JPH11328505A - プリペイドカードシステム及び読書装置 - Google Patents

プリペイドカードシステム及び読書装置

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JPH11328505A
JPH11328505A JP10134803A JP13480398A JPH11328505A JP H11328505 A JPH11328505 A JP H11328505A JP 10134803 A JP10134803 A JP 10134803A JP 13480398 A JP13480398 A JP 13480398A JP H11328505 A JPH11328505 A JP H11328505A
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JP
Japan
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information
prepaid card
reading
amount
encryption key
Prior art date
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Pending
Application number
JP10134803A
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English (en)
Inventor
Kazuma Nagasawa
一眞 長澤
Toshio Kuroi
俊夫 黒井
Takayuki Kamata
隆之 鎌田
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NTT Data Group Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
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Publication date
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  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記憶情報の複写により変造又は偽造したプリ
ペイドカード媒体を的確に検出し、使用を阻止する。 【解決手段】 データ読書部142は、読書制御部14
1の制御に基づき、磁気ヘッド143を介してプリペイ
ドカードに金額情報の更新書込を行う。磁気ヘッド14
3は、データ読書部142の制御により、プリペイドカ
ード上の金額情報等の磁気記憶情報を読出すとともに、
暗号処理部144の制御により、量子化処理部145を
介して所定印刷部位の印刷面側から基準情報を読み取っ
て再生する。量子化処理部145は、磁気ヘッド143
により所定印刷部位の印刷面側から読出した基準情報の
再生情報を量子化して暗号鍵を生成する。暗号処理部1
44は、データ読書部142による当該プリペイドカー
ドの金額情報等の記憶情報の読出/書込に際し、量子化
処理部145で得た暗号鍵を用いて復号/暗号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリペイドカード
を金額消費に応じて処理するシステムに係り、特にプリ
ペイドカードの記憶情報の複写による不正に対処するプ
リペイドカードシステム及び読書装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金銭的価値に対応する金額情報を記憶す
るプリペイドカードを金銭的決済に用いるプリペイドカ
ードシステムが実現されている。プリペイドカードシス
テムでは、通常の場合、複数の店舗においてサービスが
提供される。例えば、各店舗には、複数の読書装置及び
これら読書装置の上位処理装置である中継装置等が設置
されている。読書装置は、プリペイドカードを使用する
ための端末装置であり、この読書装置においては、プリ
ペイドカードに記憶される金額情報に基づいて、遊技媒
体の貸出及び物品の販売等の対価として当該プリペイド
カードが消費される。中継装置は、店舗内の複数の読書
装置等を例えばプリペイドカードの発行元に設置された
決済センタに結合し、該決済センタとの間で通信を行っ
て読書装置等の管理及び消費金額の処理を行う。
【0003】すなわち、プリペイドカードは、例えば店
舗に設置された読書装置を用いることによって、遊技媒
体の貸出等の対価として消費される。このプリペイドカ
ードの消費に際して、読書装置は、消費金額を計上して
決済処理に供し、且つ該消費金額に応じて、プリペイド
カードに記憶される金額情報を更新する。このプリペイ
ドカードの金額情報の更新時に、予め定めた残額範囲に
該当する場合には、プリペイドカードの残額範囲に対応
する所定個所に残額目安パンチ孔の穿孔が行われる。プ
リペイドカードの消費による読書装置の売上情報は、例
えば中継装置によって収集され、該中継装置は、支配下
の各読書装置の売上情報を集計して決済センタに送信す
る。このようにして、プリペイドカードの消費決済が行
われる。
【0004】一方、読書装置においては、金額情報等の
読取時及び更新時に、エラーのチェックを行うと同時
に、変造、偽造及び不正使用等による正常でない不正な
プリペイドカード、すなわち不正プリペイドカード、を
検知するようにしている。このような不正プリペイドカ
ードは、一般に、プリペイドカードの記憶情報及びパン
チ孔情報、並びにそれらの履歴等に矛盾する内容が含ま
れていれば不正であると推定するなどして弁別してい
る。また、当該読書装置において検知された不正プリペ
イドカードの識別情報等の使用カード情報を記憶してお
き、この情報に基づいて過去に検出した不正プリペイド
カードを弁別し、エラー表示とともに排出するなどして
使用を阻止する。
【0005】さらに、当該読書装置に結合された中継装
置から通知される他の読書装置で検知された不正プリペ
イドカードに該当するプリペイドカードを弁別して排除
することも行われている。すなわち、同一店舗内の同一
中継装置に結合された複数の読書装置のうちある読書装
置で不正プリペイドカードが検知されると、その読書装
置から該プリペイドカードの識別情報等を含む検知デー
タが使用カード情報として中継装置に送信される。中継
装置が当該不正プリペイドカードを示す通知データを他
の読書装置に送信することにより、他の読書装置でも当
該不正プリペイドカードを弁別して使用を阻止すること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、プリ
ペイドカードは、金銭的価値を持っていることから、偽
造、及び変造等による不正が行われる危険がある。不正
の一つの手口として、プリペイドカードを変造又は偽造
することにより、不正にプリペイドカードを使用しよう
とする方法がある。プリペイドカードは、発行時に初期
エンコード情報が記憶されており、その記憶情報に基づ
いて処理されるため、単にプリペイドカード媒体を変造
又は偽造しただけでは使用することはできない。そこ
で、プリペイドカードの記憶情報を、他の正規のプリペ
イドカードから複写して使用しようとすることが行われ
る。
【0007】他の正規のプリペイドカードの記憶情報を
不正なプリペイドカード媒体に複写した場合、記憶情報
自体に矛盾はないはずである。このような場合、記憶情
報自体のチェックだけで、不正を識別することは容易で
はない。このような不正を防止するため、プリペイドカ
ードを個別に認識し、個々のカード毎の固有の情報を用
いて、記憶情報とプリペイドカードを個別に対応付ける
ようにすることが、カード発行元等より要望されてい
る。このように、プリペイドカード媒体毎に固有の情報
を、記憶情報と対応付けるようにすれば、単に記憶情報
のみを複写した不正なプリペイドカードを識別して、使
用を阻止することができると考えられる。
【0008】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、正規のプリペイドカードの記憶情報の複写によ
り変造又は偽造したプリペイドカードの不正を的確に検
出弁別し、変造又は偽造によるプリペイドカードの不正
使用を未然に阻止することを可能とするプリペイドカー
ドシステム及び読書装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係るプリペイドカードシステ
ムは、所定の印刷が施され、金銭的価値に対応する金額
情報を磁性層に記憶する記憶媒体からなるプリペイドカ
ードを用いて金銭的決済を行うプリペイドカードシステ
ムにおいて、前記プリペイドカードの所定の印刷部位に
記憶された基準情報を印刷面側から再生し、印刷インク
盛量のばらつきに基づく再生信号のレベル分布に対応す
る再生情報を量子化し、該量子化情報を暗号鍵として、
当該プリペイドカードの読出/書込情報を復号/暗号化
して、前記プリペイドカードの消費金額に応じて前記金
額情報を更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信
する読書手段と、前記読書手段との間で通信を行って、
前記読書手段から前記プリペイドカードの前記売上情報
及び使用プリペイドカード情報を受信して格納処理する
上位処理手段と、を備える。
【0010】このような構成によれば、読書手段は、プ
リペイドカード発行時に予め記憶した基準情報に基づき
且つプリペイドカードの媒体毎に固有の印刷部位のイン
ク盛量のばらつきに関連する再生情報を量子化して暗号
鍵とし、当該プリペイドカードの記憶情報の読出/書込
における復号/暗号化に用いることにより、他のプリペ
イドカードの記憶情報の複写による不正使用を的確に防
止することができる。したがって、媒体の変造又は偽造
によるプリペイドカードの不正使用を未然に阻止するこ
とができる。
【0011】また、本発明の第2の観点に係るプリペイ
ドカードシステムは、所定の印刷が施され、金銭的価値
に対応する金額情報を磁性層に記憶する記憶媒体からな
るプリペイドカードを用いて金銭的決済を行うプリペイ
ドカードシステムにおいて、プリペイドカード媒体の所
定の印刷部位に所定の基準情報を記憶させ、該基準情報
を印刷面側から再生して、印刷インク盛量のばらつきに
基づく再生信号のレベル分布に対応する再生情報を量子
化し、該量子化情報を暗号鍵として、当該プリペイドカ
ードに所定の初期情報を暗号化記録して前記プリペイド
カードとして発行する記録手段と、前記プリペイドカー
ドの前記所定の印刷部位における前記基準情報を印刷面
側から再生し、その再生信号のレベル分布に対応する再
生情報を量子化し、該量子化情報を暗号鍵として、当該
プリペイドカードの読出/書込情報を復号/暗号化し
て、前記プリペイドカードの消費金額に応じて前記金額
情報を更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信す
る読書手段と、前記読書手段との間で通信を行って、前
記読書手段から前記プリペイドカードの前記売上情報及
び使用プリペイドカード情報を受信して格納処理する上
位処理手段と、を備える。
【0012】このような構成によれば、プリペイドカー
ド発行時に予め基準情報を記憶させた所定印刷部位のイ
ンク盛量のばらつきに関連する再生情報を量子化して暗
号鍵として用いることにより、読書手段は、プリペイド
カードの記憶情報の読出/書込に際して当該プリペイド
カードの媒体毎に固有の暗号鍵を用いて復号/暗号化す
ることができ、他のプリペイドカードの記憶情報の複写
による不正使用を的確に防止することができる。したが
って、媒体の変造又は偽造によるプリペイドカードの不
正使用を未然に阻止することができる。
【0013】前記読書手段は、前記プリペイドカードの
記憶情報の読み書きを行う磁気ヘッドと、前記プリペイ
ドカードの金額情報を含む記憶情報を前記磁気ヘッドを
用いて読出/書込する読書処理手段と、前記プリペイド
カードの所定の印刷部位に記憶された基準情報を、前記
磁気ヘッドを用いて、印刷面側から再生し、当該プリペ
イドカードの印刷インク盛量のばらつきに基づく再生信
号のレベル分布に対応する再生情報を量子化処理して暗
号鍵を得る量子化処理手段と、前記量子化処理手段で得
られる暗号鍵を用いて、前記読書処理手段における読出
/書込情報を復号/暗号化する暗号処理手段と、前記プ
リペイドカードの消費金額に応じて、前記読書処理手段
により前記金額情報を更新し、且つ該消費金額を含む売
上情報を送信する消費処理手段と、を含んでいてもよ
い。
【0014】本発明の第3の観点に係る読書装置は、所
定のパターンが印刷され、金銭的価値に対応する金額情
報を磁性層に記憶して金銭的決済に供する記憶媒体から
なるプリペイドカードの記憶情報の読み書きを行う磁気
ヘッドと、前記プリペイドカードの金額情報を含む記憶
情報を前記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理
手段と、前記プリペイドカードの所定の印刷部位に記憶
された基準情報を、前記磁気ヘッドを用いて、印刷面側
から再生し、当該プリペイドカードの印刷インク盛量の
ばらつきに基づく再生信号のレベル分布に対応する再生
情報を量子化処理して暗号鍵を得る量子化処理手段と、
前記量子化処理手段で得られる暗号鍵を用いて、前記読
書処理手段における読出/書込情報を復号/暗号化する
暗号処理手段と、前記プリペイドカードの消費金額に応
じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新し、
且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理手段
と、を備える。
【0015】このような構成によれば、読書装置は、プ
リペイドカード発行時に予め記憶した基準情報に基づき
且つプリペイドカードの媒体毎に固有の印刷部位のイン
ク盛量のばらつきに関連する再生情報を量子化して暗号
鍵とし、当該プリペイドカードの記憶情報の読出/書込
における復号/暗号化に用いることにより、他のプリペ
イドカードの記憶情報の複写による不正使用を的確に防
止することができる。したがって、媒体の変造又は偽造
によるプリペイドカードの不正使用を未然に阻止するこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリペイドカ
ードシステムを、その実施の形態について、図面を参照
して説明する。本発明の実施の形態に係るプリペイドカ
ードシステムの主要部となる読書装置は、図1に示すよ
うに構成されている。図1に示す読書装置1は、通信処
理部11、消費処理部12、記憶部13及びリーダ/ラ
イタ14を備えている。
【0017】通信処理部11は、消費処理部12と中継
装置2との間の通信を行う。通信処理部11は、例え
ば、中継装置2からの要求コマンドに対するレスポンス
として、読書装置1におけるプリペイドカードの消費金
額情報を含む売上情報を記憶部13から読み出して中継
装置2に送信する。
【0018】消費処理部12は、遊技媒体等の物品を提
供するなどして消費操作を実行する物販機(図示してい
ない)等に連動し、遊技媒体等の提供に対応するプリペ
イドカードの消費に基づき、リーダ/ライタ14を介し
てプリペイドカードの金額情報等の記憶情報を更新する
とともに、消費金額情報を含む売上情報を記憶部13に
蓄積する。記憶部13は、日常の消費処理部12におけ
る消費金額の処理に基づく売上情報を格納蓄積する。
【0019】リーダ/ライタ14は、プリペイドカード
挿入時には、まず、プリペイドカードの記憶情報を読み
取って、金額情報を消費処理部12に与える。このと
き、所定印刷部位例えば適宜なる模様パターン等の印刷
部位に磁気記憶されている基準情報を読み取って得た再
生情報を所定の量子化方式に従って量子化して暗号鍵を
得る。該暗号鍵を当該プリペイドカードの記憶情報の読
出/書込における復号/暗号化に用いる。当該プリペイ
ドカードの発行時の初期エンコード情報の書込時にも、
当該暗号鍵を用いているため、所定印刷部位における再
生情報を量子化した結果が対応しないときは、記憶情報
を正しく復号化して読出すことができず、不正なプリペ
イドカードが挿入されたと判定する。記憶情報を正しく
復号化して読出すことができたときは、適正なプリペイ
ドカードであるとして、次に残額目安パンチ孔を検出し
て、プリペイドカードに記憶されている金額情報との間
で矛盾がないか否かを確認する。この金額情報は消費処
理部12により処理されて残額情報が記憶部13に書き
込まれる。さらに、該残額情報を消費処理部12におけ
る消費金額情報に応じて更新し、同様にプリペイドカー
ドの金額情報を書き換える。このとき、更新後の残額に
基づき必要に応じて残額目安パンチ孔を穿孔する。
【0020】すなわち、リーダ/ライタ14は、読書制
御部141、データ読書部142、磁気ヘッド143、
暗号処理部144及び量子化処理部145を有してい
る。読書制御部141は、リーダ/ライタ14における
読書動作全体を制御する。データ読書部142は、読書
制御部141の制御に基づき、磁気ヘッド143を介し
てプリペイドカードに金額情報の更新書込を行うととも
に、残額に基づいて、所定残額時には残額目安パンチ孔
を穿孔する。
【0021】磁気ヘッド143は、データ読書部142
の制御により、プリペイドカード上の金額情報等の磁気
記憶情報を読出すとともに、暗号処理部144の制御に
より、量子化処理部145を介して所定印刷部位の印刷
面側から基準情報を読み取って再生する。量子化処理部
145は、磁気ヘッド143により所定印刷部位の印刷
面側から読出した基準情報の再生情報を量子化して暗号
鍵を生成する。暗号処理部144は、データ読書部14
2により、磁気ヘッド143を介して行なわれる当該プ
リペイドカードの金額情報等の記憶情報の読出/書込に
際し、量子化処理部145により得られる暗号鍵を用い
て復号/暗号化する。すなわち、暗号処理部144は、
プリペイドカード挿入時に、量子化処理部145により
得られる暗号鍵を用いて記憶情報を復号化する。当該暗
号鍵により、データ読書部142を介して読出される情
報が正しく復号化されない場合に、不正プリペイドカー
ドが挿入されたとして、異常を検出する。
【0022】このように構成される読書装置1を含む本
発明の実施の形態に係るプリペイドカードシステムは、
図2に示すように読書装置1、中継装置2、記録装置3
及び決済センタ4を備えている。記録装置3及び決済セ
ンタ4は、カード発行会社及びカード製造工場等のよう
なカード発行元Dに設置されている。一般に、カード発
行元Dに対応する店舗Sは複数存在し、各店舗Sには、
複数個の読書装置1及びこれらの読書装置1を決済セン
タ4に接続する中継装置2が設置されている。
【0023】中継装置2は各店舗Sに1個とは限らず、
例えば店舗S内の所定の領域、例えばホール及びフロア
毎に中継装置2が1個ずつ設けられていてもよい。すな
わち、中継装置2は、店舗S毎の複数台の読書装置1、
店舗S内のホール毎の複数台の読書装置1あるいは店舗
S内のフロア毎の複数台の読書装置1と決済センタ4と
の間に設けられる。
【0024】このプリペイドカードシステムでは、カー
ド発行元Dで製造され発行されたプリペイドカードが店
舗Sに販売され、さらに店舗Sで利用者に販売される。
利用者は、店舗Sにおいて、例えば遊技媒体の貸出等の
ようなサービス提供の対価をプリペイドカードにより支
払うことができる。
【0025】このサービス提供及び支払いは、店舗Sに
設置された読書装置1を用いて行われ、プリペイドカー
ドに金額情報として記憶されている金額が消費される。
店舗Sは、読書装置1で消費された金額情報を中継装置
2において集計し、カード発行元Dの決済センタ4に送
信する。カード発行元Dは、各店舗Sから決済センタ4
において受信した金額情報に相当する金額を売上金とし
て各店舗Sに支払う。
【0026】このプリペイドカードシステムで使用する
プリペイドカードを、図3を参照して説明する。図3に
示すように、プリペイドカードCは、磁性層を用いた磁
気的な情報記憶部Aを持ち、該情報記憶部Aは、基準情
報領域A0、金額情報領域A1及びその他の情報領域A
2を有する。
【0027】基準情報領域A0は、所定の印刷部位、例
えば適宜なる模様パターン等が印刷された部位に対応し
て所定の磁気記憶情報が書込まれている。金額情報領域
A1には、残額等の金額情報が書込まれている。そし
て、その他の情報領域A2には、プリペイドカードCの
カード識別情報(カードID)、製造元を示す製造元コ
ード、製造日(エンコード日)情報、及びエラー発生時
におけるエラーコード等が記録される。金額情報領域A
1及びその他の情報領域A2の記憶情報は、基準情報領
域A0の基準情報を印刷面側から読出した再生情報を所
定の量子化方式に従って量子化した量子化情報を暗号鍵
として、暗号化されている。
【0028】記録装置3は、カード発行元Dにおいてプ
リペイドカードCを発行するための装置である。この記
録装置3は、プリペイドカードC発行時に、プリペイド
カードCの基準情報領域A0に基準情報を書込み、金額
情報領域A1に初期金額情報を書込み、その他の情報領
域A2にプリペイドカードCのカード識別情報(カード
ID)、製造元を示す製造元コード及び製造日(エンコ
ード日)情報等を書込む。
【0029】金額情報領域A1及びその他の情報領域A
2への記憶情報の書込みにあたっては、それに先立って
基準情報領域A0に基準情報を書込んでおき、適宜なる
模様パターン等の所定の印刷面側から該基準情報を再生
して得られる再生情報を、例えば、アナログ再生信号を
PCM(パルス符号変調)又はその他のA/D(アナロ
グ−ディジタル)変換により量子化して、暗号鍵とす
る。記録装置3は、この暗号鍵を用いて、金額情報領域
A1及びその他の情報領域A2への書込情報を暗号化す
る。
【0030】すなわち、記録装置3は、図4に示すよう
に、エンコード制御部31、記憶部32、書込処理部3
3、磁気ヘッド34、基準情報再生部35、量子化処理
部36及び暗号処理部37を有している。
【0031】エンコード制御部31は、この記録装置3
におけるプリペイドカードCのエンコード、すなわち初
期情報の書込みを制御する。記憶部32は、エンコード
制御部31によるエンコード処理に必要な各種情報及び
処理中の一時情報を記憶する。書込処理部33は、エン
コード制御部31により制御されて磁気ヘッド34を駆
動し、所定情報の書込みを行う。
【0032】磁気ヘッド34は、書込処理部33により
制御されてプリペイドカードCの基準情報領域A0、金
額情報領域A1及びその他の情報領域A2の磁性層に情
報を磁気的に書込む。また磁気ヘッド34は、基準情報
再生部35により制御されて、基準情報領域A0に書込
まれた基準情報を再生する。なお、磁気ヘッド34は、
プリペイドカードCの磁気情報の書込み及び読出しに際
して、プリペイドカードCに対して相対的に移動させる
が、この場合、磁気ヘッド34を移動させても、プリペ
イドカードCを移動させても、あるいは両者を同時に相
異なる方向に移動させてもよい。
【0033】基準情報再生部35は、一旦、エンコード
制御部31により書込処理部33を介してプリペイドカ
ードCの基準情報領域A0に基準情報を書込んだ後、磁
気ヘッド34を介して、所定の模様パターン等の印刷部
位の印刷面側から基準情報を再生し、量子化処理部36
に供給する。量子化処理部36は、基準情報再生部35
で再生された基準情報信号をPCM等によりA/D変換
して量子化し、暗号鍵として、暗号処理部37に供給す
る。暗号処理部37は、書込処理部33による金額情報
領域A1及びその他の情報領域A2への情報書込に際
し、量子化処理部36により得た暗号鍵を用いて書込情
報を暗号化する。
【0034】エンコード制御部31は、基準情報再生部
35で基準情報が再生された後に、書込処理部33を介
して金額情報領域A1及びその他の情報領域A2へ金額
情報及びその他の情報を書込む。この金額情報及びその
他の情報の書込の際に、書込処理部33は、暗号処理部
37による暗号化を施す。読書装置1は、例えば、遊技
媒体の貸出等を行う物販機(図示せず)に接続されてお
り、物販機が利用者に提供した遊技媒体等の対価をプリ
ペイドカードCに記憶されている金額情報における残額
から差し引くことにより、プリペイドカードCの消費を
具体化するための装置である。この読書装置1は、プリ
ペイドカードCがセットされると、まず、基準情報領域
A0の基準情報を再生して、当該再生情報をPCM等に
より量子化して暗号鍵を生成し、以後の復号及び暗号化
に供する。
【0035】このとき、記録装置3(の量子化処理部3
6)における暗号鍵生成時の量子化方式と読書装置1
(の量子化処理部145)における再生信号の量子化方
式とは同一の量子化方式を用いる。
【0036】読書装置1は、プリペイドカードCの金額
情報領域A1等の金額情報を量子化処理部145による
量子化により得た暗号鍵を用いて暗号処理部144によ
り復号化した結果、正常に復号化することができた場合
には、当該プリペイドカードCは正常であると判定し、
復号化の結果、正常に復号化できていないと判定した場
合には、当該プリペイドカードCは異常であり、不正プ
リペイドカードであると判定する。このとき、多くの場
合、再生情報には、経時変化によるレベルの低下及び磁
気ヘッド34と143との相違による信号波形のずれ等
が存在する可能性があるため、再生情報を量子化するこ
とにより、同一の暗号鍵として利用できるようにしてい
る。
【0037】さらに、読書装置1は、プリペイドカード
Cの情報記憶部Aの記憶情報及びパンチ孔情報等に矛盾
があるか否かをチェックし、矛盾があれば、当該プリペ
イドカードCに何らかの不正及び不具合があると判定す
る。不正又は不具合があると判定された場合、読書装置
1は、中継装置2に不正プリペイドカードのカード識別
情報等を含む検知データを送信するとともに、当該プリ
ペイドカードの使用を阻止して排出する。さらに、読書
装置1は、中継装置2から他の読書装置1で不正プリペ
イドカードと判定されたプリペイドカード情報の通知デ
ータを受信し、プリペイドカードCが装填されると直ち
に該通知データに基づいて当該プリペイドカードを弁別
し、使用を阻止して排出する。
【0038】中継装置2は、店舗S内の各読書装置1に
おいて消費金額として処理された金額情報を集約して、
決済センタ4に送信する。
【0039】次に、上述したプリペイドカードシステム
における処理について、図5〜図8に示すフローチャー
トを参照して説明する。まず、記録装置3におけるエン
コード処理について、図5を参照して説明する。図5に
示すエンコード処理は、記録装置3にプリペイドカード
媒体がセットされるとその都度起動される。プリペイド
カード媒体がセットされると、まず、エンコード制御部
31は、例えば記憶部32に格納された所定の基準情報
を、書込処理部33により磁気ヘッド34を介して、プ
リペイドカード媒体の所定の印刷部位に対応する基準情
報領域A0に書込む(ステップS1)。所定の印刷部位
とは、例えば、図9に示すように、プリペイドカードC
の裏面に適宜なる模様パターンPが印刷された部位であ
り、この模様パターン印刷部位に対応して、基準情報領
域A0が形成される。
【0040】次に、エンコード制御部31は、基準情報
再生部35を作動させて、基準情報領域A0の基準情報
を当該部位の印刷面側から磁気ヘッド34により再生す
る(ステップS2)。この基準情報の再生信号に対し、
量子化処理部36において、PCM又はその他のA/D
変換等の量子化処理を施し、暗号鍵を得る(ステップS
3)。エンコード制御部31は、所要のエンコード情報
を、書込処理部33を介して、暗号処理部37により量
子化処理部36で得た暗号鍵を用いて暗号化して、プリ
ペイドカードCの情報記憶部Aの各領域A1及びA2に
書込み(ステップS4)、エンコード処理を終了する。
【0041】次に、上述したプリペイドカードシステム
における消費処理について、図6〜図8に示すフローチ
ャートを参照して説明する。図6に示す消費処理は、読
書装置1のリーダ/ライタ14のデータ読書部142に
プリペイドカードCがセットされるとその都度起動され
る。
【0042】処理が開始されると、リーダ/ライタ14
の暗号処理部144は、セットされたプリペイドカード
Cが正常か否かをチェックする(ステップS11)。す
なわち、まず、リーダ/ライタ14の暗号処理部144
が、磁気ヘッド143により、プリペイドカードCの所
定の印刷部位、例えば所定の模様パターンPが印刷され
た部位、に対応する基準情報領域A0の模様パターンの
印刷面側(模様パターンPは、ロット番号等と同様にプ
リペイドカードCの裏面に印刷される)から基準情報を
読み取り、再生情報を得て、量子化処理部145で量子
化して暗号鍵を得る。そして、暗号処理部144は、デ
ータ読書部142を介して磁気ヘッド143によりプリ
ペイドカードCの記憶情報、例えば金額情報領域A1の
金額情報、を読出し、暗号鍵を用いて復号化する。暗号
処理部144は、読出した記憶情報が正常に復号化でき
たか否かを確認し、正常に復号化できなければ、セット
されたプリペイドカードCは異常であり、不正な手段に
より作成されたものであると判定する。
【0043】読出した記憶情報が正常に復号化できた場
合には、次に、リーダ/ライタ14の暗号処理部144
により、残額目安パンチ孔の位置及び記憶情報における
矛盾の有無を検出する。このとき、残額目安パンチ孔の
位置及び記憶情報に矛盾が検出された場合には、当該プ
リペイドカードCは異常であるとする。暗号処理部14
4により、異常が検出されたか否かが判定され(ステッ
プS12)、異常が検出された場合には、プリペイドカ
ードCが不正であるとして、不正又はエラー表示等を行
った後、システムの動作を停止するなどの異常/不正処
理を実行する(ステップS13)。
【0044】ステップS12で、異常が検出されていな
いと判定された場合には、消費処理部12により、リー
ダ/ライタ14(の読書制御部141及びデータ読書部
142)を介してプリペイドカードCの残額を先の暗号
鍵を用いて復号化して確認し、記憶部13に格納する
(ステップS14)。残額があれば、利用者からの終了
スイッチ(図示せず)の押下による終了要求の有無を調
べ(ステップS15)、終了要求がなければ、消費スイ
ッチ(図示せず)による消費要求、例えば遊技媒体の貸
出要求、の有無を調べる(ステップS16)。例えば、
遊技システム等の場合、終了スイッチは、カードの返却
を要求するカード返却スイッチであり、消費スイッチ
は、遊技媒体の貸出を要求する貸出スイッチである。
【0045】ステップS16で、利用者からの消費要求
があれば、利用者に遊技媒体を貸出すなどして、消費を
行わせる(ステップS17)。消費処理部12は、もと
の残額から消費額を減算し、新たな残額として、記憶部
13に記憶されている残額を更新する(ステップS1
8)。そして、更新後の新たな残額が“0”であるか否
かを調べ(ステップS19)、残額が“0”であれば、
その旨のメッセージを表示して(ステップS20)、消
費処理を終了するための終了処理に移行する(ステップ
S21)。終了処理の終了後は消費処理を終了して、待
機状態に戻る。
【0046】ステップS14において、プリペイドカー
ドCの残額がない場合及び残額が確認できない場合に
は、直ちにステップS21にジャンプして終了処理を実
行する。ステップS15において、終了要求が認識され
た場合にも直ちにステップS21にジャンプして終了処
理を実行する。
【0047】ステップS16において、消費要求がない
場合には、ステップS15に戻り、終了要求及び消費要
求を待つ。ステップS19において、差し引き残額が
“0”にならず、残額が残っている場合にも、ステップ
S15に戻り、終了要求及び消費要求を待つ。
【0048】ステップS11のカードチェック処理の詳
細を図7に示している。カードチェック処理が開始され
ると、まず、読書制御部141は、暗号処理部144に
より磁気ヘッド143を介して、プリペイドカードCの
所定の印刷部位、この場合模様パターンの印刷部位に対
応する基準情報領域A0の印刷面側から基準情報を再生
する(ステップS31)。量子化処理部145は、この
再生信号に、PCM等による量子化を施して、暗号鍵と
する(ステップS32)。
【0049】一方、暗号処理部144は、データ読書部
142により磁気ヘッド143を介してプリペイドカー
ドCの記憶情報例えば金額情報領域A1から金額情報を
読出し(ステップS33)、先に生成した暗号鍵を用い
て復号化する(ステップS34)。この場合の金額情報
等は、共通の基準情報を再生してPCM等により量子化
された暗号鍵を使用して暗号化されており、システムに
おける信号レベル変動等により、当該基準情報の再生信
号が完全に一致していなくても量子化することにより実
質的に同一の暗号鍵を得ることができる。
【0050】復号化の結果、金額情報が正常に復号化さ
れたか否かが判定され(ステップS35)、正常に復号
化されたと判定されれば、暗号処理部144は、次に、
金額情報及びその他の情報相互間、及びこれらと残額目
安パンチ孔の穿孔状況等との間に矛盾があるか否かを検
出する(ステップS36)。矛盾がなければ、暗号処理
部144は、当該プリペイドカードCが正常であるとし
(ステップS38)、処理を終了して、図6の消費処理
に戻る。
【0051】ステップS35において、正常でないと判
定された場合には、異常と判定し(ステップS39)、
処理を終了して、図6の消費処理に戻る。また、ステッ
プS37において、矛盾が存在すると判定した場合に
も、ステップS39に移行し、処理を終了して、図6の
消費処理に戻る。
【0052】ここでは、図10に示すように、模様パタ
ーンP等の印刷部位においては、プリペイドカードC、
すなわちその磁気記憶用の磁性層、と、記録再生する磁
気ヘッド143(34)との間隔が、模様パターンP等
の印刷におけるインクの盛量により変動する。インクの
盛量による間隔が大きい個所では、再生出力が減衰す
る。このインクの盛量は、個々のプリペイドカード媒体
毎にばらつき、媒体毎に固有の値となる。そこで、この
媒体毎に異なるインクの盛量に応じて、再生出力が減衰
することを利用して、プリペイドカードCの媒体を識別
している。模様パターンPが相違すれば、インクの分布
も異なり、さらに個々にインクの盛量がばらつく。そし
て、基準情報は、書込みも読出しもこの模様パターンの
印刷部を介して行うこととなるから、模様パターン部分
の印刷インクの分布による影響が、顕著にあらわれる。
【0053】図6に示したステップS21の終了処理の
詳細を図8に示している。終了処理が開始されると、そ
の時点で記憶部13に記憶されている最終残額に基づい
て、プリペイドカードCの金額情報領域A1の残額を先
に述べた暗号鍵を用いて暗号化して更新記録し(ステッ
プS41)、該更新後の残額が残額目安パンチ孔の穿孔
が必要な金額か否かを調べる(ステップS42)。残額
目安パンチ孔の穿孔が必要な金額とは、プリペイドカー
ドCに度数値として印刷された残額領域のうちの従前の
領域とは異なる領域に新たに入る金額である。このよう
な金額であるときは、リーダ/ライタ14のデータ読書
部142により、残額目安パンチ孔が穿孔される(ステ
ップS43)。残額目安パンチ孔の穿孔後は、リーダ/
ライタ14からプリペイドカードCを排出する(ステッ
プS44)。そして、処理を終了し、消費処理に戻る。
【0054】また、ステップS42で、更新後の残額が
残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金額でないと判定され
た場合には、ステップS43をスキップしてステップS
44に移行し、プリペイドカードCを排出する。
【0055】上述したように、プリペイドカードCは、
模様パターンP等の印刷を裏面に行う。その印刷による
インク盛量の分布は、同一の印刷パターンにおいてもば
らつきが生じる。この印刷部位の印刷面上を磁気ヘッド
143及び34が磁気情報の書込み/読出しのために通
過した場合、磁気ヘッド143及び34と磁性層との間
のエアギャップがインク盛量の変化に応じて変化する。
この印刷部位は、印刷のない箇所と比較すると再生出力
が低下し、インク盛量が大であるとさらに再生出力は低
下する。
【0056】インク盛量は、同一印刷パターン内におい
ても、ばらつきがあるため、磁気ヘッド143及び34
と磁性層との間のエアギャップの寸法もばらつき、それ
に伴って、ノイズも含む再生出力の低下の度合もばらつ
く。この印刷におけるばらつきはプリペイドカードCの
製造時に発生し、一定に制御することができない乱数的
なばらつきである。本発明では、この磁気再生出力のば
らつきを利用して、プリペイドカードCの暗号化処理の
暗号鍵を生成する。プリペイドカードCのエンコード時
には、まず、基準情報を書き込み、次に該基準情報を印
刷面側から再生して、当該個所の再生出力を計測する。
このとき計測されるばらつきを含む再生情報を量子化し
て暗号鍵とする。具体的には、例えば、印刷のある部分
のみの再生出力をPCMにより量子化して暗号鍵として
そのまま書込む。
【0057】すなわち、プリペイドカードCには、金額
情報等を磁気記憶させているが、この情報記憶に際して
は、第三者が不正に内容を読み取ろうとしても内容が判
明しないように、暗号化を施して記憶させている。この
暗号鍵として、上述により量子化されたデータを用いて
いる。プリペイドカードCのエンコード時には、この暗
号鍵を用いて書込情報を暗号化している。
【0058】読書装置1では、再生出力を量子化して得
られる量子化データを暗号鍵として用いて、プリペイド
カードCの記憶情報を復号化する。また、当該プリペイ
ドカードCへの情報の書込時にも、この暗号鍵を用いて
暗号化する。読書装置1では、プリペイドカードCの読
み取り時に、この復号化が正常に行えるか否かをチェッ
クする。もしも、両者が対応していれば正常なカードと
して使用でき、対応していない場合には、他のプリペイ
ドカードCの磁気情報を不正に複写したおそれがあり、
使用することができない。この場合、以後の読出/書込
情報の復号/暗号化についても同様の暗号鍵を使用する
ので、不正に情報を複写したカードでは、一切の情報の
読出し及び書込みを行なうことができない。
【0059】なお、量子化に際しては、磁化状態や印刷
状態の経時変化や磁気ヘッドの相違があっても暗号鍵を
適正に再現することができるように、あまり精密な量子
化でなく、インク盛量のばらつきを反映できる範囲で適
度に粗い量子化を行なうことが望ましい。
【0060】また、上述においては、プリペイドカード
Cの裏面の模様パターンの印刷部分に、基準情報を書込
むようにしたが、図11に示すように、プリペイドカー
ドCの裏面には、ロット番号が印刷されており、このロ
ット番号が印刷された個所に基準情報領域A0′を設定
しても、上述と同様に実施することができる。また、図
12に示すように、プリペイドカードCの裏面に、取り
扱いの注意書きが、ロット番号と同様にして印刷されて
おり、この注意書き部分に基準情報領域A0″を設定し
ても、上述と同様に実施することができる。
【0061】このようにして、プリペイドカードCの所
定部位に予め基準情報を記憶させ、その媒体毎に固有の
印刷部位のインク盛量のばらつきに関連する再生情報を
量子化して暗号鍵として、プリペイドカードCのエンコ
ードを行ない、読書装置1は、プリペイドカードCの再
生情報を量子化して暗号鍵を再現し、該暗号鍵を用いて
読出/書込情報を復号/暗号化することにより、他のプ
リペイドカードCの記憶情報の複写による不正を的確に
検出する。したがって、正規のプリペイドカードCの記
憶情報を複写することにより変造又は偽造したプリペイ
ドカード媒体を使用しようとする不正を、事前に的確に
防止し、変造又は偽造によるプリペイドカードの不正使
用を未然に阻止することが可能となる。
【0062】本発明のプリペイドカードシステムは、専
用のプリペイドカードシステムとして構成することな
く、通常のコンピュータシステムを用いて実現すること
ができる。例えば、コンピュータシステムに上述の動作
を実行するためのプログラムを格納した媒体(フロッピ
ーディスク、CD−ROM等)から該プログラムをイン
ストールすることにより、上述の処理を実行するシステ
ムを構築することができる。インストールによって、当
該プログラムは、コンピュータシステム内のハードディ
スク等の媒体に格納されて、システムを構成し、実行に
供される。また、コンピュータにプログラムを供給する
ための媒体は、狭義の記憶媒体に限らず、通信回線、通
信ネットワーク及び通信システムのように、一時的且つ
流動的にプログラム等の情報を保持する通信媒体等を含
む広義の記憶媒体であってもよい。
【0063】例えば、インターネット等の通信ネットワ
ーク上に設けたFTP(File Transfer Protocol)サー
バに当該プログラムを登録し、FTPクライアントにネ
ットワークを介して配信してもよく、通信ネットワーク
の電子掲示板(BBS:Bulletin Board System)等に
該プログラムを登録し、これをネットワークを介して配
信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS
(Operating System)の制御下において実行することに
より、上述の処理を達成することができる。さらに、通
信ネットワークを介してプログラムを転送しながら起動
実行することによっても、上述の処理を達成することが
できる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリペイドカード発行時に予め基準情報を記憶させた所
定印刷部位のインク盛量のばらつきに関連する再生情報
を量子化して暗号鍵として用いることにより、読書手段
は、プリペイドカードの記憶情報の読出/書込に際して
当該プリペイドカードの媒体毎に固有の暗号鍵を用いて
復号/暗号化することができ、他のプリペイドカードの
記憶情報の複写により変造又は偽造したプリペイドカー
ドの不正を的確に検出弁別し、変造又は偽造によるプリ
ペイドカードの不正使用を未然に阻止することを可能と
するプリペイドカードシステム及び読書装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリペイドカ
ードシステムの主要部である読書装置の構成を模式的に
示すブロック図である。
【図2】図1の構成が組み込まれたプリペイドカードシ
ステムの構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】図1のプリペイドカードシステムで使用される
プリペイドカードを模式的に示す図である。
【図4】図1のプリペイドカードシステムにおける記録
装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図5】図1のプリペイドカードシステムにおけるエン
コード処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1のプリペイドカードシステムにおける消費
処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1のプリペイドカードシステムにおけるカー
ドチェック処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図8】図1のプリペイドカードシステムにおける終了
処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図1のプリペイドカードシステムにおける基準
情報領域の配置の一例を模式的に説明する図である。
【図10】図1のプリペイドカードシステムにおけるイ
ンクの盛量のばらつきによる再生信号の変動を説明する
ための図である。
【図11】図1のプリペイドカードシステムにおける基
準情報領域の配置の他の一例を模式的に説明する図であ
る。
【図12】図1のプリペイドカードシステムにおける基
準情報領域の配置のその他の一例を模式的に説明する図
である。
【符号の説明】
1 読書装置 2 中継装置 3 記録装置 4 決済センタ 11 通信処理部 12 消費処理部 13 記憶部 14 リーダ/ライタ 31 エンコード制御部 32 記憶部 33 書込処理部 34 磁気ヘッド 35 基準情報再生部 36 量子化処理部 37 暗号処理部 141 読書制御部 142 データ読書部 143 磁気ヘッド 144 暗号処理部 145 量子化処理部 C プリペイドカード D カード発行元 S 店舗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の印刷が施され、金銭的価値に対応す
    る金額情報を磁性層に記憶する記憶媒体からなるプリペ
    イドカードを用いて金銭的決済を行うプリペイドカード
    システムにおいて、 前記プリペイドカードの所定の印刷部位に記憶された基
    準情報を印刷面側から再生し、印刷インク盛量のばらつ
    きに基づく再生信号のレベル分布に対応する再生情報を
    量子化し、該量子化情報を暗号鍵として、当該プリペイ
    ドカードの読出/書込情報を復号/暗号化して、前記プ
    リペイドカードの消費金額に応じて前記金額情報を更新
    し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する読書手段
    と、 前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
    前記プリペイドカードの前記売上情報及び使用プリペイ
    ドカード情報を受信して格納処理する上位処理手段と、 を備えることを特徴とするプリペイドカードシステム。
  2. 【請求項2】所定の印刷が施され、金銭的価値に対応す
    る金額情報を磁性層に記憶する記憶媒体からなるプリペ
    イドカードを用いて金銭的決済を行うプリペイドカード
    システムにおいて、 プリペイドカード媒体の所定の印刷部位に所定の基準情
    報を記憶させ、該基準情報を印刷面側から再生して、印
    刷インク盛量のばらつきに基づく再生信号のレベル分布
    に対応する再生情報を量子化し、該量子化情報を暗号鍵
    として、当該プリペイドカードに所定の初期情報を暗号
    化記録して前記プリペイドカードとして発行する記録手
    段と、 前記プリペイドカードの前記所定の印刷部位における前
    記基準情報を印刷面側から再生し、その再生信号のレベ
    ル分布に対応する再生情報を量子化し、該量子化情報を
    暗号鍵として、当該プリペイドカードの読出/書込情報
    を復号/暗号化して、前記プリペイドカードの消費金額
    に応じて前記金額情報を更新し、且つ該消費金額を含む
    売上情報を送信する読書手段と、 前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
    前記プリペイドカードの前記売上情報及び使用プリペイ
    ドカード情報を受信して格納処理する上位処理手段と、 を備えることを特徴とするプリペイドカードシステム。
  3. 【請求項3】読書手段は、 前記プリペイドカードの記憶情報の読み書きを行う磁気
    ヘッドと、 前記プリペイドカードの金額情報を含む記憶情報を前記
    磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、 前記プリペイドカードの所定の印刷部位に記憶された基
    準情報を、前記磁気ヘッドを用いて、印刷面側から再生
    し、当該プリペイドカードの印刷インク盛量のばらつき
    に基づく再生信号のレベル分布に対応する再生情報を量
    子化処理して暗号鍵を得る量子化処理手段と、 前記量子化処理手段で得られる暗号鍵を用いて、前記読
    書処理手段における読出/書込情報を復号/暗号化する
    暗号処理手段と、 前記プリペイドカードの消費金額に応じて、前記読書処
    理手段により前記金額情報を更新し、且つ該消費金額を
    含む売上情報を送信する消費処理手段と、 を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプリペ
    イドカードシステム。
  4. 【請求項4】所定のパターンが印刷され、金銭的価値に
    対応する金額情報を磁性層に記憶して金銭的決済に供す
    る記憶媒体からなるプリペイドカードの記憶情報の読み
    書きを行う磁気ヘッドと、 前記プリペイドカードの金額情報を含む記憶情報を前記
    磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、 前記プリペイドカードの所定の印刷部位に記憶された基
    準情報を、前記磁気ヘッドを用いて、印刷面側から再生
    し、当該プリペイドカードの印刷インク盛量のばらつき
    に基づく再生信号のレベル分布に対応する再生情報を量
    子化処理して暗号鍵を得る量子化処理手段と、 前記量子化処理手段で得られる暗号鍵を用いて、前記読
    書処理手段における読出/書込情報を復号/暗号化する
    暗号処理手段と、 前記プリペイドカードの消費金額に応じて、前記読書処
    理手段により前記金額情報を更新し、且つ該消費金額を
    含む売上情報を送信する消費処理手段と、 を備えることを特徴とする読書装置。
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