JP2000249289A - 発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法、及び、断熱箱体 - Google Patents

発泡断熱材と発泡断熱材の製造方法、及び、断熱箱体

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JP2000249289A
JP2000249289A JP11050033A JP5003399A JP2000249289A JP 2000249289 A JP2000249289 A JP 2000249289A JP 11050033 A JP11050033 A JP 11050033A JP 5003399 A JP5003399 A JP 5003399A JP 2000249289 A JP2000249289 A JP 2000249289A
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heat insulating
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carbon dioxide
foaming agent
carbonate
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JP11050033A
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English (en)
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Hideo Nakamoto
英夫 中元
Akiko Yuasa
明子 湯淺
Yoshiyuki Tsuda
善之 津田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、発泡断熱材が形成された後に一部
または全てが連通化した気泡内部に残存する炭酸ガスと
速やかに反応除去することにより、発泡断熱材の気体熱
伝導率を改善し、生産性を加味した優れた断熱性能の発
泡断熱材と発泡断熱材の製造方法、及び、断熱箱体を提
供することを目的とする。 【解決手段】 発泡断熱材4が、揮発性発泡剤で満たさ
れた一部または全てを連通化した気泡を有する発泡ポリ
ウレタン樹脂組成物から構成され、少なくともウレタン
結合と、ウレア結合とを含む樹脂組成物中に、気泡連通
化剤と、カーボネート合成触媒と、エポキシド化合物と
炭酸ガスとが反応して成るカーボネート化合物とを含む
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫,冷蔵庫等
に用いる発泡断熱材とその製造方法、及び、発泡断熱材
を充填してなる断熱箱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーの観点より発泡断熱
材の熱伝導率を低減し、断熱性を向上させるというニー
ズがあると同時に、クロロフルオロカーボン(以下CF
Cと称する)、更にはハイドロクロロフルオロカーボン
(以下HCFCと称する)によるオゾン層破壊、及び、
地球温暖化等の環境問題が注目されており、これらを解
決することが極めて重要なテーマとなっている。このた
め、代表的な発泡断熱材である硬質ウレタンフォームの
製造にあたっては、CFC、及び、HCFCの使用量削
減を目的として、オゾン層破壊に対する影響が全く無
く、ハイドロフルオロカーボン(以下HFC)、更に地
球温暖化に対しても影響の少ないハイドロカーボン(以
下HCと称する)などによる発泡について、種々取り組
みが検討されている。
【0003】基本的に、硬質ウレタンフォームの断熱性
能を向上するには、フォーム独立気泡内ガス成分の気体
熱伝導率を低減することが重要であり、独立気泡内部の
ガス成分の中から気体熱伝導率の大きい炭酸ガスを取り
除き、揮発性発泡剤で満たすことが効果的手段とされて
きた。一方においては、揮発性発泡剤の仕様量低減、発
泡剤と原料成分との相溶性の問題、及び、フォーム諸物
性の改善等を目的に、水などの反応性発泡剤と有機ポリ
イソシアネートとの反応により発生する炭酸ガスを発泡
剤成分として用いることが必要不可欠であった。
【0004】しかし、このような構成においては、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガスが発泡断熱材の独立気泡内に
残存するため、発泡断熱材の断熱性能は悪化する。こう
した課題解決のアプローチとして例えば、特開平8−1
27666号公報では、発泡性原液にあらかじめエポキ
シド化合物とカーボネート生成触媒である付加反応触媒
を添加含有せしめておき、発泡断熱材が形成された後、
独立気泡内部の炭酸ガスをエポキシド化合物と付加反応
させることにより、環状カーボネートを生成し、発泡断
熱材の独立気泡内部の炭酸ガス分圧を低減させ、気体熱
伝導率を改善することが特徴となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−127666号公報において用いられている構成で
は、炭酸ガスの固定化反応は、炭酸ガスが内包されるそ
れぞれの独立気泡内部で進行し、その独立気泡内部のエ
ポキシド化合物が消費された後は、気泡膜を介して他の
独立気泡に拡散し、炭酸ガス固定化反応が進行する。
【0006】すなわち、独立気泡部での気泡膜を介した
炭酸ガスの拡散が律速となり、炭酸ガスの固定化反応が
遅延することにより、発泡断熱材の断熱性能向上の効果
を発現するまでに一定のエージング時間が必要となり、
生産性を著しく悪化させるものであった。
【0007】従って、エポキシド化合物が発泡断熱材の
気泡内部の炭酸ガスを速やかに反応固定化し、気体熱伝
導率を改善することによって、発泡断熱材の断熱性能を
向上させ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、
断熱箱体を得ることが課題であった。
【0008】本発明は、上記課題を鑑み、気泡内部の炭
酸ガスが速やかに残存したエポキシド化合物に反応固定
化され、発泡断熱材の断熱性能を所定の性能まで速やか
に現出させ、生産性を加味した優れた断熱性能を有する
発泡断熱材、及び、発泡断熱材の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】また、気泡内部の炭酸ガスが速やかに残存
したエポキシド化合物に反応固定化され、発泡断熱材の
断熱性能を所定の性能まで速やかに現出させる発泡断熱
材を充填することによって、生産性を加味した優れた断
熱性能を有する断熱箱体を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、揮発性発泡剤で満たされ、かつ、一部ま
たは全てが連通化した気泡を有する発泡ポリウレタン樹
脂組成物から構成され、少なくともウレタン結合と、ウ
レア結合とを含む樹脂組成物中に、気泡連通化剤と、カ
ーボネート合成触媒と、エポキシド化合物と炭酸ガスと
が反応して成るカーボネート化合物とを含むことを特徴
とするものである。
【0011】また、気泡連通化剤が融点150℃以下の
熱可塑性樹脂であることを特徴とするものである。
【0012】また、発泡ポリウレタン樹脂組成物の連通
率が40%以上であることを特徴とするものである。
【0013】また、カーボネート合成触媒が、少なくと
もハロゲン化オニウム塩を含むことを特徴とするもので
ある。
【0014】また、カーボネート合成触媒が、少なくと
もハロゲン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属との
錯体を含むことを特徴とするものである。
【0015】本発明によれば、発泡断熱材の一部または
全てが連通化した気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤
で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極
めて低く、かつ、生産性を加味した優れた断熱性能を有
する発泡断熱材が得られる。
【0016】また、本発明の発泡断熱材の製造方法は、
ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応性発泡剤と、揮
発性発泡剤と、ポリイソシアネートと、エポキシド化合
物と、気泡連通化剤とを混合して発泡させ、独立気泡内
部に反応性発泡剤とポリイソシアネートとの反応により
発生した炭酸ガスと、揮発性発泡剤とを含む発泡ポリウ
レタン樹脂組成物を形成するステップと、前記独立気泡
の一部または全てが気泡連通化剤により連通化されるス
テップと、前記エポキシド化合物が樹脂皮膜にて被覆さ
れたカーボネート合成触媒の存在下で発泡ポリウレタン
樹脂組成物の一部または全てが連通化した気泡内の炭酸
ガスを吸着してカーボネート化合物を形成し、気泡内部
を実質的に揮発性発泡剤で満たすステップとを有するも
のである。
【0017】また、気泡連通化剤が融点150℃以下の
熱可塑性樹脂であることを特徴とするものである。
【0018】また、カーボネート合成触媒が、少なくと
もハロゲン化オニウム塩を含むことを特徴とするもので
ある。
【0019】また、カーボネート合成触媒が、少なくと
もハロゲン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属との
錯体を含むことを特徴とするものである。
【0020】本発明によれば、発泡断熱材の一部または
全てが連通化した気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤
で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極
めて低く、かつ、生産性を加味した優れた断熱性能を有
する発泡断熱材の製造方法が提供できる。
【0021】また、本発明の断熱箱体は、第一の壁部材
と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、及び、前記第
二の壁部材によって形成される空間部に、揮発性発泡剤
で満たされ、かつ、一部または全てが連通化した気泡を
有する発泡ポリウレタン樹脂組成物が充填され、少なく
ともウレタン結合と、ウレア結合とを含む樹脂組成物中
に、気泡連通化剤と、カーボネート合成触媒と、エポキ
シド化合物と炭酸ガスとが反応して成るカーボネート化
合物とを含むことを特徴とするものである。
【0022】また、気泡連通化剤が融点150℃以下の
熱可塑性樹脂であることを特徴とするものである。
【0023】また、発泡ポリウレタン樹脂組成物の連通
率が40%以上であることを特徴とするものである。
【0024】また、カーボネート合成触媒が、少なくと
もハロゲン化オニウム塩を含むことを特徴とするもので
ある。
【0025】また、カーボネート合成触媒が、少なくと
もハロゲン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属との
錯体を含むことを特徴とするものである。
【0026】本発明によれば、発泡断熱材の一部または
全てが連通化した気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤
で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極
めて低く、かつ、生産性を加味した優れた断熱性能を有
する断熱箱体が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発泡断
熱材は、揮発性発泡剤で満たされ、かつ、一部または全
てが連通化した気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂組成
物から構成され、少なくともウレタン結合と、ウレア結
合とを含む樹脂組成物中に、気泡連通化剤と、カーボネ
ート合成触媒と、エポキシド化合物と炭酸ガスとが反応
して成るカーボネート化合物とを含むことを特徴とする
ものであり、発泡断熱材の気泡内部のガス成分は、揮発
性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの
分圧が極めて低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材
が得られる。
【0028】上記構成によって、原料として添加したエ
ポキシド化合物は、カーボネート合成触媒の作用によ
り、一部または全てを連通化した気泡内部に残存する炭
酸ガスと反応し、カーボネート化合物を形成する。
【0029】また、炭酸ガスが内包されるそれぞれの一
部または全てを連通化した気泡は、内部のエポキシド化
合物が消費された後には、気泡膜の連通口を介して他の
気泡に拡散し、炭酸ガス固定化反応を進行させることが
できる。
【0030】また、気泡連通化剤の添加量はウレタン樹
脂に対して微量であるため、樹脂熱伝導率に影響を与え
ることはない。
【0031】本発明の請求項2に記載の発泡断熱材は、
気泡連通化剤が融点150℃以下の熱可塑性樹脂である
ことを特徴とするものであり、発泡断熱材の気泡内部の
ガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の
大きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた断熱性能を
有する発泡断熱材が得られる。
【0032】上記構成によって、原料として添加する融
点150℃以下の熱可塑性樹脂から成る気泡連通化剤
は、発泡断熱材が形成された後に発泡熱によって溶融
し、炭酸ガス拡散の障害となる気泡膜に微細な連通口を
形成する。これによって、炭酸ガスが内包されるそれぞ
れの一部または全てを連通化した気泡内部のエポキシド
化合物が消費された後は、気泡膜の連通口を介して他の
独立気泡に拡散し、炭酸ガス固定化反応を進行させるこ
とができる。
【0033】また、気泡連通化剤の添加量は、ウレタン
樹脂に対して微量であるため、樹脂熱伝導率を悪化させ
ることはない。
【0034】また、得られた連通口が微細であるため、
気泡間での気体の対流はなく、対流熱伝導による断熱性
能の悪化もない。
【0035】本発明の請求項3に記載の発泡断熱材は、
発泡ポリウレタン樹脂組成物の連通率が40%以上であ
ることを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立気泡
内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝
導率の大きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた断熱
性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0036】上記構成によって、40%以上の連通率を
有するフォームは、気泡内部の炭酸ガス拡散を妨げるこ
とはなく、連通化した一連の気泡内部に存在するエポキ
シド化合物によって完全に炭酸ガスの固定化反応を完結
することができる。
【0037】本発明の請求項4に記載の発泡断熱材は、
カーボネート合成触媒が、少なくともハロゲン化オニウ
ム塩を含むことを特徴とするものであり、発泡断熱材の
独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、
気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優
れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0038】本発明の請求項5に記載の発泡断熱材は、
カーボネート合成触媒が、少なくともハロゲン化オニウ
ム塩とハロゲン化アルカリ金属との錯体を含むことを特
徴とするものであり、発泡断熱材の独立気泡内部のガス
成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の大き
い炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた断熱性能を有す
る発泡断熱材が得られる。
【0039】本発明の請求項6に記載の発泡断熱材の製
造方法は、ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応性発
泡剤と、揮発性発泡剤と、ポリイソシアネートと、エポ
キシド化合物と、気泡連通化剤とを混合して発泡させ、
独立気泡内部に反応性発泡剤とポリイソシアネートとの
反応により発生した炭酸ガスと、揮発性発泡剤とを含む
発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成するステップと、前
記独立気泡の一部または全てが気泡連通化剤により連通
化されるステップと、前記エポキシド化合物が樹脂皮膜
にて被覆されたカーボネート合成触媒の存在下で発泡ポ
リウレタン樹脂組成物の一部または全てが連通化した気
泡内の炭酸ガスを吸着してカーボネート化合物を形成
し、気泡内部を実質的に揮発性発泡剤で満たすステップ
とを有するものであり、発泡断熱材の独立気泡内部のガ
ス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の大
きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた断熱性能を有
する発泡断熱材が得られる。
【0040】上記構成によって、ウレタン樹脂組成物を
形成するステップにおいて、原料として添加したエポキ
シド化合物は、反応性発泡剤に対して活性が低く、反応
性発泡剤とポリイソシアネートとの反応による炭酸ガス
の発生を阻害することはない。また、エポキシド化合物
と炭酸ガスの反応は、炭酸ガスの発生反応に比べて緩や
かに進行するため、発生した炭酸ガスは、発泡断熱材の
独立気泡形成へ寄与することが可能となる。
【0041】また、独立気泡の一部または全てが気泡連
通化剤により連通化されるステップにおいて、気泡連通
化剤は、炭酸ガスが内包される一部または全てを独立気
泡を連通化する。これによって、気泡内部を揮発性発泡
剤で満たすステップにおいて、炭酸ガスが内包されるそ
れぞれの気泡内部のエポキシド化合物が消費された後に
は、気泡膜の連通口を介して他の気泡に拡散し、炭酸ガ
ス固定化反応を進行させることができる。
【0042】また、ウレタン樹脂組成物を形成後のステ
ップでは、エポキシド化合物は、カーボネート合成触媒
の作用により、独立気泡内部に残存する炭酸ガスと反応
し、カーボネート化合物を形成する。これによって、独
立気泡内部に残存するガス成分を実質的に揮発性発泡剤
で満たすことが可能となる。
【0043】また、気泡連通化剤の添加量はウレタン樹
脂に対して微量であるため、樹脂熱伝導率を悪化させる
ことはない。
【0044】本発明の請求項7に記載の発泡断熱材の製
造方法は、気泡連通化剤が融点150℃以下の熱可塑性
樹脂であることを特徴とするものであり、発泡断熱材の
気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体
熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた
断熱性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0045】上記構成によって、独立気泡の一部または
全てが気泡連通化剤により連通化されるステップにおい
て、原料として添加する融点150℃以下の熱可塑性樹
脂から成る気泡連通化剤は、発泡断熱材が形成された後
に発泡熱によって溶融し、炭酸ガス拡散の障害となる気
泡膜に微細な連通口を形成する。これによって、気泡内
部を揮発性発泡剤で満たすステップにおいて、炭酸ガス
が内包されるそれぞれの一部または全てを連通化した気
泡内部のエポキシド化合物が消費された後は、気泡膜の
連通口を介して他の独立気泡に拡散し、炭酸ガス固定化
反応を進行させることができる。
【0046】また、気泡連通化剤の添加量は、ウレタン
樹脂に対して微量であるため、樹脂熱伝導率を悪化させ
ることはない。
【0047】また、得られた連通口が微細であるため、
気泡間での気体の対流はなく、対流熱伝導による断熱性
能の悪化もない。
【0048】本発明の請求項8に記載の発泡断熱材の製
造方法は、カーボネート合成触媒が、少なくともハロゲ
ン化オニウム塩を含むことを特徴とするものであり、発
泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で
満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極め
て低い、優れた断熱性能を有する発泡断熱材が得られ
る。
【0049】本発明の請求項9に記載の発泡断熱材の製
造方法は、カーボネート合成触媒が、少なくともハロゲ
ン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属との錯体を含
むことを特徴とするものであり、発泡断熱材の独立気泡
内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝
導率の大きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた断熱
性能を有する発泡断熱材が得られる。
【0050】本発明の請求項10に記載の断熱箱体は、
第一の壁部材と、第二の壁部材と、前記第一の壁部材、
及び、前記第二の壁部材によって形成される空間部に、
揮発性発泡剤で満たされ、かつ、一部または全てが連通
化した気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂組成物が充填
され、少なくともウレタン結合と、ウレア結合とを含む
樹脂組成物中に、気泡連通化剤と、カーボネート合成触
媒と、エポキシド化合物と炭酸ガスとが反応して成るカ
ーボネート化合物とを含むことを特徴とするものであ
り、断熱箱体に充填された発泡断熱材の独立気泡内部の
ガス成分は、揮発性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の
大きい炭酸ガスの分圧が極めて低い、優れた断熱性能を
有する断熱箱体が得られる。
【0051】本発明の請求項11に記載の断熱箱体は、
気泡連通化剤が融点150℃以下の熱可塑性樹脂である
ことを特徴とするものであり、断熱箱体に充填された発
泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で
満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極め
て低い、優れた断熱性能を有する断熱箱体が得られる。
【0052】本発明の請求項12に記載の断熱箱体は、
発泡ポリウレタン樹脂組成物の連通率が40%以上であ
ることを特徴とするものであり、断熱箱体に充填された
発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤
で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極
めて低い、優れた断熱性能を有する断熱箱体が得られ
る。
【0053】本発明の請求項13に記載の断熱箱体は、
カーボネート合成触媒が、少なくともハロゲン化オニウ
ム塩を含むことを特徴とするものであり、断熱箱体に充
填された発泡断熱材の独立気泡内部のガス成分は、揮発
性発泡剤で満たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの
分圧が極めて低い、優れた断熱性能を有する断熱箱体が
得られる。
【0054】本発明の請求項14に記載の断熱箱体は、
カーボネート合成触媒が、少なくともハロゲン化オニウ
ム塩とハロゲン化アルカリ金属との錯体を含むことを特
徴とするものであり、断熱箱体に充填された発泡断熱材
の独立気泡内部のガス成分は、揮発性発泡剤で満たさ
れ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極めて低
い、優れた断熱性能を有する断熱箱体が得られる。
【0055】以下、本発明の実施の形態について、図
1,図2を用いて説明する。
【0056】(実施の形態1)図1は、本発明の一実施
例における断熱箱体を一部切り欠いた斜視図であり、図
において、1は断熱箱体を示し、ABS樹脂組成物の真
空成形体である第一の壁部材2と、鋼板を成形加工した
第二の壁部材3とによって形成される空間部に、ポリウ
レタン樹脂組成物から成る発泡断熱材4が充填埋設され
ている。
【0057】また、図2は、本発明の一実施例における
発泡断熱材の模式図であり、図において、4は発泡断熱
材を示し、主にイソシアネートとポリオール組成物が反
応して生成するウレタン結合と、イソシアネートと反応
性発泡剤である水とが反応して生成する尿素結合と、エ
ポキシド化合物が炭酸ガスと反応して成るカーボネート
化合物とから成る樹脂骨格5によって連通口6を有する
気泡7が構成されており、気泡7の壁面または樹脂骨格
部には、溶解した気泡連通化剤8とカーボネート合成触
媒9が分散し、揮発性発泡剤が充填された構成となって
いる。
【0058】(実施の形態2)図1の発泡断熱材4の製
造方法は、ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応性発
泡剤と、揮発性発泡剤と、気泡連通化剤と、カーボネー
ト合成触媒とをあらかじめ混合してプレミックス成分A
とする。
【0059】その後、前記プレミックス成分Aと、エポ
キシド化合物から成る成分Bと、イソシアネートからな
る成分Cの3成分を高圧発泡機を用いて混合撹拌して発
泡生成するものである。
【0060】更に、本発明の構成材料について個々詳細
に説明する。
【0061】本発明の気泡連通化剤としては、本発明の
気泡連通化剤としては、低密度ポリエチレン微粉末な
ど、フォーム形成過程において発泡熱により溶融し気泡
壁に微小な連通口を形成するものが利用できる。
【0062】本発明のカーボネート合成触媒としては、
求核性を有する化合物を用いることが好ましい。求核性
を有する化合物としては、ハロゲンイオンが効果的であ
り、特に、ハロゲンイオンがオニウム塩やアルカリハラ
イドの対イオンである化合物が良好である。具体的に
は、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩や、ハロ
ゲン化テトラアルキルホスホニウム塩であることが特に
好ましく、アルキル基については特に問わない。
【0063】また、アルカリハライドは、リチウム,ナ
トリウム,カリウム等の塩化物,臭化物,ヨウ化物等が
適用できる。
【0064】また、求電子性を有する化合物を併用する
こともできる。求電子性を有する化合物としては、ルイ
ス酸性金属ハロゲン化物,有機錫ハロゲン化物,有機錫
脂肪酸エステルなどが好ましく、具体的には、亜鉛ハロ
ゲン化物である塩化亜鉛,臭化亜鉛,ヨウ化亜鉛、更に
はジブチル錫ジラウレートが特に望ましい。
【0065】上記のカーボネート合成触媒を適用するこ
とにより、ウレタン樹脂組成物を形成するステップで
は、炭酸ガスとエポキシド化合物が付加反応し、液体、
あるいは固体の環状カーボネート組成物を合成できるの
であり、少なくともオニウム塩の存在下では、常温,常
圧化で容易に反応が進行するものである。
【0066】また、本発明のエポキシド化合物として
は、エポキシ基を有する化合物ならいずれも適用でき
る。また、エポキシド化合物は、単官能,多官能を問わ
ない。また、分子内に不飽和基を有する化合物やエポキ
シ基を両末端に有するオリゴマーやオキセタンやオキセ
タン誘導体等の利用も可能である。更に、エポキシド化
合物は気体,液体,固体のいずれの形態でも良い。
【0067】具体例として、エチルグリシジルエーテ
ル,ブチルグリシジルエーテル,フェニルグリシジルエ
ーテルなどのモノグリシジルエーテル類が使用できる。
【0068】また、発泡断熱材の強度向上の観点から、
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル,エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル,ビスーフェノール
Aとエピクロロヒドリンとの縮合成生物に代表される各
種エポキシ樹脂などのポリグリシジルエーテル類が好ま
しい。
【0069】また、グリシジルアミン類としては、ポリ
グリシジルアミン型エポキシ樹脂に代表される油化シェ
ルエポキシ(株)社製グレード604,住友化学(株)
社製グレードELM−120などがある。
【0070】また、グリセロールエーテル類としては、
グリシドール,グリセロールポリグリシジルエーテルな
どがある。
【0071】また、アルキレンオキサイド類としては、
エチレンオキシド,プロピレンオキシド,1,2−ブチ
レンオキシドなどがある。
【0072】また、本発明の反応性発泡剤としては、
水,低級カルボン酸などイソシアネートと反応して炭酸
ガスを発生する化合物であることが望ましい。
【0073】また、本発明の揮発性発泡剤は、樹脂組成
物の主要発泡剤として作用させるものであり、ポリオー
ル組成物との相溶性が良好な化合物で、かつ気体熱伝導
率が小さい化合物が望ましい。具体例としては、シクロ
ペンタン,n−ペンタン,イソペンタン,ネオペンタ
ン,ブタン,イソブタンなど炭化水素系化合物が地球環
境保護の観点から適しており、それらの中でも、気体熱
伝導率の低いシクロペンタンを適用する事がより望まし
い。また、同様にハイドロフルオロカーボン系の発泡剤
であるHFC−356mmf,HFC−245faなど
が適用できる。
【0074】また、揮発性発泡剤を2種類以上混合して
適用しても何ら問題ない。
【0075】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の発泡断熱材を
説明する。
【0076】(実施例1)ポリオールは、水酸基価46
5mgKOH/gのトリレンジアミン系ポリエーテルポ
リオールを、整泡剤は、シリコーン系界面活性剤であ
り、信越化学(株)社製F−337を、触媒は、ジメチ
ルシクロヘキシルアミンであり、花王(株)製カオライ
ザーNo.10を、反応性発泡剤として水、揮発性発泡
剤としてシクロペンタン、気泡連通化剤Aは、融点10
5℃である住友精化(株)製フローセンUF20、カー
ボネート合成触媒Aとしてテトラノルマルブチルアンモ
ニウムブロマイドを使用した。以上の各原料を所定の配
合部数で混合し、プレミックス成分Aとして構成した。
【0077】また、成分Bのエポキシド化合物は、日本
油脂(株)社製フェニルグリシジルエーテルを用いた。
【0078】また、成分Cのイソシアネート成分は、ア
ミン当量135のクルードMDIを用いた。
【0079】このように調合混合したプレミックス成分
Aとエポキシド化合物から成る成分Bと、イソシアネー
トから成る成分Cとを所定の配合部数で混合撹拌し、高
圧発泡機にて発泡、第一の壁部材と第二の壁部材から構
成される空間部に充填し、断熱箱体を得た。なお、発泡
断熱材の充填密度は、コア部の平均密度が38kg/m
3に成るように調整した。
【0080】(実施例2)融点105℃である住友精化
(株)製フローセンUF20から成る気泡連通化剤Aの
添加部数を変え、連通率を40%に調整した。その他の
原料については、実施例1と同様の原料を使用し、断熱
箱体を得た。
【0081】(実施例3)実施例2と同様に、融点10
5℃である住友精化(株)製フローセンUF20から成
る気泡連通化剤Aの添加部数を変え、連通率を100%
に調整した。その他の原料については、実施例1と同様
の原料を使用し、断熱箱体を得た。
【0082】(実施例4)カーボネート合成触媒Bとし
て、テトラノルマルブチルアンモニウムブロマイドと塩
化亜鉛を2:1モル当量比でエチルアルコールに溶解
し、再結晶して得られた錯体を使用し、成分Bに添加し
た。その他の原料については、実施例1と同様の原料を
使用し、断熱箱体を得た。
【0083】このようにして得られた断熱箱体の硬質ウ
レタンフォームを切り出し、発泡12時間後および1日
後の熱伝導率、及び、気泡内の炭酸ガス量の測定結果を
(表1)に示した。なお、熱伝導率は、英弘精機(株)
社製AUTO−Λにて、炭酸ガス量は、(株)島津製作
所社製ガスクロマトグラフィーにて測定した。
【0084】また、同時に比較例として、実施例1と同
様の原料を用い、気泡連通化剤Aとして、融点105℃
である住友精化(株)製フローセンUF20を添加しな
かった場合(比較例A)、実施例1と同様の原料を用
い、融点105℃である住友精化(株)製フローセンU
F20から成る気泡連通化剤Aの添加部数を変え、連通
率を40%以下に調整した場合(比較例B)、実施例1
と同様の原料を用い、気泡連通化剤Bとして、融点17
6℃のポリプロピレン粉末を添加した場合(比較例C)
についてもそれぞれ(表1)に示した。
【0085】
【表1】
【0086】このように本発明における実施例1の発泡
断熱材は、原料として添加したエポキシド化合物として
用いたフェニルグリシジルエーテルが炭酸ガスと反応す
ることにより、発泡断熱材の一部が連通化した気泡内部
のガス成分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満
たされ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断
熱箱体が得られることが判った。
【0087】これは、ウレタン樹脂組成物を形成後のス
テップにおいて、炭酸ガスと反応するエポキシド化合物
であるフェニルグリシジルエーテルは、カーボネート合
成触媒Aであるテトラノルマルブチルアンモニウムブロ
マイドの作用により、気泡内部に残存する炭酸ガスと反
応し、カーボネート化合物を形成する。ことによって、
気泡内部に残存するガス成分を実質的に揮発性発泡剤で
満たすことが可能となる。
【0088】更に、融点105℃である住友精化(株)
製フローセンUF20から成る気泡連通化剤Aは、発泡
断熱材が形成された後に発泡熱によって溶解し、炭酸ガ
スが内包される独立気泡の70%を連通化する。これに
よって、気泡内部を揮発性発泡剤で満たすステップにお
いて、炭酸ガスが内包されるそれぞれの気泡内部のフェ
ニルグリシジルエーテルから成るエポキシド化合物が消
費された後には、気泡膜の連通口を介して他の気泡に拡
散し、炭酸ガス固定化反応を進行させることができたも
のと考える。
【0089】また、本発明における実施例2の発泡断熱
材は、融点105℃である住友精化(株)製フローセン
UF20から成る気泡連通化剤Aの添加部数を変え、連
通率を40%に調整を行ったが、発泡断熱材の気泡内部
のガス成分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満
たされ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断
熱箱体が得られることが判った。
【0090】これは、得られた発泡断熱材の連通率が4
0%以上有することで、実質的に連通化した一連の気泡
内部に存在するフェニルグリシジルエーテルから成るエ
ポキシド化合物は、炭酸ガスを速やかに固定化するに十
分の量を確保できるため、炭酸ガス拡散が律速になるこ
とはなく、固定加速度を遅延させることはないものと考
える。
【0091】また、本発明における実施例3の発泡断熱
材は、融点105℃である住友精化(株)製フローセン
UF20から成る気泡連通化剤Aの添加部数を変え、連
通率を100%に調整を行ったが、発泡断熱材の気泡内
部のガス成分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで
満たされ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、
断熱箱体が得られることが判った。
【0092】これは、融点105℃である住友精化
(株)製フローセンUF20から成る気泡連通化剤Aに
よって形成された連通口が微細であるため、気泡間での
気体の対流はなく、対流熱伝導による断熱性能の悪化が
ないものと考える。また、気泡連通化剤の添加量はウレ
タン樹脂に対して微量であるため、樹脂熱伝導率に影響
を与えることはない。
【0093】また、本発明における実施例4の発泡断熱
材は、カーボネート合成触媒Bとしてテトラノルマルブ
チルアンモニウムブロマイドと塩化亜鉛を2:1モル当
量比でエチルアルコールに溶解し、再結晶して得られた
錯体を用いることで、発泡断熱材の独立気泡内部のガス
成分は、揮発性発泡剤であるシクロペンタンで満たさ
れ、優れた断熱性能を有する発泡断熱材、及び、断熱箱
体が得られることが判った。
【0094】これは、実施例1と同様の効果によるのと
考えるが、求電子性の化合物である塩化亜鉛がテトラノ
ルマルブチルアンモニウムブロマイドの求核性を促進し
たため、更に炭酸ガスの固定化反応が促進されたもので
あると考える。
【0095】なお、比較例において、実施例1と同様の
原料を用い、気泡連通化剤Aとして、融点105℃であ
る住友精化(株)製フローセンUF20を添加しなかっ
た場合(比較例A)では、経時的には全ての炭酸ガスを
反応除去することが可能であるが、初期の炭酸ガス固定
化が遅く経時12時間後の熱伝導率では十分な性能を現
出することができないことが判った。
【0096】また、実施例1と同様の原料を用い、融点
105℃である住友精化(株)製フローセンUF20か
ら成る気泡連通化剤Aの添加部数を変え、連通率を40
%以下に調整した場合(比較例B)では、比較例Aと同
様に、経時的には全ての炭酸ガスを反応除去することが
可能であるが、初期の炭酸ガス固定化が遅く経時12時
間後の熱伝導率では十分な性能を現出することができな
いことが判った。
【0097】また、実施例1と同様の原料を用い、気泡
連通化剤Bとして、融点176℃のポリプロピレン粉末
を添加した場合(比較例C)では、連続気泡が得られ
ず、連通率は3%となった。このため、比較例Aと同様
に、経時的には全ての炭酸ガスを反応除去することが可
能であるが、初期の炭酸ガス固定化が遅く経時12時間
後の熱伝導率では十分な性能を現出することができない
ことが判った。
【0098】
【発明の効果】以上のように本発明は、原料として添加
したエポキシド化合物が、カーボネート合成触媒の作用
により、発泡断熱材が形成された後に一部または全てが
連通化した気泡内部に残存する炭酸ガスと速やかに反応
し、カーボネート化合物を形成する。これによって、気
泡内部に残存するガス成分を実質的に揮発性発泡剤で満
たされ、気体熱伝導率の大きい炭酸ガスの分圧が極めて
低い、優れた断熱性能を有する生産性に優れた発泡断熱
材が得られることが可能となる。
【0099】また、炭酸ガスが内包される一部または全
てを連通化した気泡は、内部のエポキシド化合物が消費
された後には、気泡膜の連通口を介して他の気泡に拡散
し、連通化した一連の気泡内部に存在するエポキシド化
合物によって炭酸ガスの固定化反応を完結することがで
きる。
【0100】また、気泡連通化剤の添加量はウレタン樹
脂に対して微量であるため、樹脂熱伝導率に影響を与え
ることはなく、得られた連通口が微細であるため、気泡
間での気体の対流はなく、対流熱伝導による断熱性能の
悪化もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における断熱箱体の一部切り
欠いた斜視図
【図2】本発明の一実施例における発泡断熱材の模式図
【符号の説明】
1,4 発泡断熱材 2 第一の壁部材 3 第二の壁部材 5 樹脂骨格 6 連通口 7 気泡 8 気泡連通化剤 9 カーボネート合成触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 善之 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3H036 AA08 AB18 AB25 AE13 3L102 JA01 JA02 JA07 MB17 4F074 AA79 AA97 AB03 BA31 BA34 BA39 BC01 BC05 CA12 CC22X DA02 DA13 DA32

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性発泡剤で満たされ、かつ、一部ま
    たは全てが連通化した気泡を有する発泡ポリウレタン樹
    脂組成物から構成され、少なくともウレタン結合と、ウ
    レア結合とを含む樹脂組成物中に、気泡連通化剤と、カ
    ーボネート合成触媒と、エポキシド化合物と炭酸ガスと
    が反応して成るカーボネート化合物とを含むことを特徴
    とする発泡断熱材。
  2. 【請求項2】 前記気泡連通化剤が融点150℃以下の
    熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の発
    泡断熱材。
  3. 【請求項3】 前記発泡ポリウレタン樹脂組成物の連通
    率が40%以上であることを特徴とする請求項1および
    請求項2記載の発泡断熱材。
  4. 【請求項4】 前記カーボネート合成触媒が、少なくと
    もハロゲン化オニウム塩を含むことを特徴とする請求項
    1から請求項3いずれか一項記載の発泡断熱材。
  5. 【請求項5】 前記カーボネート合成触媒が、少なくと
    もハロゲン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属との
    錯体を含むことを特徴とする請求項1から請求項3いず
    れか一項記載の発泡断熱材。
  6. 【請求項6】 ポリオールと、整泡剤と、触媒と、反応
    性発泡剤と、揮発性発泡剤と、ポリイソシアネートと、
    エポキシド化合物と、気泡連通化剤とを混合して発泡さ
    せ、独立気泡内部に反応性発泡剤とポリイソシアネート
    との反応により発生した炭酸ガスと、揮発性発泡剤とを
    含む発泡ポリウレタン樹脂組成物を形成するステップ
    と、前記独立気泡の一部または全てが気泡連通化剤によ
    り連通化されるステップと、前記エポキシド化合物が樹
    脂皮膜にて被覆されたカーボネート合成触媒の存在下で
    発泡ポリウレタン樹脂組成物の一部または全てが連通化
    した気泡内の炭酸ガスを吸着してカーボネート化合物を
    形成し、気泡内部を実質的に揮発性発泡剤で満たすステ
    ップとを有する発泡断熱材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記気泡連通化剤が融点150℃以下の
    熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項6記載の発
    泡断熱材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記カーボネート合成触媒が、少なくと
    もハロゲン化オニウム塩を含むことを特徴とする請求項
    6および請求項7記載の発泡断熱材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記カーボネート合成触媒が、少なくと
    もハロゲン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属との
    錯体を含むことを特徴とする請求項6および請求項7記
    載の発泡断熱材の製造方法。
  10. 【請求項10】 第一の壁部材と、第二の壁部材と、前
    記第一の壁部材、及び、前記第二の壁部材によって形成
    される空間部に、揮発性発泡剤で満たされ、かつ、一部
    または全てが連通化した気泡を有する発泡ポリウレタン
    樹脂組成物が充填され、少なくともウレタン結合と、ウ
    レア結合とを含む樹脂組成物中に、気泡連通化剤と、カ
    ーボネート合成触媒と、エポキシド化合物と炭酸ガスと
    が反応して成るカーボネート化合物とを含むことを特徴
    とする断熱箱体。
  11. 【請求項11】 前記気泡連通化剤が融点150℃以下
    の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項10記載
    の断熱箱体。
  12. 【請求項12】 前記発泡ポリウレタン樹脂組成物の連
    通率が40%以上であることを特徴とする請求項10お
    よび請求項11記載の断熱箱体。
  13. 【請求項13】 前記カーボネート合成触媒が、少なく
    ともハロゲン化オニウム塩を含むことを特徴とする請求
    項10から請求項12いずれか一項記載の断熱箱体。
  14. 【請求項14】 前記カーボネート合成触媒が、少なく
    ともハロゲン化オニウム塩とハロゲン化アルカリ金属と
    の錯体を含むことを特徴とする請求項10から請求項1
    2いずれか一項記載の断熱箱体。
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