JP2000242840A - プリペイドカードシステム - Google Patents

プリペイドカードシステム

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JP2000242840A
JP2000242840A JP4568899A JP4568899A JP2000242840A JP 2000242840 A JP2000242840 A JP 2000242840A JP 4568899 A JP4568899 A JP 4568899A JP 4568899 A JP4568899 A JP 4568899A JP 2000242840 A JP2000242840 A JP 2000242840A
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JP
Japan
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balance
prepaid card
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amount
remaining amount
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JP4568899A
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English (en)
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Toshio Kuroi
俊夫 黒井
Takayuki Kamata
隆之 鎌田
Hitoshi Hasegawa
仁 長谷川
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NTT Data Group Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリペイドカードの更新エラー時に、一層高
精度の残額を表示記録することにより、残額払い戻しに
おける不正を効果的に防止する。 【解決手段】 読書装置1は、プリペイドカードが消費
されると、プリペイドカードの残額を更新する。このと
き、読書装置1は、残額目安パンチ孔を穿孔する。残額
情報の更新に際し、更新エラーが発生した場合には、読
書装置1は、通常の残額目安パンチ孔とは異なる所定箇
所に詳細残額パンチ孔を穿孔して、更新エラーである旨
のエラー表示を行う。詳細残額パンチ孔は、プリペイド
カードの残額目安パンチ孔の穿孔領域とは異なる所定領
域に、当該プリペイドカードの額面金額から最終残額を
差し引いた金額を2進化したパターンでパンチ孔を穿孔
する。残額読取機能付きの読書装置1Aに当該プリペイ
ドカードをセットすると、詳細残額パンチ孔が読み取ら
れて詳細な残額が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリペイドカード
を金額消費に応じて処理するプリペイドカードシステム
に係り、特にプリペイドカードの残額更新のエラーへの
対処に関する。
【0002】
【従来の技術】金銭的価値に対応する金額情報を記憶す
るプリペイドカードを金銭的決済に用いるプリペイドカ
ードシステムが実現されている。プリペイドカードシス
テムでは、通常の場合、複数の店舗においてサービスが
提供される。例えば、各店舗には、複数の読書装置及び
これら読書装置の上位処理装置である中継装置等が設置
される。
【0003】読書装置は、プリペイドカードを使用する
ための端末装置であり、この読書装置においては、プリ
ペイドカードに記憶される金額情報に基づいて、遊技媒
体の貸出及び物品の販売等の対価として当該プリペイド
カードが消費される。中継装置は、店舗内の複数の読書
装置等を例えばプリペイドカードの発行元に設置された
決済センタに結合し、該決済センタとの間で通信を行っ
て読書装置等の管理及び消費金額の処理を行う。
【0004】すなわち、プリペイドカードは、例えば店
舗に設置された読書装置を用いることによって、遊技媒
体の貸出等の対価として消費される。このプリペイドカ
ードの消費に際して、読書装置は、消費金額を計上して
決済処理に供し、且つ該消費金額に応じて、プリペイド
カードに記憶される金額情報を更新する。このプリペイ
ドカードの金額情報の更新時に、予め定めた残額範囲に
該当する場合には、プリペイドカードの残額範囲に対応
する所定個所に残額目安パンチ孔の穿孔が行われる。プ
リペイドカードの消費による読書装置の売上情報は、例
えば中継装置によって収集され、該中継装置は、支配下
の各読書装置の売上情報を集計して決済センタに送信す
る。このようにして、プリペイドカードの消費決済が行
われる。
【0005】プリペイドカードの記憶情報には、カード
発行時すなわちエンコード時に設定され、以後の消費等
によって変更されることがないカード識別情報(カード
ID)、製造元を示す製造元コード、製造日(エンコー
ド日)情報及び金額情報のうちの額面金額情報等の固定
的な情報と、金額情報のうちの残額情報及びエラー発生
時におけるエラーコード等のように以後の消費等の処理
によって随時更新されるべき流動的な情報とが含まれ
る。
【0006】一方、プリペイドカードは、金銭的価値を
持っていることから、偽造、及び変造等による不正が行
われるおそれがある。そこで、読書装置においては、金
額情報等の読取時及び更新時に、エラーのチェックを行
うと同時に、変造、偽造及び不正使用等による正常でな
い不正なプリペイドカードを検知するようにしている。
このような不正プリペイドカードの検知にあたっては、
一般に、プリペイドカードの記憶情報及び残額目安パン
チ孔情報、並びにそれらの履歴等に矛盾する内容が含ま
れていれば不正としている。
【0007】中継装置は、複数の読書装置から売上情報
及びカード情報等を収集している。売上情報は、上述し
た読書装置におけるプリペイドカードの消費に係る金額
情報であり、カード情報は読書装置等において発見され
た不正プリペイドカードの識別情報等の使用可能なプリ
ペイドカード又は排除すべきプリペイドカード等の判別
情報である。中継装置は、読書装置から収集した売上情
報を蓄積/加工して決済センタに転送するとともに、読
書装置から収集したカード情報は、他の読書装置からの
参照を可能とし、プリペイドカードの不正の弁別に供し
ている。
【0008】上述したように、プリペイドカードにその
プリペイドカードの残額の目安を示す残額目安パンチ孔
を穿孔することにより、利用者は当該プリペイドカード
におおよそどのくらいの残額があるかを知ることができ
る。一般に、残額目安パンチ孔は、額面金額からゼロま
での範囲を複数領域に分割し、各分割領域の境界となる
金額(残額)に対応する複数の度数値からなる度数値列
をプリペイドカードの例えば一辺に沿って表記し、これ
ら各度数値の中間位置に対応してパンチ孔を穿孔するこ
とにより、穿孔されたパンチ孔の最も低額側のパンチ孔
に対応する金額領域内に残額があることを示す。
【0009】したがって、残額目安パンチ孔により、残
額情報を高精度に表示するためには、分割領域の数、す
なわち残額目安パンチ孔の個数を増やして、残額範囲を
示す個々の分割領域の幅を狭くすることが必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、読書装置に
おいて、読書を行う部分の局部的な故障又はプリペイド
カード媒体の損傷等によって、残額情報を更新すること
ができず更新エラーとなることがある。このような場
合、店員がそのプリペイドカードの残額目安パンチ孔の
示す残額領域を目視によって確認し、残額分を利用者に
払い戻す。このとき、最低額の残額目安パンチ孔に対応
する残額領域内の金額は確認することができないため、
その金額については利用者の申し出に従って支払うこと
になる。このため、利用者が該当する残額領域の範囲内
で実際より多い虚偽の残額を申し出る可能性もあり、そ
のような場合には、余分に支払うことになり、店舗にと
っては損失となる。
【0011】例えば、額面が11,000円のプリペイ
ドカードで、度数値が「0」、「10」、「30」、
「50」、「70」及び「100」と表記され、それぞ
れ「0円」、「1,000円」、「3,000円」、
「5,000円」、「7,000円」及び「10,00
0円」に対応している場合を考える。度数値「70」と
「100」との間に残額目安パンチ孔が穿孔されている
場合(図2参照)、残額は「10,000円」未満
「7,000円」以上の範囲であるが、そのような場
合、実際には残額が7,100円であっても、利用者か
ら9,800円の残額があったと申告されれば、店員は
その金額を支払わざるを得なかった。
【0012】このように更新エラー時には、残額目安パ
ンチ孔のみが店舗が支払うべき残額の根拠となる。この
ため、更新エラー時においては、単なる残額目安パンチ
孔でなく、より高精度に残額を記録表示できるようにす
ることが望ましい。本発明は、上述した事情に鑑みてな
されたもので、プリペイドカードの更新エラー時に、一
層高精度の残額を表示記録することにより、残額払い戻
しにおける不正を効果的に防止し得るプリペイドカード
システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るプリペイドカードシステムは、金銭的
価値に対応する額面金額及び残額を含む金額情報を記憶
するとともに、残額目安パンチ孔の穿孔により残額目安
を示すプリペイドカードを用いて金銭的決済を行うプリ
ペイドカードシステムにおいて、セットされたプリペイ
ドカードの前記金額情報における残額情報を消費金額に
応じて更新して所定の記憶領域に書込み、当該更新残額
が新たな残額領域に入るときは所要の残額目安パンチ孔
を度数値列に対応させて穿孔し、且つ該消費金額を含む
売上情報を生成するとともに、前記プリペイドカードの
前記所定の記憶領域に対する前記残額情報の更新書込み
にエラーを生じた場合には、当該プリペイドカードの所
定の部位に更新残額に対応するパターンで詳細残額パン
チ孔を穿孔する複数の読書手段と、セットされたプリペ
イドカードの前記所定の部位に詳細残額パンチ孔が穿孔
されている場合には、当該詳細残額パンチ孔を読み取
り、当該詳細残額パンチ孔のパターンに相当する残額を
表示する少なくとも1個の残額読取手段と、前記読書手
段から前記プリペイドカードの消費金額を含む売上情報
を収集処理する上位処理手段と、を備える。
【0014】このような構成によれば、プリペイドカー
ドの更新残額の書込み時にエラーが発生した場合に、残
額目安パンチ孔よりも詳細な残額を示す詳細残額パンチ
孔を穿孔し、当該詳細残額パンチ孔を読み取ることによ
り詳細な残額を知ることができ、プリペイドカードの更
新エラー時に、一層高精度の残額を識別して、残額払い
戻しにおける不正及び損失を効果的に防止することがで
きる。
【0015】前記読書手段は、セットされたプリペイド
カードの所定の記憶領域に記憶された前記額面金額及び
残額を含む前記金額情報の読出し、並びに前記金額情報
における残額情報の更新書込みを行うリーダ/ライタ手
段と、前記金額情報における残額情報を消費金額に応じ
て前記リーダ/ライタ手段により更新させる消費処理制
御手段と、前記残額情報の更新書込みにおける更新残額
が新たな残額領域に入るときは所要の残額目安パンチ孔
を穿孔するとともに、前記リーダ/ライタ手段による前
記残額情報の更新書込みにエラーが発生した際には、更
新残額に対応する当該プリペイドカードの所定の部位
に、更新残額に対応するパターンで詳細残額パンチ孔を
穿孔するパンチ制御手段と、を含んでいてもよい。
【0016】前記読書手段は、前記詳細残額パンチ孔を
当該プリペイドカードの額面金額と更新エラーを生じた
更新残額との差額に応じたパターンにて穿孔する手段を
含んでいてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリペイドカ
ードシステムを、その実施の形態について、図面を参照
して説明する。本発明の実施の形態に係るプリペイドカ
ードシステムの構成を図1に示している。
【0018】図1に示すプリペイドカードシステムは、
読書装置1、中継装置2、記録装置3及び決済センタ4
を備えている。また、本システムは、後述する詳細残額
パンチ孔を読み取るための読書装置1Aをさらに備え
る。
【0019】このプリペイドカードシステムでは、カー
ド発行元Dで製造され発行されたプリペイドカードが店
舗Sに販売され、さらに店舗Sで利用者に販売される。
利用者は、店舗Sにおいて、例えば遊技媒体の貸出等の
ようなサービス提供の対価をプリペイドカードにより支
払うことができる。このサービス提供及び支払いは、店
舗Sに設置された読書装置1を用いて行われ、プリペイ
ドカードに金額情報として記憶されている金額が消費さ
れる。店舗Sは、読書装置1で消費された金額に基づく
売上情報を中継装置2において集計して、適宜蓄積・加
工する。
【0020】中継装置2は、集計した読書装置1の消費
金額に基づく売上情報をカード発行元Dの決済センタ4
に送信する。カード発行元Dは、各店舗Sから決済セン
タ4において受信した金額情報に相当する金額を売上金
として各店舗Sに支払う。このプリペイドカードシステ
ムで使用するプリペイドカードを、図2を参照して説明
する。図2に示すように、プリペイドカードCは、磁性
層を用いた磁気的な情報記憶部Aを有する。
【0021】情報記憶部Aには、使用・消費によって随
時更新、変更又は追加される流動的な情報、すなわち、
金額情報のうちの残額情報、及びエラー発生時における
エラーコード、店舗Sにおける発券時に書き込まれる店
舗コード等の情報が書き込まれるとともに、エンコード
時に一旦設定された後は、消費等によって変更されるこ
とがない固定的な情報、すなわち金額情報のうちの額面
金額情報、プリペイドカードCのカード識別情報つまり
カードID、製造元を示す製造元コード及び製造日情報
等の情報も書き込まれる。
【0022】プリペイドカードCに記録されるこれらの
情報の少なくとも一部は、通常の場合、所定の暗号鍵に
よって暗号化されている。また、プリペイドカードCに
は、裏面に一辺に沿って残額の目安を示す複数の度数値
が表記されており、当該プリペイドカードCの消費に際
し、各度数値の中間位置等に対応して残額目安パンチ孔
が穿孔される。
【0023】すなわち、額面金額が11,000円の場
合、例えば図2に示すように、「0」、「10」、「3
0」、「50」、「70」及び「100」の6つの度数
値が印刷等により表記されている。各度数値「0」、
「10」、「30」、「50」、「70」及び「10
0」は、それぞれ「0円」、「1,000円」、「3,
000円」、「5,000円」「7,000円」及び
「10,000円」に対応している。
【0024】プリペイドカードCは、未使用時には、パ
ンチ孔が穿孔されておらず、使用されて残額が10,0
00円未満7,000円以上の範囲となったときに度数
値「100」と「70」との中間位置に対応して図中破
線で示すパンチ孔が穿孔される。さらに使用されて残額
が7,000円未満5,000円以上の範囲となったと
きに度数値「70」と「50」との中間位置に対応して
パンチ孔が穿孔される。以後同様に、残額が5,000
円未満3,000円以上の範囲となったときに度数値
「50」と「30」との中間位置に対応してパンチ孔が
穿孔され、残額が3,000円未満1000円以上の範
囲となったときに度数値「30」と「10」との中間位
置に対応してパンチ孔が穿孔され、残額が1000円未
満となったときに度数値「10」と「0」との中間位置
に対応してパンチ孔が穿孔される。
【0025】なお、一回でも使用されて、残額が11,
000円未満10,000円以上の範囲となったときに
度数値「100」の位置に対応してパンチ孔を穿孔し、
残額が0円となったときに、度数値「0」の位置に対応
してパンチ孔を穿孔するようにしてもよい。
【0026】記録装置3は、カード発行元Dにおいてプ
リペイドカードCを発行するための装置である。すなわ
ち、記録装置3は、予め用意されたエンコード情報とし
て、金額情報の額面金額情報、並びにプリペイドカード
Cのカード識別情報、製造元を示す製造元コード及び製
造日情報等のように、エンコード時に一旦設定された後
は、消費等によって変更されることがない固定的な情
報、金額情報のうちの残額情報、並びに不正識別情報等
のように、使用・消費によって随時更新、変更又は追加
される流動的な情報の初期情報を、情報記憶部Aに書き
込む。記録装置3は、これらの情報の少なくとも一部に
所定の暗号鍵による暗号化を施してから書込みを行い、
プリペイドカードCを発行する。
【0027】読書装置1は、例えば、遊技媒体の貸出等
を行う物販機(図示せず)に接続されており、物販機が
利用者に提供した遊技媒体等の対価をプリペイドカード
Cに記憶されている金額情報における残額から差し引く
ことにより、プリペイドカードCの消費を具体化するた
めの装置である。
【0028】この読書装置1は、プリペイドカードCが
セットされると、まず、カードチェックを行う。すなわ
ち、読書装置1は、セットされたプリペイドカードCに
切り貼りや情報記憶部Aの記憶内容のデッドコピー等の
変造が施されているか否かを予想される変造に対処する
所定の方法によりチェックする。
【0029】そして、当該プリペイドカードCから変造
が検出されなければ、情報記憶部Aに記憶されている情
報を読出し且つ残額目安パンチ孔の穿孔状況等を検出し
て、通常の矛盾検出等の不正チェック処理を行う。すな
わち、読書装置1は、プリペイドカードCの情報記憶部
Aの記憶情報及びパンチ孔情報等に矛盾があるか否かを
チェックし、矛盾があれば、当該プリペイドカードCに
何らかの不正又は不具合があると判定する。
【0030】変造を含む不正又は不具合があると判定さ
れた場合、読書装置1は、当該プリペイドカードの使用
を阻止して、装置内部に取り込むか又は排出するかする
とともに、中継装置2に不正プリペイドカードのカード
ID等を含む検知データを送信する。
【0031】なお、中継装置2は、他の読書装置1で不
正プリペイドカードと判定されたプリペイドカードのカ
ードIDの通知データを受信し、登録データベースに対
して使用不可として登録する。中継装置2は、読書装置
1によるチェック時にカードIDによる照会に対して、
登録データベースにおける使用不可の登録情報も反映し
て使用許可/不許可を応答するようにしてもよい。
【0032】読書装置1は、物販機が利用者に提供した
遊技媒体等の対価として、プリペイドカードCが消費さ
れると、消費金額をプリペイドカードCに記憶されてい
る金額情報における残額から差し引いて、プリペイドカ
ードCの金額情報における残額を更新する。このとき、
読書装置1は、予め度数値とともに設定した残額区分に
基づき、残額が新たな残額区分に入ると、残額目安パン
チ孔を穿孔する。
【0033】また、プリペイドカードCの情報記憶部A
に記憶された金額情報における残額情報の更新に際し、
リード・ライトヘッドの異常又は劣化、あるいはプリペ
イドカード媒体の異常又は劣化等の要因により、プリペ
イドカードCの情報記憶部Aに対する残額情報の更新書
込みを行うことができないことがある。このような場合
には、読書装置1は、通常の残額目安パンチ孔とは異な
る所定箇所に詳細残額パンチ孔を穿孔して、更新エラー
である旨のエラー表示を行う。
【0034】詳細残額パンチ孔は、後述するように、プ
リペイドカードCの残額目安パンチ孔の穿孔領域とは異
なる所定領域に、例えば当該プリペイドカードCの額面
金額から最終残額を差し引いた金額を2進化したパター
ンで穿孔される。この場合、額面金額から最終残額を差
し引いた金額を2進化したパターンとする理由は、詳細
残額パンチ孔領域に不正にパンチ孔を追加穿孔して変造
し、不正な払い戻しを受けることを防止するためであ
る。
【0035】このような更新エラーが発生した場合、利
用者は、読書装置1から排出されたプリペイドカードC
を窓口等に提出し、店員から残額の払い戻しを受ける。
この際に、店員は、残額読取機能付きの読書装置1Aに
当該プリペイドカードCをセットし、残額読取機能付き
の読書装置1Aで詳細残額パンチ孔が読み取られて表示
された残額に従って利用者に対する払い戻しを行う。
【0036】中継装置2は、店舗S内の各読書装置1に
おいて消費金額として処理された金額に基づく売上情報
を集約して、決済センタ4に送信する。
【0037】読書装置1は、図3に示すように構成され
ている。図3に示す読書装置1は、通信処理部11、消
費処理部12、記憶部13、リーダ/ライタ14及びパ
ンチ制御部15を備えている。
【0038】通信処理部11は、消費処理部12と中継
装置2との間の通信を行う。通信処理部11は、例え
ば、中継装置2からの要求コマンドに対するレスポンス
として、読書装置1におけるプリペイドカードの消費金
額情報を含む売上情報を記憶部13から読み出して中継
装置2に送信する。
【0039】消費処理部12は、遊技媒体等の物品を提
供するなどして消費操作を実行する物販機(図示してい
ない)等に連動し、遊技媒体等の提供に対応するプリペ
イドカードCの消費に基づき、リーダ/ライタ14を介
してプリペイドカードCの残額情報等の記憶情報を更新
するとともに、消費金額情報を含む売上情報を記憶部1
3に蓄積する。また、消費処理部12は、プリペイドカ
ードCの情報記憶部Aに対する残額情報の更新により、
残額目安パンチ孔を穿孔すべき時は、プリペイドカード
Cの所定の残額目安パンチ孔の穿孔領域に残額目安パン
チ孔を穿孔する。消費処理部12は、プリペイドカード
Cの情報記憶部Aに対する残額情報の更新に際し、更新
エラーを生じて更新書込みを行うことができなかった場
合には、プリペイドカードCの残額目安パンチ孔の穿孔
領域とは異なる所定の詳細残額パンチ孔の穿孔領域に詳
細残額パンチ孔を穿孔する。記憶部13は、日常の消費
処理部12における消費金額の処理に基づく売上情報を
格納蓄積する。
【0040】消費処理部12は、リーダ/ライタ14に
プリペイドカードCが挿入された時には、まず、当該プ
リペイドカードCが適正なものであるか否かなどをチェ
ックする。すなわち、消費処理部12は、プリペイドカ
ードCに対する変造の不正の有無を識別する。プリペイ
ドカードCに対する変造には、使用済のプリペイドカー
ドを用いた切り貼りにより残額目安パンチ孔を閉塞させ
たり、未消費の又は残額の多いプリペイドカードの情報
記憶部Aの記憶情報をデッドコピーしたりするものがあ
る。したがって、変造の識別には、プリペイドカードC
の外観や媒体の物理的特性により、切り貼りを検出した
り、各プリペイドカード媒体に固有の物理的情報に基づ
く情報を、情報記憶部Aの記憶情報に含ませておき、該
物理的情報を検出して情報記憶部Aの記憶情報と比較照
合して、両者の不対応により、記憶情報のデッドコピー
を識別したりする。
【0041】変造が検出されなければ、消費処理部12
は、リーダ/ライタ14を介してプリペイドカードCか
ら読み取られた情報に基づき、該プリペイドカードCが
当該店舗Sにおいて発券されたものであるか否かを調べ
る。また、消費処理部12は、通信処理部11を介して
中継装置2に当該プリペイドカードCのカードIDを照
会して、登録データベースに使用不可として登録されて
いないかを調べる。さらに、消費処理部12は、リーダ
/ライタ14を介して、残額目安パンチ孔を検出し、プ
リペイドカードCに記憶されている金額情報との間で矛
盾がないかなどを確認する。
【0042】プリペイドカードCから変造が検出され
ず、当該店舗Sにおいて発券されたものであり、残額目
安パンチ孔と金額情報との間で矛盾がないなど、プリペ
イドカードCが正常であると判定されれば、リーダ/ラ
イタ14は、当該プリペイドカードCが正常であるとし
て、残額情報を消費処理部12に与える。
【0043】プリペイドカードCに変造が検出された場
合、当該店舗Sにおいて発券されたものでないと判定さ
れた場合、当該店舗Sにおいて発券されたものと判定さ
れても残額目安パンチ孔と金額情報とに矛盾がある場
合、又は登録データベースに使用不可として登録されて
いる場合など、プリペイドカードCが不正であると判定
された場合には、消費処理部12は、当該プリペイドカ
ードCを不正であるとして、読書装置1の内部に取り込
むなどして排除し、その使用を阻止する。
【0044】また、消費処理部12において、プリペイ
ドカードCに変造が検出され、あるいは残額目安パンチ
孔と金額情報とに矛盾があるなどとして、プリペイドカ
ードCが不正であると判定した場合には、消費処理部1
2は、中継装置2に当該プリペイドカードCのカードI
Dを送信して、登録データベースに使用不可として登録
する。
【0045】プリペイドカードCから読み取られた金額
情報は、消費処理部12により処理されて残額情報が記
憶部13に書き込まれる。さらに、消費処理部12にお
ける消費金額情報に応じて、該残額情報を更新し、同様
にプリペイドカードの金額情報を(必要に応じて暗号化
して)更新する。また、消費処理部12は、金額情報の
更新により、新たな金額情報を書込む際に、更新後の残
額に基づき必要に応じて、パンチ制御部15及びリーダ
/ライタ14を介して残額目安パンチ孔を穿孔する。
【0046】プリペイドカードCの情報記憶部Aへの残
額情報の更新書込みに際して、更新書込みエラーが発生
した場合には、消費処理部12は、パンチ制御部15を
介して、プリペイドカードCの残額目安パンチ孔穿孔領
域とは異なる詳細残額パンチ孔穿孔領域に、詳細な残額
を示す詳細残額パンチ孔を穿孔する。
【0047】リーダ/ライタ14は、消費処理部12に
より制御されて、プリペイドカードCの記憶情報の読出
し/書込みを行うとともに、残額目安パンチ孔の読取り
を行う。パンチ制御部15は、残額に応じた残額目安パ
ンチ孔の穿孔及び詳細残額パンチ孔の穿孔を行う。
【0048】また、中継装置2は、図4に示すように構
成されている。図4に示す中継装置2は、通信処理部2
1、データ中継/参照部22、記憶部23及びデータベ
ース部24を備えている。
【0049】通信処理部21は、データ中継/参照部2
2と読書装置1(読書装置1Aを含む)との間、並びに
データ中継/参照部22と決済センタ4との間の通信を
行う。通信処理部21は、例えば、読書装置1を走査す
べく、順次周期的に要求コマンドを送信し、それに対す
るレスポンスとして、読書装置1からの売上情報を収集
する。また、通信処理部21は、例えば、所定期間毎
に、又は決済センタ4からの要求コマンドに対するレス
ポンスとして、売上情報を記憶部23から読み出して決
済センタ4に送信する。通信処理部21は、その他の必
要な情報を、決済センタ4との間で、随時、適切なる手
法にて授受することが可能である。
【0050】データ中継/参照部22は、通信処理部2
1を介して読書装置1から収集したカードID及び売上
情報を、所要の処理を施した後、データベース部24に
蓄積する。また、データ中継/参照部22は、データベ
ース部24に蓄積された売上情報を抽出し、通信処理部
21を介して決済センタ4に送出して、決済処理に供す
る。
【0051】データ中継/参照部22は、通信処理部2
1を介して、読書装置1から、使用可否の照会のための
カードIDを受信すると、データベース部24を参照
し、当該カードIDに対応するプリペイドカードCの使
用の可否を応答する。また、データ中継/参照部22
は、通信処理部21を介して、読書装置1において、矛
盾等の検出により、使用不可と判定したプリペイドカー
ドCのカードIDを受信すると、当該カードIDをデー
タベース部24に使用不可として登録する。
【0052】記憶部23は、データ中継/参照部22の
処理に必要なデータ、並びに処理の過程において一時的
に又は結果として発生するデータを格納する。データベ
ース部24は、データ中継/参照部22により、読書装
置1から収集し、ソート及び集計等の加工を施したカー
ドID及び売上情報を格納する。データベース部24に
蓄積されたカードIDは、当該店舗S内で使用可能なプ
リペイドカードの登録データベースを構成している。
【0053】読書装置1Aは詳細残額を読み取る機能を
有する装置であり、図5に示すように構成されている。
図5に示す読書装置1Aは、制御部32と、記憶部33
と、リーダ/ライタ34と、パンチ孔読取部36と、残
額表示部37と、を備えている。
【0054】制御部32は、リーダ/ライタ34に詳細
残額パンチ孔が穿孔されたプリペイドカードCが挿入さ
れた時には、まず、プリペイドカードが適正なものであ
るかについて、記憶部33に記憶されている所定のチェ
ック要件に従って、チェックする。
【0055】すなわち、制御部32は、プリペイドカー
ドCに対する変造の不正の有無を識別する。プリペイド
カードCに対する変造には、使用済のプリペイドカード
を用いた切り貼りにより残額目安パンチ孔を閉塞させた
り、未消費の又は残額の多いプリペイドカードの情報記
憶部Aの記憶情報をデッドコピーしたりするものがある
が、詳細残額パンチ孔が穿孔されたプリペイドカードC
では更新エラーが発生しているため、プリペイドカード
の情報記憶部Aの記憶情報は正常でない可能性が高い。
そこで、この場合の変造の識別には、プリペイドカード
Cの外観や媒体の物理的特性により、切り貼りを検出す
るなど、記憶情報の内容を直接用いることのない変造の
検出が行われる。
【0056】変造が検出されなければ、制御部32は、
パンチ孔読取部36を介して、詳細残額パンチ孔を読み
取り、読み取った詳細残額を残額表示部37に表示す
る。パンチ孔読取部36は、詳細残額パンチ孔領域に穿
孔された詳細残額パンチ孔のパターンを読み取り、制御
部32に与えて詳細残額の識別に供する。制御部32
は、パンチ孔読取部36から与えられる詳細残額パンチ
孔のパターンに基づいて詳細残額を判定識別する。残額
表示部37は、制御部32で判定識別された詳細残額パ
ンチ孔のパターンに基づく詳細残額を表示する。
【0057】したがって、店員は、利用者から提示され
た詳細残額パンチ孔が穿孔されたプリペイドカードCを
読書装置1Aのリーダ/ライタ34にセットして、残額
表示部37に表示される残額に基づいて、利用者に対す
る払い戻しを行えばよい。
【0058】次に、上述したプリペイドカードシステム
における消費処理について、図6〜図8に示すフローチ
ャートを参照して説明する。図6に示す消費処理は、読
書装置1のリーダ/ライタ14にプリペイドカードCが
セットされるとその都度起動される。
【0059】プリペイドカードCがセットされて、処理
が開始されると、読書装置1の消費処理部12は、リー
ダ/ライタ14を介して、プリペイドカードCの変造の
有無を検出し、且つ残額目安パンチ孔の穿孔状況等を検
出するとともに、中継装置2と交信して、当該プリペイ
ドカードCが正常か否かをチェックするカードチェック
処理を実行する(ステップS11)。
【0060】このカードチェック処理において、消費処
理部12は、カードIDを中継装置2に送信して中継装
置2に照会し且つプリペイドカードCの情報記憶部Aの
記憶情報及びパンチ孔情報等の矛盾をチェックする。消
費処理部12は、プリペイドカードCの変造の検出、並
びに記憶情報及びパンチ孔情報等の矛盾があれば、当該
プリペイドカードCに何らかの不正又は不具合があり異
常であると判定し、当該プリペイドカードの使用を阻止
して、読書装置1内部に取り込み、又は排出するととも
に、中継装置2に不正プリペイドカードのカード識別情
報等を含む検知データを送信する。消費処理部12は、
中継装置2にて使用不許可であると判定された場合に
も、当該プリペイドカードCに不正又は不具合があり異
常であるとして、当該プリペイドカードCの使用を阻止
して排出する。
【0061】消費処理部12は、異常が検出されない場
合には、さらに、リーダ/ライタ14を介して金額情報
を読出し、(必要に応じて所定の暗号鍵を用いて復号し
た)可変情報からプリペイドカードCの残額を確認し、
記憶部13に格納する(ステップS12)。
【0062】残額があれば、利用者からの終了スイッチ
(図示せず)の押下による終了要求の有無を調べ(ステ
ップS13)、終了要求がなければ、消費スイッチ(図
示せず)の押下による消費要求、例えば遊技媒体の貸出
要求、の有無を調べる(ステップS14)。例えば、遊
技システム等の場合、終了スイッチは、カードの返却を
要求するカード返却スイッチであり、消費スイッチは、
遊技媒体の貸出を要求する貸出スイッチである。
【0063】ステップS14で、利用者からの消費要求
があれば、利用者に遊技媒体を貸出すなどして、消費を
行わせる(ステップS15)。消費処理部12は、もと
の残額から消費額を減算し、この減算結果を新たな残額
とするように、記憶部13に記憶されている残額を更新
する(ステップS16)。
【0064】そして、更新後の新たな残額が“0”であ
るか否かを調べ(ステップS17)、残額が“0”であ
れば、その旨のメッセージを表示して(ステップS1
8)、消費処理を終了するための終了処理に移行する
(ステップS19)。終了処理の終了後は消費処理を終
了して、待機状態に戻る。
【0065】ステップS12において、プリペイドカー
ドCの残額がない場合及び残額が確認できない場合に
は、直ちにステップS19にジャンプして終了処理を実
行する。ステップS13において、終了要求が認識され
た場合にも直ちにステップS19にジャンプして終了処
理を実行する。
【0066】ステップS14において、消費要求がない
場合には、ステップS13に戻り、終了要求及び消費要
求を待つ。ステップS17において、差し引き残額が
“0”にならず、残額が残っている場合にも、ステップ
S13に戻り、終了要求及び消費要求を待つ。
【0067】図6のステップS11のカードチェック処
理の詳細を図7に示している。カードチェック処理が開
始されると、まず、消費処理部12により、リーダ/ラ
イタ14を介してプリペイドカードCの変造の有無がチ
ェックされる(ステップS21)。この変造チェックの
結果を判別し(ステップS22)、変造が検出されない
ときは、消費処理部12は、リーダ/ライタ14により
プリペイドカードCの情報記憶部Aから最新の残額情報
及びその他の可変情報及び残額目安パンチ孔情報等を読
み取り、矛盾を検出する(ステップS23)。
【0068】消費処理部12は、該矛盾検出の結果を判
別し(ステップS24)、矛盾ありと判定されなければ
正常と判定して(ステップS25)、図6に戻りステッ
プS12に進む。また、図7のステップS22で変造が
検出された場合には異常であると判定して(ステップS
26)、当該プリペイドカードCを排除するなど、所定
の異常/不正処理を実行する(ステップS27)。ま
た、ステップS24で矛盾が検出された場合にも、ステ
ップS26に移行して、異常と判定して、ステップS2
7で所定の異常/不正処理を実行する。
【0069】図6のステップS19の終了処理の詳細を
図8に示している。終了処理が開始されると、その時点
で記憶部13に記憶されている最終残額に基づいて、プ
リペイドカードCの情報記憶部Aに対して残額情報等の
金額情報を(必要に応じて所定の暗号鍵を用いて暗号化
するなどして)更新書込みし(ステップS31)、更新
後の残額が残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金額か否か
を調べる(ステップS32)。
【0070】残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金額と
は、プリペイドカードCに度数値として印刷された残額
領域のうちの従前の領域とは異なる領域に新たに入る金
額である。このような金額であるときは、パンチ制御部
15により、残額目安パンチ孔が穿孔される(ステップ
S33)。
【0071】このような残額情報の更新書込みに失敗し
たときは、更新エラーとなるが、次にこの更新エラーが
発生したか否かが判定される(ステップS34)。更新
エラーが発生したときは、消費処理部12はパンチ制御
部15を介して詳細残額パンチ孔を穿孔して(ステップ
S35)、ブザーを鳴動させるなどして更新エラーを表
示する(ステップS36)。更新エラーの表示後は、リ
ーダ/ライタ14からプリペイドカードCを排出する
(ステップS37)。そして、処理を終了し、消費処理
に戻る。
【0072】ステップS32で、更新後の残額が残額目
安パンチ孔の穿孔が必要な金額でないと判定された場合
には、ステップS33をスキップして、ステップS34
に移行し、更新エラーの判定を行う。また、ステップS
34で、更新エラーでないと判定された場合には、ステ
ップS35及びS36をスキップして、ステップS37
に移行し、プリペイドカードCを排出する。
【0073】図9に示すように、プリペイドカードC
は、長辺の一方に沿う縁部に残額目安パンチ孔H1が穿
孔される度数値が表記(印刷)された残額目安パンチ孔
領域P1、及び券種つまり額面金額に応じた券種パンチ
孔H2が穿孔される券種パンチ孔領域P2が設定されて
いる。これら残額目安パンチ孔領域P1と券種パンチ孔
領域P2との間のスペースに詳細残額パンチ孔H3を穿
孔する詳細残額パンチ孔領域P3を設ける。上述したよ
うに詳細残額パンチ孔H3は、更新エラー発生時にのみ
穿孔される。これを、専用の読書装置1Aでのみ読み取
って、残額をより正確に表示することができる。
【0074】詳細残額パンチ孔の具体的な穿孔フォーマ
ットは、例えば、詳細な残額を一万円単位の部位、千円
単位の部位及び百円単位の部位と3つの部位に分けてパ
ンチ孔を穿孔して表示することも考慮される。しかしな
がら、このようにすると、詳細残額パンチ孔の穿孔領域
に広いスペースを必要とする。そこで、詳細残額パンチ
孔は、金額を2進数で表わした値を用い、さらにこの場
合、残額を示す値としては、券種に応じた初期最高残額
すなわち額面金額からその時点での残高を差し引いた値
を用いて詳細残額パンチ孔を穿孔する。
【0075】これは、磁気情報等の記憶情報の更新がで
きないため、記憶情報の内容の変更が行われていないこ
とを利用し、パンチ孔が不正に穿孔されるおそれがある
ためである。この場合、詳細残額読取用の読書装置1A
では、額面金額と残額との差額ではなく、その差額に基
づき実際の残額を表示する。
【0076】したがって、この場合、例えば残額を示す
値、すなわち額面金額と残額との差額を2進7桁で表現
しようとすると、図9に示すように、穿孔箇所は7箇所
となり、各桁の値“64”、“32”、“16”、
“8”、“4”、“2”及び“1”に対応する各穿孔箇
所のパンチ孔の有無の組み合わせの穿孔パターンによ
り、残額に対応する値を表現することができる。この場
合、2進各桁に対応する箇所は、専用の読取用の読書装
置1Aで判別することができればよいので、印刷等によ
り表示する必要はない。
【0077】すなわち、更新エラーとなり詳細残額パン
チ孔が穿孔されたプリペイドカードは、利用者により店
舗内の例えばカウンタに持ち込まれる。この際に、詳細
残額パンチ孔を塞ぐ不正が行われる可能性が予測される
が、このような、パンチ孔を塞ぐ変造は、多くの場合、
店員により容易に視認することができるので、店員の目
視確認による監視により防止することができる。そし
て、詳細残額読取用の読書装置1Aにより、詳細な残額
を知ることができ、表示された残額に基づいて払い戻し
金額を支払うので、カード会社等の余分な出費を防止す
ることができる。
【0078】例えば、図9に示すように、額面金額が1
1,000円のプリペイドカードCにおいて、残額が
7,000円となったときに更新エラーが発生したとす
ると、読書装置1では、額面金額11,000円から実
際の残額7,000円を引いた4,000円を算定す
る。そして、100円単位を切り捨てた値40を2進値
化すると、2進7桁では、“0101000”となる。
それに応じて、図10に示すような穿孔パターンで詳細
残額パンチ孔を穿孔する。そして、利用者は、当該プリ
ペイドカードCをカウンタヘ持参して、残額読取用の読
書装置1Aに挿入して表示される残額について、店員か
ら払い戻しを受けることになる。
【0079】上述したように、このプリペイドカードシ
ステムでは、プリペイドカードの更新残額の書込み時に
エラーが発生した場合に、残額目安パンチ孔よりも詳細
な残額を示す詳細残額パンチ孔を穿孔し、当該詳細残額
パンチ孔を読み取ることにより詳細な残額を知ることが
でき、プリペイドカードの更新エラー時に、一層高精度
の残額を識別して、残額払い戻しにおける不正及び損失
を効果的に防止することができる。
【0080】なお、上述においては、プリペイドカード
媒体として、金額情報等の情報を全面磁性層に磁気記録
する磁気カード媒体を用いるプリペイドカードを例にと
って説明したが、プリペイドカード媒体はこのような磁
気カード媒体に限定されるものではない。例えば、カー
ド上に貼設した磁気ストライプに情報を磁気記録するカ
ード媒体、カード上にメモリ等のIC(集積回路)チッ
プを埋設して該ICチップに情報を記憶させるいわゆる
ICカード媒体、あるいはこれらを適宜組合わせたカー
ド媒体等をプリペイドカード媒体として用いるプリペイ
ドカードについても上述と同様にして本発明を実施する
ことができる。
【0081】本発明のプリペイドカードシステムは、専
用のプリペイドカードシステムとして構成することな
く、通常のコンピュータシステムを用いて実現すること
ができる。例えば、コンピュータシステムに上述の動作
を実行するためのプログラムを格納した媒体(フロッピ
ーディスク、CD−ROM等)から該プログラムをイン
ストールすることにより、上述の処理を実行するシステ
ムを構築することができる。インストールによって、当
該プログラムは、コンピュータシステム内のハードディ
スク等の媒体に格納されて、システムを構成し、実行に
供される。
【0082】また、コンピュータにプログラムを供給す
るための媒体は、狭義の記憶媒体に限らず、通信回線、
通信ネットワーク及び通信システムのように、一時的且
つ流動的にプログラム等の情報を保持する通信媒体等を
含む広義の記憶媒体であってもよい。
【0083】例えば、インターネット等の通信ネットワ
ーク上に設けたFTP(File Transfer Protocol)サー
バに当該プログラムを登録し、FTPクライアントにネ
ットワークを介して配信してもよく、通信ネットワーク
の電子掲示板(BBS:Bulletin Board System)等に
該プログラムを登録し、これをネットワークを介して配
信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS
(Operating System)の制御下において実行することに
より、上述の処理を達成することができる。さらに、通
信ネットワークを介してプログラムを転送しながら起動
実行することによっても、上述の処理を達成することが
できる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリペイドカードの更新エラー時に、一層高精度の残額
をパンチ孔により表示記録することにより、残額払い戻
しにおける不正を効果的に防止し得るプリペイドカード
システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリペイドカードシ
ステムの構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1のプリペイドカードシステムで使用するプ
リペイドカードを模式的に示す図である。
【図3】図1のプリペイドカードシステムにおける読書
装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図4】図1のプリペイドカードシステムにおける中継
装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図5】図1のプリペイドカードシステムにおける残額
読取用の読書装置の構成を模式的に示すブロック図であ
る。
【図6】図1のプリペイドカードシステムにおける読書
装置の消費処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図7】図6の消費処理におけるカードチェック処理を
説明するためのフローチャートである。
【図8】図6の消費処理における終了処理を説明するた
めのフローチャートである。
【図9】図1のプリペイドカードシステムにおける動作
を説明するためのプリペイドカードの模式図である。
【図10】図1のプリペイドカードシステムにおける動
作を説明するための詳細残額パンチ孔の穿孔パターンを
示す模式図である。
【符号の説明】
1 読書装置 1A 残額読取用の読書装置 2 中継装置 3 記録装置 4 決済センタ 11 通信処理部 12 消費処理部 13 記憶部 14 リーダ/ライタ 15 パンチ制御部 16 パンチ孔読取部 17 残額表示部 21 通信処理部 22 データ中継/参照部 23 記憶部 24 データベース部 C プリペイドカード P1 残額目安パンチ孔領域 P2 券種パンチ孔領域 P3 詳細残額パンチ孔領域 H1 残額目安パンチ孔 H2 券種パンチ孔 H3 詳細残額パンチ孔 D カード発行元 S 店舗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G07F 5/22 G06K 19/00 U 7/08 G07F 7/08 L (72)発明者 長谷川 仁 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 株式会 社エヌ・ティ・ティ・データ内 Fターム(参考) 2C005 HA26 HB06 JA04 LB36 3E044 AA05 AA06 BA06 CA05 CC04 DA01 DA03 DA06 DB02 DC01 DC05 DC06 DD02 DE01 EA06 EA09 5B035 AA03 BB07 BB11 BC02 5B058 YA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金銭的価値に対応する額面金額及び残額を
    含む金額情報を記憶するとともに、残額目安パンチ孔の
    穿孔により残額目安を示すプリペイドカードを用いて金
    銭的決済を行うプリペイドカードシステムにおいて、 セットされたプリペイドカードの前記金額情報における
    残額情報を消費金額に応じて更新して所定の記憶領域に
    書込み、当該更新残額が新たな残額領域に入るときは所
    要の残額目安パンチ孔を度数値列に対応させて穿孔し、
    且つ該消費金額を含む売上情報を生成するとともに、前
    記プリペイドカードの前記所定の記憶領域に対する前記
    残額情報の更新書込みにエラーを生じた場合には、当該
    プリペイドカードの所定の部位に更新残額に対応するパ
    ターンで詳細残額パンチ孔を穿孔する複数の読書手段
    と、 セットされたプリペイドカードの前記所定の部位に詳細
    残額パンチ孔が穿孔されている場合には、当該詳細残額
    パンチ孔を読み取り、当該詳細残額パンチ孔のパターン
    に相当する残額を表示する少なくとも1個の残額読取手
    段と、 前記読書手段から前記プリペイドカードの消費金額を含
    む売上情報を収集処理する上位処理手段と、を備えるこ
    とを特徴とするプリペイドカードシステム。
  2. 【請求項2】前記読書手段は、 セットされたプリペイドカードの所定の記憶領域に記憶
    された前記額面金額及び残額を含む前記金額情報の読出
    し、並びに前記金額情報における残額情報の更新書込み
    を行うリーダ/ライタ手段と、 前記金額情報における残額情報を消費金額に応じて前記
    リーダ/ライタ手段により更新させる消費処理制御手段
    と、 前記残額情報の更新書込みにおける更新残額が新たな残
    額領域に入るときは所要の残額目安パンチ孔を穿孔する
    とともに、前記リーダ/ライタ手段による前記残額情報
    の更新書込みにエラーが発生した際には、更新残額に対
    応する当該プリペイドカードの所定の部位に、更新残額
    に対応するパターンで詳細残額パンチ孔を穿孔するパン
    チ制御手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載
    のプリペイドカードシステム。
  3. 【請求項3】前記読書手段は、前記詳細残額パンチ孔を
    当該プリペイドカードの額面金額と更新エラーを生じた
    更新残額との差額に応じたパターンにて穿孔する手段を
    含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプリペイ
    ドカードシステム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500244A (ja) * 2002-09-10 2006-01-05 インゲニア・ホールディングス・リミテッド セキュリティデバイスおよびシステム

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