JP2000248278A - 土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法 - Google Patents

土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法

Info

Publication number
JP2000248278A
JP2000248278A JP11054251A JP5425199A JP2000248278A JP 2000248278 A JP2000248278 A JP 2000248278A JP 11054251 A JP11054251 A JP 11054251A JP 5425199 A JP5425199 A JP 5425199A JP 2000248278 A JP2000248278 A JP 2000248278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
porous carbon
carbon material
activated carbon
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11054251A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Tanaka
秀和 田中
Naoaki Toihara
直明 戸井原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KEIWA ROJITEC KK
Original Assignee
KEIWA ROJITEC KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KEIWA ROJITEC KK filed Critical KEIWA ROJITEC KK
Priority to JP11054251A priority Critical patent/JP2000248278A/ja
Publication of JP2000248278A publication Critical patent/JP2000248278A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F9/00Fertilisers from household or town refuse
    • C05F9/04Biological compost
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/141Feedstock
    • Y02P20/145Feedstock the feedstock being materials of biological origin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Fertilizing (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特殊な機材を必要とすることなく、通常の経験
を有する作業者が容易に実施できる土壌改質方法とそれ
に使用する土壌改質材を提供することを主な目的とす
る。 【解決手段】多孔質炭素材に乳酸菌と酵母菌とを定着さ
せてなる土壌改質基材;この土壌改質基材と堆肥との組
み合わせからなる土壌改質材;およびこの土壌改質材と
堆肥と緑化植物種子とを含む吹き付け材を改良すべき地
表面に吹き付けるか或いは土中埋設することを特徴とす
る土壌の改質方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌改質基材、土
壌改質材および土壌改質方法に関する。
【0002】
【従来の技術】土壌改良/改質乃至土壌安定化を必要と
する地質的に不安定な地域は、日本各地に広く存在して
いる。これらの地域では、常に浸食が進行しているとい
っても良く、集中豪雨、雪崩などの気象的或いは自然条
件の急変を引き金として、毎年大きな災害が発生してい
る。
【0003】従来から、この様な地域を対象として、各
種の土壌安定化工事が行われてきた。例えば、土質の改
良を目的として、ゼオライト、パーライト、イソライト
などの鉱物材料を地表に散布する簡単な方法がある。し
かしながら、これらの鉱物材料は、火山質土壌の様な土
質の改良には、殆ど効果がない。
【0004】また、活性炭粉末を土壌に散布し、或いは
土中に埋設する試みもなされている。しかしながら、こ
の方法では、時間の経過とともに、シーリング(膜化)
現象が進行し、活性炭の通気性が次第に低下して、土壌
を嫌気性とするので、長期的には土質改良効果は、ほと
んど認められない。
【0005】火山質土壌の改良を目的とする工法とし
て、山岳地域の法面・壁面(以下単に「法面」とする)
の緑化工法がある。これは、植生に適していない土壌の
改良を行い、植物の生育を促進することにより、法面の
安定化をはかる工法である。この様な緑化工法は、長年
にわたる試験を経て次第に改良された結果、一部の工法
によれば、従来は施工不可能であった箇所或いは土壌に
おいても、植物の発芽/生育が可能となるまでに至って
いる。
【0006】しかしながら、この成功例とも言える工法
は、特殊な機材および材料の使用、作業条件についての
厳しい制約(酷暑期には施工不能である、下地処理後の
乾燥に長時間を要する、施工手順を厳格に遵守する必要
があるなど)、高度のノウハウなどを基礎としているた
め、専門技術者が特殊な機材を使用して施工する「専業
者特殊工法」ともいうべきものとなっている。従って、
この方法には、施工コストが極めて高く、工期が遅れが
ちであり、施工手順を誤ると、発芽/生育が著しく阻害
されるなどの種々の問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、特
殊な機材を必要とすることなく、非熟練作業者が容易に
実施できる土壌改質方法とそれに使用する土壌改質材を
提供することを主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、以上のよう
な技術の問題点を軽減乃至解消するために、鋭意研究を
進めた結果、活性炭などの多孔質炭素材に乳酸菌と酵母
菌とを定着させておく場合には、この様な菌を定着させ
た炭素材が、土壌改質材として従来の技術常識からは予
測し得ない、極めて特異な性質を発揮することを見出し
た。本発明は、この様な新知見に基づいて完成されたも
のである。
【0009】すなわち、本発明は、下記の土壌改質基
材、土壌改質材とそれを使用する土壌改質方法を提供す
るものである; 1.多孔質炭素材に乳酸菌と酵母菌とを定着させてなる
土壌改質基材。 2.多孔質炭素材が、廃タイヤを原料として製造された
塩基置換容量(CEC)3〜40の活性炭である上記項1に記載
の土壌改質基材。 3.多孔質炭素材が、廃タイヤを原料として製造された
塩基置換容量(CEC)3〜40の活性炭と他の多孔質炭素材と
の混合物である上記項1に記載の土壌改質基材。 4.活性炭と併用される多孔質炭素材が、硫黄酸化物お
よび/または窒素酸化物の吸着処理に使用された廃棄多
孔質炭素材である上記項1に記載の土壌改質基材。 5.多孔質炭素材混合物が、廃タイヤを原料として製造
された活性炭10〜90%とその他の多孔質炭素材90〜10%
からなる上記項3に記載の土壌改質基材。 6.上記項1〜5のいずれかに記載の土壌改質基材と堆
肥との組み合わせからなる土壌改質材。 7.上記項1〜5のいずれかに記載の土壌改質材と堆肥
と緑化植物種子とを含む吹き付け材を改良すべき地表面
に吹き付けるか或いは土中埋設することを特徴とする土
壌の改質方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明による土壌改質基
材、そのの製造方法と得られた土壌改質基材を使用する
土壌改質方法について、それぞれ詳細に説明する。 I.土壌改質基材とその製造方法 本発明による土壌改質基材の原材料、製造方法などの概
要は、以下の通りである。 (1)多孔質炭素材 多孔質炭素材の代表例である活性炭としては、特に限定
されるものではない。活性炭原料を基準として大別すれ
ば、鉱物系(亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、
石炭ピッチ、コールタール、泥炭、草炭、ピート炭、石
油蒸留残渣、石油ピッチなど)、有機材料系(アクリル
樹脂、フェノール樹脂など)、植物系(木質材料;果実
殻・果実種子;パルプ廃棄物;製糖廃棄物;再生繊維な
ど)などの各種の原料に由来するものが使用可能であ
る。活性炭の粒径、細孔経、細孔容積、気孔率、塩基置
換容量などの性状は、特に制限されるものではないが、
通常粒径30メッシュ〜20mm程度(より好ましくは、60メ
ッシュ〜5mm程度)、細孔経8〜500Å程度(より好ましく
は、50〜320Å程度)、細孔容積0.6〜1.53ml/g程度(よ
り好ましくは1〜1.53ml/g程度)、BET法による比表面積
200〜1100m2/g程度(より好ましくは320〜1000m2/g程
度)、塩基置換容量(CEC)3〜35程度(より好ましくは7
〜20程度)である。
【0011】本発明においては、多孔質炭素材としての
活性炭の中でも、廃タイヤを原料として製造される活性
炭(以下「廃タイヤ活性炭」ということがある)を使用
することが、コスト的にも、また理由は不明であるが、
最終的に得られる土壌改質材の特性が特に優れていると
いう点からも有利である。廃タイヤを原料とする活性炭
の製造方法は公知であり、例えば、特開平6-298511号公
報に開示されている。この廃タイヤ活性炭は、一例とし
て、30〜110メッシュ程度の粒度分布を有し、塩基置換
容量(CEC)が3〜40程度である。
【0012】本発明においては、多孔質炭素材として、
上記の活性炭以外の炭素材を併用しても良い。木炭、竹
炭、コークス粉などの活性炭以外の炭材も、程度の差は
あるが、多孔質であり、塩基置換能を示すからである。
活性炭と併用するこれらの炭材の粒度分布も、活性炭と
同様で良い。
【0013】多孔質炭素材として、活性炭とその他の炭
材との混合物を使用する場合には、混合物の少なくとも
40重量%を活性炭で構成することが好ましい。経済性、
土壌改質性能などを考慮すれば、混合割合は、通常活性
炭40〜70重量%とその他の炭材60〜30重量%程度であ
り、より好ましくは、活性炭60〜70重量%とその他の炭
材40〜30重量%程度である。
【0014】多孔質炭素材としては、硫黄酸化物(SOx)
および/または窒素酸化物(NOx)を含む各種燃焼装置か
らの排ガスの吸着処理に使用した回収活性炭を有効に再
利用することができる。この場合には、最終的に得られ
る土壌改質材としての使用時に、吸着成分が硫安などに
転換されて、肥料としての効果を発揮するので、極めて
有用である。 (2)乳酸菌の添加 次いで、多孔質炭素材に乳酸菌を添加し、定着させる。
添加方法は、特に限定されず、例えば、多孔質炭素材に
乳酸菌或いはその含有物を加え、混合することにより行
えばよい。乳酸菌としては、特に限定されず、広義の乳
酸発酵に関与する菌であれば、連鎖球菌科のグラム陽性
球菌、乳酸桿菌科のグラム陽性桿菌などすべてのものが
使用可能である。具体的な菌株としては、「シロタカ
ブ」、各種のケフィア菌株およびビフィズス菌株などが
例示される。乳酸菌含有物としては、市販の乳酸菌製剤
(ケフィア菌錠剤、ビフィズス菌錠剤など)の粉砕物を利
用することができる。これらの市販の乳酸菌製剤は、取
り扱いが容易であるのみならず、品質が一定でかつ長期
的な保存安定性にも優れているので、有利である。多孔
質炭素材に対する乳酸菌或いはその含有物の添加量は、
炭素材1g当たりの菌株数が、2000〜30000程度となる様
にすることが好ましい。乳酸菌を添加するに際しては、
種々の土壌との適合性を高めるために、2種以上の異な
る菌株を組み合わせて使用することが好ましい。 (3)酢酸の添加 多孔質炭素材に対する酢酸の添加方法も、特に限定され
るものではないが、例えば、多孔質炭素材重量の1/300
〜1/15000程度(より好ましくは1/300〜1/3000程度)が
付与される様にすれば良い。酢酸は、固体状の氷酢酸結
晶の形態で添加しても良い。
【0015】ここで添加される酢酸は、土壌改質材が改
良すべき土地に付与された際に、気孔内で成育する各種
の微生物(硝化菌、バクターオイデス、チオバチルス、
バチルス・サブタリスなど)の主な栄養源となる。この
様な微生物或いはそれらが生成する酵素類は、枯れた草
木などに由来する土壌中の繊維質物を分解して、植物類
の栄養源に変えたりする。また、繊維質物の分解物は、
ミミズ、だんご虫などにより、さらに分解され、団粒構
造の形成などを助長するので、植物類の発芽および生育
条件が著しく改善される。また、硝化菌は、土壌中のイ
オウ成分(火山性イオウ成分、酸性雨由来のイオウ成分
など)を硫安体に変化させて、植物の生育を促進する。 (4)酵母菌の添加 本発明による土壌改質基材においては、土壌改良効果を
より一層改善させるために、酵母菌或いは酵母菌含有物
を併せて配合する。酵母菌としては、特に限定されず、
「サッカロミセス・セレビシアエ」などが例示される。
酵母菌含有物としては、市販の酵母菌製剤の粉砕物を利
用することができる。これらの市販の酵母菌製剤(例え
ば、ビールの醸造残渣を精製したもの)は、やはり取り
扱いが容易であり、品質が一定でかつ長期的な保存安定
性にも優れているのみならず、後述する様に、土壌改質
材の使用時に乳酸菌の栄養源となる各種のミネラル類な
どを含んでいるので、有利である。多孔質炭素材に対す
る酵母菌或いはその含有物の添加量は、炭素材重量の1/
60〜1/300程度となる様にすることが好ましい。
【0016】なお、酵母菌自体は、本発明による土壌改
良基材を長期にわたり保管する場合には、やがて死滅す
る。しかしながら、この様な場合にも、酵母菌の分解成
分は、土壌改良材を使用する際に、乳酸菌、各種の土壌
微生物(グラム陽性菌など)の栄養源ととして有効利用さ
れる。 (5)包装 上記の様にして得られた本発明による土壌改質基材は、
自然吸湿により、通常約30重量%程度の水分を含有して
いる。この様な土壌改質基材は、輸送、貯蔵、保管など
に適した単位量(例えば3〜10kg程度)で、容器内に収
容される。包装形態は、使用前における外部からの汚染
乃至劣化(細菌類、ほこり、直射日光、吸湿など)を防止
しうる限り、特に限定されるものではなく、例えば、樹
脂フィルムによる包装、防水紙による包装、防水布によ
る包装などが挙げられる。 II.堆肥その他 本発明による土壌改質材は、少なくとも上記で得られた
土壌改質基材と堆肥とを組み合わせて使用される。
【0017】土壌改質基材と堆肥とは、同一の包装容器
に収容しても良く、或いは別個の容器に収容しておき、
使用時に混合しても良い。
【0018】堆肥としては、特に限定されるものではな
いが、一般に天然材料であるバーク堆肥(腐葉土)が使用
環境とのなじみが良いので、より好ましい。
【0019】さらに、公知の土壌改質工法において使用
されている各種の配合剤乃至吹付け基材(安定剤、固結
剤、団粒形成材、粘土、肥料など)を堆肥とともに包装
容器に収容しておいても良い。 III.土壌改質方法 本発明による土壌改質方法は、土壌改質を行うべき施工
現場において、本発明による土壌改質材(土壌改質基材
+堆肥+その他の配合剤)に所定の緑化植物種子を配合
する以外の点では、常法と実質的に異なるところはな
い。以下に本発明方法の一例(水に対し、本発明の土壌
改質基材と堆肥およびその他の配合剤を順次添加する手
法)を説明するが、本発明は、何らこの例示された手法
に制限されるものではない。
【0020】まず、タンク内の水に所定量の土壌改質基
材を投入し、十分に攪拌することにより、土壌改質基材
と水とを十分になじませる。水質は、特に限定されない
が、強アルカリ性水、強酸性水、塩水などは、避けるべ
きである。土壌改質基材と水との接触により、休眠状態
にあった乳酸菌が活性化される。
【0021】次いで、改質すべき土壌の性状(採取サン
プルによる土壌分析、現地での土壌外観乃至地形観察な
どより確認する)に応じて、さらにタンク内に所定量の
堆肥、安定剤(例えば、アクリル酸エステル樹脂系な
ど)、固結剤(例えば、乳化アスファルト系など)、団
粒形成剤(例えば、合成樹脂系など)、粘土、肥料、ピ
ートモスなどの公知の吹付け基材を投入し、十分に攪拌
する。本発明で使用する吹付け基材は、ここに具体的に
挙げたものには限定されず、従来から使用されていたも
のが全て使用可能である。
【0022】例えば、肥料としては、チッソ肥料、リン
酸肥料、カリ肥料などの公知の肥料を使用することがで
きる。肥料は、速効性肥料の形態でも、或いは多孔質樹
脂膜で被覆した遅効性乃至徐放性肥料の形態でも、使用
することもできる。肥料は、異なる種類或いは形態のも
のを2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0023】次いで、タンク内に所定の緑化植物種子を
投入しつつ、さらに十分に攪拌する。緑化植物種子も、
特に限定されず、従来から使用されてきたものがそのま
ま使用可能である。具体的には、洋芝、ハギ類(めどは
ぎ、いたちはぎ、やまはぎなど)、トールフェクス、ク
リーピンググレッドフェクス、オーチャードグラス、ペ
レニアルライグラス、バーズフッとトレフォイル、よも
ぎ、やしゃぶし、やまはんのき、こまつなぎ、いたど
り、ススキなどが例示されるが、これらに限定されるも
のではない。緑化植物種子は、個々の地域(土質、地
形、気候など)に対応して適宜選択し、組み合わせて使
用すればよい。
【0024】本発明による土質改良方法の施工に際して
は、公知の吹付け装置を使用して、上記の様にして調製
した液状混合物を所定の箇所に必要な厚さの吹付け層が
形成される様に吹き付ける。吹付け操作は、必要なら
ば、一定の時間間隔で、2回以上繰り返し行っても良い
(重ね吹き付け)。この様にして重ね吹き付けを行う場
合には、植物の生育を助ける大気中の好気性菌、菌糸類
などが吹付け層中に取り込まれ、本発明土質改質材によ
る効果をさらに改善することができる。
【0025】なお、必要ならば、液状混合物の吹付けに
先立ち、常法に従って、施工箇所にアンカーピンを用い
て植生ネットの張り付けを行うこともできる。
【0026】また、施工箇所の土壌が高濃度の硫黄分を
含んでおり、植物の生育に支障があると予測される場合
には、予め本発明土壌改質材による下地処理を行うこと
が好ましい。この場合には、例えば、上記の公知の吹付
け基材配合物に対し、吹付け面積1m2当たり100〜300g
程度となる様に本発明による土壌改質材を加え、水中で
攪拌混合した後、土質改良すべき箇所に吹付けを行う。
この処理により、土質改質基材材が土壌中の硫黄を吸着
し、これを硫酸アンモニウムに転換させるので、その後
に行う土質改良作業により発芽および生育し始める植物
への悪影響を解消乃至軽減させることができる。
【0027】さらにまた、植物の発芽および生育を促進
させるために、本発明による土壌改質材、バーク堆肥、
液状バインダー樹脂などを配合した保温層を予め形成し
ておいても良い。
【0028】また、本発明土壌改質材を含む混合物を土
中埋設することにより、土壌改良を行うこともできる。
【0029】本発明方法による改質対象となる土壌或い
は地域/地形などについても特に限定されず、火山性礫
質土壌、強酸性土壌、海岸砂丘土壌などの緑化が最も困
難であるとされてきた劣悪な土壌の改質/緑化さえも、
可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、以下の様な顕著な効果
が達成される。 (1)従来技術による処理では、植物種子の一部の発芽
は認められるものの、実質的な生育には至らない様な極
めて劣悪な土壌(イオウ残留分などの多い火山性礫質土
など)が存在する環境においても、本発明の土壌改質材
を使用する場合には、種子の発芽率が高く、且つその後
の生育状況も良好となる。この理由は未だ十分に解明さ
れるには至っていないが、その一つの要因は、本発明に
よる土壌改質材が、長期にわたりイオウに対して安定し
た触媒的作用を発揮して、硫黄から硫酸アンモニウムを
形成させるという「持続的な土壌改質効果」を奏するた
めと推測される。
【0031】また、炭素材として廃タイヤ活性炭を使用
する場合には、その高い塩素置換容量の故に、植物の生
育に必要なチッソ成分、リン酸成分およびカリ成分をよ
りバランスよく保持し、生育の過程で徐放的に溶出され
ることも、本発明による顕著な効果の一因であると推測
される。もちろん、その他の活性炭を使用する場合に
も、程度の差はあるにせよ、同様の効果が達成される。
【0032】さらに、本発明土壌改質材は、その理由は
未だ解明されていないが、植物害虫の防除にも優れた効
果を発揮する。この害虫防除効果は、従来技術では、認
められたことがない特異なものである。 (2)土壌改良のための施工は、従来と同様にして下地
処理を行い、1日程度乾燥させた後、既存の吹き付け用
機器などをそのまま使用して、通常の技能を有する作業
者が行うことができる。 (3)本発明による土壌改質基材は、土壌或いは岩石中
のアルカリ金属成分(ナトリウム、カリウムなど)、ア
ルカリ土類金属成分(カルシウム、マグネシウムな
ど)、ケイ素成分、マンガン成分などと化学的に結合し
て、粘性を示すので、処理箇所(例えば、法面など)を
強固に安定化させ、浸食作用に対する抵抗力を著しく増
大させる。また、この化学的な結合により、ボール状粒
子を形成し、土壌中に団粒構造を形成させるので、植物
成長の最大要因である根の生育を促進するとともに、併
せて浸食抵抗力を補強する。因みに、浸食に対する抵抗
力増大の結果を示す一例として、法面への施工1週間後
に1時間当たり80mmという激しい降雨にも対しても、表
土流出を殆ど起こさなかった事例がある。 (4)土壌改質基材が多孔質炭素材を主成分としてお
り、且つ化学的に安定しているので、万一流出した場合
にも、含有成分ないし吸着成分が分離することはなく、
公害問題を起こすことはない。 (5)未処理の活性炭粉末も、短期的には植物の生育を
助長する性質を有している。しかしながら、未処理の活
性炭粉末は、時間の経過とともに、表土と深層土との空
気の流通を妨げる“シーリング”現象を起こして、逆に
植物の生育を妨げるに至ることが知られている。これに
対し、本発明による土壌改質基材は、炭素材を主成分と
しているにもかかわらず、“シーリング”現象を起こす
ことなく、長期にわたり、土中微生物の繁殖を促進し、
且つイオン交換現象により、植物の生育を助長する。
【0033】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。 実施例1 出発原料である炭素材として、廃タイヤを原料として製
造した活性炭(商標名“mmコンバーター”、(有)恵和
ロジテック製;塩基置換容量20)に乳酸菌製剤粉末(ケ
フィア菌含有)を添加し、混合した。混合後の炭素材1kg
当たりの菌株数は、約30000であった。
【0034】次いで、乳酸菌を添加した炭素材に微結晶
状氷酢酸を添加した。この添加処理により、炭素材重量
の約0.1%の酢酸が吸着された。
【0035】かくして得られた本発明による土壌改質材
(吸湿水分量約30重量%)は、例えば、4kg単位で袋詰め
し、製品として出荷することができる。 実施例2 実施例1で得られた土壌改質材を使用し、日光地区にお
いて、粘性土のほとんど存在しない火山性礫質土壌の改
質を行った。まず、土壌改質材とその他の材料を表1に
示す割合で配合した混合液を調製した後、予め植生ネッ
ト(25mm目合)を張り付けた施工箇所に吹付け機を使用し
て、吹き付けた。なお、表1に示す配合量は、100m2
たり3cm厚さに吹き付けた場合のものを示す。
【0036】
【表1】
【0037】注1;“サニーファイバー”、タチバナ産
業製、パルプ繊維80〜90%含有。 注2;“高度化成15-15-15”、サンカ(株)製、肥料成
分として窒素、可溶性リン酸および水溶性カリウムをそ
れぞれ15%ずつ含む化学肥料。 注3;“ハイコントロール”、旭化成(株)製、肥料成
分として窒素16%、リン酸5%およびカリウム10%を含
む樹脂被覆複合肥料。 注4;“FLコート タイプ3”、富士見緑化(株)製、
アスファルト分55% 注5;“ルナゾールAV”、ヘキスト合成(株)製、酢酸
ビニル樹脂系 注6;“クリコートDA-101”、栗田工業(株)製、水溶
性合成高分子系 なお、表1に示した各種の材料は、特に限定されるもの
ではなく、「月刊積算資料」に記載された同等仕様の他
社製品を使用しても、勿論良い。
【0038】すなわち、林道脇道側方斜面の2つ区域(土
壌pH5.6、面積4m×25m、施工前の地形的条件はほぼ同
様)において本発明による土壌改良処理および従来方法
(肥料のみ付与)による土壌改良処理を実施した。8週
間経過後の土壌pHおよび発芽成績(1m3当たり)は、表
2に示す通りであり、それぞれの測定地点A、BおよびC
は、図1に示す通りである。なお、鹿による食害を防止
するために、2つの区域は防護ネットで囲った状態で試
験を行った。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】表2および表3に示す結果から明らかな様
に、本発明方法によれば、土壌のpHが中性となり、植物
種子の発芽率が著しく向上し、8週間経過後の成長度も
著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2により本発明方法を施工した区域の概
要を示す模式図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2B052 AA00 2D044 DA33 4H026 AA01 AA08 AB04 CB01 CB08 CC06 4H061 AA01 AA04 CC47 DD14 EE01 EE42 EE51 EE61 EE66 HH11 LL26 LL30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質炭素材に乳酸菌と酵母菌とを定着さ
    せてなる土壌改質基材。
  2. 【請求項2】多孔質炭素材が、廃タイヤを原料として製
    造された塩基置換容量(CEC)3〜40の活性炭である請求項
    1に記載の土壌改質基材。
  3. 【請求項3】多孔質炭素材が、廃タイヤを原料として製
    造された塩基置換容量(CEC)3〜40の活性炭と他の多孔質
    炭素材との混合物である請求項1に記載の土壌改質基
    材。
  4. 【請求項4】活性炭と併用される多孔質炭素材が、硫黄
    酸化物および/または窒素酸化物の吸着処理に使用され
    た廃棄多孔質炭素材である請求項1に記載の土壌改質基
    材。
  5. 【請求項5】多孔質炭素材混合物が、廃タイヤを原料と
    して製造された活性炭10〜90%とその他の多孔質炭素材
    90〜10%からなる請求項3に記載の土壌改質基材。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の土壌改質
    基材と堆肥との組み合わせからなる土壌改質材。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の土壌改質材と堆肥と緑化
    植物種子とを含む吹き付け材を改良すべき地表面に吹き
    付けるか或いは土中埋設することを特徴とする土壌の改
    質方法。
JP11054251A 1999-03-02 1999-03-02 土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法 Pending JP2000248278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11054251A JP2000248278A (ja) 1999-03-02 1999-03-02 土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11054251A JP2000248278A (ja) 1999-03-02 1999-03-02 土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000248278A true JP2000248278A (ja) 2000-09-12

Family

ID=12965344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11054251A Pending JP2000248278A (ja) 1999-03-02 1999-03-02 土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000248278A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009031101A3 (en) * 2007-09-04 2009-09-03 Peter Dale Rose Beneficiation of coal
KR100959807B1 (ko) * 2009-08-07 2010-05-28 주식회사 한국도시녹화 석탄재 및 슬러지를 이용한 경량인공토, 그 제조방법, 및 이를 이용한 옥상녹화시스템
JP2011250729A (ja) * 2010-06-01 2011-12-15 Hokkaido Univ 法面緑化工法
CN112010702A (zh) * 2020-08-28 2020-12-01 南京沃德思环保科技有限公司 一种用于修复土壤的环保生物复合剂
CN115418244A (zh) * 2022-08-25 2022-12-02 农业部沼气科学研究所 利用生物质废弃物联产富氧棕炭和腐植酸的方法及应用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009031101A3 (en) * 2007-09-04 2009-09-03 Peter Dale Rose Beneficiation of coal
KR100959807B1 (ko) * 2009-08-07 2010-05-28 주식회사 한국도시녹화 석탄재 및 슬러지를 이용한 경량인공토, 그 제조방법, 및 이를 이용한 옥상녹화시스템
JP2011250729A (ja) * 2010-06-01 2011-12-15 Hokkaido Univ 法面緑化工法
CN112010702A (zh) * 2020-08-28 2020-12-01 南京沃德思环保科技有限公司 一种用于修复土壤的环保生物复合剂
CN115418244A (zh) * 2022-08-25 2022-12-02 农业部沼气科学研究所 利用生物质废弃物联产富氧棕炭和腐植酸的方法及应用
CN115418244B (zh) * 2022-08-25 2024-03-08 农业部沼气科学研究所 利用生物质废弃物联产富氧棕炭和腐植酸的方法及应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106718275A (zh) 一种多孔生态混凝土植生基材及其制备方法和应用
CN114634817A (zh) 土壤调理剂、土壤改良方法及其应用
JP3729673B2 (ja) 緑化基盤およびその造成法
KR101621274B1 (ko) 볏짚 미세분과 왕겨 미세분 및 황토를 이용한 친환경 혼합 배양토
JP2000248278A (ja) 土壌改質基材、土壌改質材および土壌改質方法
KR20030025442A (ko) 토양의 단립구조 개량과 미생물 자재를 이용한 녹화방법
JP2009011190A (ja) 軽量人工土壌の製造方法および軽量人工土壌基盤の造成方法
WO2021122503A1 (en) Use of granular pyrolytic carbon for soil conditioning
Jim Edaphic properties and horticultural applications of some common growing media
US5917112A (en) Mineral vegetation substrate process for the (Re)cultivation of soils and use
JP2000178978A (ja) 石炭灰を主体とした法面緑化基盤材及び該基盤材を用いた法面緑化工法
CA2757656C (en) Engineered topsoil for use in land reclamation and a method of producing the same
JP2012029586A (ja) 培養土
JP4892196B2 (ja) 緑化用土壌および緑化用土壌の製造方法ならびに緑化用土壌を用いた緑化方法
CN110199606A (zh) 一种复合式石漠化生态修复方法
JPH11116951A (ja) 土壌改質材の製造方法および土壌改質方法
JP5106791B2 (ja) 粉砕木質チップを用いた緑化基盤ならびに緑化基盤造成方法
JP2000257074A (ja) 法面緑化基盤材料
KR970007097B1 (ko) 인공 배양토 조성물 및 그의 제조 방법
JPH11146726A (ja) 軽量インスタントソイル
JP3238683B2 (ja) 土壌改質方法
JPS6138023A (ja) 法面緑化工法
JPH01125422A (ja) のり面緑化用吹付材
KR200422648Y1 (ko) 사면 녹화 구조체
JP2006187228A (ja) 植生基盤材