JP2000248024A - 共重合樹脂 - Google Patents
共重合樹脂Info
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Abstract
されて使用されるに適した新規なエポキシ基含有樹脂を
提供する。 【解決手段】下記一般式(1)、(2)、(3)で示さ
れる構成単位からなり、該一般式(1)、(2)におけ
るカルボキシル基または水酸基を介して(メタ)アクリ
ロイルアルキルイソシアネート化合物とそれぞれ一部が
反応した生成物を構成単位とし、(メタ)アクリロイル
基を5モル%〜95モル%含み、酸価が0mgKOH/
g〜400mgKOH/gであり、かつポリスチレン換
算重量平均分子量が5,000〜1,000,000で
あることを特徴とする共重合樹脂。 (式中、Rは水素、または炭素数1〜5のアルキル基、
R1 は炭素数2〜4のアルキレン基、R2 は炭素数1〜
4のアルキレン基、Zは1,2−エポキシ基、1,3−
エポキシ基、または1,4−エポキシ基を表す)
Description
し、特に、アルカリ現像型光硬化性共重合樹脂と組み合
わせて使用されるのに適したエポキシ基含有共重合樹脂
であって、カラーフィルタ保護膜形成用として有用な共
重合樹脂に関する。
ラーの液晶表示装置が注目されている。一般に、カラー
液晶表示装置は、カラーフィルタと対向電極基板とを対
向させ、その間隙部(1〜10μm)に液晶層を形成し
た構造である。カラーフィルタは、透明基板上にブラッ
クマトリックスと複数の色(通常、赤(R)、緑
(G)、青(B)の3原色)からなる着色層、または、
最近ではカラーホログラムを備え、この上に保護膜と透
明電極が順に積層された構造である。そして、各色の着
色層R、G、Bのそれぞれの画素やカラーホログラムに
対応する部分の液晶層の光透過率を制御することにより
カラー画像を得るように構成されている。
膜は、カラーフィルタが着色層からなる場合には、その
保護とカラーフィルタの平坦化の役割を果たしている。
一般に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの透
明基板表面のうねりに起因するギャップムラ、R、G、
B画素間でのギャップムラあるいはR、G、Bの各画素
内でのギャップムラが存在して透明電極の平坦性が損な
われるという問題があり、色ムラ、コントラストムラが
生じ、画像品質の低下を来すことになる。特に、STN
方式のカラー液晶表示装置では、平坦性が画像品質に大
きな影響を与えるため、保護膜の平坦化の機能は極めて
需要である。
極基板との接着性が重要であるが、カラーフィルタと対
向電極基板とを接着した後の表示品質検査で不良と判断
された場合のカラーフィルタの再利用適性を考慮する
と、透明基板上の着色層を被覆する特定領域にのみ形成
することが好ましい。このため、保護膜形成は、硬化す
べき部分をマスクによって限定することが容易な光硬化
性の樹脂を用いて行われている。
後の現像において有機溶剤を使用するものであり、取り
扱いおよび廃液処理の点で煩雑であり、経済性、安定性
に欠けるものであり、このような問題を解決するため
に、光硬化性樹脂に酸性基を導入し、露光後の現像をア
ルカリ現像とすることを可能とした光硬化性樹脂が開発
されている。
外線照射によるパターニングした後、アルカリ現像さ
れ、さらに加熱処理されてカラーフィルターとされる
が、アルカリ現像に際しては共重合樹脂におけるカルボ
キシル基の作用によりパターニングが行なわれ、現像後
にあっては耐水性、耐アルカリ性が求められるため、光
硬化されたパターンにおいて残存するカルボキシル基は
エポキシ樹脂等の存在下で加熱処理されて、耐水性やパ
ターン強度をあるものとされることが必要である。その
ため、本発明者等は、先に、特願平10−99240号
において、アルカリ現像型光硬化性共重合樹脂として、
カルボン酸基等のアルカリ可溶性基と硬化性を規定する
アルリロイル基等のラジカル重合性基をその硬化性、ア
ルカリ可溶性等を考慮して制御可能な共重合樹脂につい
て提案し、また、特願平10−216868号におい
て、このアルカリ現像型光硬化性共重合樹脂とクレゾー
ルノボラック型等のエポキシ樹脂とからなる感光性樹脂
組成物及びカラーフィルターを提案したが、より優れた
パターン強度、耐水性を有する感光性樹脂組成物の提供
が求められ、そのため、構成成分であるエポキシ基含有
樹脂の改良が求められている。
像型光硬化性共重合樹脂と組み合わされて使用されるに
適した新規なエポキシ基含有樹脂の提供を課題とし、特
に、カラーフィルタ保護膜形成用として適した新規なエ
ポキシ基共重合樹脂の提供を課題とする。
脂は、下記一般式(1)、(2)、(3)で示される構
成単位からなり、該一般式(1)、(2)におけるカル
ボキシル基または水酸基を介して(メタ)アクリロイル
アルキルイソシアネート化合物とそれぞれ一部が反応し
た生成物を構成単位とし、下記一般式(1)に由来する
構成単位を0モル%〜55モル%、下記一般式(2)に
由来する構成単位を5モル%〜95モル%、および下記
一般式(3)に由来する構成単位を5モル%〜95モル
%含有し、(メタ)アクリロイル基を5モル%〜95モ
ル%含み、酸価が0mgKOH/g〜400mgKOH
/gであり、かつポリスチレン換算重量平均分子量が
5,000〜1,000,000であることを特徴とす
る。
アルキル基、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基、R2
は炭素数1〜4のアルキレン基、Zは1,2−エポキシ
基、1,3−エポキシ基、または1,4−エポキシ基を
表し、a、b、cはそれぞれのモル%に対応する整数を
表す) また、上記の共重合樹脂が、共重合成分として、さら
に、下記一般式(4)で示される構成単位を0モル%〜
75モル%、下記一般式(5)で示される構成単位を0
モル%〜75モル%含有することを特徴とする。
アルキル基、R2 は芳香族炭素環、R 3 はアルキル基、
またはアラルキル基を表わし、d、eはそれぞれのモル
%に対応する整数を表す)
含有共重合樹脂について説明する。一般式(1)〜
(4)で示される共重合成分におけるRは水素、または
炭素数1〜5のアルキル基であり、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等が例示され
る。
要に応じて含有される成分であるが、以下、含有させる
場合を例として説明する。この構造単位を導入するため
に使用される単量体としては、アクリル酸、メタクリル
酸、2−カルボキシ−1−ブテン、2−カルボキシ−1
−ペンテン、2−カルボキシ−1−ヘキセン、2−カル
ボキシ−1−ヘプテン等が例示される。本発明のエポキ
シ基含有共重合樹脂が使用される感光性樹脂組成物にあ
っては、光硬化性とアルカリ可溶性は、後述するアルカ
リ現像型光硬化性共重合樹脂により得られるが、エポキ
シ基含有共重合樹脂にあっても、一般式(1)で示され
る成分を添加することによりアルカリ可溶性を向上させ
ることができる。その含有量はエポキシ基含有共重合樹
脂の安定性を損なわない程度とするとよく、含有量は0
モル%〜55モル%、好ましくは5モル%〜30モル%
とされる。
本的には(メタ)アクリロイル基が導入される成分であ
り、R1 としてはエチレン基、プロピレン基、ブチレン
基等である。この構造単位を導入するために使用される
単量体としては、具体的には、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が例示さ
れる。この一般式(2)で示される共重合成分は、水酸
基を介して(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネー
ト化合物と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入され
る共重合成分であり、その含有量は共重合樹脂に要求さ
れる光重合性の程度により調整されるが、5モル%〜9
5モル%、好ましくは10モル%〜50モル%とされ
る。
重合樹脂にエポキシ基を導入する成分である。式中、R
2 はメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基等の炭素数1〜4のアルキレン基、Zは1,2−エポ
キシ基、1,3−エポキシ基、または1,4−エポキシ
基とできるが、一般式(3)で示される共重合成分は、
芳香族環等の嵩高いバラスト基を置換基として有してい
てもよく、塗膜に機械的物性を向上させることができ
る。単量体としてグシシジルメタクリレート、(3−メ
チル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−
エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート等のオ
キセタンアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニ
ル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセ
タニル)メチルメタクリレート等のオキセタンメタクリ
レート、アクリル酸−2−テトラヒドロピラニルエステ
ル、メタクリル酸−2−テトラヒドロピラニルエステル
等を使用して導入される。なお、一般式(3)で示され
る共重合成分は、一般式(1)や(2)の共重合成分に
(メタ)アクリロイル基が導入されるに際して使用され
る(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート化合物
との反応性は有しなく、エポキシ基は残存する。
量は、本発明のエポキシ基含有共重合樹脂を含有させた
感光性樹脂組成物において、アルカリ現像後にパターン
に残存するカルボキシル基の程度により調整されるが、
その含有量は5モル%〜95モル%、好ましくは10モ
ル%〜50モル%とされる。
(1)、(2)、及び(3)で示される共重合成分から
なることを特徴とするが、他の共重合成分としては、一
般式(4)、一般式(5)で示される共重合成分が挙げ
られる。
重合樹脂に塗膜性を付与する成分であり、R2 として
は、フェニル基、ナフチル基等の芳香族環が例示され
る。この構造単位を導入するために使用される単量体と
しては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンであ
り、また、その芳香族環は塩素、臭素等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ジ
アルキルアミノ基等のアミノ基、シアノ基、カルボキシ
ル基、スルフォン酸基、燐酸基等で置換されていてもよ
い。そして、一般式(4)で示される共重合成分の含有
量は0モル%〜75モル%、好ましくは5モル%〜50
モル%とされる。
は、アルカリ現像性を抑制する成分であり、R3 として
は、炭素数1〜12のアルキル基、ベンジル基、フェニ
ルエチル基等のアラルキル基が例示される。この構造単
位を導入するために使用される単量体としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸
−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペ
ンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボニ
ル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸
フェニルエチル等の(メタ)アクリル酸のエテスル類が
例示される。そして、一般式(5)で示される共重合成
分の含有量は0モル%〜75モル%、好ましくは5モル
%〜50モル%とされる。
導入するために使用される単量体は、それぞれ例示した
ものを単独でも、また混合して使用してもよい。
有する共重合樹脂を製造するために用いられる重合用溶
媒としては、水酸基、アミノ基等の活性水素を有しない
溶媒が好ましく、例えばテトラヒドロフラン等のエーテ
ル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルメチルエチルエーテル等のグリコールエーテル類、メ
チルセロソルブアセテート等のセロソルブエステル類や
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
酢酸−3−メトキシブチル等が挙げられ、芳香族炭化水
素類、ケトン類、エステル類等も用いることができる。
合開始剤として知られているものを使用することがで
き、その具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキ
シ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合
物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシ
ド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1’
−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサ
ン等の有機過酸化物;および過酸化水素が挙げられる。
ラジカル重合開始剤として過酸化物を使用する場合に
は、これと還元剤とを組み合わせてレドックス型重合開
始剤として使用してもよい。
有する共重合樹脂の調製においては、重量平均分子量を
調節するために、分子量調節剤を使用することができ、
例えば、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化
水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメル
カプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデ
シルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン
類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピ
ルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲン類;ター
ピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられ
る。
有する共重合樹脂は、ランダム共重合体およびブロック
共重合体のいずれであってよい。ランダム共重合体の場
合には、各単量体、触媒からなる配合組成物を、溶剤を
入れた重合槽中に80〜110℃の温度条件で2〜5時
間かけて滴下し、熟成させることにより重合させること
ができる。
有する共重合樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量
(以下、単に「重量平均分子量」または「Mw」とい
う)は、5,000〜1,000,000の範囲のもの
とされ、酸価は0mgKOH/g〜400mgKOH/
g、水酸基価が5mgKOH/g〜400mgKOH/
gのものである。
記した一般式(1)〜一般式(5)の構造単位を有する
特定の重合体に(メタ)アクリロイル含有イソシアネー
ト化合物を反応させることにより得られる。
ート化合物としては、(メタ)アクリロイル基が炭素数
2〜6のアルキレン基を介してイソシアネート基(−N
CO)と結合したもので、具体的には2−アクリロイル
エチルイソシアネート、2−メタクリロイルエチルイソ
シアネート等が例示される。2−メタクリロイルエチル
イソシアネートは、昭和電工(株)製「カレンズMO
I」等で市販されている。
造単位を有する共重合体と(メタ)アクリロイルアルキ
ルイソシアネート化合物との反応は、イソシアネート化
合物を少量の触媒の存在下、共重合体溶液中に滴下する
ことにより行なわれる。触媒としてはラウリン酸ジブチ
ル錫等が挙げられ、また、p−メトキシフェノール、ヒ
ドロキノン、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコー
ル、2,3−ジ−tert−ブチルp−クレゾール等の重合
禁止剤が必要に応じて使用される。
ート化合物は、一般式(2)の構造単位とはその水酸基
とウレタン結合により結合し、また、一般式(1)の構
造単位とは、カルボキシル基とその一部が炭酸ガスを放
出してアミド結合により結合する。一般式(1)〜一般
式(2)で示される構造単位を有する共重合体と(メ
タ)アクリロイルアルキルイソシアネート化合物との反
応生成物は、下記一般式(6)で示される。なお、一般
式(1)で示される構造単位を不要とする場合には、一
般式(2)の構造単位と専ら結合する。また、一般式
(3)で示される構造単位は、反応性を有しないので、
記載を省略する。
と同義であり、R′は炭素数2〜6のアルキレン基、a
1 +a2 は、一般式(1)のaと、また、b1 +b2
は、一般式(2)のbとそれぞれ同義である。) (メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート化合物
は、水酸基との反応がカルボキシル基との反応に比して
20倍近くの反応速度を有する。そのため、(メタ)ア
クリロイル基は一般式(2)の構造単位に主として導入
され、また、一般式(1)の構造単位にはそのカルボキ
シル基に一部(メタ)アクリロイル基が導入されるとし
ても、ほとんどのカルボキシル基が残存することとな
る。
の5モル%〜95モル%のうち、b 1 は0モル%〜10
モル%、b2 は5モル%〜95モル%とでき、また、一
般式(1)に由来する構成単位の5モル%〜55モル%
のうち、a1 は5モル%〜55モル%、a2 は0モル%
〜10モル%とでき、(メタ)アクリロイル基の導入量
を調整することができる。
た、アルカリ可溶性と光硬化性の観点から、本発明の共
重合樹脂においては、重量平均分子量が5,000〜
1,000,000、好ましくは10,000〜10
0,000の範囲のものとされるのが好ましい。重量平
均分子量が5,000より小さいと現像性が良すぎてパ
ターン露光時のパターン形状を制御しにくく、また、パ
ターンが作製できる場合も最終的な膜厚が減る(膜減
り)等の問題があり、また、1,000,000より大
きいとレジスト化した時の粘度が高くなりすぎ塗工適性
が低下する、また、現像性が悪くなりパターンが抜けに
くくなるなどの問題がある。
は、5モル%〜95モル%、好ましくは10モル%〜5
0モル%とするとよく、導入量が5モル%よりも少ない
と光硬化性が低く、塗膜密着性、レジスト特性の改善効
果が小さい。
0mgKOH/g〜400mgKOH/gとできるが、
後述するアルカリ現像型光硬化性共重合樹脂との関係で
その酸価を調節するとよい。あまり酸価が高いとエポキ
シ基含有共重合樹脂の安定性を低下させるので好ましく
ない。また、エポキシ基含有共重合樹脂において、一般
式(2)における水酸基は、必ずしも残す必要はなく、
水酸基価0mgKOH/g〜200mgKOH/gとで
きるが、残す場合には、溶剤に対する溶解性を調節する
のに有効である。
ルカリ現像型光硬化性共重合樹脂と組み合わされて使用
されることにより、カラーフィルタ保護膜形成用樹脂と
して適したものとできる。
願平10−99240号公報で記載した共重合樹脂を使
用するものであり、上記した一般式(1)〜(5)で示
される共重合成分からなるエポキシ基含有共重合樹脂に
おいて、一般式(3)に示される共重合成分を有しない
ものである。すなわち、上記一般式(1)、(2)で示
される構成単位が、そのカルボキシル基または水酸基を
介して(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート化
合物とそれぞれ一部が反応した生成物を構成単位とし、
上記一般式(1)に由来する構成単位を5モル%〜55
モル%、上記一般式(2)に由来する構成単位を5モル
%〜95モル%含有し、(メタ)アクリロイル基を5モ
ル%〜95モル%含み、酸価が5mgKOH/g〜40
0mgKOH/gであり、かつポリスチレン換算重量平
均分子量が5,000〜1,000,000のものであ
る。
ては、一般式(1)で示される共重合成分は必須成分で
あり、共重合樹脂をアルカリ可溶性とする成分であり、
単量体としては、上記したエポキシ基含有共重合樹脂と
同様であり、また、含有量は5モル%〜55モル%、好
ましくは10モル%〜25モル%とされる。
ポキシ基含有共重合樹脂の項で説明したと同様であり、
水酸基を介して(メタ)アクリロイルアルキルイソシア
ネート化合物と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入
される共重合成分であり、その含有量は共重合樹脂に要
求される光重合性の程度により調整されるが、5モル%
〜95モル%、好ましくは10モル%〜50モル%とさ
れる。
記の一般式(1)、(2)で示される共重合成分からな
ることを特徴とするが、他の共重合成分としては、一般
式(4)、一般式(5)で示される共重合成分が挙げら
れ、上述した一般式(4)、一般式(5)と同様であ
り、一般式(4)で示される共重合成分の含有量は0モ
ル%〜75モル%、好ましくは5モル%〜50モル%と
され、また、一般式(5)で示される共重合成分の含有
量は0モル%〜75モル%、好ましくは5モル%〜50
モル%とされる。
方法は、上述したエポキシ基含有共重合樹脂と同様であ
り、同様の触媒、重合開始剤、分子量調節剤を使用する
ことができる。
(5)の構造単位を有する共重合樹脂のポリスチレン換
算重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量」また
は「Mw」という)は、エポキシ基含有共重合樹脂と同
様とするとよいが、酸価は5mgKOH/g〜400m
gKOH/g、水酸基価は5mgKOH/g〜400m
gKOH/gのものである。
記した一般式(1)、(2)、(4)、(5)の構造単
位を有する共重合樹脂に(メタ)アクリロイル含有イソ
シアネート化合物を反応させることにより得られる。
ート化合物としては、エポキシ基含有共重合樹脂の項で
説明したものと同様であり、同様の反応により、(メ
タ)アクリロイル基が導入される。
は、重量平均分子量が5,000〜1,000,00
0、好ましくは20,000〜100,000の範囲の
ものとされるのが好ましい。重量平均分子量が5,00
0より小さいと現像性が良すぎてパターン露光時のパタ
ーン形状を制御しにくく、また、パターンが作製できる
場合も最終的な膜厚が減る(膜減り)等の問題がある。
また、1,000,000より大きいとレジスト化した
時の粘度が高くなりすぎ塗工適性が低下する、また、現
像性が悪くなりパターンが抜けにくくなるなどの問題が
ある。
は、5モル%〜95モル%、好ましくは10モル%〜5
0モル%とするとよく、導入量が5モル%よりも少ない
と光硬化性が低く、塗膜密着性、レジスト特性の改善効
果が小さい。
は5mgKOH/g〜400mgKOH/g、好ましく
は、10mgKOH/g〜200mgKOH/gとする
とよく、酸価はアルカリ現像性と関係しており、酸価が
低すぎると現像性が悪い、また、基板及びカラーフィル
タ樹脂上への密着性が乏しい等の問題がある。また、酸
価が高すぎると現像性が良すぎてパターン露光時のパタ
ーン形状を制御しにくい等の問題がある。また、共重合
樹脂において、一般式(2)における水酸基は、必ずし
も残す必要はなく、水酸基価0mgKOH/g〜200
mgKOH/gとできるが、残す場合には、溶剤に対す
る溶解性を調節するのに有効である。
合樹脂と上述したアルカリ現像型光硬化性共重合樹脂か
らなる感光性樹脂組成物が適用されるカラーフィルター
について簡単に説明しておく。
ーンで形成された着色層およびブラックマトリックス
と、着色層を覆うように形成された保護膜を備え、保護
膜上に液晶駆動用の透明電極が形成されている。着色層
は赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンがモ
ザイク型、ストライプ型、トライアングル型、4画素配
置型等の所望の形態で配列されてなり、ブラックマトリ
ックスは各着色パターンの間および着色層形成領域の外
側の所定領域に設けられている。
クを介して露光・現像して形成したパターンを染色する
染色法、感光性レジスト内に予め着色顔料を分散させて
おき、フォトマスクを介して露光・現像する顔料分散法
等、いずれの方法を用いて形成してもよい。ブラックマ
トリックスは、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法の
いずれを用いても形成することができ、また、クロム蒸
着等により形成してもよい。
含有共重合樹脂、アルカリ現像型光硬化性共重合樹脂、
2官能以上の多官能光重合性アクリレートモノマー、お
よび開始剤やシランカップリング剤、界面活性剤、必要
に応じて溶媒を混合してなる樹脂配合物からなり、着色
層とブラックマトリックスが形成された透明基板上に塗
布し、その後、所定のフォトマスクを介して露光し、現
像して形成される。
光、現像後に加熱されることにより存在する未反応の酸
性基と反応し、これによって保護膜に耐アルカリ性を付
与するが、従来使用されていたフェノールノボラック型
のエポキシ樹脂等に比して、アルカリ現像型光硬化性共
重合樹脂とその構造上の類似性から相溶性が高く、加熱
硬化に際しての架橋により強度のあるパターンとできる
ものであり、また、耐アルカリ性、耐水性に優れたパタ
ーンを形成できるので、感度の優れた感光性樹脂組成物
とできる。エポキシ基含有共重合樹脂は樹脂配合物中に
固形分比5〜60重量%の範囲で含有される。5重量%
未満では、保護膜に十分な耐アルカリ性を付与すること
ができず、60重量%を超えると、光硬化に供しないエ
ポキシ樹脂量が多くなりすぎ、樹脂配合物の保存安定
性、現像適性が低下するので好ましくない。
は、樹脂配合物中に固形分比5〜50重量%の範囲で含
有されることが好ましい。また、2官能以上の多官能光
重合性アクリレートモノマーとしては、1,4−ブタン
ジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールアク
リレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート等を挙げることができる。このアクリレートモノマ
ーは、樹脂配合物中に固形分比5〜50重量%の範囲で
含有されることが好ましい。
照射(特に波長190〜410nm)により酸を発生す
る光酸発生剤が挙げられる。ラジカル重合開始剤として
は、2−メチル−1−〔4−メチルチオ)フェニル〕−
2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタノン−1、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)
−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビ
イミダゾール、2,4−ジエチルチオキサントン、4,
4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられ
る。共重合樹脂100重量部に対して、0.1〜100
重量部、好ましくは0.5〜50重量部である。光酸発
生剤としては、トリクロロメチル−s−トリアジン類と
しては、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−
トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メト
キシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビ
ス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2
−(4−テトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキ
シナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s
−トリアジンなど、また、ジアリールヨ−ドニウム塩類
としては、ジフェニルヨ−ドニウムトリフルオロアセテ
ート、4ーメトキシフェニルフェニルヨードニウムトリ
フルオロメタンスルホネート、4ーメトキシフェニルフ
ェニルヨードニウムトリフルオロホスホネート、4ーメ
トキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセ
テートなど、更に、トリアリールスルホニウム塩類とし
ては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンス
ルホナ−ト、トリフェニルスルホニウムトリフルオロア
セテート、4−メトキシジフェニルスルホニウムテトラ
フルオロメタンスルホナート、4−メトキシジフェニル
スルホニウムテトラフルオロアセテーート、4−フェニ
ルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロア
セテートなどを特に好適なものとして挙げることができ
る。光酸発生剤の添加量は、共重合樹脂100重量部に
対して、0.001〜30重量部、好ましくは0.01
〜10重量部である。
物を必要により溶媒中に混合してなる樹脂配合物を、ス
ピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方
法により塗布して行うことができる。樹脂配合物中の固
形分濃度は5〜85重量%の範囲が好ましい。また、ス
ピンコーターを使用する場合、回転数は500〜150
0回/分の範囲内で設定することが好ましい。塗布膜に
対する露光はフォトマスクを介して紫外線を照射するこ
とにより行える。また、露光後の現像は、アルカリ現像
され、次いで加熱硬化される。
ムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(S
nO)等、およびその合金等を用いて、スパッタリング
法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により
形成され、必要に応じてフォトレジストを用いたエッチ
ングにより所定のパターンとしたものである。この透明
電極の厚みは20〜500nm程度、好ましくは100
〜300nm程度とすることができる。
明する。
酸−3−メトキシブチルに溶解した溶液を、酢酸−3−
メトキシブチル1000gを入れた重合槽中に、100
℃で、6時間かけて滴下し、重合させ重合体溶液を得
た。
度は31.8mPa・s(25℃、B型粘度計)であ
り、重量平均分子量はポリスチレン換算で10,000
であった。
ト単位が75.8モル%、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート単位が16.7モル%、グリシジルメタクリレ
ート単位が7.5モル%からなる。
ル)によりモニターしつつ、2200cm-1のイソシア
ネート基によるピークが消失した時点とした。
粘度は20mPa・s(25℃、B型粘度計)であり、
重合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で11,0
00であった。
酸−3−メトキシブチルに溶解した溶液を、酢酸−3−
メトキシブチル1000gを入れた重合槽中に、100
℃で、6時間かけて滴下し、重合させ重合体溶液を得
た。
度は41.3mPa・s(25℃、B型粘度計)であ
り、重量平均分子量はポリスチレン換算で11,000
であった。
ート単位が18.3モル%、スチレン単位が43.6モ
ル%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位が1
9.9モル%、グリシジルメタクリレート単位が18.
2モル%からなる。
ル)によりモニターしつつ、2200cm-1のイソシア
ネート基によるピークが消失した時点とした。
粘度は25mPa・s(25℃、B型粘度計)であり、
重合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で12,0
00であった。
酸−3−メトキシブチルに溶解した溶液を、酢酸−3−
メトキシブチル1000gを入れた重合槽中に、100
℃で、6時間かけて滴下し、重合させ重合体溶液を得
た。
度は40.3mPa・s(25℃、B型粘度計)であ
り、重量平均分子量はポリスチレン換算で10,000
であった。
ト単位が69.5モル%、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート単位が17.9モル%、オキセタンメタクリレ
ート単位が12.6モル%からなる。
ル)によりモニターしつつ、2200cm-1のイソシア
ネート基によるピークが消失した時点とした。
粘度は27mPa・s(25℃、B型粘度計)であり、
重合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で12,0
00であった。
酸−3−メトキシブチルに溶解した溶液を、酢酸−3−
メトキシブチル1000gを入れた重合槽中に、80℃
で、5時間かけて滴下し、重合させ重合体溶液を得た。
度は34.7mPa・s(25℃、B型粘度計)であ
り、重量平均分子量はポリスチレン換算で8,600で
あった。
ト単位が70.9モル%、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート単位が16.8モル%、メタクリル酸単位が
6.4モル%、オキセタンメタクリレート単位が5.9
モル%からなる。
ル)によりモニターしつつ、2200cm-1のイソシア
ネート基によるピークが消失した時点とした。
粘度は24mPa・s(25℃、B型粘度計)であり、
酸価は23.2mgKOH/g、重合体の重量平均分子
量はポリスチレン換算で9,300であった。
酸−3−メトキシブチルに溶解した溶液を、酢酸−3−
メトキシブチル1000gを入れた重合槽中に、100
℃で、6時間かけて滴下し、重合させ重合体溶液を得
た。
度は1050mPa・s(30℃、B型粘度計)であ
り、重合体の酸価は152mgKOH/g、水酸基価は
90mgKOH/g、重量平均分子量はポリスチレン換
算で37,000であった。
ル%、ベンジルメタクリレート単位37モル%、アクリ
ル酸単位30モル%、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート単位18モル%からなるものである。
ル)によりモニターしつつ、2200cm-1のイソシア
ネート基によるピークが消失した時点とした。
粘度は500mPa・s(30℃、B型粘度計)であ
り、重合体は、酸価は120mgKOH/g、水酸基価
は5mgKOH/g、重量平均分子量はポリスチレン換
算で45,000であり、また(メタ)アクリロイル基
を17モル%含有していた。
(株)製AL材)上に、下記の組成の感光性樹脂組成物
をスピンコーティング法により塗布(乾燥膜厚1.2μ
m)した。
布膜を、十分風乾したのち、ホットプレートにて、80
℃で5分プレベークを行い、その後、感光性樹脂組成物
の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置し
てプロキシミティアライナーにより2.0kWの超高圧
水銀ランプを用いて着色層の形成領域に相当する領域に
のみ紫外線を所定量間照射した。次いで、0.05%水
酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬して
アルカリ現像し、感光性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部
分のみを除去した。
0℃の雰囲気中に30分間放置することにより最終硬化
を行い、透明保護膜を形成した。最終硬化後の透明保護
膜の膜厚は約1.5μmであった。
光性樹脂組成物を使用し、保護膜を作製した。
で、耐温純水性、耐溶剤性、耐熱性、耐アルカリ性、感
度、鉛筆硬度をそれぞれ評価した。
J/cm2 としたものについて、それぞれ80℃の純水
に1時間浸漬後、碁盤目テープ剥離テストを実施。
/cm2 としたものについて、それぞれ40℃のN−メ
チルピロリドン中に1時間浸漬後、碁盤目テープ剥離テ
ストを実施。
cm2 としたものについて、それぞれ250℃のクリー
ンオーブン中に1時間放置後、碁盤目テープ剥離テスト
を実施。
mJ/cm2 としたものについて、それぞれ23℃の1
%水酸化ナトリウム水溶液中に24時間浸漬後、碁盤目
テープ剥離テストを実施。
ーンが解像し、現像に耐えることが可能な露光量 (鉛筆硬度)JIS K5400(1990)の鉛筆引
っ掻き試験のうち、8.4・1試験法に準じた。
IS K5400(1990)8.5に準じ、カッター
で碁盤目状にキズを形成し、キズ上に粘着テープを貼っ
た後、剥離し、キズの状態を観察したものである。
したものAと、使用しないものBについての結果を下記
に示す。
合樹脂と組み合わされて使用されるに適した新規なエポ
キシ基含有樹脂を提供するものであり、特に、カラーフ
ィルタ保護膜形成用として適したエポキシ基共重合樹脂
であり、従来使用されていたフェノールノボラック型の
エポキシ樹脂等に比して、アルカリ現像型光硬化性共重
合樹脂とその構造上の類似性から相溶性が高く、加熱硬
化に際しての架橋により強度のあるパターンとできるも
のであり、また、耐アルカリ性、耐水性に優れたパター
ンを形成できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)、(2)、(3)で示
される構成単位からなり、該一般式(1)、(2)にお
けるカルボキシル基または水酸基を介して(メタ)アク
リロイルアルキルイソシアネート化合物とそれぞれ一部
が反応した生成物を構成単位とし、下記一般式(1)に
由来する構成単位を0モル%〜55モル%、下記一般式
(2)に由来する構成単位を5モル%〜95モル%、お
よび下記一般式(3)に由来する構成単位を5モル%〜
95モル%含有し、(メタ)アクリロイル基を5モル%
〜95モル%含み、酸価が0mgKOH/g〜400m
gKOH/gであり、かつポリスチレン換算重量平均分
子量が5,000〜1,000,000であることを特
徴とする共重合樹脂。 【化1】 (式中、Rは水素、または炭素数1〜5のアルキル基、
R1 は炭素数2〜4のアルキレン基、R2 は炭素数1〜
4のアルキレン基、Zは1,2−エポキシ基、1,3−
エポキシ基、または1,4−エポキシ基を表し、a、
b、cはそれぞれのモル%に対応する整数を表す) - 【請求項2】 共重合樹脂が、共重合成分として、さら
に、下記一般式(4)で示される構成単位を0モル%〜
75モル%、下記一般式(5)で示される構成単位を0
モル%〜75モル%含有することを特徴とする請求項1
記載の共重合樹脂。 【化2】 (式中、Rは水素、または炭素数1〜5のアルキル基、
R2 は芳香族炭素環、R 3 はアルキル基、またはアラル
キル基を表わし、d、eはそれぞれのモル%に対応する
整数を表す)
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