JP2002222782A - 金属用研磨液 - Google Patents

金属用研磨液

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JP2002222782A
JP2002222782A JP2001371089A JP2001371089A JP2002222782A JP 2002222782 A JP2002222782 A JP 2002222782A JP 2001371089 A JP2001371089 A JP 2001371089A JP 2001371089 A JP2001371089 A JP 2001371089A JP 2002222782 A JP2002222782 A JP 2002222782A
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剛 内田
Jun Matsuzawa
純 松沢
Tetsuya Hoshino
鉄哉 星野
Yasuo Kamigata
康雄 上方
Hiroki Terasaki
裕樹 寺崎
Yoshio Honma
喜夫 本間
Seiichi Kondo
誠一 近藤
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング速度を十分に低下させ、高いCMP
速度を維持し信頼性の高い埋め込みパターンを形成す
る。 【解決手段】(1)金属の酸化剤と、(2)酸化金属溶
解剤と、(3)アミノ酸やアゾール類といった、金属膜
表面に物理的吸着及び/又は化学的結合を形成すること
により保護膜を形成する第1の保護膜形成剤と、(4)
ポリアクリル酸、ポリアミド酸又はその塩といった、第
1の保護膜形成剤が保護膜を形成するのを補助する第2
の保護膜形成剤と、(5)水とを含有する金属用研磨
液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野)本発明は、特に半導体装置の
配線形成工程における研磨に使用するのに適した金属用
研磨液及び研磨方法に関する。
【0002】(背景技術)近年、半導体集積回路(以
下、LSIと記す)の高集積化、高性能化に伴って新た
な微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以
下、CMPと記す)法もその一つであり、LSI製造工
程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦
化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に
利用される技術である。この技術は、例えば米国特許第
4944836号公報に開示されている。
【0003】また、最近はLSIを高性能化するため
に、配線材料として銅合金の利用が試みられている。し
かし、銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻
繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困
難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜
上に銅合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅合金
薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、
いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術
は、例えば特開平2−278822号公報に開示されて
いる。
【0004】金属のCMPの一般的な方法は、円形の研
磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パ
ッド表面を金属用研磨液で浸し、基体の金属膜を形成し
た面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(以下、研
磨圧力と記す)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液
と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を
除去するものである。
【0005】CMPに用いられる金属用研磨液は、一般
には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じてさ
らに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。まず
酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥
粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられ
ている。凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり
触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないの
で、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基
体表面は平坦化される。この詳細についてはジャーナル
・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌の第138巻
11号(1991年発行)の3460〜3464頁に開
示されている。
【0006】固体砥粒によって削り取られた金属酸化物
の粒を、酸化金属溶解剤により研磨液に溶解させてしま
えば、固体砥粒による削り取りの効果が増すと考えられ
る。ただし、凹部の金属膜表面の酸化層も溶解(以下エ
ッチングと記す)されて金属膜表面が露出すると、酸化
剤によって金属膜表面がさらに酸化され、これが繰り返
されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしまい、
平坦化効果が損なわれることが懸念される。これを防ぐ
ためにさらに保護膜形成剤が添加される。酸化金属溶解
剤と保護膜形成剤の効果のバランスを取ることが重要で
あり、金属膜表面の酸化層はあまりエッチングされず、
削り取られた酸化層の粒が効率良く溶解され、CMPに
よる研磨速度が大きいことが望ましい。
【0007】この様に酸化金属溶解剤と保護膜形成剤を
添加して化学反応の効果を加えることにより、CMP速
度(すなわちCMPによる研磨速度)が向上するととも
に、CMPされる金属層表面の損傷(ダメージ)も低減
される効果が得られる。
【0008】しかしながら、従来の固体砥粒を含む金属
用研磨液を用いてCMPによる埋め込み配線形成を行う
場合には、(1)埋め込まれた金属配線の表面中央部分
が等方的に腐食されて皿の様に窪む現象(以下ディッシ
ングと記す)の発生、(2)固体砥粒に由来する研磨傷
(スクラッチ)の発生、(3)研磨後の基体表面に残留
する固体砥粒を除去するための洗浄プロセスが複雑であ
ること、(4)固体砥粒そのものの原価や廃液処理に起
因するコストアップ、等の問題が生じる。
【0009】ディッシングや研磨中の銅合金の腐食を抑
制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリ
シン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶
解剤及びベンゾトリアゾール(以下、BTAと記す)を
含有する金属用研磨液を用いる方法が提唱されている。
この技術は、例えば特開平8−83780号公報に記載
されている。
【0010】しかし、BTAの保護膜形成効果は非常に
高いため、エッチング速度のみならず研磨速度をも顕著
に低下させてしまう。従って、エッチング速度を十分に
低下させ、かつCMP速度を低下させないような保護膜
形成剤を金属用研磨液に用いることが望まれている。
【0011】(発明の開示)本発明は、エッチング速度
を十分に低下させ、高いCMP速度を維持しつつ、信頼
性の高い金属膜の埋め込みパターンを形成することので
きる金属用研磨液及び研磨方法を提供するものである。
【0012】本発明の金属用研磨液は、金属を酸化する
ための酸化剤、酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、
第1の保護膜形成剤とは異なる第2の保護膜形成剤及び
水を含有する。
【0013】保護膜形成剤は金属表面に保護膜を形成す
るものである。
【0014】第1の保護膜形成剤としては、アンモニ
ア、アルキルアミン、アミノ酸、イミン、アゾール等の
含窒素化合物及びその塩、及びメルカプタン、グルコー
ス及びセルロースから選ばれた少なくとも一種が好まし
い。これら第1の保護膜形成剤は、金属膜表面に物理的
吸着及び/又は化学的結合を形成することにより保護膜
を形成する化合物である。
【0015】第2の保護膜形成剤としては、アルコール
(すなわちアルコール性水酸基を有する化合物)、フェ
ノール類(すなわちフェノール性水酸基を有する化合
物)、エステル、エーテル、多糖類、アミノ酸塩、ポリ
カルボン酸及びその塩、ビニル系ポリマ、スルホン酸及
びその塩、芳香族アミン、アミド、アゾ化合物並びにモ
リブデン化合物から選ばれた少なくとも一種が好まし
い。これら第2の保護膜形成剤は、第1の保護膜形成剤
が保護膜を形成するのを補助する化合物である。
【0016】酸化剤としては、過酸化水素、硝酸、過ヨ
ウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれた
少なくとも一種が好ましい。
【0017】酸化金属溶解剤としては、有機酸、そのア
ンモニウム塩及び硫酸から選ばれた少なくとも一種が好
ましい。
【0018】本発明では、保護膜形成剤のうちの第2の
保護膜形成剤を含ませずに10nm/分以下のエッチン
グ速度に抑制する効果を発現するに必要な第1の保護膜
形成剤の添加濃度Aに対し、第2の保護膜形成剤を添加
することによって前記濃度Aよりも低濃度の第1の保護
膜形成剤を含有させて10nm/分以下のエッチング速
度に抑制する効果を発現可能にした金属用研磨液が提供
される。すなわち、この場合、第2の保護膜形成剤は、
エッチング速度を10nm/分以下に抑制するのに必要
な第1の保護膜形成剤の添加量を減少させる化合物であ
る。
【0019】本発明の研磨方法は、上述した本発明の金
属用研磨液中で被研磨物表面の金属膜を研磨することに
より除去する研磨方法である。除去対象の金属膜には、
銅、銅合金、銅酸化物、銅合金酸化物などが適してい
る。そこで、本発明では、上述の金属用研磨液を用い
て、銅、銅合金、銅酸化物及び銅合金酸化物のうちから
選ばれた少なくとも1種の金属層を含む積層膜からなる
金属膜を研磨する工程によって少なくとも金属膜の一部
を除去する研磨方法が提供される。
【0020】本発明では性質の異なる第1及び第2の保
護膜形成剤を組み合わせることにより、CMP速度は維
持しつつ、エッチング速度を十分に低下させた研磨液と
それを用いた研磨方法を提供する。第1の保護膜形成剤
は銅とキレート錯体を生じやすいもの、例えばエチレン
ジアミンテトラ酢酸、ベンゾトリアゾール等を用いる。
これらの金属表面保護膜形成効果は極めて強く、例えば
金属用研磨液中に0.5重量%以上を含ませると、銅合
金膜はエッチングはおろかCMPすらされなくなる。
【0021】これに対して本発明者らは、第1の保護膜
形成剤とは異なる第2の保護膜形成剤を併用することに
より、第1の保護膜形成剤の添加濃度が低くとも十分に
低いエッチング速度に抑制できることを見出した。しか
もこの様な研磨液を用いた場合は、エッチング速度は低
下してもCMP速度はあまり低下しないという好ましい
特性が得られることが分かった。加えて第1の保護膜形
成剤と第2の保護膜形成剤とを併用することにより、研
磨液に固体砥粒を含ませなくとも実用的なCMP速度で
の研磨が可能になることを見出した。これは従来の固体
砥粒の摩擦による削り取りの効果に対して研磨パッドの
摩擦による削り取りが発現されたためと考えられる。
【0022】抑制すべきエッチング速度の値としては1
0nm/分以下に抑制できれば好ましい平坦化効果が得
られることが分かった。CMP速度の低下が許容できる
範囲であればエッチング速度はさらに低い方が望まし
く、5nm/分以下に抑制できれば例えば50%程度の
過剰CMP(金属膜をCMP除去するに必要な時間の
1.5倍のCMPを行うこと)を行ってもディッシング
は問題とならない程度に留まる。さらにエッチング速度
を1nm/分以下に抑制できれば、100%以上の過剰
CMPを行ってもディッシングは問題とならない。
【0023】なお、本明細書におけるエッチング速度
は、研磨液中に被研磨物を浸し、研磨液を液温25℃、
攪拌速度100rpmで攪拌したときの、被研磨物表面
の金属膜(スパッタリングにより形成された銅膜)がエ
ッチングされる速度であり、浸漬前後の金属膜厚差を電
気抵抗値から換算して求め、これを浸漬時間で割って求
めた速度である。
【0024】また、CMP速度(すなわち化学機械研磨
速度)は、研磨圧力210g/cm 、被研磨物と研磨
定盤との相対速度36m/分、液温25℃の条件で、被
研磨物表面の金属膜(スパッタリングにより形成された
銅膜)を研磨し、研磨前後の金属膜厚差を電気抵抗値か
ら換算して求め、これを処理時間で割って求めた速度で
ある。
【0025】本発明によれば、第1の保護膜形成剤のみ
を用いた研磨液とは異なり、固体砥粒による強い機械的
摩擦に頼らなくとも、それよりもはるかに柔らかい研磨
パッドとの摩擦によってCMP平坦化を実現することが
できる。
【0026】さらに、本発明では、本発明の金属用研磨
液を用いて、表面に凹部を有する基体上に銅、銅合金
(銅/クロム等)などを含む金属膜を形成・充填した基
体を研磨する研磨方法が提供される。このような基体を
本発明の研磨液を用いてCMPすると、基体の凸部の金
属膜が選択的にCMPされ、凹部に金属膜が残されて所
望の導体パターンが得られる。本発明の研磨液では、実
質的に固体砥粒を含まなくともよく、固体砥粒よりもは
るかに機械的に柔らかい研磨パッドとの摩擦によってC
MPが進むために研磨傷は劇的に低減される。
【0027】本発明の金属用研磨液は、酸化剤、酸化金
属溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形成剤及
び水を必須成分とする。固体砥粒は実質的に含まれなく
ともよいが、使用することもできる。
【0028】つぎに、本発明の金属用研磨液に含まれる
各成分の具体例について説明する。
【0029】金属の酸化剤としては、過酸化水素(H
)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾ
ン水等が挙げられる。基体が集積回路用素子を含むシリ
コン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、ハロゲン化物などによる汚染は望ましくないので、
不揮発成分を含まない酸化剤が望ましいが、オゾン水は
組成の時間変化が激しいことから、上に挙げた酸化剤の
うち、過酸化水素が最も好ましい。ただし、適用対象の
基体が半導体素子を含まないガラス基板などである場合
は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
【0030】酸化金属溶解剤は、水溶性のものが望まし
い。水溶性酸化金属溶解剤には、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン
酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチ
ルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン
酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香
酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、
クエン酸等の有機酸、これら有機酸のアンモニウム塩
や、過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アン
モニウム等のアンモニウム塩類、硫酸、クロム酸等の無
機酸、及び、アンモニア錯体などが挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、いずれかを組み合わせて用いて
もよい。
【0031】銅、銅合金、銅酸化物及び/又は銅合金酸
化物からなる金属層を含む積層膜に対しては、これらの
うち、ギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が
好適である。これらは後述の第1及び第2の保護膜形成
剤とのバランスが得やすい点で好ましい。特に、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸については実用的なCMP速度を
維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるとい
う点で好ましい。
【0032】第1の保護膜形成剤としては、アンモニ
ア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチ
レンジアミン四酢酸(以下、EDTAと略す)、ジエチ
ルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミ
ン;グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−
アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシ
ン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイ
ソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サ
ルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L
−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−
ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨード−L−チ
ロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−
アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロ
リン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニ
ン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シス
チン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グ
ルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィ
ン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミ
ン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L
−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチ
ン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L
−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチ
オネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC
1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンI
I及びアンチパイン等のアミノ酸;ジチゾン、クプロイ
ン(2,2’−ビキノリン)、ネオクプロイン(2,9
−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプ
ロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,
10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシク
ロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;ベン
ズイミダゾール−2−チオール、2−[2−(ベンゾチ
アゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチ
アゾリル)]チオブチル酸、2−メルカプトベンゾチア
ゾール)、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−ト
リアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾ
ール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾー
ル、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾー
ル、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキ
シル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メトキシカルボ
ニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ブトキシカルボ
ニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−オクチルオキシ
カルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシル
ベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリア
ゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリ
ル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリル
トリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベン
ゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸等のアゾール;ノ
ニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジン
チオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオ
ール等のメルカプタン;及び、グルコース、セルロース
等の糖類が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、
適宜組み合わせて用いてもよい。
【0033】これらの中でも、キトサン、エチレンジア
ミン四酢酸、L−トリプトファン、キュペラゾン、トリ
アジンジチオール、ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベン
ゾトリアゾールブチルエステル、トリルトリアゾール及
びナフトトリアゾールが、高いCMP速度と低いエッチ
ング速度を両立する上で好ましい。特に、ベンゾトリア
ゾール及びその誘導体が好適である。ベンゾトリアゾー
ル誘導体には、上述したアゾールなどが挙げられる。
【0034】第2の保護膜形成剤としては、1−プロパ
ノール、2−プロパノール、2−プロピン−1−オー
ル、アリルアルコール、エチレンシアノヒドリン、1−
ブタノール、2−ブタノール、(S)−(+)−2−ブ
タノール、2−メチル−1−プロパノール、t−ブチル
アルコール、パーフルオロ−t−ブチルアルコール、ク
ロチルアルコール、1−ペンタノール、2,2−ジメチ
ル−1−プロパノール、2−メチル−2−ブタノール、
3−メチル−1−ブタノール、S−アミルアルコール、
1−ヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−
ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘ
キサノール、DL−3−ヘキシルアルコール、1−ヘプ
タノール、2−エチルヘキシルアルコール、(S)−
(+)−2−オクタノール、1−オクタノール、DL−
3−オクチルアルコール、2−ヒドロキシベンジルアル
コール、2−ニトロベンジルアルコール、3,5−ジヒ
ドロキシベンジルアルコール、3,5−ジニトロベンジ
ルアルコール、3−フルオロベンジルアルコール、3−
ヒドロキシベンジルアルコール、4−フルオロベンジル
アルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、ベン
ジルアルコール、m−(トリフルオロメチル)ベンジル
アルコール、m−アミノベンジルアルコール、m−ニト
ロベンジルアルコール、o−アミノベンジルアルコー
ル、o−ヒドロキシベンジルアルコール、p−ヒドロキ
シベンジルアルコール、p−ニトロベンジルアルコー
ル、2−(p−フルオロフェニル)エタノール、2−ア
ミノフェネチルアルコール、2−メトキシベンジルアル
コール、2−メチル−3−ニトロベンジルアルコール、
2−メチルベンジルアルコール、2−ニトロフェネチル
アルコール、2−フェニルエタノール、3,4−ジメチ
ルベンジルアルコール、3−メチル−2−ニトロベンジ
ルアルコール、3−メチル−4−ニトロベンジルアルコ
ール、3−メチルベンジルアルコール、4−フルオロフ
ェネチルアルコール、4−ヒドロキシ−3−メトキシベ
ンジルアルコール、4−メトキシベンジルアルコール、
4−メチル−3−ニトロベンジルアルコール、5−メチ
ル−2−ニトロベンジルアルコール、DL−α−ヒドロ
キシエチルベンゼン、o−(トリフルオロメチル)ベン
ジルアルコール、p−(トリフルオロメチル)ベンジル
アルコール、p−アミノフェネチルアルコール、p−ヒ
ドロキシフェニルエタノール、p−メチルベンジルアル
コール及びS−フェネチルアルコール等のアルコール;
4−メチルフェノール、4−エチルフェノール及び4−
プロピルフェノール等のフェノール;グリセリンエステ
ル、ソルビタンエステル、メトキシ酢酸、エトキシ酢
酸、3−エトキシプロピオン酸及びアラニンエチルエス
テル等のエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレン
グリコールアルケニルエーテル、アルキルポリエチレン
グリコール、アルキルポリエチレングリコールアルキル
エーテル、アルキルポリエチレングリコールアルケニル
エーテル、アルケニルポリエチレングリコール、アルケ
ニルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルケ
ニルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、ポリ
プロピレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリプロピ
レングリコール、アルキルポリプロピレングリコールア
ルキルエーテル、アルキルポリプロピレングリコールア
ルケニルエーテル、アルケニルポリプロピレングリコー
ル、アルケニルポリプロピレングリコールアルキルエー
テル及びアルケニルポリプロピレングリコールアルケニ
ルエーテル等のエーテル;アルギン酸、ペクチン酸、カ
ルボキシメチルセルロース、カードラン及びプルラン等
の多糖類;グリシンアンモニウム塩及びグリシンナトリ
ウム塩等のアミノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグル
タミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル
酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル
酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリ
イタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボ
ン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノ
ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、
ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミ
ド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポ
リグリオキシル酸等のポリカルボン酸及びその塩;ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリアク
ロレイン等のビニル系ポリマ;メチルタウリン酸アンモ
ニウム塩、メチルタウリン酸ナトリウム塩、硫酸メチル
ナトリウム塩、硫酸エチルアンモニウム塩、硫酸ブチル
アンモニウム塩、ビニルスルホン酸ナトリウム塩、1−
アリルスルホン酸ナトリウム塩、2−アリルスルホン酸
ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム
塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エ
トキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチ
ルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸
アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナト
リウム塩及びスルホコハク酸ナトリウム塩等のスルホン
酸及びその塩;アニリン、N,N―ジメチルアニリン及
びベンジルアミン等の芳香族アミン;プロピオンアミ
ド、アクリルアミド、メチル尿素、ニコチンアミド、コ
ハク酸アミド、フェニル酢酸アミド、ピリジン−4−カ
ルボキサミド、N,N’−ジベンジル−L−酒石酸アミ
ド及びスルファニルアミド等のアミド;1,1’−アゾ
ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1,
1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタ
ン)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イ
ソ酪酸)ジメチル、2,2’−アゾビス(イソブチロニ
トリル)、2−[2−(3,5−ジブロモピリジル)ア
ゾ]−5−ジメチルアミノ安息香酸、4,4’−アゾビ
ス(4−シアノ吉草酸)、4,4’−アゾキシアニソー
ル、アゾキシメタン、アゾベンゼン、アゾキシベンゼ
ン、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸ジイソプ
ロピル、アゾジカルボン酸ジ(t−ブチル)、フェナジ
ン、マラカイトグリーン、メチルオレンジ、コンゴ−レ
ッド及びクリスタルバイオレット等のアゾ化合物;並び
に、モリブデン(VI)酸二ナトリウム二水和物及び七モ
リブデン(VI)酸六アンモニウム四水和物等のモリブデ
ン化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、適宜組み合わせて用いてもよい。
【0035】適用する基体が半導体集積回路用シリコン
基板などの場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸又は
そのアンモニウム塩が望ましい。ただし、基体がガラス
基板等である場合はその限りではない。
【0036】これらのうち、2−メチル−3−ニトロベ
ンジルアルコール、ポリプロピレングリコール、ポリア
スパラギン酸、ポリリンゴ酸、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリメタク
リル酸アンモニウム、ポリアミド酸、ポリアミド酸アン
モニウム、ポリアクリルアミド、メチルタウリン酸ナト
リウム、ベンジルアミン、ニコチンアミド、スルファニ
ルアミド、コンゴ−レッド、七モリブデン(VI)酸六ア
ンモニウム四水和物が、高いCMP速度と低いエッチン
グ速度を両立する上で好ましく、とりわけ、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアミド酸、ポリアクリル
酸アンモニウム、ポリメタクリル酸アンモニウム、ポリ
アミド酸アンモニウム及びポリアクリルアミドが好まし
い。
【0037】本発明を適用する金属膜としては、銅、銅
合金、銅酸化物及び銅合金酸化物(以下、これらを合わ
せて銅合金という)から選ばれた少なくとも1種を含む
積層膜である。
【0038】また、本発明では、CMP速度が100n
m/分以上、エッチング速度が10nm/分以下である
金属用研磨液が提供される。このような特性を有する研
磨液は、本発明により始めて実現されたものであり、金
属の酸化剤、酸化金属溶解剤及び水を含み、さらに、第
1の保護膜形成剤と、当該第1の保護膜形成剤とは異な
る第2の保護膜形成剤とを組み合わせて配合することに
より、達成することができる。
【0039】つぎに、用いることのできる第1の保護膜
形成剤と第2の保護膜形成剤との組合せを第1の保護膜
形成剤/第2の保護膜形成剤として示す。なお、これら
の組合せは単なる例示であり、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。必要に応じて、適宜他の組合せを用
いてもよい。
【0040】CMP速度が100nm/分以上、エッチ
ング速度が10nm/分以下となる組合せとしては、例
えば、キュペラゾン/ポリリンゴ酸、キュペラゾン/ポ
リアスパラギン酸、キュペラゾン/ポリアクリルアミ
ド、L−トリプトファン/ポリアクリルアミド、L−ト
リプトファン/ポリアクリル酸アンモニウム、L−トリ
プトファン/ポリリンゴ酸、ベンゾトリアゾール/ポリ
アクリルアミド、ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸
アンモニウム、ナフトトリアゾール/ポリリンゴ酸、ナ
フトトリアゾール/2−メチル−3−ニトロベンジルア
ルコール、トリアジンジチオール/ポリアスパラギン
酸、トリアジンジチオール/ポリアクリルアミドなどが
挙げられる。
【0041】また、CMP速度が100nm/分以上、
エッチング速度が1nm/分以下になる組合せとして
は、キュペラゾン/ポリアクリルアミド、L−トリプト
ファン/ポリアクリルアミド、L−トリプトファン/ポ
リアクリル酸アンモニウム、ベンゾトリアゾール/ポリ
アクリルアミド、ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸
アンモニウム、ナフトトリアゾール/ポリリンゴ酸、ト
リアジンジチオール/ポリアスパラギン酸、トリアジン
ジチオール/ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
【0042】CMP速度が250nm/分以上、エッチ
ング速度が10nm/分以下となる組合せとしては、キ
ュペラゾン/ポリリンゴ酸などが挙げられる。
【0043】つぎに、各成分の配合量について説明す
る。
【0044】酸化剤成分の配合量は、酸化剤、酸化金属
溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形成剤及び
水の総量100gに対して、0.003mol〜0.7
molとすることが好ましく、0.03mol〜0.5
molとすることがより好ましく、0.2mol〜0.
3molとすることが特に好ましい。この配合量が0.
003mol未満では、金属の酸化が不十分でCMP速
度が低く、0.7molを超えると、研磨面に荒れが生
じる傾向がある。
【0045】本発明における酸化金属溶解剤成分の配合
量は、酸化剤、酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、
第2の保護膜形成剤及び水の総量100gに対して、0
〜0.005molとすることが好ましく、0.000
05mol〜0.0025molとすることがより好ま
しく、0.0005mol〜0.0015molとする
ことが特に好ましい。この配合量が0.005molを
超えると、エッチングの抑制が困難となる傾向がある。
【0046】第1の保護膜形成剤の配合量は、酸化剤、
酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形
成剤及び水の総量100gに対して0.0001mol
〜0.05molとすることが好ましく0.0003m
ol〜0.005molとすることがより好ましく、
0.0005mol〜0.0035molとすることが
特に好ましい。この配合量が0.0001mol未満で
は、エッチングの抑制が困難となる傾向があり、0.0
5molを超えるとCMP速度が低くなってしまう傾向
がある。
【0047】第2の保護膜形成剤の配合量は、酸化剤、
酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形
成剤及び水の総量100gに対して0.001〜0.3
重量%とすることが好ましく0.003重量%〜0.1
重量%とすることがより好ましく0.01重量%〜0.
08重量%とすることが特に好ましい。この配合量が
0.001重量%未満では、エッチング抑制において第
1の保護膜形成剤との併用効果が現れない傾向があり
0.3重量%を超えるとCMP速度が低下してしまう傾
向がある。
【0048】本発明の研磨液及び研磨方法における効果
発現の作用機序は明らかではないが、第1及び第2の保
護膜形成剤を併用したことにより、エッチングは抑制す
るものの、研磨パッドによる摩擦に対しては金属表面保
護膜として機能せずにCMPが進行するものと推定され
る。
【0049】一般に、CMPにおいては研磨傷の発生の
度合いは固体砥粒の粒径や粒径分布や形状に依存し、絶
縁膜の削れによる膜厚減少(以下、エロージョンと記
す)や平坦化効果の劣化は、やはり固体砥粒の粒径や研
磨パッドの物理的性質に依存し、金属膜、特に銅膜表面
をBTAで処理した場合、金属膜のディッシングは研磨
パッドの硬さや研磨液の化学的性質に依存すると考えら
れる。すなわち、硬い固体砥粒はCMPの進行には必要
ではあるが、CMPにおける平坦化効果やCMP面の完
全性(研磨傷等の損傷がないこと)を向上させるために
は望ましくない。平坦化効果は実際には固体砥粒よりも
柔らかい研磨パッドの特性に依存していることが分か
る。
【0050】このことより、本発明は、固体砥粒がなく
ともCMPを進行させることができるという点で、銅合
金のCMP、引いてはそれを用いた埋め込みパターンの
形成に極めて望ましいと考えられる。
【0051】なお、第1の保護膜形成剤は、金属表面に
強固な保護膜を形成する作用を備える。例えば、BTA
を含む液に銅合金膜表面をさらすと、銅(Cu)もしく
はその酸化物とBTAとの反応により、Cu(I)BT
A又はCu(II)BTAの構造を主骨格とするポリマ状
錯化合物皮膜が形成されると考えられる。この皮膜はか
なり強固で、BTA0.5重量%を含む金属用研磨液を
用いた場合、当該研磨液に固体砥粒が含まれていたとし
ても、一般にはほとんど研磨されない。
【0052】一方、第1の保護膜形成剤を用いず、第2
の保護膜形成剤のみを単独で用いて金属用研磨液を調製
した場合、特にエッチング速度の抑制が困難となり、保
護効果が十分でない。
【0053】この様に第1の保護膜形成剤と第2の保護
膜形成剤とは、その作用が異なっており、保護膜形成剤
の種類に応じて異なる種類の保護膜が形成される。本発
明は、上述の第1及び第2の保護膜形成剤を組み合わせ
て用いることにより、エッチング速度の抑制とCMP速
度維持とを両立でき、しかも固体砥粒による強い摩擦を
も不要になるという新たな知見に基づくものである。
【0054】(発明を実施するための最良の形態)以
下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの
実施例により限定されるものではない。
【0055】実施例1〜12、比較例1〜5 《研磨液調製方法》DL−リンゴ酸(試薬特級)0.1
5重量部に水70重量部を加えて溶解し、これに第1の
保護膜形成剤0.2重量部をメタノール0.8重量部に
溶解させた溶液を加えた後、さらに第2の保護膜形成剤
0.05重量部を加え、最後に過酸化水素水(試薬特
級、30%水溶液)33.2重量部を加えて金属用研磨
液を得た。なお、各実施例及び比較例において用いた保
護膜形成剤を、表1に示す。
【0056】次に、得られた研磨液を用いて、被研磨物
を研磨した。研磨条件等はつぎの通りである。
【0057】《研磨条件》 被研磨基板:厚さ1μmの銅膜を形成したシリコン基板 研磨パッド:IC1000(ロデール社製) 研磨圧力:210g/cm 基体と研磨定盤との相対速度:36m/分
【0058】《研磨品評価項目》 CMP速度:銅膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値
から換算して求め、処理時間で割って求めた。処理時間
は1分とした。
【0059】エッチング速度:上述の被研磨基板と同様
の基板を別途用意し、室温(25℃)で攪拌(攪拌速度
100rpm)しながら研磨液に浸漬させて、浸漬前後
の銅層膜厚差を電気抵抗値から換算し、浸漬時間で割っ
て求めた。浸漬時間は10分とした。
【0060】また、実際のCMP特性を評価するため、
絶縁層中に深さ0.5μmの溝を形成して公知のスパッ
タ法によって銅膜を形成して公知の熱処理によって埋め
込んだシリコン基板についても基体として用いてCMP
を行った。CMP後の基体の目視、光学顕微鏡観察、及
び電子顕微鏡観察によりエロージョン及び研磨傷発生の
有無を確認した。その結果、エロージョン及び研磨傷の
発生は見られなかった。実施例1〜11及び比較例1〜
5における、CMP速度及びエッチング速度の評価結果
を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】実施例13 DL−リンゴ酸(試薬特級)0.15重量部に水70重
量部を加えて溶解し、これに、BTA0.1重量部をメ
タノ−ル0.8重量部に溶解した溶液を加えた後、さら
にポリアクリル酸アンモニウム0.025重量部を40
%水溶液として加え、最後に過酸化水素水(試薬特級、
30%水溶液)33.2重量部を加えて、金属用研磨液
を得た。本実施例では、酸化金属溶解剤として水溶性の
高い有機酸であるDL−リンゴ酸を用い、第2の保護膜
形成剤としては水溶性のポリアクリル酸アンモニウム塩
を用いた。
【0063】この金属用研磨液を用い、実施例1と同様
の条件でCMP実験を行ったところ、CMP速度が28
7nm/分、エッチング速度も3.6nm/分といずれ
も良好であった。ただし、溝パタ−ンが形成された基体
については所定の厚さをCMP除去するのに必要なCM
P時間よりも50%余計にCMP研磨して電子顕微鏡観
察した結果、幅10μmの溝部(埋め込み配線となる部
分)でのディッシングは約200nmであった。ディッ
シングを100nm以下に抑制するためには過剰CMP
時間を20%にとどめる必要があった。エロージョン及
び研磨傷は発生しなかった。
【0064】実施例14 DL−リンゴ酸(試薬特級)0.15重量部に水70重
量部を加えて溶解し、これに、BTA0.2重量部をメ
タノ−ル0.8重量部に溶解した溶液を加えた後、さら
にポリアクリル酸アンモニウム塩0.125重量部を4
0%水溶液として加え、最後に過酸化水素水(試薬特
級、30%水溶液)33.2重量部を加えて、金属用研
磨液を得た。本実施例では、酸化金属溶解剤として水溶
性の高い有機酸であるDL−リンゴ酸を用いており、第
2の保護膜形成剤としては水溶性のポリアクリル酸アン
モニウム塩を用いている。
【0065】この金属用研磨液を用いて、実施例1と同
様の条件でCMP実験を行った。その結果、CMP速度
が185nm/分と高く、エッチング速度は0.2nm
/分と低い結果を得た。また、実際に溝パタ−ンが形成
された基体についても上記CMP条件と同様にしてCM
Pを施し上述のように観察を行ったところ、過剰CMP
を50%相当の時間行ってもディッシングは50nm以
下で、エロージョン及び研磨傷は発生しなかった。
【0066】実施例15 DL−リンゴ酸の代わりにDL−酒石酸を用いた他は、
実施例14と同様にして金属用研磨液を調製し、実施例
1と同様にしてCMP実験を行った。その結果、研磨速
度は194nm/分と高く、エッチング速度が0.8n
m/分であった。また、実施例13と同様の溝パタ−ン
が形成された基体をCMPした後、基板を観察したとこ
ろ、過剰CMP研磨を50%相当の時間を行った場合の
ディッシングは約70nmで、エロージョン及び研磨傷
は発生しなかった。
【0067】実施例16 DL−リンゴ酸の代わりにクエン酸を用いた他は、実施
例13と同様にして金属用研磨液を調製し、実施例1と
同様にしてCMP実験を行った。その結果、CMP速度
は213nm/分と高かったが、エッチング速度が
4.6nm/分とやや劣っていた。また、実施例13と
同様の溝パタ−ンが形成された基体に30%相当の時間
を過剰CMPした後の観察の結果、ディッシングは約1
50nm以下で、エロージョン及び研磨傷は発生しなか
った。
【0068】比較例6 ポリアクリル酸アンモニウムを添加しない他は、実施例
13と同様にして金属用研磨液を調製し、実施例1と同
様にしてCMP実験を行った。その結果、CMP速度は
140nm/分と少し劣る程度であったが、エッチング
速度が10.3nm/分と劣っていた。また、実施例1
3と同様の溝パタ−ンが形成された基体を、30%相当
の時間分過剰にCMP研磨した後、基体表面を観察した
結果、ディッシングは約300nmに増加した。エロー
ジョン及び研磨傷は観察されなかった。
【0069】比較例7 ポリアクリル酸アンモニウムを用いないことと、ベンゾ
トリアゾ−ルの添加量を0.1重量部から0.2重量部
に増やしたことの他は、実施例13と同様にして金属用
研磨液を調製し、これを用いて、実施例1と同様にして
CMP実験を行った。
【0070】その結果、エッチング速度は2.4nm/
分と良好であったが、CMP速度は93nm/分と劣っ
ていた。また、実施例13と同様の溝パタ−ンが形成さ
れた基体に対して30%相当の時間分過剰にCMP研磨
を施した後、基体表面を観察した結果、ディッシングは
約150nmと十分に満足できる値ではなかった。エッ
チング速度は低かったがCMP速度も低く、CMPに長
時間を要したためと考えられる。エロージョン及びスク
ラッチは発生しなかった。
【0071】これら実施例及び比較例により、第1の保
護膜形成剤のみを所定濃度に添加して10nm/分以下
のエッチング速度に抑制する効果を、第2の保護膜形成
剤を併用することによって、第1の保護膜形成剤がより
低濃度であっても達成でき、しかもより高いCMP速度
を維持するという効果が発現された。これにより、ディ
ッシング、エロ−ジョンや研磨傷の発生を抑制し、か
つ、高いCMP速度で信頼性の高い埋め込みパタ−ンを
形成することが可能であることが分かった。
【0072】(産業上の利用可能性)上述のように、本
発明によれば、エッチング速度を十分に低下させ、高い
CMP速度を維持し信頼性の高い埋め込みパターンを形
成することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月5日(2001.12.
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】 金属用研磨液
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野)本発明は、特に半導体装置の
配線形成工程における研磨に使用するのに適した金属用
研磨液及び研磨方法に関する。
【0002】(背景技術)近年、半導体集積回路(以
下、LSIと記す)の高集積化、高性能化に伴って新た
な微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以
下、CMPと記す)法もその一つであり、LSI製造工
程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦
化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に
利用される技術である。この技術は、例えば米国特許第
4944836号公報に開示されている。
【0003】また、最近はLSIを高性能化するため
に、配線材料として銅合金の利用が試みられている。し
かし、銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻
繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困
難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜
上に銅合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅合金
薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、
いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術
は、例えば特開平2−278822号公報に開示されて
いる。
【0004】金属のCMPの一般的な方法は、円形の研
磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パ
ッド表面を金属用研磨液で浸し、基体の金属膜を形成し
た面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(以下、研
磨圧力と記す)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液
と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を
除去するものである。
【0005】CMPに用いられる金属用研磨液は、一般
には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じてさ
らに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。まず
酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥
粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられ
ている。凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり
触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないの
で、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基
体表面は平坦化される。この詳細についてはジャーナル
・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌の第138巻
11号(1991年発行)の3460〜3464頁に開
示されている。
【0006】固体砥粒によって削り取られた金属酸化物
の粒を、酸化金属溶解剤により研磨液に溶解させてしま
えば、固体砥粒による削り取りの効果が増すと考えられ
る。ただし、凹部の金属膜表面の酸化層も溶解(以下エ
ッチングと記す)されて金属膜表面が露出すると、酸化
剤によって金属膜表面がさらに酸化され、これが繰り返
されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしまい、
平坦化効果が損なわれることが懸念される。これを防ぐ
ためにさらに保護膜形成剤が添加される。酸化金属溶解
剤と保護膜形成剤の効果のバランスを取ることが重要で
あり、金属膜表面の酸化層はあまりエッチングされず、
削り取られた酸化層の粒が効率良く溶解され、CMPに
よる研磨速度が大きいことが望ましい。
【0007】この様に酸化金属溶解剤と保護膜形成剤を
添加して化学反応の効果を加えることにより、CMP速
度(すなわちCMPによる研磨速度)が向上するととも
に、CMPされる金属層表面の損傷(ダメージ)も低減
される効果が得られる。
【0008】しかしながら、従来の固体砥粒を含む金属
用研磨液を用いてCMPによる埋め込み配線形成を行う
場合には、(1)埋め込まれた金属配線の表面中央部分
が等方的に腐食されて皿の様に窪む現象(以下ディッシ
ングと記す)の発生、(2)固体砥粒に由来する研磨傷
(スクラッチ)の発生、(3)研磨後の基体表面に残留
する固体砥粒を除去するための洗浄プロセスが複雑であ
ること、(4)固体砥粒そのものの原価や廃液処理に起
因するコストアップ、等の問題が生じる。
【0009】ディッシングや研磨中の銅合金の腐食を抑
制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリ
シン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶
解剤及びベンゾトリアゾール(以下、BTAと記す)を
含有する金属用研磨液を用いる方法が提唱されている。
この技術は、例えば特開平8−83780号公報に記載
されている。
【0010】しかし、BTAの保護膜形成効果は非常に
高いため、エッチング速度のみならず研磨速度をも顕著
に低下させてしまう。従って、エッチング速度を十分に
低下させ、かつCMP速度を低下させないような保護膜
形成剤を金属用研磨液に用いることが望まれている。
【0011】(発明の開示)本発明は、エッチング速度
を十分に低下させ、高いCMP速度を維持しつつ、信頼
性の高い金属膜の埋め込みパターンを形成することので
きる金属用研磨液及び研磨方法を提供するものである。
【0012】本発明の金属用研磨液は、金属を酸化する
ための酸化剤、酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、
第1の保護膜形成剤とは異なる第2の保護膜形成剤及び
水を含有する。
【0013】保護膜形成剤は金属表面に保護膜を形成す
るものである。
【0014】第1の保護膜形成剤としては、アンモニ
ア、アルキルアミン、アミノ酸、イミン、アゾール等の
含窒素化合物及びその塩、及びメルカプタン、グルコー
ス及びセルロースから選ばれた少なくとも一種が好まし
い。これら第1の保護膜形成剤は、金属膜表面に物理的
吸着及び/又は化学的結合を形成することにより保護膜
を形成する化合物である。
【0015】第2の保護膜形成剤としては、アルコール
(すなわちアルコール性水酸基を有する化合物)、フェ
ノール類(すなわちフェノール性水酸基を有する化合
物)、エステル、エーテル、多糖類、アミノ酸塩、ポリ
カルボン酸及びその塩、ビニル系ポリマ、スルホン酸及
びその塩、芳香族アミン、アミド、アゾ化合物並びにモ
リブデン化合物から選ばれた少なくとも一種が好まし
い。これら第2の保護膜形成剤は、第1の保護膜形成剤
が保護膜を形成するのを補助する化合物である。
【0016】酸化剤としては、過酸化水素、硝酸、過ヨ
ウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれた
少なくとも一種が好ましい。
【0017】酸化金属溶解剤としては、有機酸、そのア
ンモニウム塩及び硫酸から選ばれた少なくとも一種が好
ましい。
【0018】本発明では、保護膜形成剤のうちの第2の
保護膜形成剤を含ませずに10nm/分以下のエッチン
グ速度に抑制する効果を発現するに必要な第1の保護膜
形成剤の添加濃度Aに対し、第2の保護膜形成剤を添加
することによって前記濃度Aよりも低濃度の第1の保護
膜形成剤を含有させて10nm/分以下のエッチング速
度に抑制する効果を発現可能にした金属用研磨液が提供
される。すなわち、この場合、第2の保護膜形成剤は、
エッチング速度を10nm/分以下に抑制するのに必要
な第1の保護膜形成剤の添加量を減少させる化合物であ
る。
【0019】本発明の研磨方法は、上述した本発明の金
属用研磨液中で被研磨物表面の金属膜を研磨することに
より除去する研磨方法である。除去対象の金属膜には、
銅、銅合金、銅酸化物、銅合金酸化物などが適してい
る。そこで、本発明では、上述の金属用研磨液を用い
て、銅、銅合金、銅酸化物及び銅合金酸化物のうちから
選ばれた少なくとも1種の金属層を含む積層膜からなる
金属膜を研磨する工程によって少なくとも金属膜の一部
を除去する研磨方法が提供される。
【0020】本発明では性質の異なる第1及び第2の保
護膜形成剤を組み合わせることにより、CMP速度は維
持しつつ、エッチング速度を十分に低下させた研磨液と
それを用いた研磨方法を提供する。第1の保護膜形成剤
は銅とキレート錯体を生じやすいもの、例えばエチレン
ジアミンテトラ酢酸、ベンゾトリアゾール等を用いる。
これらの金属表面保護膜形成効果は極めて強く、例えば
金属用研磨液中に0.5重量%以上を含ませると、銅合
金膜はエッチングはおろかCMPすらされなくなる。
【0021】これに対して本発明者らは、第1の保護膜
形成剤とは異なる第2の保護膜形成剤を併用することに
より、第1の保護膜形成剤の添加濃度が低くとも十分に
低いエッチング速度に抑制できることを見出した。しか
もこの様な研磨液を用いた場合は、エッチング速度は低
下してもCMP速度はあまり低下しないという好ましい
特性が得られることが分かった。加えて第1の保護膜形
成剤と第2の保護膜形成剤とを併用することにより、研
磨液に固体砥粒を含ませなくとも実用的なCMP速度で
の研磨が可能になることを見出した。これは従来の固体
砥粒の摩擦による削り取りの効果に対して研磨パッドの
摩擦による削り取りが発現されたためと考えられる。
【0022】抑制すべきエッチング速度の値としては1
0nm/分以下に抑制できれば好ましい平坦化効果が得
られることが分かった。CMP速度の低下が許容できる
範囲であればエッチング速度はさらに低い方が望まし
く、5nm/分以下に抑制できれば例えば50%程度の
過剰CMP(金属膜をCMP除去するに必要な時間の
1.5倍のCMPを行うこと)を行ってもディッシング
は問題とならない程度に留まる。さらにエッチング速度
を1nm/分以下に抑制できれば、100%以上の過剰
CMPを行ってもディッシングは問題とならない。
【0023】なお、本明細書におけるエッチング速度
は、研磨液中に被研磨物を浸し、研磨液を液温25℃、
攪拌速度100rpmで攪拌したときの、被研磨物表面
の金属膜(スパッタリングにより形成された銅膜)がエ
ッチングされる速度であり、浸漬前後の金属膜厚差を電
気抵抗値から換算して求め、これを浸漬時間で割って求
めた速度である。
【0024】また、CMP速度(すなわち化学機械研磨
速度)は、研磨圧力210g/cm 、被研磨物と研磨
定盤との相対速度36m/分、液温25℃の条件で、被
研磨物表面の金属膜(スパッタリングにより形成された
銅膜)を研磨し、研磨前後の金属膜厚差を電気抵抗値か
ら換算して求め、これを処理時間で割って求めた速度で
ある。
【0025】本発明によれば、第1の保護膜形成剤のみ
を用いた研磨液とは異なり、固体砥粒による強い機械的
摩擦に頼らなくとも、それよりもはるかに柔らかい研磨
パッドとの摩擦によってCMP平坦化を実現することが
できる。
【0026】さらに、本発明では、本発明の金属用研磨
液を用いて、表面に凹部を有する基体上に銅、銅合金
(銅/クロム等)などを含む金属膜を形成・充填した基
体を研磨する研磨方法が提供される。このような基体を
本発明の研磨液を用いてCMPすると、基体の凸部の金
属膜が選択的にCMPされ、凹部に金属膜が残されて所
望の導体パターンが得られる。本発明の研磨液では、実
質的に固体砥粒を含まなくともよく、固体砥粒よりもは
るかに機械的に柔らかい研磨パッドとの摩擦によってC
MPが進むために研磨傷は劇的に低減される。
【0027】本発明の金属用研磨液は、酸化剤、酸化金
属溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形成剤及
び水を必須成分とする。固体砥粒は実質的に含まれなく
ともよいが、使用することもできる。
【0028】つぎに、本発明の金属用研磨液に含まれる
各成分の具体例について説明する。
【0029】金属の酸化剤としては、過酸化水素(H
)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾ
ン水等が挙げられる。基体が集積回路用素子を含むシリ
コン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、ハロゲン化物などによる汚染は望ましくないので、
不揮発成分を含まない酸化剤が望ましいが、オゾン水は
組成の時間変化が激しいことから、上に挙げた酸化剤の
うち、過酸化水素が最も好ましい。ただし、適用対象の
基体が半導体素子を含まないガラス基板などである場合
は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
【0030】酸化金属溶解剤は、水溶性のものが望まし
い。水溶性酸化金属溶解剤には、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン
酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチ
ルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン
酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香
酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、
クエン酸等の有機酸、これら有機酸のアンモニウム塩
や、過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アン
モニウム等のアンモニウム塩類、硫酸、クロム酸等の無
機酸、及び、アンモニア錯体などが挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、いずれかを組み合わせて用いて
もよい。
【0031】銅、銅合金、銅酸化物及び/又は銅合金酸
化物からなる金属層を含む積層膜に対しては、これらの
うち、ギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が
好適である。これらは後述の第1及び第2の保護膜形成
剤とのバランスが得やすい点で好ましい。特に、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸については実用的なCMP速度を
維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるとい
う点で好ましい。
【0032】第1の保護膜形成剤としては、アンモニ
ア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチ
レンジアミン四酢酸(以下、EDTAと略す)、ジエチ
ルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミ
ン;グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−
アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシ
ン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイ
ソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サ
ルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L
−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−
ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨード−L−チ
ロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−
アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロ
リン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニ
ン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シス
チン、L−システン酸、L−アスパラギン酸、L−グ
ルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システ
ン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミ
ン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L
−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチ
ン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L
−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチ
オネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC
1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンI
I及びアンチパイン等のアミノ酸;ジチゾン、クプロイ
ン(2,2’−ビキノリン)、ネオクプロイン(2,9
−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプ
ロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,
10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシク
ロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;ベン
ズイミダゾール−2−チオール、2−[2−(ベンゾチ
アゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチ
アゾリル)]チオブチル酸、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリ
アゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾー
ル、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾー
ル、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾー
ル、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキ
シル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メトキシカルボ
ニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ブトキシカルボ
ニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−オクチルオキシ
カルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシル
ベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリア
ゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリ
ル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリル
トリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベン
ゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸等のアゾール;ノ
ニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジン
チオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオ
ール等のメルカプタン;及び、グルコース、セルロース
等の糖類が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、
適宜組み合わせて用いてもよい。
【0033】これらの中でも、キトサン、エチレンジア
ミン四酢酸、L−トリプトファン、キュペラゾン、トリ
アジンジチオール、ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベン
ゾトリアゾールブチルエステル、トリルトリアゾール及
びナフトトリアゾールが、高いCMP速度と低いエッチ
ング速度を両立する上で好ましい。特に、ベンゾトリア
ゾール及びその誘導体が好適である。ベンゾトリアゾー
ル誘導体には、上述したアゾールなどが挙げられる。
【0034】第2の保護膜形成剤としては、1−プロパ
ノール、2−プロパノール、2−プロピン−1−オー
ル、アリルアルコール、エチレンシアノヒドリン、1−
ブタノール、2−ブタノール、(S)−(+)−2−ブ
タノール、2−メチル−1−プロパノール、t−ブチル
アルコール、パーフルオロ−t−ブチルアルコール、ク
ロチルアルコール、1−ペンタノール、2,2−ジメチ
ル−1−プロパノール、2−メチル−2−ブタノール、
3−メチル−1−ブタノール、S−アミルアルコール、
1−ヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−
ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘ
キサノール、DL−3−ヘキシルアルコール、1−ヘプ
タノール、2−エチルヘキシルアルコール、(S)−
(+)−2−オクタノール、1−オクタノール、DL−
3−オクチルアルコール、2−ヒドロキシベンジルアル
コール、2−ニトロベンジルアルコール、3,5−ジヒ
ドロキシベンジルアルコール、3,5−ジニトロベンジ
ルアルコール、3−フルオロベンジルアルコール、3−
ヒドロキシベンジルアルコール、4−フルオロベンジル
アルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、ベン
ジルアルコール、m−(トリフルオロメチル)ベンジル
アルコール、m−アミノベンジルアルコール、m−ニト
ロベンジルアルコール、o−アミノベンジルアルコー
ル、o−ヒドロキシベンジルアルコール、p−ヒドロキ
シベンジルアルコール、p−ニトロベンジルアルコー
ル、2−(p−フルオロフェニル)エタノール、2−ア
ミノフェネチルアルコール、2−メトキシベンジルアル
コール、2−メチル−3−ニトロベンジルアルコール、
2−メチルベンジルアルコール、2−ニトロフェネチル
アルコール、2−フェニルエタノール、3,4−ジメチ
ルベンジルアルコール、3−メチル−2−ニトロベンジ
ルアルコール、3−メチル−4−ニトロベンジルアルコ
ール、3−メチルベンジルアルコール、4−フルオロフ
ェネチルアルコール、4−ヒドロキシ−3−メトキシベ
ンジルアルコール、4−メトキシベンジルアルコール、
4−メチル−3−ニトロベンジルアルコール、5−メチ
ル−2−ニトロベンジルアルコール、DL−α−ヒドロ
キシエチルベンゼン、o−(トリフルオロメチル)ベン
ジルアルコール、p−(トリフルオロメチル)ベンジル
アルコール、p−アミノフェネチルアルコール、p−ヒ
ドロキシフェニルエタノール、p−メチルベンジルアル
コール及びS−フェネチルアルコール等のアルコール;
4−メチルフェノール、4−エチルフェノール及び4−
プロピルフェノール等のフェノール;グリセリンエステ
ル、ソルビタンエステル、メトキシ酢酸、エトキシ酢
酸、3−エトキシプロピオン酸及びアラニンエチルエス
テル等のエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレン
グリコールアルケニルエーテル、アルキルポリエチレン
グリコール、アルキルポリエチレングリコールアルキル
エーテル、アルキルポリエチレングリコールアルケニル
エーテル、アルケニルポリエチレングリコール、アルケ
ニルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルケ
ニルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、ポリ
プロピレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリプロピ
レングリコール、アルキルポリプロピレングリコールア
ルキルエーテル、アルキルポリプロピレングリコールア
ルケニルエーテル、アルケニルポリプロピレングリコー
ル、アルケニルポリプロピレングリコールアルキルエー
テル及びアルケニルポリプロピレングリコールアルケニ
ルエーテル等のエーテル;アルギン酸、ペクチン酸、カ
ルボキシメチルセルロース、カードラン及びプルラン等
の多糖類;グリシンアンモニウム塩及びグリシンナトリ
ウム塩等のアミノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグル
タミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル
酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル
酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリ
イタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボ
ン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノ
ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、
ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸アンモニウ
ム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル
酸等のポリカルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビ
ニル系ポリマ;メチルタウリン酸アンモニウム塩、メチ
ルタウリン酸ナトリウム塩、硫酸メチルナトリウム塩、
硫酸エチルアンモニウム塩、硫酸ブチルアンモニウム
塩、ビニルスルホン酸ナトリウム塩、1−アリルスルホ
ン酸ナトリウム塩、2−アリルスルホン酸ナトリウム
塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシ
メチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピ
ルスルホン酸ナトリウム塩、及びスルホコハク酸ナトリ
ウム塩等のスルホン酸及びその塩;アニリン、N,N―
ジメチルアニリン及びベンジルアミン等の芳香族アミ
ン;プロピオンアミド、アクリルアミド、メチル尿素、
ニコチンアミド、コハク酸アミド、フェニル酢酸アミ
ド、ピリジン−4−カルボキサミド、N,N’−ジベン
ジル−L−酒石酸アミド及びスルファニルアミド等のア
ミド;1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カル
ボニトリル)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−
1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、2,2’−アゾ
ビス(イソブチロニトリル)、2−[2−(3,5−ジ
ブロモピリジル)アゾ]−5−ジメチルアミノ安息香
酸、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、4,
4’−アゾキシアニソール、アゾキシメタン、アゾベン
ゼン、アゾキシベンゼン、アゾジカルボンアミド、アゾ
ジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボン酸ジ(t
−ブチル)、フェナジン、マラカイトグリーン、メチル
オレンジ、コンゴ−レッド及びクリスタルバイオレット
等のアゾ化合物;並びに、モリブデン(VI)酸二ナトリ
ウム二水和物及び七モリブデン(VI)酸六アンモニウム
四水和物等のモリブデン化合物等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、適宜組み合わせて用いてもよ
い。
【0035】適用する基体が半導体集積回路用シリコン
基板などの場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸又は
そのアンモニウム塩が望ましい。ただし、基体がガラス
基板等である場合はその限りではない。
【0036】これらのうち、2−メチル−3−ニトロベ
ンジルアルコール、ポリプロピレングリコール、ポリア
スパラギン酸、ポリリンゴ酸、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリメタク
リル酸アンモニウム、ポリアミド酸、ポリアミド酸アン
モニウム、ポリアクリルアミド、メチルタウリン酸ナト
リウム、ベンジルアミン、ニコチンアミド、スルファニ
ルアミド、コンゴ−レッド、七モリブデン(VI)酸六ア
ンモニウム四水和物が、高いCMP速度と低いエッチン
グ速度を両立する上で好ましく、とりわけ、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアミド酸、ポリアクリル
酸アンモニウム、ポリメタクリル酸アンモニウム、ポリ
アミド酸アンモニウム及びポリアクリルアミドが好まし
い。
【0037】本発明を適用する金属膜としては、銅、銅
合金、銅酸化物及び銅合金酸化物(以下、これらを合わ
せて銅合金という)から選ばれた少なくとも1種を含む
積層膜である。
【0038】また、本発明では、CMP速度が100n
m/分以上、エッチング速度が10nm/分以下である
金属用研磨液が提供される。このような特性を有する研
磨液は、本発明により始めて実現されたものであり、金
属の酸化剤、酸化金属溶解剤及び水を含み、さらに、第
1の保護膜形成剤と、当該第1の保護膜形成剤とは異な
る第2の保護膜形成剤とを組み合わせて配合することに
より、達成することができる。
【0039】つぎに、用いることのできる第1の保護膜
形成剤と第2の保護膜形成剤との組合せを第1の保護膜
形成剤/第2の保護膜形成剤として示す。なお、これら
の組合せは単なる例示であり、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。必要に応じて、適宜他の組合せを用
いてもよい。
【0040】CMP速度が100nm/分以上、エッチ
ング速度が10nm/分以下となる組合せとしては、例
えば、キュペラゾン/ポリリンゴ酸、キュペラゾン/ポ
リアスパラギン酸、キュペラゾン/ポリアクリルアミ
ド、L−トリプトファン/ポリアクリルアミド、L−ト
リプトファン/ポリアクリル酸アンモニウム、L−トリ
プトファン/ポリリンゴ酸、ベンゾトリアゾール/ポリ
アクリルアミド、ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸
アンモニウム、ナフトトリアゾール/ポリリンゴ酸、ナ
フトトリアゾール/2−メチル−3−ニトロベンジルア
ルコール、トリアジンジチオール/ポリアスパラギン
酸、トリアジンジチオール/ポリアクリルアミドなどが
挙げられる。
【0041】また、CMP速度が100nm/分以上、
エッチング速度が1nm/分以下になる組合せとして
は、キュペラゾン/ポリアクリルアミド、L−トリプト
ファン/ポリアクリルアミド、L−トリプトファン/ポ
リアクリル酸アンモニウム、ベンゾトリアゾール/ポリ
アクリルアミド、ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸
アンモニウム、ナフトトリアゾール/ポリリンゴ酸、ト
リアジンジチオール/ポリアスパラギン酸、トリアジン
ジチオール/ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
【0042】CMP速度が250nm/分以上、エッチ
ング速度が10nm/分以下となる組合せとしては、キ
ュペラゾン/ポリリンゴ酸などが挙げられる。
【0043】つぎに、各成分の配合量について説明す
る。
【0044】酸化剤成分の配合量は、酸化剤、酸化金属
溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形成剤及び
水の総量100gに対して、0.003mol〜0.7
molとすることが好ましく、0.03mol〜0.5
molとすることがより好ましく、0.2mol〜0.
3molとすることが特に好ましい。この配合量が0.
003mol未満では、金属の酸化が不十分でCMP速
度が低く、0.7molを超えると、研磨面に荒れが生
じる傾向がある。
【0045】本発明における酸化金属溶解剤成分の配合
量は、酸化剤、酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、
第2の保護膜形成剤及び水の総量100gに対して、0
〜0.005molとすることが好ましく、0.000
05mol〜0.0025molとすることがより好ま
しく、0.0005mol〜0.0015molとする
ことが特に好ましい。この配合量が0.005molを
超えると、エッチングの抑制が困難となる傾向がある。
【0046】第1の保護膜形成剤の配合量は、酸化剤、
酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形
成剤及び水の総量100gに対して0.0001mol
〜0.05molとすることが好ましく0.0003m
ol〜0.005molとすることがより好ましく、
0.0005mol〜0.0035molとすることが
特に好ましい。この配合量が0.0001mol未満で
は、エッチングの抑制が困難となる傾向があり、0.0
5molを超えるとCMP速度が低くなってしまう傾向
がある。
【0047】第2の保護膜形成剤の配合量は、酸化剤、
酸化金属溶解剤、第1の保護膜形成剤、第2の保護膜形
成剤及び水の総量100gに対して0.001〜0.3
重量%とすることが好ましく0.003重量%〜0.1
重量%とすることがより好ましく0.01重量%〜0.
08重量%とすることが特に好ましい。この配合量が
0.001重量%未満では、エッチング抑制において第
1の保護膜形成剤との併用効果が現れない傾向があり
0.3重量%を超えるとCMP速度が低下してしまう傾
向がある。
【0048】本発明の研磨液及び研磨方法における効果
発現の作用機序は明らかではないが、第1及び第2の保
護膜形成剤を併用したことにより、エッチングは抑制す
るものの、研磨パッドによる摩擦に対しては金属表面保
護膜として機能せずにCMPが進行するものと推定され
る。
【0049】一般に、CMPにおいては研磨傷の発生の
度合いは固体砥粒の粒径や粒径分布や形状に依存し、絶
縁膜の削れによる膜厚減少(以下、エロージョンと記
す)や平坦化効果の劣化は、やはり固体砥粒の粒径や研
磨パッドの物理的性質に依存し、金属膜、特に銅膜表面
をBTAで処理した場合、金属膜のディッシングは研磨
パッドの硬さや研磨液の化学的性質に依存すると考えら
れる。すなわち、硬い固体砥粒はCMPの進行には必要
ではあるが、CMPにおける平坦化効果やCMP面の完
全性(研磨傷等の損傷がないこと)を向上させるために
は望ましくない。平坦化効果は実際には固体砥粒よりも
柔らかい研磨パッドの特性に依存していることが分か
る。
【0050】このことより、本発明は、固体砥粒がなく
ともCMPを進行させることができるという点で、銅合
金のCMP、引いてはそれを用いた埋め込みパターンの
形成に極めて望ましいと考えられる。
【0051】なお、第1の保護膜形成剤は、金属表面に
強固な保護膜を形成する作用を備える。例えば、BTA
を含む液に銅合金膜表面をさらすと、銅(Cu)もしく
はその酸化物とBTAとの反応により、Cu(I)BT
A又はCu(II)BTAの構造を主骨格とするポリマ状
錯化合物皮膜が形成されると考えられる。この皮膜はか
なり強固で、BTA0.5重量%を含む金属用研磨液を
用いた場合、当該研磨液に固体砥粒が含まれていたとし
ても、一般にはほとんど研磨されない。
【0052】一方、第1の保護膜形成剤を用いず、第2
の保護膜形成剤のみを単独で用いて金属用研磨液を調製
した場合、特にエッチング速度の抑制が困難となり、保
護効果が十分でない。
【0053】この様に第1の保護膜形成剤と第2の保護
膜形成剤とは、その作用が異なっており、保護膜形成剤
の種類に応じて異なる種類の保護膜が形成される。本発
明は、上述の第1及び第2の保護膜形成剤を組み合わせ
て用いることにより、エッチング速度の抑制とCMP速
度維持とを両立でき、しかも固体砥粒による強い摩擦を
も不要になるという新たな知見に基づくものである。
【0054】(発明を実施するための最良の形態)以
下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの
実施例により限定されるものではない。
【0055】実施例1〜12、比較例1〜5 《研磨液調製方法》DL−リンゴ酸(試薬特級)0.1
5重量部に水70重量部を加えて溶解し、これに第1の
保護膜形成剤0.2重量部をメタノール0.8重量部に
溶解させた溶液を加えた後、さらに第2の保護膜形成剤
0.05重量部を加え、最後に過酸化水素水(試薬特
級、30%水溶液)33.2重量部を加えて金属用研磨
液を得た。なお、各実施例及び比較例において用いた保
護膜形成剤を、表1に示す。
【0056】次に、得られた研磨液を用いて、被研磨物
を研磨した。研磨条件等はつぎの通りである。
【0057】《研磨条件》 被研磨基板:厚さ1μmの銅膜を形成したシリコン基板 研磨パッド:IC1000(ロデール社製) 研磨圧力:210g/cm 基体と研磨定盤との相対速度:36m/分
【0058】《研磨品評価項目》 CMP速度:銅膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値
から換算して求め、処理時間で割って求めた。処理時間
は1分とした。
【0059】エッチング速度:上述の被研磨基板と同様
の基板を別途用意し、室温(25℃)で攪拌(攪拌速度
100rpm)しながら研磨液に浸漬させて、浸漬前後
の銅層膜厚差を電気抵抗値から換算し、浸漬時間で割っ
て求めた。浸漬時間は10分とした。
【0060】また、実際のCMP特性を評価するため、
絶縁層中に深さ0.5μmの溝を形成して公知のスパッ
タ法によって銅膜を形成して公知の熱処理によって埋め
込んだシリコン基板についても基体として用いてCMP
を行った。CMP後の基体の目視、光学顕微鏡観察、及
び電子顕微鏡観察によりエロージョン及び研磨傷発生の
有無を確認した。その結果、エロージョン及び研磨傷の
発生は見られなかった。実施例1〜12及び比較例1〜
5における、CMP速度及びエッチング速度の評価結果
を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】実施例13 DL−リンゴ酸(試薬特級)0.15重量部に水70重
量部を加えて溶解し、これに、BTA0.1重量部をメ
タノ−ル0.8重量部に溶解した溶液を加えた後、さら
にポリアクリル酸アンモニウム0.025重量部を40
%水溶液として加え、最後に過酸化水素水(試薬特級、
30%水溶液)33.2重量部を加えて、金属用研磨液
を得た。本実施例では、酸化金属溶解剤として水溶性の
高い有機酸であるDL−リンゴ酸を用い、第2の保護膜
形成剤としては水溶性のポリアクリル酸アンモニウム塩
を用いた。
【0063】この金属用研磨液を用い、実施例1と同様
の条件でCMP実験を行ったところ、CMP速度が28
7nm/分、エッチング速度も3.6nm/分といずれ
も良好であった。ただし、溝パタ−ンが形成された基体
については所定の厚さをCMP除去するのに必要なCM
P時間よりも50%余計にCMP研磨して電子顕微鏡観
察した結果、幅10μmの溝部(埋め込み配線となる部
分)でのディッシングは約200nmであった。ディッ
シングを100nm以下に抑制するためには過剰CMP
時間を20%にとどめる必要があった。エロージョン及
び研磨傷は発生しなかった。
【0064】実施例14 DL−リンゴ酸(試薬特級)0.15重量部に水70重
量部を加えて溶解し、これに、BTA0.2重量部をメ
タノ−ル0.8重量部に溶解した溶液を加えた後、さら
にポリアクリル酸アンモニウム塩0.125重量部を4
0%水溶液として加え、最後に過酸化水素水(試薬特
級、30%水溶液)33.2重量部を加えて、金属用研
磨液を得た。本実施例では、酸化金属溶解剤として水溶
性の高い有機酸であるDL−リンゴ酸を用いており、第
2の保護膜形成剤としては水溶性のポリアクリル酸アン
モニウム塩を用いている。
【0065】この金属用研磨液を用いて、実施例1と同
様の条件でCMP実験を行った。その結果、CMP速度
が185nm/分と高く、エッチング速度は0.2nm
/分と低い結果を得た。また、実際に溝パタ−ンが形成
された基体についても上記CMP条件と同様にしてCM
Pを施し上述のように観察を行ったところ、過剰CMP
を50%相当の時間行ってもディッシングは50nm以
下で、エロージョン及び研磨傷は発生しなかった。
【0066】実施例15 DL−リンゴ酸の代わりにDL−酒石酸を用いた他は、
実施例14と同様にして金属用研磨液を調製し、実施例
1と同様にしてCMP実験を行った。その結果、研磨速
度は194nm/分と高く、エッチング速度が0.8n
m/分であった。また、実施例13と同様の溝パタ−ン
が形成された基体をCMPした後、基板を観察したとこ
ろ、過剰CMP研磨を50%相当の時間を行った場合の
ディッシングは約70nmで、エロージョン及び研磨傷
は発生しなかった。
【0067】実施例16 DL−リンゴ酸の代わりにクエン酸を用いた他は、実施
例13と同様にして金属用研磨液を調製し、実施例1と
同様にしてCMP実験を行った。その結果、CMP速度
は213nm/分と高かったが、エッチング速度が
4.6nm/分とやや劣っていた。また、実施例13と
同様の溝パタ−ンが形成された基体に30%相当の時間
を過剰CMPした後の観察の結果、ディッシングは約1
50nm以下で、エロージョン及び研磨傷は発生しなか
った。
【0068】比較例6 ポリアクリル酸アンモニウムを添加しない他は、実施例
13と同様にして金属用研磨液を調製し、実施例1と同
様にしてCMP実験を行った。その結果、CMP速度は
140nm/分と少し劣る程度であったが、エッチング
速度が10.3nm/分と劣っていた。また、実施例1
3と同様の溝パタ−ンが形成された基体を、30%相当
の時間分過剰にCMP研磨した後、基体表面を観察した
結果、ディッシングは約300nmに増加した。エロー
ジョン及び研磨傷は観察されなかった。
【0069】比較例7 ポリアクリル酸アンモニウムを用いないことと、ベンゾ
トリアゾ−ルの添加量を0.1重量部から0.2重量部
に増やしたことの他は、実施例13と同様にして金属用
研磨液を調製し、これを用いて、実施例1と同様にして
CMP実験を行った。
【0070】その結果、エッチング速度は2.4nm/
分と良好であったが、CMP速度は93nm/分と劣っ
ていた。また、実施例13と同様の溝パタ−ンが形成さ
れた基体に対して30%相当の時間分過剰にCMP研磨
を施した後、基体表面を観察した結果、ディッシングは
約150nmと十分に満足できる値ではなかった。エッ
チング速度は低かったがCMP速度も低く、CMPに長
時間を要したためと考えられる。エロージョン及びスク
ラッチは発生しなかった。
【0071】これら実施例及び比較例により、第1の保
護膜形成剤のみを所定濃度に添加して10nm/分以下
のエッチング速度に抑制する効果を、第2の保護膜形成
剤を併用することによって、第1の保護膜形成剤がより
低濃度であっても達成でき、しかもより高いCMP速度
を維持するという効果が発現された。これにより、ディ
ッシング、エロ−ジョンや研磨傷の発生を抑制し、か
つ、高いCMP速度で信頼性の高い埋め込みパタ−ンを
形成することが可能であることが分かった。
【0072】(産業上の利用可能性)上述のように、本
発明によれば、エッチング速度を十分に低下させ、高い
CMP速度を維持し信頼性の高い埋め込みパターンを形
成することができる。磨液及び研磨方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松沢 純 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎事業所内 (72)発明者 星野 鉄哉 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業株 式会社総合研究所内 (72)発明者 上方 康雄 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業株 式会社総合研究所内 (72)発明者 寺崎 裕樹 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業株 式会社総合研究所内 (72)発明者 本間 喜夫 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 近藤 誠一 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 3C058 AA07 CA01 CB05 DA02 DA12 DA17

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化剤、酸化金属溶解剤、第1の保護膜形
    成剤、第1の保護膜形成剤とは異なる第2の保護層形成
    剤及び水を含有する金属用研磨液。
  2. 【請求項2】上記第1の保護膜形成剤が、 アンモニア、アミン、アミノ酸、イミン、アゾール、メ
    ルカプタン及び糖類のうちから選ばれた少なくとも1種
    である、請求項1記載の金属用研磨液。
  3. 【請求項3】上記第1の保護膜形成剤が、 ベンゾトリアゾール及びその誘導体のうちから選ばれた
    少なくとも1種である請求項2記載の金属用研磨液。
  4. 【請求項4】上記第1の保護膜形成剤は、 金属膜表面に物理的吸着及び/又は化学的結合を形成す
    ることにより保護膜を形成する化合物である、請求項1
    記載の金属用研磨液。
  5. 【請求項5】上記第2の保護膜形成剤が、 アルコール性又はフェノール性水酸基を有する化合物、
    エステル、エーテル、多糖類、アミノ酸塩、ポリカルボ
    ン酸、ポリカルボン酸塩、ビニル系ポリマ、アミド、ア
    ゾ化合物及びモリブデン化合物である、請求項1記載の
    金属用研磨液。
  6. 【請求項6】上記第2の保護膜形成剤が、 ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアミド酸、ポ
    リアクリル酸アンモニウム、ポリメタクリル酸アンモニ
    ウム、ポリアミド酸アンモニウム及びポリアクリルアミ
    ドのうちから選ばれた少なくとも1種である請求項5記
    載の金属用研磨液。
  7. 【請求項7】上記第2の保護膜形成剤が、 第1の保護膜形成剤が保護膜を形成するのを補助する化
    合物である、請求項1記載の金属用研磨液。
  8. 【請求項8】上記酸化剤が、 過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及
    びオゾン水のうちから選ばれた少なくとも1種である請
    求項1記載の金属用研磨液。
  9. 【請求項9】上記酸化金属溶解剤が、 有機酸、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸のうちから選
    ばれた少なくとも1種である請求項1記載の金属用研磨
    液。
  10. 【請求項10】上記酸化金属溶解剤が、 リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸アンモニウム、
    酒石酸アンモニウム及びクエン酸アンモニウムのうちか
    ら選ばれた少なくとも1種である請求項9記載の金属用
    研磨液。
  11. 【請求項11】化学機械研磨速度が100nm/分以
    上、 エッチング速度が10nm/分以下である金属用研磨
    液。
  12. 【請求項12】上記エッチング速度が1nm/分以下で
    ある、請求項11記載の金属用研磨液。
  13. 【請求項13】上記化学機械研磨速度が250nm/分
    以上である、請求項11記載の金属用研磨液。
  14. 【請求項14】酸化剤、酸化金属溶解剤、第1の保護膜
    形成剤、第1の保護膜形成剤とは異なる第2の保護層形
    成剤及び水を含有する請求項11〜13のいずれかに記
    載の金属用研磨液。
  15. 【請求項15】金属膜表面に物理的吸着及び/又は化学
    的結合を形成することにより保護膜を形成する化合物で
    ある第1の保護膜形成剤と、 第1の保護膜形成剤が保護膜を形成するのを補助する化
    合物である第2の保護膜形成剤とを含む金属用研磨液。
  16. 【請求項16】銅、銅合金、銅酸化物、及び、銅合金酸
    化物のうちの少なくともいずれかを含む金属を研磨する
    ための、請求項1、11又は15記載の金属用研磨液。
  17. 【請求項17】実質的に砥粒を含まない、請求項1、1
    1又は15記載の金属用研磨液。
  18. 【請求項18】上記第2の保護膜形成剤は、 エッチング速度を10nm/分以下に抑制するのに必要
    な第1の保護膜形成剤の添加量を減少させる化合物であ
    る請求項1記載の金属用研磨剤。
  19. 【請求項19】請求項1、11又は15記載の金属用研
    磨液中で被研磨物表面の金属膜を研磨することにより除
    去する研磨方法。
  20. 【請求項20】上記金属膜は、 銅、銅合金、銅酸化物、及び、銅合金酸化物のうちの少
    なくともいずれかを含む請求項19記載の研磨方法。
  21. 【請求項21】上記被研磨物は、 表面に、銅、銅合金、銅酸化物、及び、銅合金酸化物の
    うちの少なくともいずれかを含む金属層を備える積層膜
    を備え、 上記研磨方法は、 上記積層膜から、上記金属層の少なくとも一部を除去す
    る方法である、請求項19記載の研磨方法。
  22. 【請求項22】上記金属用研磨液が実質的に砥粒を含ま
    ない、請求項19記載の研磨方法。
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WO2016158795A1 (ja) * 2015-04-03 2016-10-06 Jsr株式会社 化学機械研磨用処理組成物、化学機械研磨方法および洗浄方法
JP2020045455A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物

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