JP3472179B2 - プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法 - Google Patents

プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法

Info

Publication number
JP3472179B2
JP3472179B2 JP04568199A JP4568199A JP3472179B2 JP 3472179 B2 JP3472179 B2 JP 3472179B2 JP 04568199 A JP04568199 A JP 04568199A JP 4568199 A JP4568199 A JP 4568199A JP 3472179 B2 JP3472179 B2 JP 3472179B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
prepaid card
variable
amount
read
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04568199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000242747A (ja
JP2000242747A5 (ja
Inventor
俊夫 黒井
隆之 鎌田
仁 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Data Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Data Corp filed Critical NTT Data Corp
Priority to JP04568199A priority Critical patent/JP3472179B2/ja
Publication of JP2000242747A publication Critical patent/JP2000242747A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3472179B2 publication Critical patent/JP3472179B2/ja
Publication of JP2000242747A5 publication Critical patent/JP2000242747A5/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリペイドカード
を金額消費に応じて処理するシステムに係り、特にプリ
ペイドカードの変造による不正使用に対処するプリペイ
ドカードシステム、読書装置及び使用許可方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金銭的価値に対応する金額情報を記憶す
るプリペイドカードを金銭的決済に用いるプリペイドカ
ードシステムが実現されている。プリペイドカードシス
テムでは、通常の場合、複数の店舗においてサービスが
提供される。例えば、各店舗には、複数の読書装置及び
これら読書装置の上位処理装置である中継装置等が設置
される。
【0003】読書装置は、プリペイドカードを使用する
ための端末装置であり、この読書装置においては、プリ
ペイドカードに記憶される金額情報に基づいて、遊技媒
体の貸出及び物品の販売等の対価として当該プリペイド
カードが消費される。中継装置は、店舗内の複数の読書
装置等を例えばプリペイドカードの発行元に設置された
決済センタに結合し、該決済センタとの間で通信を行っ
て読書装置等の管理及び消費金額の処理を行う。
【0004】すなわち、プリペイドカードは、例えば店
舗に設置された読書装置を用いることによって、遊技媒
体の貸出等の対価として消費される。このプリペイドカ
ードの消費に際して、読書装置は、消費金額を計上して
決済処理に供し、且つ該消費金額に応じて、プリペイド
カードに記憶される金額情報を更新する。このプリペイ
ドカードの金額情報の更新時に、予め定めた残額範囲に
該当する場合には、プリペイドカードの残額範囲に対応
する所定個所に残額目安パンチ孔の穿孔が行われる。プ
リペイドカードの消費による読書装置の売上情報は、例
えば中継装置によって収集され、該中継装置は、支配下
の各読書装置の売上情報を集計して決済センタに送信す
る。このようにして、プリペイドカードの消費決済が行
われる。
【0005】プリペイドカードの記憶情報には、カード
発行時すなわちエンコード時に設定され、以後の消費等
によって変更されることがないカード識別情報(カード
ID)、製造元を示す製造元コード、製造日(エンコー
ド日)情報及び金額情報のうちの額面金額情報等の固定
的な情報と、金額情報のうちの残額情報及びエラー発生
時におけるエラーコード等のように以後の消費等の処理
によって随時更新されるべき流動的な情報とが含まれ
る。
【0006】一方、プリペイドカードは、金銭的価値を
持っていることから、偽造、及び変造等による不正が行
われるおそれがある。そこで、読書装置においては、金
額情報等の読取時及び更新時に、エラーのチェックを行
うと同時に、変造、偽造及び不正使用等による正常でな
い不正なプリペイドカードを検知するようにしている。
このような不正プリペイドカードの検知にあたっては、
一般に、プリペイドカードの記憶情報及びパンチ孔情
報、並びにそれらの履歴等に矛盾する内容が含まれてい
れば不正としている。
【0007】中継装置は、複数の読書装置から売上情報
及びカード情報等を収集している。売上情報は、上述し
た読書装置におけるプリペイドカードの消費に係る金額
情報であり、カード情報は読書装置等において発見され
た不正プリペイドカードの識別情報等の使用可能なプリ
ペイドカード又は排除すべきプリペイドカード等の判別
情報である。中継装置は、読書装置から収集した売上情
報を蓄積/加工して決済センタに転送するとともに、読
書装置から収集したカード情報は、他の読書装置からの
参照を可能とし、プリペイドカードの不正の弁別に供す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、読書
装置においては、金額情報等の読取時及び更新時に、エ
ラーのチェックを行うと同時に、変造、偽造及び不正使
用等による正常でない不正なプリペイドカードを検知す
るようにしている。このような不正プリペイドカードの
検知にあたっては、一般に、プリペイドカードの記憶情
報及びパンチ孔情報、並びにそれらの履歴等に矛盾する
内容が含まれていれば不正としている。
【0009】しかしながら、使用途中のプリペイドカー
ドの残額のある区分の残額目安パンチ孔が穿孔されたば
かりの、当該区分の初期の状態における記憶情報、特に
可変情報を、次の区分の残額目安パンチ孔が穿孔される
直前の、当該区分の末期の状態にあるプリペイドカード
に、デッドコピーする形の不正が行われる可能性があ
る。このような不正が行われると、上述のようなコピー
及び消費を繰り返すことにより、当該プリペイドカード
の残額が当該区分内で繰り返し上下することになり、当
該区分内で何度も繰り返して不正に消費されることにな
る。しかも、この場合、もともと正常なプリペイドカー
ドをデッドコピーしているため金額情報等の記憶内容自
体は適正なものであるから、残額目安パンチ孔等が対応
してさえいれば、プリペイドカードの記憶情報における
矛盾検出等の単純なチェックでは不正として検出するこ
とができない。
【0010】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、プリペイドカードの金額情報のデッドコピーに
よる変造の不正を、簡単な構成及び処理で確実にしかも
容易に識別して、不正を未然に防止し得るプリペイドカ
ードシステム、読書装置及び使用許可方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係るプリペイドカードシステ
ムは、複数の可変情報領域を有するプリペイドカードを
用いて金銭的決済を行うプリペイドカードシステムにお
いて、プリペイドカードの第一の可変情報領域のうち、
有意情報が書き込まれない端部部位の読取情報を暗号鍵
として、金額情報が書き込まれた第二の可変情報領域の
記憶情報を復号し、正常に復号することができない場合
には不正と識別して排除し、正常に復号することができ
た場合には、前記金額情報を消費金額に応じて更新し、
前記有意情報が書き込まれない端部部位の近傍に強磁界
を作用させた後に、該端部部位の記憶情報を読取って、
該読取情報を新たな暗号鍵として前記更新した金額情報
を暗号化して前記第二の可変情報領域に記憶させるとと
もに、前記消費金額を含む売上情報を生成する複数の読
書手段と、前記読書手段から前記プリペイドカードの消
費金額を含む売上情報を収集処理する上位処理手段と、
を備える。
【0012】このような構成によれば、プリペイドカー
ドの金額情報の更新時に、第一の可変情報領域における
端部の有意情報が書き込まれない部位に強磁界を作用さ
せた後に、当該端部部位における磁気情報を読み取り、
この読取情報を暗号鍵として用いて第二の可変情報領域
に対する暗号化書込みを行うので、プリペイドカードを
セットした際に、当該端部部位の磁気情報を読み取っ
て、該読取情報を暗号鍵として用いて第二の可変情報領
に書き込まれた金額情報の読出し復号を行うことによ
り、プリペイドカードの金額情報の書換えによる残額の
変更の不正を、簡単な構成及び処理で確実にしかも容易
に識別して、不正を未然に防止することが可能となる。
【0013】前記読書手段は、プリペイドカードの前記
第一の可変情報領域及び第二の可変情報領域からの記憶
情報の読出し及び前記第一の可変情報領域の端部部位の
記憶情報の読取り、並びに前記金額情報前記第二の可
変情報領域への書込みを行うリーダ/ライタ手段と、前
記リーダ/ライタ手段を介して、前記第一の可変情報領
の端部部位からの読取情報を得て、該読取情報を暗号
鍵として前記第二の可変情報領域から得られる読出情報
を復号して、復号の成否を識別し、且つ前記第一の可変
情報領域の端部部位に強磁界を作用させた後に、前記第
一の可変情報領域の端部部位からの読取情報を新たな暗
号鍵として前記金額情報前記第二の可変情報領域へ書
き込む暗号処理手段と、前記暗号処理手段による復号結
果に基づいて前記プリペイドカードの不正を識別して排
除するとともに、不正でない場合には、前記リーダ/ラ
イタ手段及び暗号処理手段を介して、消費金額に応じた
前記金額情報前記第二の可変情報領域への書込みを行
わせる消費制御手段と、を含んでいてもよい。
【0014】 また、本発明の第2の観点に係る読書装
置は、プリペイドカードを処理する読書装置であって、
プリペイドカードの第一の可変情報領域のうち、有意情
報が書き込まれない端部部位の読取情報を暗号鍵とし
て、金額情報が書き込まれた第二の可変情報領域の記憶
情報を復号し、正常に復号することができない場合には
不正と識別して排除し、正常に復号することができた場
合には、前記金額情報を消費金額に応じて更新し、前記
有意情報が書き込まれない端部部位の近傍に強磁界を作
用させた後に、該端部部位の記憶情報を読み取って、該
読取情報を新たな暗号鍵として前記更新した金額情報を
暗号化して前記第二の可変情報領域に記憶させる。
た、本発明の第の観点に係る使用許可方法は、複数の
可変情報領域を有するプリペイドカードを用いて金銭的
決済を行うプリペイドカードシステムにおける使用許可
方法において、金額情報を消費金額に応じて更新する際
に、第一の可変情報領域において有意情報が書き込まれ
ていない端部部位に強磁界を作用させた後に、当該端部
部位の記憶情報を読取って、該読取情報を暗号鍵として
前記金額情報を該プリペイドカードの第二の可変情報領
に記憶させ、新たにセットされたプリペイドカードの
前記第一の可変情報領域において有意情報が書き込まれ
ていない端部部位の情報を読み取り、該読取情報を暗号
鍵として前記第二の可変情報領域の記憶情報を復号し
て、該復号の成否により不正を識別して排除することを
特徴としている。
【0015】このようにすれば、プリペイドカードの
額情報の更新時に、第一の可変情報領域における端部の
有意情報が書き込まれない部位に強磁界を作用させた後
に、当該端部部位における磁気情報を読み取り、この読
取情報を暗号鍵として用いて第二の可変情報領域に対す
る暗号化書込みを行い、プリペイドカードをセットした
際に、当該端部部位の磁気情報を読み取って、該読取情
報を暗号鍵として用いて第二の可変情報領域に書き込ま
れた金額情報の読出し復号を行うことにより、プリペイ
ドカードの金額情報の書換えによる残額の変更の不正
を、簡単な構成及び処理で確実にしかも容易に識別する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリペイドカ
ードシステムを、その実施の形態について、図面を参照
して説明する。本発明の実施の形態に係るプリペイドカ
ードシステムの構成を図1に示している。
【0017】図1に示すプリペイドカードシステムは、
読書装置1、中継装置2、記録装置3及び決済センタ4
を備えている。記録装置3及び決済センタ4は、カード
発行会社及びカード製造工場等のようなカード発行元D
に設置されている。一般に、カード発行元Dに対応する
店舗Sは複数存在し、各店舗Sには、複数個の読書装置
1、及びこれら読書装置1を決済センタ4に接続する中
継装置2が設置されている。
【0018】なお、中継装置2は各店舗Sに1個とは限
らず、例えば店舗S内の所定の領域、例えばホール及び
フロア毎に中継装置2が1個ずつ設けられていてもよ
い。すなわち、中継装置2は、店舗S毎の複数個の読書
装置1、店舗S内のホール毎の複数個の読書装置1ある
いは店舗S内のフロア毎の複数個の読書装置1と、決済
センタ4と、の間に設けられる。
【0019】このプリペイドカードシステムでは、カー
ド発行元Dで製造され発行されたプリペイドカードが店
舗Sに販売され、さらに店舗Sで利用者に販売される。
利用者は、店舗Sにおいて、例えば遊技媒体の貸出等の
ようなサービス提供の対価をプリペイドカードにより支
払うことができる。このサービス提供及び支払いは、店
舗Sに設置された読書装置1を用いて行われ、プリペイ
ドカードに金額情報として記憶されている金額が消費さ
れる。店舗Sは、読書装置1で消費された金額に基づく
売上情報を中継装置2において集計して、適宜蓄積・加
工する。
【0020】中継装置2は、集計した読書装置1の消費
金額に基づく売上情報をカード発行元Dの決済センタ4
に送信する。カード発行元Dは、各店舗Sから決済セン
タ4において受信した金額情報に相当する金額を売上金
として各店舗Sに支払う。
【0021】このプリペイドカードシステムで使用する
プリペイドカードを、図2を参照して説明する。図2に
示すように、プリペイドカードCは、通常裏面側に形成
される磁性層を用いた磁気的な情報記憶部Aを持ち、該
情報記憶部Aは、第1の可変情報領域A1及び第2の可
変情報領域A2を有する。
【0022】可変情報領域A1及びA2には、使用・消
費によって随時更新、変更又は追加される流動的な情
報、すなわち、金額情報のうちの残額情報、及びエラー
発生時におけるエラーコード、店舗Sにおける発券時に
書き込まれる店舗コード等の情報が書き込まれる。な
お、エンコード時に一旦設定された後は、消費等によっ
て変更されることがない固定的な情報、すなわち金額情
報のうちの額面金額情報、プリペイドカードCのカード
識別情報つまりカードID、製造元を示す製造元コード
及び製造日情報等の情報は、可変情報領域A1及びA2
内の所定部位に書き込むようにしてもよいし、別途に固
定情報専用の記憶領域を設けて、その領域に書込むよう
にしてもよい。
【0023】可変情報領域A1及びA2の一端の端部に
は、可変情報等の有意情報(意味のある情報)の書き込
みに用いられておらず、単にノイズ成分等の磁気波形の
みを検出することが可能な部位A1′及びA2′が存在
する。このプリペイドカードシステムでは、この端部部
位を、プリペイドカードの識別に用いる。
【0024】プリペイドカードCには、裏面に一辺に沿
って残額の目安を示す複数の度数値が表記されており、
当該プリペイドカードCの消費に際し、各度数値の中間
位置等に対応して残額目安パンチ孔が穿孔される。
【0025】記録装置3は、カード発行元Dにおいてプ
リペイドカードCを発行するための装置である。すなわ
ち、記録装置3は、予め用意されたエンコード情報とし
て、金額情報の額面金額情報、並びにプリペイドカード
Cのカード識別情報、製造元を示す製造元コード及び製
造日情報等のように、エンコード時に一旦設定された後
は、消費等によって変更されることがない固定的な情
報、金額情報のうちの残額情報、並びに不正識別情報等
のように、使用・消費によって随時更新、変更又は追加
される流動的な情報の初期情報を、可変情報領域A1及
びA2に書き込む。必要ならば別途に設けた固定的な情
報専用の情報領域に上述した固定的な情報を書き込むよ
うにしてもよい。記録装置3は、これらの情報の書込み
を行い、プリペイドカードCを発行する。
【0026】読書装置1は、例えば、遊技媒体の貸出等
を行う物販機(図示せず)に接続されており、物販機が
利用者に提供した遊技媒体等の対価をプリペイドカード
Cに記憶されている金額情報における残額から差し引く
ことにより、プリペイドカードCの消費を具体化するた
めの装置である。
【0027】この場合、読書装置1により、プリペイド
カードCの可変情報領域A1及びA2の一方、例えばA
1、には、最新の更新情報の一部を書き込み、他方、例
えばA2、には該更新情報の残部を書込む。この他方の
可変情報領域A2への更新情報の残部の書込みに当た
り、先に更新情報の一部が書き込まれた一方の可変情報
領域A1の有意情報が書き込まれていない端部部位、す
なわちA1′、を識別領域Rとして(図8参照)、該識
別領域Rの記憶情報を読み取った読取情報に基づく暗号
鍵を用いて書込情報を暗号化して書き込む。この暗号化
に用いられる暗号鍵は、識別領域Rの磁気再生信号波形
の読取情報を量子化した情報を用いる。なお、先に暗号
化せずに書き込む更新情報の一部には、残額情報等の重
要な情報は、なるべく含めないようにし、日付、時間、
店番号又は装置番号といった情報とし、残額情報等の重
要な情報は暗号化して書き込むようにすることが望まし
い。
【0028】なお、この読書装置1による更新書込みに
おける上述した他方の可変情報領域A2への更新情報の
残部の書込みに先立ち、先に更新情報の一部が書き込ま
れた一方の可変情報領域A1の有意情報が書き込まれて
いない端部部位A1′、すなわち識別領域Rの近傍に強
磁界を印加する(図9参照)。
【0029】強磁界を印加する以前には、端部部位A
1′すなわち識別領域Rは、図8に示すように不特定の
パターンで磁化されている。強磁界を作用させると、図
9に示すように磁化パターンが変化する。この強磁界に
よる磁化パターンの変化量はランダムである。したがっ
て、強磁界を印加すると、その都度、識別領域R(この
場合、端部部位A1′)の磁化パターンがランダムに変
化する。この端部部位は、有意情報が書き込まれる領域
ではないため、通常の記録情報のデッドコピーの手段で
は、コピーすることはできない。
【0030】また、可変情報領域A1及びA2のうちの
更新情報の一部を書き込む領域及び該更新情報の残部を
書き込む領域は、それぞれ更新の都度、交互に切り替え
るようにしてもよいし、それぞれに固定してもよい。
【0031】この読書装置1は、プリペイドカードCが
セットされると、まず、カードチェックを行う。すなわ
ち、読書装置1は、セットされたプリペイドカードCの
可変情報領域A1及びA2のうちの最新の更新情報の暗
号化されていない一部が書き込まれている一方の可変情
報領域、例えばA1、の有意情報が書き込まれない端部
部位A1′を所定の識別領域Rとして磁気記録情報を読
み取る。読書装置1は、該読取情報を量子化して暗号鍵
として用い、他方の可変情報領域A2に記憶されている
該更新情報の残部を読み出し復号する。読書装置1は、
この復号読み出しの結果、正しく復号が行われたか否か
をチェックし、正しく復号できていなければ、当該プリ
ペイドカードCに何らかの不正又は不具合があると判定
する。
【0032】そして、当該プリペイドカードCにおい
て、情報記憶部Aの可変情報領域A1及びA2の一方の
可変情報領域の端部部位の識別領域Rから読み取った読
取情報に基づく暗号鍵を用いて他方の可変情報領域から
の読出情報を正しく復号することができれば、可変情報
領域A1及びA2から読み出し且つ復号した情報を用
い、且つ残額目安パンチ孔の穿孔状況等を検出して、通
常の矛盾検出等の不正チェック処理を行う。すなわち、
読書装置1は、プリペイドカードCの情報記憶部Aの記
憶情報及びパンチ孔情報等に矛盾があるか否かをチェッ
クし、矛盾があれば、当該プリペイドカードCに何らか
の不正又は不具合があると判定する。
【0033】不正又は不具合があると判定された場合、
読書装置1は、当該プリペイドカードCの使用を阻止し
て排出するとともに、中継装置2に不正プリペイドカー
ドのカードID等を含む検知データを送信する。
【0034】なお、中継装置2は、他の読書装置1で不
正プリペイドカードと判定されたプリペイドカードのカ
ードIDの通知データを受信し、登録データベースに対
して使用不可として登録する。中継装置2は、読書装置
1によるチェック時にカードIDによる照会に対して、
登録データベースにおける使用不可の登録情報も反映し
て使用許可/不許可を応答するようにしてもよい。読書
装置1は、物販機が利用者に提供した遊技媒体等の対価
として、プリペイドカードCが消費されると、消費金額
をプリペイドカードCに記憶されている金額情報におけ
る残額から差し引いて、プリペイドカードCにおける残
額を含む情報を更新する。
【0035】このとき、読書装置1は、プリペイドカー
ドCの可変情報領域A1及びA2のうちの更新情報の一
部を一方の可変情報領域に書き込むとともに、該一方の
可変情報領域の端部部位の所定の識別領域Rに強磁界を
印加する。そして、該識別領域Rの磁気記録情報を読み
取り、該読取情報を量子化した暗号鍵を用いて該更新情
報の残部を暗号化して、他方の可変情報領域に書き込
む。次に、読書装置1は、予め度数値とともに設定した
残額区分に基づき、残額が新たな残額区分に入る場合に
は、残額目安パンチ孔を穿孔する。中継装置2は、店舗
S内の各読書装置1において消費金額として処理された
金額に基づく売上情報を集約して、決済センタ4に送信
する。
【0036】読書装置1は、図3に示すように構成され
ている。図3に示す読書装置1は、通信処理部11、消
費処理部12、記憶部13、リーダ/ライタ14、暗号
処理部15及び強磁界処理部16を備えている。通信処
理部11は、消費処理部12と中継装置2との間の通信
を行う。通信処理部11は、例えば、中継装置2からの
要求コマンドに対するレスポンスとして、読書装置1に
おけるプリペイドカードCの消費金額情報を含む売上情
報を記憶部13から読み出して中継装置2に送信する。
【0037】消費処理部12は、遊技媒体等の物品を提
供するなどして消費操作を実行する物販機(図示してい
ない)等に連動し、遊技媒体等の提供に対応するプリペ
イドカードCの消費に基づき、リーダ/ライタ14を介
してプリペイドカードCの金額情報等の記憶情報を更新
するとともに、消費金額情報を含む売上情報を記憶部1
3に蓄積する。記憶部13は、日常の消費処理部12に
おける消費金額の処理に基づく売上情報を格納蓄積す
る。消費処理部12は、リーダ/ライタ14にプリペイ
ドカードCが挿入された時には、まず、当該プリペイド
カードCが適正なものであるか否かなどをチェックす
る。
【0038】すなわち、消費処理部12は、リーダ/ラ
イタ14に付設された暗号処理部15により、プリペイ
ドカードCの可変情報領域A1及びA2のうちの一方、
すなわち暗号化されていない前回の更新情報の一部が書
き込まれた側、の有意情報が書き込まれていない端部部
位、例えばA1′、である識別領域の記憶情報を読み取
り、該読取情報を暗号鍵として用いて他方の可変情報領
域、例えばA2、から読み出した前回の更新情報の残部
を復号し、該読出情報の復号の成否を調べる。復号が正
常に行われていれば、消費処理部12は、リーダ/ライ
タ14を介してプリペイドカードCから読み取られた情
報に基づき、該プリペイドカードCが当該店舗Sにおい
て発券されたものであるか否かを調べる。
【0039】このとき、消費処理部12は、通信処理部
11を介して中継装置2に当該プリペイドカードCのカ
ードIDを照会して、登録データベースに使用不可とし
て登録されていないかを調べる。さらに、消費処理部1
2は、リーダ/ライタ14を介して、残額目安パンチ孔
を検出し、プリペイドカードCに記憶されている金額情
報との間で矛盾がないかなどを確認する。
【0040】プリペイドカードCの一方の可変情報領域
の端部部位における識別領域Rの読取情報に基づく暗号
鍵による他方の可変情報領域からの読出情報の復号が正
常に行われ、プリペイドカードCが当該店舗Sにおいて
発券されたものであり、残額目安パンチ孔と金額情報と
の間で矛盾がないなど、プリペイドカードCが正常であ
ると判定されれば、リーダ/ライタ14は、当該プリペ
イドカードCが正常であるとして、残額情報を消費処理
部12に与える。
【0041】プリペイドカードCの一方の可変情報領域
の端部部位における識別領域Rの読取情報に基づく暗号
鍵により他方の可変情報領域からの読出情報を復号する
ことができない場合、プリペイドカードCが当該店舗S
において発券されたものでないと判定された場合、当該
店舗Sにおいて発券されたものと判定されても残額目安
パンチ孔と金額情報とに矛盾がある場合、又は登録デー
タベースに使用不可として登録されている場合など、プ
リペイドカードCが不正であると判定された場合には、
消費処理部12は、当該プリペイドカードCを不正であ
るとして排除し、使用を阻止する。また、消費処理部1
2において、所定部位の印刷色と読み取られた額面金額
情報とが対応していない、あるいは残額目安パンチ孔と
金額情報とに矛盾があるなどとして、プリペイドカード
Cが不正であると判定した場合には、消費処理部12
は、中継装置2に当該プリペイドカードCのカードID
を送信して、登録データベースに使用不可として登録す
る。
【0042】プリペイドカードCから読み取られた金額
情報は、消費処理部12により処理されて残額情報が記
憶部13に書き込まれる。さらに、消費処理部12にお
ける消費金額情報に応じて、該残額情報を更新し、同様
にプリペイドカードCの金額情報を更新する。
【0043】この金額情報の更新に際し、消費処理部1
2により、リーダ/ライタ14を介して、残額等の更新
情報の一部をプリペイドカードCの可変情報領域A1及
びA2のうちの一方の可変情報領域に対して書き込んだ
後に、消費処理部12は、強磁界処理部16を介して、
当該可変情報領域の端部部位の識別領域Rの近傍に強磁
界を印加する。そして、消費処理部12は、暗号処理部
15により、リーダ/ライタ14を介して、可変情報領
域A1及びA2のうちの一方、すなわち更新情報の一部
を書き込んだ側、の端部部位の識別領域Rの磁気情報を
読み取って、該読取情報に基づく暗号鍵を用いて、更新
情報の残部を他方の可変情報領域に書き込む。このと
き、暗号鍵は、識別情報を量子化した情報である。
【0044】また、消費処理部12は、金額情報の更新
により、新たな金額情報を書込む際に、更新後の残額に
基づき必要に応じて、リーダ/ライタ14を介して残額
目安パンチ孔を穿孔する。すなわち、リーダ/ライタ1
4は、消費処理部12により制御されて、プリペイドカ
ードCの記憶情報の読出し/書込みを行うとともに、残
額に応じた残額目安パンチ孔の読取り及び穿孔を行う。
【0045】上述したように、暗号処理部15は、消費
処理部12の制御に基づき、プリペイドカードCからの
少なくとも一部の所定の可変情報の読出しに際し、リー
ダ/ライタ14を介して、識別領域Rから磁気情報を読
み取り、該読取情報を量子化して暗号鍵として用い、プ
リペイドカードCから読み出す暗号化情報を、復号す
る。また、暗号処理部15は、消費処理部12の制御に
基づき、プリペイドカードCへの少なくとも一部の所定
の可変情報の書込みに際し、リーダ/ライタ14を介し
て、識別領域Rから磁気情報を読み取り、該読取情報を
量子化して暗号鍵として用い、プリペイドカードCに書
き込む更新情報の少なくとも一部を暗号化する。
【0046】そして、強磁界処理部16は、プリペイド
カードCの所要部位に局部的に強磁界を印加するための
磁気ヘッド16aを備え、消費処理部12の制御に基づ
き、暗号処理部15によるプリペイドカードCへの可変
情報の更新書込みに際して、識別領域Rから暗号鍵とし
ての磁気情報を読み取る前に、識別領域Rの近傍に強磁
界を印加する。
【0047】また、中継装置2は、図4に示すように構
成されている。図4に示す中継装置2は、通信処理部2
1、データ中継/参照部22、記憶部23及びデータベ
ース部24を備えている。通信処理部21は、データ中
継/参照部22と読書装置1との間、並びにデータ中継
/参照部22と決済センタ4との間の通信を行う。通信
処理部21は、例えば、読書装置1を走査すべく、順次
周期的に要求コマンドを送信し、それに対するレスポン
スとして、読書装置1からの売上情報を収集する。ま
た、通信処理部21は、例えば、所定期間毎に、又は決
済センタ4からの要求コマンドに対するレスポンスとし
て、売上情報を記憶部23から読み出して決済センタ4
に送信する。通信処理部21は、その他の必要な情報
を、決済センタ4との間で、随時、適切なる手法にて授
受することが可能である。
【0048】データ中継/参照部22は、通信処理部2
1を介して読書装置1から収集したカードID及び売上
情報を、所要の処理を施した後、データベース部24に
蓄積する。また、データ中継/参照部22は、データベ
ース部24に蓄積された売上情報を抽出し、通信処理部
21を介して決済センタ4に送出して、決済処理に供す
る。
【0049】データ中継/参照部22は、通信処理部2
1を介して、読書装置1から、使用可否の照会のための
カードIDを受信すると、データベース部24を参照
し、当該カードIDに対応するプリペイドカードCの使
用の可否を応答する。また、データ中継/参照部22
は、通信処理部21を介して、読書装置1において、矛
盾等の検出により、使用不可と判定したプリペイドカー
ドCのカードIDを受信すると、当該カードIDをデー
タベース部24に使用不可として登録する。記憶部23
は、データ中継/参照部22の処理に必要なデータ、並
びに処理の過程において一時的に又は結果として発生す
るデータを格納する。
【0050】データベース部24は、データ中継/参照
部22により、読書装置1から収集し、ソート及び集計
等の加工を施したカードID及び売上情報を格納する。
データベース部24に蓄積されたカードIDは、当該店
舗S内で使用可能なプリペイドカードの登録データベー
スを構成している。
【0051】次に、上述したプリペイドカードシステム
における消費処理について、図5〜図7に示すフローチ
ャートを参照して説明する。図5に示す消費処理は、読
書装置1のリーダ/ライタ14にプリペイドカードCが
セットされるとその都度起動される。
【0052】プリペイドカードCがセットされて、処理
が開始されると、読書装置1の消費処理部12は、ま
ず、暗号処理部15により、プリペイドカードCの情報
記憶部Aの可変情報領域A1及びA2のうちの一方、最
新の更新情報の一部が書き込まれた可変情報領域、の金
額情報等の有意情報が書き込まれていない端部部位、例
えばA1′、の所定の識別領域Rの記憶情報を読み取
り、該読出情報に基づく暗号鍵を用いて、他方の可変情
報領域からの読出情報を復号するとともに、リーダ/ラ
イタ14を介して、可変情報領域A1及びA2に記録さ
れているその他の情報を読出し且つ残額目安パンチ孔の
穿孔状況等を検出するとともに、中継装置2と交信し
て、当該プリペイドカードCが正常か否かをチェックす
るカードチェック処理を実行する(ステップS11)。
【0053】このカードチェック処理において、消費処
理部12は、カードIDを中継装置2に送信して中継装
置2に照会し且つプリペイドカードCの情報記憶部Aの
記憶情報及びパンチ孔情報等の矛盾をチェックする。消
費処理部12は、識別情報、記憶情報及びパンチ孔情報
等の矛盾があれば、当該プリペイドカードCに何らかの
不正又は不具合があり異常であると判定し、当該プリペ
イドカードCの使用を阻止して排出するとともに、中継
装置2に不正プリペイドカードのカード識別情報等を含
む検知データを送信する。消費処理部12は、中継装置
2にて使用不許可であると判定された場合にも、当該プ
リペイドカードCに不正又は不具合があり異常であると
して、当該プリペイドカードCの使用を阻止して排出す
る。
【0054】消費処理部12は、リーダ/ライタ14及
び暗号処理部15を介して異常が検出されない場合に
は、読み出した(必要に応じて暗号鍵を用いて復号し
た)可変情報からプリペイドカードCの残額を確認し、
記憶部13に格納する(ステップS12)。残額があれ
ば、利用者からの終了スイッチ(図示せず)の押下によ
る終了要求の有無を調べ(ステップS13)、終了要求
がなければ、消費スイッチ(図示せず)の押下による消
費要求、例えば遊技媒体の貸出要求、の有無を調べる
(ステップS14)。例えば、遊技システム等の場合、
終了スイッチは、カードの返却を要求するカード返却ス
イッチであり、消費スイッチは、遊技媒体の貸出を要求
する貸出スイッチである。
【0055】ステップS14で、利用者からの消費要求
があれば、利用者に遊技媒体を貸出すなどして、消費を
行わせる(ステップS15)。消費処理部12は、もと
の残額から消費額を減算し、この減算結果を新たな残額
とするように、記憶部13に記憶されている残額を更新
する(ステップS16)。そして、更新後の新たな残額
が“0”であるか否かを調べ(ステップS17)、残額
が“0”であれば、その旨のメッセージを表示して(ス
テップS18)、消費処理を終了するための終了処理に
移行する(ステップS19)。終了処理の終了後は消費
処理を終了して、待機状態に戻る。
【0056】ステップS12において、プリペイドカー
ドCの残額がない場合及び残額が確認できない場合に
は、直ちにステップS19にジャンプして終了処理を実
行する。ステップS13において、終了要求が認識され
た場合にも直ちにステップS19にジャンプして終了処
理を実行する。ステップS14において、消費要求がな
い場合には、ステップS13に戻り、終了要求及び消費
要求を待つ。ステップS17において、差し引き残額が
“0”にならず、残額が残っている場合にも、ステップ
S13に戻り、終了要求及び消費要求を待つ。
【0057】図5のステップS11のカードチェック処
理の詳細を図6に示している。カードチェック処理が開
始されると、まず、暗号処理部15により、プリペイド
カードCの可変情報領域A1及びA2のうちの一方、最
新の更新情報の(さほど重要でない)一部が書き込まれ
た可変情報領域、例えばA1、の端部部位A1′の所定
の識別領域Rの記憶情報を読み取り、該読取情報に基づ
く暗号鍵を生成する(ステップS21)。
【0058】次に、消費処理部12は、リーダ/ライタ
14及び暗号処理部15を介して、可変情報領域A1及
びA2のうちの他方、前回更新情報の残部が暗号化書込
みされた可変情報領域から最新の更新時に書き込まれた
情報を読み出し、ステップS21で得た暗号鍵を用いて
復号する(ステップS22)。消費処理部12は、暗号
処理部15によって、先に可変情報領域A1及びA2の
うちの一方の識別領域から読み取られた情報に基づく暗
号鍵を用いることによって、可変情報領域A1及びA2
のうちの他方から読み出された読出情報を、正常に復号
することができたか否かを調べ(ステップS23)、正
常に復号されているときは、消費処理部12は、リーダ
/ライタ14によりプリペイドカードCの可変情報領域
A1及びA2から読み出した最新の残額情報及びその他
の可変情報及び残額目安パンチ孔情報等を読み取り、矛
盾を検出する(ステップS24)。
【0059】消費処理部12は、該矛盾検出の結果を判
別し(ステップS25)、矛盾ありと判定されなければ
正常と判定して(ステップS26)、図5に戻りステッ
プS12に進む。また、図6のステップS23におい
て、可変情報領域A1及びA2のうちの一方における識
別領域の読取情報に基づく暗号鍵によって他方からの読
出情報を正常に復号することができなければ、異常と判
定して(ステップS27)、当該プリペイドカードCを
排除するなど、所定の異常/不正処理を実行する(ステ
ップS28)。また、ステップS25で矛盾が検出され
た場合にも、ステップS27に移行して、異常と判定し
て、ステップS28で所定の異常/不正処理を実行す
る。
【0060】図5のステップS19の終了処理の詳細を
図7に示している。終了処理が開始されると、その時点
で記憶部13に記憶されている最終残額に基づいて、プ
リペイドカードCの情報記憶部Aの可変情報領域A1及
びA2のうちの一方に対して、残額を含む情報からなる
更新情報の一部を書き込み(ステップS31)、可変情
報領域A1及びA2のうちの一方、すなわち更新情報の
一部が書き込まれた側の端部部位の識別領域Rに対し
て、強磁界処理部16により、強磁界を印加する(ステ
ップS32)。
【0061】強磁界処理部16により強磁界を印可させ
た後は、該識別領域の磁気情報を読み取り(ステップS
33)、該読取情報を量子化して暗号鍵として用いて、
可変情報領域A1及びA2のうちの他方に更新情報の残
部を暗号化して書き込む(ステップS34)。該更新情
報の残部の暗号化書込み後、更新後の残額が残額目安パ
ンチ孔の穿孔が必要な金額か否かを調べる(ステップS
35)。残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金額とは、プ
リペイドカードCに度数値として印刷された残額領域の
うちの従前の領域とは異なる領域に新たに入る金額であ
る。このような金額であるときは、リーダ/ライタ14
により、残額目安パンチ孔が穿孔される(ステップS3
6)。残額目安パンチ孔の穿孔後は、リーダ/ライタ1
4からプリペイドカードCを排出する(ステップS3
7)。そして、処理を終了し、消費処理に戻る。
【0062】また、ステップS35で、更新後の残額が
残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金額でないと判定され
た場合には、ステップS36をスキップして、ステップ
S37に移行し、プリペイドカードCを排出する。
【0063】すなわち、図8に示すように、このプリペ
イドカードシステムに用いるプリペイドカードCには、
情報記憶部Aを構成する可変情報領域A1及びA2の2
つの記録トラックがあり、それぞれ可変情報が書き込ま
れる。読書装置1で当該プリペイドカードCが消費さ
れ、カード排出ボタンが押下されるなどして終了要求が
与えられた際に、更新情報の一部を一方の記録トラッ
ク、例えば可変情報領域A1、に対して書き込む。それ
とほぼ同時、つまり可変情報領域A1への更新情報の一
部の書き込みの直後又は直前に、図9に示すように、当
該可変情報領域A1の有意情報が書き込まれていない端
部部位A1′の近傍に、強磁界処理部16により、例え
ば磁気ヘッド16aを介して、強磁界を印加する。
【0064】先に述べたように、強磁界を印加する以前
には、端部部位A1′すなわち識別領域Rは、図8に示
すように不特定のパターンで磁化されている。強磁界を
作用させると、図9に示すように磁化パターンが変化す
る。この強磁界による磁化パターンの変化量はランダム
である。したがって、強磁界を印加すると、その都度、
識別領域R(この場合、端部部位A1′)の磁化パター
ンがランダムに変化する。しかも、この端部部位は、有
意情報が書き込まれる領域ではないため、通常の記録情
報のデッドコピーの手段では、コピーすることはできな
い。
【0065】そして、先に更新情報の一部が書き込まれ
た側の記録トラック、例えば可変情報領域A1、の端部
部位A1′の識別領域Rに書き込まれている磁気情報の
波形を所定区間読み取る。そして、この読取情報の例え
ば図10のような読取波形を、適宜量子化して暗号鍵と
して用いて、更新情報の残部を暗号化して、他方の可変
情報領域A2に書き込む。更新情報のうちの残額等の重
要な情報は、この流動的な暗号鍵によって暗号化書込み
される更新情報の残部に含めることが望ましい。そし
て、これら更新情報の書込み後に、更新書込みの結果、
残額目安パンチ孔を穿孔する必要があれば、穿孔する。
【0066】そして、プリペイドカードCが、読書装置
1にセットされた際には、一方の可変情報領域の端部部
位の識別領域Rから読取った情報に基づく暗号鍵を用い
て、他方の可変情報領域から読み出した情報を復号し、
正しく復号することができれば、当該プリペイドカード
Cを使用可能とする。
【0067】ちなみに、可変情報領域A1及びA2等の
デッドコピーによる不正なプリペイドカードの場合に
は、識別領域Rに強磁界が印加されておらず、コピー元
のプリペイドカードの条件とは一致しない。このため、
不正にコピーされたプリペイドカードの識別領域Rから
読取った情報から暗号鍵を生成しても、更新時の情報の
暗号鍵に対応することはない。したがって、このような
暗号鍵を用いても、暗号情報を適正に復号することはで
きず、不正なプリペイドカードであることが検出され
る。
【0068】上述したように、このプリペイドカードシ
ステムでは、プリペイドカードの記憶情報の更新時に、
更新情報の一部を書き込んだ記憶領域の端部部位に設定
した識別領域の近傍に強磁界を印加した後、当該識別領
域の磁気情報を読み取り、この読取情報に基づく暗号鍵
を用いて更新情報の残部を暗号化して書き込んでおき、
プリペイドカードをセットした際に、当該所定の識別領
域の磁気情報を読み取って、該読取情報に対応する暗号
鍵を用いて他の記憶領域に書き込まれた情報を復号す
る。すなわち、プリペイドカードの記憶情報の書換えに
よる変造の不正を、簡単な構成及び処理で確実にしかも
容易に識別して、不正を未然に防止することができる。
【0069】なお、上述においては、識別領域の読取情
報に基づく暗号鍵を用いて暗号化する更新情報以外につ
いては特に暗号化しないものとして説明したが、プリペ
イドカードに書き込む他の情報についても通常の予め定
めた固定的な暗号鍵等を用いて暗号化して書き込むよう
にしてもよい。
【0070】さらに、上述においては、一方の可変情報
領域の端部部位に設定した識別領域Rの磁気情報を量子
化して暗号鍵として用いるものとして説明したが、当該
磁気情報をそのまま、又は量子化して他方の可変情報領
域に書き込み、当該プリペイドカードの使用時に識別領
域Rからの読取情報を照合して、プリペイドカードの変
造の有無を識別するようにしてもよい。
【0071】また、上述においては、プリペイドカード
媒体として、金額情報等の情報を全面磁性層に磁気記録
する磁気カード媒体を用いるプリペイドカードを例にと
って説明したが、プリペイドカード媒体はこのような磁
気カード媒体に限定されるものではない。例えば、カー
ド上に貼設した磁気ストライプに情報を磁気記録するカ
ード媒体、あるいはカード上にメモリ等のIC(集積回
路)チップを埋設して該ICチップに情報を記憶させる
いわゆるICカード媒体に磁気ストライプ等の磁気記録
領域を組合わせたカード媒体等をプリペイドカード媒体
として用いるプリペイドカードについても上述と同様に
して本発明を実施することができる。
【0072】本発明のプリペイドカードシステムは、専
用のプリペイドカードシステムとして構成することな
く、通常のコンピュータシステムを用いて実現すること
ができる。例えば、コンピュータシステムに上述の動作
を実行するためのプログラムを格納した媒体(フロッピ
ーディスク、CD−ROM等)から該プログラムをイン
ストールすることにより、上述の処理を実行するシステ
ムを構築することができる。インストールによって、当
該プログラムは、コンピュータシステム内のハードディ
スク等の媒体に格納されて、システムを構成し、実行に
供される。
【0073】また、コンピュータにプログラムを供給す
るための媒体は、狭義の記憶媒体に限らず、通信回線、
通信ネットワーク及び通信システムのように、一時的且
つ流動的にプログラム等の情報を保持する通信媒体等を
含む広義の記憶媒体であってもよい。
【0074】例えば、インターネット等の通信ネットワ
ーク上に設けたFTP(File Transfer Protocol)サー
バに当該プログラムを登録し、FTPクライアントにネ
ットワークを介して配信してもよく、通信ネットワーク
の電子掲示板(BBS:Bulletin Board System)等に
該プログラムを登録し、これをネットワークを介して配
信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS
(Operating System)の制御下において実行することに
より、上述の処理を達成することができる。さらに、通
信ネットワークを介してプログラムを転送しながら起動
実行することによっても、上述の処理を達成することが
できる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリペイドカードの記憶情報の更新時に、ある記憶領域
の有意情報が書き込まれない端部部位の識別領域の記憶
情報を読み取り、この読取情報を暗号鍵として用いて他
の記憶領域への暗号化書込み及び当該他の記憶領域から
の復号読出しを行い、プリペイドカードの記憶情報のデ
ッドコピーによる変造の不正を、簡単な構成及び処理で
確実にしかも容易に識別して、不正を未然に防止し得る
プリペイドカードシステム及び使用許可方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリペイドカードシ
ステムの構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1のプリペイドカードシステムで使用するプ
リペイドカードを模式的に示す図である。
【図3】図1のプリペイドカードシステムにおける読書
装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図4】図1のプリペイドカードシステムにおける中継
装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図5】図1のプリペイドカードシステムにおける読書
装置の消費処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図6】図5の消費処理におけるカードチェック処理を
説明するためのフローチャートである。
【図7】図5の消費処理における終了処理を説明するた
めのフローチャートである。
【図8】図1のプリペイドカードシステムにおける識別
動作を説明するためのプリペイドカードの模式図であ
る。
【図9】図1のプリペイドカードシステムにおける強磁
界印加動作を説明するためのプリペイドカードの模式図
である。
【図10】図1のプリペイドカードシステムにおける動
作を説明するための識別領域の磁気波形の一例を模式的
に示す波形図である。
【符号の説明】
1 読書装置 2 中継装置 3 記録装置 4 決済センタ 11 通信処理部 12 消費処理部 13 記憶部 14 リーダ/ライタ 15 暗号処理部 16 強磁界処理部 16a 磁気ヘッド 21 通信処理部 22 データ中継/参照部 23 記憶部 24 データベース部 A 情報記憶部 A1 可変情報領域 A2 可変情報領域 A1′ 端部部位 A2′ 端部部位 C プリペイドカード D カード発行元 R 識別領域 S 店舗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−105664(JP,A) 特開 平2−218384(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 17/00 G06K 19/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の可変情報領域を有するプリペイドカ
    ードを用いて金銭的決済を行うプリペイドカードシステ
    ムにおいて、 プリペイドカードの第一の可変情報領域のうち、有意情
    報が書き込まれない端部部位の読取情報を暗号鍵とし
    金額情報が書き込まれた第二の可変情報領域の 記憶情報
    を復号し、 正常に復号することができない場合には不正と識別して
    排除し、 正常に復号することができた場合には、前記金額情報
    消費金額に応じて更新し、前記有意情報が書き込まれない 端部部位の近傍に強磁界
    を作用させた後に、該端部部位の記憶情報を読取って、
    該読取情報を新たな暗号鍵として前記更新した金額情報
    を暗号化して前記第二の可変情報領域に記憶させるとと
    もに、 前記消費金額を含む売上情報を生成する複数の読書手段
    と、 前記読書手段から前記プリペイドカードの消費金額を含
    む売上情報を収集処理する上位処理手段と、 を備えることを特徴とするプリペイドカードシステム。
  2. 【請求項2】前記読書手段は、 プリペイドカードの前記第一の可変情報領域及び前記第
    二の可変情報領域からの記憶情報の読出し及び前記第一
    の可変情報領域の端部部位の記憶情報の読取り、並びに
    前記金額情報前記第二の可変情報領域への書込みを行
    うリーダ/ライタ手段と、 前記リーダ/ライタ手段を介して、前記第一の可変情報
    領域の端部部位からの読取情報を得て、該読取情報を暗
    号鍵として前記第二の可変情報領域から得られる読出情
    報を復号して、復号の成否を識別し、且つ前記第一の可
    変情報領域の端部部位に強磁界を作用させた後に、前記
    第一の可変情報領域の端部部位からの読取情報を新たな
    暗号鍵として前記金額情報前記第二の可変情報領域
    書き込む暗号処理手段と、 前記暗号処理手段による復号結果に基づいて前記プリペ
    イドカードの不正を識別して排除するとともに、不正で
    ない場合には、前記リーダ/ライタ手段及び暗号処理手
    段を介して、消費金額に応じた前記金額情報前記第二
    の可変情報領域への書込みを行わせる消費制御手段と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリペイドカ
    ードシステム。
  3. 【請求項3】プリペイドカードを処理する読書装置であ
    って、 プリペイドカードの第一の可変情報領域のうち、有意情
    報が書き込まれない端部部位の読取情報を暗号鍵とし
    て、 金額情報が書き込まれた第二の可変情報領域の記憶情報
    を復号し、 正常に復号することができない場合には不正と識別して
    排除し、 正常に復号することができた場合には、前記金額情報を
    消費金額に応じて更新し、 前記有意情報が書き込まれない端部部位の近傍に強磁界
    を作用させた後に、該端部部位の記憶情報を読み取っ
    て、該読取情報を新たな暗号鍵として前記更新した金額
    情報を暗号化して前記第二の可変情報領域に記憶させ
    る、 ことを特徴とする読書装置。
  4. 【請求項4】複数の可変情報領域を有するプリペイドカ
    ードを用いて金銭的決済を行うプリペイドカードシステ
    ムにおける使用許可方法において、金額情報 を消費金額に応じて更新する際に、第一の可変
    情報領域において有意情報が書き込まれていない端部部
    位に強磁界を作用させた後に、当該端部部位の記憶情報
    を読取って、該読取情報を暗号鍵として前記金額情報
    該プリペイドカードの第二の可変情報領域に記憶させ、 新たにセットされたプリペイドカードの前記第一の可変
    情報領域において有意情報が書き込まれていない端部部
    位の情報を読み取り、 該読取情報を暗号鍵として前記第二の可変情報領域の記
    憶情報を復号して、該復号の成否により不正を識別して
    排除することを特徴とする使用許可方法。
JP04568199A 1999-02-24 1999-02-24 プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法 Expired - Fee Related JP3472179B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04568199A JP3472179B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04568199A JP3472179B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000242747A JP2000242747A (ja) 2000-09-08
JP3472179B2 true JP3472179B2 (ja) 2003-12-02
JP2000242747A5 JP2000242747A5 (ja) 2004-08-26

Family

ID=12726148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04568199A Expired - Fee Related JP3472179B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3472179B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000242747A (ja) 2000-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3472179B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び使用許可方法
JPH11328334A (ja) プリペイドカードシステム及び読書装置
JP3523038B2 (ja) プリペイドカードシステム、制御装置、中継装置、センタ及び読書装置
JP3490921B2 (ja) プリペイドカードシステム、中継装置及び読書装置
JP3483792B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JP3410381B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JP3572214B2 (ja) プリペイドカードシステム、初期記録装置及び決済装置
JP3486746B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及びカード判別方法
JP3395834B2 (ja) プリペイドカードシステム及び売上情報処理方法
JP3494568B2 (ja) プリペイドカードシステム、制御装置及び中継装置
JP3299939B2 (ja) プリペイドカードシステム及び使用許可方法
JPH11328505A (ja) プリペイドカードシステム及び読書装置
JP3301988B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JPH11102468A (ja) プリペイドカードシステム、カード読書装置及びカード不正防止方法
JP3376309B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置、記録装置及び可変情報更新方法
JP3467205B2 (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JP2000242840A (ja) プリペイドカードシステム
JP2000259917A (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JPH11328503A (ja) プリペイドカードシステム、記録装置、読書装置、発券機及び不正カード使用防止方法
JP2000242841A (ja) プリペイドカードシステム及び使用許可方法
JP2000268305A (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JP2000030130A (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び不正カード使用防止方法
JP2000259915A (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法
JP2000030126A (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び不正カード使用防止方法
JP2000259916A (ja) プリペイドカードシステム、読書装置及び可変情報更新方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080912

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080912

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090912

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090912

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100912

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130912

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees