JP2000247110A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2000247110A
JP2000247110A JP11049517A JP4951799A JP2000247110A JP 2000247110 A JP2000247110 A JP 2000247110A JP 11049517 A JP11049517 A JP 11049517A JP 4951799 A JP4951799 A JP 4951799A JP 2000247110 A JP2000247110 A JP 2000247110A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他の性能を犠牲にすることなく排水性能を有
効に高めることができる空気入りタイヤ、特に高性能タ
イヤを提供することにある。 【解決手段】 トレッド部1に、その中央域2からタイ
ヤ周方向に対し傾斜してそれぞれのトレッド接地端4a,4
b に向かって延びる多数本の傾斜溝5a,5b を配設するこ
とによって区画陸部6a,6b を形成してなり、区画陸部6
a,6b の両側壁部11a,11b のうち、後続接地する側の側
壁部11b の少なくとも1部に面取り部12を形成し、この
面取り部12の陸部高さhが、実質タイヤ周方向に沿って
区画陸部6a,6b の内陸側から後続接地側側壁11b に向か
う方向13に漸減することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、他の性能を犠牲
にすることなく排水性能を有効に高めることができる空
気入りタイヤ、特に高性能タイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の空気入りタイヤ、特に、操縦安定
性の向上等を目的として偏平率を小さくした、いわゆる
高性能タイヤのトレッドパターンとしては、例えば、ト
レッド中央域からタイヤ周方向に対し傾斜してトレッド
接地端に向かって延びる多数本の傾斜溝を配設すること
によって多数の区画陸部を形成したものが知られてい
る。
【0003】かかるタイヤにおいて、排水性をさらに向
上させるための手段としては、傾斜溝の溝幅を広げるな
どして溝面積比率(ネガティブ率)を高めるのが有用で
ある。
【0004】即ち、上記トレッドパターンを有するタイ
ヤにおいては、傾斜溝のネガティブ率を高めることによ
って、タイヤ側方への排水効率が高まり、この結果とし
て、タイヤ全体としての排水性能の向上が期待できるの
である。
【0005】また、排水性能を高めるための他の手段と
しては、傾斜溝を、タイヤ周方向に対して小さい角度で
傾斜する、いわゆるハイアングル溝にすること、及び、
傾斜溝をタイヤ赤道側からそれぞれのトレッド接地端側
に向かって順次接地域に入る方向に配設して、トレッド
部に方向性パターンを形成するのが有用である。
【0006】しかしながら、これらの排水性能を高める
ための手段はいずれも、他の性能を確保する点から自ず
と限界があった。
【0007】そのため、発明者は、トレッド部に、多数
本の傾斜溝を配設することによって多数の区画陸部を形
成したタイヤについて、他の性能を犠牲にすることな
く、排水性能をさらに高めるための詳細な検討を行な
い、以下の知見を得た。
【0008】即ち、かかるタイヤで濡れた路面上を走行
する場合、タイヤの接地中央域に存在する水を傾斜溝を
通じてタイヤ側方に排出するまでにはかなりの距離があ
るため、十分に排出することができず、ハイドロプレー
ニング現象が発生しやすく、特に、偏平率の小さい高性
能タイヤでは、トレッド幅がかなり広いことから、上記
現象は顕著に生じる傾向があることがわかった。
【0009】そして、傾斜溝の配設によってそれらの間
に形成した区画陸部の後続接地側の側壁を、傾斜溝に水
を取り込みやすい形状にすることによって、他の性能を
犠牲にすることなく、排水効率が飛躍的に向上すること
を見出した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、 区
画陸部の後続接地側側壁を適正形状にすることにより、
他の性能を犠牲にすることなく排水性能を有効に高める
ことができる空気入りタイヤ、特に高性能タイヤを提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、 この発明は、 トレッド部に、その中央域からタイヤ
周方向に対し傾斜してそれぞれのトレッド接地端に向か
って延びる多数本の傾斜溝を配設することによって多数
の区画陸部を形成してなる空気入りタイヤにおいて、区
画陸部の両側壁部のうち、後続接地する側の側壁部の少
なくとも1部、好ましくは、複数箇所に面取り部を形成
し、この面取り部の陸部高さが、実質タイヤ周方向に沿
って区画陸部の内陸側から後続接地側の側壁に向かう方
向に漸減することを特徴とする空気入りタイヤである。
尚、ここでいう「実質タイヤ周方向」には、具体的には
タイヤ周方向と平行な方向の他に、タイヤ周方向に対し
て20°以下の角度で傾斜溝と同じ向きに傾斜する方向も
含まれる。
【0012】また、前記面取り部の表面をタイヤ接地面
上に投影するとき、その形状が略三角形状であることが
好ましい。前記面取り部の表面と区画陸部の踏面とのな
す交角は、130 〜175 °の範囲であることが好ましい。
前記面取り部の表面は実質曲面状に形成することが好ま
しい。
【0013】前記面取り部のタイヤ幅方向外側位置に、
この表面と区画陸部踏面の段差間で延びる連結壁面を形
成し、この連結壁面を構成する上辺の陸部高さはトレッ
ド部踏面のそれと同じであることが好ましい。
【0014】前記連結壁面は、その上辺及び下辺のいず
れもがタイヤ周方向に対し比較的小さな角度で傾斜しか
つこの傾斜が傾斜溝と同じ向きの傾斜になるように配設
する請ことが好ましい。
【0015】尚、「傾斜溝と同じ向きに向きの傾斜」と
は、具体的には、 平面上で、直交する座標軸で平面を4
つに分けたときの第1〜第4象限を考え、 傾斜溝が原点
を通り第1象限と第3象限の範囲内にあるとき、 同様の
範囲内で傾斜することを意味する。
【0016】前記連結壁面と面取り部との境界線又はさ
らにその延長線上にわたってサイプを設けることが好ま
しい。前記連結壁面と後続接地側側壁との間の遷移部分
をなだらかな曲面で構成することが好ましい。
【0017】前記区画陸部の、最も先に接地域に入る角
部に、その先端に向かって陸部高さが漸減する面取りを
形成することが好ましい。
【0018】傾斜溝はいずれも、パターンセンター側か
らトレッド接地端側に向かって順次接地域内に入る方向
に配設し、これによってトレッド部に方向性パターンを
形成することが好ましい。
【0019】トレッド中央域にタイヤ周方向に延びる1
対の周方向溝を配設して、これらの間にリブ状陸部を形
成することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、 この発明の実施の形態の一
例を以下で説明する。図1は、 この発明に従う空気入り
タイヤのトレッドパターンを示したものであり、 図中1
はトレッド部、2はトレッド部の中央域、3はタイヤ赤
道面、4a及び4bはトレッド接地端、5a及び5bは傾斜溝、
6a及び6bは区画陸部、12は面取り部である。
【0021】この図に示すトレッドパターンを有する空
気入りタイヤは、トレッド部1に、その中央域2からタ
イヤ周方向(タイヤ赤道面3と平行な方向)に対し傾斜
してそれぞれのトレッド接地端4a,4b に向かって延びる
多数本の傾斜溝5a,5b を配設することによって多数の区
画陸部6a,6b を形成したものである。ここで、「トレッ
ド中央域」とは、パターンセンターを中心としトレッド
接地幅の50%の領域をいう。
【0022】傾斜溝5a,5b は、トレッド中央域2とトレ
ッド接地端5,6との間でタイヤ周方向に対して傾斜し
て延びる形状であればよく、図1に示すように、傾斜溝
5a, 5b の、トレッド中央域2に位置する溝部分7a,7b
を、タイヤ周方向に対する角度が小さくなるように配設
し、トレッド側方域9,10に位置する溝部分8a,8b を、前
記角度が大きくするように配設することが排水性を向上
させる上で好ましいが、両溝部分7aと8a,7b と8bを同じ
角度で配設してもよい。
【0023】尚、傾斜溝の前記角度は、トレッド中央域
2に位置する溝部分7a,7b で、5〜50°の範囲、トレッ
ド側方域9,10に位置する溝部分8a,8b で、60〜85°の範
囲にすることが好ましい。
【0024】そして、この発明の構成上の主な特徴は、
区画陸部6a,6b の両側壁部11a,11bのうち、後続接地側
の側壁部11b を適正形状にすること、より具体的には、
側壁部11b の少なくとも1部、好ましくは複数箇所 (図
1では各区画陸部に2箇所)に面取り部12を形成し、こ
の面取り部12は、陸部高さhが、実質タイヤ周方向に沿
って区画陸部6a,6b の内陸側から後続接地側の側壁11b
に向かう方向13(図2及び図5)に漸減するように形成
することにある。
【0025】即ち、トレッド部に傾斜溝を配設した従来
タイヤの場合には、タイヤ前方に存在する路面上の水を
タイヤの外方に十分に排出することができず、接地時に
その水をタイヤ接地面がまともに踏みこんでしまうた
め、ハイドロプレーニング現象を引き起こしやすいとい
う問題点があったが、この発明では、区画陸部6a,6b の
後続接地側側壁部11b に前記面取り部12を形成すること
によって、タイヤのトレッド接地域、特にトレッド中央
域2に存在する水を傾斜溝5a,5b 内に強制的に取りこむ
ことができ、この取りこんだ水が傾斜溝5a,5b を通じて
タイヤ側方へ速やかに排出されるため、排水効率が高ま
るとともにタイヤ接地面の水圧を低下させることがで
き、この結果、排水性能を向上させることができるので
ある。
【0026】また、この発明では、排水性を向上させる
ための手段として、溝の配設ではなく、面取り部の配設
によって達成していることから、陸部の剛性低下が少な
くなるとともに、区画陸部全体としての接地性もを向上
することになる。
【0027】図2(a),(b) は、図1に示す面取り部12を
それぞれA−A線及びB−B線上で切断したときの断面
であるが、面取り部12は、陸部高さhが前記方向13に漸
減するように形成すればよく、図2(a),(b)に示す断面形
状だけには限定されず、種々の態様を採ることができ
る。
【0028】また、面取り部12の表面形状も種々の態様
を採ることができる。例えば、面取り部12の表面14をタ
イヤ接地面上に投影するとき、その形状が略三角形状
(図1)にすることが、区画陸部踏面15と路面の間に存
在する水を傾斜溝5a,5b 内にスムーズに流し込みやすく
なる点で好ましい。即ち、タイヤ接地面内の水は、基本
的にはタイヤの中央域2から側方域9,10に向かって流れ
る傾向があるため、タイヤ幅方向内側に位置する前記表
面14の頂点16とタイヤ幅方向外方に延びる斜辺17とを有
する略三角形状にすることが水を傾斜溝5a,5b に取りこ
むのを容易にするからである。
【0029】また、面取り部12の表面14と区画陸部6a,6
b の踏面15とのなす交角θは、好ましくは130 〜175 °
の範囲、より好ましくは150 〜 170°の範囲にすること
が好ましい。前記交角θが175 °よりも大きいと、水を
傾斜溝5a,5b へ流し込む効果が顕著ではなくなるからで
あり、また、前記交角θが130 °未満だと、面取り部12
が大きくなりすぎるため、傾斜溝5a,5b の溝容積が部分
的に大きく変化することになり、これは、水の流れを乱
して排水効率を低下させる傾向があるため好ましくない
からである。
【0030】面取り部12の表面14は、水の流れを乱さな
いような形状であれば平面状でも曲面状でもよいが、好
ましくは図7(a)に示すように凸状の曲面で形成するのが
よい。
【0031】また、面取り部12のタイヤ幅方向外側位置
に、この表面14と区画陸部踏面15の段差間で延びる連結
壁面18を形成し、この連結壁面18を構成する上辺18a の
陸部高さhはトレッド部踏面15のそれと同じであること
が、陸部に水が浸入するのを防ぐ点で好ましい。
【0032】連結壁面18は、その上辺18a 及び下辺18b
のいずれもがタイヤ周方向に対し比較的小さな角度(好
ましくは5〜10°)で傾斜しかつこの傾斜が傾斜溝5a,5
b と同じ向きの傾斜になるように配設することがトレッ
ド中央域2から側方域9,10への水の流れをスムーズに傾
斜溝に受け入れることができる点で好ましい。尚、区画
陸部踏面15と連結壁面18とのなす交角αは、90〜110 °
の範囲であるのが好ましい。
【0033】また、区画陸部6a,6b の接地性をより一層
向上させる必要がある場合には、連結壁面18と面取り部
12との境界線又はさらにその延長線上にわたってサイプ
19 (図1及び図7(b))を設けることが好ましい。
【0034】前記連結壁面18と後続接地側側壁11b との
間の遷移部分20をなだらかな曲面で構成することが、傾
斜溝5a,5b 内に流入した水がスムーズにタイヤ側方へ排
出するのを促進する点で好ましい。
【0035】前記区画陸部6a,6b は、その最も先に接地
域に入る角部21に、その先端22に向かって陸部高さhが
漸減する面取りを形成することが、ブロック剛性の確保
と溝分岐点での水圧減少効果を得る点で好ましい。尚、
図1等では、面取り部12及び角部21を明確に示すため、
便宜上、それらの一部に斜線を施してある。
【0036】この発明では、傾斜溝5a,5b のうちの少な
くとも 1方の傾斜溝5a又は5bが、パターンセンター(図
1ではパターンセンターはタイヤ赤道3の位置と一致す
る。)側からトレッド接地端4a又は4b側に向かって順次
接地域内に入る方向に配設すれば、顕著な効果を奏する
ことができるが、特に、排水性を重視する高性能タイヤ
の場合には、図1に示すように、傾斜溝5a及び5bのいず
れもが、パターンセンター側からそれぞれのトレッド接
地端4a及び4b側に向かって順次接地域内に入る方向に配
設し、これによってトレッド部1に方向性パターンを形
成することが好ましい。
【0037】また、図1では、排水性をより一層向上さ
せると共に、操縦安定性を高めるため、トレッド中央域
2にタイヤ周方向に延びる1対の周方向溝23a,23b を配
設するとともに、これらの間にリブ状陸部24を形成し、
傾斜溝5a,5b が周方向溝23a,23b に開口する構成を示し
てあるが、この構成は必要に応じて適宜選択等すること
ができる。
【0038】このように、上記構成にした傾斜溝5a,5b
と前記周方向溝23a,23b とを組み合わせたトレッドパタ
ーンにすれば、傾斜溝5a,5b によるタイヤ側方への排水
作用だけでなく、さらに、周方向溝23a,23b によるタイ
ヤ前後方向への排水作用も生じるため、排水性能はより
一層向上させることができる。
【0039】また、発明者は、上記トレッドパターンを
有するタイヤについても、タイヤ負荷転動時における排
水機構について検討し、排水効率をさらに向上させるた
めの検討をしたところ、かかる排水機構は経時的に変化
すること、より具体的に言えば、タイヤの接地直前は、
周方向溝によるタイヤ前方への排水が主であり、また、
接地直後は、傾斜溝によるタイヤ側方への排水と周方向
溝によるタイヤ後方への排水とが主であるという知見を
得た。
【0040】そして、上記構成を採用するのに加えて図
3及び図4(a),(b)に示すように、リブ状陸部24の側壁27
の、周方向溝23a,23b に傾斜溝5a,5b が開口する位置5a
1 ,5b1と対応する部分に、これらとそれぞれ隣接する周
方向溝23a,23b 内に突出する多数個の擬似陸部25を固設
し、前記擬似陸部25の表面26を、周方向主溝23a,23bの
溝底28からのタイヤ径方向距離Lがリブ状陸部24の側壁
27から離れるに従って漸減するような傾斜面で形成すれ
ば、排水性能がさらに向上することがわかった。
【0041】即ち、上記擬似陸部25を設けることによ
り、特に、接地直後における周方向溝23a,23b 内を流れ
る水が、配設角度の異なる傾斜溝5a,5b 内へスムーズに
流れ込むことができ、接地直後における傾斜溝5a,5b に
よるタイヤ側方への排水効率が顕著に高められ、これに
よって、タイヤの排水性能をより一層向上させるからで
ある。
【0042】尚、周方向溝23a,23b をトレッド部に1対
配設するのは、1本だけだとハイドロプレーニング現象
の発生を十分に抑制することができず良好な排水性能が
得られないからである。
【0043】また、周方向溝23a,23b は、タイヤ周方向
に沿って延びる形状であればよく、図1に示すような直
線状だけには限定されず、種々の形状にすることができ
る。
【0044】さらに、トレッド中央域2にリブ状陸部24
を配設するのは、トレッド中央域2に位置する陸部の剛
性を大きくすることによって、微小舵角応答性を高め、
乾いた路面での操縦安定性を確保するためである。
【0045】尚、上述したところは、この発明の実施形
態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の
変更を加えることができる。例えば、上述したタイヤ
は、いずれも区画陸部6a,6b を1個の大きな陸部で構成
した場合についてだけ説明してきたが、2個以上のブロ
ック陸部で構成し、かかるブロック陸部の少なくとも1
個に面取り部12を形成する場合についてもこの発明の範
囲内であることは言うまでもない。
【0046】
【実施例】次に、この発明に従う空気入りタイヤを試作
し、性能を評価したので以下で説明する。 ・実施例1 実施例1のタイヤは、図1に示すトレッドパターンを有
し、タイヤサイズがPSR205/55R16(トレッド幅:170
mm)であり、傾斜溝5a,5b 、周方向溝23a,23b 、面取
り部12、リブ状陸部8等の寸法等については表1にまと
めて示す。尚、トレッド部以外のタイヤ構造について
は、従来の乗用車用空気入りタイヤの構造とほぼ同様と
した。
【0047】・実施例2 実施例2のタイヤは、図5に示すトレッドパターンを有
し、タイヤサイズがPSR205/55R16(トレッド幅:170
mm)であり、傾斜溝5a,5b 、周方向溝23a,23b 、面取
り部12、リブ状陸部8等の寸法等については表2にまと
めて示す。尚、トレッド部以外のタイヤ構造について
は、従来の乗用車用空気入りタイヤの構造とほぼ同様と
した。
【0048】・実施例3 実施例3のタイヤは、図6に示すトレッドパターンを有
し、タイヤサイズがPSR205/55R16(トレッド幅:170
mm)であり、傾斜溝5a,5b 、周方向溝23a,23b 、面取
り部12、リブ状陸部8等の寸法等については表3にまと
めて示す。尚、トレッド部以外のタイヤ構造について
は、従来の乗用車用空気入りタイヤの構造とほぼ同様と
した。
【0049】・従来例 従来例のタイヤは、図8に示すトレッドパターンを有
し、タイヤサイズがPSR205/55R16(トレッド幅:170
mm)であり、周方向溝101 〜103 及び傾斜溝104 〜10
6 の寸法等については表4に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】(試験方法)上記各供試タイヤをJATMA で
規定する標準リムに装着し、タイヤ内圧:2.3kgf/c
m2 、タイヤ負荷荷重:実車2名乗車相当の条件下で、
濡れた路面での排水性能、乾いた路面での操縦安定性
能、及びパターンノイズを評価するための試験を行なっ
た。
【0055】濡れた路面での排水性能は、直進走行時の
排水性能と、旋回走行時の排水性能のに双方によって評
価した。
【0056】直進走行時の排水性能は、水深5mmの濡
れた路面を走行させ、速度をステップ的に増加させてい
き、ハイドロプレーニング現象が発生したときの速度を
測定し、これによって評価した。
【0057】旋回走行時の排水性能は、水深5mmの半
径80mの濡れた旋回路面を走行させ、速度をステップ
的に増加させていき、ハイドロプレーニング現象が発生
したときの速度を測定し、これによって評価した。
【0058】乾いた路面での操縦安定性能は、乾いた路
面状態にあるサーキットコースを各種走行モードにてス
ポーツ走行したときのテストドライバーによるフィーリ
ングによって評価した。
【0059】パターンノイズは、平滑な路面上を走行さ
せ、100km /hから惰行させたときの車内音をテストド
ライバーによるフィーリングによって評価した。
【0060】これらの評価結果を表5に示す。尚、表5
中の数値は、いずれも従来例を100とした指数比で示し
てあり、いずれの性能とも数値が大きいほど優れている
ことを意味する。
【0061】
【表5】
【0062】表5の結果から、実施例1〜3はいずれ
も、従来例に比べて、濡れた路面での排水性能と乾いた
路面での操縦安定性能及びパターンノイズのいずれの性
能とも優れている。
【0063】
【発明の効果】この発明によって、パターンノイズ等の
他の性能を犠牲にすることなく排水性能を有効に高める
ことができる空気入りタイヤ、特に高性能タイヤを提供
することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に従う空気入りタイヤ (実施例1)
のトレッド部の一部を展開した図である。
【図2】 (a) 及び(b) はそれぞれ図1のA−A及びB
−B断面図である。
【図3】 この発明に従う他の空気入りタイヤのトレッ
ド部の一部を展開した図である。
【図4】 (a) 及び(b) はそれぞれ図3のC−C及びD
−D断面図である。
【図5】 この発明に従う他の空気入りタイヤ (実施例
2)のトレッド部の一部を展開した図である。
【図6】 この発明に従う他の空気入りタイヤ (実施例
3)のトレッド部の一部を展開した図である。
【図7】 (a) 及び(b) は図6のE−E及びF−F断面
図である。
【図8】 従来タイヤ (従来例) のトレッド部の一部を
展開した図である。
【符号の説明】 1 トレッド部 2 トレッド中央域 3 タイヤ赤道面 4a,4b トレッド接地端 5a,5b 傾斜溝 6a,6b 区画陸部 7a,7b 傾斜溝5a,5b の溝部分 8a,8b 傾斜溝5a,5b の溝部分 9,10 トレッド側方域 11a,11b 区画陸部6a,6b の側壁部 12 面取り部 13 方向 14 面取り部12の表面 15 区画陸部6a,6b の踏面 16 表面14の頂点 17 表面14の斜辺 18 壁面部 19 サイプ 20 遷移部 21 角部 22 角部21の先端 23a,23b 周方向溝 24 リブ状陸部 25 擬似陸部 26 擬似陸部25の表面 27 リブ状陸部24の側壁 28 周方向溝23a,23b の溝底

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部に、その中央域からタイヤ周
    方向に対し傾斜してそれぞれのトレッド接地端に向かっ
    て延びる多数本の傾斜溝を配設することによって区画陸
    部を形成してなる空気入りタイヤにおいて、 区画陸部の両側壁部のうち、後続接地する側の側壁部の
    少なくとも1部に面取り部を形成し、この面取り部の陸
    部高さが、実質タイヤ周方向に沿って区画陸部の内陸側
    から後続接地側の側壁に向かう方向に漸減することを特
    徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記面取り部の表面をタイヤ接地面上に
    投影するとき、その形状が略三角形状である請求項1記
    載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記面取り部の表面と区画陸部の踏面と
    のなす交角(θ)は、130 〜175 °の範囲である請求項
    1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記面取り部の表面は実質曲面状に形成
    する請求項1、2又は3記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記面取り部は、各区画陸部の後続接地
    側側壁部の複数箇所に形成する請求項1〜4のいずれか
    1項記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記面取り部のタイヤ幅方向外側位置
    に、この表面と区画陸部踏面の段差間で延びる連結壁面
    を形成し、この連結壁面を構成する上辺の陸部高さはト
    レッド部踏面のそれと同じである請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記連結壁面は、その上辺及び下辺のい
    ずれもがタイヤ周方向に対し比較的小さな角度で傾斜し
    かつこの傾斜が傾斜溝と同じ向きの傾斜になるように配
    設する請求項6項記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 前記連結壁面と面取り部との境界線又は
    さらにその延長線上にわたってサイプを設ける請求項6
    又は7項記載の空気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 前記連結壁面と後続接地側側壁との間の
    遷移部分をなだらかな曲面で構成する請求項6、7又は
    8記載の空気入りタイヤ。
  10. 【請求項10】 前記区画陸部の、最も先に接地域に入
    る角部に、その先端に向かって陸部高さが漸減する面取
    りを形成する請求項1〜9のいずれか1項記載の空気入
    りタイヤ。
  11. 【請求項11】 傾斜溝はいずれも、パターンセンター
    側からトレッド接地端側に向かって順次接地域内に入る
    方向に配設し、これによってトレッド部に方向性パター
    ンを形成する請求項1〜10のいずれか1項記載の空気
    入りタイヤ。
  12. 【請求項12】 トレッド中央域にタイヤ周方向に延び
    る1対の周方向溝を配設して、これらの間にリブ状陸部
    を形成する請求項1〜11のいずれか1項記載の空気入
    りタイヤ。
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