JP3720088B2 - 二酸化炭素固定化剤、それを用いた二酸化炭素固定化方法および断熱性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

二酸化炭素固定化剤、それを用いた二酸化炭素固定化方法および断熱性樹脂発泡体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体中の二酸化炭素を固定化するための二酸化炭素固定化剤、同固定化剤を用いた二酸化炭素固定化方法、および冷蔵庫、冷凍庫、建材等の断熱材に用いることのできる断熱性樹脂発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球環境問題の1つとして、大気中の二酸化炭素の増加による地球温暖化が重要な問題となっている。そのため、工業的に排出される二酸化炭素の削減、電力使用による二酸化炭素の間接的放出を低減するための省エネルギー対策等が進められている。また、省エネルギーの観点から高気密高断熱住宅、オフィ−ス等での空質の調整などのため二酸化炭素の除去が必要とされている。現在、二酸化炭素の除去技術として、ジエタノ−ルアミンなどのアミンやゼオライトなどの吸着剤による固定化技術、二酸化炭素の還元によるアルコ−ル生成技術等の多くの方法が検討されている。
【0003】
このような技術の1つとして、二酸化炭素を有機反応の原料として使用する二酸化炭素固定化剤が知られている(現代化学増刊25、「二酸化炭素」、井上祥平、泉井桂、田中晃二編(東京同人、1994年)、212頁から227頁やケミーベリヒテ、119巻(1986年)、1090頁から1094頁)。すなわち、エポキシドを触媒の存在下に二酸化炭素と反応させる方法であり、エポキシドと二酸化炭素が交互共重合したポリカーボネ−トや、付加反応した環状カーボネートを生成させることによって、二酸化炭素を有機カーボネート化合物として固定化する方法である。
また、地球環境問題の1つとして、オゾン層破壊問題がある。従来フロンが用いられていた発泡剤などでは、オゾン層を破壊しないで、かつ地球温暖化にも影響しない代替フロンの開発が進められている。その技術として、炭化水素化合物や水を発泡剤として用いる発泡技術が開発されている。しかし、これらの発泡剤を用いて作製した発泡樹脂は、形成された気泡中に二酸化炭素が存在しており、二酸化炭素の気体熱伝導率が大きいために、断熱材ヘの応用では、従来フロンを用いたような断熱性能が得られていない。
【0004】
断熱性能を向上する技術として、気泡中の二酸化炭素を反応固定化して気泡内を減圧化する方法が提案されている(特開平7ー53757公報や特開平7ー173314公報)。すなわち、発泡樹脂中に混入したエポキシドを二酸化炭素固定化触媒存在下で、二酸化炭素と反応させて蒸気圧のほとんどない有機カ−ボネ−ト構造に固定化して、気泡内を減圧化する方法である。発泡ウレタン樹脂の作製において、発泡剤として水を用いた場合には、発泡ガスとして二酸化炭素が発生して気泡内が二酸化炭素で満たされ、その気体が固定化されることによって気泡内が減圧真空化されて、高断熱性の真空断熱材が形成される。
この技術では、気泡中の二酸化炭素を無くすために、二酸化炭素固定化剤となるエポキシドと二酸化炭素固定化触媒を樹脂原料に混合する方法がとられる。この方法の難点は、エポキシドと樹脂原料とが反応して二酸化炭素固定化を阻害することである。その解決手段として、エポキシドのマイクロカプセル技術が前述の先例に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
二酸化炭素固定化剤は、実際の使用時には取扱いやすいように固体状態であることが適している。さらに、エポキシド自体は、活性の高い官能基であるために、加工の際に他の材料と反応しない、すなわち副反応が少ないことが望ましい。例えば、液体状態のエポキシドを樹脂などに含有させる際などには、樹脂中に水酸基やイソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基があると、エポキシドは、これらの官能基と反応するため、二酸化炭素の固定化性能が大きく低下してしまう。しかも、取扱いの面やコストの面からは、汎用のエポキシドを利用できることが好ましい。
しかし、前述の二酸化炭素を有機反応の原料として使用する二酸化炭素固定化剤は、液体のエポキシドを用いている。液体のエポキシドは、利用の際取扱いにくいという欠点がある。
【0006】
また、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒を用いた断熱性樹脂発泡体は、優れた断熱性能を有する。しかし、エポキシドと樹脂原料との反応も生じるために、断熱体形成および二酸化炭素の固定化反応が開始してから、最高の断熱性能に到達するのに長い時間を要する。また、それを改善するために、二酸化炭素固定化剤の添加量を多くすると、断熱体重量の増加やコストの増加という課題が生じる。特に、汎用のエポキシドは、液体であるために、樹脂原料とよく混合する工程で、樹脂原料との副反応を生じやすい。
さらに、ウレタン原料の場合には、エポキシドと、ポリオールの水酸基やイソシアネートとの反応が活性であるために、発泡樹脂中に残存して二酸化炭素の固定化に寄与するエポキシドの量が減少してしまい、二酸化炭素の固定化速度が大きく低下してしまう。さらに、樹脂にエポキシドの副反応生成物を生じるために、熱伝導率が上昇し、断熱性能を大きく向上することが難しかった。
【0007】
エポキシドと樹脂原料との副反応を避けるためのマイクロカプセル技術が先例に開示されてはいるが、その適用について具体的な構成や効果が前述の先例に開示されておらず、優れた断熱性発泡体を得るのが難しかった。さらに、ただマイクロカプセルにすれば副反応を十分に避けられるわけではない。より効率的に効果を発揮させるためには、二酸化炭素の固定化の反応制御ができないなどの課題を解決する必要がある。
【0008】
従って、本発明は、利用に際して取扱いやすく、加工のしやすい二酸化炭素固定化剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、この二酸化炭素固定化剤を用いた二酸化炭素固定化方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、この二酸化炭素固定化剤を用いて高性能な断熱性樹脂発泡体を製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の二酸化炭素固定化剤は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子から構成される。この固形粒子は、融点または軟化点が50℃以上のエポキシドと、二酸化炭素固定化触媒との混合物からなるのが好ましい。また、前記固形粒子は、液状エポキシドとこれに溶解または分散した二酸化炭素固定化触媒とを担持した多孔性担体からなるのが好ましい。この固形粒子としては、その平均粒径が0.1μmから1mmの範囲であることが好ましい。特に、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とがあらかじめ混合されているのが二酸化炭素の固定化反応に有効である。
この二酸化炭素固定化剤は、エポキシドが二酸化炭素固定化触媒存在下で二酸化炭素と反応して有機カーボネートを形成するものである。
【0010】
この二酸化炭素固定化触媒は、求電子剤及び求核剤のうち少なくとも1種で構成されることで優れた反応性を示す。特に、求核剤としては、ハロゲンイオンを有するオニウム塩が適している。また、求電子剤と求核剤とを兼ねるものとして臭化リチウムなどのアルカリハライドがある。
固形粒子、融点または軟化点が50℃以上の固体のエポキシドと、二酸化炭素固定化触媒との混合物構成する場合、このような固体同士の混合においては、有機溶剤などのバインダーを用いて混合することもできる。
また、固形粒子、液体のエポキシドに二酸化炭素固定化触媒を溶解または分散させ、これを多孔性担体に担持して構成する場合、多孔性担体としては、無機多孔質体であって、その細孔径が0.4nmから10nmの範囲にあるものが好ましい。この無機多孔質体としては、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブス、シリカゲル、アルミナ、多孔質ガラスなどが適用できる。また、有機高分子などの有機多孔質体でも効果は得られる。
【0011】
さらに、本発明の二酸化炭素固定化剤は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とから構成され、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方がマイクロカプセルに包含された固形粒子から構成される。
ここで、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とは、それぞれ独立にまたは混合されてマイクロカプセルに包含された構成をとることができる。
マイクロカプセルの心材は、固体状態でも液体状態でもよい。
マイクロカプセルの心材として、液体のエポキシドに二酸化炭素固定化触媒を溶解または分散させ、これを多孔性担体に担持させたものを用いることができる。
エポキシドと二酸化炭素固定化触媒がそれぞれ別個のカプセルに包含されるか、一方のみがマイクロカプセルに包含される構成においては、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを分離することができ、二酸化炭素の固定化反応を制御するのに有効である。
【0012】
本発明の二酸化炭素固定化方法は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子から構成され、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方がマイクロカプセルに包含された二酸化炭素固定化剤を用いて二酸化炭素を固定化する方法であって、機械的圧力印加により前記マイクロカプセルの壁材を破壊して、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを二酸化炭素に接触させることにより、エポキシドを二酸化炭素と反応させ、有機カーボネートとして固定化するものである。
また、本発明の二酸化炭素固定化方法は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子から構成され、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方が熱可塑性樹脂を壁材とするマイクロカプセルに包含された二酸化炭素固定化剤を用いて二酸化炭素を固定化する方法であって、熱エネルギー印加により前記マイクロカプセルの壁材を破壊して、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを二酸化炭素に接触させることにより、エポキシドを二酸化炭素と反応させ、有機カーボネートとして固定化するものである。
【0013】
ここにおいて、マイクロカプセルの心材として揮発性発泡剤が含まれている場合には、熱エネルギー印加によってカプセルが破壊されて二酸化炭素の固定化が開始する。その揮発性発泡剤として、20℃〜80℃の範囲にあるエポキシドを用いれば、他に特別な発泡剤は必要ない。
以上の固形粒子は、粉末状で用いられてもよいが、樹脂組成物中に含有されて構成されると非常に取扱いが容易で加工しやすくなる。特に、樹脂組成物が水酸基やイソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基を有している場合に、効果が得られる。
【0014】
本発明の断熱性樹脂発泡体の製造方法は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤、イソシアネ−ト組成物、少なくとも2つの活性水素を有する組成物、整泡剤、樹脂化反応触媒(最も普通にはウレタン反応触媒)、および発泡剤を含む原料を混合して発泡成形することにより、少なくとも二酸化炭素を含む独立気泡を有する樹脂発泡体を形成する工程、および前記独立気泡中の二酸化炭素が、前記二酸化炭素固定化剤のエポキシドと反応して有機カ−ボネ−トを形成する工程を含むものである。
また、本発明の断熱性樹脂発泡体の製造方法は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とから構成され、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方がマイクロカプセルに包含された固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤、イソシアネ−ト組成物、少なくとも2つの活性水素を有する組成物、整泡剤、樹脂化反応触媒、および発泡剤を含む原料を混合して発泡成形することにより、少なくとも二酸化炭素を含む独立気泡を有する樹脂発泡体を形成する工程、および前記独立気泡中の二酸化炭素が、前記二酸化炭素固定化剤のエポキシドと反応して有機カ−ボネ−トを形成する工程を含むものである。
【0015】
上記のようにエポキシドが二酸化炭素と反応して有機カ−ボネ−トを形成することにより、発泡樹脂組成物の気泡内が減圧化される。
また、上記の製造方法においては、樹脂原料としてポリオ−ルとイソシアネートを含んでなり、発泡剤として水を含み、二酸化炭素を含んだ気体で発泡された発泡ウレタン樹脂からなる断熱性樹脂発泡体の製造が有効である。
【0016】
本発明は上記のような構成よりなり、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒によって二酸化炭素をエポキシドとの反応によって固定化するものであって、この二酸化炭素固定化剤を使用する際に、エポキシドに対する活性基との副反応を避けて効率的な二酸化炭素の反応を進行させると共に、良好な加工性を有するものである。
本発明の二酸化炭素固定化剤による反応は、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒が共に存在している場合に、二酸化炭素が反応し有機カ−ボネ−ト構造を生成して二酸化炭素を固定化するものである。この有機カ−ボネ−ト構造の生成反応は、エポキシドのオキシラン構造が反応して化1で示される共重合カ−ボネ−ト構造、または化2で示される環状カ−ボネ−ト構造などを生成する。なお、反応収率や反応速度の点からは、環状カ−ボネ−ト形成の方が比較的利用しやすい。
【0017】
【化1】
Figure 0003720088
【0018】
【化2】
Figure 0003720088
【0019】
(化1、化2の式中、R1、R2、R3、およびR4は水素原子または置換基である。)
上の式では、エポキシドは三員環エーテルで記しているが、四員環以上でも同様な反応が進行する。
【0020】
本発明の二酸化炭素固定化剤は、(1)取扱いの容易さ、(2)副反応の抑制、および(3)固定化反応の制御性の点で優れている。
すなわち、二酸化炭素固定化剤をエポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含んだ固形粒子として構成することによって、気体エポキシドや液体エポキシドを利用するのと異なり、粉末充填剤、樹脂担持体、塗料などのさまざまな形態での利用が可能になる。しかも、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒が高濃度で存在するために、反応活性が高く優れた性能が得られる。このように、非常に取扱いが容易になり、利便性が向上する。
【0021】
また、固形粒子で構成することによって、加工、および使用の際に、二酸化炭素固定化剤を構成するエポキシドの副反応を低減することができる。マトリクス材に担持する際などに、水酸基やイソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基があると、エポキシドは活性が高いために、これらの官能基と反応する。しかし、エポキシドが固形粒子に含まれる場合には、その表面層で反応が行われ、内部のエポキシドの大部分が残存するために、液体状エポキシドの場合のような大きな反応性の低下は見られない。
本発明においては、固体のエポキシドに限らず、液体のエポキシドであっても、二酸化炭素固定化触媒と混合し、固体の多孔性担体に担持させることで、上記と同様な効果を発現することができる。この場合には、液体状のエポキシドが固体状のエポキシドより比較的二酸化炭素の固定化が活性であり、それが多孔性担体に担持されても維持されるために、優れた性能を得やすい。
【0022】
さらに、本発明では、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方がマイクロカプセルに包含された固形粒子として構成される。この場合には、取扱いの容易さ、および副反応の抑制に加えて、二酸化炭素固定化反応の制御が可能となる。
すなわち、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒が、それぞれ別個のあるいは同じマイクロカプセルに包含されていると、カプセル壁によって二酸化炭素と接触しない状態に保持されている。そして、マイクロカプセルの壁材をある時点で破壊すると、エポキシドおよび二酸化炭素固定化触媒が二酸化炭素と接触し、エポキシドと二酸化炭素との反応を開始させることができる。例えば、機械的圧力印加によってマイクロカプセルの壁材を破壊することで、反応を開始することができる。また、マイクロカプセルの壁材を熱可塑性樹脂にすると、熱エネルギー印加によって壁材を破壊することで、エポキシドと二酸化炭素との反応を開始することができる。さらには、マイクロカプセルの心材として揮発性発泡剤を含ませた場合には、熱エネルギー印加によってカプセルが破壊されて二酸化炭素の固定化を開始することができる。
【0023】
本発明の二酸化炭素固定化剤を利用すれば、樹脂中に含有させる際に、水酸基やイソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基との副反応を抑えて、二酸化炭素の固定化性能を大きく減ずることなく使用することができる。特に、現場発泡で作られる発泡樹脂組成物において、その気泡中に存在する二酸化炭素を除くのに適しており、発泡体の断熱性能を高める効果を発揮できる。
例えば、イソシアネ−ト組成物と、ポリオールなどの少なくとも2つの活性水素を有する組成物とを原料として用いる発泡ウレタン樹脂では、各原料の有する官能基や、樹脂化反応触媒のアミンなどと、二酸化炭素固定化剤のエポキシドとは反応しやすい。そのため、樹脂の製造段階で、通常の液体エポキシドと二酸化炭素固定化触媒を添加すると、添加量の数割が副反応してしまい、二酸化炭素を固定する速度が遅くなる。二酸化炭素を速い速度で固体化するためには、添加量が増えてしまい、コストや重量の点で問題となると共に、発泡体が収縮してしまうなど、良好な物性の発泡体を得るのが困難になる傾向にある。
【0024】
しかし、本発明の固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤を用いると、ウレタンの発泡形成過程におけるエポキシドの原料との反応を防ぐことができる。従って、気泡中に存在する、ウレタン反応中に発生した二酸化炭素を固定化して、気泡内の気体熱伝導率を低くすることができる。特に、マイクロカプセルを含む二酸化炭素固定化剤を利用すれば、二酸化炭素固定化剤は、発泡体の形成と同時に二酸化炭素との反応を開始するから、樹脂がまだ完全に形成される前に二酸化炭素を固定化してしまう場合に生じる発泡樹脂組成物の収縮がない。すなわち、発泡反応の後に樹脂中に蓄えられる熱によってカプセルが破壊されるので、二酸化炭素の固定化反応の開始を遅らせることができる。従って、十分な強度の樹脂が形成されてから、二酸化炭素の固定化反応により気泡内が減圧化するため、発泡樹脂組成物の収縮を生じることがない。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の二酸化炭素固定化剤の代表的な構成例を図1〜図6に模式的に示す。
図1は、固体エポキシド2に二酸化炭素固定化触媒3を分散して固形粒子1として作製した二酸化炭素固定化剤である。この二酸化炭素固定化剤は、固体状態で二酸化炭素を十分に固定化する能力を有している。
固形粒子のままでの使用が可能であるが、樹脂組成物に担持させるなど様々な形態で使用することができる。図2は、繊維状の樹脂組成物4に、図1の固形粒子1を担持させたものである。樹脂組成物に担持させる際に、活性な官能基であるエポキシドが、二酸化炭素との反応を行わせる以前に、樹脂中の官能基と副反応する。1aは、この副反応した表面層を表している。固形粒子の場合には、液状のエポキシドとは異なり、この副反応を固形粒子の表面層のみと最小限に抑えることができる。そのため、二酸化炭素の固定化能力を十分に保持することができる。
【0026】
図3に示す二酸化炭素固定化剤5は、多孔質担体6の細孔部7に液状エポキシドとそれに溶解した二酸化炭素固定化触媒を吸着させたものである。この構成によれば、二酸化炭素の固定化能力が固体エポキシドより優れる液状のエポキシドでも、二酸化炭素固定化触媒とともに固形粒子として扱うことができる。
図4は、図3の場合と同じ目的で取扱いを容易にするとともに、副反応による二酸化炭素固定化能力の低下を防ぐために、マイクロカプセルとしたものである。すなわち、この二酸化炭素固定化剤8は、液状エポキシドとそれに溶解または分散した二酸化炭素固定化触媒からなるカプセル心材10を熱可塑性または熱硬化性樹脂のカプセル壁9内に包含させたものである。
図5に示す二酸化炭素固定化剤11は、液状エポキシドと二酸化炭素固定化触媒を吸着した多孔質担体をカプセル心材13とし、これを熱硬化性樹脂のカプセル壁12内に包含させたものである。
図4および図5に示す構成によると、二酸化炭素の固定化反応を制御することができる。
【0027】
図6の二酸化炭素固定化剤は、液状エポキシド17を熱可塑性樹脂のカプセル壁16内に包含したマイクロカプセル14と、二酸化炭素固定化触媒19を熱可塑性樹脂のカプセル壁18内に包含したマイクロカプセル15を混合したものである。熱印加したり、機械的圧力を加えることによって、カプセル壁を破壊することにより、二酸化炭素の固定化反応を開始することができる。
【0028】
二酸化炭素固定化剤を構成するエポキシドとしては、一般的なエポキシ基を有する化合物が適用できる。
単官能エポキシ化合物としては、アルキレンオキシド型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、シクロアルケンオキシド型など多くの化合物が適用できる。例えば、沸点が200℃以下のものとしては、エチレンオキシド(11℃)、プロピレンオキシド(34℃)、1,2−エポキシブタン(63℃)、シス2,3−エポキシブタン(60℃)、トランス2,3−エポキシブタン(54℃)、ブタジエンモノオキサイド(65℃)、イソブチレンオキシド(52℃)、エポキシヘキサン(118℃)、スチレンオキシド(194℃)、エピクロルヒドリン(115℃)、グリシドール(160℃)、メチルグリシジルエーテル(110℃)、nーブチルグリシジルエーテル(164℃)、ターシャルブチルグリシジルエーテル(165℃)、グリシジルイソプロピルエーテル(131℃)、メタクリル酸グリシジル(189℃)などがある。ただし、()内は化合物の沸点の報告値である。これらの化合物は、熱可塑性樹脂からなるカプセル壁材内に包含されたマイクロカプセルに構成されたとき、沸点以上に加熱されると気化してカプセル壁を破壊し、二酸化炭素の固定化を開始する。
【0029】
その他の単官能エポキシドとしては、例えば、エポキシオクタン、エポキシデカン、エポキシドデカン、エポキシヘキサデカン、エポキシオクタデカンなどのアルキレンオキシドや、エポキシヘキセン、エポキシオクテンなどのエポキシ基と二重結合不飽和基を有する化合物や、グリシジルイソプロピルエーテル、グリシジルアクリレート、フェニルグリシジルエーテル、3ーグリシジルオキシプロピルトリメトキシシランなどのグリシジル基を有する化合物、エポキシプロピルベンゼン、スチレンオキシドなどの芳香族エポキシド、シクロヘキセンオキシド、シクロペンテンオキシドなどのシクロアルケンオキシドをなども利用することができる。
【0030】
また、2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシドとしては、汎用のエポキシ樹脂を用いることができる。例えば、ビスフェノールA型、フェノールノボラック型、ポリフェノール型、ポリグリシジルエーテル型、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂などがある。これら一種類あるいはブレンドして用いることができる。エポキシ当量としては、100〜500程度のものが多く用いられる。具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ポリグリセロールトリグリシジルエーテルなどが代表例として挙げられるが、これらに限るものではない。
また、上記エポキシドが臭素化された化合物は、発泡樹脂組成物に難燃性を付与することができる。
【0031】
融点または軟化点が50℃以上の固体状のエポキシドとしては、グリシジルー4ーメトキシフェニルエーテル、N−(2,3−エポキシプロピル)フタルイミド、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステルなどが用いられるが、これらに限らず上記のエポキシドの誘導体など汎用のエポキシ樹脂で用いられている固体状、半固体状のエポキシドも用いることができる。
これらのエポキシドを用いて構成される二酸化炭素固定化剤の二酸化炭素固定化能は、次のような傾向にあることが確認された。すなわち、エポキシドが末端にエポキシ基を有している化合物である二酸化炭素固定化剤は、分子内部にエポキシ基を有する化合物を用いたものより活性が高い。また、エポキシドが分子量の小さい液状のエポキシドである二酸化炭素固定化剤は、分子量が高く粘度の高いエポキシドを用いたものより活性が高い。この結果から、高融点あるいは高軟化温度を有するエポキシドを用いると、活性が非常に低くなると予想されたが、実際には比較的高い活性を有することがわかった。
【0032】
二酸化炭素固定化剤を構成する二酸化炭素固定化触媒は、求電子剤及び求核剤のうち少なくとも1種で構成されることで優れた反応性を示す。特に、ハロゲン化オニウム塩化合物を求核剤として用いると、有機カーボネートの形成に重要な効果を示す。他に有機金属化合物、金属化合物などの触媒系も適している。
二酸化炭素固定化触媒のうち環状カーボネートを形成する付加反応の触媒としては、ホスホニウム塩、アンモニウム塩、スルホニウム塩、オキソニウム塩、アルソニウム塩、スチボニウム塩、セレノニウム塩、ヨードニウム塩、スタンノニウム塩などのオニウム塩化合物を含む組成物が用いられる。特に、ハロゲン化第四級オニウム塩と有機金属ハロゲン化物、あるいはハロゲン化第四級オニウム塩と金属ハロゲン化物の混合触媒を用いると、高い反応収率が得られる。求電子剤は有機金属化合物、金属化合物はハロゲン化物に限らず、アセチルアセテート、ジチオカルバミン酸、安息香酸、酢酸などもこれらに近い効果が得られる。
オニウム塩としては、ハロゲン化テトラアルキルホスホニウム、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムなどが適しており、よう化テトラブチルホスホニウム、臭化テトラブチルホスホニウム、よう化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化トリブチルエチルアンモニウムは高い触媒作用が得られる。また、有機金属ハロゲン化物としては錫化合物が適しており、よう化トリブチル錫、臭化トリブチル錫、塩化トリブチル錫、よう化トリメチル錫、よう化トリフェニル錫などを用いることができる。さらに、金属ハロゲン化物は亜鉛化合物が適しており、塩化亜鉛、臭化亜鉛などを用いることができる。混合触媒の混合比率は、オニウム化合物に対して有機金属ハロゲン化物あるいは金属ハロゲン化物が等量以下の範囲内で優れた効果が得られる。
【0033】
また、求電子剤と求核剤を兼ねる化合物として、塩化リチウム、臭化リチウム、沃化リチウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、沃化ナトリウムなどのハロゲン化アルカリを用いることができる。
これらの二酸化炭素固定化触媒の量は、エポキシドに対して1/50から1/2で十分な活性を得ることができる。
また、二酸化炭素固定化触媒のうち共重合カーボネートを形成する触媒としては、亜鉛、コバルト、アルミニウム、あるいは錫などの金属化合物が適している。特に、亜鉛化合物よりなり、有機亜鉛化合物と2価以上の活性水素を有する化合物との混合物、金属酸化物担持の有機亜鉛化合物、亜鉛酢酸塩、水酸化亜鉛と脂肪族ジカルボン酸の反応混合物、または金属酸化物を担持した亜鉛ハロゲン化物などが共重合触媒として適している。有機亜鉛化合物としては、ジエチル亜鉛などのジアルキル亜鉛、2価以上の活性水素を有する化合物としては水や、第1級アミン、2価アルコール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸などが適している。亜鉛化合物を担持する金属酸化物として、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンなどが用いられ、さらに酸化マグネシウムなどの金属水酸化物も用いることができる。
【0034】
エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含んで構成される固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤を作製する方法としては、主に固体状エポキシドを用いる方法、固体の多孔性担体に担持する方法、およびマイクロカプセル法の3つの方法がある。この固形粒子は、実用的には平均粒径1mm以下で、形状はいかなる形状をしていてもよいが、粉末状のものが取扱いやすい。さらに、二酸化炭素固定化剤の副反応による活性の低下を防ぐためには、その平均粒径が0.1μmから1mmの範囲であることが好ましい。
固体状エポキシドを用いる方法は、融点または軟化点が50℃以上の固体状エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを混合する方法であり、エポキシドに二酸化炭素固定化触媒が分散した状態、または二酸化炭素固定化触媒がエポキシドに配位した状態の固形粒子を形成する。固形粒子にする方法としては、固体状エポキシドと固体である二酸化炭素固定化触媒を粉末状態で混合しても効果が得られるが、ボールミルなどで粉砕しながら混合してもよい。この際に有機溶剤などのバインダーを用いて混合することもできる。また、熱をかけて溶融させて混合することもできる。さらに、有機溶媒に両者を溶解した後に、溶媒を留去してエポキシドに二酸化炭素固定化触媒が分散された状態としてもよいし、スプレードライヤー等で乾燥粉末を作ってもよい。
【0035】
次に、液体のエポキシドや粘稠なエポキシ樹脂などを多孔性担体に担持させることにより、固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤を作る方法がある。この方法は、エポキシドに二酸化炭素固定化触媒を溶解あるいは均質に分散させた状態で、多孔性担体に吸収あるいは吸着させることで担持させ、固体粒子を形成する。多孔性担体としては、有機高分子などの有機多孔質体や、無機多孔質体を利用できる。無機多孔質体は、その細孔径が約1μm以下のもので良好な二酸化炭素の固定化が観察された。周辺に活性な官能基がある場合の副反応を低減するためには、多孔質担体の細孔径は、約0.4nmから10nmの範囲にあるものが効果が高かった。無機多孔質体としては、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブス、シリカゲル、アルミナ、多孔質ガラスなどが適用できる。
【0036】
次に、マイクロカプセル法は、カプセル心材の選択や、カプセル壁の材料の組合わせなどで反応の制御などを行うことができる。そのため、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方をマイクロカプセルに包含させた固形粒子として二酸化炭素固定化剤を構成する。マイクロカプセルを利用する効果としては、主に3つある。その1つは、固体状態で取扱いやすくいことである。他の1つは、副反応による二酸化炭素固定化性能の低減を防ぐことができることである。もう1つは、カプセル壁を破壊することにより固定化反応の制御を行えることである。
マイクロカプセルのカプセル心材としては、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒を混合して構成されたもの、少なくともエポキシドと二酸化炭素固定化触媒のいずれか、あるいは両者それぞれがカプセル化されたものである。この心材は固体状態でも、液体状態でも、溶液状態でもよい。二酸化炭素固定化触媒を固体状エポキシドに分散した固形粒子や、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを混合して吸着してなる多孔質体などをカプセル壁で覆って形成することができる。エポキシドと二酸化炭素固定化触媒のそれぞれがマイクロカプセルであり、それらを組み合わせて使用する場合には、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを分離することができ、マイクロカプセルを破壊する刺激によって二酸化炭素の固定化反応を制御するのに有効である。
【0037】
マイクロカプセルのカプセル壁材は、有機化合物、無機化合物などで構成することができるが、作製の容易さや、利用の際の樹脂などへの担持の容易さなどの点から有機化合物が好ましい。カプセル壁材は、相分離を利用したコアセルベーション法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレーコーティング法、パンコーティング法、ウルスター法、界面重合法、その場重合法などの一般的なマイクロカプセル化技術で形成することができる。具体的には、メラミンーホルマリン縮合系樹脂、尿素ーホルマリン架橋樹脂、ゼラチン、セルロース系、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリフェニルエステル樹脂、ポリウレア/ポリウレタン系樹脂、硬化エポキシ樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニリデン共重合樹脂、ポリオレフィン系樹脂などでカプセル化することが可能である。ただし、エポキシドを心材とするときは、水酸基やイソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基を有する場合や、硬化剤を用いる場合に、心材のエポキシド表面がこれらの官能基と反応することになるが、エポキシドの内含率は60%以上のものを作製することができ、十分に利用できる。
【0038】
マイクロカプセルを用いる場合の重要な特徴として、二酸化炭素固定化の反応を制御できることがある。まず、機械的な圧力を加えることによりカプセル壁を破壊することによって、二酸化炭素固定化触媒を介したエポキシドと二酸化炭素との反応を開始させることができる。また、マイクロカプセルの壁材が熱可塑性樹脂である場合には、熱エネルギー印加によってカプセル壁を破壊または軟化させることができ、これによって二酸化炭素の固定化反応を開始することができる。この熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度または軟化温度が約60℃から約150℃位の樹脂が用いやすい。さらにこのときに、マイクロカプセルの心材として揮発性発泡剤が含まれている場合には、熱エネルギー印加によって、発泡剤が気化し、カプセル壁を破壊することができる。その揮発性発泡剤として、沸点20℃〜80℃の範囲にあるエポキシドを用いれば、他に特別な発泡剤は必要ない。
さらに、以上の固形粒子は、粉末状であり、カラム充填剤のような使用ができる。また、樹脂組成物などに担持して使用する場合には、不織布、織物、シートなどの形状で様々な使用形態をとることができる。このように、従来の液状のエポキシドからなる二酸化炭素固定化剤と比較すると、非常に取扱いが容易で、加工しやすくなる。特に、樹脂組成物が水酸基やイソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基を有している場合には、その樹脂組成物が固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤の最外側の表面と化学反応によって結合して、丈夫で柔軟性のある二酸化炭素固定化樹脂組成物を形成するので、好ましい。
【0039】
本発明の二酸化炭素固定化剤を用いて作製した断熱性樹脂発泡体を模式的に図7に示す。内外容器壁20、21からなる容器中に、気泡23を有する発泡樹脂組成物22が形成されている。発泡樹脂組成物22中には、固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤24が含まれている。発泡中に発生して気泡23中に存在する二酸化炭素ガスは、二酸化炭素固定化剤24によって反応固定化されて有機カーボネートとなるため、気泡23内は二酸化炭素が無くなって減圧化される。したがって、二酸化炭素ガスだけで発泡された際には、断熱性樹脂発泡体は真空断熱材となる。また、他の断熱性の優れた発泡ガスを主に用いた場合には、断熱性を悪くする二酸化炭素が無くなるため、断熱性を向上することができる。
【0040】
本発明の断熱性樹脂発泡体は、次のような製造方法で作製することができる。すなわち、固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤と、イソシアネ−ト組成物、ポリオールのような少なくとも2つの活性水素を有する組成物、整泡剤、触媒、および発泡剤を含む原料を混合して容器に注入する。そして、イソシアネ−ト組成物と少なくとも2つの活性水素を有する組成物との重合反応をきっかけとして発泡剤がガス化して発泡し、発泡樹脂組成物を形成する。この発泡工程の際に、発泡ガスとして、または樹脂反応の一部として生成した二酸化炭素が、気泡中において二酸化炭素固定化剤と反応して固体化し有機カ−ボネ−トを形成するとともに、気泡内が減圧化される。こうして断熱性に優れた断熱性樹脂発泡体が得られる。
【0041】
本発明の製造方法においては、二酸化炭素を発泡ガスとして用いると、適切な形状の密封可能な金属層含有剛体容器中で直接、加熱発泡成形して真空断熱体を形成することができる。それ故、本発明の断熱性樹脂発泡体は、電気冷蔵庫用の断熱箱体に用いるのに適しており、金属製外箱と硬質樹脂製内箱を組み合せて構成された注入口を有する密閉性の冷蔵庫用箱体中に充填すれば、きわめて優れた断熱性の電気冷蔵庫を構成できる。
発泡に二酸化炭素を用いる方法として、一般に水を発泡剤として用いる方法が知られている。この方法においては、水が化3のように樹脂原料であるイソシアネートと反応し、尿素結合を有するウレタン樹脂を形成し、同時に二酸化炭素を生成して発泡に寄与する。この反応を利用し、他の揮発性発泡剤と水とを併用する方法がよく用いられる。
【0042】
【化3】
Figure 0003720088
【0043】
また、水を使わない方法として、化4のように樹脂原料であるイソシアネートの二量化反応であるカルボジイミド形成反応の際に発生する二酸化炭素を発泡に利用する方法がある。
【0044】
【化4】
Figure 0003720088
【0045】
このカルボジイミド反応は、通常はカルボジイミド反応を強く生じさせる触媒が必要であるが、イソシアネートを原料として用いる重合反応では、触媒がなくても多少二酸化炭素を生成するため、気泡中には二酸化炭素を含むことになる。
また、これらの反応以外に、イソシアネートとカルボン酸や無水カルボン酸などとの反応なども二酸化炭素の発生に用いられる。
本発明に用いる二酸化炭素は、上記のような反応によって生成されるものに限られず、一般の発泡成形用発泡剤として二酸化炭素を用いてもよい。その二酸化炭素としては、液化二酸化炭素や超臨界流体状態の二酸化炭素を用いても同様に発泡成形、そして二酸化炭素の固定化が達成できる。
【0046】
発泡剤としては、水や、一般的な揮発性発泡剤が好ましく用いられるが、発泡性や樹脂の成型性を向上する目的で、揮発性発泡剤と水、または化学反応による二酸化炭素発生とを混合・併用できる。揮発性発泡剤としては、例えば1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(フロン141b)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(フロン134a)、アイオドペンタフルオロプロパン、アイオドトリフルオロメタンなどのフロン化合物、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ブタン、ヘキサン、ネオヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素化合物、フラン、ジオキソランなどの環状エーテル化合物等が適している。揮発性発泡剤を併用した場合には、発泡直後に気泡内に充填されている揮発性発泡剤の気体と二酸化炭素のうち二酸化炭素のみが固定化されるため、気泡内は部分的に減圧され、揮発性発泡剤の気体のみになる。これらは二酸化炭素よりも熱伝導率が低いため、二酸化炭素と混合されていることで熱伝導率が高くなっていたが、二酸化炭素の固定化と共に熱伝導率が低下して断熱性が向上する。
【0047】
発泡樹脂原料のうち、少なくとも2つの活性水素を有する組成物の代表的なものとして、ポリオール組成物が用いられる。水酸基価100から600mgKOH/gのポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールが好ましく用いられる。また、活性水素を有するアミンを有するポリアミン組成物も用いられる。
イソシアネート組成物としては、少なくとも2つのイソシアネ−ト基を有する多官能イソシアネ−トが用いられる。トリレンジイソシアネ−ト、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、または、これらをベースにしたイソシアネート混合物や有機ポリイソシアネ−ト樹脂等でイソシアネート当量100から300のものが一般に用いられる。
【0048】
二酸化炭素を発泡ガスとして用いる場合には、前述のように水を発泡剤として用いるほかに、イソシアネートの二量化によるカルボジイミド反応を利用する方法がある。カルボジイミド反応の触媒としては、代表的なものとしてフォスフォレンオキシドがある。具体的には、1ーメチルフォスフォレンオキシド、3ーメチルー1ーフェニルフォスフォレンオキシド、3ーメチルー1ーベンジルフォスフォレンオキシド、3ーメチルー1ーエチルフォスフォレンオキシド、3ーメチルー1ーエチルフェニルフォスフォレンオキシド、1ーフェニルー3ー(4ーメチルー3ーペンテニル)フォスフォレンオキシドなどが用いられる。
また、発泡工程では、適当な添加剤も加えられる。整泡剤としては、有機シリコ−ン系界面活性剤、脂肪酸金属塩、脂肪族スルホン酸金属塩、パラフィン油等がある。なかでも有機シリコーン系界面活性剤が好ましく用いられる。また、樹脂化反応触媒としては、有機錫系化合物、有機鉛系化合物、高塩基性アミン系触媒等がある。なかでもアミン系触媒が好ましく用いられる。必要に応じて、酸化防止剤、難燃化剤、充填剤、架橋剤なども用いられる。
【0049】
[実施例1]
分子量203の固体状エポキシドであるNー(2,3ーエポキシプロピル)フタルイミド20重量部、二酸化炭素固定化触媒として塩化亜鉛0.27重量部および臭化テトラブチルアンモニウム2.6重量部をアセトンに溶解したのちに乾燥して粉末状とした。これをさらにボールミルにて粉砕して平均粒径30μmの固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤を作製した。
二酸化炭素固定化剤の性能は、二酸化炭素固定化剤と1.2リットルの二酸化炭素ガスとを容器に封入し、二酸化炭素ガスの量が半減する時間(半減時間)で評価した。
【0050】
本実施例の二酸化炭素固定化剤は、半減時間約250分であった。一方、比較例として、固体状エポキシドの代わりに、一般的なエポキシドである分子量150の液状エポキシドのフェニルグリシジルエーテルを同じモル量用い、二酸化炭素固定化触媒と混合した場合は、半減時間約150分であり、本実施例と同程度であった。同じく液状エポキシドのイソブチレンオキシドを用いた場合は、半減時間約2500分であり、本実施例の方が優れていた。
さらに、本実施例の二酸化炭素固定化剤を、接着剤をコーティングしたガラス板上に散布したものは、単位二酸化炭素容積、単位重量当たり同じ二酸化炭素の固定化性能であり、担持されても同じ能力を維持していた。
また、水酸基を有するポリエステル繊維に担持した場合には、エポキシドはその約5%程度が水酸基との副反応を生じていたが、二酸化炭素固定化能力はほぼ同程度であることが確認された。
【0051】
[実施例2]
分子量150の液状エポキシドであるフェニルグリシジルエーテル12重量部に、二酸化炭素固定化触媒として塩化亜鉛0.27重量部および臭化テトラブチルアンモニウム2.6重量部を溶解した。得られた溶液を、粒径1mm、平均細孔径1nmのモレキュラーシーブス25重量部と混合すると、溶液がすべてモレキュラーシーブスに吸着され、固形粒子の二酸化炭素固定化剤を作製することができた。
この二酸化炭素固定化剤を実施例1と同様の条件で評価したところ、二酸化炭素の半減時間は約130分であり、吸着前の溶液状態における固定化性能とほぼ同じであった。
次に、この二酸化炭素固定化剤をガラス管に充填した。そして、このガラス管に窒素80%と二酸化炭素20%の混合ガスを流したところ、二酸化炭素の割合が5%にまで低減するのが確認された。
【0052】
[実施例3]
平均エポキシ当量189、平均分子量380の粘性のあるビスフェノールA型エポキシ樹脂に、二酸化炭素固定化触媒として臭化リチウムを分散した混合物をカプセル心材として、界面重合法によって硬化剤を用いてエポキシ硬化樹脂のカプセル壁としたマイクロカプセルからなる二酸化炭素固定化剤を得た。この二酸化炭素固定化剤は、平均粒径が約300μmであり、活性なエポキシドの重量での内含率は約80%であった。
この二酸化炭素固定化剤は、この状態で極僅かではあるが二酸化炭素の固定化を行う。二酸化炭素の半減時間は約5000分であった。この二酸化炭素固定化剤を機械的に圧力でつぶしてやると、直後から二酸化炭素の固定化が速くなり、半減時間が約1000分まで短縮した。このように本実施例の二酸化炭素固定化剤は、固定化反応を制御できることがわかった。
なお、大気中または不活性ガス中で保存した際、2カ月以上にわたって二酸化炭素の固定化性能はほとんど失われなかった。
【0053】
[実施例4]
揮発性発泡剤のヘキサンと分子量130、沸点164℃のブチルグリシジルエーテルをカプセル心材とし、塩化ビニリデン共重合樹脂をカプセル壁材とするマイクロカプセルを作製した。また、塩化第一鉄水和物と塩化テトラフェニルフォスフォニウムを混合した固形粒子からなる二酸化炭素固定化触媒を作製した。これらのマイクロカプセルと固形粒子を混合して二酸化炭素固定化剤を得た。
この二酸化炭素固定化剤は、このままでは全く二酸化炭素を固定化しないが、100℃以上の熱を加えると、マイクロカプセルが破壊してエポキシドが溶出して二酸化炭素固定化触媒と混ざりあって二酸化炭素の固定化反応を開始した。
【0054】
[実施例5]
実施例1と同様に、エポキシ当量112、融点86℃のハイドロキノンジグリシジルエーテルと、二酸化炭素固定化触媒を混合した固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤を得た。
水酸基価449mgKOH/gのポリエーテルポリオール100重量部、有機シリコーン系整泡剤3重量部、アミン系ウレタン反応触媒2重量部、発泡剤としてシクロペンタン16重量部および水1重量部からなるプレミックス液を調製した。このプレミックス液と、上記の二酸化炭素固定化剤20重量部、およびイソシアネート当量134の粗製ジフェニルメタンジイソシアネート系イソシアネート125重量部を撹拌速度4500rpmで5秒間混合した後、容器中に注入し、発泡反応させて、独立気泡体の発泡ウレタン樹脂からなる断熱性樹脂発泡体を得た。
【0055】
この断熱性樹脂発泡体は、容器ごと45℃でキュアしたのち、物性評価のため約20cm×20cm×2cmの形状に切りだした。この試料について熱伝導率を測定したところ、平均温度24℃で0.0178kcal/mh℃であり、経時的に熱伝導率が低下し断熱性が向上した。気泡中のガスを分析したところ、二酸化炭素分圧0.05以下であった。また、赤外分光分析の結果、波数約1800cm-1にカーボネートの吸収が観察された。
比較例として、二酸化炭素固定化剤を入れずに作製した断熱性樹脂発泡体では、熱伝導率が0.0195kcal/mh℃と高く、気泡中の二酸化炭素分圧は約0.23と水の添加量から考慮される値とほぼ一致した。さらに、赤外分光分析ではカーボネートの吸収がみられなかった。
このように、本実施例の固形粒子からなる二酸化炭素固定化剤を添加することで、約10%の優れた断熱性の向上が得られた。
【0056】
[実施例6]
分子量72の1,2ーブチレンオキシド100重量部と二酸化炭素固定化触媒として塩化亜鉛5重量部および臭化テトラブチルアンモニウム20重量部との混合物をカプセル心材とし、ポリウレア/ウレタンをカプセル壁材としたマイクロカプセルからなる二酸化炭素固定化剤を得た。
この二酸化炭素固定化剤を用いて実施例5と同様に作製した断熱性樹脂発泡体の熱伝導率は0.0170kcal/mh℃であり、気泡内の二酸化炭素はほとんど測定されなかった。
【0057】
比較例として、二酸化炭素固定化剤をマイクロカプセルとしない場合には、熱伝導率が0.0185kcal/mh℃であった。このように、二酸化炭素固定化剤をマイクロカプセルからなる固形粒子とすることで性能が向上した。この原因は、カプセル壁によってエポキシドが保護され、エポキシドとウレタン原料との副反応が抑えられたためである。また、発泡ウレタン樹脂形成の反応がほぼ完了した後に、断熱体中での温度上昇によってカプセル壁が軟化あるいは一部破壊され、二酸化炭素の固定化が開始されたために、樹脂原料との副反応が低減されたことによるものである。
また、比較例においては、実施例と同じ性能の熱伝導率を得るためには、二酸化炭素固定化剤の添加量を2倍以上入れる必要があった。そうして得られた発泡体は、二酸化炭素固定化剤の充填量が多くなりすぎたためか収縮を生じ、良好なものではなかった。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明の二酸化炭素固定化剤は、次のような特徴を有する。
(1)取扱いが容易であり、加工性が向上する。
固形粒子であり、粉末状であるために、従来の液状のエポキシドからなる二酸化炭素固定化剤と異なり、様々な形態で使用できる。例えば、樹脂織物やガラス板などに担持させたり、管に充填するなどである。
(2)利用の際の副反応を低減できる。
固形粒子であるので、副反応物質があっても粒子の表面層のみで反応するために、二酸化炭素固定化剤の大部分は副反応することなく、二酸化炭素固定化性能を維持することができる。
(3)二酸化炭素の固定化反応を制御できる。
マイクロカプセルからなる固形粒子として構成することで、カプセル壁を軟化あるいは破壊することによってカプセル心材としたエポキシドあるいは二酸化炭素固定化触媒を、二酸化炭素と接触させ、あるいは反応活性を付与するなどの制御が可能である。
また、本発明によれば、高性能な断熱性樹脂発泡体を得ることができる。すなわち、二酸化炭素固定化剤は、活性な樹脂原料との副反応を抑えられるために、効率的に気泡中の二酸化炭素を固定化し、断熱性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における二酸化炭素固定化剤の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施例における繊維状樹脂組成物に担持した二酸化炭素固定化剤の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の他の実施例における二酸化炭素固定化剤の構成を示す模式図である。
【図4】本発明の他の実施例における二酸化炭素固定化剤の構成を示す模式図である。
【図5】本発明の他の実施例における二酸化炭素固定化剤の構成を示す模式図である。
【図6】本発明の他の実施例における二酸化炭素固定化剤の構成を示す模式図である。
【図7】本発明の実施例における断熱性樹脂発泡体の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1、5、8、11、14、15 固形粒子
1a 表面層
2 エポキシド
3 二酸化炭素固定化触媒
4 繊維状樹脂組成物
6 多孔質担体
7 細孔部
9、12、16、18 カプセル壁
10、13 カプセル心材
17 液状エポキシド
18 二酸化炭素固定化触媒
20、21 容器壁
22 発泡樹脂組成物
23 気泡
24 二酸化炭素固定化剤

Claims (4)

  1. エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子からなり、前記固形粒子が、融点または軟化点が50℃以上のエポキシドと、二酸化炭素固定化触媒との混合物からなることを特徴とする二酸化炭素固定化剤。
  2. エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子からなり、前記固形粒子が、液状エポキシドとこれに溶解または分散した二酸化炭素固定化触媒とを担持した多孔性担体からなることを特徴とする二酸化炭素固定化剤。
  3. 前記多孔性担体が無機多孔質体であって、その細孔径が0.4nmから10nmの範囲にある請求項記載の二酸化炭素固定化剤。
  4. エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを含む固形粒子から構成され、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒の少なくとも一方がマイクロカプセルに包含された二酸化炭素固定化剤を用いて二酸化炭素を固定化する方法であって、機械的圧力印加により前記マイクロカプセルの壁材を破壊して、エポキシドと二酸化炭素固定化触媒とを二酸化炭素に接触させることにより、エポkシドを二酸化炭素と反応させ、有機カーボネートとして固定化することを特徴とする二酸化炭素固定化方法
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