩衝剤、保存剤、
等張化剤等の添加剤を含有し、通常単位投与量アンプル
若しくは多投与量容器又はチューブの状態で提供され
る。上記の組成物は使用する際に適当な担体、例えば発
熱物質不含の滅菌した水で再溶解させる粉体であっても
よい。以下、実施例により本発明を更に具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0029】
【実施例】〔実施例1〕 (1)ホスホロチオエート型の核酸化合物の合成および
精製 ホスホロチオエート型の核酸化合物(22〜26量体、粗精
製品で約1mg)の合成および精製は、以下のように行っ
た。 核酸化合物ホスホロチオエート型オリゴデオキシ
リボヌクレオチドについて、配列番号:1の塩基配列に
相補的な配列をもつ22〜26量体を、ピーイーバイオシス
テムズジャパン株式会社の381A DNA合成機または同社の
394 DNA/RNA合成機を用い、ホスホロアミダイト法(装
置の手順書に従った)で合成した。合成した核酸化合物
は、表1の7種類である。合成の最終サイクルにおい
て、5'末端の糖水酸基の保護基(ジメトキシトリチル
基)が結合した状態で合成を終了した。室温下におい
て、約30%のアンモニア水で60分間処理し、合成したオ
リゴマーをサポートから切断した。これを55℃で8時間
保ち、塩基部分およびリン酸部分の脱保護を行った。
【0030】このようにしてホスホロチオエート型オリ
ゴデオキシリボヌクレオチドの粗精製物を得た。得られ
たホスホロチオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチ
ド粗精製物は、逆相HPLC法を用いて以下の通り精製
した。逆相HPLCカラム(Waters社製μ-Bondaspher
e,C18,300Å,5μ,150mm長)を5%アセトニトリル
−95%TEAA(TEAA: 0.1M酢酸トリエチルアンモニウム pH
7.2)溶液で平衡化した。このカラムにホスホロチオエ
ート型オリゴデオキシリボヌクレオチド粗製物を負荷し
た。25℃、流速1mL/分の条件で、アセトニトリル2%
/分の直線勾配をかけて溶出した。260nmでモニター
し、溶出開始から25〜30分の間に溶出する5'末端の糖
水酸基の保護基(ジメトキシトリチル基)が結合した状
態の目的物を分取した。分取した溶液を減圧乾固した
後、40%酢酸を加え攪拌後室温にて放置し、ジメトキシ
トリチル基を5'末端の糖水酸基から脱離させた。1時
間後、等量の滅菌水を加え攪拌し、さらに2倍量のジエ
チルエーテルを加え激しく攪拌した。2層になるまで静
置して、上層(脱離したジメトキシトリチル基を含むエ
ーテル層)を除去した。このエーテル抽出を4回繰り返
した。抽出物を真空下で乾固した後、滅菌水0.5mLを加
え十分に攪拌した。これをイオン交換担体Dawex-50(Al
drich社)を充填したカラムに負荷し、滅菌水を十分に
通した。続いて、塩化ナトリウム溶液で0.1M/分でグラ
ジエントをかけ、ホスホロチオエート型オリゴデオキシ
リボヌクレオチド溶出させた。260nmでモニターし、目
的物を分取した。この後、十分に透析し、過剰の塩化ナ
トリウムを除いた。これを再び真空下で乾固し、所定の
濃度(オリゴデオキシリボヌクレオチドとして500μM)
に希釈して、後述実施例2および3の培養細胞系でのア
ンチセンス核酸効果実験に用いた。
【0031】オリゴデオキシリボヌクレオチドの濃度
は、以下の方法で算出した。すなわち、報告されている
モノヌクレオチドおよびジヌクレオチドの分子吸光係数
(E. G. Richards, Handbook of Biochemistry and Mol
ecular Biology: Nucleic Acids(C. D. Fasman 編) 第
3版、I巻 p197(1975年) CRC Cleveland OH)をもとに
する最近接近似法により、モル分子吸光係数を求めた。
次に、20mMリン酸ナトリウムと100mM塩化ナトリウムか
らなる緩衝液(pH7.0)にオリゴデオキシリボヌクレオチ
ドを溶かし、光路長1cmのセルを用いて、80℃の温度
下の260nmにおける吸光度を測定した。この吸光度と、
先に求めたモル分子吸光係数を用いて、オリゴデオキシ
リボヌクレオチドの濃度を求めた。本発明において記載
の核酸化合物の濃度は、以上の方法で計算した値であ
る。合成したホスホロチオエート型オリゴデオキシリボ
ヌクレオチドの塩基配列を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】各試料#に対応する核酸の塩基配列を、表
1の「塩基配列」の欄に記載してある。「配列番号:1
での相補範囲」の欄の数字は各オリゴデオキシリボヌク
レオチドが対応する、配列番号:1で表される塩基配列
の範囲を表す。例えば、「α729VS」は、配列番号:1
の配列表の602番目から623番目の塩基(配列番号:6)
に相補的な塩基の配列(配列番号:13)からなる、22
量体のいわゆるアンチセンス核酸化合物である。同様
に、α504ZS(配列番号:14)、α729VS(配列番号:
15)、α974XS(配列番号:17)、そしてα1738VS
(配列番号:18)が、表中に記載した配列番号:1に
おける各塩基配列の範囲に相当するアンチセンス核酸と
なっている。また試料α729VS-M6(配列番号:16)
は、α729VSと塩基組成は同一であるが、該当塩基配列
欄の下線部位がIKKのサブユニットのmRNA塩基配列に
は相補でないものである。N21T(配列番号:19)
とは、合成時の縮合工程で4種の塩基の合成試薬を同時
に反応させることで、全ての配列を合成したものであ
り、理論上4の21乗種類の配列の混合物(ランダムな
塩基配列)である。すなわち、Nは4種の塩基A、G、
C、Tの混合であることを示している。なお、ホスホロ
チオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドの純度
を、逆相HPLC、キャピラリーゲル電気泳動、31P−
NMRおよび紫外線吸収スペクトルにより調べた。分析
条件等は、次の通りである。
【0034】(i)逆相HPLC分析 試料:α729VS(ホスホロチオエート型オリゴデオキシ
リボヌクレオチド) カラム:Wakopak WS-DNA(C18,200Å,5μ,4.6×150
mm、和光純薬製) 緩衝液:アセトニトリル−100mM酢酸-トリエチルアンモ
ニウム液(pH7.2) 溶出勾配:アセトニトリル5%→30%/25分、直線勾
配 温度:40℃ 検出波長:260nm 結果を図1に示す。
【0035】(ii)キャピラリーゲル電気泳動分析 試料:α729VS(ホスホロチオエート型オリゴデオキシ
リボヌクレオチド) カラム:μPAGE(5%T,5%Cポリアクリルアミドゲル、7M
尿素、75μm×55cm、J&W社製) 緩衝液:100mMトリス-硼酸緩衝液(pH8.3)、7M尿素 電圧:230V/cm 温度:室温 検出波長:260nm 結果を図2に示す。
【0036】(iii)紫外線吸収スペクトル分析 試料:α729VS(ホスホロチオエート型オリゴデオキシ
リボヌクレオチド) 溶媒:20mMリン酸ナトリウムおよび100mM塩化ナトリウ
ムpH7.0 図3に結果を示す。図1および図2から、これらの該化
合物は本発明の実験に用いるのに充分な純度を有し、ま
た図3から、これらの該化合物の紫外線吸収スペクトル
は核酸化合物が示す紫外線吸収スペクトルに一致するこ
とがわかる。
【0037】〔実施例2〕 (1)ヒト細胞系でのIL−6発現阻害効果の確認 アンチセンス核酸効果が期待される塩基配列をもつホス
ホロチオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドをア
ンチセンス核酸として用いて、IKKのサブユニットに
対するアンチセンス核酸がヒト細胞に及ぼす効果を、培
養細胞系において調べた。すなわち、ヒト肺癌細胞であ
るA549細胞を用い、無菌状況下で次のように行った。A5
49細胞を48穴プレートにまき、10%胎児牛血清を含有す
るダルベッコ改変Eagle培地(DMEM)中で、5%二酸化炭
素を含有する雰囲気下、60〜80%コンフルエント状態に
なるまで37℃にて培養した。培地を除去したのち、Opti
-MEM培地(GIBCO-BRL社製)で洗浄した。2.3μMのホス
ホロチオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドを含
むOpti-MEM培地に、最終濃度で18μg/mLになるようにTf
xTM-50試薬(Promega社製)を加え、攪拌した。15〜20
分間室温に放置した後、0.2mLを各穴にいれ、5%二酸化
炭素含有の雰囲気下37℃で、12時間または24時間保
った。この溶液を除去して、10%胎児牛血清を含有するD
MEMで洗浄した後、IL−1βを20ng/mL含有する同培
地200μLを添加し、5%二酸化炭素含有の雰囲気下37℃
で3時間保った。培地を除去した後、再度IL−1βを
20ng/mL含有する同培地200μLを添加して、5%二酸化
炭素含有の雰囲気下37℃で3時間保った。
【0038】しかる後に、培地中に分泌されたIL−6
量を実施例4に記載の酵素免疫測定法に従って、また生
存細胞数をトリパンブルー染色を用いたセルカウント法
で測定した。IL−6分泌量を生細胞数で割ることで補
正し、これを補正IL−6量とした。各種アンチセンス
核酸処理した細胞の補正IL−6量比率を図4、図5に
示した。図4はアンチセンス核酸で12時間処理した場
合を、また図5はアンチセンス核酸で24時間処理した
場合のIL−6分泌量を示している。図4、図5の「補
正IL−6量」の値が小さい程、アンチセンス核酸化合
物のIL−6遺伝子に対する発現阻害効果が大きいこと
を意味する。アンチセンス核酸であるホスホロチオエー
ト型オリゴデオキシリボヌクレオチドα729VSを添加し
た時のIL−6の発現量は、ランダム配列および他のア
ンチセンス配列のホスホロチオエート型オリゴデオキシ
リボヌクレオチドを添加した場合の発現量より明確に少
なかった。すなわち、本発明のアンチセンス核酸化合物
は、明らかにIL−6の発現を効果的に阻害している。
【0039】〔実施例3〕 (1)ヒト細胞系でのIKK発現抑制効果の確認 実施例2で効果が確認された配列番号:4のホスホロチ
オエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドをアンチセ
ンス核酸として用いて、IKKのmRNAに対する発現抑制
効果を培養細胞系において調べた。すなわち、ヒト肺癌
由来のA549細胞を用い、無菌状況下で各条件2試料(n
=2)で次のように行った。
【0040】A549細胞を48穴プレートにまき、10%胎児
牛血清を含有するダルベッコ改変Eagle培地(DMEM)中
で、5%二酸化炭素を含有する雰囲気下、60〜80%コンフ
ルエント状態になるまで37℃にて培養した。培地を除去
したのち、Opti-MEM培地(GIBCO-BRL社製)で洗浄し
た。2.3μMのホスホロチオエート型オリゴデオキシリボ
ヌクレオチドを含むOpti-MEM培地に、最終濃度で18μg/
mLになるようにTfxTM-50試薬(Promega社製)を加え、
撹拌した。15〜20分間室温に放置した後、0.2mLを各穴
にいれ、5%二酸化炭素含有の雰囲気下37℃で、4時間
保った。また同時に、OPTI-MEM培地のみおよびDMEM-10%
FBS培地のみの溶液でも同条件4時間保った。これらの
溶液を除去して、PBS溶液200μLで洗浄した。その
後、各穴に0.5%トリプシン溶液50μLを加え、5%二酸
化炭素含有の雰囲気下37℃で5分間保った。次いで10%
胎児牛血清を含有するDMEM 200μLを添加して混和後、
1500rpmで5分間遠心した。上清を除去し、QuickPr
ep Micro mRNA Purification Kit(amersham pharmacia
biotec製)を用いて、キットのマニュアルに従いmRNAを
抽出した。抽出したmRNA溶液200μLのうちの4μLを
Ready To Go RT-PCR Beads(amersham pharmacia biotec
製)を用いて、ランダム6量体およびIKKのサブユニ
ットに特異的なプライマーを使ってIKKのサブユニッ
トのmRNAに対するRT-PCRを行った。RT-PCR増幅産物がI
KKのサブユニットの遺伝子であることは、増幅産物を
鋳型にして別の特異的なプライマーを使ってPCRを行う
こと(nested PCR)で確かめた。また外部標準として、
GAPDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogena
se)のmRNAに対しても同様にRT-PCRを行った。RT-PCRに
用いたIKKのサブユニットの特異的プライマー2種
(FOWARDおよびREVERSE)を配列番号:7および配列番
号:8に、nested PCRに用いたプライマー2種を配列番
号:9および配列番号:10に、またGAPDH特異的
プライマー2種を配列番号:11および配列番号:12
に示した。このGAPDH特異的プライマーは文献(Bi
ochem. Biophys. Res. Commun.,212,988,1995)に報告さ
れたものを参考にした。
【0041】RT-PCRでは、まず逆転写酵素反応を42
℃、30分間、Ready To Go RT-PCR Beads kit付属のラ
ンダム6量体をプライマーにして行った。これに続いて
95℃で5分間加温した後、IKKのサブユニットの特
異的プライマー2種を加え、95℃1分、55℃1分、
72℃1分の工程を1サイクルとして、20から35サ
イクルの範囲でPCR反応を行った。RT-PCR後のそれぞれ
の試料の一部をアガロースゲル電気泳動し、エチジウム
ブロマイドで染色した結果を写真に撮影した。この結果
をデンシトメーターで比較定量した。IKKのサブユニ
ットのmRNAをRT-PCRしたものをアガロースゲル電気泳動
した結果を図6に、またGAPDHのmRNAをRT-PCRした
ものの結果を図7に示した。また図6および図7をデン
シトメーターで定量した結果を表2に示した。
【0042】
【表2】
【0043】レーンNo.1およびNo.2にはα729VSで処理
したもののRT-PCR増幅産物を電気泳動した。レーンNo.
3およびNo.4にはα729VS-M6で処理した試料の、また
レーンNo.5およびNo.6にはランダム配列N21Tで処
理した試料のRT-PCR増幅産物を電気泳動した。ホスホロ
チオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドおよびTf
x-50を添加していないOPTI-MEM培地で処理した試料のRT
-PCR増幅産物をレーンNo.7およびNo.8に、同様にDMEM
-10%FBS培地で処理した試料のRT-PCR増幅産物をレーンN
o.9およびNo.10に電気泳動した。またレーンNo.11
にはNo.10でRT-PCRを行ったmRNA溶液量の半量をまたN
o.12には4分の1量を用いてRT-PCRを行ったものを電
気泳動した。さらにレーンNo.13にはNo.10の試料の
半分量を、またレーンNo.14には4分の1量を電気泳
動した。ここでMは分子量マーカー(100base pair DNA
Ladder(BAYOU BIOLABS,Catalog#L-101))のレーンを
示す。
【0044】レーンNo.10〜12のバンドのデンシテ
ィー値を用いて検量線を作成しレーンNo.1〜10の相
対量を算出し、その値の比率を表2に示した。表2には
検量線から算出した相対的IKKmRNA量(DMEM-10%FBS
培地で処理した試料(レーンNo.10)のIKKmRNA量
を100%とした時の量(相対的mRNA量、IKK(%))、
同様に算出したGAPDHmRNA量(相対的mRNA量、GA
PDH(%))、およびIKKmRNA量をGAPDHmRNA
量で補正した値(相対的mRNA量、補正IKK(%))を
示した。IKKmRNA量をGAPDHmRNA量で補正した値
(相対的mRNA量、補正IKK(%))が小さい程、アン
チセンス核酸化合物のIKK遺伝子に対する発現阻害効
果が大きいことを意味する。アンチセンス核酸であるホ
スホロチオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドの
添加によるIKKの発現量は、ランダム配列ホスホロチ
オエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドを添加した
場合やその配列にミスマッチをもつホスホロチオエート
型オリゴデオキシリボヌクレオチドの発現量より明らか
に少なかった。すなわち表2において、α729VSのアン
チセンス核酸化合物はN21Tおよびα729VS-M6で処理した
場合よりも低い値を示している。このアンチセンス核酸
化合物は、明らかにIKKのサブユニットのmRNAの発現
を効果的に阻害していると考えられた。つまり先に確認
したIL−6の発現阻害効果は、IKKの発現阻害を通
じてもたらされたものであることが推測された。
【0045】さらにIKKのサブユニットのmRNAをRT-P
CRした試料の一部をnested PCRした結果を図8に示し
た。レーンNo.1には図6のレーンNo.1の試料を、同様
にレーンNo.2には図6のレーンNo.3、レーンNo.3に
は図6のレーンNo.5、レーンNo.4には図6のレーンN
o.7、レーンNo.5には図6のレーンNo.9の試料をもと
にPCRで増幅した試料をアガロースゲル電気泳動した結
果である。何れも予想される約500塩基対長にバンド
が検出されており、このPCRに用いた鋳型がIKKのサ
ブユニットであったことを示した。以上の結果から、I
KKのサブユニットの発現を阻害するオリゴデオキシリ
ボヌクレオチドが存在することが明白である。したがっ
て選んだ塩基配列あるいは領域に相補な塩基配列を持つ
ホスホロチオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチド
を用いて、ヒト細胞のIKKのサブユニットの発現を阻
害し、更にサイトカインの発現を制御できることが確認
できた。
【0046】〔実施例4〕 (1)酵素免疫測定法 ヒトIL−6ELISAキット(ENDOGEN社)を
用いて、培地中に分泌されたIL−6量をENDOGE
N社のマニュアルに従って定量した。すなわち、キット
中の抗IL−6抗体コート済みマイクロタイタープレー
トに、キット付属のビオチン化IL−6抗体液50μL/we
llを添加した。続いて上記に記載の細胞培養液(37℃で
3時間培養した上澄み液)50μL、および10〜400pg/mL
の種々の濃度のIL−6標準物質を含む10%胎児牛血清
を含有するEMEM培地50μLを、プレートの各穴に加え、
室温(約25℃)で2時間静置した。その後、ビオチン化
抗体液と試料(IL-6含有培地)の混合液を除去した。キ
ット付属洗浄液の30倍希釈液300μL/wellを添加し、
これを除去した。この洗浄操作を3回行った。過酸化酵
素を結合したストレプトアビジンの溶液100μL/wellを
添加し、室温で30分間放置したのち溶液を除去した。
先述の洗浄液300μL/wellを添加して、これを除去し
た。この洗浄操作を6回行った。TMB(テトラメチル
ベンズイミド)基質液を100μL/well添加し、室温で3
0分間放置した。その後、反応停止液(希硫酸液)を10
0μL/well添加し、30分間放置した。450nmおよび650n
mにおける吸光度を測定し、それらの吸光度の差を算出
し(450nmの吸光度−650nmの吸光度)、IL−6の含有
量を評価した。このとき含有量は、同一プレート上に調
製して得た標準曲線を用いて算出した。
【0047】
【発明の効果】本発明により、IL−6のようなサイト
カインの発現を阻害するアンチセンス核酸化合物が提供
される。本発明のアンチセンス核酸化合物は、IKKの
サブユニットの産生を阻害するため、IKKの産生を抑
制し、IκBの分解抑制へと導き、NF−κBの活性化
を抑制して、NF−κBが転写因子となっているIL−
6に代表されるサイトカインの発現を抑制するものと推
定される。これらの因子は、リューマチ性関節炎や免疫
疾患、さらには癌細胞増殖やアポトーシスにも関与して
いることから、本発明のアンチセンス核酸化合物はそれ
らの疾病の治療剤として利用可能である。本発明によれ
ば、NF−κBの活性化工程を直接制御することができ
る、より応用範囲に広い治療剤が期待できる。また、リ
ューマチ性関節炎や免疫疾患の素因の発見を目的とした
診断剤をも開発することができる。
【0048】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Toa Gosei Co.,Ltd. <120> Antisense Nucleic Acid Compound. <130> T1-101 <140> <141> <160> 19 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 2146 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <308> Genbank Acc. No.U22512 <400> 1 gtaccagcat cgggaacttg atctcaaaat agcaattaag tcttgtcgcc tagagctaag 60 taccaaaaac agagaacgat ggtgccatga aatccagatt atgaagaagt tgaaccatgc 120 caatgttgta aaggcctgtg atgttcctga agaattgaat attttgattc atgatgtgcc 180 tcttctagca atggaatact gttctggagg agatctccga aagctgctca acaaaccaga 240 aaattgttgt ggacttaaag aaagccagat actttcttta ctaagtgata tagggtctgg 300 gattcgatat ttgcatgaaa acaaaattat acatcgagat ctaaaacctg aaaacatagt 360 tcttcaggat gttggtggaa agataataca taaaataatt gatctgggat atgccaaaga 420 tgttgatcaa ggaagtctgt gtacatcttt tgtgggaaca ctgcagtatc tggccccaga 480 gctctttgag aataagcctt acacagccac tgttgattat tggagctttg ggaccatggt 540 atttgaatgt attgctggat ataggccttt tttgcatcat ctgcagccat ttacctggca 600 tgagaagatt aagaagaagg atccaaagtg tatatttgca tgtgaagaga tgtcaggaga 660 agttcggttt agtagccatt tacctcaacc aaatagcctt tgtagtttaa tagtagaacc 720 catggaaaac tggctacagt tgatgttgaa ttgggaccct cagcagagag gaggacctgt 780 tgaccttact ttgaagcagc caagatgttt tgtattaatg gatcacattt tgaatttgaa 840 gatagtacac atcctaaata tgacttctgc aaagataatt tcttttctgt taccacctga 900 tgaaagtctt cattcactac agtctcgtat tgagcgtgaa actggaataa atactggttc 960 tcaagaactt ctttcagaga caggaatttc tctggatcct cggaaaccag cctctcaatg 1020 tgttctagat ggagttagag gctgtgatag ctatatggtt tatttgtttg ataaaagtaa 1080 aactgtatat gaagggccat ttgcttccag aagtttatct gattgtgtaa attatattgt 1140 acaggacagc aaaatacagc ttccaattat acagctgcgt aaagtgtggg ctgaagcagt 1200 gcactatgtg tctggactaa aagaagacta tagcaggctc tttcagggac aaagggcagc 1260 aatgttaagt cttcttagat ataatgctaa cttaacaaaa atgaagaaca ctttgatctc 1320 agcatcacaa caactgaaag ctaaattgga gttttttcac aaaagcattc agcttgactt 1380 ggagagatac agcgagcaga tgacgtatgg gatatcttca gaaaaaatgc taaaagcatg 1440 gaaagaaatg gaagaaaagg ccatccacta tgctgaggtt ggtgtcattg gatacctgga 1500 ggatcagatt atgtctttgc atgctgaaat catggagcta cagaagagcc cctatggaag 1560 acgtcaggga gacttgatgg aatctctgga acagcgtgcc attgatctat ataagcagtt 1620 aaaacacaga ccttcagatc actcctacag tgacagcaca gagatggtga aaatcattgt 1680 gcacactgtg cagagtcagg accgtgtgct caaggagcgt tttggtcatt tgagcaagtt 1740 gttgggctgt aagcagaaga ttattgatct actccctaag gtggaagtgg ccctcagtaa 1800 tatcaaagaa gctgacaata ctgtcatgtt catgcaggga aaaaggcaga aagaaatatg 1860 gcatctcctt aaaattgcct gtacacagag ttctgcccgc tctcttgtag gatccagtct 1920 agaaggtgca gtaacccctc aagcatacgc atggctggcc cccgacttag cagaacatga 1980 tcattctctg tcatgtgtgg taactcctca agatggggag acttcagcac aaatgataga 2040 agaaaatttg aactgccttg gccatttaag cactattatt catgaggcaa atgaggaaca 2100 gggcaatagt atgatgaatc ttgattggag ttggttaaca gaatga 2146 <210> 2 <211> 2273 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <308> Genbank Acc. No. AF009225 <400> 2 tcgacggaac ctgaggccgc ttgccctccc gccccatgga gcggcccccg gggctgcggc 60 cgggcgcggg cgggccctgg gagatgcggg agcggctggg caccggcggc ttcgggaacg 120 tctgtctgta ccagcatcgg gaacttgatc tcaaaatagc aattaagtct tgtcgcctag 180 agctaagtac caaaaacaga gaacgatggt gccatgaaat ccagattatg aagaagttga 240 accatgccaa tgttgtaaag gcctgtgatg ttcctgaaga attgaatatt ttgattcatg 300 atgtgcctct tctagcaatg gaatactgtt ctggaggaga tctccgaaag ctgctcaaca 360 aaccagaaaa ttgttgtgga cttaaagaaa gccagatact ttctttacta agtgatatag 420 ggtctgggat tcgatatttg catgaaaaca aaattataca tcgagatcta aaacctgaaa 480 acatagttct tcaggatgtt ggtggaaaga taatacataa aataattgat ctgggatatg 540 ccaaagatgt tgatcaagga agtctgtgta catcttttgt gggaacactg cagtatctgg 600 ccccagagct ctttgagaat aagccttaca cagccactgt tgattattgg agctttggga 660 ccatggtatt tgaatgtatt gctggatata ggcctttttt gcatcatctg cagccattta 720 cctggcatga gaagattaag aagaaggatc caaagtgtat atttgcatgt gaagagatgt 780 caggagaagt tcggtttagt agccatttac ctcaaccaaa tagcctttgt agtttaatag 840 tagaacccat ggaaaactgg ctacagttga tgttgaattg ggaccctcag cagagaggag 900 gacctgttga ccttactttg aagcagccaa gatgttttgt attaatggat cacattttga 960 atttgaagat agtacacatc ctaaatatga cttctgcaaa gataatttct tttctgttac 1020 cacctgatga aagtcttcat tcactacagt ctcgtattga gcgtgaaact ggaataaata 1080 ctggttctca agaacttctt tcagagacag gaatttctct ggatcctcgg aaaccagcct 1140 ctcaatgtgt tctagatgga gttagaggct gtgatagcta tatggtttat ttgtttgata 1200 aaagtaaaac tgtatatgaa gggccatttg cttccagaag tttatctgat tgtgtaaatt 1260 atattgtaca ggacagcaaa atacagcttc caattataca gctgcgtaaa gtgtgggctg 1320 aagcagtgca ctatgtgtct ggactaaaag aagactatag caggctcttt cagggacaaa 1380 gggcagcaat gttaagtctt cttagatata atgctaactt aacaaaaatg aagaacactt 1440 tgatctcagc atcacaacaa ctgaaagcta aattggagtt ttttcacaaa agcattcagc 1500 ttgacttgga gagatacagc gagcagatga cgtatgggat atcttcagaa aaaatgctaa 1560 aagcatggaa agaaatggaa gaaaaggcca tccactatgc tgaggttggt gtcattggat 1620 acctggagga tcagattatg tctttgcatg ctgaaatcat ggggctacag aagagcccct 1680 atggaagacg tcagggagac ttgatggaat ctctggaaca gcgtgccatt gatctatata 1740 agcagttaaa acacagacct tcagatcact cctacagtga cagcacagag atggtgaaaa 1800 tcattgtgca cactgtgcag agtcaggacc gtgtgctcaa ggagctgttt ggtcatttga 1860 gcaagttgtt gggctgtaag cagaagatta ttgatctact ccctaaggtg gaagtggccc 1920 tcagtaatat caaagaagct gacaatactg tcatgttcat gcagggaaaa aggcagaaag 1980 aaatatggca tctccttaaa attgcctgta cacagagttc tgcccgctct cttgtaggat 2040 ccagtctaga aggtgcagta acccctcaga catcagcatg gctgcccccg acttcagcag 2100 aacatgatca ttctctgtca tgtgtggtaa ctcctcaaga tggggagact tcagcacaaa 2160 tgatagaaga aaatttgaac tgccttggcc atttaagcac tattattcat gaggcaaatg 2220 aggaacaggg caatagtatg atgaatcttg attggagttg gttaacagaa tga 2273 <210> 3 <211> 2238 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <308> Genbank Acc. No. AF012890 <400> 3 atggagcggc ccccggggct gcggccgggc gcgggcgggc cctgggagat gcgggagcgg 60 ctgggcaccg gcggcttcgg gaacgtctgt ctgtaccagc atcgggaact tgatctcaaa 120 atagcaatta agtcttgtcg cctagagcta agtaccaaaa acagagaacg atggtgccat 180 gaaatccaga ttatgaagaa gttgaaccat gccaatgttg taaaggcctg tgatgttcct 240 gaagaattga atattttgat tcatgatgtg cctcttctag caatggaata ctgttctgga 300 ggagatctcc gaaagctgct caacaaacca gaaaattgtt gtggacttaa agaaagccag 360 atactttctt tactaagtga tatagggtct gggattcgat atttgcatga aaacaaaatt 420 atacatcgag atctaaaacc tgaaaacata gttcttcagg atgttggtgg aaagataata 480 cataaaataa ttgatctggg atatgccaaa gatgttgatc aaggaagtct gtgtacatct 540 tttgtgggaa cactgcagta tctggcccca gagctctttg agaataagcc ttacacagcc 600 actgttgatt attggagctt tgggaccatg gtatttgaat gtattgctgg atataggcct 660 tttttgcatc atctgcagcc atttacctgg catgagaaga ttaagaagaa ggatccaaag 720 tgtatatttg catgtgaaga gatgtcagga gaagttcggt ttagtagcca tttacctcaa 780 ccaaatagcc tttgtagttt aatagtagaa cccatggaaa actggctaca gttgatgttg 840 aattgggacc ctcagcagag aggaggacct gttgacctta ctttgaagca gccaagatgt 900 tttgtattaa tggatcacat tttgaatttg aagatagtac acatcctaaa tatgacttct 960 gcaaagataa tttcttttct gttaccacct gatgaaagtc ttcattcact acagtctcgt 1020 attgagcgtg aaactggaat aaatactggt tctcaagaac ttctttcaga gacaggaatt 1080 tctctggatc ctcggaaacc agcctctcaa tgtgttctag atggagttag aggctgtgat 1140 agctatatgg tttatttgtt tgataaaagt aaaactgtat atgaagggcc atttgcttcc 1200 agaagtttat ctgattgtgt aaattatatt gtacaggaca gcaaaataca gcttccaatt 1260 atacagctgc gtaaagtgtg ggctgaagca gtgcactatg tgtctggact aaaagaagac 1320 tatagcaggc tctttcaggg acaaagggca gcaatgttaa gtcttcttag atataatgct 1380 aacttaacaa aaatgaagaa cactttgatc tcagcatcac aacaactgaa agctaaattg 1440 gagttttttc acaaaagcat tcagcttgac ttggagagat acagcgagca gatgacgtat 1500 gggatatctt cagaaaaaat gctaaaagca tggaaagaaa tggaagaaaa ggccatccac 1560 tatgctgagg ttggtgtcat tggatacctg gaggatcaga ttatgtcttt gcatgctgaa 1620 atcatggagc tacagaagag cccctatgga agacgtcagg gagacttgat ggaatctctg 1680 gaacagcgtg ccattgatct atataagcag ttaaaacaca gaccttcaga tcactcctac 1740 agtgacagca cagagatggt gaaaatcatt gtgcacactg tgcagagtca ggaccgtgtg 1800 ctcaaggagc tgtttggtca tttgagcaag ttgttgggct gtaagcagaa gattattgat 1860 ctactcccta aggtggaagt ggccctcagt aatatcaaag aagctgacaa tactgtcatg 1920 ttcatgcagg gaaaaaggca gaaagaaata tggcatctcc ttaaaattgc ctgtacacag 1980 agttctgccc ggtcccttgt aggatccagt ctagaaggtg cagtaacccc tcagacatca 2040 gcatggctgc ccccgacttc agcagaacat gatcattctc tgtcatgtgt ggtaactcct 2100 caagatgggg agacttcagc acaaatgata gaagaaaatt tgaactgcct tggccattta 2160 agcactatta ttcatgaggc aaatgaggaa cagggcaata gtatgatgaa tcttgattgg 2220 agttggttaa cagaatga 2238 <210> 4 <211> 2268 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <308> GenBank Acc. No. AF029684 <400> 4 atgagctggt caccttccct gacaacgcag acatgtgggg cctgggaaat gaaagagcgc 60 cttgggacag ggggatttgg aaatgtcatc cgatggcaca atcaggaaac aggtgagcag 120 attgccatca agcagtgccg gcaggagctc agcccccgga accgagagcg gtggtgcctg 180 gagatccaga tcatgagaag gctgacccac cccaatgtgg tggctgcccg agatgtccct 240 gaggggatgc agaacttggc gcccaatgac ctgcccctgc tggccatgga gtactgccaa 300 ggaggagatc tccggaagta cctgaaccag tttgagaact gctgtggtct gcgggaaggt 360 gccatcctca ccttgctgag tgacattgcc tctgcgctta gataccttca tgaaaacaga 420 atcatccatc gggatctaaa gccagaaaac atcgtcctgc agcaaggaga acagaggtta 480 atacacaaaa ttattgacct aggatatgcc aaggagctgg atcagggcag tctttgcaca 540 tcattcgtgg ggaccctgca gtacctggcc ccagagctac tggagcagca gaagtacaca 600 gtgaccgtcg actactggag cttcggcacc ctggcctttg agtgcatcac gggcttccgg 660 cccttcctcc ccaactggca gcccgtgcag tggcattcaa aagtgcggca gaagagtgag 720 gtggacattg ttgttagcga agacttgaat ggaacggtga agttttcaag ctctttaccc 780 taccccaata atcttaacag tgtcctggct gagcgactgg agaagtggct gcaactgatg 840 ctgatgtggc acccccgaca gaggggcacg gatcccacgt atgggcccaa tggctgcttc 900 aaggccctgg atgacatctt aaacttaaag ctggttcata tcttgaacat ggtcacgggc 960 accatccaca cctaccctgt gacagaggat gagagtctgc agagcttgaa ggccagaatc 1020 caacaggaca cgggcatccc agaggaggac caggagctgc tgcaggaagc gggcctggcg 1080 ttgatccccg ataagcctgc cactcagtgt atttcagacg gcaagttaaa tgagggccac 1140 acattggaca tggatcttgt ttttctcttt gacaacagta aaatcaccta tgagactcag 1200 atctccccac ggccccaacc tgaaagtgtc agctgtatcc ttcaagagcc caagaggaat 1260 ctcgccttct tccagctgag gaaggtgtgg ggccaggtct ggcacagcat ccagaccctg 1320 aaggaagatt gcaaccggct gcagcaggga cagcgagccg ccatgatgaa tctcctccga 1380 aacaacagct gcctctccaa aatgaagaat tccatggctt ccatgtctca gcagctcaag 1440 gccaagttgg atttcttcaa aaccagcatc cagattgacc tggagaagta cagcgagcaa 1500 accgagtttg ggatcacatc agataaactg ctgctggcct ggagggaaat ggagcaggct 1560 gtggagctct gtgggcggga gaacgaagtg aaactcctgg tagaacggat gatggctctg 1620 cagaccgaca ttgtggactt acagaggagc cccatgggcc ggaagcaggg gggaacgctg 1680 gacgacctag aggagcaagc aagggagctg tacaggagac taagggaaaa acctcgagac 1740 cagcgaactg agggtgacag tcaggaaatg gtacggctgc tgcttcaggc aattcagagc 1800 ttcgagaaga aagtgcgagt gatctatacg cagctcagta aaactgtggt ttgcaagcag 1860 aaggcgctgg aactgttgcc caaggtggaa gaggtggtga gcttaatgaa tgaggatgag 1920 aagactgttg tccggctgca ggagaagcgg cagaaggagc tctggaatct cctgaagatt 1980 gcttgtagca aggtccgtgg tcctgtcagt ggaagcccgg atagcatgaa tgcctctcga 2040 cttagccagc ctgggcagct gatgtctcag ccctccacgg cctccaacag cttacctgag 2100 ccagccaaga agagtgaaga actggtggct gaagcacata acctctgcac cctgctagaa 2160 aatgccatac aggacactgt gagggaacaa gaccagagtt tcacggccct agactggagc 2220 tggttacaga cggaagaaga agagcacagc tgcctggagc aggcctca 2268 <210> 5 <211> 1994 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <308> GenBank Acc. No. AF074382 <400> 5 ggcacgagca tggcccttgt gatccaggtg gggaaactaa ggcccagaga agtgaggacc 60 ccgcagacta tcaatcccag tctcttcccc tcactccctg tgaagctctc cagcatcatc 120 gaggtcccat cagcccttgc cctgttggat gaataggcac ctctggaaga gccaactgtg 180 tgagatggtg cagcccagtg gtggcccggc agcagatcag gacgtactgg gcgaagagtc 240 tcctctgggg aagccagcca tgctgcacct gccttcagaa cagggcgctc ctgagaccct 300 ccagcgctgc ctggaggaga atcaagagct ccgagatgcc atccggcaga gcaaccagat 360 tctgcgggag cgctgcgagg agcttctgca tttccaagcc agccagaggg aggagaagga 420 gttcctcatg tgcaagttcc aggaggccag gaaactggtg gagagactcg gcctggagaa 480 gctcgatctg aagaggcaga aggagcaggc tctgcgggag gtggagcacc tgaagagatg 540 ccagcagcag atggctgagg acaaggcctc tgtgaaagcc caggtgacgt ccttgctcgg 600 ggagctgcag gagagccaga gtcgcttgga ggctgccact aaggaatgcc aggctctgga 660 gggtcgggcc cgggcggcca gcgagcaggc gcggcagctg gagagtgagc gcgaggcgct 720 gcagcagcag cacagcgtgc aggtggacca gctgcgcatg cagggccaga gcgtggaggc 780 cgcgctccgc atggagcgcc aggccgcctc ggaggagaag aggaagctgg cccagttgca 840 ggtggcctat caccagctct tccaagaata cgacaaccac atcaagagca gcgtggtggg 900 cagtgagcgg aagcgaggaa tgcagctgga agatctcaaa cagcagctcc agcaggccga 960 ggaggccctg gtggccaaac aggaggtgat cgataagctg aaggaggagg ccgagcagca 1020 caagattgtg atggagaccg ttccggtgct gaaggcccag gcggatatct acaaggcgga 1080 cttccaggct gagaggcagg cccgggagaa gctggccgag aagaaggagc tcctgcagga 1140 gcagctggag cagctgcaga gggagtacag caaactgaag gccagctgtc aggagtcggc 1200 caggatcgag gacatgagga agcggcatgt cgaggtctcc caggccccct tgccccccgc 1260 ccctgcctac ctctcctctc ccctggccct gcccagccag aggaggagcc cccccgagga 1320 gccacctgac ttctgctgtc ccaagtgcca gtatcaggcc cctgatatgg acaccctgca 1380 gatacatgtc atggagtgca ttgagtaggg ccggccagtg caaggccact gcctgcccga 1440 ggacgtgccc gggaccgtgc agtctgcgct ttcctctccc gcctgcctag cccaggatga 1500 agggctgggt ggccacaact gggatgccac ctggagcccc acccaggagc tggccgcggc 1560 accttacgct tcagctgttg atccgctggt cccctctttt ggggtagatg cggccccgat 1620 caggcctgac tcgctgctct ttttgttccc ttctgtctgc tcgaaccact tgcctcgggc 1680 taatccctcc ctcttcctcc acccggcact ggggaagtca agaatggggc ctggggctct 1740 cagggagaac tgcttcccct ggcagagctg ggtggcagct cttcctccca ccggacaccg 1800 acccgcccgc cgctgtgccc tgggagtgct gccctcttac catgcacacg ggtgctctcc 1860 ttttgggctg catgctattc cattttgcag ccagaccgat gtgtatttaa ccagtcacta 1920 ttgatggaca tttgggttgt ttcccatctt tttgttacca taaataatgg catagtaaaa 1980 aaaaaaaaaa aaaa 1994 <210> 6 <211> 22 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 6 gagaagatta agaagaagga tc 22 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 7 tctccgaaag ctgctcaaca 20 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 8 tccatctaga acacattgag 20 <210> 9 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 9 cagccactgt tgattattgg 20 <210> 10 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 10 aggctggttt ccgaggatcc 20 <210> 11 <211> 18 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 11 cccatcacca tcttccag 18 <210> 12 <211> 18 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequense <400> 12 cctgcttcac caccttct 18 <210> 13 <211> 22 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Antisense Sequence for IKK Subunit <400> 13 ttggcatggt tcaacttctt ca 22 <210> 14 <211> 26 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Antisense Sequence for IKK Subunit <400> 14 tcaattattt tatgtattat ctttcc 26 <210> 15 <211> 22 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Antisense Sequence for IKK Subunit <400> 15 gatccttctt cttaatcttc tc 22 <210> 16 <211> 22 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Antisense Sequence for IKK Subunit <400> 16 gatctctcct tttattcatc tc 22 <210> 17 <211> 24 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Antisense Sequence for IKK Subunit <400> 17 gcagaagtca tatttaggat gtgt 24 <210> 18 <211> 22 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Antisense Sequence for IKK Subunit <400> 18 ggtctgtgtt ttaactgctt at 22 <210> 19 <211> 22 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Random Sequence <400> 19 nnnnnnnnnn nnnnnnnnnn nt 22
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における逆相液体クロマトグラフィー
によるアンチセンス核酸化合物α729VSの純度の分析結
果を示すクロマトグラム。
【図2】実施例1におけるキャピラリーゲル電気泳動に
よるアンチセンス核酸化合物α729VSの純度の分析結果
を示すクロマトグラム。
【図3】実施例1における紫外線吸収スペクトル分析に
よるアンチセンス核酸化合物α729VSの純度の分析結果
を示すスペクトル。
【図4】A549細胞におけるインターロイキン6産生に及
ぼすアンチセンス核酸化合物の影響(実施例2、12時
間処理)を示すグラフ。縦軸は補正IL−6量(インタ
ーロイキン6産生量を生細胞数で補正した値)を、横軸
は実験に用いたアンチセンス核酸化合物の種類を示す。
【図5】A549細胞におけるインターロイキン6産生に及
ぼすアンチセンス核酸化合物の影響(実施例2、24時
間処理)を示すグラフ。縦軸は補正IL−6量(インタ
ーロイキン6産生量を生細胞数で補正した値)を、横軸
は実験に用いたアンチセンス核酸化合物の種類を示す。
【図6】A549細胞におけるIKKサブユニットの発現に
及ぼすアンチセンス核酸化合物の影響を示す写真(実施
例3)。写真は、IKKサブユニットのmRNAをRT-PCRで
増幅しアガロース電気泳動で分離した結果を示す。各レ
ーンの試料については本文に記載したとおり。
【図7】図6と同じ試料について外部標準としてGAPDH
(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)のmRNAを
RT-PCRした結果を示す写真(実施例3)。
【図8】図6で検出されたバンドがIKKのサブユニッ
トをコードする遺伝子に由来するものであることを確認
するために行ったnested-PCRの結果を示す写真(実施例
3)。各レーンの試料については本文に記載したとお
り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IκBリン酸化酵素のサブユニットをコー
    ドする遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を有
    し、かつ、サイトカインの発現を阻害する活性を有する
    アンチセンス核酸化合物。
  2. 【請求項2】サイトカインがインターロイキン−6であ
    る請求項1に記載のアンチセンス核酸化合物。
  3. 【請求項3】IκBリン酸化酵素のサブユニットをコー
    ドする遺伝子の塩基配列が、配列番号:1から5で表さ
    れる塩基配列のいずれかから選択されるものである請求
    項1に記載のアンチセンス核酸化合物。
  4. 【請求項4】相補的な塩基配列が配列番号:6で表され
    る塩基配列に対して相補的な塩基配列である請求項1に
    記載のアンチセンス核酸化合物。
  5. 【請求項5】IκBリン酸化酵素のサブユニットをコー
    ドする遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を有
    し、かつサイトカインの発現を阻害する作用を有するア
    ンチセンス核酸化合物を細胞内に導入することを特徴と
    するサイトカインの発現阻害方法。
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