JP2000252243A - 金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法 - Google Patents
金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法Info
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Abstract
属用研磨液の濃縮化をはかると共にそれを希釈して用い
て研磨した際に信頼性の高い金属膜の埋め込みパターン
形成を可能とする金属用研磨液及びそれを用いた研磨方
法を提供する。 【解決手段】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
形成剤保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属用研
磨液を使用する際に水または水溶液を加え希釈して使用
する金属用研磨液。前記の希釈した金属用研磨液を研磨
定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被
研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方
法。
Description
スの配線工程において用いる金属用研磨液及びその金属
用研磨液を用いた研磨方法に関する。
す)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術
が開発されている。化学機械研磨(以下CMPと記す)
法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形
成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、
埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術であ
る。この技術は、例えば米国特許第4944836号に
開示されている。
に、配線材料として銅合金の利用が試みられている。し
かし、銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻
繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困
難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜
上に銅合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅合金
薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、
いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術
は、例えば特開平2−278822号公報に開示されて
いる。
磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パ
ッド表面を金属用研磨液で浸し、基体の金属膜を形成し
た面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(以下研磨
圧力と記す)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液と
金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を除
去するものである。
には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じてさ
らに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。まず
酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥
粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられ
ている。凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり
触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないの
で、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基
体表面は平坦化される。この詳細についてはジャーナル
・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal of
ElectrochemicalSociety)の第138巻11号(19
91年発行)の3460〜3464頁に開示されてい
る。
酸化金属溶解剤を添加することが有効とされている。固
体砥粒によって削り取られた金属酸化物の粒を研磨液に
溶解させてしまうと固体砥粒による削り取りの効果が増
すためであるためと解釈できる。酸化金属溶解剤の添加
によりCMPによる研磨速度は向上するが、一方、凹部
の金属膜表面の酸化層もエッチング(溶解)されて金属
膜表面が露出すると、酸化剤によって金属膜表面がさら
に酸化され、これが繰り返されると凹部の金属膜のエッ
チングが進行してしまう。このため研磨後に埋め込まれ
た金属配線の表面中央部分が皿のように窪む現象(以下
ディシングと記す)が発生し、平坦化効果が損なわれ
る。これを防ぐためにさらに保護膜形成剤が添加され
る。酸化金属溶解剤と保護膜形成剤の効果のバランスを
取ることが重要であり、凹部の金属膜表面の酸化層はあ
まりエッチングされず、削り取られた酸化層の粒が効率
良く溶解されCMPによる研磨速度が大きいことが望ま
しい。
を添加して化学反応の効果を加えることにより、CMP
速度(CMPによる研磨速度)が向上すると共に、CM
Pされる金属層表面の損傷(ダメージ)も低減される効
果が得られる。
用研磨液を用いてCMPによる埋め込み配線形成を行う
場合には、(1)埋め込まれた金属配線の表面中央部分
が等方的に腐食されて皿の様に窪む現象(以下ディッシ
ングと記す)の発生、(2)固体砥粒に由来する研磨傷
(スクラッチ)の発生、(3)研磨後の基体表面に残留
する固体砥粒を除去するための洗浄プロセスが複雑であ
ること、(4)固体砥粒そのものの原価や廃液処理に起
因するコストアップ、等の問題が生じる。また、固体砥
粒を含む金属用研磨液や固体砥粒を含まない金属用研磨
液は、その大部分が水であるため、それを入れて運搬す
るための容器、運送及び研磨を行う側での保管、研磨装
置のタンク等の容量を大きくしなければならないなどの
ため、貯蔵、製造のためのスペースが必要であり、ま
た、金属用研磨液の研磨装置への供給自動化の障害とな
っていた。また、運搬容器のリサイクルに伴う費用の増
大などが大きな問題となっている。
金属用研磨液の濃縮液を用いることにより改善ができ、
研磨液メーカの生産コストを低減し、結果として濃縮液
を希釈したもののコストも下げることができる。また、
濃縮液使用により研磨液生産設備のスケールを上げる必
要がなくなるため、新たな設備投資を行わずに量産化に
対応できる利点がある。濃縮液使用によって得られる効
果を考慮すると10倍以上の濃縮液作製が可能であるこ
とが望ましい。
制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリ
シン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶
解剤及び保護膜形成剤としてBTA(ベンゾトリアゾー
ル)を含有する金属用研磨液を用いる方法が提唱されて
いる。この技術は例えば特開平8−83780号公報に
記載されている。
対する溶解度は低いため(2g/20℃水100c
c)、一部金属用研磨液においては10倍濃縮ができな
かった(例えばBTA0.2重量%を含む金属用研磨液
の濃縮は5倍まで可能、10倍では室温が10℃以下で
析出)。従って、研磨液を10倍以上濃縮可能で、且つ
室温が0℃以上の通常の環境で濃縮液中のBTAを析出
させないような金属用研磨液が望まれていた。本発明
は、金属用研磨液の濃縮液を希釈することを特徴とし、
信頼性の高い金属膜の埋め込みパターン形成を可能とす
る金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法を提供するも
のである。
は、(1)金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成
剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属用研磨
液を使用する際に水または水溶液を加え希釈して使用す
ることを特徴とする金属用研磨液を提供する。(2)水
溶液が、金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成
剤、保護膜形成剤の良溶媒のうち少なくとも1つ以上の
水溶液である上記(1)に記載の金属用研磨液、(3)
金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜
形成剤の良溶媒及び水を含有する金属用研磨液を少なく
とも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に水
または水溶液を加え希釈して使用することを特徴とする
金属用研磨液、(4)金属の酸化剤を1つの構成成分と
し、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良
溶媒及び水を1つの構成成分とし、それらを使用する際
に水または水溶液を加え希釈して使用する上記(3)に
記載の金属用研磨液、(5)金属の酸化剤、保護膜形成
剤、保護膜形成剤の良溶媒を1つの構成成分とし、酸化
金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び
水を1つの構成成分とし、それらを使用する際に水また
は水溶液を加え希釈して使用する上記(3)に記載の金
属用研磨液、(6)金属の酸化剤を含む1つの構成成分
を40℃以下にし、他の構成成分を室温から100℃の
範囲に加温し、且つ1つの構成成分と他の構成成分また
は水もしくは水溶液を加え希釈して使用する際に、混合
した後に40℃以下となるようにした上記(3)ないし
(5)のいずれかに記載の金属用研磨液、(7)保護膜
形成剤の良溶媒が、アルコール系溶媒、エーテル系溶
媒、ケトン系溶媒のうちいずれか1つ以上である上記
(1)ないし(6)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(8)保護膜形成剤の良溶媒の配合量が、水または水溶
液を加え希釈する前の各構成成分の総量100gに対し
て50g未満である上記(1)ないし(7)のいずれか
に記載の金属用研磨液、(9)平均粒径100μm以下
の固形の保護膜形成剤を少なくとも1つの構成成分に溶
解ないし分散させた上記(1)ないし(8)のいずれか
に記載の金属用研磨液、(10)金属用研磨液に砥粒を
含有させた上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の
金属用研磨液である。
方法は、(11)金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護
膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属
用研磨液を使用する際に、水または水溶液を加え希釈し
て研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触さ
せて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨するこ
とを特徴とする研磨方法であり、(12)金属の酸化
剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良
溶媒及び水を含有する金属用研磨液を少なくとも2つの
構成成分に分けて、それらを使用する際に、水または水
溶液を加え希釈して研磨定盤上の研磨パッドに供給し、
被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動
させて研磨することを特徴とする研磨方法であり、(1
3)上記(4)ないし(10)のいずれかに記載の金属
用研磨液を用いて研磨する上記(12)に記載の研磨方
法である。
酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒
及び水を含有する。保護膜形成剤は金属表面に保護膜を
形成するもので、保護膜形成剤としては、アンモニア、
アルキルアミン、アミノ酸、イミン、アゾール等の含窒
素化合物及びその塩、メルカプタン、多糖類、ポリカル
ボン酸及びその塩、及びビニル系ポリマ等の水溶性ポリ
マから選ばれた少なくとも一種が好ましい。
ウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれた
少なくとも一種が好ましい。酸化金属溶解剤としては、
有機酸、そのアンモニウム塩及び硫酸から選ばれた少な
くとも一種が好ましい。前記保護膜形成剤の水に対する
溶解度の向上を目的に、保護膜形成剤の良溶媒を添加す
る。良溶媒としては、アルコール、エーテル、ケトン等
の有機溶媒から選ばれた少なくとも一種が好ましい。本
発明の研磨方法は、上記の金属用研磨液を用いて好まし
くは、銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物から選ばれ
た少なくとも1種の金属層を含む積層膜からなる金属膜
を研磨する工程によって少なくとも金属膜の一部を除去
する研磨方法である。
0nm/min以下に抑制できれば好ましい平坦化効果
が得られることが分かった。CMP速度の低下が許容で
きる範囲であればエッチング速度はさらに低い方が望ま
しく、5nm/min以下に抑制できれば例えば50%
程度の過剰CMP(金属膜をCMP除去するに必要な時
間の1.5倍のCMPを行うこと)を行ってもディッシ
ングは問題とならない程度に留まる。さらにエッチング
速度を1nm/min以下に抑制できれば、100%以
上の過剰CMPを行ってもディッシングは問題とならな
い。エッチング速度は、金属用研磨液中に被研磨基板
(表面に凹部を有する基体上に金属膜を形成・充填した
基板)を浸し、室温(25℃)で100rpmで攪拌し
たときの、金属膜のエッチング速度であり、金属膜厚差
を電気抵抗値から換算して求める。
有する基体上に銅、銅合金(銅/クロム等)を含む金属
膜を形成・充填する。この基体を本発明による金属用研
磨液を用いてCMPすると、基体の凸部の金属膜が選択
的にCMPされて、凹部に金属膜が残されて所望の導体
パターンが得られる。本発明の金属用研磨液では、実質
的に固体砥粒を含まなくとも良く、固体砥粒よりもはる
かに機械的に柔らかい研磨パッドとの摩擦によってCM
Pが進むために研磨傷は劇的に低減される。本発明の金
属用研磨液は、金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を必須成分とす
る。固体砥粒は実質的に含まれなくとも良いが、使用す
ることもできる。
O2 )、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾ
ン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好まし
い。基体が集積回路用素子を含むシリコン基板である場
合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物な
どによる汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まな
い酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は組成の時間変化
が激しいので過酸化水素が最も適している。但し、適用
対象の基体が半導体素子を含まないガラス基板などであ
る場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えな
い。
い。以下の群から選ばれたものの水溶液が適している。
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル
酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エ
チル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2
−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキ
サン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセ
リン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リン
ゴ酸、酒石酸、クエン酸等、及びそれらの有機酸のアン
モニウム塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニ
ウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム等、クロム酸等又はそれらの混合
物等が挙げられる。これらの中ではギ酸、マロン酸、リ
ンゴ酸、酒石酸、クエン酸が銅、銅合金及び銅又は銅合
金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層を含む
積層膜に対して好適である。特に、リンゴ酸、酒石酸、
クエン酸については実用的なCMP速度を維持しつつ、
エッチング速度を効果的に抑制できるという点で好まし
い。
のが好適である。アンモニア;ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、プロピレンジアミン等
のアルキルアミンや、エチレンジアミンテトラ酢酸(E
DTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム及び
キトサン等のアミン;グリシン、L−アラニン、β−ア
ラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バ
リン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイ
シン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、
L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシ
ン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロ
トレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−
ジヨ−ド−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシ
フェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒド
ロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニ
ン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチ
オニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパ
ラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチ
ル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラ
ギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、
L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L
−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジ
ン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒ
スチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、ア
クチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、
アンギオテンシンII及びアンチパイン等のアミノ酸;
ジチゾン、クプロイン(2,2’−ビキノリン)、ネオ
クプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナント
ロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7
−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュ
ペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾ
ン)等のイミン;ベンズイミダゾール−2−チオール、
2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロピオン酸、
2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオブチル酸、2−
メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−トリアゾー
ル、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−
1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロ
ピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピ
ルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、
4−メトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、
4−ブトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、
4−オクチルオキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾ
ール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−(1,
2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N−
(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エチ
ルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリア
ゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホ
スホン酸等のアゾール;ノニルメルカプタン、ドデシル
メルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチオ
ール、トリアジントリチオール等のメルカプタン;アル
ギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロ−ス、カ
−ドラン及びプルラン等の多糖類;グリシンアンモニウ
ム塩及びグリシンナトリウム塩等のアミノ酸塩;ポリア
スパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリ
ンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニ
ウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド
酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、
ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポ
リアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリア
クリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム
塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリ
アミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリ
カルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコ−ル、ポリビ
ニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系ポリ
マが挙げられる。その中でもエチレンジアミンテトラ酢
酸、L−トリプトファン、キュペラゾン、トリアジンジ
チオール、ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール、4−カルボキシルベンゾトリアゾールブ
チルエステル、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾー
ル、ポリリンゴ酸、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコ
−ルが高いCMP速度と低いエッチング速度を両立する
上で好ましい。
から選ばれたものが好適である。メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、2−プロピ
ン−1−オール、アリルアルコール、エチレンシアノヒ
ドリン、1−ブタノール、2−ブタノール(S)−
(+)−2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノー
ル、t−ブチルアルコール、パ−フルオロ−t−ブチル
アルコール、t−ペンチルアルコール、1,2−エタン
ジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−
1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオ
ール、グリセリン、2−エチル−2−(ヒドロキシメチ
ル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサ
ントリオール等のアルコール;ジオキサン、トリオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエ
タノール、2,2−(ジメトキシ)エタノール、2−イ
ソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1
−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プ
ロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフル
フリルアルコール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコー
ル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テト
ラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ジ
アセトンアルコール、2−メトキシエチルアセテート、
2−エトキシエチルアセテート、ジエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート等のエーテル;アセト
ン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘ
キサノン等のケトン等が挙げられ、その中でも、メタノ
ール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフ
ラン、エチレングリコール、アセトン、メチルエチルケ
トンがより好ましい。
合金及び銅又は銅合金の酸化物(以下銅合金という)か
ら選ばれた少なくとも1種を含む積層膜であると好まし
い。
を加え希釈した状態で金属用研磨液を使用する際に、金
属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形
成剤の良溶媒及び水の総量100gに対して、0.00
3mol〜0.7molとすることが好ましく、0.0
3mol〜0.5molとすることがより好ましく、
0.2mol〜0.3molとすることが特に好まし
い。この配合量が、0.003mol未満では、金属の
酸化が不十分でCMP速度が低く、0.7molを超え
ると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。
は、水または水溶液を加え希釈した状態で金属用研磨液
を使用する際に、金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護
膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水の総量100g
に対して0.000001〜0.005molとするこ
とが好ましく、0.00005mol〜0.0025m
olとすることがより好ましく、0.0005mol〜
0.0015molとすることが特に好ましい。この配
合量が0.005molを超えると、エッチングの抑制
が困難となる傾向がある。
を加え希釈した状態で金属用研磨液を使用する際に、金
属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形
成剤の良溶媒及び水の総量100gに対して0.000
1mol〜0.05molとすることが好ましく0.0
003mol〜0.005molとすることがより好ま
しく、0.0005mol〜0.0035molとする
ことが特に好ましい。この配合量が0.0001mol
未満では、エッチングの抑制が困難となる傾向があり、
0.05molを超えるとCMP速度が低くなってしま
う傾向がある。また、濃縮液作製時に使用する保護膜形
成剤の内、室温での水に対する溶解度が5重量%未満の
ものの配合量は、室温での水に対する溶解度の2倍以内
とすることが好ましく、1.5倍以内とすることがより
好ましい。この配合量が2倍以上では濃縮品を5℃に冷
却した際の析出を防止するのが困難となる。
はないが、水または水溶液を加え希釈する前の各構成成
分の金属用研磨液の濃縮液の総量100gに対して50
g未満とすることが好ましく25g未満とすることがよ
り好ましい。この配合量が50g以上では研磨界面の状
態が水系の場合とは異なり、CMP速度が低下する恐れ
がある。
属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水
を含有する金属用研磨液を使用する際に水または水溶液
を加え希釈して使用するが、水または水溶液を加え希釈
した状態で金属用研磨液が、実際に使用する金属の酸化
剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良
溶媒及び水を含有した組成となるように予め濃縮してお
く。水で希釈する場合は、金属の酸化剤、酸化金属溶解
剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有
する金属用研磨液を予め高濃度の状態にしておき、実際
に研磨する際に水を加え希釈して所望の組成となるよう
にする。また、水溶液で希釈して使用する場合は、予め
金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜
形成剤の良溶媒のうち少なくとも1つ以上を水溶液と
し、水溶液中に含有した成分と希釈される金属用研磨液
の構成成分を合計した成分が、金属用研磨液を使用して
研磨する際の成分となるようにする。こうすることによ
り、溶解しにくい成分を水溶液の形で配合することがで
き、より金属用研磨液を濃縮することができる。この目
的のため、水溶液には、溶解度の低い保護膜形成剤と保
護膜形成剤の良溶媒を含有させることが好ましい。
酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤
の良溶媒及び水を含有する金属用研磨液を少なくとも2
つの構成成分に分けて、それらを使用する際に水または
水溶液を加え希釈して使用する。希釈の方法としては、
1つの構成成分に水または水溶液を加え、更に別の構成
成分と混合し希釈したり、多数の構成成分に水または水
溶液を加え更に残りの構成成分を混合して希釈したり、
多数の構成成分に水または水溶液を加えこれらを混合し
て希釈したり、多数の成分を混合し、水または水溶液を
加え希釈するなどの多くの方法を採用することができ
る。具体的には、例えば、金属の酸化剤を1つの構成成
分(A)とし、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜
形成剤の良溶媒及び水を1つの構成成分(B)とし、そ
れらを使用する際に水または水溶液を加え構成成分
(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。希釈の方
法としては、構成成分(A)と構成成分(B)を混合
し、その混合液に水または水溶液を加え希釈する方法、
構成成分(A)に水または水溶液を加え希釈し、これを
構成成分(B)と混合し希釈する方法、構成成分(B)
に水または水溶液を加え希釈し、これを構成成分(A)
と混合し希釈する方法、構成成分(A)と構成成分
(B)に水または水溶液をそれぞれ加え、希釈した構成
成分(A)と構成成分(B)を混合し希釈する方法、ほ
ぼ同時に構成成分(A)、構成成分(B)、水または水
溶液を加えて希釈する方法が例示される。溶解度の低い
保護膜形成剤を2つの構成成分(A)と(B)に分け、
金属の酸化剤、保護膜形成剤及び保護膜形成剤の良溶媒
を1つの構成成分(A)とし、酸化金属溶解剤、保護膜
形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を1つの構成成分
(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液を加
え構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用す
る。 また、前記した2つの構成成分だけでなく金属の
酸化剤を1つの構成成分(A)、酸化金属溶解剤を1つ
の構成成分(B)、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶
媒を1つの構成成分(C)とすることもでき、それらを
使用する際に水または水溶液を加え希釈して使用するこ
ともできる。これらの場合、同じ配合成分を複数の構成
成分に分けて使用することもできる。こうすることによ
り、溶解度の低い保護膜形成剤を保護膜形成剤の良溶媒
に多量に溶解することができるので、高濃度の濃縮した
金属用研磨液とすることができる。本発明は、上記の例
示のみでなく、金属用研磨液の各成分を分けて濃縮し、
それを希釈する方法であれば採用することができる。
ある過酸化水素は、温度が40℃以上になると分解を始
めるようになり、この温度以上で保管したり使用した場
合、金属の酸化剤の濃度が変化し、研磨速度に悪影響す
る恐れがある。一方、溶解度の低いものは、液温を高め
ると溶解度が高くなるため高濃度の液を作製するうえで
好ましい。これらのため、金属の酸化剤を含む1つの構
成成分を40℃以下にし、他の構成成分を室温から10
0℃の範囲に加温し、且つ1つの構成成分と他の構成成
分または水もしくは水溶液を加え希釈して使用する際
に、混合した後に40℃以下となるようにすることが好
ましい。溶解度を高くするため温度を上げて溶解した構
成成分は、温度が低下すると溶解成分が一部析出する
が、再度、温度を上げると溶解するので、使用の際は温
度を上げて用いる。
合、平均粒径100μm以下のものを少なくとも1つの
構成成分に溶解ないし分散させるとより好ましい。溶解
度の低い保護膜形成剤が、固体の場合、溶解に時間を要
するので粉砕して表面積を大きくすることで溶解速度を
速めることができる。また、溶解しきれない状態で小さ
な粒子として分散させていても、他の成分及び水または
水溶液と混合し、希釈された場合に、粒子が小さく、表
面積が大きいので溶解しやすくなる。このため平均粒径
は、50μm以下が好ましく、20μm以下がさらに好
ましい。
以上の構成成分に砥粒を含有させることができる。砥粒
としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジル
コニア、ゲルマニア、炭化珪素等の無機物砥粒、ポリス
チレン、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル等の有機物砥粒
のいずれでもよいが、研磨液中での分散安定性が良く、
CMPにより発生する研磨傷(スクラッチ)の発生数の
少ない、平均粒径が100nm以下のコロイダルシリ
カ、コロイダルアルミナが好ましい。平均粒径は、例え
ば、バリア層の研磨速度がより大きくなり、二酸化シリ
コンの研磨速度がより小さくなる20nm以下がより好
ましい。コロイダルシリカはシリコンアルコキシドの加
水分解または珪酸ナトリウムのイオン交換による製造方
法が知られており、コロイダルアルミナは硝酸アルミニ
ウムの加水分解による製造方法が知られている。砥粒
は、使用する際の金属用研磨液の全重量に対して0.0
1〜10重量%であることが好ましく、0.05〜5重
量%の範囲であることがより好ましい。0.01重量%
以下では、砥粒を含有する効果が見られず、10重量%
以上ではCMPによる研磨速度は飽和し、それ以上加え
ても増加は見られない。
は、金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保
護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属用研磨液を使
用する際に、水または水溶液を加え希釈して研磨定盤上
の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面
と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法であ
る。研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基
板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回
転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤
を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨パッドと
しては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フ
ッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件に
は制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さ
ないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研
磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの
押しつけ圧力が9.8〜98.1KPa(100〜10
00gf/cm2)であることが好ましく、研磨速度の
ウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するため
には、9.8〜49.0KPa(100〜500gf/
cm2)であることがより好ましい。研磨している間、
研磨パッドには金属用研磨液をポンプ等で連続的に供給
する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が
常に研磨液で覆われていることが好ましい。 研磨終了
後の半導体基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライ
ヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落とし
てから乾燥させることが好ましい。本発明の研磨方法で
は、希釈する水溶液は、上記した水溶液と同じであり、
予め金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保
護膜形成剤の良溶媒のうち少なくとも1つ以上を水溶液
とし、水溶液中に含有した成分と希釈される金属用研磨
液の成分を合計した成分が、金属用研磨液を使用して研
磨する際の成分となるようにする。水溶液で希釈して使
用する場合は、溶解しにくい成分を水溶液の形で配合す
ることができ、より金属用研磨液を濃縮することができ
る。濃縮された金属用研磨液を水または水溶液を加え希
釈する方法としては、濃縮された金属用研磨液を供給す
る配管と水または水溶液を供給する配管を途中で合流さ
せて混合し、混合し希釈された金属用研磨液を研磨パッ
ドに供給する方法がある。混合は、圧力を付した状態で
狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中に
ガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合
流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転
する羽根を設ける方法など通常に行われている方法を採
用することができる。また、濃縮された金属用研磨液に
水または水溶液を加え希釈する方法としては、金属用研
磨液を供給する配管と水または水溶液を供給する配管を
独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供
給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動で混合する方法
である。さらに、濃縮された金属用研磨液に水または水
溶液を加え希釈する方法としては、1つの容器に、所定
量の濃縮された金属用研磨液と水または水溶液を入れ混
合してから、研磨パッドにその混合した金属用研磨液を
供給する方法がある。
化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の
良溶媒及び水を含有する金属用研磨液を少なくとも2つ
の構成成分に分けて、それらを使用する際に、水または
水溶液を加え希釈して研磨定盤上の研磨パッドに供給
し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対
運動させて研磨する方法である。前記したように、例え
ば、金属の酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸化金
属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水
を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水
または水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈
して使用する。また、溶解度の低い保護膜形成剤を2つ
の構成成分(A)と(B)に分け、金属の酸化剤、保護
膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒を1つの構成成分
(A)とし、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形
成剤の良溶媒及び水を1つの構成成分(B)とし、それ
らを使用する際に水または水溶液を加え構成成分(A)
と構成成分(B)を希釈して使用する。この例の場合、
構成成分(A)と構成成分(B)と水または水溶液をそ
れぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、
3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合
し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つ
の配管を結合してから他の1つの配管を結合することも
可能である。例えば、溶解しにくい保護膜形成剤を含む
構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして
溶解時間を確保してから、さらに水または水溶液の配管
を結合する方法である。その他の混合方法は、上記した
ように直接に3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き、
研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法、
1つの容器に3つの構成成分を混合して、そこから研磨
パッドに希釈された金属用研磨液を供給する方法であ
る。上記した研磨方法において、金属の酸化剤を含む1
つの構成成分を40℃以下にし、他の構成成分を室温か
ら100℃の範囲に加温し、且つ金属の酸化剤を含む1
つの構成成分と他の構成成分または水もしくは水溶液を
加え希釈して使用する際に、混合した後に40℃以下と
するようにすることもできる。温度が高いと溶解度が高
くなるため、金属用研磨液の溶解度の低い原料の溶解度
を上げるために好ましい方法である。金属の酸化剤を含
まない他の構成成分を室温から100℃の範囲で加温し
て溶解させた原料は、温度が下がると溶液中に析出する
ため、温度が低下したその構成成分を用いる場合は、予
め加温して析出したものを溶解させる必要がある。これ
には、加温し溶解した構成成分液を送液する手段と、析
出物を含む液を攪拌しておき、送液し配管を加温して溶
解させる手段を採用することができる。加温した構成成
分が金属の酸化剤を含む1つの構成成分の温度を40℃
以上に高めると金属の酸化剤が分解してくる恐れがある
ので、加温した構成成分とこの加温した構成成分を冷却
する金属の酸化剤を含む1つの構成成分等で混合した場
合、40℃以下となるようにする。
り、金属用研磨液の濃縮液を用いることにより金属用研
磨液の生産コストを低減したり、運搬するための容器、
運送及び研磨を行う側での保管、研磨装置のタンク等の
容量を小さくすることができる。この金属用研磨液にお
いては主として保護膜形成剤の水に対する溶解度の向上
を目的に、金属用研磨液に保護膜形成剤の良溶媒を添加
する。これにより、研磨特性に応じたより広範で且つ高
濃度の金属用研磨液の濃縮液作製が可能となる。
る。本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。 (実施例1)酸化金属溶解剤としてDL−リンゴ酸(試
薬特級)1.5重量部に水61.5重量部を加えて溶解
し、これに保護膜形成剤としてベンゾトリアゾール2重
量部を保護膜形成剤の良溶媒としてエタノール5重量部
に溶解させ得られる溶液を加えて得られたものを金属用
研磨液10倍濃縮液とした。この金属用研磨液10倍濃
縮液7重量部に、過酸化水素水(試薬特級、30%水溶
液)33.2重量部を加え、更に希釈剤として水63重
量部を加えて希釈し実際に金属用研磨液を使用するとき
の金属用研磨液とした。上記の金属用研磨液を用いて、
下記の研磨条件でCMPした。 《研磨条件》 基体:厚さ1μmの銅膜を形成したシリコン基板 研磨パッド:IC1000(ロデ−ル社製商品名) 研磨圧力:20.6KPa(210g/cm2) 基体と研磨定盤との相対速度:36m/min 《研磨品評価項目》 CMP速度:銅膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値
から換算して求めた。 エッチング速度:25℃、100rpmで攪拌した金属
用研磨液への浸漬前後の銅層膜厚差を電気抵抗値から換
算して求めた。 また、実際のCMP特性を評価するため、絶縁層中に深
さ0.5μmの溝を形成して公知のスパッタ法によって
銅膜を形成して公知の熱処理によって埋め込んだシリコ
ン基板を基体として用いてCMPを行った。CMP後の
基体の目視、光学顕微鏡観察、及び電子顕微鏡観察によ
りエロ−ジョン及び研磨傷発生の有無を確認した。上記
の金属用研磨液を用いてCMPした結果、CMP速度が
129nm/min、エッチング速度が0.5nm/m
inといずれも良好で、且つ、濃縮工程の有無によるC
MP速度及びエッチング速度には差が生じなかった。ま
た、エロ−ジョン及び研磨傷の発生も見られなかった。
1.5重量部に水61重量部を加えて溶解し、これにベ
ンゾトリアゾール2重量部及びポリアクリル酸アンモニ
ウム塩0.5重量部のメタノール5重量部溶液を加え得
られたものを金属用研磨液10倍濃縮液とした。次に、
得られた金属用研磨液10倍濃縮液7重量部に水63重
量部を加えて希釈し、これに過酸化水素水(試薬特級、
30%水溶液)33.2重量部を加えて得られたものを
金属用研磨液とした。上記金属用研磨液を用いて、実施
例1と同様のCMP条件でCMPを施した。その結果、
CMP速度が179nm/min、エッチング速度が
0.5nm/minといずれも良好で、且つ、濃縮工程
の有無によるCMP速度及びエッチング速度には差が生
じなかった。また、エロ−ジョン及び研磨傷の発生も見
られなかった。
1.5重量部、ポリビニルアルコール0.3重量部に水
58.7重量部を加えて溶解し、これにトリルトリアゾ
ール2.5重量部のアセトン7重量部溶液を加え得られ
たものを金属用研磨液10倍濃縮液とした。次に、得ら
れた金属用研磨液10倍濃縮液7重量部に水63重量部
を加えて希釈し、これに過酸化水素水(試薬特級、30
%水溶液)33.2重量部を加えて得られたものを金属
用研磨液とした。上記金属用研磨液を用いて、実施例1
と同様のCMP条件でCMPを施した。その結果、CM
P速度が170nm/min、エッチング速度が0.4
nm/minといずれも良好で、且つ、濃縮工程の有無
によるCMP速度及びエッチング速度には差が生じなか
った。また、エロ−ジョン及び研磨傷の発生も見られな
かった。
重量部のメチルエチルケトン0.6重量部溶液に過ヨウ
素酸カリウム10重量部を水20重量部に溶かして得ら
れる水溶液を加えて得られたものをA液とした。次に、
DL−酒石酸(試薬特級)0.05重量部に水30重量
部を加えて溶解し、これにナフトトリアゾール0.01
重量部のメチルエチルケトン0.1重量部溶液を加え得
られたものをB液とした。また、DL−酒石酸0.1重
量部に水40重量部を加え溶解して水溶液とした。そし
て、得られたA液とB液と水溶液を重量比3/3/4で
混合して得られたものを金属用研磨液とした。上記金属
用研磨液を用いて、実施例1と同様のCMP条件でCM
Pを施した。その結果、CMP速度が126nm/mi
n、エッチング速度が0.4nm/minといずれも良
好で、且つ、濃縮工程の有無によるCMP速度及びエッ
チング速度には差が生じなかった。また、エロ−ジョン
及び研磨傷の発生も見られなかった。
0.15重量部にポリアクリルアミド0.4重量部に水
50重量部を加えて溶解し、加温して45℃にし、これ
にベンゾトリアゾール0.2重量部のエチレングリコー
ル0.7重量部溶液を加え得られたものをA液とした。
この45℃のA液に45℃に加温した水20重量部を加
え希釈して、20℃の過酸化水素水(試薬特級、30%
水溶液)33.2重量部をA液中に注ぎ込んで36℃と
なった液を金属用研磨液とした。上記金属用研磨液を用
いて、実施例1と同様のCMP条件でCMPを施した。
その結果、CMP速度が167nm/min、エッチン
グ速度が0.3nm/minといずれも良好で、且つ、
濃縮工程の有無によるCMP速度及びエッチング速度に
は差が生じなかった。また、エロ−ジョン及び研磨傷の
発生も見られなかった。
工程で用いるベンゾトリアゾールの溶解前の処理方法を
下記の通り変えた。まずベンゾトリアゾールを乳鉢に入
れて乳棒で5分間粉砕した。粉砕後のベンゾトリアゾー
ルを光学顕微鏡で観察した結果、平均粒径は80μmで
あった。このベンゾトリアゾールをエタノールに溶か
し、以下実施例1と同様の方法で金属用研磨液を作製し
た。ベンゾトリアゾールを粉砕したことにより、ベンゾ
トリアゾールがエタノール中で完全に溶解するのに要す
る時間が5分から2分に低減された。上記金属用研磨液
を用いて、実施例1と同様のCMP条件でCMPを施し
た。その結果、CMP速度が130nm/min、エッ
チング速度が0.5nm/minといずれも良好で、且
つ濃縮工程の有無によるCMP速度及びエッチング速度
には差が生じなかった。また、エロ−ジョン及び研磨傷
の発生も見られなかった。
均粒径100nmのコロイダルシリカ1重量部を加え分
散させて得られる金属用研磨液を用いて、実施例1と同
様のCMP条件でCMPを施した。その結果、CMP速
度が252nm/min、エッチング速度が0.6nm
/minといずれも良好で、且つ濃縮工程の有無による
CMP速度及びエッチング速度には差が生じなかった。
また、エロ−ジョン及び研磨傷の発生も見られなかっ
た。
いて、実施例1と同様のCMP条件でCMPを施した。
その際、金属用研磨液は1つの容器に入れて定量ポンプ
を用いて装置内部に供給した。その結果、CMP速度が
127nm/min、エッチング速度が0.5nm/m
inといずれも良好で、且つ濃縮工程の有無によるCM
P速度及びエッチング速度には差が生じなかった。ま
た、エロ−ジョン及び研磨傷の発生も見られなかった。
いて、実施例1と同様のCMP条件でCMPを施した。
その際、金属用研磨液10倍濃縮液7重量部に水63重
量部を加えて希釈したものを1番目の容器に入れ、過酸
化水素水(試薬特級、30%水溶液)を2番目の容器に
入れ、各々の容器から定量ポンプで液を送り1番目/2
番目=7/3の供給速度比(体積比)で合流させ、合流
させた後の配管内に長さ3mmのガラス管を多数充填さ
せ、それを通過させて装置内部の研磨パッドに供給して
研磨した。その結果、CMP速度が129nm/mi
n、エッチング速度が0.5nm/minといずれも良
好で、且つ、濃縮工程の有無によるCMP速度及びエッ
チング速度には差が生じなかった。また、エロ−ジョン
及び研磨傷の発生も見られなかった。
用いて、実施例1と同様のCMP条件でCMPを施し
た。その際、A液を一つの容器に、また、B液に水溶液
を加えたものを別の容器に入れ、各々の容器から別々に
定量ポンプで液を送りA液/(B液+水溶液)=3/7
の供給速度比(体積比)で合流させ、装置内部の研磨パ
ッドに供給した。その結果、CMP速度が125nm/
min、エッチング速度が0.4nm/minといずれ
も良好で、且つ濃縮工程の有無によるCMP速度及びエ
ッチング速度には差が生じなかった。また、エロ−ジョ
ン及び研磨傷の発生も見られなかった。
エタノールの添加量を5重量部から50重量部に増やし
て金属用研磨液10倍濃縮液を作製し、これを希釈して
金属用研磨液とした。上記金属用研磨液を用いて、実施
例1と同様のCMP条件でCMPを施した。その結果、
エッチング速度は0.5nm/minと実施例1と差が
生じなかったが、CMP速度が62nm/minと実施
例1に比べて大きく低下した。
エタノールの添加を省いて10倍濃縮液を作製した。し
かし、これを5℃で冷蔵保存したところ、析出分が生じ
てしまい、金属用研磨液としての評価が困難となった。
なお、実施例1の濃縮液は、0℃に保存しても析出は生
じなかった。
研磨方法は、金属用研磨液の濃縮を可能とし、金属用研
磨液の製造コストを低減し、研磨液貯蔵・運搬容器を使
用する個数が減り、また、保管場所が少なくてすみ、研
磨装置のタンク等の容量を大きくする必要もなく、且つ
信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ンを形成すること
ができる。
Claims (13)
- 【請求項1】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属用
研磨液を使用する際に水または水溶液を加え希釈して使
用することを特徴とする金属用研磨液。 - 【請求項2】 水溶液が、金属の酸化剤、酸化金属溶解
剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒のうち少なく
とも1つ以上の水溶液である請求項1に記載の金属用研
磨液。 - 【請求項3】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属用
研磨液を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを
使用する際に水または水溶液を加え希釈して使用するこ
とを特徴とする金属用研磨液。 - 【請求項4】 金属の酸化剤を1つの構成成分とし、酸
化金属溶解剤、保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及
び水を1つの構成成分とし、それらを使用する際に水ま
たは水溶液を加え希釈して使用する請求項3に記載の金
属用研磨液。 - 【請求項5】 金属の酸化剤、保護膜形成剤、保護膜形
成剤の良溶媒を1つの構成成分とし、酸化金属溶解剤、
保護膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を1つの構
成成分とし、それらを使用する際に水または水溶液を加
え希釈して使用する請求項3に記載の金属用研磨液。 - 【請求項6】 金属の酸化剤を含む1つの構成成分を4
0℃以下にし、他の構成成分を室温から100℃の範囲
に加温し、且つ1つの構成成分と他の構成成分または水
もしくは水溶液を加え希釈して使用する際に、混合した
後に40℃以下となるようにした請求項3ないし請求項
5のいずれかに記載の金属用研磨液。 - 【請求項7】 保護膜形成剤の良溶媒が、アルコール系
溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒のうちいずれか1
つ以上である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
の金属用研磨液。 - 【請求項8】 保護膜形成剤の良溶媒の配合量が、水ま
たは水溶液を加え希釈する前の各構成成分の総量100
gに対して50g未満である請求項1ないし請求項7の
いずれかに記載の金属用研磨液。 - 【請求項9】 平均粒径100μm以下の固形の保護膜
形成剤を少なくとも1つの構成成分に溶解ないし分散さ
せた請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の金属用
研磨液。 - 【請求項10】 金属用研磨液に砥粒を含有させた請求
項1ないし請求項9のいずれかに記載の金属用研磨液。 - 【請求項11】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護
膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属
用研磨液を使用する際に、水または水溶液を加え希釈し
て研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触さ
せて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨するこ
とを特徴とする研磨方法。 - 【請求項12】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護
膜形成剤、保護膜形成剤の良溶媒及び水を含有する金属
用研磨液を少なくとも2つの構成成分に分けて、それら
を使用する際に、水または水溶液を加え希釈して研磨定
盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研
磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨することを特徴
とする研磨方法。 - 【請求項13】 請求項4ないし請求項10のいずれか
に記載の金属用研磨液を用いて研磨する請求項12に記
載の研磨方法。
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JP10-372608 | 1998-12-28 | ||
JP35288599A JP2000252243A (ja) | 1998-12-28 | 1999-12-13 | 金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法 |
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