JP3238683B2 - 土壌改質方法 - Google Patents

土壌改質方法

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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水硬性セメント、その
硬化物または石灰系土壌添加剤を含む土壌を植物栽培が
可能な土壌に改質する方法に関する。さらに本発明は、
改質済み土壌、樹木を栽培する方法および土壌改質材に
も関する。
【0002】
【従来の技術】天然土壌を特定の植物の栽培に適した土
壌に改質することは、農林業における基本的な手段であ
る。改質すべき土壌の性質としては、酸−アルカリ度
(pH)が重要である。植物が生育できるpH、あるい
は植物の生育に必要な土壌中の生物が活動できるpH
は、一定の範囲に限られている。従って、天然土壌のp
Hが、栽培しようとする植物の生育に不適当ならば、適
切なpHまで調整する必要がある。日本では酸性土壌が
多く、アルカリを用いて酸性土壌を中和することが普通
である。土壌は、多量の有機物を含むため、緩衝能が非
常に高い。酸性土壌を中和する場合、土壌の高い緩衝能
を考慮して、多量のアルカリを使用する必要がある。
【0003】ところで、最近の高層建築物は、巨大な地
下構造を有しており、その建築に伴って多量の建設廃土
が生じる。道路や鉄道の建設のような大型の土木工事に
おいても、多量の建設廃土が生じている。建設廃土は、
埋め立てに利用する以外に特に利用価値がない。日本国
内では埋め立てる場所がなくなりつつある一方、建設廃
土は依然として多量に発生している。建設廃土は植物の
栽培に不適当であり、それが建設廃土に利用価値がない
最大の理由になっている。高層建築物では、緑地を確保
するために周囲に植物(特に樹木)を栽培する。また、
大型の土木工事でも、工事に伴って破壊される自然の代
償として人工の緑地を形成する場合が多い。建設廃土が
植物の栽培に不適当であるため、建設廃土を工事現場か
ら搬出する代わりに、緑地における植物栽培のための土
壌を搬入する必要がある。
【0004】建設廃土を植物栽培が可能な土壌に改質で
きれば、非常に都合が良い。しかし、建設廃土には天然
土壌とは異なる点が多くある。従って、従来の農林業の
分野で開発された天然土壌の改質技術で、建設廃土を植
物栽培が可能な土壌に改質することは非常に困難であっ
た。建設廃土の改質には、従来の農林業とは異なる技術
を開発する必要がある。特開平9−25482号公報に
は、粘土質を50重量%以上含む建設泥土を植生可能土
壌として利用するため、建設泥土に気泡と未完熟繊維を
混入する方法を提案している。同公報に記載の発明は、
建設廃土に含まれる多量の粘土質の問題を解決するため
の手段である。しかし、建設廃土を植物栽培が可能な土
壌に改質するためには、多量の粘土質以外にも解決すべ
き問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の研究によ
り、建設廃土は、含まれている水硬性セメント(例、ポ
ルトランドセメント)またはその硬化物(例、コンクリ
ート片)によりpHが高く(アルカリ性に)なってお
り、この高いpHが植物の生育の障害になっていること
が判明した。従来の農林業の分野では、土壌のpHの問
題は、酸またはアルカリを土壌に混入して土壌を中和す
ることにより解決していた。しかし、水硬性セメントや
硬化物を、酸により完全に中和することは、実質的に不
可能である。酸を用いて土壌を一時的に中和しても、残
存物から溶出するアルカリ性成分により、pHは短期間
で強アルカリ性に戻ってしまう。
【0006】本発明の目的は、水硬性セメント、その硬
化物または石灰系土壌添加剤を含む土壌を植物栽培が可
能な土壌に改質することである。また、本発明の目的
は、水硬性セメント、その硬化物または石灰系土壌添加
剤を含む土壌を植物栽培が可能なように改質した土壌を
提供することでもある。さらに、水硬性セメント、その
硬化物または石灰系土壌添加剤を含む土壌を用いて樹木
を栽培する方法を提供することでもある。さらにまた、
本発明の目的は、中和不能な物質を含む土壌を改質する
ための土壌改質材を提供することでもある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(4)の土壌改質方法により達成された。 (1)水硬性セメント、その硬化物または石灰を含む土
壌を植物栽培が可能であるように改質する方法であっ
て、土壌にリン酸カリウム−水酸化ナトリウム水溶液を
混合することを特徴とする土壌改質方法。 (2)水硬性セメント、その硬化物または石灰を含む土
壌に、さらに有機肥料を混合する(1)に記載の方法。
【0008】(3)水硬性セメント、その硬化物または
石灰を含む土壌を植物栽培場所に施工し、次に、土壌の
上にリン酸カリウム−水酸化ナトリウム水溶液を散布す
る(1)に記載の方法。 (4)水硬性セメント、その硬化物または石灰を含む土
壌と、無機緩衝剤またはその水溶液とを混合し、次に、
混合物を植物栽培場所に施工する(1)に記載の方法。
【0009】
【発明の効果】従来の農林業の技術が改質の対象として
いた自然の土壌は、緩衝能が高く、コンクリート片のよ
うな中和不能な物質を含んでいない。そのため、土壌の
pH調整手段としては、酸またはアルカリによる中和が
有効であって、緩衝剤の使用は無意味であった。これに
対して、本発明が改質の対象とする土壌(例えば、建設
廃土)は、一般に緩衝能が自然の土壌よりも低い。さら
に、中和不能な水硬性セメント(例、ポルトランドセメ
ント)またはその硬化物(例、コンクリート片)を含ん
でいる。そのため、pH調整手段として、酸による中和
は効果が低く、緩衝剤の使用が有効である。
【0010】本発明者は、研究を進めた結果、無機緩衝
剤(好ましくは、無機緩衝剤と有機肥料との組み合わ
せ)を土壌に混合することにより、水硬性セメント、そ
の硬化物または石灰系土壌添加剤を含む土壌のpHを、
植物の栽培が可能な範囲に調整することに成功した。緩
衝剤は、土壌中の水硬性セメント、その硬化物または石
灰系土壌添加剤を完全に中和するのではなく、それらの
影響(pH上昇)を緩和して、植物あるいは土壌中の生
物が生育可能な土壌のpHを維持する。無機緩衝剤は、
植物への影響が少ないため、土壌の改質(緩衝能改善)
に必要とされる量を使用することができる。さらに本発
明者が研究したところ、無機緩衝剤は特に保護すべき植
物の根の周囲に多量に存在して機能している。すなわ
ち、無機緩衝剤を添加した土壌が全体として依然として
高いpH値(高アルカリ性)を示していても、植物を生
育させることができる。これは、植物の根の周囲に存在
する土壌微生物が、無機緩衝剤を積極的に代謝するため
と推定される。
【0011】なお、有機肥料は緩衝能が高いため、無機
緩衝剤と有機肥料とを併用すると、土壌の緩衝能を効率
良く改善することができる。ただし、有機肥料は、肥料
としての適正な使用量があるため、有機肥料単独で土壌
の緩衝能を改善することは困難である。従って、土壌の
緩衝能改善の目的では、有機肥料と無機緩衝剤とを併用
または無機緩衝剤単独で使用する必要がある。本発明に
より、水硬性セメント、その硬化物または石灰系土壌添
加剤を含む土壌を植物栽培用の土壌に改質することが可
能になった。これにより、従来では工事現場から搬出し
ていた建設廃土を、従来では別に搬入していた人工緑地
のための植物栽培用土壌として利用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】[水硬性セメント、その硬化物ま
たは石灰系土壌添加剤を含む土壌]水硬性セメントまた
はその硬化物を含む土壌は、一般には建設廃土である。
建設廃土の土質は、建設場所によって異なる。本発明の
方法は、建設廃土の土質については、特に制限なく有効
である。水硬性セメントは、金属(例、Ca、Mg、S
i、Al、Fe)の酸化物を主成分としている。その硬
化物は、金属酸化物の水和物が主成分になるため、非常
にアルカリ性が強い。そのため、水硬性セメントの硬化
物を酸により完全に中和することは難しい。特に、コン
クリート片のように固体粒子状態で土壌中に含まれてい
ると、酸により完全に中和することが非常に難しい。ま
た、石灰系土壌添加剤も、カルシウムの作用により土壌
を強アルカリ性にする。建設廃土は、一般にコンクリー
ト片を含んでいる。コンクリート片は、建設に使用した
コンクリートや解体した古い建築物の断片である。粗大
なコンクリート片は簡単に除去できるが、小さな(粒径
1乃至5mm程度)コンクリート片の除去は難しい。本
発明の方法は、粗大なコンクリート片を除去し、小さな
コンクリート片が残存している建設廃土に対して、特に
有効に実施できる。
【0013】[無機緩衝剤] 無機緩衝剤は、無機弱酸または無機弱塩基を用いて調製
する。緩衝剤の種類の選択は、緩衝能に加えて、植物や
人体あるいは自然環境への影響を考慮する必要がある。
また、本発明では緩衝剤を多量に使用する必要があるた
め、緩衝剤の価格も重要である。以上の点を考慮する
と、無機弱酸と無機塩基とを組み合わせて緩衝剤を調製
することが好ましい。無機弱酸としては、ホウ酸、リン
酸または炭酸を用いることが好ましく、リン酸または炭
酸を用いることがさらに好ましく、リン酸を用いること
が最も好ましい。リン酸は、緩衝能が優れており、生物
への悪影響がなく、価格も安価である。また、リン酸は
三塩基酸であるため、リン酸←(pK1 :2.15)→
リン酸二水素イオン←(pK2 :7.20)→リン酸一
水素イオン←(pK3 :12.35)→リン酸イオンと
の三つの解離定数を有する。そのため、リン酸緩衝剤
は、植物の生育に適正なpHにおいて緩衝能が最も高く
なるように、混合比(リン酸、リン酸二水素塩、リン酸
一水素塩および対イオンとなる塩基)を容易に調節でき
る。無機弱酸の対イオンとなる無機カチオンとしては、
アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはア
ンモニウムイオンが好ましく、アルカリ金属イオンまた
はアルカリ土類金属イオンがさらに好ましく、アルカリ
金属イオンが最も好ましい。カリウムイオンが特に好ま
しい。
【0014】二種類以上の無機緩衝剤を併用してもよ
い。無機緩衝剤は、水溶液として用いることが好まし
い。水溶液中の無機緩衝剤の濃度は、0.001乃至
0.1モル/リットルであることが好ましく、0.00
2乃至0.05モル/リットルであることがさらに好ま
しく、0.005乃至0.02モル/リットルであるこ
とが最も好ましい。無機緩衝剤の使用量は、土壌の種
類、水硬性セメント、その硬化物または石灰系土壌添加
剤の残存量、緩衝剤の種類(特に緩衝能)および栽培す
る植物の種類に応じて決定する。また、有機肥料(下
記)を併用する場合には、有機肥料の種類と使用量に応
じて、無機緩衝剤の使用量を調整する。
【0015】[有機肥料]水硬性セメント、その硬化物
または石灰系土壌添加剤を含む土壌(例、建設廃土)
は、一般に土壌として痩せており、植物を栽培するには
肥料を必要とする。有機肥料は多量の有機物を含むた
め、無機肥料(化成肥料)と比較して高い緩衝能を有し
ている。無機緩衝剤と有機肥料とを併用することによ
り、土壌の緩衝能を効率良く改善することができる。た
だし、前述したように、有機肥料には肥料としての適正
な使用量がある。土壌の緩衝能改善を目的として有機肥
料を使用すると、肥料としては過剰量になる可能性が高
い。従って、有機肥料を無機緩衝剤と併用する場合は、
有機肥料を肥料として適正な量で使用し、有機肥料では
不足する緩衝能を補う量で無機緩衝剤を併用することが
好ましい。有機肥料では、肥料成分が不足する場合は、
有機肥料と無機肥料(化成肥料)とを併用してもよい。
【0016】有機肥料には様々な種類があるが、本発明
では緩衝能が高い有機肥料を用いることが好ましい。従
来の農林業の技術では、有機肥料の緩衝能についてはほ
とんど考慮されていなかった。そのため、従来の技術で
は、有機肥料の緩衝能について記載した文献は、ほとん
ど見当たらない。本発明者の研究によれば、バークのよ
うな木片を発酵させて得られる有機肥料は、高い緩衝能
を有しており、本発明に好ましく用いることができる。
木片を発酵させるためには、家畜の糞のような発酵しや
すい別の有機肥料を木片に加える。バークを鶏糞を用い
て発酵させた有機肥料は、既に市販されている(コロボ
クル、東邦レオ(株)製)。無機緩衝剤と有機肥料との
使用量の比率は、前述したように調節する。一般には、
両者の重量比は、9:1乃至1:9であることが好まし
く、8:2乃至2:8であることがより好ましく、7:
3乃至3:7であることがさらに好ましく、6:4乃至
4:6であることが最も好ましい。
【0017】[改質方法]水硬性セメント、その硬化物
または石灰系土壌添加剤を含む土壌は、無機緩衝剤(必
要に応じてさらに有機肥料)を混合することにより改質
する。水硬性セメント、その硬化物または石灰系土壌添
加剤を含む土壌を植物栽培場所に栽培用土壌として施工
し、次に、土壌の上に無機緩衝剤の水溶液を散布するこ
とができる。また、水硬性セメント、その硬化物または
石灰系土壌添加剤を含む土壌と、無機緩衝剤またはその
水溶液とを混合し、次に、混合物を植物栽培場所に栽培
用土壌として施工してもよい。無機緩衝剤に加えて有機
肥料を併用する場合は、無機緩衝剤と有機肥料とを混合
した土壌改質材を調製して、得られた土壌改質材を上記
の無機緩衝剤と同様に水硬性セメント、その硬化物また
は石灰系土壌添加剤を含む土壌と混合すればよい。土壌
と有機肥料とを混合してから、混合物に無機緩衝剤を加
えることもできる。あるいは、土壌と無機緩衝剤とを混
合してから、混合物に有機肥料を加えることもできる。
なお、無機緩衝剤と有機肥料とを混合した土壌改質材
は、水硬性セメント、その硬化物または石灰系土壌添加
剤を含む土壌以外にも、比較的緩衝能が低い土壌(例、
マサ土)の改良にも有効に用いることができる。
【0018】[植物の栽培]本発明に従い改質された土
壌は、様々な植物の栽培に用いることができる。本発明
は、特に樹木の栽培に有効である。緩衝剤により改質し
た土壌は、酸による一時的な中和とは異なり、長期間p
H調整効果が持続する。緩衝剤が適正なpHを維持して
いる間に、植物の根が成長し、土壌中の微生物が繁殖す
る。植物の根が成長し微生物が繁殖すれば、植物と微生
物の活動により土壌のpHを維持できるようになる。そ
のような状況になれば、最初に添加した緩衝剤が徐々に
消失しても、緩衝剤を補充する必要なく植物を栽培でき
る。植物と微生物の活動により土壌のpHを維持できる
ようになるまでは、一定の間隔で(通常は、10〜30
日に一度)土壌のpHを確認する必要がある。土壌のp
Hが顕著に上昇した場合は、無機緩衝剤を土壌に補充す
る。具体的には、土壌の上に無機緩衝剤の水溶液を散布
すればよい。土壌のpHを確認する以外は、通常の方法
と同様に植物を栽培できる。
【0019】
【実施例】[予備実験] (自然の土壌および建設廃土のpH測定)自然の土壌三
種(黒土、赤土、マサ土)および建設廃土の試料を採取
した。各試料10gに脱イオン水25mlを加え、24
時間インキュベートした。インキュベート後、土壌のp
Hを測定したところ、黒土は5.4、赤土は6.4、マ
サ土は7.5、そして、建設廃土は11.6であった。
建設廃土のpHは、ほとんどの植物が生育不能な程度に
高い値である。
【0020】[実施例1] (建設廃土+無機緩衝剤での栽培)建設廃土は採取場所
による変動が大きいため、マサ土70リットルにコンク
リート片(平均粒径:10mm)2リットルを混合し、
建設廃土の標準試料を作成した。混合比は、標準試料の
pHが9.0となるように調節した。リン酸二水素カリ
ウムを0.2モル含む水溶液50mlと水酸化ナトリウ
ムを0.2モル含む水溶液29.63mlとを混合し、
水で加えて全量を200mlとした。得られた無機緩衝
剤の水溶液3リットルに、有機資材(ピートモス、東邦
レオ(株)製)7リットルを混合して、土壌改質材を調
製した。建設廃土の標準試料に、土壌改質材を10容量
%(7リットル)の割合で混合した。
【0021】直径47.6cm、高さ48cmの円筒形
プラスチック製容器を、栽培用試験容器として用いた。
圃場に耐根シートを敷き、シートの上に排水用パレット
を乗せ、パレットの上に円筒形容器を載せた。容器の底
から10cmの高さまでパーライトを詰めた。パーライ
トの上に、土壌改質材を混合した建設廃土の標準試料を
詰めた。土壌を採取してpHを測定した。元肥として、
1g/リットルの濃度の化成肥料(10−10−10)
を67g加え、樹高約80cmのクスノキを一本植え
た。
【0022】灌水を行わず、露地にて3ヶ月栽培した。
鉢上げを行い、葉の乾燥重量と土壌のpHを測定した。
以上の試験結果を第1表に示す。なお、試験は三回実施
し、第1表には三回の平均値を示す。
【0023】[比較例1] (建設廃土のみでの栽培)土壌改質材を添加しなかった
以外は、実施例1と同様にして、クスノキを植えて試験
を実施した。試験結果を第1表に示す。
【0024】[比較例2] (建設廃土+土壌酸化剤での栽培)土壌改質材の代わり
に、市販の土壌酸化剤(ヘドロキシン、(有)ソイルプ
ラント)を添加した以外は、実施例1と同様にして、ク
スノキを植えて試験を実施した。試験結果を第1表に示
す。
【0025】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 試験番号 調整前pH 植栽時pH 鉢上げ時pH 葉の乾燥重量 ──────────────────────────────────── 実施例1 9.0 7.1 7.1 23.4g 比較例1 9.0 9.0 8.9 0.1g 比較例2 9.0 8.3 8.6 4.2g ────────────────────────────────────
【0026】実施例1のクスノキは、順調に生育してい
た。比較例1のクスノキは、枯れ死寸前であった。比較
例2のクスノキも生育が悪化していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−60155(JP,A) 特開 昭62−292689(JP,A) 特開 昭51−13678(JP,A) 特開 昭60−101182(JP,A) 特開 平10−273666(JP,A) 特開 平10−273348(JP,A) 特開 平11−116953(JP,A) 特開 昭63−235391(JP,A) 特開 平10−194799(JP,A) 特開 平5−17769(JP,A) 特開 平11−116952(JP,A) 特開 平9−137159(JP,A) 特開 平8−134444(JP,A) 特開 平1−138289(JP,A) 特開 平5−292832(JP,A) 特開 平10−25(JP,A) 特開 平7−26260(JP,A) 特開 平9−71777(JP,A) 特開 昭60−55076(JP,A) 特開 昭63−99289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 17/00 - 17/52 C05B 1/00 - C05G 5/00 A01G 1/00 - 33/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水硬性セメント、その硬化物または石灰
    を含む土壌を植物栽培が可能であるように改質する方法
    であって、土壌にリン酸カリウム−水酸化ナトリウム水
    溶液を混合することを特徴とする土壌改質方法。
  2. 【請求項2】 水硬性セメント、その硬化物または石灰
    を含む土壌に、さらに有機肥料を混合する請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 水硬性セメント、その硬化物または石灰
    を含む土壌を植物栽培場所に施工し、次に、土壌の上に
    リン酸カリウム−水酸化ナトリウム水溶液を散布する請
    求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 水硬性セメント、その硬化物または石灰
    を含む土壌と、リン酸カリウム−水酸化ナトリウム水溶
    液とを混合し、次に、混合物を植物栽培場所に施工する
    請求項1に記載の方法。
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