JP2000240726A - ダイナミックダンパ装置 - Google Patents

ダイナミックダンパ装置

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JP2000240726A
JP2000240726A JP4626399A JP4626399A JP2000240726A JP 2000240726 A JP2000240726 A JP 2000240726A JP 4626399 A JP4626399 A JP 4626399A JP 4626399 A JP4626399 A JP 4626399A JP 2000240726 A JP2000240726 A JP 2000240726A
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JP
Japan
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inertial body
damper device
shaft
dynamic damper
vibration
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JP4626399A
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Masanori Yamamoto
雅典 山本
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイナミックダンパ装置において、装置自体
の共振周波数を簡単に調整することができるようにし
て、駆動伝達系の共振周波数に機差が生じた場合でも、
装置自体を交換することなく共振を減衰することがで
き、複数の機種間で装置の共通化を図ることを可能とす
る。 【解決手段】 軸取り付け体16と慣性体17のそれぞ
れの対向面にラジアル方向に磁石16a,17aを設け
たことにより、軸取り付け体16と慣性体17との間に
生じる磁石16a,17aの反発力をダンパ装置10の
剛性とすることができる。これにより、磁石16a,1
7a間の距離を変更するだけで容易に剛性を調整して、
共振周波数を調整することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に搭
載されているドラム状感光体等の回転体の振動減衰用の
ダイナミックダンパ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、感光体等の回転体にモータか
ら歯車等の伝達手段を介して駆動力を伝達する駆動伝達
機構においては、歯車等の回転により振動が生じ易く、
この振動が回転体に伝達されると、回転方向の振動とな
り、回転体の周面では回転速度にむらを生じることにな
る。そこで、回転体の回転軸上に回転慣性体を取り付
け、この回転慣性体の慣性部と取付部との間に弾性部材
を介在させることで、ダイナミックダンパ装置を構成
し、これにより、駆動伝達系で発生する振動を減衰させ
ることが知られている(例えば、特開平5−72836
号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回転慣性体の慣性部と取付部との間に弾性部材を
設けたダイナミックダンパ装置では、吸振することがで
きる共振周波数は、ダンパ装置自体の共振周波数と等し
いため、歯車等の製造誤差を含む機械の組み立て誤差に
より、回転軸に伝達される駆動伝達系の共振周波数に機
差が生じた場合には、ダンパ装置自体を交換しない限
り、駆動伝達系の共振を減衰させることは困難であっ
た。また、この種のダンパ装置では、異なる周波数帯域
の共振を減衰させることができないため、複数の機種間
でダンパ装置の共通化を図ることが困難であった。ま
た、時間の経過と共にゴム等の弾性部材にクリープが発
生する可能性が高く、弾性部材の耐久性に問題があっ
た。また、このようなゴム等の弾性体を用いたダンパ装
置では、剛性と減衰の独立した調整が難しい。すなわ
ち、剛性を変更しようとして、弾性体のゴム硬度を変更
すると、ダンパ装置の共振周波数が変わってしまうた
め、振動の減衰能力も変わってしまう。このため、ダン
パ装置の剛性と減衰能力を別々に最適な値に調整するこ
とは難しい。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、装置自体の共振周波数を簡単に
調整することができるようにして、回転軸に伝達される
共振周波数に機差が生じた場合でも、装置自体を交換す
ることなく、回転軸に伝達される共振(振動)を減衰す
ることができ、複数の機種間で装置を共通化してコスト
の削減を図ることが可能で、耐久性のあるダイナミック
ダンパ装置を提供することを目的とする。さらにまた、
剛性と振動の減衰能力を別々に最適な値に調整すること
ができるダイナミックダンパ装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、回転体と連動して回転する回転軸
に慣性体が設けられ、この慣性体と回転体との間に弾性
的な相対回転変位を許容するダイナミックダンパ装置に
おいて、慣性体は、回転軸に対し回動自在に支持される
と共に、回転軸に固定された軸取り付け体と慣性体のス
ラスト方向位置決め用の慣性体位置決め部材との間に配
置されており、軸取り付け体と慣性体のそれぞれの対向
面に磁石が設けられ、それぞれの磁石はラジアル方向に
互い違いに設けられ、かつ互いに反発し合う極性とされ
ているものである。
【0006】上記構成においては、回転軸に固定された
軸取り付け体の回転時に、軸取り付け体と慣性体のそれ
ぞれの対向面に設けられた磁石の反発力を用いて、軸取
り付け体と慣性体との間に弾性的な相対回転変位を許容
しながら、慣性体を回転させることができ、従って、軸
取り付け体と慣性体との間に生じる磁石の反発力を装置
の剛性(弾性)とすることができる。これにより、軸取
り付け体と慣性体のそれぞれの磁石間の距離を変更する
だけで容易に剛性を調整することができ、その結果、共
振周波数を調整することができる。
【0007】また、軸取り付け体と慣性体のそれぞれに
設けられた磁石の形状を、ラジアル方向対向面がテーパ
状であるようにしてもよい。これにより、軸取り付け体
と慣性体のそれぞれの対向面に設けられた磁石の間にス
ラスト方向の反発力が発生し、慣性体を慣性体位置決め
部材に押圧することができるので、慣性体と慣性体位置
決め部材との間に摩擦力を発生させて、振動を減衰させ
ることができる。
【0008】また、軸取り付け体をフライホイールとし
てもよい。これにより、回転体の速度変動を抑えること
ができると共に、共振周波数を下げて振動遮断の作用が
得られる。
【0009】また、軸取り付け体と慣性体との対向面
に、空気の流れを規制する遮蔽部材を設けてもよい。こ
れにより、軸取り付け体と慣性体との間に空気抵抗を生
じさせて振動を減衰させることができ、従って、遮蔽部
材の形状を変更することで、装置の剛性を変更すること
なく、振動の減衰能力を調整することができる。
【0010】また、慣性体と慣性体位置決め部材との間
に摩擦部材を設けてもよい。これにより、摩擦部材によ
り積極的に振動を減衰させることができ、従って、摩擦
部材の材質、形状等を変更することで、装置の剛性を変
更することなく、振動の減衰能力を調整することができ
る。
【0011】また、軸取り付け体と慣性体の対向する空
間に粘性流体を注入し、この空間をシール部材で密閉し
てもよい。これにより、振動を減衰させることができ、
従って、粘性流体の粘度を変更することで、装置の剛性
を変更することなく、振動の減衰能力を調整することが
できる。
【0012】また、軸取り付け体と慣性体の少なくとも
一方の対向面、又は/及び慣性体と慣性体位置決め部材
の少なくとも一方の対向面に、ゲル状の制振材を設けて
もよい。これにより、振動を減衰させることができ、従
って、ゲル状の制振材の形状等を変更することで、装置
の剛性を変更することなく、振動の減衰能力を調整する
ことができる。
【0013】また、回転軸を金属で構成し、慣性体の回
転軸との対向面に磁石を設け、この磁石と回転軸との間
に樹脂製の管状支持部材を介在させてもよい。これによ
り、金属の回転軸と磁石間の摩擦により振動を減衰させ
ることができ、従って、管状支持部材の材質、形状等を
変更することで、装置の剛性を変更することなく、振動
の減衰能力を調整することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
ダイナミックダンパ装置について図面を参照して説明す
る。図1に、本発明のダイナミックダンパ装置(以下、
ダンパと略す)が適用された画像形成装置を示す。この
画像形成装置は、電子写真方式により像担持体である感
光体1に形成したトナー像を用紙等の転写媒体Pに転写
して画像形成を行うプリンタである。感光体1の周辺に
帯電ローラ2、現像ローラ3、転写ローラ4、クリーニ
ングブレード5等が順次配置されており、感光体1への
露光は偏光したレーザビーム等によりE点で行われる。
転写媒体Pは、感光体1と転写ローラ4とが接する転写
領域に運ばれて転写された後、除電針6の作用により感
光体1より分離されて排出される。
【0015】第1の実施形態によるダンパ(請求項1に
対応)周辺の構成について図2乃至図4を参照して説明
する。モータ11の歯車12は、駆動系の歯車13を介
して感光体1(回転体)の回転軸15の歯車14に連結
されている。回転軸15上には、歯車12,13,14
相互間の噛み合い振動に起因する感光体1の回転むら防
止用のダンパ10が配置されている。このダンパ10
は、軸取り付け体16、慣性体17及び慣性体のスラス
ト方向の位置決め部材18より構成され、軸取り付け体
16と慣性体17のそれぞれの対向面には、磁石16
a,17aが設けられている。図3では、一部の磁石1
6a,17aのみを示している。
【0016】軸取り付け体16は、これと一体的に設け
られたねじ取付部16bを用いて回転軸15に固定され
ており、また、位置決め部材18は、これと一体的に設
けられたねじ取付部18aを用いて回転軸15に固定さ
れている。また、これらの間に配置された慣性体17
は、回転軸15に対して回動自在な状態で支持されてい
る。磁石16a,17aは、図4に示されるように、ラ
ジアル方向(円周方向)に沿って互い違いに設けられて
おり、隣接する磁石16aと磁石17aとの極性が同極
性となるように配置されている。
【0017】上記構成において、回転軸15の回転に伴
い軸取り付け体16が回転すると、慣性体17側の磁石
17aが軸取り付け体16側の磁石16aからの反発力
を受けるため、慣性体17が駆動される。この際、磁石
16aと磁石17aとの間に生じる反発力をダンパ10
の剛性(弾性又はばね性)として利用することで、ゴム
等の弾性部材を用いることなく、ダンパ(動吸振器)と
しての機能を得ることができる。これにより、軸取り付
け体16の磁石16aと慣性体17の磁石17aの間の
距離(軸方向両矢印で示す)を変更するだけで、ダンパ
10の剛性の指標であるばね定数を変更することができ
るので、ダンパ10自体の共振周波数を簡単に調整する
ことができる。一般的にダンパにより吸振可能な周波数
は、ダンパ自体の共振周波数と同じである。従って、こ
のように、装置自体の共振周波数を簡単に調整できるよ
うにしたことにより、駆動伝達系の共振周波数に機差が
生じた場合でも、装置自体を交換することなく、駆動伝
達系の共振を減衰することができ、また、複数の機種間
でダンパ10を共通化してコストの削減を図ることがで
きる。また、ゴム等の弾性体を用いた場合と比べて、ダ
ンパ10の耐久性を高めることができる。
【0018】次に、第2の実施形態によるダンパ(請求
項2に対応)について図5を参照して説明する。以下の
実施形態では、上記第1実施形態の図3に対応する図の
みを示している。第2実施形態においては、軸取り付け
体16の磁石16aと慣性体17の磁石17aのラジア
ル方向対向面が、共にテーパ状とされ、その他の構成は
第1実施形態と同様である。この構成によれば、磁石1
6aと磁石17aの間にスラスト方向の反発力が発生し
て、慣性体17が位置決め部材18側に押圧される。こ
の状態で回転軸15が回転すると、回転軸15に回転む
ら(振動)が発生していない場合には、慣性体17が位
置決め部材18と一体的に回転するため、慣性体17と
位置決め部材18との間には摩擦が発生しないが、回転
軸15に回転むらが発生した場合には、慣性体17と位
置決め部材18との間に相対的な回転変位が発生するた
め、これらの部材間に摩擦が生ずる。この摩擦力を用い
て振動を減衰させることにより、ダンパ10のばね定数
を変更することなく、振動減衰能力を高めることができ
る。
【0019】次に、第3の実施形態によるダンパ10
(請求項3に対応)について図6を参照して説明する。
本実施形態は、図5に示される第2の実施形態によるダ
ンパ10の軸取り付け体16の代わりにフライホイール
43を設けたものである。ダンパ10にフライホイール
43を設けたことにより、装置全体の共振周波数を低く
して、回転軸15の振動を低減させることができる。
【0020】次に、第4の実施形態によるダンパ(請求
項4に対応)について図7を参照して説明する。本実施
形態は、回転軸15の回転むら発生時に軸取り付け体1
6と慣性体17との間に空気抵抗を生じさせ、この空気
抵抗を用いて回転軸15の回転むらを減衰させるように
したものである。軸取り付け体16側の各磁石16a及
び慣性体17側の各磁石17aには、それぞれ遮蔽部材
31が放射状に配設されており、この遮蔽部材31によ
って軸取り付け体16と慣性体17との対向空間におけ
る空気の流れが規制されている。また、軸取り付け体1
6の側面にはシール部材32が設けられており、このシ
ール部材32によって軸取り付け体16と慣性体17と
の対向空間はほぼ密閉された状態になっているため、こ
の対向空間に流入可能な空気は少量に規制される。この
ため、回転軸15に振動が発生して、慣性体17と軸取
り付け体16との間に相対的な回転変位が発生した場合
には、慣性体17に空気抵抗が働く。この空気抵抗を用
いて振動を減衰させることにより、ダンパ10の振動減
衰能力を高めることができ、しかも、遮蔽部材31の形
状を変更することにより、振動減衰能力を調整すること
ができる。
【0021】次に、第5の実施形態によるダンパ(請求
項5に対応)について図8を参照して説明する。本実施
形態では、慣性体17と位置決め部材18との間に摩擦
部材19を設けて、この摩擦部材19と慣性体17との
間に生じる摩擦力を用いて、回転軸15の振動を減衰さ
せるようにしている。摩擦部材19は、位置決め部材1
8に固定されており、回転軸15の回転に伴って位置決
め部材18と一体的に回転する。従って、回転軸15に
振動が発生していない場合には、慣性体17と摩擦部材
19とが一体的に回転して、これらの部材間に摩擦が発
生しないが、回転軸15に振動が発生した場合には、慣
性体17と摩擦部材19との間に相対的な回転変位が生
じて、慣性体17と摩擦部材19との間に摩擦が発生す
る。この摩擦力を用いて振動を減衰させることにより、
ダンパ10のばね定数を変更することなく、振動減衰能
力を高めることができ、しかも、摩擦部材19の材質、
形状等を変更することにより、ダンパ10のばね定数を
変更することなく、振動減衰能力を調整することができ
る。
【0022】次に、第6の実施形態によるダンパ(請求
項6に対応)について図9を参照して説明する。本実施
形態は、慣性体17と粘性流体35との間に生じる抵抗
を用いて回転軸15の振動を減衰させるようにしたもの
である。軸取り付け体16と慣性体17の側面にはシー
ル部材33が設けられており、このシール部材33によ
って軸取り付け体16と慣性体17との対向空間は密閉
された状態になっている。この空間には、一定の粘度を
持った粘性流体35が注入されている。回転軸15に振
動が発生して、軸取り付け体16と慣性体17との間に
相対的な回転変位が発生した場合には、慣性体17と粘
性流体35との間に抵抗が働く。この抵抗を用いて振動
を減衰させることにより、ダンパ10の振動減衰能力を
高めることができ、しかも、粘性流体35の粘度を変更
することにより振動減衰能力を調整することができる。
【0023】次に、第7の実施形態によるダンパ(請求
項7に対応)について図10を参照して説明する。本実
施形態は、ゲル状制振材37,38の制振機能を用いて
回転軸15の回転むらを減衰させるようにしたものであ
る。軸取り付け体16の慣性体17との対向面上にはゲ
ル状制振材37が設けられており、また、位置決め部材
18の慣性体17との対向面上にはゲル状制振材38が
設けられている。回転軸15に振動が発生した場合に
は、慣性体17にも振動が発生する。この振動のエネル
ギーをゲル状制振材37,38を用いて熱エネルギーに
変換することにより、全体の振動系の振動を減衰させる
ことができる。これにより、ダンパ10の振動減衰能力
を高めることができ、しかも、ゲル状制振材37,38
の材質、形状等を変更することにより、振動減衰能力を
調整することができる。
【0024】次に、第8の実施形態によるダンパ(請求
項8に対応)について図11を参照して説明する。本実
施形態は、慣性体17の回転軸15との対向面に磁石4
1を設けて、この磁石41と金属製の回転軸15との間
に生じる吸引力を一種の摩擦力として用いて回転軸15
の振動を減衰させるようにしたものである。慣性体17
の回転軸15との対向面にはドーナツ状の磁石41が設
けられており、また、回転軸15の磁石41との対向面
は樹脂製の管状支持部材42で覆われている。慣性体1
7側の磁石41と金属製の回転軸15との間には吸引力
が生じているため、回転軸15に振動が発生して、回転
軸15と慣性体17との間に相対的な回転変位が発生し
た場合には、慣性体17の磁石41と回転軸15との間
に一種の摩擦力が生じる。この摩擦力を用いて振動を減
衰させることにより、ダンパ10の振動減衰能力を高め
ることができ、しかも、管状支持部材42の材質、形状
等を変更することで、振動減衰能力を調整することがで
きる。
【0025】ここで、上記各実施形態でのダンパ10に
よる振動減衰効果について図12乃至図14を用いて説
明する。既存の振動系は、その剛性をK、回転体の質量
をMとすると、図12(a)で示される。この振動系2
1の伝達関数X/F(X:変位,F:力)は、図12
(b)に示されるような周波数(f)分布となり、共振
周波数f1 にピークが現れる。
【0026】これに対して、第1実施形態のように、慣
性体17と磁石16a,17a間の反発力をダンパの剛
性として利用し、これを調整可能とした振動系を既存の
振動系に付加した場合には、その振動系は、磁石間に生
じる反発力(剛性)をk、慣性体17の質量をmとする
と、図13(a)で示される。この振動系23は、既存
の振動系21に剛性を調整した振動系22を付加したも
のとなる。この振動系23の伝達関数X/Fは、2自由
度系の振動となるため、図13(b)に実線で示される
ようになり、破線で示す振動系21の共振周波数f1
辺の周波数帯域の振動を減衰させることができる。
【0027】また、第4乃至第8実施形態のように、既
存の振動系に慣性体17と、磁石間の反発力を調整可能
なダンパの剛性として利用し、かつ摩擦部材19などに
よる振動減衰を調整可能とした振動系を付加した場合に
は、その振動系は、図14(a)で示される。この振動
系25は、既存の振動系21に剛性k及び減衰cを持つ
振動系24を付加したものとなる。この振動系25の伝
達関数X/Fは、図14(b)に実線で示されるよう
に、2つのピークを同じ高さにし、さらに全体にわたり
振動のゲインを小さくすることができる。
【0028】本発明は、上記各実施形態に限られるもの
ではなく、様々な変形が可能であり、例えば、上記複数
の実施形態を任意に組み合わせた構成によっても実現す
ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、軸取り付
け体と慣性体のそれぞれの対向面にラジアル方向に設け
られた磁石の反発力を利用して回転軸の回転方向に慣性
体と回転体との間に弾性的な相対回転変位を許容するダ
ンパとしたので、磁石の反発力がダンパの剛性(弾性)
となり、このため、磁石間の距離を変更するだけで、容
易にダンパ装置自体の共振周波数を調整することができ
る。これにより、回転軸に伝達される共振周波数に機差
が生じた場合でも、装置自体を交換することなく、共振
を減衰することができ、また、複数の機種間でダンパ装
置を共通化してコストの削減を図ることができる。ま
た、磁気を利用しているため、ゴム等の弾性体を用いた
場合と比べて、経時変化がなく、装置の耐久性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイナミックダンパ装置が適用される
画像形成装置の一例を示す要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態によるダイナミックダ
ンパ装置周辺の概略構成図である。
【図3】上記ダイナミックダンパ装置の構成を示す側面
図である。
【図4】上記ダイナミックダンパ装置の軸取り付け体と
慣性体のそれぞれの対向面に設けられた磁石の配置を示
す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるダイナミックダ
ンパ装置の側面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態によるダイナミックダ
ンパ装置の側面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態によるダイナミックダ
ンパ装置の一部破断した側面図である。
【図8】本発明の第5の実施形態によるダイナミックダ
ンパ装置の側面図である。
【図9】本発明の第6の実施形態によるダイナミックダ
ンパ装置の一部破断した側面図である。
【図10】本発明の第7の実施形態によるダイナミック
ダンパ装置の側面図である。
【図11】(a)(b)は、それぞれ第8の実施形態に
よるダイナミックダンパ装置の側面図、慣性体の中心部
を示す断面図である。
【図12】(a)は既存の振動系(モータから感光体ま
での振動系)のモデル図、(b)は既存の振動系の伝達
関数を表すグラフである。
【図13】(a)は既存の振動系に慣性体と調整した剛
性を持つ振動系を付加した場合のモデル図、(b)は
(a)の振動系の伝達関数を表すグラフである。
【図14】(a)は既存の振動系に慣性体と調整した剛
性と調整した減衰を持つ振動系を付加した場合のモデル
図、(b)は(a)の振動系の伝達関数を表すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 感光体(回転体) 10 ダイナミックダンパ装置 15 回転軸 16 軸取り付け体 16a 磁石 16b 磁石 17 慣性体 18 位置決め部材(慣性体位置決め部材) 19 摩擦部材 31 遮蔽部材 32 シール部材(遮蔽部材) 33 シール部材 35 粘性流体 37 ゲル状制振材 38 ゲル状制振材 41 磁石 42 管状支持部材 43 フライホイール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体と連動して回転する回転軸に慣性
    体が設けられ、この慣性体と回転体との間に弾性的な相
    対回転変位を許容するダイナミックダンパ装置におい
    て、 前記慣性体は、前記回転軸に対し回動自在に支持される
    と共に、前記回転軸に固定された軸取り付け体と前記慣
    性体のスラスト方向位置決め用の慣性体位置決め部材と
    の間に配置されており、 前記軸取り付け体と慣性体のそれぞれの対向面に磁石が
    設けられ、それぞれの磁石はラジアル方向に互い違いに
    設けられ、かつ互いに反発し合う極性とされていること
    を特徴とするダイナミックダンパ装置。
  2. 【請求項2】 前記軸取り付け体と前記慣性体のそれぞ
    れに設けられた磁石の形状が、ラジアル方向対向面がテ
    ーパ状であることを特徴とする請求項1に記載のダイナ
    ミックダンパ装置。
  3. 【請求項3】 前記軸取り付け体がフライホイールであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダン
    パ装置。
  4. 【請求項4】 前記軸取り付け体と慣性体との対向面
    に、空気の流れを規制する遮蔽部材を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載のダイナミックダンパ装置。
  5. 【請求項5】 前記慣性体と慣性体位置決め部材との間
    に摩擦部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    ダイナミックダンパ装置。
  6. 【請求項6】 前記軸取り付け体と慣性体の対向する空
    間に粘性流体を注入し、この空間をシール部材で密閉し
    たことを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダン
    パ装置。
  7. 【請求項7】 前記軸取り付け体と慣性体の少なくとも
    一方の対向面、又は/及び前記慣性体と慣性体位置決め
    部材の少なくとも一方の対向面に、ゲル状の制振材を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダ
    ンパ装置。
  8. 【請求項8】 前記回転軸を金属で構成し、前記慣性体
    の前記回転軸との対向面に磁石を設け、この磁石と前記
    回転軸との間に樹脂製の管状支持部材を介在させたこと
    を特徴とする請求項1に記載のダイナミックダンパ装
    置。
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