JP2000248028A - 水性分散液及びその製造方法 - Google Patents

水性分散液及びその製造方法

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JP2000248028A JP11055787A JP5578799A JP2000248028A JP 2000248028 A JP2000248028 A JP 2000248028A JP 11055787 A JP11055787 A JP 11055787A JP 5578799 A JP5578799 A JP 5578799A JP 2000248028 A JP2000248028 A JP 2000248028A
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    • C08F26/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen
    • C08F26/02Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen by a single or double bond to nitrogen

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水処理分野、特に廃水処理での凝集剤、製紙
工業での抄紙薬剤などとして有用な水溶性カチオン性高
分子を、水性媒体中に安定な分散液として保持し、高い
有効成分濃度と良好な取扱性とを兼ね備えた水性分散液
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 N−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)
アクリロニトリルとを含むモノマー混合物を水性媒体中
で共重合して実質的に水に不溶な共重合体の水性分散液
を得、次いでこれを酸加水分解して得た水性分散液であ
って、共重合反応を水溶性カチオン性高分子化合物とポ
リエチレングリコールの存在下に行って得られたことを
特徴とする水性分散液及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性分散液及びそ
の製造方法に関する。詳しくは、水処理分野、特に廃水
処理での凝集剤、製紙工業での抄紙薬剤などとして有用
な水溶性カチオン性高分子を、水性媒体中に安定な分散
液として保持し、高い有効成分濃度と良好な取扱性とを
兼ね備えた水性分散液及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶性カチオン性高分子は、水処理分
野、特に廃水処理での凝集剤、製紙工業での抄紙薬剤な
どとして広く使用されている有用な物質である。特にN
−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリル
を含む共重合体を加水分解して得られる一般式(1)で
示されるようなアミジン構造を有するポリマー(以下、
ポリアミジン)は、汚泥の凝集脱水剤や紙用添加剤とし
て良好な性能を示すことが知られている(特開平6−1
23096号公報等)。
【0003】
【化1】
【0004】(式中、R1、R2は水素原子又はメチル基
を、X-は陰イオンを表す。) 一般にこのような水処理薬剤に要求される凝集性能は分
子量に依存し、分子量が高いほど優れた凝集性能を示
す。しかし高分子量の水溶性カチオン性高分子の水溶液
は、極めて高い溶液粘度を有するため、数%以下の低濃
度でなければ取り扱うことができない。このことは製造
プロセス、製品物流、使用プロセス等において、極めて
大きな制限となる。このため、水溶性カチオン性高分子
の製品形態としては従来、固体粉末が主流であった。し
かし固体粉末は粉塵を生じやすく、また使用に先立つ溶
解工程で非常に長い時間が必要であるなどの作業上の問
題点がある。また粉末を製造する際の加熱乾燥工程で熱
劣化を生じやすく、分子量が低下して凝集性能が低下し
たり、不溶解分が生成して異物が混入するなど品質上の
問題点も生じていた。
【0005】上記の粉末製品の問題を解決するため、油
中水型エマルションが提案され製品化されている。油中
水型エマルションでは連続相としてイソパラフィン等の
有機溶媒を用い、水溶性カチオン性高分子の高濃度水溶
液が分散相として存在している。このため有効成分濃度
が高く、かつ液粘度が低いので取扱性に優れている。特
開平2−222404号公報および特開平5−3092
08号公報においては、N−ビニルカルボン酸アミドか
ら誘導されるカチオン性高分子の油中水型エマルション
が開示されている。しかし油中水型エマルションでは有
機溶媒や乳化剤が多量に必要であるため臭気や引火性、
環境負荷の増大等の問題点があった。
【0006】この問題を解決するため、水性媒体であっ
て、かつ水溶性カチオン性高分子に対しては貧溶媒であ
るような、水性媒体と水溶性カチオン性高分子の組合せ
を選び、水性媒体中に水溶性カチオン性高分子を分散状
態で保持し、高い有効成分濃度と優れた取扱性を兼ね備
えた水性分散液の開発が行われている。例えば、特公平
6−51755号公報においては、アクリロイルオキシ
エチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド共重合
体を硫酸塩濃厚水溶液に分散させた水性分散液が開示さ
れている。また特開平9−296013号公報において
は、N−ビニルホルムアミド単独あるいはN−ビニルホ
ルムアミドと(メタ)アクリロニトリルの共重合体を、
ポリエチレングリコール水溶液中で重合し、次いで酸加
水分解し、水溶性カチオン性高分子の分散液を得る方法
が開示されている。
【0007】また、ポリアミジンに関してもかかる水性
分散液の開発が行われている。例えば特開平9−296
013号公報には、最終製品においてポリエチレングリ
コール等の濃度が比較的高い範囲にある場合、最終製品
は分散状態となることが示されている。これはポリアミ
ジンは水溶性高分子であるが、ポリエチレングリコール
等とは相溶しないため、ポリエチレングリコール等の高
濃度水溶液中では相分離して存在する現象を利用したも
のである。また、特開平8−188699号公報には、
アミジン構造を有するポリマーを、硝酸塩水溶液中に分
散させた水性分散液が開示されている。さらに、特開平
9−296013号公報には、アミジン構造を有するポ
リマーを、塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの混合塩水
溶液に分散させた水性分散液が開示されている。これら
はポリアミジンが特定の塩の高濃度水溶液に対して溶解
度が低いことを利用したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリア
ミジンの水性分散液において、分散媒体としてポリエチ
レングリコール等の水溶液を用いた場合、安定な分散液
を得ることができるのは還元粘度1以下の低分子量のも
のに限られ、このような製品は凝集剤としての性能が劣
る。還元粘度2以上の高分子量の製品を得ようとすると
分散粒子径が大きくなり、ポリアミジンが沈降し、ケー
キ状の塊になり取扱できなくなるという問題点がある。
これはN−ビニルホルムアミドと(メタ)アクリロニト
リルから、前駆体ポリマーを得る際に、ポリエチレング
リコール等の存在下で得た粒子の粒径が大きいことと、
加水分解によってポリアミジンを得る際に、ポリアミジ
ン粒子の付着性が強く、粒子同士が合着し大粒径化する
作用によると考えられる。
【0009】さらに分散媒体として高濃度の硝酸塩水溶
液を用いる場合には、危険物である硝酸塩をかなり多量
に用いなければならないため、製品の安全性に問題があ
る。硫酸塩水溶液を用いる場合には、多価アニオン塩を
多量に含むため、架橋によってカチオンポリマーが不溶
化し性能低下を引き起こす可能性がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な問題点に鑑み鋭意検討した結果、従来とは全く異なる
方法で水溶性カチオン性高分子の安定な水性分散液が得
られることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発
明の趣旨は、第一にN−ビニルカルボン酸アミドと(メ
タ)アクリロニトリルとを含むモノマー混合物を水性媒
体中で共重合して実質的に水に不溶な共重合体の水性分
散液を得、次いでこれを酸加水分解して得た水性分散液
であって、共重合反応を水溶性カチオン性高分子化合物
とポリエチレングリコールの存在下に行って得られたこ
とを特徴とする水性分散液及びその製造方法に存する。
第二に、酸加水分解反応後、沸点が60℃ないし100
℃であり水に対する溶解度が10%以上であるようなア
ルコール及び/又はケトンを、系中に存在する水に対し
10%以上存在させて、60℃ないし100℃の温度に
おいて熟成反応を行って得られたことを特徴とする水性
分散液及びその製造方法に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳細に説明
する。本発明に用いられる一般式CH2=CHNHCO
R(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で示さ
れるN−ビニルカルボン酸アミドとしては、N−ビニル
ホルムアミド及びN−ビニルアセトアミドが挙げられる
が、N−ビニルカルボン酸アミド重合体の加水分解物を
得る目的のためには重合体の加水分解性の良いことから
N−ビニルホルムアミドが好ましい。また、共重合成分
としては(メタ)アクリロニトリルを必須成分とするの
で、N−ビニルカルボン酸アミドとの共重合性を考慮す
ればアクリロニトリルが好ましい。
【0012】かかるN−ビニルカルボン酸アミドと(メ
タ)アクリロニトリルとを含むモノマー混合物を共重合
して重合体を得、次いでこれを酸で加水分解すると、N
−ビニルカルボン酸アミドから生成した一級アミノ基
と、隣接する(メタ)アクリロニトリルのシアノ基が反
応してアミジン構造を有するポリマーが生成する。使用
されるN−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロ
ニトリルのモル比率は特に制限はないが、1:1に近い
方が加水分解後のアミジン構造が多く含まれるようにな
ると期待されるので好ましい。また、モル比率は好まし
くは95:5〜5:95、さらに好ましくは60:40
〜40:60である。
【0013】N−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)ア
クリロニトリルを含むモノマー混合物の共重合は水性媒
体中で行うのが最も一般的である。ここでいう共重合体
は一般に水に不溶であり、重合の進行に伴って重合体が
析出する、いわゆる分散重合となる。この分散重合の場
合、条件によっては重合体が塊状に固化し、撹拌が困難
となり反応が制御できなくなることがあるので、分散重
合は分散剤の存在下に行うことが一般的である。分散剤
としては界面活性剤等も使用しうるが高分子分散剤が一
般的に優れた効果を示す。
【0014】本発明においては、N−ビニルカルボン酸
アミドと、(メタ)アクリロニトリルとを含むモノマー
混合物を水性媒体中で共重合する際に、水溶性カチオン
性高分子化合物と、ポリエチレングリコールの存在下に
重合することを必須の要件とする。ポリエチレングリコ
ールのみの存在下に得られた重合粒子は大きく、重合体
が高分子量である場合には特に大きくなる。かかる重合
粒子を加水分解して水溶性カチオン性高分子の水性分散
液を得た場合に、分散液の粒子径は重合粒子径を反映し
て大きく沈降しやすい。一方、水溶性カチオン性高分子
化合物のみの存在下に得られた重合粒子は、ポリエチレ
ングリコールを用いた場合に比較すれば粒子径は遙に小
さいが、かかる重合粒子を加水分解すると加水分解の進
行に伴って粒子同士が凝集し塊状となり、分散液は得ら
れない。また水溶性カチオン性高分子化合物のみの存在
下に重合粒子を得、加水分解時にポリエチレングリコー
ルを存在させても加水分解時の粒子凝集は抑制できずや
はり分散液は得られない。
【0015】ところが、水溶性カチオン性高分子化合物
とポリエチレングリコールとの共存下に重合して得られ
た重合粒子は極めて小さく、またこのような重合粒子を
加水分解すると、加水分解が進行しても粒子同士の付着
が抑制され良好な分散性を保ったポリアミジン水性分散
液が得られることが判明した。このような効果が得られ
る原因は不明であるが、重合の進行に従って重合粒子が
析出する際に、水溶性カチオン性高分子化合物とポリエ
チレングリコールの双方が、同時に重合粒子表面に固定
され、重合粒子表面を覆っているものと考えられる、ま
た水溶性カチオン性高分子化合物は粒子の表面に電荷を
与えることで粒子間の反発を生じ、細かい粒子径を与
え、ポリエチレングリコールも粒子の表面を保護し、加
水分解反応の進行に伴う粒子表面の付着性の増加を緩和
し、粒子付着を抑制しているものと考えられる。従って
これら2種類の保護剤は重合時に同時に系に存在してい
る必要があり、その場合に顕著な効果をあらわす。
【0016】本発明で用いられるポリエチレングリコー
ルは、通常、重量平均分子量が1,000〜1,00
0,000、好ましくは6,000〜100,000、
さらに好ましくは10,000〜40,000のものが
用いられる。ポリエチレングリコールは分子量の異なる
2種類以上の混合物であってもよい。また他のモノマー
との共重合体であってもよい。具体的にはエチレングリ
コールとプロピレングリコールとの共重合体が例示され
うる。また末端基が何らかの形で修飾されていてもよ
い。具体的には末端メチルエーテル化ポリエチレングリ
コール、末端アセチル化ポリエチレングリコール等が例
示されうる。ポリエチレングリコールは系中に0.5〜
50%、好ましくは1〜30%、より好ましくは2〜2
0%、さらに好ましくは5〜10%添加するのがよい。
添加量が多すぎると系の粘度が高くなりすぎるため却っ
て分散性を阻害する。また添加量が少なすぎると保護効
果が低下する。ポリエチレングリコールの添加方法は重
合開始時に一括して存在させてもよく、重合時には一部
のみを添加し残部は変性工程以降で添加してもよい。
【0017】本発明でポリエチレングリコールとともに
用いられる水溶性カチオン性高分子化合物は、特に種類
を制限されるものではないが、ポリビニルアミンあるい
はその塩、ポリアミジンあるいはその塩、ポリエチレン
イミンあるいはその塩、ポリジアリルジメチルアンモニ
ウムクロライド、ポリ(2−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート)あるいはその四級塩、カチオン化澱
粉から選ばれる1種類以上の構造を含む化合物であるこ
とが好ましい。重合後の加水分解工程で変化しないもの
として、特にポリビニルアミンあるいはその塩、ポリア
ミジンあるいはその塩、ポリエチレンイミンあるいはそ
の塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドが
好ましく、さらに好ましくはポリビニルアミンあるいは
その塩、ポリアミジンあるいはその塩である。これら水
溶性カチオン性高分子化合物はその構造においてホモポ
リマーであっても共重合体であってもよく、2種類以上
の混合物であってもよい。またN−ビニルカルボン酸ア
ミドは中性以外のpHでは容易に加水分解されるので、
これら水溶性カチオン性高分子化合物は重合系に存在し
ている状態で中和されている必要がある。これら水溶性
カチオン性高分子の添加量は、重合系に対して0.1〜
10%添加することが好ましい。添加量が多すぎると系
の粘度が高くなりすぎるため却って分散性を阻害する。
また添加量が少なすぎると効果が低い。これら水溶性カ
チオン性高分子化合物の分子量は特に限定されないが、
数平均分子量で1,000〜10,000,000のも
のが使用される。
【0018】分散効果は、一般的により高分子量のもの
の方が大きいが、かかる高分子量のものを系中に添加し
た場合重合系の液粘度が高くなり単位操作が困難になっ
てしまう場合がある。このような場合は中性の無機塩の
共存が液粘度の低下に有効である。このような中性塩と
しては、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、塩化カリウム、硝酸リチウ
ム等が好ましい。
【0019】N−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)ア
クリロニトリルを含むモノマー混合物はこれらと共重合
可能な他のモノマーを含むことができる。このようなモ
ノマーとしては(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
スチレン、α−オレフィン、アルキルビニルエーテル、
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、N−ビ
ニルピロリドン等が例示されうるが、(メタ)アクリル
酸アルキルエステルが含まれる場合に、特に分散液の分
散安定性が向上する。この理由は明確ではないが、重合
体中に疎水基を持つ(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルが含まれることにより共重合体粒子が疎水的になり粒
子付着が抑制され、重合体粒子の付着が抑制される効果
が考えられる。さらに、重合後の加水分解工程では(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと1級アミノ基が反応
してラクタムを形成し、結果、ポリアミジンに疎水性が
付与され粒子付着が抑制される効果があるものと推察さ
れる。
【0020】重合反応時の系中のモノマー濃度は5〜5
0%の範囲で操作される。好ましくは10〜40%、さ
らに好ましくは15〜30%である。モノマー濃度が高
すぎる場合は、重合の進行に伴って重合体濃度が上昇
し、分散状態が維持できなくなる。モノマー濃度が低す
ぎる場合は高分子量ポリマーを得ることが困難である
し、生産性が低下する。系中へのモノマーの供給方法と
しては反応初期に一括仕込みをしてもよく、連続的に供
給してもよいが、高分子量体を得るためには一括仕込み
が好ましい。
【0021】重合の開始剤としては、通常のラジカル重
合に用いられる一般的な開始剤が使用され、具体的には
アゾ系開始剤、有機過酸化物、過硫酸塩並びにレドック
ス触媒が例示されうる。好ましくはアゾ系開始剤であ
り、さらに好ましくは水溶性のアゾ開始剤である。具体
的には、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン2
塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン
−2−イル)プロパン]2塩酸塩などが例示されうる。
このような開始剤は通常モノマーに対して0.01〜5
重量%の範囲で用いられ、開始剤は単独で使用してもよ
く、2種類以上を併用してもよい。また反応途中に追加
することも可能である。
【0022】重合反応は不活性ガス雰囲気下で行われる
のが好ましい。重合温度は通常30〜100℃で操作さ
れる。急激な内温上昇を防ぎ安定な分散状態を維持する
ためには強撹拌下で操作することが好ましい。
【0023】上記のようにして得られた重合体の水性分
散液は、加水分解に先立って未反応のN−ビニルカルボ
ン酸アミドを分解しておくことが望ましい。また、N−
ビニルカルボン酸アミドの分解には公知の任意の方法を
用いることができるが、特開平5−86127号公報に
示されているように、ヒドロキシルアミン類を用いるこ
とが望ましい。
【0024】また、共重合体の加水分解の方法は特に制
限されるものではなく公知の方法が使用できるが、N−
ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルを
含む共重合体は塩基性条件では不溶性ポリマーを生成し
易いため、酸性条件で加水分解することが望ましい。使
用する酸としては塩酸、臭化水素、弗化水素、硝酸、硫
酸、燐酸、スルファミン酸、アルカンスルホン酸等が例
示されるが、特に好ましくは塩酸である。これらの酸は
単独の化合物として添加してもよく、水溶液などの溶液
として添加してもよい。また2種類以上の混合物として
添加してもよい。N−ビニルカルボン酸アミドの加水分
解率は酸の添加量、反応温度、反応時間を適宜調節する
ことによって所望の値に調節される。通常は加水分解率
が5モル%以上、好ましくは50モル%以上、さらに好
ましくは70モル%以上となるような条件が選ばれる。
すなわち酸の使用量は、重合体中のN−ビニルカルボン
酸アミドに対して、0.05〜3当量、好ましくは0.
5〜2当量、さらに好ましくは0.7〜1.5当量であ
る。加水分解反応の条件としては、温度は40〜130
℃、好ましくは60〜100℃である。温度が低すぎる
と反応の進行が遅く、温度が高すぎると製品の性能が劣
化する。反応時間は、通常0.5〜10時間程度であ
る。反応は系の組成と温度条件に応じて加圧下で実施し
てもよい。N−ビニルカルボン酸アミドユニットは加水
分解によって酸残基を生じるので、加水分解反応時にア
ルコールを添加しておくと酸残基をエステルとして溜去
することができる。アルコールとしては特にメタノール
が好ましい。
【0025】N−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)ア
クリロニトリルを含む共重合体を加水分解すると、加水
分解によってアミノ基が生じ、次いでアミノ基と隣接す
るシアノ基が反応してアミジンを形成する。重合体に含
まれるシアノ基のうち、アミジンに転化した割合をアミ
ジン化率として表すと、アミジン化率が高いほど凝集性
能が良好である。アミジン化率としては20%以上が好
ましく、より好ましくは50%以上であり、さらに好ま
しくは60%以上である。アミジンは通常の加水分解反
応条件でも生成するが、高温であるほど速やかに生成す
るため、加水分解反応終了後、充分なアミジン化率にな
るまで系を加熱熟成することが好ましい。加熱熟成反応
は60〜150℃、好ましくは70〜120℃、さらに
好ましくは80〜100℃で実施される。
【0026】本発明の条件では加水分解工程および加熱
熟成工程を通じて、生成するポリアミジンは、水性媒体
に溶解せず分散状態を保っている。しかしながら、アミ
ジンは付着性が強く、高温において特にその傾向が強
い。このため例えばアミジン化率が30%以上であるよ
うなアミジン化率の高い製品を得ようとする場合、加熱
熟成工程において粒子付着が起きやすく、粗大粒子が生
成し、製品が沈降したり、条件によっては分散を保持で
きなくなり撹拌不可能になるといった問題点があった。
本発明者らは、加熱熟成工程を、沸点が60℃ないし1
00℃であり、水に対する溶解度が10%以上であるよ
うなアルコール及び/又はケトンを、系中に在する水に
対し10%以上の存在させて熟成反応を行うことによ
り、このような粒子付着をほぼ完全に抑制できることを
見出した。アルコール、ケトンとしては具体的にはメタ
ノール、エタノール、N−プロパノール、イソプロパノ
ール、メチルエチルケトンが例示されるが、特にイソプ
ロパノールが好ましい。これらの化合物は単独で用いて
も混合物として用いてもよい。
【0027】またこれらの化合物の存在量は、系中に存
在する水に対して10%以上で効果があり、好ましくは
20%以上であり、より好ましくは30%以上であり、
さらに好ましくは40%以上である。加水分解時に使用
したアルコールが残存していれば、これを利用すること
もできるし、加水分解時に使用したアルコールを留去し
てから改めて添加しても良い。熟成反応は系の組成、反
応温度に応じて加圧下で実施してもよい。熟成反応終了
後、アルコール、ケトンは系中に存在したままであって
も性能上の問題はないが、安全性、臭気等の問題から除
去することが好ましい。これらを除去するには、60℃
以下の温度で、減圧下に溜去すれば、分散粒子の付着を
起こさずに除くことができる。
【0028】一方、アミジン化率が30%を下回るアミ
ジン化率の低い製品を得ようとする場合には、加熱熟成
工程において粒子付着による問題点は起こりにくいの
で、当該工程においてアルコール及び/又はケトンを、
系中に存在する水に対し10%以上の存在させる必要も
ない。
【0029】本発明によって得られたポリアミジン水性
分散液は水性媒体中にポリアミジンの高濃度水溶液が相
分離状態で析出分散しており、分散粒子径は小さく沈降
を起こさずに安定に保存することができる。この相分離
現象はアミジン構造を有するポリマーとポリエチレング
リコールの非相溶性を利用したものである。従って両者
が高い濃度で存在する場合には分散状態を保っている
が、水性分散液を水で大希釈すると均一に混和するよう
になる。分散粒子の粒子径は非常に細かいため、希釈溶
解に要する時間は固体粉末状製品に比べて極めて短い。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。
【0031】(物性測定)ポリアミジンは多量のイソプ
ロパノールから沈澱精製し乾燥したものを還元粘度、カ
チオン当量、NMR測定に用いた。還元粘度は重合体を
1NNaCl水溶液に溶解し(濃度0.1g/dl)、
オストワルド粘度計を用いて25℃で測定した。カチオ
ン当量は、pH=2.5で、トルイジンブルーを指示薬
とし、1/400N PVSK溶液により滴定した。製
品濃度は、分散液のカチオン当量と、沈澱精製したサン
プルのカチオン当量との比率から求めた。アミジン化率
は、20%D2O/80%H2O溶媒に約5%の濃度でサ
ンプルを溶解し、13C−NMRを用いて測定した。δ
122ppm(シアノ基)とδ172ppm(アミジン
基)の強度から(2)式を用いてアミジン化率を算出し
た。
【0032】
【数1】
【0033】(ここでσ122:シアノ基の強度、σ1
72:アミジン基の強度である。)分散液の平均粒子径
は、GALAI製レーザースキャン・画像解析方式粒度
分布アナライザーModel CIS−1を用いて測定
した。
【0034】(実施例1)ポリアミジン塩酸塩(三菱化
学製ダイアクリヤー(登録商標)MK6450、還元粘
度3.7dl/g)14gと塩化ナトリウム70gを脱
塩水878.7gに均一に溶解し、アンモニア水を用い
てpH=6.5に調整した。ポリエチレングリコール
(三洋化成製PEG20000)140g、モノマーと
してN−ビニルホルムアミド161g(純度91%、N
−ビニルホルムアミドとして146.5g)とアクリロ
ニトリル133.5gを加えて均一に溶解した。内面テ
フロン(登録商標)コーティングした2Lのジャケット
付きステンレス反応器に、前記調製液を入れ、10℃ま
で冷却したのち窒素を充分に流通させて溶存酸素を除去
した。窒素の流通を止め、45度まで加熱し、2,2’
−アゾビスアミジノプロパン塩酸塩(和光純薬製V5
0)の10%水溶液を2.8g添加した。ジャケットを
徐々に昇温し、5時間かけて内温を55℃に到達させ
た。この間重合の進行に伴って重合粒子が析出しスラリ
ーとなった。その後1時間かけて内温を70℃まで昇温
し、70℃で1時間保持した。さらに1時間かけて90
℃まで昇温し、90℃で2時間保持して重合を完結させ
た。内容物は均一なスラリーとなり、N−ビニルホルム
アミドの転化率は94%、アクリロニトリルの転化率は
99%であった。内温を60℃まで冷却し、硫酸ヒドロ
キシルアミン16.9gを加え、60℃で1時間反応さ
せて残存するN−ビニルホルムアミドを分解した。ここ
にメタノール198gと35%塩酸239gを添加した
後、内温を70℃まで昇温した。70℃で3時間保持し
て加水分解反応を行った。ここにさらにイソプロパノー
ル420gを添加し、ジャケット温度を85℃に設定し
て昇温した。内温の上昇に伴ってメタノールと蟻酸メチ
ルが溜出した。溜出終了後、内温80℃に保ち、イソプ
ロパノールの還流下に15時間保持し、熟成工程を実施
した。反応終了後、内温を45℃まで冷却した。最初1
50torrから、最終的には50torrの減圧下に
イソプロパノールを溜去した。 得られた製品は均一な
分散液であり、平均粒子径は137μmであった。製品
を1ヶ月間静置しても沈降は認められず分散状態を維持
していた。
【0035】(実施例2)実施例1と同様の重合反応操
作を行い重合体スラリーを得た。続いて実施例1と同様
に、硫酸ヒドロキシルアミン16.9gを加え、残存す
るN−ビニルホルムアミドを分解した。ここにメタノー
ル198gと35%塩酸239gを添加した後、内温を
70℃まで昇温した。70℃で8時間保持して加水分解
反応を行った。反応終了後、内温を60℃まで冷却し
た。最初400torrから最終的には200torr
の減圧下に3時間かけて蟻酸メチルとメタノールを溜去
した。得られた製品は均一な分散液であり、製品を1ヶ
月間静置しても沈降は認められず分散状態を維持してい
た。分析値を表1に示す。アミジン化率の低い製品は加
熱熟成工程でイソプロパノールを使用することなく製造
可能であることがわかった。
【0036】(実施例3)重合時の組成を、ポリアミジ
ン塩酸塩14g、塩化ナトリウム70g、脱塩水87
9.1g、ポリエチレングリコール140g、N−ビニ
ルホルムアミド156.7g(純度91%、N−ビニル
ホルムアミドとして142.6g)、アクリロニトリル
118.2g、アクリル酸メチル19.2gとした以外
は実施例1と同様の操作を行った。内容物は均一なスラ
リーとなり、N−ビニルホルムアミドの転化率は95
%、アクリロニトリルの転化率は99%であった。続い
て実施例1と同様に硫酸ヒドロキシルアミン16.5g
を加え、残存するN−ビニルホルムアミドを分解した。
ここにメタノール193gと35%塩酸232gを添加
し、実施例1と同様に加水分解反応を行った。ここにさ
らにイソプロパノール420gを添加し、実施例1と同
様に熟成工程を実施した後、イソプロパノールを溜去し
た。得られた製品は均一な分散液であり、平均粒子径は
54μmであった。製品を1ヶ月間静置しても沈降は認
められず分散状態を維持していた。この結果からアクリ
ル酸エステルを共重合させると特異な効果を示すことが
わかった。
【0037】(比較例1)重合時にポリエチレングリコ
ールを用いない以外は実施例1と同様な操作を行った。
すなわち重合時の組成を、ポリアミジン塩酸塩(MK6
450)14g、塩化ナトリウム70g、脱塩水101
8.7g、N−ビニルホルムアミド161g(純度91
%、N−ビニルホルムアミドとして146.5g)、ア
クリロニトリル133.5gとした以外は実施例1と同
様の操作を行った。内容物は均一なスラリーとなり、N
−ビニルホルムアミドの転化率は94%、アクリロニト
リルの転化率は97%であった。続いて実施例1と同様
に、硫酸ヒドロキシルアミン16.9gを加え、残存す
るN−ビニルホルムアミドを分解した。ここにポリエチ
レングリコール(三洋化成PEG20000)140g
を添加して均一に溶解させた。さらにメタノール198
gと35%塩酸239gを添加し、実施例1と同様に加
水分解反応を行った。ここにさらにイソプロパノール4
20gを添加し、実施例1と同様に熟成工程を実施し
た。3時間後、内容物はスラリーを保持できなくなり、
急激に増粘し、撹拌不可能となった。このことから、ポ
リエチレングリコールが重合反応時に存在している必要
があることがわかった。
【0038】(比較例2)重合時にポリアミジンを用い
ない操作を行った。すなわち重合時の組成を、脱塩水9
62.7g、ポリエチレングリコール(三洋化成製PE
G20000)140g、N−ビニルホルムアミド16
1g(純度91%、N−ビニルホルムアミドとして14
6.5g)、アクリロニトリル133.5gとした以外
は実施例1と同様の操作を行った。内容物は均一なスラ
リーとなり、N−ビニルホルムアミドの転化率は95
%、アクリロニトリルの転化率は99%であった。スラ
リーの粒径は500〜1000μmとかなり大きかっ
た。続いて実施例1と同様に、硫酸ヒドロキシルアミン
16.9gを加え、残存するN−ビニルホルムアミドを
分解した。ここにメタノール198gと35%塩酸23
9gを添加し加水分解反応を行った。ここにさらにイソ
プロパノール420gを添加し、実施例1と同様に熟成
工程を実施した後、イソプロパノールを溜去した。得ら
れた製品は均一な分散液であったが、その粒子径は5μ
mから500μmまで広い分布を有していた。1ヶ月静
置すると上澄みが生じ、粗大粒子の沈澱が生じたことが
わかった。このことから、微細で安定な水性分散液を得
るためには、ポリアミジンが重合反応時に存在している
必要があることがわかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によって得られる水性分散液は、
水処理分野、特に廃水処理での凝集剤、製紙工業での抄
紙薬剤などとして有用なポリアミジンを、水性媒体中に
安定な分散液として保持した、高い有効成分濃度と良好
な取扱性とを兼ね備えた製品である。また品質的には水
に容易に急速に溶解し、粉塵を生成せず、分子量低下や
不溶解分の生成などの問題点もない。また油中水型エマ
ルションのような有機溶媒や乳化剤を必要とせず、臭気
や引火性、環境負荷の増大等の問題点がない。このよう
に本製品は従来にない性質を兼ね備えた優れたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉川 洋 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 田中 明彦 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 高崎 日新 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 山川 秀文 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4J011 PA53 PA69 PA74 PA75 PA90 PB40 PC02 PC07 4J100 AB02R AE02R AJ02R AL02R AM02Q AM15R AN04P AQ08R BA14P CA04 CA05 HA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式CH2=CHNHCOR(式中、
    Rは水素原子又はメチル基を表す)で示されるN−ビニ
    ルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとを含
    むモノマー混合物を水性媒体中で共重合して得た実質的
    に水に不溶な共重合体の水性分散液であって、水溶性カ
    チオン性高分子化合物とポリエチレングリコールの存在
    下に前記共重合して得られたことを特徴とする水性分散
    液。
  2. 【請求項2】 一般式CH2=CHNHCOR(式中、
    Rは水素原子又はメチル基を表す)で示されるN−ビニ
    ルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとを含
    むモノマー混合物を水性媒体中で共重合して実質的に水
    に不溶な共重合体の水性分散液を得、次いでこれを酸加
    水分解して得た水性分散液であって、水溶性カチオン性
    高分子化合物とポリエチレングリコールの存在下に前記
    共重合をして得られたことを特徴とする水性分散液。
  3. 【請求項3】 加水分解反応後、沸点が60℃ないし1
    00℃であり、水に対する溶解度が10%以上であるよ
    うなアルコール及び/又はケトンを、系中に存在する水
    に対し10%以上存在させて60℃ないし100℃の温
    度において熟成反応を行って得られたことを特徴とする
    請求項2に記載の水性分散液。
  4. 【請求項4】 モノマー混合物中に、(メタ)アクリル
    酸アルキルエステルを含むことを特徴とする、請求項1
    ないし3のいずれかに記載の水性分散液。
  5. 【請求項5】 水溶性カチオン性高分子化合物が、ポリ
    ビニルアミンあるいはその塩、ポリアミジンあるいはそ
    の塩、ポリエチレンイミンあるいはその塩、ポリジアリ
    ルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(2−ジメチ
    ルアミノエチル(メタ)アクリレート)あるいはその四
    級塩、カチオン化澱粉から選ばれる1種類以上の構造を
    含む化合物であることを特徴とする、請求項1ないし4
    のいずれかに記載の水性分散液。
  6. 【請求項6】 一般式CH2=CHNHCOR(式中、
    Rは水素原子又はメチル基を表す)で示されるN−ビニ
    ルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとを含
    むモノマー混合物を水性媒体中で共重合する実質的に水
    に不溶な共重合体の水性分散液の製造方法において、水
    溶性カチオン性高分子化合物とポリエチレングリコール
    の存在下に前記共重合をすることを特徴とする水性分散
    液の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式CH2=CHNHCOR(式中、
    Rは水素原子又はメチル基を表す)で示されるN−ビニ
    ルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとを含
    むモノマー混合物を水性媒体中で共重合して実質的に水
    に不溶な共重合体の水性分散液を得、次いでこれを酸加
    水分解する水性分散液の製造方法において、水溶性カチ
    オン性高分子化合物とポリエチレングリコールの存在下
    に前記共重合をすることを特徴とする水性分散液の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 加水分解反応後、沸点が60℃ないし1
    00℃であり水に対する溶解度が10%以上であるよう
    なアルコール及び/又はケトンを、系中に存在する水に
    対し10%以上存在させて60℃ないし100℃の温度
    において熟成反応を行うことを特徴とする請求項7に記
    載の水性分散液の製造方法。
  9. 【請求項9】 モノマー混合物中に、(メタ)アクリル
    酸アルキルエステルを含むことを特徴とする請求項6な
    いし8のいずれかに記載の水性分散液の製造方法。
  10. 【請求項10】 水溶性カチオン性高分子化合物が、ポ
    リビニルアミンあるいはその塩、ポリアミジンあるいは
    その塩、ポリエチレンイミンあるいはその塩、ポリジア
    リルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(2−ジメ
    チルアミノエチル(メタ)アクリレート)あるいはその
    四級塩、カチオン化澱粉から選ばれる1種類以上の構造
    を含むことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに
    記載の水性分散液の製造方法。
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